JP7213729B2 - 制御装置および制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電気炉などの制御対象の温度などの物理量を制御する制御装置および制御方法に関するものである。
例えば電気炉では、炉内温度と目標値を比較し、その偏差に応じて演算を行ってヒータなどの加熱手段を制御する制御装置として調節計が一般的に知られている。
ところで、ディジタル式の調節計では、制御対象に応じたPID定数の自動算出と設定を行うオートチューニング機能を搭載している。このオートチューニング機能では、調節計を一時的にオンオフ調節計として用い、オン/オフ動作により発生するハンチングの周期と振幅の値からPID定数を算出するリミットサイクル法を採用している。
なお、本件出願人は、上述したリミットサイクル法として、下記特許文献1に開示されるように、設定値付近でのサイクリング(リミットサイクル)波形からPID定数を求め、操作量を決定する制御装置を提案している。
特開平7-13608号公報
しかしながら、上述したリミットサイクル法では、PID定数が適切に決定されていない場合、制御量が目標値を超過するオーバシュートという現象が発生する。このオーバシュートが発生すると、制御対象(例えば、製造品)に過大なストレスをかけてしまい、歩留りが悪化してしまうという問題があり、オーバシュートの抑制が望まれていた。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、オーバシュートを抑制することができる制御装置および制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載された制御装置は、制御対象の制御量PVを変化させるための操作量MVを算出して前記制御量PVを目標値SV2に一致させる制御装置であって、
前記制御量PVが前記目標値SV2よりも小さい中途目標値SV1に到達するように第1ステップ応答の制御を行った後、前記制御量PVが前記目標値SV2に到達するように第2ステップ応答の制御を行うステップ応答制御手段と、
前記第1ステップ応答と前記第2ステップ応答の制御によって得られる前記目標値SV2と前記中途目標値SV1それぞれと前記制御量PVとの差を示す偏差Eと該偏差Eの変化量ΔEが基準以下のときに定常状態と判定する状態判定手段と、
前記第1ステップ応答で定常状態と判定されたときに定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV1,MV1を算出するとともに、前記第2ステップ応答で定常状態と判定されたときに定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV2,MV2を算出する平均値算出手段と、
前記制御量PVが前記中途目標値SV1に到達するように前記第1ステップ応答の制御をして前記定常状態と判定されたときに該定常状態から前記制御量が所定量変化するのに要するむだ時間Tを計測するむだ時間計測手段と、
前記第1ステップ応答と前記第2ステップ応答の制御で前記定常状態と判定されたときの波形を実測波形W1として取得する実測波形取得手段と、
前記制御対象との間の入出力をオフし、ラプラス演算子s、ゲインK、むだ時間T、固有角周波数ωn、減衰比ζとしたときの伝達関数G(s)=(Kωn2 2 +2ζωns+ωn2 )・(1-Ts1+Ts)をモデルとし、前記固有角周波数と前記減衰比を正規分布乱数により変えて前記第2ステップ応答と同条件で前記制御量のシミュレーションを行うとともに、前記制御量のシミュレーション結果をPVs、PID制御器をCpidとしたときのPVs=G(s)/Cpidを制御系として、比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えて前記制御量のシミュレーションを行うモデル制御手段と、
前記平均値算出手段にて算出した前記制御量PVと前記操作量MVの平均値PV1,MV1,PV2,MV2に基づき、前記制御量PVの平均値PV1,PV2と前記操作量MVの平均値MV1,MV2の傾きから伝達関数G(s)のモデルにおけるゲインKを算出するゲイン算出手段と、
前記伝達関数G(s)のモデルにて制御を行ったときの波形を予測波形W2として取得する予測波形取得手段と、
前記実測波形W1と前記予測波形W2との波形の誤差の絶対値を加算した評価値Va1が最も小さくなる前記固有角周波数と前記減衰比の組み合わせを算出するパラメータ算出手段と、
比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えて前記制御量PVのシミュレーションを行ったときの前記制御量PVが前記目標値SV2以上かつ前記制御量PVと前記目標値SV2との差の最大値が最も小さくなる比例帯P、積分時間I、微分時間Dの組み合わせを算出するPID定数算出手段と、
を具備することを特徴とする。
請求項2に記載された制御装置は、請求項1の制御装置において、
前記制御対象の特性に応じて初期時のPID定数を設定することを特徴とする。
請求項3に記載された制御方法は、制御対象の制御量PVを変化させるための操作量MVを算出して前記制御量PVを目標値SV2に一致させる制御方法であって、
前記制御量PVが前記目標値SV2よりも小さい中途目標値SV1に到達するように第1ステップ応答の制御を行った後、前記制御量PVが前記目標値SV2に到達するように第2ステップ応答の制御を行うステップと、
前記第1ステップ応答と前記第2ステップ応答の制御によって得られる前記目標値SV2と前記中途目標値SV1それぞれと前記制御量PVとの差を示す偏差Eと該偏差Eの変化量ΔEが基準以下のときに定常状態と判定するステップと、
前記第1ステップ応答で定常状態と判定されたときに定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV1,MV1を算出するとともに、前記第2ステップ応答で定常状態と判定されたときに定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV2,MV2を算出するステップと、
前記制御量PVが前記中途目標値SV1に到達するように前記第1ステップ応答の制御をして前記定常状態と判定されたときに該定常状態から前記制御量が所定量変化するのに要するむだ時間Tを計測するステップと、
前記第1ステップ応答と前記第2ステップ応答の制御で前記定常状態と判定されたときの波形を実測波形W1として取得するステップと、
前記制御対象との間の入出力をオフし、ラプラス演算子s、ゲインK、むだ時間T、固有角周波数ωn、減衰比ζとしたときの伝達関数G(s)=(Kωn2 2 +2ζωns+ωn2 )・(1-Ts1+Ts)をモデルとし、前記固有角周波数と前記減衰比を正規分布乱数により変えて前記第2ステップ応答と同条件で前記制御量のシミュレーションを行うとともに、前記制御量のシミュレーション結果をPVs、PID制御器をCpidとしたときのPVs=G(s)/Cpidを制御系として、比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えて前記制御量のシミュレーションを行うステップと、
前記制御量PVと前記操作量MVの平均値PV1,MV1,PV2,MV2に基づき、前記制御量PVの平均値PV1,PV2と前記操作量MVの平均値MV1,MV2の傾きから伝達関数G(s)のモデルにおけるゲインKを算出するステップと、
前記伝達関数G(s)のモデルにて制御を行ったときの波形を予測波形W2として取得するステップと、
前記実測波形W1と前記予測波形W2との波形の誤差の絶対値を加算した評価値Va1が最も小さくなる前記固有角周波数と前記減衰比の組み合わせを算出するステップと、
比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えて前記制御量PVのシミュレーションを行ったときの前記制御量PVが前記目標値SV2以上かつ前記制御量PVと前記目標値SV2との差の最大値が最も小さくなる比例帯P、積分時間I、微分時間Dの組み合わせを算出するステップと、
を含むことを特徴とする。
請求項4に記載された制御方法は、請求項3の制御方法において、
前記制御対象の特性に応じて初期時のPID定数を設定するステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、2回のステップ応答と伝達関数G(s)のモデルによる制御量のシミュレーションによりPID定数を適切に決定して設定することができ、制御量のオーバシュートを低減することができる。
本発明に係る制御装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明に係る制御装置および制御方法によるチューニング時のタイミングチャートの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態の制御装置1は、例えば電気炉、流量系や化学反応系などの制御対象の温度、流量、湿度、圧力などの物理量を制御量とし、この制御量を操作量により変化させて制御量を目標値に一致させる調節計であり、PID定数を決定するための構成として操作表示部2、記憶部3、制御部4を備えて概略構成される。
ここでは、図1に示すように、例えばヒータなどの加熱手段11や温度センサ12が炉内に設置された電気炉13を制御対象とし、温度センサ12が検出する炉内温度(制御量PV)が目標温度(目標値SV)に一致するように操作量MVでアクチュエータ(不図示)を駆動して加熱手段11を制御する場合を例にとって説明する。
操作表示部2は、装置前面に設けられる各種キー、液晶やLEDなどの表示器を備えて構成される。操作表示部2は、オートチューニングの開始の指示、オートチューニング開始時のPID定数、中途目標値SV1、目標値SV2の設定を行う。また、操作表示部2は、設定画面の表示の他、目標値や制御量の表示、プログラムパターンなどの各種データ、バーグラフ表示やトレンド表示などの各種モニタ表示を行う。
なお、中途目標値SV1は、目標値SV2に対して例えば負荷率10~90%で設定される。例えば目標値SV2の半分である負荷率50%を中途目標値SV1として設定する。
記憶部3は、操作表示部2の操作により設定された設定値(PID定数、中途目標値SV1、目標値SV2)などを含め、電気炉13の炉内温度の制御に関わる各種情報を記憶する。
制御部4は、操作表示部2の操作により設定された設定値、記憶部3に記憶された各種情報、電気炉13の温度センサ12が検出する炉内温度に基づいて制御装置1を統括制御するものである。制御部4は、PID定数を決定するための構成として、ステップ応答制御手段4a、状態判定手段4b、平均値算出手段4c、むだ時間計測手段4d、実測波形取得手段4e、シミュレーションモデル制御手段4f、ゲイン算出手段4g、予測波形取得手段4h、評価値算出手段4i、パラメータ算出手段4j、PID定数算出手段4kを備える。
ステップ応答制御手段4aは、操作表示部2にて設定された中途目標値SV1によるステップ応答1と目標値SV2によるステップ応答2の2回の制御を行う。
具体的に、ステップ応答制御手段4aは、ステップ応答1として、操作表示部2にて設定された中途目標値SV1に制御量PVが到達するように操作量MVによりアクチュエータを駆動して加熱手段11を制御(例えばPID制御)する。
また、ステップ応答制御手段4aは、ステップ応答2として、操作表示部2にて設定された目標値SV2に制御量PVが到達するように操作量MVによりアクチュエータを駆動して加熱手段11を制御(例えばPID制御)する。
状態判定手段4bは、ステップ応答制御手段4aによるステップ応答1,2の2回の制御で得られる中途目標値SV1と目標値SV2それぞれと制御量PVとの差を示す偏差Eと偏差Eの変化量ΔEに基づいて定常状態(制御量PVが時間とともに変化しない状態)か否かを判定する。
具体的に、状態判定手段4bは、ステップ応答1において、中途目標値SV1と制御量PVとの差を示す偏差Eと偏差Eの変化量ΔEが基準以下、すなわち、偏差Eと偏差Eの変化量ΔEがほぼ0に近ければ定常状態と判定する。
また、状態判定手段4bは、ステップ応答2において、目標値SV2と制御量PVとの差を示す偏差Eと偏差Eの変化量ΔEが基準以下、すなわち、偏差Eと偏差Eの変化量ΔEがほぼ0に近ければ定常状態と判定する。
平均値算出手段4cは、ステップ応答1,2による制御で定常状態と判定されたときの制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値を算出する。
具体的に、平均値算出手段4cは、ステップ応答1で定常状態と判定すると、定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV1、MV1を算出する。
また、平均値算出手段4cは、ステップ応答2で定常状態と判定すると、定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV2、MV2を算出する。
むだ時間計測手段4dは、ステップ応答1で定常状態と判定すると、この定常状態から制御量PVが所定量変化するのに要するむだ時間Tを計測する。
具体的に、むだ時間計測手段4dは、定常状態から制御量PVが温度センサ12のスケール(検出し得る温度範囲)の例えば0.1%変化するまでの時間をむだ時間Tとして計測する。
実測波形取得手段4eは、ステップ応答1,2による制御で定常状態と判定されたときの波形を実測波形W1として取得する。
モデル制御手段4fは、制御対象13との間の入出力をオフし、ラプラス演算子s、ゲインK、むだ時間T、固有角周波数ωn、減衰比ζとしたときの伝達関数G(s)=(Kωn2 2 +2ζωns+ωn2 )・(1-Ts1+Ts)をモデルとして、固有角周波数ωnと減衰比ζを正規分布乱数により変え、上述したステップ応答2と同条件で制御量PVのシミュレーションを行う。
また、モデル制御手段4fは、PVs=G(s)・Cpidを制御系として、比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えて制御量PVのシミュレーションを行う。なお、PVsは制御量PVのシミュレーション結果、CpidはPID制御器である。
ゲイン算出手段4gは、平均値算出手段4cにて算出した制御量PVと操作量MVの平均値PV1,MV1,PV2,MV2に基づき、制御量PVの平均値PV1,PV2と操作量MVの平均値MV1,MV2の傾きから伝達関数G(s)のモデルにおけるゲインKを算出する。
具体的に、ゲイン算出手段4gは、ゲインK=(PV2-PV1)/(MV2-MV1)の式に対し、平均値算出手段4cにて算出した制御量PVと操作量MVの平均値PV1,MV1,PV2,MV2を代入して伝達関数G(s)のモデルにおけるゲインKを算出する。
予測波形取得手段4hは、伝達関数G(s)のモデルにて制御を行ったときの波形を予測波形W2として取得する。
評価値算出手段4iは、実測波形取得手段4eにて取得した実測波形W1と予測波形取得手段4hにて取得した予測波形W2との波形の誤差の絶対値を加算した値を評価値Val(=Σ|W2-W1|)として算出する。
パラメータ算出手段4jは、評価値算出手段4iにて算出した評価値Valが最も小さくなる固有角周波数ωnと減衰比ζの組み合わせを算出する。
PID定数算出手段4kは、比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えてモデル制御手段4fにより制御量PVのシミュレーションを行ったときの制御量PVが目標値SV2以上かつ制御量PVと目標値SV2との差の最大値が最も小さくなる比例帯P、積分時間I、微分時間Dの組み合わせをPID定数として算出する。
次に、上記のように構成される制御装置1によるオートチューニング時の制御方法について図2を参照しながら説明する。
まず、操作表示部2の操作によりPID定数を任意に設定するとともに、中途目標値SV1、目標値SV2を設定する。ここでは、目標値SV2の負荷率50%が中途目標値SV1に設定されているものとする。なお、初期時のPID定数は、制御対象13の特性に応じて設定するのが好ましい。
上記設定を終え、操作表示部2の操作によりオートチューニングを開始すると、制御部4のステップ応答制御手段4aは、中途目標値SV1に制御量PVが到達するように操作量MVによりアクチュエータを駆動して加熱手段11をPID制御する(図2のステップ応答1)。
続いて、ステップ応答制御手段4aは、目標値SV2に制御量PVが到達するように操作量MVによりアクチュエータを駆動して加熱手段11をPID制御する(図2のステップ応答2)。
そして、状態判定手段4bは、図2のステップ応答1において、中途目標値SV1と制御量PVとの差を示す偏差Eと偏差Eの変化量ΔEが基準以下であれば定常状態(図2の点線で囲むS1,S2の状態)と判定する。
また、状態判定手段4bは、図2のステップ応答2において、目標値SV2と制御量PVとの差を示す偏差Eと偏差Eの変化量ΔEが基準以下であれば定常状態(図2の点線で囲むS3,S4の状態)と判定する。
そして、平均値算出手段4cは、図2のステップ応答1で定常状態(図2の点線で囲むS1,S2の状態)と判定すると、この定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV1、MV1を算出する。
また、平均値算出手段4cは、図2のステップ応答2で定常状態(図2の点線で囲むS3,S4の状態)と判定すると、この定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV2、MV2を算出する。
さらに、むだ時間計測手段4dは、図2のステップ応答1で定常状態と判定すると、この定常状態から制御量PVが所定量変化するのに要するむだ時間Tを計測する。
そして、実測波形取得手段4eは、ステップ応答1,2による制御で定常状態と判定されたときの波形を実測波形W1として取得する。
次に、モデル制御手段4fは、制御対象13との間の入出力をオフした状態で、ラプラス演算子s、ゲインK、むだ時間T、固有角周波数ωn、減衰比ζとしたときの伝達関数G(s)=(Kωn2 2 +2ζωns+ωn2 )・(1-Ts1+Ts)をモデルとして、固有角周波数ωnと減衰比ζを正規分布乱数により変えて上述したステップ応答2と同条件で制御量PVのシミュレーションを行う。
そして、予測波形取得手段4hは、伝達関数G(s)のモデルにて制御を行ったときの波形を予測波形W2として取得する。
ここで、ゲイン算出手段4gは、ゲインK=(PV2-PV1)/(MV2-MV1)の式に対し、平均値算出手段4cにて算出した制御量PVと操作量MVの平均値PV1,MV1,PV2,MV2を代入して伝達関数G(s)のモデルにおけるゲインKを算出する。
また、評価値算出手段4iは、実測波形取得手段4eにて取得した実測波形W1と予測波形取得手段4hにて取得した予測波形W2との波形の誤差の絶対値を加算した値を評価値Val(=Σ|W2-W1|)として算出する。
そして、パラメータ算出手段4jは、評価値算出手段4iにて算出した評価値Valが最も小さくなる固有角周波数ωnと減衰比ζの組み合わせを算出する。
次に、PID定数算出手段4kは、比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えてモデル制御手段4fの制御による制御量PVのシミュレーションを行う。そして、この制御量PVのシミュレーションを行ったときの制御量PVが目標値SV2以上かつ制御量PVと目標値SV2との差の最大値が最も小さくなる比例帯P、積分時間I、微分時間Dの組み合わせをPID定数として算出する。これにより、最適な比例帯P、積分時間I、微分時間Dを求めてPID定数を設定することができる。
ところで、上述した実施の形態では、制御対象として電気炉13の炉内温度を目標値SVに制御する制御装置を例にとって説明したが、これに限定されるものではない。例えば流量系や化学反応系などにおける流量、湿度、圧力などの物理量を目標値に制御する制御装置として用いることもできる。
このように、本実施の形態によれば、2回のステップ応答と伝達関数G(s)のモデルによる制御量のシミュレーションによりPID定数を適切に決定して設定することができ、制御量のオーバシュートを低減することができる。
以上、本発明に係る制御装置および制御方法の最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
1 制御装置
2 操作表示部
3 記憶部
4 制御部
11 加熱手段
12 温度センサ
13 電気炉(制御対象)

Claims (4)

  1. 制御対象の制御量PVを変化させるための操作量MVを算出して前記制御量PVを目標値SV2に一致させる制御装置であって、
    前記制御量PVが前記目標値SV2よりも小さい中途目標値SV1に到達するように第1ステップ応答の制御を行った後、前記制御量PVが前記目標値SV2に到達するように第2ステップ応答の制御を行うステップ応答制御手段と、
    前記第1ステップ応答と前記第2ステップ応答の制御によって得られる前記目標値SV2と前記中途目標値SV1それぞれと前記制御量PVとの差を示す偏差Eと該偏差Eの変化量ΔEが基準以下のときに定常状態と判定する状態判定手段と、
    前記第1ステップ応答で定常状態と判定されたときに定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV1,MV1を算出するとともに、前記第2ステップ応答で定常状態と判定されたときに定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV2,MV2を算出する平均値算出手段と、
    前記制御量PVが前記中途目標値SV1に到達するように前記第1ステップ応答の制御をして前記定常状態と判定されたときに該定常状態から前記制御量が所定量変化するのに要するむだ時間Tを計測するむだ時間計測手段と、
    前記第1ステップ応答と前記第2ステップ応答の制御で前記定常状態と判定されたときの波形を実測波形W1として取得する実測波形取得手段と、
    前記制御対象との間の入出力をオフし、ラプラス演算子s、ゲインK、むだ時間T、固有角周波数ωn、減衰比ζとしたときの伝達関数G(s)=(Kωn2 2 +2ζωns+ωn2 )・(1-Ts1+Ts)をモデルとし、前記固有角周波数と前記減衰比を正規分布乱数により変えて前記第2ステップ応答と同条件で前記制御量のシミュレーションを行うとともに、前記制御量のシミュレーション結果をPVs、PID制御器をCpidとしたときのPVs=G(s)/Cpidを制御系として、比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えて前記制御量のシミュレーションを行うモデル制御手段と、
    前記平均値算出手段にて算出した前記制御量PVと前記操作量MVの平均値PV1,MV1,PV2,MV2に基づき、前記制御量PVの平均値PV1,PV2と前記操作量MVの平均値MV1,MV2の傾きから伝達関数G(s)のモデルにおけるゲインKを算出するゲイン算出手段と、
    前記伝達関数G(s)のモデルにて制御を行ったときの波形を予測波形W2として取得する予測波形取得手段と、
    前記実測波形W1と前記予測波形W2との波形の誤差の絶対値を加算した評価値Va1が最も小さくなる前記固有角周波数と前記減衰比の組み合わせを算出するパラメータ算出手段と、
    比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えて前記制御量PVのシミュレーションを行ったときの前記制御量PVが前記目標値SV2以上かつ前記制御量PVと前記目標値SV2との差の最大値が最も小さくなる比例帯P、積分時間I、微分時間Dの組み合わせを算出するPID定数算出手段と、
    を具備することを特徴とする制御装置。
  2. 前記制御対象の特性に応じて初期時のPID定数を設定することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 制御対象の制御量PVを変化させるための操作量MVを算出して前記制御量PVを目標値SV2に一致させる制御方法であって、
    前記制御量PVが前記目標値SV2よりも小さい中途目標値SV1に到達するように第1ステップ応答の制御を行った後、前記制御量PVが前記目標値SV2に到達するように第2ステップ応答の制御を行うステップと、
    前記第1ステップ応答と前記第2ステップ応答の制御によって得られる前記目標値SV2と前記中途目標値SV1それぞれと前記制御量PVとの差を示す偏差Eと該偏差Eの変化量ΔEが基準以下のときに定常状態と判定するステップと、
    前記第1ステップ応答で定常状態と判定されたときに定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV1,MV1を算出するとともに、前記第2ステップ応答で定常状態と判定されたときに定常状態における制御量PVと操作量MVそれぞれの平均値PV2,MV2を算出するステップと、
    前記制御量PVが前記中途目標値SV1に到達するように前記第1ステップ応答の制御をして前記定常状態と判定されたときに該定常状態から前記制御量が所定量変化するのに要するむだ時間Tを計測するステップと、
    前記第1ステップ応答と前記第2ステップ応答の制御で前記定常状態と判定されたときの波形を実測波形W1として取得するステップと、
    前記制御対象との間の入出力をオフし、ラプラス演算子s、ゲインK、むだ時間T、固有角周波数ωn、減衰比ζとしたときの伝達関数G(s)=(Kωn2 2 +2ζωns+ωn2 )・(1-Ts1+Ts)をモデルとし、前記固有角周波数と前記減衰比を正規分布乱数により変えて前記第2ステップ応答と同条件で前記制御量のシミュレーションを行うとともに、前記制御量のシミュレーション結果をPVs、PID制御器をCpidとしたときのPVs=G(s)/Cpidを制御系として、比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えて前記制御量のシミュレーションを行うステップと、
    前記制御量PVと前記操作量MVの平均値PV1,MV1,PV2,MV2に基づき、前記制御量PVの平均値PV1,PV2と前記操作量MVの平均値MV1,MV2の傾きから伝達関数G(s)のモデルにおけるゲインKを算出するステップと、
    前記伝達関数G(s)のモデルにて制御を行ったときの波形を予測波形W2として取得するステップと、
    前記実測波形W1と前記予測波形W2との波形の誤差の絶対値を加算した評価値Va1が最も小さくなる前記固有角周波数と前記減衰比の組み合わせを算出するステップと、
    比例帯P、積分時間I、微分時間Dを正規分布乱数により変えて前記制御量PVのシミュレーションを行ったときの前記制御量PVが前記目標値SV2以上かつ前記制御量PVと前記目標値SV2との差の最大値が最も小さくなる比例帯P、積分時間I、微分時間Dの組み合わせを算出するステップと、
    を含むことを特徴とする制御方法。
  4. 前記制御対象の特性に応じて初期時のPID定数を設定するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
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