JP2022155619A - パウチ - Google Patents

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JP2022155619A
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和佳子 仙頭
Wakako Sento
駿行 長谷川
Toshiyuki Hasegawa
圭佑 伊賀
Keisuke Iga
美香 泊谷
Mika Tomariya
憲司 服部
Kenji Hattori
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Abstract

【課題】 固形の内容物を容易に取り出すことが可能なパウチを提供する。【解決手段】 おもて面フィルム1と裏面フィルム2の間に収容部11を有するパウチであって、第1縁部4、第2縁部5、第3縁部6、第4縁部7と、第1縁部4と第2縁部5の間において、第1縁部4寄りに形成された嵌合具20と、第2縁部5側に折込部23aを有し、嵌合具20よりも第2縁部5寄りの位置において、仕切りシール部25により、おもて面フィルム1、裏面フィルム2それぞれと接合された仕切りフィルム23と、を有し、仕切りフィルム23は、折込部23aを含む位置に貫通部24を有し、貫通部24は、折込部23aに沿う方向において、仕切りシール部25と重ならない位置に形成されている、パウチ。【選択図】 図1

Description

本発明は、内容物を容易に取り出すためのパウチに関する。
従来、内容物を収容しておき、必要に応じて取り出すための袋体(パウチ)が幅広く利用されている。また、内容物の取り扱い性を向上させるために工夫されたパウチも提案されている(特許文献1参照)。
特開2004-256120号公報
上記従来の技術では、外装シートの上部側に折り込まれたトップガセットシートを備えており、このトップガセットシートが小孔を有するため、粉状や顆粒状のものの取り出し作業性を高めている。しかしながら、粉状や顆粒状より少し大きめの固形のものには適していない。
そこで、本発明は、固形の内容物を容易に取り出すことが可能なパウチを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
おもて面フィルムと裏面フィルムの間に収容部を有するパウチであって、
第1縁部と、
前記第1縁部と対向する第2縁部と、
前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、
前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、
前記第2縁部側に折込部を有し、前記開閉機構よりも前記第2縁部寄りの位置において、2つの仕切りシール部により、前記おもて面フィルム、前記裏面フィルムそれぞれと接合された仕切りフィルムと、を有し、
前記仕切りフィルムは、前記折込部を含む位置に貫通部を有し、
前記貫通部は、前記折込部に沿う方向において、前記仕切りシール部と重ならない位置に形成されている、パウチを提供する。
また、本発明のパウチにおいて、
前記仕切りシール部は、前記第1縁部に沿う方向において、前記貫通部に近付く程前記折込部に交差する方向の長さが小さくなってもよい。
また、本発明のパウチにおいて、
2つの前記仕切りシール部を連結する連結シール部をさらに有してもよい。
また、本発明のパウチは、
前記開閉機構と前記仕切りフィルムが一体的に連設されて形成されていてもよい。
また、本発明のパウチにおいて、
前記貫通部は、前記第3縁部と前記第4縁部の中間線と重なる位置に形成されていてもよい。
また、本発明のパウチは、
前記第2縁部側に底部ガセット部を有してもよい。
本発明によれば、本発明は、固形の内容物を容易に取り出すことが可能なパウチを提供することができる。
本発明第1の実施形態に係るパウチを示す正面図である。 本発明第1の実施形態に係るパウチを構成する部材を示す分解図である。 本発明第1の実施形態に係るパウチの断面図である。 仕切りフィルム23の詳細を示す図である。 異なる形状の貫通部を備えた変形例のパウチの正面図である。 内容物を充填し、封止した後の第1の実施形態に係るパウチの正面図である。 本発明第2の実施形態に係るパウチを示す正面図である。 本発明第2の実施形態に係るパウチを構成する部材を示す分解図である。 内容物を充填し、封止した後の第2の実施形態に係るパウチの正面図である。 変形例に係るパウチを示す正面図である。 嵌合具30を含む部分の変形例に係るパウチの断面図である。 開封予定線12による第1縁部4側の切り取り後のパウチの様子を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明第1の実施形態に係るパウチを示す正面図である。また、図2は、本発明第1の実施形態に係るパウチを構成する部材を示す分解図である。図3は、本発明第1の実施形態に係るパウチの開閉機構の部分断面図である。なお、パウチの背面図は、図1のパウチの正面図と同様であるため、省略している。図1に示した本実施形態のパウチは、内容物が充填される前の状態(内容物が充填されていない状態)のパウチを示したものである。本実施形態のパウチは、正面視において長方形状であり、互いに対向する第1縁部4と第2縁部5と、第1縁部4と第2縁部5の間に延びる第3縁部6と第4縁部7と、を含む。
本明細書において、長方形とは、四隅が直角の長方形だけでなく、長方形の四隅が面取りされて、外に凸の円弧状となったもの等、略長方形と考えられるものも含む概念である。また、本明細書において、パウチは、内容物が充填されていない状態のパウチに限らず、内容物が充填されている状態のパウチも含む概念である。
本実施形態のパウチは、図2に示すように、略長方形状のおもて面フィルム1と、おもて面フィルム1と同一形状の裏面フィルム2と、略長方形状の仕切りフィルム23の3枚のフィルムを用いて構成されている。本実施形態のパウチは、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、仕切りフィルム23の3枚のフィルムが所定の箇所においてヒートシール(熱融着)等により接合されることにより形成される。仕切りフィルム23には、嵌合具20を構成する雄部材21、雌部材22が連設されているが、図2においては簡略化して示している。
図4は、仕切りフィルム23の詳細を示す図である。このうち、図4(a)は平面図であり、図4(b)は図4(a)におけるC-C線に対応する断面図である。図4(a)の平面図に示すように、仕切りフィルム23は、折込部23aを有し、折込部23aが位置する直線上に貫通部24を有する。折込部23aは、パウチの完成時には、第2縁部5側に位置するように折り曲げられる部分である。仕切りフィルム23は、折込部23aを境界にして第1部分23fと第2部分23gとに区分される。折込部23aから最も遠い2つの端部である第1端23b、第2端23cは、パウチの完成時には、最も第1縁部4寄りに位置する。第1端23bの近傍には雄部材21が連設されており、第2端23cの近傍には雌部材22が連設されている。
<各シール部>
本実施形態のパウチは、図1に示すように、第1縁部シール部14と、第3縁部シール部16と、第4縁部シール部17と、を備え、第2縁部5側は未シールで内容物の充填のための開口が形成されている。図1においては、第1縁部シール部14、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17を網掛けして示している。第1縁部シール部14、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17は、おもて面フィルム1と裏面フィルム2がシールされて接合されたものである。第3縁部シール部16は、第3縁部6(図1における左端)を含むように、第3縁部6に沿って形成されており、第4縁部シール部17は、第4縁部7(図1における右端)を含むように、第4縁部7に沿って形成されている。第3縁部シール部16、第4縁部シール部17のシール幅は、例えば5mm以上30mm以下とすることが好ましい。本実施形態では、シール幅は5mm程度である。なお、シール幅とは、その部位におけるシール部の内縁(内容物側)からシール部の外縁(袋の外側)までの距離(最短距離)である。
仕切りシール部25は、仕切りフィルム23をおもて面フィルム1、裏面フィルム2の内面に接合するためのシール部である。仕切りシール部25は、おもて面フィルム1に2箇所、裏面フィルム2側に2箇所の計4箇所に形成されている。図1に示した2箇所の仕切りシール部25により、おもて面フィルム1と仕切りフィルム23の第1部分23fが接合されている。また、図示を省略している2箇所の仕切りシール部25により、裏面フィルム2と仕切りフィルム23の第2部分23gが接合されている。
図1に網掛けして示すように、仕切りシール部25は第2縁部5に近付くほど狭くなるように形成されている。言い換えると、仕切りシール部25は第1縁部4および嵌合具20に近付くほど広くなるように形成されている。本実施形態では、仕切りシール部25は、おもて面フィルム1側、裏面フィルム2側のそれぞれについて、第3縁部6側、第4縁部7側の2箇所ずつ形成されている。また、本実施形態では、各仕切りシール部の形状は同一であり、三角形状である。図1において、L4は折込部23aと交差する方向(第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向)における仕切りシール部25の最大長さであり、L5は折込部23aに沿う方向(第3縁部6と第4縁部7)における仕切りシール部25の最大長さである。図1の例では、仕切りシール部25は、折込部23aと交差する方向の最大長さがL4、折込部23aに沿う方向の長さL5の直角三角形となっている。図1の例では、仕切りシール部25の面積はL4×L5×1/2である。
また、雄部材21よりも第1端23b側、雌部材22よりも第2端23c側において、嵌合具シール部26が形成されている。嵌合具シール部26は、嵌合具20の第1縁部4寄りの位置に第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁に渡って形成されている。嵌合具シール部26のシール幅は例えば5mmとすることができる。
仕切りフィルム23は、仕切りシール部25と嵌合具シール部26により、第1部分23fがおもて面フィルム1に接合され、第2部分23gが裏面フィルム2に接合されている。また、仕切りフィルム23は、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17により、おもて面フィルム1、裏面フィルム2とともに一体的に接合されている。第3縁部シール部16、第4縁部シール部17においては、仕切りフィルム23の第1部分23fと第2部分23gも互いに接合されている。
<貫通部>
図1、図4に示したように、仕切りフィルム23には、貫通部24が形成されている。図4の例では、貫通部24は矩形状であり、仕切りフィルム23を広げた状態では、W1(mm)×W2(mm)のサイズで形成される。W1は折込部23aに沿う方向の長さであり、W2は折込部23aに交差する方向の長さである。図4の例では、折込部23aに交差する方向における貫通部24の中心が折込部23aの延長線上に位置するように配置されている。パウチの完成時に、折込部23aで仕切りフィルム23が二つ折りされた場合には、貫通部24が重なり合う。このため、図1に示すように、貫通部24は、W1(mm)×W6(mm)のサイズで貫通する。この際、仕切りフィルム23が折込部23aで正確に二つ折りされている場合は、W2=2×W6となる。図1の状態では、長さW1は、第1縁部4に沿う方向の長さでもある。また、W2は第1縁部4に交差する方向の長さでもある。貫通部24のサイズは、適宜設定することができるが、W1は8mm以上20mm以下であることが好ましく、9mm以上16mm以下であることがより好ましい。また、W2は14mm以上36mm以下であることが好ましく、16mm以上32mm以下であることがより好ましい。図1の例では、仕切りフィルム23が2つ折りされた状態で、貫通部24は正方形状となり、W1=15.0(mm)、W2=30.0(mm)である。
貫通部24の形成位置は、折込部23aを含む位置であれば、特に限定されない。折込部23aを含む位置とは、折込部23aが形成された直線上の箇所を含む位置を意味する。また、第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁との間においては、貫通部24の形成位置は、特に限定されない。ただし、貫通部24は、第3縁部6と第4縁部7の中間線と重なる位置に形成されていることが好ましい。図1に二点鎖線で示した直線は、仮想的な線である中間線CLである。中間線CLは、第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁の中間であるとともに、第3縁部6と第4縁部7の中間である直線である。図1に示すように、本実施形態では、貫通部24は、第3縁部6と第4縁部7の中間である中間線CLと重なる位置に形成されている。第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向における貫通部24の中間が中間線CL上に位置していることがより好ましい。
<貫通部の変形例>
貫通部の形状は、図1、図4に示したような矩形状ではなく、他の形状であってもよい。図5は、異なる形状の貫通部を備えた変形例のパウチの正面図である。図5に示すパウチでは、図1に示したパウチと比較して、貫通部の形状のみが異なっている。図1、図4の例では、貫通部24の形状は、仕切りフィルム23を開いたときに、W1×W2の矩形状であり、仕切りフィルム23を折込部23aで二つ折りしたときに、W1×W6の矩形状である例を示した。図5に示すパウチの例では、貫通部24Aの形状は、仕切りフィルム23を開いたときに、W3×W4(図示省略)の楕円形状であり、仕切りフィルム23を折込部23aで二つ折りしたときに、W3×W7の半楕円形状である。W3はW1と同様、折込部23aおよび第1縁部4に沿う方向の長さであり、W4はW2と同様、折込部23aに交差する方向の長さであり、W7はW6と同様、折込部23aに交差する方向の長さである。図5の例では、仕切りフィルム23が2つ折りされた状態で、貫通部24Aは半楕円形状となり、W3=10.0(mm)、W7=8.8(mm)である。仕切りフィルム23が折込部23aで正確に二つ折りされている場合、W4=2×W7となる。
図1、図5に示したように、貫通部24は、折込部23aに沿う方向(図1、図5における左右方向)において、仕切りシール部25と重ならない位置に形成されている。図1における貫通部24、図5における貫通部24Aは、2つの仕切りシール部25のいずれとも重なっていない。折込部23aに沿う方向において、貫通部24が仕切りシール部25と重ならない位置にあるため、仕切りフィルム23がおもて面フィルム1、裏面フィルム2に適度に固定された状態で、貫通部24、24Aの開口形状を適切に制御することができる。折込部23aに沿う方向における仕切りシール部25の最大長さL5は、貫通部24、貫通部24Aと重ならない範囲で適宜設定することができる。
仕切りシール部25は、折込部23aに沿う方向において、貫通部24、24Aに近付くほど折込部23aに交差する方向の長さが小さくなる。このため、仕切りフィルム23は、貫通部24から離れるほど広範囲でおもて面フィルム1、裏面フィルム2に固定され、貫通部24、24Aは、大きく開口し易くなる。
<収容部>
第2縁部5側の開口を介して内容物が収容された後、図1において15aと示されている第1縁部シール予定部(図1における一点鎖線より下側)に第2縁部シール部15が形成され、パウチが封止される(図6参照)。第2縁部シール部15は、第2縁部5に沿って第3縁部シール部16から第4縁部シール部17に亘って形成される。収容部11は、第1縁部シール部14の内縁と、第3縁部シール部16の内縁と、第4縁部シール部17の内縁と、第2縁部シール部15の内縁と、で画成されている。したがって、第1縁部シール部14の内縁、第3縁部シール部16の内縁、第4縁部シール部17の内縁、第2縁部シール部15の内縁は、収容部11の外縁となる。図6は、内容物を充填し、封止した後のパウチの正面図である。なお、図示の都合上、内容物は省略してある。
<内容物>
内容物としては、特に限定されないが、固形の物品であることが好ましい。例えば、タブレット状の物品を内容物とすることができる。固形の物品としては、例えば球形の場合、直径5.0mm以上30mm以下のものが適しており、直径10mm以上20mm以下のものがより適している。すなわち、粉状、顆粒状(粒径が概ね1mm未満)のものよりも大きいものに適している。また、個包装された物品であってもよい。また、内容物は食品であっても、非食品であってもよい。
<開閉機構>
次に、開閉機構について説明する。図1に示すように、本実施形態のパウチでは、第1縁部4に沿ってパウチの開封および再封が可能な開閉機構である嵌合具20が形成されている。嵌合具20は、仕切りフィルム23に連設された状態で形成されている。図3は、嵌合具20を含む部分のパウチの断面図である。図3(a)は、図1に示すA-A線に対応する断面図であり、図3(b)は、図1に示すB-B線に対応する断面図であり、図3(c)は、図3(a)(b)に示した嵌合具20の部分拡大図である。図1、図3に示すように、パウチは、収容部11の第1縁部4寄りに、相互に嵌合する第1部材と第2部材とからなる開閉自在な嵌合具20を開閉機構として備える。本実施形態では、雄部材21を第1部材、雌部材22を第2部材として説明していくが、雌部材22を第1部材、雄部材21を第2部材としてもよい。
図1に示すように、平面視において帯状の嵌合具20は、第1縁部4に沿って設けられている。本実施形態では、嵌合具20の長手方向が、第1縁部4に平行になるように設けられている。図3(a)(b)に示すように、嵌合具20は仕切りフィルム23の第1部分23fに連設された雄部材21を備えている。また、嵌合具20は仕切りフィルム23の第2部分23gに連設された雌部材22を備えている。
雄部材21と雌部材22の詳細について説明する。図3(c)は図3(a)(b)に対応する嵌合具20の断面図である。このような第1縁部4に沿って形成された嵌合具20は、いわゆるチャック(ジッパー)として用いることができ、第1縁部4側から仕切りフィルム23に繋がる部分を開封したり、再封したりすることが可能となる。なお、嵌合具20の配置は、図1、図3(a)(b)の態様に限定されるものではなく、雄部材21がおもて面フィルム1に接合された仕切りフィルム23に連設され、雌部材22が裏面フィルム2に接合された仕切りフィルム23に連設されていてもよい。
本実施形態では、嵌合具20は仕切りフィルム23と一体的に形成されている。嵌合具20を含む仕切りフィルム23の材料としては、おもて面フィルム1、裏面フィルム2として用いられる積層フィルムのシーラント層と相溶性を有する樹脂を用いることができる。嵌合具20は、図3に示すように雄部材21と雌部材22からなり、仕切りフィルム23の雄部材21の近傍の第1端23b、雌部材22の近傍の第2端23cは、それぞれおもて面フィルム1の内面、裏面フィルム2の内面にヒートシールにより接合される。このとき、雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させることにより、雄部材21と雌部材22の熱融着を防止する。雄部材21と雌部材22は、互いに嵌合することができる形状であれば、特に形状は限定されない。
本実施形態では、雄部材21に連設された第1端23b側から雌部材22に連設された第2端23c側まで、1つの連続するフィルムで構成されている。この連続する仕切りフィルム23を、第1端23b側と第2端23cの中間で折り返すことにより、パウチ形成時に第2縁部5寄りとなる折込部23aを形成する。この折込部23aは、仕切りフィルム23の第1部分23fと第2部分23gの境界となっている。
図1および図3(a)に示すように、第3縁部6と第4縁部7の中間となる中央付近においては、嵌合具20の下方に仕切りシール部25は形成されていない。したがって、パウチの開封後に嵌合具20の嵌合を外した際には、第3縁部6と第4縁部7の中間付近は、おもて面フィルム1と裏面フィルム2が離れ、大きく開くことになる。一方、図1および図3(b)に示すように、第4縁部7付近においては、嵌合具20の下方の仕切りシール部25が広範囲に渡り形成されている。第3縁部6付近においても同様に、仕切りシール部25が広範囲に渡り形成されている。このため、第3縁部6、第4縁部7付近においては、仕切りフィルム23は、おもて面フィルム1と裏面フィルム2に固定されて大きく開かない。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。図7は、本発明第2の実施形態に係るパウチを示す正面図である。第1の実施形態と同様の箇所については、同一符号を付して説明を省略する。第1の実施形態は、基本形態が平パウチの形態であるが、第2の実施形態は、基本形態が自立可能なスタンディングパウチの形態である。第2の実施形態に係るパウチは、内容物を充填するための開口である充填口の位置が第1の実施形態と異なる。第2の実施形態では、内容物を充填するための開口が第2縁部5側ではなく、第4縁部7側に存在する。
第2の実施形態に係るパウチは、第1の実施形態でも用いられた、おもて面フィルム1と裏面フィルム2に加えて、略長方形状の底面フィルム3を備えている。また、開閉機構となる嵌合具20、仕切りフィルム23も第1の実施形態と同様に備えている。また、貫通部24、仕切りシール部25、嵌合具シール部26も第1の実施形態と同様に形成されている。
また、第2の実施形態のパウチは、第2縁部5側に、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bを備えた底部ガセット部9を有している。底部ガセット部9を備えているため、第1縁部4側を上方、第2縁部5側を下方として載置することによりパウチを自立させることができる。
図8示すように、底面フィルム3は、折込部3aにおいて2つ折りされており、折込部3aを境界にして第1部分3fと第2部分3gとに区分される。底面フィルム3には、側縁を切り欠くように4つの半円弧状の切り欠き部3b、3c、3d、3eが設けられており、切り欠き部3bと3c、および、切り欠き部3dと3eは2つ折りしたときに対応する位置に設けられている。この切り欠き部3b~3eを介して、後述する第2底部シール部18bが形成される。また、自立性を安定させる観点から、折込部3aと直交する方向における折込部3aからパウチの第2縁部5までの距離は適宜設定することができる。折込部3aは、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bの境界でもある。
<各シール部>
第2の実施形態のパウチは、図7に示すように、第1縁部シール部14と、底部シール部18と、第3縁部シール部16と、を備え、第4縁部7側は未シールで内容物の充填のための開口が形成されている。底部シール部18は、第1底部シール部18a、第2底部シール部18bと、を含んでいる。図7においては、各シール部を斜線のハッチングで示している。
底部シール部18は、折込部3aより第2縁部5側(図7における下側)に形成されるシール部であり、第1底部シール部18aと、第2底部シール部18bで構成されている。第1底部シール部18aは、おもて面フィルム1と底面フィルム3の第1部分3f、および、裏面フィルム2と底面フィルム3の第2部分3gがシールされたものである。第2底部シール部18bは、おもて面フィルム1と裏面フィルム2がシールされたものである。図1に示すように、第3縁部6、第4縁部7に形成された第2底部シール部18bは、内側が円弧状の半円形状となっている。
<底部ガセット部>
底面フィルム3の第1部分3fと、おもて面フィルム1の底面フィルム3の第1部分3fに対応する部分が、第1底部シール部18aにより接合されて、第1ひだ部9aが形成されている。また、底面フィルム3の第2部分3gと、裏面フィルム2の底面フィルム3の第2部分3gに対応する部分が、第1底部シール部18aにより接合されて、第2ひだ部9bが形成されている。そして、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bとで、底部ガセット部9が形成されている。図7の正面図においては、折込部3aより下方において、第1ひだ部9aが見えており、第2ひだ部9bが隠された状態となっている。
第2の実施形態のパウチでは、第4縁部7において、仕切りフィルム23の折込部23aと底面フィルム3の折込部3aの間の一部が未シール状態であり、第4縁部シール予定部17a(図7における二点鎖線より右側)となっている。
第2の実施形態のパウチにおいては、図7に示したようにシールされていない第4縁部7側の開口を介して内容物が収容された後、第4縁部シール予定部17aに第4縁部シール部17が形成され、パウチが封止される。図9は、内容物を充填し、封止した後のパウチの第2の実施形態の正面図である。なお、図示の都合上、内容物は省略してある。これにより、第4縁部シール部17は、第4縁部7に沿って第1縁部4から第1底部シール部18aの上端に亘って形成される。第4縁部シール予定部17aに形成した部分は、充填前に形成された第4縁部シール部17とシール幅が異なることがあり、広くなる場合もある。収容部11は、第1縁部シール部14の内縁と、第1底部シール部18aの内縁と、第3縁部シール部16の内縁と、第4縁部シール部17の内縁と、で画成される。
その他の特徴は、第1の実施形態と同様であり、開閉機構である嵌合具20は、互いに嵌合する雄部材21と雌部材22とからなり、雄部材21と雌部材22は、連設する仕切りフィルム23を介して、おもて面フィルム1と裏面フィルム2の異なる一方に接合されている。
図7、図9に示した例では、第3縁部6に第3縁部シール部16を先に形成しておき、第4縁部7側を内容物充填用の開口としたが、第3縁部6と第4縁部7は互いに対称であるため、第4縁部7に第4縁部シール部17を先に形成し、第3縁部6側を内容物充填用の開口としてもよい。ただし、充填および封止後は、第3縁部6、第4縁部7どちらの側にもシール部が形成されて封止されることになる。
<収容部>
第4縁部7側の開口を介して内容物が収容された後、図7において17aと示されている第4縁部シール予定部(二点鎖線より右側)に第4縁部シール部17が形成され、パウチが封止される(図9参照)。第4縁部シール部17は、第4縁部7に沿って形成される。収容部11は、第1縁部シール部14の内縁と、第3縁部シール部16の内縁と、第4縁部シール部17の内縁と、第1底部シール部18aの内縁と、で画成されている。したがって、第1縁部シール部14の内縁、第3縁部シール部16の内縁、第4縁部シール部17の内縁、第1底部シール部18aの内縁は、収容部11の外縁となる。図9は、内容物を充填し、封止した後のパウチの正面図である。なお、図示の都合上、内容物は省略してある。
<フィルムの詳細>
第1、第2の実施形態におけるパウチのおもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3としては、積層フィルムを用いることができる。積層フィルムは、少なくとも、外側から、基材層、シーラント層を含む積層体である。例えば、積層フィルムは、外側から順に、基材層、印刷層、他の層(例えばバリア層)、シーラント層を積層して形成されている。印刷層、他の層は必須ではない。また、これらの各層を積層するために接着剤層を用いることもできる。シーラント層は、パウチの最内面を構成する層である。本実施形態に係るパウチは、熱に対する耐性を必要とされる。このため、基材層は、耐熱性をもつ材料からなることが好ましい。例えば、基材層の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。また、基材層の材料として紙を用いてもよい。厚みは、10μm~50μm程度である。基材層は、二軸延伸されていることが好ましい。
また、積層フィルムは、複数の基材層を備えていてもよい。複数の基材層として第1基材層、第2基材層を備えることができる。第1基材層、第2基材層としては、上記材料の中から、適宜組み合わせて採用することができる。例えば、最外層である第1基材層としてポリエチレンテレフタレートを用い、内層(シーラント層側)である第2基材層としてポリアミドを用いることができる。第2基材層は、一方の側縁から他方の側縁に向かって延伸されている。第2基材層としては、例えば、バリア性に優れたMXD(メタキシレンジアミン)を含む、ユニチカ株式会社製「エンブレム(登録商標)NC」を用いることができる。また、第2基材層として、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PC」や、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PCBC」などのポリエステルを用いてもよい。第1基材層と第2基材層は、例えばドライラミネート法を用いて積層することができる。
印刷層は、商品内容を表示したり美感を付与したりカット部分を表示したりするために設けられる。印刷層は、バインダーと顔料を含む印刷インキにより形成される。シーラント層は、積層フィルムのうち、製袋してパウチとするときの最も容器の内方となる側に配置される。シーラント層の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂などが採用できる。シーラント層の厚みは、30μm以上150μm以下である。シーラント層は未延伸であることが好ましい。
積層フィルムは、他の層を含んでいてもよい。他の層は、基材層の外側に設けられていてもよいし、基材層とシーラント層の間に設けられていてもよい。他の層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性など、必要とされる機能に応じて、適切なものが選択される。例えば、他の層がガスバリア層の場合、酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層が設けられる。蒸着層は、基材層に積層してもよいし、シーラント層に蒸着してもよい。その他にも、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層を設けてもよい。各層は、ドライラミネート法や溶融押し出し法などを用いて積層することができる。
積層フィルムの層構成の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。もちろん以下に限定されるものではない。
・ポリエチレンテレフタレート(PET)12μm/印刷層(インキ)/接着剤/アルミニウム(ALM)箔7μm/接着剤/直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)60μm
・透明蒸着PET12μm/印刷層(インキ)/接着剤/延伸ナイロン(ONY)15μm/接着剤/無延伸ポリプロピレン(CPP)60μm
・透明蒸着PET12μm/印刷層(インキ)/接着剤/LLDPE80μm
・印刷層(インキ)/PE25μm/接着剤/PE(PE/EVOH/PE)80μm
・印刷層(インキ)/紙(坪量80g/m)/接着剤/PET12μm/接着剤/PE80μm
・印刷層(インキ)/紙(坪量23g/m)/接着剤/ALM箔7μm/接着剤/LLDPE50μm
透明蒸着がなされた基材層は、バリア層としても機能する。積層フィルムの総厚は特に限定されないが、75μm以上130μm以下であることが好ましい。
嵌合具20と一体で形成される仕切りフィルム23は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンとポリプロピレンをブレンドしたものを用いることができる。ただし、おもて面フィルム1、裏面フィルム2として用いられる積層フィルムのシーラント層と相溶性を有する樹脂である必要がある。嵌合具20以外の仕切りフィルム23の厚みは50μm以上200μm以下であることが好ましい。
<仕切りフィルムの変形例>
次に、仕切りフィルムの変形例について説明する。図1の例では、嵌合具20が仕切りフィルム23と一体的に形成されている構成について説明した。嵌合具と仕切りフィルムは必ずしも一体的に形成されていなくてもよい。次に、嵌合具と仕切りフィルムが別体である変形例について説明する。図10は変形例に係るパウチを示す正面図である。図11は、嵌合具30を含む部分の変形例に係るパウチの断面図である。図11(a)は、図10に示すD-D線に対応する断面図であり、図11(b)は、図10に示すE-E線に対応する断面図である。図10において、図1に示した例と同様の箇所については、同一符号を付して説明を省略する。
図10、図11の例では、嵌合具30と仕切りフィルム33が別体である。嵌合具30は、互いに嵌合する雄部材31と雌部材32により構成されている。図11に示すように、雄部材31は雄型の嵌合部に基部が連設された構成であり、嵌合具シール部36により基部がおもて面フィルム1と接合されている。同様に、雌部材32は雌型の嵌合部に基部が連設された構成であり、嵌合具シール部36により基部が裏面フィルム2と接合されている。嵌合具シール部36は、平面視で帯状な形状であり、雄部材31、雌部材32それぞれについて、第1縁部4寄りと第2縁部5寄りの2箇所に形成されている。このような嵌合具30、およびフィルムへの接合手法としては、公知のものを用いることができる。第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向における嵌合具30の幅は、4mm以上13mm以下とすることが好ましい。また、第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向における嵌合具シール部36の幅は、1mm以上4mm以下とすることが好ましい。例えば、嵌合具シール部36の好ましい幅として2mmとすることができる。
変形例における仕切りフィルム33は、折込部33aを有し、折込部33aが位置する直線上に貫通部34を有する。折込部33aは、パウチの完成時には、第2縁部5側に位置するように折り曲げられる部分である。仕切りフィルム33は、折込部33aを境界にして第1部分33fと第2部分33gとに区分される。折込部23aから最も遠い2つの端部である第1端33b、第2端33cは、パウチの完成時には、最も第1縁部4寄りに位置する。
仕切りフィルム33は、仕切りシール部35および連結シール部37により、第1部分33fがおもて面フィルム1に接合され、第2部分33gが裏面フィルム2に接合されている。また、仕切りフィルム33は、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17により、おもて面フィルム1、裏面フィルム2とともに一体的に接合されている。第3縁部シール部16、第4縁部シール部17においては、仕切りフィルム33の第1部分33fと第2部分33gも互いに接合されている。
貫通部34は、図1に示した貫通孔24と同様な形状で、同様な位置に形成されている。また、図5に示した貫通孔24Aと同様な形状とすることもできる。図10に示したように、貫通部34は、折込部33aに沿う方向(図10における左右方向)において、仕切りシール部35と重ならない位置に形成されている。折込部33aに沿う方向において、貫通部34が仕切りシール部35と重ならない位置にあるため、仕切りフィルム33がおもて面フィルム1、裏面フィルム2に適度に固定された状態で、貫通部34の開口形状を適切に制御することができる。折込部33aに沿う方向における仕切りシール部35の最大長さL5は、貫通部34と重ならない範囲で適宜設定することができる。
仕切りシール部35は、折込部33aに沿う方向において、貫通部34に近付くほど折込部33aに交差する方向の長さが小さくなる。このため、仕切りフィルム33は、貫通部34から離れるほど広範囲でおもて面フィルム1、裏面フィルム2に固定され、貫通部34Aは、大きく開口し易くなる。
連結シール部37は、折込部33aに沿う方向に延びるシール部である。連結シール部37は、2つの仕切りシール部35を連結している。本実施形態では、2つの仕切りシール部35と連結シール部37の、第1縁部4寄りの縁は、同一直線上にあり、第1縁部4および折込部33aに平行である。
図10においても、図1と同様、L4は折込部33aと交差する方向(第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向)における仕切りシール部35の最大長さであり、L5は折込部33aに沿う方向(第3縁部6と第4縁部7)における仕切りシール部35の最大長さである。長さL4は、18mm以上30mm以下であることが好ましい。例えば好ましい値として23mmに設定することができる。また、図10において、L6は折込部33aと交差する方向(第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向)における連結シール部37の幅である。連結シール部37の幅L6は、2mm以上5mm以下であることが好ましい。例えば好ましい値として3mmに設定することができる。
嵌合具30は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンとポリプロピレンをブレンドしたものを用いることができる。ただし、おもて面フィルム1、裏面フィルム2として用いられる積層フィルムのシーラント層と相溶性を有する樹脂である必要がある。また、嵌合具30と別体の場合の仕切りフィルム23は、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)または無延伸ポリプロピレン(CPP)を用いることができる。ただし、おもて面フィルム1、裏面フィルム2として用いられる積層フィルムのシーラント層と相溶性を有する樹脂である必要がある。仕切りフィルム33の厚みは50μm以上200μm以下であることが好ましい。
<製造方法>
図1に示したような第1実施形態に係るパウチの製造方法について説明する。図4は、開閉機構である嵌合具20と一体で成形された仕切りフィルム23の断面図である。上述のように、仕切りフィルム23は、雄部材21と雌部材22が折込部23aで折り返されている。嵌合具20は、雄部材21と雌部材22が連続する1枚のフィルムとして形成されている。この1枚のフィルムは単層構造であってもよいし、複数層からなる積層フィルムであってもよい。
まず、図4に示したような嵌合具20と一体で成形された仕切りフィルム23を用意する。具体的には、樹脂成形加工を行って、所定の位置に雄部材21と雌部材22を形成する。雄部材21と雌部材22が形成された仕切りフィルム23を購入して用意するようにしてもよい。続いて、第1端23bと第2端23cの中間の位置に貫通部24を形成する。そして、仕切りフィルム23における所定の位置を折込部23aとして折り返す。次に、おもて面フィルム1と裏面フィルム2を用意し、仕切りフィルム23の第1部分23f、第2部分23gを、それぞれおもて面フィルム1、裏面フィルム2の内面にヒートシールする。これにより形成される仕切りシール部25、嵌合具シール部26により仕切りフィルム23は、おもて面フィルム1、裏面フィルム2の内面に接合される。
この後、第1縁部シール部14をヒートシールにより形成する。さらに、その後、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17をヒートシールにより形成する。第2縁部5側は未シールとし、内容物の充填のための開口が形成された状態とする。長尺の連続フィルムにおいて、第3縁部シール部16と第4縁部シール部17の間で切断することにより、各個体が連続フィルムから分離され、図1に示したようなパウチが得られる。
図1に示したようなパウチは、第2縁部5が未シールの状態で、販売等で流通される場合もある。さらに、未シールの状態の第2縁部5の開口から収容部11に内容物の収容を行った後、第2縁部5に沿って第2縁部シール部15を形成してパウチを封止する。これにより、図6に示したような封止されたパウチが得られる。なお、実際には、内容物が収容された状態で封止されるが、図6においては、図示の都合上、内容物を省略している。
図10に示したような変形例に係るパウチの製造方法について説明する。この場合、チャックテープとして販売されている嵌合具30、仕切りフィルム33を購入などにより用意する。そして、仕切りフィルム33における所定の位置を折込部23aとして折り返す。製袋機上で嵌合具30の雄部材31、雌部材32と、折り曲げた仕切りフィルム33を、平行に流す。続いて、第1端33bと第2端33cの中間の位置に貫通部34を形成する。次に、おもて面フィルム1と裏面フィルム2を用意し、仕切りフィルム33の第1部分33f、第2部分33gを、それぞれおもて面フィルム1、裏面フィルム2の内面にヒートシールする。このようにして形成される仕切りシール部35、連結シール部37により、仕切りフィルム33は、おもて面フィルム1、裏面フィルム2の内面に接合される。
この後は、第1縁部シール部14をヒートシールにより形成する。さらに、その後、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17をヒートシールにより形成する。第2縁部5側は未シールとし、内容物の充填のための開口が形成された状態とする。長尺の連続フィルムにおいて、第3縁部シール部16と第4縁部シール部17の間で切断することにより、各個体が連続フィルムから分離され、図10に示したようなパウチが得られる。
<開封予定線>
図1、図6、図7、図9、図10に示したように、上記実施形態では、第1縁部シール部14と嵌合具20の間に開封予定線12が形成されている。開封予定線12は、第1縁部4、嵌合具20に平行に形成されている。開封予定線12は、基材層を貫通し、且つ、シーラント層を貫通しないハーフカット線である。ハーフカット線の場合、開封予定線12は、刃物を用いて形成してもよいし、レーザー加工により形成してもよい。また、ハーフカット線の場合、開封予定線12は、連続的に延びる線であってもよいし、断続的に延びる線であってもよい。また、開封予定線12は、パウチの第3縁部6から第4縁部7に至るように設けてもよい。
開封予定線12は、直進カット性フィルムで実現されていてもよい。直進カット性フィルムは、一方の方向に直線状に引き裂くことが可能なフィルムである。直進カット性フィルムは、MD方向(フィルムの流れ方向)における引張強度がTD方向(MD方向と直交する方向)における引張強度より大きくなっている。開封予定線12を直進カット性フィルムで実現する場合には、基材層およびシーラント層の少なくともいずれかに直進カット性フィルムを用いる。基材層に直進カット性フィルムを用いる場合、基材層として、例えば、ユニチカ株式会社製のエンブレット(登録商標)PCやエンブレム(登録商標)NCを用いることができる。なお、エンブレット(登録商標)PCのMD方向における引張強度は200MPaであり、TD方向における引張強度は180MPaである。また、シーラント層に直進カット性フィルムを用いる場合、シーラント層として、例えば、東洋紡株式会社製のDC061を用いることができる。
直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、第1縁部4に沿った方向であれば、どの位置であっても開封することができる。このため、表示がなされていない場合には、どこから切るべきかの判断が難しい。そこで、直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、開封予定線の表示を印刷により行う。例えば、図1、図7に一点鎖線で示した開封予定線の位置に、実際に線を印刷する等して、開封予定線12の位置を定めることができる。
また、本実施形態では、開封を容易にするために、開封予定線12に加えて、開封開始手段13を設けている。本実施形態では、開封開始手段13として、ノッチとも呼ばれる切り込みを、第3縁部6、第4縁部7の両方に設けている。具体的には、開封予定線12の延長線上に形成している。ノッチとしては、切込みに限らず切り欠きであってもよい。開封開始手段13は、第3縁部6、第4縁部7のいずれか一方にのみ設けてもよい。なお、開封予定線12のみで容易に開封できる場合は、開封開始手段13を設けなくてもよい。
開封予定線12として、ハーフカット線、直進カット性フィルム、印刷表示がない場合であっても、ノッチのような開封開始手段13が、第3縁部6、第4縁部7の少なくとも一方に形成されている場合は、開封開始手段13を通って第1縁部4および嵌合具20と平行な線が開封予定線として定義される。
<使用方法>
図6に示したような本実施形態に係るパウチの使用方法について説明する。まず、開封予定線12に沿って、第1縁部4側を切り取り、パウチを開封する。続いて、嵌合具20の嵌合を外す。すなわち、雄部材21と雌部材22の嵌合を外すことにより、第1縁部4側から仕切りフィルム23へ繋がる開口を形成する。
この状態で、収容部11からは貫通部24を介して内容物を取り出すことができる。図12は、開封予定線12による第1縁部4側の切り取り後のパウチの様子を示す図である。このうち、図12(a)は、第1縁部4側から見た上面図である。また、図12(b)は、パウチを傾けた状態における斜視図である。図12においては、貫通部24による開口部分を斜線のハッチングで示している。開封後、第3縁部6および第4縁部7を収容部11の中心に向かって押すと、図12(a)に示すように、おもて面フィルム1と裏面フィルム2は互いに離れ、貫通部24が広がる。このとき、仕切りシール部25が第2縁部5側に近付くにつれて狭くなる形状で形成されているため、貫通部24による開口面が、おもて面フィルム1および裏面フィルム2となす角度が直角に近くなる。このため、貫通部24による開口を広げた状態で、図12(b)に示すようにパウチを傾けることにより、容易に固形の内容物Nを取り出すことが可能となる。
<実施例1>
基材層として厚み12μmの透明蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、シーラント層として厚み60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用いた。具体的には、まず、基材層となる厚み12μmの透明蒸着PETフィルムの内面側に印刷層を形成した。その後、接着剤層を介して印刷層側の面に厚み15μmの延伸ナイロン(ONY)フィルムを貼り合わせた。さらに、接着剤層を介してONYフィルム側の面と厚み60μmのCPPフィルムを貼り合わせた。この結果、透明蒸着PET12μm/印刷層(インキ)/接着剤層/ONY15μm/接着剤層/CPP60μmの層構成となる積層フィルムである包装材料が得られた。接着剤層は、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との硬化物である。
得られた包装材料である積層フィルムを、110mm×170mmに切り出しておもて面フィルム1と裏面フィルム2を形成した。さらに、シーラント層であるCPPと相溶性を有するポリプロピレン製の仕切りフィルム23を110mm×48mmのサイズで用意した。嵌合具20を除いた仕切りフィルム23の厚みを60μmとした。また、抜き型を用いて、折込部23aを形成する予定の線分を含む位置に15.0mm×30.0mmの貫通部24を形成した。そして、雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させてヒートシールして、仕切りシール部25、嵌合具シール部26を形成した。仕切りシール部25、嵌合具シール部26により、おもて面フィルム1の内面側に仕切りフィルム23の第1部分23f、裏面フィルム2の内面側に仕切りフィルム23の第2部分23gをそれぞれ接合した。
続いて、おもて面フィルム1、裏面フィルム2を用いて、図1に示した第1の実施形態に係るパウチ(第2縁部シール部15が形成されていない状態のパウチ)を形成した。その後、第2縁部5側から収容部11に内容物として個包装された飴玉を充填した。
そして、第2縁部シール部15を形成して、図6に示すパウチを形成した。第1縁部シール部14のシール幅を15mm、第2縁部シール部15のシール幅を5mm、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17のシール幅をそれぞれ5mmとした。第3縁部6と第4縁部7の距離L1(パウチの幅)は110mm、第1縁部4と第2縁部5の距離L2(パウチの高さ)は170mm、折込部23aからパウチの第1縁部4までの距離L3は47mm、折込部23aおよび第1縁部4に沿う方向の貫通部24の長さW1は15mm、折込部23aに交差する方向におけるにおける貫通部24の長さW2は15mm、とした。
<実施例2>
嵌合具20を除いた仕切りフィルム23の厚みを100μmとし、仕切りフィルム23に形成された貫通部を図5に示した半楕円形状の貫通部24Aとした以外は、実施例1と同様にして、第1の実施形態に係るパウチを形成した。
<比較例1>
仕切りシール部25を備えないこと以外は、実施例1と同様にして、矩形状の貫通部24を有する仕切りフィルム23を備えたパウチを形成した。
<比較例2>
仕切りシール部25を備えないこと以外は、実施例2と同様にして、半楕円形状の貫通部24Aを有する仕切りフィルム23を備えたパウチを形成した。
<取出し易さの評価>
実施例と比較例のパウチについて評価を行った。具体的には、開口性と取り出し性の2点について評価した。開口性とは、図12(a)に示したように、第3縁部6と第4縁部7に対して収容部11側に抑える力を加えたときに、貫通部24、24Aが広く開口するかどうかを示す指標である。取り出し性とは、図12(b)に示したように、第3縁部6と第4縁部7に対して収容部11側に抑える力を加えた状態で、第1縁部4側を傾けた際に、内容物が開口から容易に取り出せるかどうかを示す指標である。開口性については、貫通部24、24Aの状態を確認し、貫通部24、24Aが潰れておらず、第1縁部4側から目視した場合に、収容部11に向かって大きく開口している場合は〇とし、収容部11内に通じる開口が潰れている場合は×として評価した。取り出し性については、個体の内容物Nを20粒収容した状態で、軽く傾けた際に1粒または2粒出た場合は〇とし、3粒以上出てしまう場合は×として評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2022155619000002
表1に示すように、仕切りシール部を備えた実施例1、実施例2では、仕切りフィルムの厚み、貫通部の形状に影響されず、良好な開口性、取り出し性が確認された。一方、切りシール部を備えない実施例1、実施例2では、仕切りフィルムの厚み、貫通部の形状に関わらず、開口性、取り出し性ともに不十分であった。仕切りシール部がない場合、仕切りフィルムがおもて面フィルム1、裏面フィルム2からはなれてしまうため、貫通部を大きく開口した状態で保つことができないためであると思われる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。また、上記各実施形態や変形例の内容は、その組み合わせに矛盾が生じない限り、様々な態様で組み合わせた構成とすることができる。例えば、嵌合具と仕切りフィルムが別体である構造を第2の実施形態のスタンディングパウチに適用してもよい。
また、上記実施形態では、おもて面フィルム1と裏面フィルム2は、説明の便宜上、「おもて」と「裏」を定めている。おもて面フィルム1と裏面フィルム2は、互いに対称であるため、どちらを「おもて」として、どちらを「裏」としてもよい。第3縁部6と第4縁部7も互いに対称であるため、どちらを第3縁部とし、どちらを第4縁部としてもよい。
また、上記実施形態では、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3を、それぞれ別体のフィルムとしてパウチを構成するようにしたが、2枚や1枚のフィルムで構成してもよい。例えば、第2の実施形態では、おもて面フィルム1と底面フィルム3と裏面フィルム2が連設された1枚のフィルムを用いてもよいし、おもて面フィルム1を構成するフィルムと、裏面フィルム2と底面フィルム3が連設されたフィルムの計2枚のフィルムを用いてもよい。おもて面フィルム1と底面フィルム3と裏面フィルム2が連設された1枚のフィルムを用いた場合、第2縁部5においてシール部を形成せず、1枚のフィルムを第2縁部5で2回、折込部3aで1回折り返すことにより、底部ガセット部9を形成することができる。
1・・・おもて面フィルム
2・・・裏面フィルム
3・・・底面フィルム
3a・・・折込部
3f・・・底面フィルムの第1部分
3g・・・底面フィルムの第2部分
4・・・第1縁部
5・・・第2縁部
6・・・第3縁部
7・・・第4縁部
9・・・底部ガセット部
9a・・・第1ひだ部
9b・・・第2ひだ部
11・・・収容部
12・・・開封予定線
13・・・開封開始手段
14・・・第1縁部シール部
15・・・第2縁部シール部
15a・・・第2縁部シール予定部
16・・・第3縁部シール部
17・・・第4縁部シール部
17a・・・第4縁部シール予定部
18・・・底部シール部
18a・・・第1底部シール部
18b・・・第2底部シール部
20、30・・・嵌合具(開閉機構)
21、31・・・雄部材
22、32・・・雌部材
23、33・・・仕切りフィルム
23a、33a・・・折込部
23b、33b・・・(嵌合具の)第1端
23c、33c・・・(嵌合具の)第2端
23f・・・仕切りフィルムの第1部分
23g・・・仕切りフィルムの第2部分
24、24A・・・貫通部
25、35・・・仕切りシール部
26、36・・・嵌合具シール部
37・・・連結シール部
L1・・・第3縁部6と第4縁部7の距離(パウチの幅)
L2・・・第1縁部4と第2縁部5の(パウチの高さ)
L3・・・折込部23aからパウチの第1縁部4までの距離
L4・・・折込部23aと交差する方向における仕切りシール部25の最大長さ
L5・・・折込部23aに沿う方向における仕切りシール部25の最大長さ
L6・・・折込部33aと交差する方向(第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向)における連結シール部37の幅。
W1、W3・・・折込部23aに沿う方向における貫通部24、24Aの長さ
W2、W4・・・折込部23aに交差する方向における貫通部24、24Aの長さ
W6、W7・・・仕切りフィルムが折り畳まれた際の、折込部23aに交差する方向における貫通部24、24Aの長さ
CL・・・第3縁部6と第4縁部7の中間線

Claims (6)

  1. おもて面フィルムと裏面フィルムの間に収容部を有するパウチであって、
    第1縁部と、
    前記第1縁部と対向する第2縁部と、
    前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、
    前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、
    前記第2縁部側に折込部を有し、前記開閉機構よりも前記第2縁部寄りの位置において、2つの仕切りシール部により、前記おもて面フィルム、前記裏面フィルムそれぞれと接合された仕切りフィルムと、を有し、
    前記仕切りフィルムは、前記折込部を含む位置に貫通部を有し、
    前記貫通部は、前記折込部に沿う方向において、前記仕切りシール部と重ならない位置に形成されている、パウチ。
  2. 前記仕切りシール部は、前記第1縁部に沿う方向において、前記貫通部に近付くほど前記折込部に交差する方向の長さが小さくなる、請求項1に記載のパウチ。
  3. 2つの前記仕切りシール部を連結する連結シール部をさらに有する、請求項1または請求項2に記載のパウチ。
  4. 前記開閉機構と前記仕切りフィルムは一体的に連設されて形成されている、請求項1または請求項2に記載のパウチ。
  5. 前記貫通部は、前記第3縁部と前記第4縁部の中間線と重なる位置に形成されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のパウチ。
  6. 前記第2縁部側に底部ガセット部を有する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のパウチ。
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