JP7210877B2 - パウチ - Google Patents
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Description
少なくとも、基礎面フィルム、第1面フィルム、第2面フィルムの3枚のフィルムが順に重ねられて、隣接するフィルム間に収容部が形成されたパウチであって、
各収容部は、各フィルム間の3周縁を接合する上部シール部と、2つの側部シール部により形成されており、
第2面フィルムの上下方向の長さが、基礎面フィルム、第1面フィルムの上下方向の長さより小さく、
第1面フィルム、第2面フィルムの上縁は、第1面フィルムの2つの第1側部シール部の一部が表出するように、互いにずらして配置されており、
表出した2つの第1側部シール部の少なくとも一方には、第1開封手段が形成されていることを特徴とするパウチを提供する。
さらに、上下方向の長さが第2面フィルムより小さい第3面フィルムが第2面フィルムに重ねられて、第2面フィルムと第3面フィルムの間に収容部が形成されたパウチであって、
第3面フィルムの上縁は、第2面フィルムと第1面フィルムを接合する2つの第2側部シール部の一部が表出するように、第2面フィルムの上縁と互いにずらして配置されており、
表出した2つの第2側部シール部の少なくとも一方には、第2開封手段が形成されていることを特徴とする。
前記第1開封手段は側縁から形成された切り込みであり、
前記第2開封手段は、前記第1側部シール部から上方に位置する前記第2側部シール部に亘って連続する切り込みを含むことを特徴とする。
前記第2開封手段が含む前記切り込みは、その上端と下端において、その傾きが、上部シール部の長手方向に沿う方向に形成されていることを特徴とする。
図1は、本発明の一実施形態に係るパウチを示す正面図である。図2は、本発明の一実施形態に係るパウチを示す背面図である。図3は、図1におけるA-A線における断面図である。図4は、図1におけるB-B線における断面図である。図1~図4に示したパウチは、内容物が充填される前の状態(内容物が充填されていない状態)のパウチを示したものである。図において、フィルムやシール部のサイズや厚みの比率、厚さ同士の比率等は、便宜上、誇張して示してあるものもあり、実際の比率とは異なっている。本実施形態のパウチは、正面視において長方形状である。本実施形態において、長方形とは、四隅が直角の長方形だけでなく、長方形の四隅が面取りされて、外に凸の円弧状となったものも含む概念である。本発明において、パウチは、内容物が充填されていない状態のパウチに限らず、内容物が充填されている状態のパウチも含む概念である。
本実施形態のパウチは、図1~図4に示すように、各フィルムの上部に第1上部シール部5a、第2上部シール部5b、第3上部シール部5cを備え、各フィルムの側部に第1側部シール部6a、6a、第2側部シール部6b、6b、第3側部シール部6c、6cを備え、下縁17を含む底部に第1開口部15a、第2開口部15b、第3開口部15cが形成されている。各上部に形成された第1上部シール部5a、第2上部シール部5b、第3上部シール部5cを総称して上部シール部5、両側部に形成された第1側部シール部6a、6a、第2側部シール部6b、6b、第3側部シール部6c、6cを総称して側部シール部6、6と呼ぶ場合もある。側部シール部6、6は、第1面フィルム1と基礎面フィルム4のみが接合された領域を第1側部シール部6a、6a、第2面フィルム2、第1面フィルム1、基礎面フィルム4が接合された領域を第2側部シール部6b、6b、第3面フィルム3、第2面フィルム2、第1面フィルム1、基礎面フィルム4が接合された領域を第3側部シール部6c、6cとしている。図1~図4においては、説明の便宜上、各シール部およびフィルム間の接合部分を斜線で網掛けして示している。
第1開口部15a、第2開口部15b、第3開口部15c、を介して内容物が収容された後、図1において7´(一点鎖線より下方の部分)と示されている底部シール予定部に底部シール部が形成され、パウチが封止される。底部シール部は、側部シール部6、6間に亘って、それぞれ隣接するフィルム同士を接合して形成される。各収容部は、底部シール部により封止されることになる。
内容物は、第1収容部11aに収容される第1内容物と、第2収容部11bに収容される第2内容物、第3収容部11cに収容される第3内容物がある。第1内容物、第2内容物、第3内容物としては、いずれも食品、医薬品、その他様々な任意のものとすることができる。ただし、取り出す順番を間違えてはいけないものや、取り出す順番を決めておいた方が好ましいものを内容物とすることが好適である。
本実施形態のパウチは、4枚の積層フィルムにより構成されている。本実施形態では、積層フィルムは、第3面フィルム3、基礎面フィルム4用の第1の積層フィルムと、第1面フィルム1、第2面フィルム2用の第2の積層フィルムを用いる。第1の積層フィルムは、少なくとも、外側から、基材層、シーラント層を含む積層体である。例えば、第1の積層フィルムは、外側から順に、基材層、印刷層、他の層、シーラント層を積層して形成されている。印刷層、他の層は必須ではない。シーラント層は、パウチの最内面を構成する層である。パウチが熱に対する耐性を必要とされる場合は、基材層は、耐熱性をもつ材料からなることが好ましい。例えば、基材層の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。厚みは、10μm~50μm程度である。基材層は、二軸延伸されていることが好ましい。
本実施形態では、各側部シール部6に開封手段が形成されている。第1開封手段12は、第1収容部11aを開封するためのものであり、第1側部シール部6aに形成されている。第2開封手段13は、第2収容部11bを開封するためのものであり、第1側部シール部6aから第2側部シール部6bに亘って形成されている。第3開封手段14は、第3収容部11cを開封するためのものであり、第2側部シール部6bから第3側部シール部6cに亘って形成されている。各開封手段は、2つの側部の一方に交互に形成されている。図1の例では、第1開封手段12は、図面左側の第1側部シール部6aに形成されており、第2開封手段13は、図面右側の第1側部シール部6aから第2側部シール部6bに亘って形成されており、第3開封手段14は、図面左側の第2側部シール部6bから第3側部シール部6cに亘って形成されている。
幅方向の長さが(L3+L4)の連続する第1の積層フィルムを、製袋機の第1軸より繰り出す。続いて、第1の積層フィルムより幅方向の長さがやや広い長さ(L1+L2)の連続する第2の積層フィルムを、第1の積層フィルムのシーラント層側と重なるようにして、一方の端部が揃うように位置合わせして製袋機の第2軸より繰り出す。ここでのL1~L4は、図1、図2に示したL1~L4に対応している。そして、第2の積層フィルムが内側、第1の積層フィルムが外側となるように、所定の位置において三角板で2つ折りする。所定の位置としては、第1の積層フィルムと第2の積層フィルムの揃えられた端部から長さL1の位置とする。これにより、第1の積層フィルムは、幅方向長さL3の狭幅部分と長さL4の広幅部分に分けられ、第2の積層フィルムは、長さL1の広幅部分と長さL2の狭幅部分に分けられる。この状態で、折り畳まれた第2の積層フィルムの間にプレートを挟み込み、第1の積層フィルムの長さL3の側から所定幅のヒートシールを行う。これにより、第3上部シール部5cが形成される。
複数の内容物を、それぞれ各収容部11に充填し、底部シール部7により封止した状態で、最終消費者に届けられる商品として完成し、市場に流通し、店舗等に陳列される。消費者は、開封時には、まず、第1開封手段12から第1面フィルム1と基礎面フィルム4を引き裂き、第1開封手段12の上側と下側を逆方向に引っ張る。このときの状態を図6に示す。これにより、第1収容部11aが開封され、第1内容物を取り出すことが可能となる。そのまま、第1開封手段12の上側の部分を引張り、その裂け目が第2開封手段13の上端部分に達すると、そのまま切れ目が第2開封手段13の開封開始点13cまで達する。この状態から、第1開封手段12の上側部分と連続する側部の部分を、第2開封手段13の分離補助部13bの右端から右側の側縁に向けて引っ張ることにより、分離することができる。このときの状態を図7に示す。この状態で、第1収容部11aのみから自由に第1内容物を出し入れすることができる。第2収容部11b、第3収容部11cは開封されておらず、第2内容物、第3内容物を取り出すことはできない。
最初に、第1の積層フィルムを準備した。具体的には、まず、厚みが12μmの透明蒸着PETフィルムに印刷層を形成した後、接着剤層を介して印刷層の面と厚み20μmの直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムを貼り合わせた。これにより、透明蒸着ポリエチレンテレフタレート/印刷層/接着剤層/直鎖低密度ポリエチレンが順に積層された第1の積層フィルムを第3面フィルム3、基礎面フィルム4用の包装材料として形成した。接着剤層は、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との硬化物である。
2・・・第2面フィルム
3・・・第3面フィルム
4・・・基礎面フィルム
5・・・上部シール部
5a・・・第1上部シール部
5b・・・第2上部シール部
5c・・・第3上部シール部
6・・・側部シール部
6a・・・第1側部シール部
6b・・・第2側部シール部
6c・・・第3側部シール部
7・・・底部シール部
7´・・・底部シール予定部
11a・・・第1収容部
11b・・・第2収容部
11c・・・第3収容部
12・・・第1開封手段
13・・・第2開封手段
13a・・・導入部
13b・・・分離補助部
13c・・・開封開始点
14・・・第3開封手段
14a・・・導入部
14b・・・分離補助部
14c・・・開封開始点
15a・・・第1開口部
15b・・・第2開口部
15c・・・第3開口部
16・・・上縁
17・・・下縁
L1・・・第1面フィルム1の長さ
L2・・・第2面フィルム2の長さ
L3・・・第3面フィルム3の長さ
L4・・・基礎面フィルム4の長さ
W・・・各フィルムの幅
Claims (2)
- 少なくとも、基礎面フィルム、第1面フィルム、第2面フィルムの3枚のフィルムが順に重ねられて、隣接するフィルム間に収容部が形成されたパウチであって、
各収容部は、各フィルム間の3周縁を接合する上部シール部と、2つの側部シール部により形成されており、
第2面フィルムの上下方向の長さが、基礎面フィルム、第1面フィルムの上下方向の長さより小さく、
第1面フィルム、第2面フィルムの上縁は、第1面フィルムの2つの第1側部シール部の一部が表出するように、互いにずらして配置されており、
表出した2つの第1側部シール部の少なくとも一方には、第1開封手段が形成されており、
前記第1開封手段が形成された前記第1側部シール部と対向する側の前記第1側部シール部から、下側に位置する第2側部シール部に亘って第2開封手段が形成されており、
前記第2開封手段は、前記第1側部シール部において、前記基礎面フィルム、前記第1面フィルムの2枚のフィルムを貫通する上側部分と、前記第2側部シール部において、前記基礎面フィルム、前記第1面フィルム、前記第2面フィルムの3枚のフィルムを貫通する下側部分と、前記上側部分と前記下側部分の間に位置する中央部分と、を有する切り込みであり、
前記上側部分は、前記第1側部シール部における前記上側部分の上端付近において、その傾きが前記上部シール部の長手方向に沿う方向であり、上端は前記中央部分より前記収容部側に位置しており、
前記下側部分は、前記第2側部シール部における前記下側部分の下端付近において、その傾きが前記上部シール部の長手方向に沿う方向であり、下端は前記中央部分より前記収容部側に位置しており、
前記第2開封手段は、前記下側部分に接続し、前記上部シール部の長手方向に沿って側縁に向かって延びる切り込みをさらに有することを特徴とするパウチ。 - 少なくとも、基礎面フィルム、第1面フィルム、第2面フィルムの3枚のフィルムが順に重ねられて、隣接するフィルム間に収容部が形成されたパウチであって、
各収容部は、各フィルム間の3周縁を接合する上部シール部と、2つの側部シール部により形成されており、
第2面フィルムの上下方向の長さが、基礎面フィルム、第1面フィルムの上下方向の長さより小さく、
第1面フィルム、第2面フィルムの上縁は、第1面フィルムの2つの第1側部シール部の一部が表出するように、互いにずらして配置されており、
表出した2つの第1側部シール部の少なくとも一方には、第1開封手段が形成されており、
前記第1開封手段が形成された前記第1側部シール部と対向する側の前記第1側部シール部から、下側に位置する第2側部シール部に亘って第2開封手段が形成されており、
前記第2開封手段は、前記第1側部シール部において、前記基礎面フィルム、前記第1面フィルムの2枚のフィルムを貫通する上側部分と、前記第2側部シール部において、前記基礎面フィルム、前記第1面フィルム、前記第2面フィルムの3枚のフィルムを貫通する下側部分と、前記上側部分と前記下側部分の間に位置する中央部分と、を有する切り込みであり、
前記上側部分は、前記第1側部シール部における前記上側部分の上端付近において、その傾きが前記上部シール部の長手方向に沿う方向であり、上端は前記中央部分より前記収容部側に位置しており、
前記下側部分は、前記第2側部シール部における前記下側部分の下端付近において、その傾きが前記上部シール部の長手方向に沿う方向であり、下端は前記中央部分より前記収容部側に位置しており、
さらに、上下方向の長さが前記第2面フィルムより小さい第3面フィルムが前記第2面フィルムに重ねられて、前記第2面フィルムと前記第3面フィルムの間に収容部が形成されており、
前記第3面フィルムの上縁は、2つの前記第2側部シール部の一部が表出するように、
前記第2面フィルムの上縁と互いにずらして配置されており、
前記第2開封手段が形成された前記第2側部シール部と対向する側の前記第2側部シール部から、下側に位置する第3側部シール部に亘って第3開封手段が形成されており、
前記第3開封手段は、前記第2側部シール部において、前記基礎面フィルム、前記第1面フィルム、前記第2面フィルムの3枚のフィルムを貫通する上側部分と、前記第3側部シール部において、前記基礎面フィルム、前記第1面フィルム、前記第2面フィルム、前記第3面フィルムの4枚のフィルムを貫通する下側部分と、前記上側部分と前記下側部分の間に位置する中央部分と、を有する切り込みであり、
前記上側部分は、前記第2側部シール部における前記上側部分の上端付近において、その傾きが前記上部シール部の長手方向に沿う方向であり、上端は前記中央部分より収容部側に位置しており、
前記下側部分は、前記第3側部シール部における前記下側部分の下端付近において、その傾きが前記上部シール部の長手方向に沿う方向であり、下端は前記中央部分より収容部側に位置しており、
前記第3開封手段は、前記第3開封手段の前記下側部分に接続し、前記上部シール部の長手方向に沿って側縁に向かって延びる切り込みを有することを特徴とするパウチ。
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