JP7216648B2 - 熱可塑性樹脂組成物、成形品および積層体とそれらの製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、これらの合成樹脂製品は用途によっては、その表面硬度が不足しているため、他の硬い物体との接触、摩擦、ひっかき等により表面に損傷を受けることがあり、更なる表面硬度改善の要望がある。
しかしながら、これらのかかる樹脂組成物は、メタクリル樹脂の重合中に無機粒子を添加する方法で製造されるため、重合方法および条件によっては透明性を損なうという問題があった。
[2];前記層状珪酸塩(B)が、天然または合成モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、ノントロナイト、サポナイト及びマイカからなる群より選択される少なくとも1つである[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[3];前記熱可塑性樹脂(A)がメタクリル樹脂である[1]または[2]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[4]; 前記熱可塑性樹脂(A)と前記層状珪酸塩(B)とを溶融混練によって混合して得られる、[1]~[3]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[5];[1]~[4]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品。
[6];[1]~[4]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる層(I);に、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びこれらの混合物のいずれかを含む熱可塑性樹脂組成物からなる層(II);が積層されている積層体。
[7];[1]~[4]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物(I)とスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びこれらの混合物のいずれかを含む熱可塑性樹脂組成物(II)を共押出成形によって積層することを特徴とする、[6]に記載の積層体の製造方法。
本発明の積層体は、透明性および表面硬度に優れ、さらにメタクリル樹脂が本来有する外観品位を保っており、自動車や建材の加飾体板として好適である。
熱可塑性樹脂(A)について以下説明する。
かかるメタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル(以下、「MMA」と称する)、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシルなどのメタクリル酸アルキルエステル;メタクリル酸1-メチルシクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロオクチル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ-8-イルなどのメタクリル酸シクロアルキルエステル;メタクリル酸フェニルなどのメタクリル酸アリールエステル;メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸アラルキルエステル;などが挙げられ、入手性の観点から、MMA、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、およびメタクリル酸tert-ブチルが好ましく、MMAが最も好ましい。メタクリル樹脂におけるメタクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量は80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましく、メタクリル酸エステルに由来する構造単位のみであってもよい。これらのメタクリル酸エステルは1種を単独で用いても、複数種を併用してもよい。
なお本明細書において、Mwはゲルパーエミーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される標準ポリスチレン換算値を意味する。
層状珪酸塩(B)について以下説明する。
なかでも、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト(特に合成ヘクトライト)、膨潤性マイカ、及びバーミキュライトからなる群より選択される少なくとも1種が好適に用いられる。異物・不純物を殆ど含まず、品質が一定している点で合成物が好ましい。
該層状珪酸塩は、フッ素等で改質されていても良い。フッ素化された層状珪酸塩としては、フッ素化モンモリロナイト、フッ素化マイカ等が挙げられる。
これらの層状珪酸塩は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
即ち、平均長さの好ましい下限は0.01μm、好ましい上限は2μm、より好ましい下限は0.05μm、より好ましい上限は1μmであり、平均厚さの好ましい下限は0.002μm、好ましい上限は1μm、より好ましい下限は0.004μm、より好ましい上限は0.5μmであり、アスペクト比の好ましい下限は20、上限は500であり、より好ましい下限は50、上限は200である。
これらの層状珪酸塩の長さや厚さは、本発明の熱可塑性樹脂組成物の断面を電子顕微鏡等で観察することによって測定される。
形状異方性効果の大きい層状珪酸塩を用いることにより、本発明の熱可塑性樹脂組成物は優れた力学的物性を有するものとなる。
薄片状結晶の積層面の表面積および薄片状結晶の側片の表面積は、例えば、電子顕微鏡等によって観察される。
R1R2R3-N+-
ここで、R1,R2およびR3は、それぞれC1~C10の直鎖または分岐を有するアルキル基からなる。R1,R2およびR3としては、メチル基が好ましい。
第4級ホスフォニウムカチオンは一般的に次式で表される。
R4R5R6P+-
ここで、R4,R5およびR6は、それぞれC1~C10のアルキル基もしくはC5~C12のアリール基からなる。R4,R5およびR6としては、フェニル基が好ましい。
であることが好ましい。
有機化処理は、一般式(1)で表される化合物の溶媒溶液に未処理の層状珪酸塩を必要に応じて撹拌しながら浸漬することにより行うことができる。溶媒としては、水が好ましい。処理温度は室温から60℃程度で行われ、処理時間は、1~24時間程度である。有機化処理により、層状珪酸塩の層間に存在するナトリウムやカリウムなどの交換性金属カチオンの10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上または100%が[R-(CH2)x-Ry]で表される有機カチオンと交換される。一般式(1)の化合物の使用量は、このようなカチオン交換を実現するのに必要な量を使用すればよく、このような使用量は当業者が容易に決定できる。
熱可塑性樹脂(A)100質量部に対する層状珪酸塩(B)の配合量が、0.1質量部未満であると、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、表面硬度の向上効果が小さくなる。また、5質量部を超えると、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、透明性が低下する。なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形品とした状態では、熱可塑性樹脂(A)を熱分解等により除去することにより層状珪酸塩(B)の配合量を求めてもよい。
以下、本発明の積層体を詳細に説明する。
また本発明の積層体における熱可塑性樹脂組成物からなる層(I)の厚さが薄い場合、例えば0.1mm以下であれば、本発明の熱可塑性樹脂組成物の全光線透過率が低い場合でも、本発明の積層体としての全光線透過率は高く維持できる。
例えば(III)が、トップコート層である場合、かかる本発明の積層体の積層順序は、トップコート層を(III’)と表記すると、(III’)-(I)-(II);(III’)-(I)-(II)-(III’)、(III’)-(I)-(II)-(I)-(III’)など、少なくとも一方の表面がトップコート層となるように積層されていることが好ましい。
この場合のTダイの方式としては、加熱溶融状態の本発明の積層体における熱可塑性樹脂組成物(I)およびスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びこれらの混合物のいずれかを含む熱可塑性樹脂組成物(II)をTダイ流入前に積層するフィードブロック方式、本発明の積層体における熱可塑性樹脂組成物(I)およびスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びこれらの混合物のいずれかを含む熱可塑性樹脂組成物(II)がTダイ内部で積層されるマルチマニホールド方式などを採用できる。積層体を構成する各層間の界面の平滑性を高める観点から、マルチマニホールド方式が好ましい。
射出成形機(株式会社名機製作所製、M-100C)を用いて、シリンダ温度250℃、金型温度50℃、射出速度50mm/秒の条件で実施例および比較例で得られたメタクリル樹脂組成物を射出成形して、厚さ3mm、長片200mm、短辺50mmの長方形の試験片を得た。また、シリンダ温度を280℃、金型温度を80℃に変更した以外は前記と同条件で実施例および比較例で得られたポリカーボネート樹脂組成物を射出成形して、前記と同形状の試験片を得た。
各試験片をJIS K7361-1に記載された方法に準拠して、分光色差計SE5000 日本電色工業株式会社製を使用し、全光線透過率を測定した。
マイクロ-トリ-グロス(携帯型光沢計)(BYKガードナー社製)を用いて測定した。前記と同様の方法で作製した実施例1a~4a、1b~4bおよび比較例1a~3a、1b~2bのメタクリル樹脂組成物、ポリカーボネート樹脂組成物の射出成形体(厚さ3mm)表面の光沢度をJIS 8741-1997に準拠して、60度鏡面光沢度を測定した。
テーブル移動式鉛筆引掻き試験機(型式P)(東洋精機株式会社製)を用いて測定した。前記と同様の方法で作製した実施例1a~4a、1b~4bおよび比較例1a~3a、1b~2bのメタクリル樹脂組成物、ポリカーボネート樹脂組成物の射出成形体(厚さ3mm)表面に対して角度45度、荷重750gで鉛筆の芯を押付けながら引っ掻き傷の傷跡の有無を確認した。鉛筆の芯の硬度は順に増していき、5回試験を行い2回以上傷跡が生じた時点よりも1段階軟かい芯の硬度を鉛筆硬度とした。
実施例および比較例の積層体をJIS K7361-1に記載された方法に準拠して、分光色差計SE5000 日本電色工業株式会社製を使用し、全光線透過率を測定した。
全光線透過率が、85%以上のものを○、85%より小さいものを×として透明性を評価した。
液晶表示装置の画面を全面グリーン表示にして、表示素子上に実施例1b~4bおよび比較例1b~2bの積層体を載置して目視で観察を行い、ギラツキがないものを○、ギラツキがあるものを×として防眩性を評価した。
テーブル移動式鉛筆引掻き試験機(型式P)(東洋精機株式会社製)を用いて測定した。実施例1b~4bおよび比較例1b~2bの積層体の本発明のメタクリル樹脂組成物またはポリカーボネート樹脂組成物側の表面に対して角度45度、荷重750gで鉛筆の芯を押付けながら引っ掻き傷の傷跡の有無を確認した。鉛筆の芯の硬度は順に増していき、5回試験を行い2回以上傷跡が生じた時点よりも1段階軟かい芯の硬度を鉛筆硬度とした。
鉛筆硬度が、3H以上のものを○、3Hより小さいものを×として表面硬度を評価した。
本発明に係るメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂について、下記に示す材料を用いた。
<メタクリル樹脂>
株式会社クラレ製「パラペットG-1000P」
<ポリカーボネート樹脂>
住化スタイロンポリカーボネート株式会社製「カリバー300-8」
<ABS樹脂>
日本エイアンドエル株式会社製「クララスチックST-100」
<層状珪酸塩>
Tenasi Tech社製「SOLID-TT」
メタクリル樹脂100質量部と層状珪酸塩0.5質量部をタンブラーで乾式混合し、軸径15mmの二軸押出機(株式会社テクノベル製、商品名:KZW15-45MG)で、シリンダ温度215~225℃、ダイ温度225℃、スクリュ回転数430rpmの条件で溶融混練を行い、ペレット状の熱可塑性樹脂組成物(以下「熱可塑性樹脂組成物(1)と称する」を得た。熱可塑性樹脂組成物(1)の組成および物性を表1に示す。
層状珪酸塩1.0質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にて熱可塑性樹脂組成物(2)を得た。熱可塑性樹脂組成物(2)の組成および物性を表1に示す。
層状珪酸塩2.0質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にて熱可塑性樹脂組成物(3)を得た。熱可塑性樹脂組成物(3)の組成および物性を表1に示す。
メタクリル樹脂をポリカーボネート樹脂に、層状珪酸塩を1.0質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にて熱可塑性樹脂組成物(4)を得た。熱可塑性樹脂組成物(4)の組成および物性を表1に示す。
層状珪酸塩を0質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にて熱可塑性樹脂組成物(5)を得た。熱可塑性樹脂組成物(5)の組成および物性を表1に示す。
層状珪酸塩を10質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にて熱可塑性樹脂組成物(6)を得た。熱可塑性樹脂組成物(6)の組成および物性を表1に示す。
メタクリル樹脂をポリカーボネート樹脂、層状珪酸塩0質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にて熱可塑性樹脂組成物(7)を得た。熱可塑性樹脂組成物(7)の組成および物性を表1に示す。
軸径50mmの単軸押出機にポリカーボネート樹脂のペレットを連続的に投入し、シリンダ温度280℃、吐出量30kg/時の条件にて溶融状態で押出した。一方、軸径30mmの単軸押出機に熱可塑性樹脂組成物(2)のペレットを連続的に投入し、シリンダ温度220℃、吐出量3.3kg/時の条件にて溶融状態で押出した。かかる溶融状態のポリカーボネート樹脂と熱可塑性樹脂組成物(2)とを2種2層用のジャンクションブロックに導入し、250℃に設定したマルチマニホールドダイで積層し、シート状に押出成形し、厚さ100μmの熱可塑性樹脂組成物(2)からなる層(I)と厚さ900μmのポリカーボネート樹脂からなる層(II)との2層から形成される厚さ1mmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表2に示す。
ポリカーボネート樹脂の代わりにABS樹脂を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ100μmの熱可塑性樹脂組成物(2)からなる層(I)と厚さ900μmのABS樹脂からなる層(II)との2層から形成される厚さ1mmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表2に示す。
熱可塑性樹脂組成物(2)の代わりに熱可塑性樹脂組成物(4)を使用し、ポリカーボネート樹脂の代わりにABS樹脂を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ100μmの熱可塑性樹脂組成物(4)からなる層(I)と厚さ900μmのABS樹脂からなる層(II)との2層から形成される厚さ1mmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表2に示す。
軸径50mmの単軸押出機にポリカーボネート樹脂のペレットを連続的に投入し、シリンダ温度280℃、吐出量30kg/時の条件にて溶融状態で押出した。一方、軸径30mmの単軸押出機に熱可塑性樹脂組成物(2)のペレットを連続的に投入し、シリンダ温度220℃、吐出量7.5kg/時の条件にて溶融状態で押出した。かかる溶融状態のポリカーボネート樹脂と熱可塑性樹脂組成物(2)と2種3層用のジャンクションブロックに導入し、250℃に設定したマルチマニホールドダイで積層し、シート状に押出成形し、厚さ100μmの熱可塑性樹脂組成物(2)からなる層(I)と厚さ800μmのポリカーボネート樹脂からなる層(II)と厚さ100μmの熱可塑性樹脂組成物(2)からなる層(III)の3層から形成される厚さ1mmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表2に示す。
熱可塑性樹脂組成物(2)の代わりに熱可塑性樹脂組成物(5)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ100μmの熱可塑性樹脂組成物(5)からなる層(I)と厚さ900μmのポリカーボネート樹脂からなる層(II)との2層から形成される厚さ1mmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表2に示す。
熱可塑性樹脂組成物(2)の代わりに熱可塑性樹脂組成物(6)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ100μmの熱可塑性樹脂組成物(6)からなる層(I)と厚さ900μmのポリカーボネート樹脂からなる層(II)との2層から形成される厚さ1mmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表2に示す。
これに対して、層状珪酸塩を含有していない熱可塑性樹脂組成物(5)および(7)(比較例1aおよび3a)は、表面硬度が低く、かかる比較例の熱可塑性樹脂組成物を用いた積層体(比較例1b)の表面硬度も低い。また、層状珪酸塩の含有量が多い熱可塑性樹脂組成物(6)(比較例2a)は、透明性が低く、かかる比較例の熱可塑性樹脂組成物を用いた積層体(比較例2b)の透明性も低い。
このように本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本来メタクリル樹脂またはポリカーボネート樹脂が有する高い透明性を保持しつつ、防眩性、表面硬度に優れる。これらの特徴により、本発明の熱可塑性樹脂組成物を備える積層体は、高い透明性を保持したまま、基材となる層の表面硬度を著しく向上することができる。
Claims (7)
- 前記層状珪酸塩(B)が、天然または合成モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、ノントロナイト、サポナイト及びマイカからなる群より選択される少なくとも1つである請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記熱可塑性樹脂(A)がメタクリル樹脂である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記熱可塑性樹脂(A)と前記層状珪酸塩(B)とを溶融混練によって混合して得られる、請求項1~3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる層(I);に、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びこれらの混合物のいずれかを含む熱可塑性樹脂組成物からなる層(II);が積層されている積層体。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物(I)とスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びこれらの混合物のいずれかを含む熱可塑性樹脂組成物(II)を共押出成形によって積層することを特徴とする、請求項6に記載の積層体の製造方法。
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