JP7210979B2 - 窒化物半導体装置および窒化物半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書に開示する技術は、窒化物半導体装置および窒化物半導体装置の製造方法に関する。
GaNでは、水素が高濃度に含まれていると、アクセプタ(例:Mg)が活性化せず、p型領域の性能が得られない場合がある。特許文献1には、p型GaN層から効率よく水素を離脱させるために、p型GaN層が露出した状態で脱水素アニールを行う技術が開示されている。
特開2012-84617号公報
p型GaN層が露出した状態で脱水素アニールを行った場合においても、p型GaN層の水素が十分抜けきらず、実効アクセプタ濃度が低下してしまう場合がある。
本明細書に開示する窒化物半導体装置の製造方法の一実施形態は、GaN基板上にn型GaN層をエピタキシャル成長法により形成する工程を備える。n型GaN層の上面に低濃度p型GaN層をエピタキシャル成長法により形成する工程を備える。低濃度p型GaN層の上面に高濃度p型GaN層をエピタキシャル成長法により形成する工程を備える。不活性雰囲気でアニールすることで低濃度p型GaN層に含まれている水素を高濃度p型GaN層に拡散させるアニール工程を備える。
低濃度p型GaN層の上面に高濃度p型GaN層が形成されている状態で、アニールを行うことができる。低濃度p型GaN層に含まれている水素を高濃度p型GaN層に拡散させることができるため、低濃度p型GaN層の水素濃度を、高濃度p型GaN層が上面に配置されていない場合に比して短時間で十分低くすることができる。低濃度p型GaNの実効アクセプタ濃度を高めることができる。
アニール工程の後に、開口領域の高濃度p型GaN層をエッチングにより除去することで低濃度p型GaN層を露出させる工程を備えていてもよい。開口領域に不純物を注入することで、開口領域内の低濃度p型GaN層の上部にn型GaN領域を形成する工程を備えていてもよい。開口領域の一部に、n型GaN領域の上面からn型GaN層まで到達しているトレンチを形成する工程を備えていてもよい。トレンチ内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程を備えていてもよい。
アニール工程の後に、開口領域の高濃度p型GaN層をエッチングにより除去することで低濃度p型GaN層を露出させる工程を備えていてもよい。開口領域内に互いに離れて配置されているソース領域およびドレイン領域に不純物を注入することで、低濃度p型GaN層の上部に、n型GaNのソース領域およびn型GaNのドレイン領域を形成する工程を備えていてもよい。ソース領域とドレイン領域との間の領域であって低濃度p型GaN層の上面に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程を備えていてもよい。
本明細書に開示する窒化物半導体装置の一実施形態は、n型GaNのドリフト層を備える。ドリフト層の上面に接している低濃度p型GaNのボディ層を備える。ボディ層の上部に配置されているn型GaNのソース領域を備える。ソース領域の上面からドリフト層まで到達しているゲート電極領域を備える。ボディ層の上面に配置されており開口領域を有する高濃度p型GaNのボディコンタクト層であって、開口領域の内部にソース領域の少なくとも一部およびゲート電極領域が露出しているボディコンタクト層を備える。ソース領域の上面およびボディコンタクト層の上面に接するソース電極を備える。効果の詳細は実施例で説明する。
ボディ層の水素濃度は、ボディコンタクト層の水素濃度よりも低くてもよい。効果の詳細は実施例で説明する。
ボディコンタクト層はエピタキシャル成長によって形成された層であってもよい。ソース領域はイオン注入によって形成された領域であってもよい。効果の詳細は実施例で説明する。
本明細書に開示する窒化物半導体装置の一実施形態は、低濃度p型GaN層を備える。低濃度p型GaN層の上部に配置されているn型GaNのソース領域を備える。低濃度p型GaN層の上部に配置されているとともに、ソース領域から離れて配置されているn型GaNのドレイン領域を備える。ソース領域とドレイン領域との間の領域に配置されているゲート電極であって、低濃度p型GaN層の上面にゲート絶縁膜を介して配置されているゲート電極を備える。低濃度p型GaN層の上面に配置されており開口領域を有する高濃度p型GaN層であって、開口領域の内部にゲート電極、ソース領域の少なくとも一部、ドレイン領域の少なくとも一部が露出している高濃度p型GaN層を備える。ソース領域の上面および高濃度p型GaN層の上面に接するソース電極を備える。ドレイン領域の上面および高濃度p型GaN層の上面に接するドレイン電極を備える。効果の詳細は実施例で説明する。
低濃度p型GaN層の水素濃度は、高濃度p型GaN層の水素濃度よりも低くてもよい。効果の詳細は実施例で説明する。
高濃度p型GaN層はエピタキシャル成長によって形成された層であってもよい。ソース領域およびドレイン領域はイオン注入によって形成された領域であってもよい。効果の詳細は実施例で説明する。
実施例1に係る半導体装置1の断面概略図である。 実施例1に係る半導体装置1の製造方法を示すフローチャートである。 実施例1に係る半導体装置1の製造工程を示す図である。 実施例1に係る半導体装置1の製造工程を示す図である。 実施例1に係る半導体装置1の製造工程を示す図である。 低濃度p型GaN層の水素濃度の測定結果のグラフである。 実施例2に係る半導体装置101の断面概略図である。 実施例2に係る半導体装置101の製造方法を示すフローチャートである。 実施例2に係る半導体装置101の製造工程を示す図である。
(半導体装置1の構成)
図1に、本実施例に係る半導体装置1の断面概略図を示す。半導体装置1は、トレンチゲートを備えた縦型MOSFETである。半導体装置1は、半導体基板10を備えている。半導体基板10は、ドレイン層32、ドリフト層34、ボディ層36、ボディコンタクト層46が積層した構造を有している。
ドレイン層32は、高濃度n型(n型)のGaN基板である。ドレイン層32の裏面には、ドレイン電極52が形成されている。ドレイン層32のドナー濃度は、2×1018cm-3とした。ドレイン層32の表面には、ドリフト層34が形成されている。ドリフト層34は、ドレイン層32の表面上にエピタキシャル成長した低濃度n型(n型)のGaN層である。ドリフト層34のドナー濃度は、8×1015cm-3とした。ボディ層36は、ドリフト層34上にエピタキシャル成長した低濃度p型(p型)のGaN層である。ボディ層36のアクセプタ(Mg)濃度は、5×1017cm-3とした。
ソース領域38は、ボディ層36の表面の一部の範囲に臨む位置に形成された、高濃度n型(n型)のGaN領域である。ソース領域38はイオン注入によって形成された領域である。ソース領域38には、ドナー元素(例:シリコン、ゲルマニウム)が、ガウス分布に従って存在している。ソース領域38のドナー濃度は、1×1020cm-3とした。
ボディ層36の上面には、ボディコンタクト層46が配置されている。ボディコンタクト層46は、ボディ層36の表面上にエピタキシャル成長した高濃度p型(p型)のGaN層である。ボディ層36とボディコンタクト層46は同一装置内で連続成膜されてもよい。ボディコンタクト層46のアクセプタ(Mg)濃度は、3×1019cm-3とした。ボディコンタクト層46は開口領域A1を備えている。開口領域A1は、ボディ層36の上面にボディコンタクト層46が配置されていない領域である。開口領域A1の内部に、ソース領域38の一部およびゲート電極領域41が露出している。
ボディ層36の水素濃度は、ボディコンタクト層46の水素濃度よりも低い。例えば、ボディ層36の水素濃度は、ボディコンタクト層46の水素濃度の1/10以下であってもよい。ボディ層36の水素濃度は、5×1016cm-3とした。
ゲート電極領域41は、トレンチゲート電極40およびゲート絶縁膜42を備えている。トレンチゲート電極40は、ソース領域38の表面から、ソース領域38とボディ層36を貫通してドリフト層34に侵入している。トレンチゲート電極40は、ゲート絶縁膜42で側面および底面が覆われたトレンチT1内に形成された電極である。トレンチゲート電極40は、トレンチT1外を延びており、ゲート電極50と接触している。トレンチゲート電極40は、多結晶シリコンなどで形成されている。
層間絶縁膜48は、ゲート電極50およびソース電極44の絶縁を確保するための層である。ボディコンタクト層46およびソース領域38の上面には、ソース電極44が接触している。
(半導体装置1の製造方法)
図2~図5を参照して、半導体装置1の製造方法について説明する。図2のフローチャートのステップS1において、積層構造形成工程が行われる。具体的には図3に示すように、ドレイン層32、ドリフト層34、ボディ層36、ボディコンタクト層46が積層している半導体基板10を形成する。半導体基板10は、エピタキシャル成長法(例:MOVPE法)によって、ドレイン層32上にドリフト層34、ボディ層36、ボディコンタクト層46を成長させることで形成してもよい。
ステップS2において、アニール工程が行われる。具体的には、半導体基板10を不活性雰囲気中(例:N雰囲気中)で850℃、10分間の条件で加熱する。これにより、ボディ層36(低濃度p型GaN層)に含まれている水素を、ボディコンタクト層46(高濃度p型GaN層)に拡散させることができる。
ステップS3において、開口領域形成工程が行われる。具体的には、周知のフォトリソグラフィー技術およびドライエッチング加工を用いて、開口領域A1に対応する開口部を備えたマスクを加工する。ドライエッチングにより開口領域A1のボディコンタクト層46を除去することで、ボディ層36を露出させる。
ステップS4において、ソース領域形成工程が行われる。具体的には、図4に示すように、ソース領域38に対応する開口部を備えたマスク61を介して、ボディ層36にシリコンまたはゲルマニウムをイオン注入する。これにより、開口領域A1内のボディ層36の上部に、ソース領域38を形成することができる。
ソース領域38の端部がボディコンタクト層46の端部と重なるように、ソース領域38を形成してもよい。これにより、図4に示すように、オーバーラップ領域D1を形成することができる。オーバーラップ領域D1が存在することで、半導体装置1の横方向(X方向)のレイアウトをシュリンクすることができるため、半導体装置1の小型化が可能になる。
ステップS5において、トレンチ形成工程が行われる。具体的には、開口領域A1の一部に、ソース領域38の上面からボディ層36を突き抜けてドリフト層34に到達するトレンチT1を加工する。トレンチT1の加工は、周知のフォトリソグラフィー技術およびドライエッチング加工により行うことができる。
ステップS6において、ゲート電極領域形成工程が行われる。具体的には、トレンチT1内および半導体基板10の表面に、ゲート絶縁膜42を形成する。ゲート絶縁膜42は、SiOまたはAl等を原子堆積法などで堆積させて形成した絶縁膜である。ボロンなどの不純物をドープしたポリシリコンをLP-CVD法で成膜する。周知のフォトリソグラフィー技術およびドライエッチング加工を用いて、トレンチT1周囲のポリシリコンを除去することで、トレンチゲート電極40を形成する。これにより、図5に示す構造が形成される。
ステップS7において、ソース電極およびゲート電極形成工程が行われる。具体的には、トレンチゲート電極40の上面に層間絶縁膜48を成膜する。そして周知のフォトリソグラフィー技術およびドライエッチング加工を用いて、ソース電極44およびゲート電極50を形成する領域の層間絶縁膜48およびゲート絶縁膜42を除去する。金属層を成膜する。周知のフォトリソグラフィー技術およびドライエッチング加工を用いて、金属層を、ソース電極44およびゲート電極50に加工する。
ステップS8において、ドレイン電極形成工程が行われる。具体的には、ドレイン層32の裏面に、金属層のドレイン電極52を成膜する。以上により、図1に示す半導体装置1が完成する。
(半導体装置1の動作)
図1に示す半導体装置1は、ドレイン電極52を高電位に接続し、ソース電極44を接地し、ゲート電極50に加える電位を変化させる。ゲート電極50に正電位を加えると、ゲート絶縁膜42を介してトレンチゲート電極40に対向している領域R1のp型のボディ層36がn型に反転し、反転層によってn型のソース領域38とn型のドリフト層34が導通し、ソース電極44とドレイン電極52の間を電流が流れる。ゲート電極50に正電位を加えるのを停止すると、領域R1の反転層が消失し、ドリフト層34に空乏層が伸長して、ソース電極44とドレイン電極52の間が高抵抗な状態となる。
(効果)
低濃度p型GaN層であるボディ層36は、前述したように反転層が形成される層であるため、半導体装置1のしきい値を決定する重要な層である。またp型GaNは、水素が高濃度に含まれていると、アクセプタ(例:Mg)が活性化せず、p型特性が十分が得られない場合がある。従って、低濃度p型GaN層の水素濃度を低減する必要がある。本明細書に記載されている技術では、低濃度p型GaN層(ボディ層36)の上面に高濃度p型GaN層(ボディコンタクト層46)が形成されている状態で、不活性雰囲気でアニールを行う(ステップS2)。このようなアニールを行うことで、低濃度p型GaN層の水素濃度を、高濃度p型GaN層が上面に配置されていない場合に比して短時間で十分低くすることができることを、本発明者らは見出した。これは、高濃度p型GaN層と低濃度p型GaN層の界面では水素がプロトンとして存在し、高濃度p型GaN層側への水素の拡散が電界によって加速されるためと考えられる。
これにより、低濃度p型GaN層(ボディ層36)の水素濃度を十分に低減することができる。設計通りの実効アクセプタ濃度を得ることができるため、しきい値電圧を精密に制御することが可能となる。
低濃度p型GaN層の上面に高濃度p型GaN層が形成されている状態を、基板の全面で実現した上で、脱水素アニールすることができる。これにより、面内均一性よく、低濃度p型GaN層の水素濃度を低減することができる。よって、半導体装置1のしきい値電圧の面内均一性を向上させることが可能となる。
脱水素アニール(ステップS2)後に高濃度p型GaN層に開口領域A1を形成(ステップS3)することで、水素濃度を低減させるためのカバー膜として用いた高濃度p型GaN層を、ボディコンタクト層46として流用することが可能になる。ボディコンタクト層46は、エピタキシャル成長により形成されたp型GaN層である。そして一般に、エピタキシャル成長で形成したp型GaNの方が、イオン注入で形成したp型GaNよりも品質が高い。よって、ボディコンタクト層46の品質を高めることができる。
ステップS3において形成した開口領域A1に、ステップS4でソースイオン注入領域を形成することで、開口領域を形成しない場合に比べて、ソース電極44のコンタクト抵抗を低くすることができる。結果として、n型ソース領域38の表面は、p型ボディコンタクト層46の表面よりも深い位置(すなわち、ドリフト層34に近い位置)に形成される。このような作製工程と表面構造をとることで、ボディコンタクト抵抗とソース抵抗とを同時に低く保つことができる。
(水素濃度の測定結果)
図6に、低濃度p型GaN層の水素濃度の測定結果のグラフを示す。図6は、二次イオン質量分析(SIMS)法を用いた測定結果である。典型的な測定条件例としては、一次イオン種としてCsイオンを用い、加速電圧として8.0kVを用いた。縦軸は、正規化された水素濃度である。横軸は、アニール時間である。アニール温度は850℃、アニール雰囲気はNとした。比較例1、比較例2、本実施例、の3つの条件の各々について、水素濃度を測定した。比較例1では、低濃度p型GaN層の上面に高濃度n型GaN層が形成されているサンプルを使用した。比較例2では、低濃度p型GaN層が露出しているサンプルを使用した。本実施例では、低濃度p型GaN層の上面に高濃度p型GaN層が形成されているサンプルを使用した。図6では、比較例1の測定結果を三角形の点、比較例2の測定結果を丸形の点、本実施例の測定結果を四角形の点、で示している。
アニール時間が10分である時刻t1の時点において、比較例1(三角形)では水素濃度がアニール前とほぼ同一である。また比較例2(丸形)では、アニール前の60%程度までしか水素濃度が減少していない。しかし、本実施例(四角形)では、アニール前の10%程度まで減少させることができる。低濃度p型GaN層の上面に高濃度p型GaN層が形成されている状態でアニールすることで、低濃度p型GaN層の水素濃度を効率よく低減させることができることが分かる。またこの効果は、アニール時間を10分より長くした場合においても得られることが分かる。
(半導体装置101の構成)
図7に、実施例2に係る半導体装置101の断面概略図を示す。半導体装置101は、プレーナゲートを備えた横型MOSFETである。半導体装置101は、半導体基板110を備えている。半導体基板110は、高濃度n型(n型)GaN層132、低濃度n型(n型)GaN層134、低濃度p型(p型)GaN層136、コンタクト層146が積層した構造を有している。コンタクト層146は、高濃度p型(p型)GaN層である。低濃度n型GaN層134、低濃度p型GaN層136、コンタクト層146は、エピタキシャル成長により形成された層である。
低濃度p型GaN層136の上部には、n型GaNのソース領域138と、n型GaNのドレイン領域139が配置されている。ドレイン領域139は、ソース領域138から離れて配置されている。ソース領域138およびドレイン領域139は、イオン注入によって形成された領域である。
コンタクト層146は開口領域A101を備えている。開口領域A101は、低濃度p型GaN層136の上面にコンタクト層146が配置されていない領域である。開口領域A101の内部には、ゲート電極140、ソース領域138の少なくとも一部、ドレイン領域139の少なくとも一部が露出している。低濃度p型GaN層136の水素濃度は、コンタクト層146の水素濃度よりも低い。
ソース領域138とドレイン領域139との間の領域には、ゲート絶縁膜142およびゲート電極140が配置されている。ゲート電極140は、低濃度p型GaN層136の上面にゲート絶縁膜142を介して配置されている。
ソース電極144は、ソース領域138の上面およびコンタクト層146の上面に接している。ドレイン電極145は、ドレイン領域139の上面およびコンタクト層146の上面に接している。
なお、低濃度p型GaN層136、コンタクト層146、ソース領域138の各々の不純物濃度は、実施例1で前述したボディ層36、ボディコンタクト層46、ソース領域38の各々の不純物濃度と同様である。また、低濃度n型GaN層134の不純物濃度は、実施例1で前述したドリフト層34の不純物濃度より高くされており、1×1016cm-3とした。これにより、低濃度n型GaN層134の膜厚を薄くすることができる。
(効果)
実施例2に係る半導体装置101では、実施例1に係る半導体装置1と同様の効果を得ることができる。特に横型MOSFETである半導体装置101では、低濃度p型GaN層136の表面の領域R101に反転層が形成される。そして、領域R101の全面を高濃度p型のコンタクト層146で覆った上で脱水素アニール(ステップS12)するため、領域R101全体の水素濃度を効率よく低減することができる。しきい値電圧をより精密に制御することが可能となる。
(半導体装置101の製造方法)
図8および図9を参照して、半導体装置101の製造方法について説明する。図8のステップS11~S13の内容は、図2のステップS1~S3の内容と同様であるため、説明を省略する。
ステップS14において、ソース領域およびドレイン領域形成工程が行われる。具体的には、図9に示すように、ソース領域138およびドレイン領域139に対応する開口部を備えたマスク161を介して、低濃度p型GaN層136にシリコンまたはゲルマニウムをイオン注入する。これにより、開口領域A101内の低濃度p型GaN層136の上部に、互いに離れて配置されているソース領域138およびドレイン領域139が形成される。
ステップS15において、ゲート電極領域形成工程が行われる。具体的には、ソース領域138とドレイン領域139との間の領域であって低濃度p型GaN層136の上面に、ゲート絶縁膜142を介してゲート電極140を形成する。詳細な内容は、図2のステップS6の内容と同様であるため、説明を省略する。
ステップS16において、ソース電極およびドレイン電極形成工程が行われる。具体的には、周知のフォトリソグラフィー技術およびドライエッチング加工を用いて、ソース電極144およびドレイン電極145を形成する。以上により、図7に示す半導体装置101が完成する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
(変形例)
アニール工程の温度は850℃に限られず、850℃以下の温度であってもよい。温度を下げるほど、低濃度p型GaN層の水素濃度の低下速度が下降するが、アニールによる結晶性の劣化を抑制することが可能となる。
半導体基板10を構成するIII族窒化物半導体はGaNに限定されるものではなく、例えばAlN(窒化アルミニウム)、InN(窒化インジウム)、または、その混晶等であってもよい。
上記の実施例では、p型領域を形成するためのII族元素の一例としてマグネシウム(Mg)を用いていたが、この構成に限定されるものではない。II族元素は、例えばベリウム(Be)、カルシウム(Ca)等であってもよい。
ドリフト層34は、n型GaN層の一例である。ボディ層36は、低濃度p型GaN層の一例である。ボディコンタクト層46およびコンタクト層146は、高濃度p型GaN層の一例である。
1:半導体装置、10:半導体基板、32:ドレイン層、34:ドリフト層、36:ボディ層、38:ソース領域、40:トレンチゲート電極、42および142:ゲート絶縁膜、46:ボディコンタクト層、134:低濃度n型GaN層、136:低濃度p型GaN層、140:ゲート電極、146:コンタクト層、A1およびA101:開口領域

Claims (2)

  1. GaN基板上にn型GaN層をエピタキシャル成長法により形成する工程と、
    前記n型GaN層の上面に低濃度p型GaN層をエピタキシャル成長法により形成する工程と、
    前記低濃度p型GaN層の上面に高濃度p型GaN層をエピタキシャル成長法により形成する工程と、
    不活性雰囲気でアニールすることで前記低濃度p型GaN層に含まれている水素を前記高濃度p型GaN層に拡散させるアニール工程と、
    前記アニール工程の後に、前記高濃度p型GaN層の一部の領域である開口領域の前記高濃度p型GaN層をエッチングにより除去することで前記低濃度p型GaN層を露出させる工程と、
    前記開口領域に不純物を注入することで、前記開口領域内の前記低濃度p型GaN層の上部にn型GaN領域を形成する工程と、
    前記開口領域の一部に、前記n型GaN領域の上面から前記n型GaN層まで到達しているトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチ内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
    を備える、窒化物半導体装置の製造方法。
  2. GaN基板上にn型GaN層をエピタキシャル成長法により形成する工程と、
    前記n型GaN層の上面に低濃度p型GaN層をエピタキシャル成長法により形成する工程と、
    前記低濃度p型GaN層の上面に高濃度p型GaN層をエピタキシャル成長法により形成する工程と、
    不活性雰囲気でアニールすることで前記低濃度p型GaN層に含まれている水素を前記高濃度p型GaN層に拡散させるアニール工程と、
    前記アニール工程の後に、前記高濃度p型GaN層の一部の領域である開口領域の前記高濃度p型GaN層をエッチングにより除去することで前記低濃度p型GaN層を露出させる工程と、
    前記開口領域内に互いに離れて配置されているソース領域およびドレイン領域に不純物を注入することで、前記低濃度p型GaN層の上部に、n型GaNの前記ソース領域およびn型GaNの前記ドレイン領域を形成する工程と、
    前記ソース領域と前記ドレイン領域との間の領域であって前記低濃度p型GaN層の上面に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
    を備える、窒化物半導体装置の製造方法。
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