JP2022124957A - パウチ - Google Patents

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JP2022124957A
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Wakako Sento
清 中田
Kiyoshi Nakada
紘基 阿久津
Hiroki Akutsu
和弘 多久島
Kazuhiro Takushima
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Abstract

【課題】 簡易な構造で内部の気体を外部に抜くことが可能なパウチを提供する。【解決手段】 おもて面フィルムと裏面フィルムの間に収容部を有するパウチであり、第1縁部4と第2縁部5と、第1縁部4と第2縁部5の間に延びる第3縁部6および第4縁部7と、第1縁部と第2縁部の間において、第1縁部寄りに形成された開閉機構と、を有し、開閉機構は、互いに嵌合する第1部材と第2部材とからなり、第1部材と第2部材は、おもて面フィルムと裏面フィルムの異なる一方に、第1縁部側の第1縁部側接合部と第2縁部側の第2縁部側接合部により接合されており、第1部材と第2部材の少なくとも一方において、第1縁部側の第1縁部側接合部に非接合部である第1縁部側非接合部を有し、第2縁部側の第2縁部側接合部に非接合部である第2縁部側非接合部を有し、第1縁部側非接合部と第2縁部側非接合部は、第3縁部と第4縁部を結ぶ方向において重なっていない。【選択図】 図1

Description

本発明は、内部の気体を外部に抜くことが容易なパウチに関する。
雄部材と雌部材の嵌合を利用した嵌合具(チャック、ジッパーとも呼ばれる)を用いて、開封後も繰り返し開閉できるチャック袋が用いられている。このようなチャック袋は非常に便利なため、様々な業界で様々な内容物に採用されている。チャックは主に外側嵌合強度(袋を外から開く力)を弱く、内側嵌合強度(袋の内から開く力)を強く設計されており、開け易いのに輸送時は中身が勝手に飛び出てこないという利点がある。一方、袋から空気を抜く構造としては、逆止弁を用いたものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2020-175925号公報
上記のような従来のチャック袋は、一度閉めると中に閉じ込められた空気を抜くことができず保管時に嵩張るといった問題がある。これを解消するには、一度閉めたジッパーを再び開けて中の空気を抜き再封するという手間を要する。中身が粉体であると、ジッパーを開けたまま空気を抜く際に、粉も一緒に舞って周囲に飛び散ってしまう。その他に、流通時においては袋内部に空気を抱き込むことで梱包効率が悪かったり、商品同士が滑り易かったりするいう難点もある。空気を抜くために上記のような逆止弁を用いると構造が複雑になるという問題もある。
そこで、本発明は、簡易な構造で内部の気体を外部に抜くことが可能なパウチを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
おもて面フィルムと裏面フィルムの間に収容部を有するパウチであって、
第1縁部と、
前記第1縁部と対向する第2縁部と、
前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、
前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、を有し、
前記開閉機構は、互いに嵌合する第1部材と第2部材とからなり、
前記第1部材と前記第2部材は、前記おもて面フィルムと前記裏面フィルムの異なる一方に、前記第1縁部側の第1縁部側接合部と前記第2縁部側の第2縁部側接合部により接合されており、
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方において、前記第1縁部側接合部に挟まれた非接合部である第1縁部側非接合部を有し、前記第2縁部側接合部に挟まれた非接合部である第2縁部側非接合部を有し、
前記第1縁部側非接合部と前記第2縁部側非接合部は、前記第3縁部と前記第4縁部を結ぶ方向において重なっていない、パウチを提供する。
また、本発明のパウチは、
前記第1縁部側非接合部の長さと前記第2縁部側非接合部の長さの和の、第3縁部シール部の内縁と第4縁部シール部の内縁との距離に対する比率が、0.17以上0.7以下であってもよい。
また、本発明のパウチは、
前記第1縁部側非接合部の長さ、前記第2縁部側非接合部の長さが、いずれも10mm以上50mm以下であってもよい。
また、本発明のパウチは、
前記第3縁部と前記第4縁部を結ぶ方向における前記第1縁部側非接合部と前記第2縁部側非接合部の距離は、20mm以上であってもよい。
また、本発明のパウチは、
前記第3縁部に沿って形成された第3縁部シール部と、前記第4縁部に沿って形成された第4縁部シール部と、を有し、
前記第3縁部シール部の内縁から前記第1縁部側非接合部までの距離、前記第4縁部シール部の内縁から第2縁部側非接合部までの距離は、いずれも5mm以上であってもよい。
また、本発明のパウチは、
前記第1縁部側接合部と前記第2縁部側接合部の間に、第3縁部シール部の内縁から第4縁部シール部の内縁に渡って非接合である中間非接合部を有し、
前記中間非接合部の幅は4mm以上8mm以下であってもよい。
本発明によれば、簡易な構造で内部の気体を外部に抜くことが可能なパウチを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るパウチを示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るパウチの背面図である。 本発明の一実施形態に係るパウチを構成する部材を示す分解図である。 本発明の一実施形態に係るパウチの断面図である。 内容物を充填し、封止した後のパウチの正面図である。 嵌合具20とおもて面フィルム1の接合部、非接合部の寸法を示す図である。 空気の抜ける作用を説明するための図である。 第1縁部側非接合部21f、第2縁部側非接合部21gのいずれか一方を2つ備えた変形例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<パウチの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るパウチを示す正面図である。図2は、本発明の一実施形態に係るパウチの背面図である。また、図3は、本発明の一実施形態に係るパウチを構成する部材を示す分解図である。図4は、本発明の一実施形態に係るパウチの開閉機構の部分断面図である。図1、図2に示した本実施形態のパウチは、内容物が充填される前の状態(内容物が充填されていない状態)のパウチを示したものである。本実施形態のパウチは、正面視において長方形状であり、互いに対向する第1縁部4と第2縁部5と、第1縁部4と第2縁部5の間に延びる第3縁部6と第4縁部7と、を含む。
本明細書において、長方形とは、四隅が直角の長方形だけでなく、長方形の四隅が面取りされて、外に凸の円弧状となったもの等、略長方形と考えられるものも含む概念である。また、本明細書において、パウチは、内容物が充填されていない状態のパウチに限らず、内容物が充填されている状態のパウチも含む概念である。また、本実施形態のパウチは、第2縁部5側に、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bを備えた底部ガセット部9を有している。底部ガセット部9を備えているため、第1縁部4側を上方、第2縁部5側を下方として載置することによりパウチを自立させることができる。
本実施形態のパウチは、図3に示すように、略長方形状のおもて面フィルム1と、おもて面フィルム1と同一形状の裏面フィルム2と、略長方形状の底面フィルム3の3枚の積層フィルムを用いて構成されている。本実施形態のパウチは、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3の3枚のフィルムが所定の箇所においてヒートシール(熱融着)等により接合されることにより形成される。さらに、図3においては省略しているが、開閉機構となる嵌合具20が、おもて面フィルム1、裏面フィルム2の内面にヒートシール等により接合される。
図3に示すように、底面フィルム3は、折込部3aにおいて2つ折りされており、折込部3aを境界にして第1部分3fと第2部分3gとに区分される。底面フィルム3には、側縁を切り欠くように4つの半円弧状の切り欠き部3b、3c、3d、3eが設けられており、切り欠き部3bと3c、および、切り欠き部3dと3eは2つ折りしたときに対応する位置に設けられている。この切り欠き部3b~3eを介して、後述する第2底部シール部15bが形成される。また、自立性を安定させる観点から、折込部3aと直交する方向における折込部3aからパウチの第2縁部5までの距離は例えば35mm以上とすることが好ましい。折込部3aは、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bの境界でもある。
<各シール部>
本実施形態のパウチは、図1、図2に示すように、底部シール部15と、第3縁部シール部16と、第4縁部シール部17と、を備え、第1縁部4側は未シールで内容物の充填のための開口が形成されている。底部シール部15は、第1底部シール部15a、第2底部シール部15bと、を含んでいる。図1、図2においては、各シール部を斜線のハッチングで示している。
第3縁部シール部16、第4縁部シール部17は、おもて面フィルム1と裏面フィルム2がシールされて接合されたものである。第3縁部シール部16は、第3縁部6(図1における左端、図2における右端)を含むように、第3縁部6に沿って形成されており、第4縁部シール部17は、第4縁部7(図1における右端、図2における左端)を含むように、第4縁部7に沿って形成されている。第3縁部シール部16、第4縁部シール部17のシール幅は、例えば5mm以上30mm以下とすることが好ましい。なお、シール幅とは、シール部が延びる方向と直交する方向における幅である。
底部シール部15は、折込部3aより第2縁部5側(図1、図2における下側)に形成されるシール部であり、第1底部シール部15aと、第2底部シール部15bで構成されている。第1底部シール部15aは、おもて面フィルム1と底面フィルム3の第1部分3f、および、裏面フィルム2と底面フィルム3の第2部分3gがシールされたものである。第2底部シール部15bは、おもて面フィルム1と裏面フィルム2がシールされたものである。図1に示すように、第3縁部6、第4縁部7に形成された第2底部シール部15bは、内側が円弧状の半円形状となっている。
<底部ガセット部>
底面フィルム3の第1部分3fと、おもて面フィルム1の底面フィルム3の第1部分3fに対応する部分が、第1底部シール部15aにより接合されて、第1ひだ部9aが形成されている。また、底面フィルム3の第2部分3gと、裏面フィルム2の底面フィルム3の第2部分3gに対応する部分が、第1底部シール部15aにより接合されて、第2ひだ部9bが形成されている。そして、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bとで、底部ガセット部9が形成されている。図1の正面図においては、折込部3aより下方において、第1ひだ部9aが見える状態となっている。図2の背面図においては、折込部3aより下方において、第2ひだ部9bが見える状態となっている。
<収容部>
第1縁部4側の開口を介して内容物が収容された後、図1、図2において14aと示されている第1縁部シール予定部(一点鎖線より上側)に第1縁部シール部14が形成され、パウチが封止される(図5参照)。第1縁部シール部14は、第1縁部4に沿って第3縁部シール部16から第4縁部シール部17に亘って形成される。収容部11は、第3縁部シール部16の内縁と、第4縁部シール部17の内縁と、第1底部シール部15aの内縁と、第1縁部シール部14の内縁と、で画成されている。したがって、第3縁部シール部16の内縁、第4縁部シール部17の内縁、第1底部シール部15aの内縁、第1縁部シール部14の内縁は、収容部11の外縁となる。図5は、内容物を充填し、封止した後のパウチの正面図である。なお、図示の都合上、内容物は省略してある。
<内容物>
内容物としては、特に限定されないが、粉体を用いた場合に特に有用である。内容物としては、食品であっても非食品であってもよい。
<開閉機構>
次に、開閉機構について説明する。図1、図2に示すように、本実施形態のパウチでは、第1縁部4に沿ってパウチの開封および再封が可能な開閉機構である嵌合具20が形成されている。図4は、嵌合具20の詳細を示す断面図である。このうち図4(a)は図1に示すA-A線に対応する断面図であり、図4(b)は図1に示すB-B線に対応する断面図であり、図4(c)は図1に示すC-C線に対応する断面図であり、図4(d)は嵌合具20の構成を説明するための図である。図1、図2、図4に示すように、パウチは、収容部11の第1縁部4寄りに、相互に咬合する第1部材と第2部材とからなる開閉自在な嵌合具20を開閉機構として備える。第1縁部4寄りとは、第2縁部5よりも第1縁部4に近い位置を意味する。本実施形態では、雄部材21を第1部材、雌部材22を第2部材として説明していくが、雌部材22を第1部材、雄部材21を第2部材としてもよい。図1、図2に示すように、平面視で帯状の嵌合具20は、第1縁部4に沿って設けられている。本実施形態では、嵌合具20の長手方向が、第1縁部4に平行になるように設けられている。図4(d)に示すように、雄部材21は帯状の第1基部21aと、第1基部21aの一方の側に雄型咬合部21bを備えている。そして、第1基部21aの他方の側はおもて面フィルム1の内面に接合されている。雌部材22は帯状の第2基部22aと、第2基部22aの一方の側に雌型咬合部22bを備えている。そして、第2基部22aの他方の側は裏面フィルム2の内面に接合されている。
このような第1縁部4に沿って形成された嵌合具20は、いわゆるチャック(ジッパー)として用いることができ、収容部11を開封したり、再封したりすることが可能となる。なお、嵌合具20の接合面は図4(a)~(c)に限定されるものではなく、第1基部21aは裏面フィルム2の内面に接合され、第2基部22aはおもて面フィルム1の内面に接合されていてもよい。
嵌合具20の材料としては、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3として用いられる積層フィルムのシーラント層と相溶性を有する樹脂を用いることができる。例えば、おもて面フィルム1、裏面フィルム2のシーラント層がLLDPEである場合は、相溶性を有するポリエチレン製の嵌合具20を用いることができる。また、おもて面フィルム1、裏面フィルム2のシーラント層がCPPである場合は、相溶性を有するポリプロピレン製の嵌合具20を用いることができる。ポリエチレン製の嵌合具20としては、例えば出光ユニテック社製「MFL-801K」を用いることができる。ポリプロピレン製の嵌合具20としては、例えばタキロンシーアイ社製「PP-13RET」を用いることができる。嵌合具20は、図4に示すように雄部材21と雌部材22からなり、雄部材21はおもて面フィルム1に、雌部材22は裏面フィルム2にヒートシールにより接合される。このとき、雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させることにより、雄部材21と雌部材22の熱融着を防止する。
嵌合具20は、雄部材21がおもて面フィルム1、雌部材22が裏面フィルム2に接合されて固定される。第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向における嵌合具20の中央部分は、雄部材21と雌部材22を嵌合させる部分であるため、互いに熱融着されないように、ヒートシールを行っていない。そのため、嵌合具20は、第1縁部4側の接合部である第1縁部側接合部と第2縁部5側の接合部である第2縁部側接合部により、おもて面フィルム1、裏面フィルム2に接合されて固定される。図1、図2に示すように、嵌合具20の第1縁部4側の端部を第1端20A、第2縁部5側の端部を第2端20Bとする。また、第1端20Aと第2端20Bの中間である中心線20Cとして二点鎖線で示す。
図2、図4(a)~(c)に示すように、雌部材22は、第1縁部側接合部22cと第2縁部側接合部22dにより裏面フィルム2に接合されている。第1縁部側接合部22cと第2縁部側接合部22dは、いずれも第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁に渡って形成されている。第1縁部側接合部22cと第2縁部側接合部22dの間は、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁に渡って裏面フィルム2と非接合である中間非接合部22eとなっている。
図1、図4(a)~(c)に示すように、雄部材21は、第1縁部側接合部21cと第2縁部側接合部21dによりおもて面フィルム1に接合されている。第1縁部側接合部21cと第2縁部側接合部21dは、いずれも第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁に渡って形成されている。第1縁部側接合部21cと第2縁部側接合部21dの間は、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁に渡っておもて面フィルム1と非接合である中間非接合部21eとなっている。
ただし、雌部材22側とは異なり、雄部材21側では、第1縁部側接合部21cは第1縁部側非接合部21fにより分断されており、第2縁部側接合部21dは第2縁部側非接合部21gにより分断されている。すなわち、雄部材21側では、第1縁部側接合部21cに挟まれた非接合部である第1縁部側非接合部21fと、第2縁部側接合部21dに挟まれた非接合部である第2縁部側非接合部21gが存在する。図1に示すように、第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gは、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向において重なっていない。すなわち、第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gは、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向において重なる箇所がない。このため、嵌合具20の第1縁部4側の端部を第1端20A、第2縁部5側の端部を第2端20Bとしたとき、図1に示すように、嵌合具20の長手方向に直交する方向において、雄部材21の第1端20A側から第2端20B側の全範囲に亘って連続しておもて面フィルム1と非接合となっている箇所はない。
図1、図4に示すように、雄部材21の雄型咬合部21bに対応する部分と、おもて面フィルム1は、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁の間に亘って接合されていない。また、図2、図4に示すように、雌部材22の雌型咬合部22bに対応する部分と、裏面フィルム2は、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁の間に亘って接合されていない。
図5の例では、収容部11に内容物(粉体など)の充填後、第1縁部シール部14で封止する。第1縁部4と嵌合具20の間に形成された開封予定線12からパウチを開封することにより、収容部11が嵌合具20により開閉可能となり、利用者が、内容物を第1縁部4側に形成される開口から取り出すことも可能となる。なお、本実施形態では、雌部材22側については、第1縁部側接合部22cと第2縁部側接合部22dのいずれも、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁に渡って連続して形成されている。
図1に示すように、第1縁部4側の非接合部である第1縁部側非接合部21fと、第2縁部5側の非接合部である第2縁部側非接合部21gは重なっていない。これにより、収容部11の中心により近い第2端20Bから第2縁部側非接合部21gに入った空気は、第1縁部側接合部21cに遮られて、そのまま第1端20A側から抜けることはない。このため、収容部11内から空気を抜く場合に、少しずつ空気が抜けていく。このように、開閉機構である嵌合具20を、第1縁部側非接合部21f、第2縁部側非接合部21gを残した状態でおもて面フィルム1に接合していることにより、空気を徐々に抜くことが可能となる。
次に、第1縁部側非接合部21f、第2縁部側非接合部21gの詳細について説明する。図6は、嵌合具20とおもて面フィルム1の接合部、非接合部の寸法を示す図である。図6に示すパウチは、図1と同じであり、封止前のおもて面から見た状態である。図6において、W1は、第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁との距離であり、収容部の幅、すなわちパウチの内寸を示している。
図6において、W2は、第3縁部シール部16の内縁から連続する第1縁部側接合部21cの長さである。すなわち、長さW2は、第3縁部シール部16の内縁と第1縁部側非接合部21fに挟まれた第1縁部側接合部21cの長さである。長さW2は、第3縁部シール部16の内縁から第1縁部側非接合部21fまでの距離でもある。図6において、W3は、第4縁部シール部17の内縁から連続する第2縁部側接合部21dの長さである。すなわち、長さW3は、第4縁部シール部17の内縁と第2縁部側非接合部21gに挟まれた第2縁部側接合部21dの長さである。長さW3は、第4縁部シール部17の内縁から第2縁部側非接合部21gまでの距離でもある。
図6において、S1は、第1縁部側非接合部21fの長さである。図6において、S2は、第2縁部側非接合部21gの長さである。図6において、S3は、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向における第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gの距離である。距離S3は、第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gに挟まれた部分における第1縁部側接合部21cおよび第2縁部側接合部21dの長さでもある。図6に示したW1~W3、S1~S3は、いずれも第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向におけるの距離や長さを示している。
本実施形態に係るパウチでは、第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gが、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向において重なっていない必要がある。すなわち、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向における第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gの距離S3≧0である必要がある。この条件を満たせば、嵌合具20とおもて面フィルム1の接合部、非接合部の寸法の関係は、特に限定されず、適宜設定可能である。接合部、非接合部の寸法の比率については、以下の[条件1]を満たすことが好ましい。
[条件1]
0.17≦(S1+S2)/W1≦0.7
[条件1]に示すように、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率が、0.17以上0.7以下であることが好ましい。上記比率が0.17以下の場合、空気が外部に抜け難くなる。また、上記比率が0.7以上の場合、抜いた空気が収容部11内に戻ってしまう。
また、接合部、非接合部の寸法については、以下の[条件2]~[条件4]を満たすことが好ましい。
[条件2]
10mm≦S1≦50mm
10mm≦S2≦50mm
[条件2]に示すように、第1縁部側非接合部21fの長さS1、第2縁部側非接合部21gの長さS2はいずれも10mm以上50mm以下であることが好ましい。長さS1、S2が10mm未満の場合、空気が外部に抜け難くなる。また、長さS1、S2が50mmを超える場合、空気が外部に抜け過ぎてしまう。
[条件3]
S3≧20mm
[条件3]に示すように、第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gの距離S3は20mm以上であることが好ましい。長さS3が20mm未満の場合、空気が外部に抜け過ぎてしまう。距離S3の上限は、構造の都合上、他の部位の寸法により定まる。
[条件4]
W2≧5mm
W3≧5mm
[条件4]に示すように、第3縁部シール部16の内縁から第1縁部側非接合部21fまでの距離でもある長さW2、第4縁部シール部17の内縁から第2縁部側非接合部21gまでの距離でもある長さW3は、いずれも5mm以上であることが好ましい。長さW2、W3が5mm未満の場合、収容部11の端に寄り過ぎて、収容部の厚み方向(フィルムの面に交差する方向)が薄い部分に第1縁部側非接合部21f、第2縁部側非接合部21gが形成されることになるため、空気が抜け難くなる。長さW2、W3の上限は、構造の都合上、他の部位の寸法により定まる。
上記[条件1]~[条件4]の条件は、必ずしも全て満たす必要はないが、できるだけ多くの条件を満たす方が好ましい。多くの条件を満たす程、適度に空気を抜くことが可能となる。
第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向における嵌合具20の幅L4はについて特に限定はないが、第1縁部側接合部21c、第2縁部側接合部21dの幅は、いずれも1mm以上5mm以下であることが好ましい。また、中間非接合部21eの幅は、4mm以上8mm以下であることが好ましい。中間非接合部21eの幅が4mm未満である場合は、空気が十分に抜けず、8mmを越える場合は、空気が戻り易くなる。一例として、第1端20Aから第2端20Bまでの距離L4=13mmで、その内訳が第1縁部側接合部21c、第2縁部側接合部21dの幅がそれぞれ3mm、中間非接合部21eの幅が6mmである。
<フィルムの詳細>
パウチのおもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3としては、積層フィルムを用いることができる。積層フィルムは、少なくとも、外側から、基材層、シーラント層を含む積層体である。例えば、積層フィルムは、外側から順に、基材層、印刷層、他の層(例えばバリア層)、シーラント層を積層して形成されている。シーラント層は、パウチの最内面を構成する層である。印刷層、他の層は必須ではない。また、これらの各層を積層するために接着剤層を用いることもできる。
外面側に位置する基材層の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。厚みは、10μm~50μm程度である。基材層は、二軸延伸されていることが好ましい。
また、積層フィルムは、複数の基材層を備えていてもよい。複数の基材層として第1基材層、第2基材層を備えることができる。第1基材層、第2基材層としては、上記材料の中から、適宜組み合わせて採用することができる。例えば、最外層である第1基材層としてポリエチレンテレフタレートを用い、内層(シーラント層側)である第2基材層としてポリアミドを用いることができる。第2基材層は、一方の側縁から他方の側縁に向かって延伸されている。第2基材層としては、例えば、バリア性に優れたMXD(メタキシレンジアミン)を含む、ユニチカ株式会社製「エンブレム(登録商標)NC」を用いることができる。また、第2基材層として、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PC」や、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PCBC」などのポリエステルを用いてもよい。第1基材層と第2基材層は、例えばドライラミネート法を用いて積層することができる。
印刷層は、商品内容を表示したり美感を付与したりカット部分を表示したりするために設けられる。印刷層は、バインダーと顔料を含む印刷インキにより形成される。シーラント層は、積層フィルムのうち、製袋してパウチとするときの最も容器の内方となる側に配置される。シーラント層の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂などが採用できる。シーラント層の厚みは、30μm以上150μm以下である。シーラント層は未延伸であることが好ましい。
積層フィルムは、他の層を含んでいてもよい。他の層は、基材層の外側に設けられていてもよいし、基材層とシーラント層の間に設けられていてもよい。他の層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性など、必要とされる機能に応じて、適切なものが選択される。例えば、他の層がガスバリア層の場合、酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層が設けられる。蒸着層は、基材層に積層してもよいし、シーラント層に蒸着してもよい。その他にも、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層を設けてもよい。各層は、ドライラミネート法や溶融押し出し法などを用いて積層することができる。
積層フィルムの層構成の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。もちろん以下に限定されるものではない。
・延伸ナイロン(ONY)15μm/印刷層(インキ)/AC/ポリエチレン(PE)20μm/直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)30μm
・延伸ナイロン(ONY)15μm/印刷層(インキ)/接着剤層/直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)60μm
・ONY15μm/印刷層/接着剤層/LLDPE50μm
・ポリエチレンテレフタレート(PET)12μm/印刷層/AC/ポリエチレン(PE)20μm/アルミニウム箔(ALM)7μm/AC/PE20μm/LLDPE50μm
・ポリエチレンテレフタレート(PET)12μm/印刷層/AC/ポリエチレン(PE)15μm/LLDPE50μm
・PET12μm/印刷層/接着剤層/LLDPE50μm
・ポリエチレンテレフタレート(PET)12μm/印刷層/接着剤層/アルミニウム箔(ALM)7μm/接着剤層/ONY15μm/接着剤層/LLDPE40μm
・ポリエチレンテレフタレート(PET)12μm/印刷層/接着剤層/アルミニウム箔(ALM)7μm/接着剤層/PET12μm/接着剤層/LLDPE50μm
・透明蒸着PET12μm/印刷層/接着剤層/ONY15μm/接着剤層/CPP60μm
・PET12μm/印刷層/接着剤層/透明蒸着PET12μm/接着剤層/CPP60μm
・透明蒸着延伸ナイロン(ONY)15μm/印刷層(インキ)/接着剤層/CPP70μm
<開封予定線>
図1に示したように、本実施形態では、第1縁部4と嵌合具20の間に開封予定線12が形成されている。開封予定線12は、第1縁部4、嵌合具20に平行に形成されている。開封予定線12は、基材層を貫通し、且つ、シーラント層を貫通しないハーフカット線である。ハーフカット線の場合、開封予定線12は、刃物を用いて形成してもよいし、レーザー加工により形成してもよい。また、ハーフカット線の場合、開封予定線12は、連続的に延びる線であってもよいし、断続的に延びる線であってもよい。また、開封予定線12は、パウチの第3縁部6から第4縁部7に至るように設けてもよい。
開封予定線12は、直進カット性フィルムで実現されていてもよい。直進カット性フィルムは、一方の方向に直線状に引き裂くことが可能なフィルムである。直進カット性フィルムは、MD方向(フィルムの流れ方向)における引張強度がTD方向(MD方向と直交する方向)における引張強度より大きくなっている。開封予定線12を直進カット性フィルムで実現する場合には、基材層およびシーラント層の少なくともいずれかに直進カット性フィルムを用いる。基材層に直進カット性フィルムを用いる場合、基材層として、例えば、ユニチカ株式会社製のエンブレット(登録商標)PCやエンブレム(登録商標)NCを用いることができる。なお、エンブレット(登録商標)PCのMD方向における引張強度は200MPaであり、TD方向における引張強度は180MPaである。また、シーラント層に直進カット性フィルムを用いる場合、シーラント層として、例えば、東洋紡株式会社製のDC061を用いることができる。
直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、第1縁部4に沿った方向であれば、どの位置であっても開封することができる。このため、表示がなされていない場合には、どこから切るべきかの判断が難しい。そこで、直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、開封予定線の表示を印刷により行う。例えば、図1に一点鎖線で示した開封予定線の位置に、実際に線を印刷する等して、開封予定線12の位置を定めることができる。
また、開封を容易にするために、開封予定線12に加えて、開封開始手段を設けるようにしてもよい。開封開始手段としては、ノッチとも呼ばれる切り込みや切り欠きにより実現することができる。開封開始手段としてノッチ(切り込みや切り欠き)を形成する場合は、第3縁部6、第4縁部7の少なくとも一方の開封予定線12に対応する位置に形成する。ピロー包装に多く見られるように、第3縁部6、第4縁部7が直線状でなく、いわゆるギザギザ状(交互に傾きが反転なる直線で結ばれた形状)である場合、2本の直線部分による切り欠き状のものが第3縁部6、第4縁部7に多数形成される。この場合、第3縁部6、第4縁部7の収容部11側に凹んだ当該切り欠き状の部分が開封開始手段として機能する。この場合、おもて面フィルム1、裏面フィルムの少なくとも一方に、印刷により開封予定線を形成しておくことができる。これにより、開封予定線に対応する第3縁部6、第4縁部7から開封を開始することができる。
開封予定線12として、ハーフカット線、直進カット性フィルム、印刷表示がない場合であっても、ノッチのような開封開始手段が、第3縁部6、第4縁部7の少なくとも一方に形成されている場合は、開封開始手段を通って第1縁部4および嵌合具20と平行な線が開封予定線として定義される。
<寸法・サイズ>
次に、本実施形態に係るパウチの各部におけるサイズ(寸法)について説明する。図1に示す5つの距離(長さ)L1、L2、L3、L4、L5は適宜設定することができる。これらの距離によりパウチの各部におけるサイズが規定される。距離L1は、第1縁部4と第2縁部5との距離(長さ)である。すなわち、距離L1は、パウチの高さを示している。
距離L2は、第1縁部4から嵌合具20の中心線20Cまでの距離である。距離L3は、第2縁部5と折込部3aの距離(長さ)である。距離L4は、第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向における第1端20Aと第2端20Bの距離である。したがって、距離L4は、第1縁部4に沿った方向に延びる嵌合具20の幅である。距離L5は、第3縁部6と第4縁部7の距離である。したがって、距離L5は、高さ方向と交差するパウチの横幅である。好ましい一例としては、L1=160mm、L2=30mm、L3=50mm、L4=13mm、L5=190mmである。
<使用方法>
図5に示したような本実施形態に係るパウチの使用方法について説明する。まず、開封予定線12に沿って、第1縁部4側を切り取り、パウチを開封する。続いて、嵌合具20の嵌合を外す。すなわち、雄部材21と雌部材22の嵌合を外すことにより、収容部11に開口を形成する。そして、この開口から収容部11内の内容物を取り出す。そして、パウチを再封する。すなわち雄部材21と雌部材22を嵌合させて、開口を閉じる。
嵌合具20を閉じた際に、収容部11内に空気が多く残ってしまう場合がある。空気が多く残ると、パウチがフィルム面と交差する方向に膨らんでしまう。このため、このままでは持ち運びや収納に不便となる。図7は、空気の抜ける作用を説明するための図である。図7は、図1と同様、おもて面フィルム1側から見たパウチの平面図である。図7を用いて空気の抜ける作用について説明する。
本実施形態のパウチでは、嵌合具20の雄部材21とおもて面フィルム1の間で接合されていない第1縁部側非接合部21f、第2縁部側非接合部21gが存在する。このため、嵌合具20が閉じた状態でも、収容部11の中央付近を押すと、その圧力により収容部11内部の空気が外方に向かう。収容部11において、外部に通じる孔は、第2縁部側非接合部21gだけである。このため、図7における矢印NAで示すように、第2縁部側非接合部21gに空気が抜け出す。
第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gは、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向において重なっていない。このため、収容部11から第2縁部側非接合部21gに入った空気は、第1縁部側接合部21cに遮られて真っすぐ進めなくなる。ここで、第1縁部側接合部21cの手前には、第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁の間の嵌合具20の全域に亘って、中間非接合部21eが設けられている。このため、図7における矢印NBで示すように、空気は第1縁部側非接合部21fに向かって、中間非接合部21eを移動していく。
そして、第1縁部側非接合部21fに達した空気は、図7における矢印NCで示すように、第1縁部側非接合部21fを通って、第1縁部4側に抜けていく。このようにして、大きく2回直角に曲がる経路を通って空気は抜けていく。本実施形態に係るパウチによれば、収容部11を押して圧力を加えたとしても、真っすぐに空気が抜けるのではなく、長い経路を通って空気が抜けることになる。
このため、内容物が粉体などの微細なものであった場合に、内容物は外へ漏らさずに、空気だけを抜くことができる。内容物が粉体である場合、第2縁部側非接合部21gには入り込むが、第1縁部側接合部21cに遮られてほとんどがその場に留まり、それ以上抜けてしまう可能性は少ない。このようにして、本実施形態に係るパウチでは、特に内容物が粉体である場合に、空気だけを抜くことが可能となる。
<変形例>
上記実施形態では、第1縁部側非接合部21f、第2縁部側非接合部21gをそれぞれ1つずつ有する例について説明したが、第1縁部側非接合部21f、第2縁部側非接合部21gは、いずれか一方または双方が2つ以上備えられた構成であってもよい。図8は、第1縁部側非接合部21f、第2縁部側非接合部21gのいずれか一方を2つ備えた変形例を示す図である。図8(a)は、第1縁部側非接合部21fが1つ、第2縁部側非接合部21gが2つの例を示しており、図8(b)は、第1縁部側非接合部21fが2つ、第2縁部側非接合部21gが1つの例を示している。いずれの場合も、第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gは、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向において重なっていない、このため、一度抜けた空気が戻り難くなる。
<実施例1>
基材層として厚み12μmの透明蒸着PETフィルム、シーラント層として厚み60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用いた。具体的には、まず、基材層となる厚み12μmの透明蒸着PETフィルムの内面側に印刷層を形成した。その後、接着剤層を介して印刷層側の面と厚み15μmの延伸ナイロン(ONY)フィルムを貼り合わせた。さらに、接着剤層を介してONYフィルム側の面と厚み60μmのCPPフィルムを貼り合わせた。この結果、透明蒸着PET12μm/印刷層/接着剤層/ONY15μm/接着剤層/CPP60μmの層構成となる積層フィルムである包装材料が得られた。接着剤層は、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との硬化物である。
得られた包装材料である積層フィルムを、190mm×160mmに切り出しておもて面フィルム1と裏面フィルム2を形成した。おもて面フィルム1と裏面フィルム2には、開封予定線12として基材層のみを貫通するハーフカット線を形成した。続いて、積層フィルムを、190mm×100mmに切り出して底面フィルム3を形成した。さらに、シーラント層であるCPPと相溶性を有するポリプロピレン製の嵌合具20として、タキロンシーアイ社製「PP-13RET」を用意した。嵌合具20の幅L4は13mmとした。雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させてヒートシールして、おもて面フィルム1の内面側に雄部材21、裏面フィルム2の内面側に雌部材22をそれぞれ接合した。ヒートシールのためのシールバーは、第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gに相当する部分だけ窪みを設けた形状としており、第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gでは、ヒートシールされないようにした。
図6に示したパウチの内寸W1、第1縁部側接合部21cの長さW2、第2縁部側接合部21dの長さW3、第1縁部側非接合部21fの長さS1、第2縁部側非接合部21gの長さS2、第1縁部側非接合部21fと第2縁部側非接合部21gの距離S3は、それぞれ、W1=170mm、W2=20mm、W3=20mm、S1=30mm、S2=30mm、S3=70mmとした。
続いて、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3を用いて図1に示したパウチ(第1縁部シール部14が形成されていない状態のパウチ)を形成した。第1底部シール部15aと第2縁部5の距離が最短となる位置のシール幅を10mm、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17のシール幅を10mmとした。第1縁部4と第2縁部5の距離L1は160mm、第1縁部4から嵌合具20の中心線20Cまでの距離L2は30mm、折込部3aからパウチの第2縁部5までの距離L3は50mm、第3縁部6の内縁と第4縁部7の距離L5は190mm、とした。実施例1では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.35であり、0.17以上0.7以下であるため、上記[条件1]を満たしている。
<実施例2>
図6に示したパウチの寸法W1、W2、W3、S1、S2、S3を、それぞれW1=170mm、W2=35mm、W3=30mm、S1=15mm、S2=30mm、S3=70mmとした以外は、実施例1と同様にして、本実施形態に係るパウチを形成した。実施例2では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.26であり、0.17以上0.7以下であるため、上記[条件1]を満たしている。
<実施例3>
図6に示したパウチの寸法W1、W2、W3、S1、S2、S3を、それぞれW1=170mm、W2=35mm、W3=70mm、S1=15mm、S2=15mm、S3=70mmとした以外は、実施例1と同様にして、本実施形態に係るパウチを形成した。実施例3では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.17であり、0.17以上0.7以下であるため、上記[条件1]を満たしている。
<実施例4>
図6に示したパウチの寸法W1、W2、W3、S1、S2、S3を、それぞれW1=170mm、W2=5mm、W3=5mm、S1=15mm、S2=15mm、S3=130mmとした以外は、実施例1と同様にして、本実施形態に係るパウチを形成した。実施例4では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.17であり、0.17以上0.7以下であるため、上記[条件1]を満たしている。
<実施例5>
図6に示したパウチの寸法W1、W2、W3、S1、S2、S3を、それぞれW1=90mm、W2=5mm、W3=5mm、S1=30mm、S2=30mm、S3=20mmとした以外は、実施例1と同様にして、本実施形態に係るパウチを形成した。実施例5では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.67であり、0.17以上0.7以下であるため、上記[条件1]を満たしている。
<比較例1>
図6に示したパウチの寸法W1、W2、W3、S1、S2、S3を、それぞれW1=170mm、W2=45mm、W3=35mm、S1=5mm、S2=15mm、S3=70mmとした以外は、実施例1と同様にして、パウチを形成した。比較例1では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.12であり、0.17未満であるため、上記[条件1]を満たしていない。
<比較例2>
図6に示したパウチの寸法W1、W2、W3、S1、S2、S3を、それぞれW1=170mm、W2=30mm、W3=130mm、S1=10mm、S2=10mmとした以外は、実施例1と同様にして、パウチを形成した。この場合、第1縁部側非接合部と第2縁部側非接合部が、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向において重なるため、S3の値はマイナスとなる。比較例2では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.12であり、0.17未満であるため、上記[条件1]も満たしていない。
<比較例3>
図6に示したパウチの寸法W1、W2、W3、S1、S2、S3を、それぞれW1=90mm、W2=33mm、W3=33mm、S1=7mm、S2=7mm、S3=10mmとした以外は、実施例1と同様にして、パウチを形成した。比較例3では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.16であり、0.17未満であるため、上記[条件1]を満たしていない。
<比較例4>
図6に示したパウチの寸法W1、W2、W3、S1、S2、S3を、それぞれW1=90mm、W2=38mm、W3=38mm、S1=7mm、S2=7mm、S3=0mmとした以外は、実施例1と同様にして、パウチを形成した。比較例4では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.16であり、0.17未満であるため、上記[条件1]を満たしていない。
<比較例5>
図6に示したパウチの寸法W1、W2、W3、S1、S2、S3を、それぞれW1=90mm、W2=5mm、W3=5mm、S1=30mm、S2=35mm、S3=15mmとした以外は、実施例1と同様にして、パウチを形成した。比較例5では、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率は0.72であり、0.7を超えているため、上記[条件1]を満たしていない。
<実験>
実施例1~5と比較例6~10のパウチについて、空気を抜く実験を行った。収容部11に空気を入れた状態で、雄部材21と雌部材22を嵌合して開口を閉じた。その後、おもて面フィルム1と裏面フィルム2を収容部11側に互いに抑えるようにして押圧した。そして、押圧により空気抜けが行われるか否かについて目視確認した。空気抜けについては、パウチの膨らみがほとんどなくなった場合に、空気抜けが適切になされたとして〇とし、パウチに膨らみが残る場合は、時間がかかり空気抜けしにくいものとして△とし、パウチの膨らみがほとんど変わらない場合は、ほとんど空気抜けしないものとして×として評価した。さらに、空気が抜けたパウチを1時間放置し、空気の戻りについて目視確認した。空気の戻りとは、空気が抜けた収容部11に空気が戻るか否か意味する。空気戻りについては、パウチの膨らみに変化がない場合に、空気戻りがないものとして〇とし、パウチが膨らんだ場合は、空気戻りがあったものとして×として評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2022124957000002
表1において、W1~W3、S1~S3の単位はmm(ミリメートル)である。表1に示したように、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率が、0.17以上0.7以下という[条件1]を満たした実施例1~5では、空気抜けおよび空気戻りのいずれも良好な結果が得られた。一方、[条件1]を満たさず、特に上記比率が0.17未満である比較例1、3、4は、空気抜けが上手く行かなかった。また、[条件1]を満たさず、特に上記比率が0.7を越える比較例5は、空気が抜けるものの、空気が戻ってしまった。さらに、[条件1]を満たさず、第1縁部側非接合部と第2縁部側非接合部が、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向において重なるため、比較例2も、空気が抜けるものの、空気が戻ってしまった。この結果より、第1縁部側非接合部と第2縁部側非接合部が、第3縁部と第4縁部を結ぶ方向において重なっていないパウチは、良好な空気抜けが実現できていることが確認できた。さらに、第1縁部側非接合部21fの長さS1と第2縁部側非接合部21gの長さS2の和の、パウチの内寸W1に対する比率が、0.17以上0.7以下という[条件1]を満たしたパウチは、空気戻りが生じ難いことが確認できた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、底面フィルム3を備え、底部ガセット部9を設けるようにしたが、必ずしも底部ガセット部を設ける必要はなく、おもて面フィルム1、裏面フィルム2により収容部11が構成される形態であってもよい。
また、上記実施形態では、収容部に内容物を充填して封止したが、内容物の充填も第1縁部シール部による封止も行わず、空のままのパウチとしてもよい。この場合、開封予定線を形成する必要はない。このような空のままのパウチは、利用者が自由に物を収容し、空気を抜いて保管用に用いることができる。
また、上記実施形態では、おもて面フィルム1と裏面フィルム2は、説明の便宜上、「おもて」と「裏」を定めた。しかしながら、おもて面フィルム1と裏面フィルム2は、互いに対称であるため、どちらを「おもて」として、どちらを「裏」としてもよい。第3縁部6と第4縁部7も互いに対称であるため、どちらを第3縁部とし、どちらを第4縁部としてもよい。
上記実施形態では、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3を、それぞれ3枚の別体のフィルムとしてパウチを構成するようにしたが、2枚や1枚のフィルムで構成してもよい。例えば、おもて面フィルム1と底面フィルム3と裏面フィルム2が連設された1枚のフィルムを用いてもよいし、おもて面フィルム1を構成するフィルムと、裏面フィルム2と底面フィルム3が連設されたフィルムの計2枚のフィルムを用いてもよい。おもて面フィルム1と底面フィルム3と裏面フィルム2が連設された1枚のフィルムを用いた場合、第2縁部5においてシール部を形成せず、1枚のフィルムを第2縁部5で2回、折込部3aで1回折り返すことにより、底部ガセット部9を形成することができる。この場合、第1縁部4側の開口から内容物を充填した後、第1縁部シール部14を形成してパウチを封止する。
1・・・おもて面フィルム
2・・・裏面フィルム
3・・・底面フィルム
3a・・・折込部
3f・・・底面フィルムの第1部分
3g・・・底面フィルムの第2部分
4・・・第1縁部
5・・・第2縁部
6・・・第3縁部
7・・・第4縁部
9・・・底部ガセット部
9a・・・第1ひだ部
9b・・・第2ひだ部
11・・・収容部
12・・・開封予定線
14・・・第1縁部シール部
14a・・・第1縁部シール予定部
15・・・底部シール部
15a・・・第1底部シール部
15b・・・第2底部シール部
16・・・第3縁部シール部
17・・・第4縁部シール部
20・・・嵌合具(開閉機構)
20A・・・(嵌合具の)第1端
20B・・・(嵌合具の)第2端
20C・・・中心線
21・・・雄部材
21a・・・第1基部
21b・・・雄型咬合部
21c・・・第1縁部側接合部
21d・・・第2縁部側接合部
21e・・・中間非接合部
21f・・・第1縁部側非接合部
21g・・・第2縁部側非接合部
22・・・雌部材
22a・・・第2基部
22b・・・雌型咬合部
22c・・・第1縁部側接合部
22d・・・第2縁部側接合部
22e・・・中間非接合部

Claims (6)

  1. おもて面フィルムと裏面フィルムの間に収容部を有するパウチであって、
    第1縁部と、
    前記第1縁部と対向する第2縁部と、
    前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、
    前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、を有し、
    前記開閉機構は、互いに嵌合する第1部材と第2部材とからなり、
    前記第1部材と前記第2部材は、前記おもて面フィルムと前記裏面フィルムの異なる一方に、前記第1縁部側の第1縁部側接合部と前記第2縁部側の第2縁部側接合部により接合されており、
    前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方において、前記第1縁部側接合部に挟まれた非接合部である第1縁部側非接合部を有し、前記第2縁部側接合部に挟まれた非接合部である第2縁部側非接合部を有し、
    前記第1縁部側非接合部と前記第2縁部側非接合部は、前記第3縁部と前記第4縁部を結ぶ方向において重なっていない、パウチ。
  2. 前記第1縁部側非接合部の長さと前記第2縁部側非接合部の長さの和の、第3縁部シール部の内縁と第4縁部シール部の内縁との距離に対する比率が、0.17以上0.7以下である、請求項1に記載のパウチ。
  3. 前記第1縁部側非接合部の長さ、前記第2縁部側非接合部の長さは、いずれも10mm以上50mm以下である、請求項1または請求項2に記載のパウチ。
  4. 前記第3縁部と前記第4縁部を結ぶ方向における前記第1縁部側非接合部と前記第2縁部側非接合部の距離は、20mm以上である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のパウチ。
  5. 前記第3縁部に沿って形成された第3縁部シール部と、前記第4縁部に沿って形成された第4縁部シール部と、を有し、
    前記第3縁部シール部の内縁から前記第1縁部側非接合部までの距離、前記第4縁部シール部の内縁から第2縁部側非接合部までの距離は、いずれも5mm以上である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のパウチ。
  6. 前記第1縁部側接合部と前記第2縁部側接合部の間に、第3縁部シール部の内縁から第4縁部シール部の内縁に渡って非接合である中間非接合部を有し、
    前記中間非接合部の幅は4mm以上8mm以下である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のパウチ。
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