JP7209489B2 - 超伝導電磁石 - Google Patents

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Description

本発明は、超伝導電磁石に関する。
従来、荷電粒子を加速するための粒子加速器として、例えば特許文献1に記載されたサイクロトロンが記載されている。このサイクロトロンは、コイルと、コイルを保持する保持部材とを備えている。保持部材は、コイルの軸方向の2つの端面のそれぞれに対して設けられたフランジ部と、フランジ部同士を接続する外周部とを有している。
特開2014-241217号公報
ところで、特許文献1のような粒子加速器に用いられるコイルでは、コイルの径方向及び軸方向の両方向に強大な電磁力が発生する。この電磁力に耐えるために、コイルを支持する支持部材のフランジ部と外周部とを固定する必要がある。
フランジ部と外周部とを固定する方法としては、例えば溶接が考えられるが、コイルが超伝導線である場合、溶接時の熱によって超伝導線が劣化する可能性がある。このため、コイルが超伝導線である場合には、ボルト等の締結部を用いてフランジ部と外周部とを固定する必要がある。しかしながら、ボルト等の締結部は、当該締結部の軸に交差する方向の力に対しては耐久力が低く、締結部の強度が不足する可能性がある。したがって、支持部材のフランジ部と外周部との固定の信頼性向上が要請されている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、支持部材のフランジ部と外周部との固定の信頼性向上が図られた超伝導電磁石を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る超電導電磁石は、超伝導線材が軸線まわりに巻回され、軸線に沿った軸方向に対向して配置された一対のコイルと、一対のコイルを支持する支持部材と、を備え、支持部材は、一方のコイルにおいて、当該一方のコイルが他方のコイルに対向する対向面を支持するフランジ部と、一方のコイルの外周面を支持する外周部と、コイルの径方向に延伸し、フランジ部と外周部とを締結する締結部と、を有し、外周部は、外周面よりも径方向の内側に突出してフランジ部に入り込む突出部を有する。
この超伝導電磁石の支持部材は、一方のコイルの対向面を支持するフランジ部と、コイルの外周面を支持する外周部と、コイルの径方向に延伸してフランジ部と外周部とを締結する締結部とを有し、外周部は、外周面よりも径方向の内側に突出してフランジ部に入り込む突出部を有している。このような突出部を外周部が有していることにより、コイルの軸方向に発生する電磁力は、フランジ部だけでなく外周部にも分散される。これにより、締結部の軸に交差する方向(すなわち、コイルの軸方向)において、当該締結部にかかる力が低減される。したがって、支持部材のフランジ部と外周部との固定の信頼性向上を図ることができる。
本発明の一形態に係る超伝導電磁石は、超伝導線材が軸線まわりに巻回され、軸線に沿った軸方向に対向して配置された一対のコイルと、一対のコイルを支持する支持部材と、を備え、支持部材は、一方のコイルにおいて、当該一方のコイルが他方のコイルに対向する対向面を支持するフランジ部と、一方のコイルの外周面を支持する外周部と、コイルの軸方向に延伸し、フランジ部と外周部とを締結する締結部と、を有し、フランジ部は、対向面よりも軸方向における一方のコイル側に突出して外周部に入り込む突出部を有する。
この超電導電磁石の支持部材は、一方のコイルの対向面を支持するフランジ部と、コイルの外周面を支持する外周部と、コイルの軸方向に延伸してフランジ部と外周部とを締結する締結部とを有し、フランジ部は、対向面よりも軸方向における一方のコイル側に突出して外周部に入り込む突出部を有している。このような突出部をフランジ部が有していることにより、コイルの径方向に発生する電磁力は、外周部だけでなくフランジ部にも分散される。これにより、締結部の軸に交差する方向(すなわち、コイルの径方向)において、当該締結部にかかる力が低減される。したがって、支持部材のフランジ部と外周部との固定の信頼性向上を図ることができる。
本発明の一形態に係る超伝導電磁石は、超伝導線材が軸線まわりに巻回され、軸線に沿った軸方向に対向して配置された一対のコイルと、一対のコイルを支持する支持部材と、を備え、支持部材は、一方のコイルにおいて、当該一方のコイルが他方のコイルに対向する対向面を支持するフランジ部と、一方のコイルの外周面を支持する外周部と、フランジ部と外周部とを締結する締結部とを有し、フランジ部及び外周部のそれぞれは、互いに係止する係止部を有する。
この超伝導電磁石の支持部材は、一方のコイルの対向面を支持するフランジ部と、コイルの外周面を支持する外周部と、フランジ部と外周部とを締結する締結部とを有し、フランジ部及び外周部のそれぞれは、互いに係止する係止部を有している。このような係止部をフランジ部及び外周部のそれぞれが有していることにより、コイルの軸方向に発生する電磁力は、フランジ部だけでなく外周部にも分散される。同様に、コイルの径方向に発生する電磁力は、外周部だけでなくフランジ部にも分散される。これにより、締結部の軸に交差する方向において、当該締結部にかかる力が低減される。したがって、支持部材のフランジ部と外周部との固定の信頼性向上を図ることができる。
一形態において、係止部は、外周面よりも内側に設けられていてもよい。この構成によれば、コイルの径方向における支持部材の寸法を低減できるので、超伝導電磁石の小型化を図ることができる。
一形態において、軸方向に交差する方向から見て、フランジ部の係止部と外周部の係止部とが互いに対向する係止面は、軸方向に対して傾斜していてもよい。このように係止面が傾斜していることにより、フランジ部に軸方向の電磁力がかかると、係止部によって径方向内側に向かう力が外周部にかかる。同様に、外周部に径方向の電磁力がかかると、係止部によって、軸方向においてコイル側に向かう力がフランジ部にかかる。すなわち、径紙面が傾斜していることにより、電磁力が発生すると、フランジ部と外周部とがより強固に係止する。したがって、フランジ部と外周部とをより強固に固定することができる。
本発明によれば、支持部材のフランジ部と外周部との固定の信頼性向上が図られた超伝導電磁石が提供される。
本発明の一実施形態に係る超伝導電磁石が搭載された粒子加速器を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る超伝導電磁石を示す概略断面図である。 図2の超伝導電磁石を概略的に示す平面図である。 フランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。 変形例に係る超伝導電磁石におけるフランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。 他の変形例に係る超伝導電磁石におけるフランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。 他の変形例に係る超伝導電磁石におけるフランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。 他の変形例に係る超伝導電磁石におけるフランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る超伝導電磁石が搭載された粒子加速器を示す概略断面図である。図1に示される粒子加速器1は、例えば、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)を用いたがん治療を行う中性子捕捉療法システム等において、イオン源(不図示)から供給された荷電粒子を加速して荷電粒子線を生成して出射するために用いられるサイクロトロンである。荷電粒子としては、例えば陽子、重粒子(重イオン)、電子等が挙げられる。また、粒子加速器1は、PET用サイクロトロン、RI製造用サイクロトロン、及び原子核実験用サイクロトロン等として用いることもできる。図1に示されるように、粒子加速器1は、ヨーク2と、超伝導電磁石3と、一対の磁極4A,4Bと、真空容器5と、を備えている。
ヨーク2は、超伝導電磁石3、一対の磁極4A,4B、及び真空容器5等を支持するものである。ヨーク2は、中空の円盤型ブロックであり、その内部には、荷電粒子の加速に必要な磁場を形成する一対の磁極4A,4Bが設けられている。磁極4A,4Bは、平面視で円形状であり、メディアンプレーンMP(荷電粒子が加速する加速平面)を挟んで互いに対向して配置されている。磁極4A,4Bの周囲には、超伝導電磁石3が配置されている。超伝導電磁石3の詳細な構成については後述する。
超伝導電磁石3は、真空容器5に収容されている。真空容器5及び冷却機(不図示)により、超伝導電磁石3のコイルを超伝導状態となるまで冷却可能なクライオスタットが構成されている。冷凍機としては、例えば、GM冷凍機(Gifford-McMhon cooler)が用いられ得る。なお、冷凍機の種類はGM冷凍機に限定されず、例えばスターリング冷凍機等のその他の冷凍機であってもよい。粒子加速器1では、真空容器5の内部を真空状態にした上で、冷却機によって超伝導状態とされた超伝導電磁石3のコイルに電流を流すことで強力な磁場を形成する。イオン源(不図示)から供給された荷電粒子は、磁極4Aと磁極4Bとの間の空間のメディアンプレーンMP上において磁場の影響によって加速され、荷電粒子線として出射される。
次に、図2及び図3を参照して、超伝導電磁石3の構成について詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る超伝導電磁石を示す概略断面図である。図3は、図2の超伝導電磁石を概略的に示す平面図である。図2及び図3に示されるように、超伝導電磁石3は全体として円筒状を呈しており、一対のコイル30A,30Bと、一対のコイル30A,30Bを支持する支持部材40と、を備えている。それぞれのコイル30A,30Bは円環状であり、超伝導線材が軸線Aのまわりに巻回されて形成されている。軸線Aに沿った断面において、コイル30A,30Bは矩形状である。また、コイル30A,30Bは、軸線Aに沿った軸方向D1において対向して配置されている。コイル30Aは磁極4Aの周囲を囲むように配置され、コイル30Bは磁極4Bの周囲を囲むように配置されている(図1参照)。コイル30A,30Bのそれぞれは、互いに対向する対向面31と、コイル30A,30Bの径方向D2の外側に位置する外周面32と、を有している。対向面31は、軸方向D1(軸線A)に交差(直交)する方向に沿って延びる平面であり、外周面32は、軸方向D1に沿うと共にコイル30A,30Bの径方向D2に延びる面である。コイル30A,30Bを構成する超伝導線材としては、例えば、酸化物超伝導体(例えばBi2223、Bi2212、Y123)、MgB等の高温超伝導線材を用いることができる。なお、超伝導線材として低温超伝導線材を用いてもよい。
支持部材40は、コイル30A,30Bのそれぞれにおいて、一方のコイル30A(コイル30B)が他方のコイル30B(コイル30A)に対向する対向面31を支持するフランジ部41と、コイル30A,30Bの外周面32を支持する外周部42と、フランジ部41と外周部42とを締結する後述の締結部43(図4参照)と、を有している。フランジ部41は、軸方向D1に交差する方向(すなわち、対向面31に沿った方向)に沿って延びる円環板状の部材である。外周部42は、外周面32に沿った筒状の部材である。本実施形態では、フランジ部41と対向面31とは接触している。また、外周部42と外周面32とも接触している。フランジ部41と外周部42とは、互いに略直角となるように締結されている。コイル30Aを支持するフランジ部41とコイル30Bを支持するフランジ部41とは、円筒状の接続部Cによって接続されている。フランジ部41、外周部42、及び接続部Cを構成する材料としては、磁場への影響を低減するために、例えばステンレス等の非磁性材料が用いられ得る。また、軽量化の観点から、チタン等が用いられてもよい。
次に、図4を参照して、フランジ部41と外周部42との締結構造について説明する。図4は、フランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。なお、図4では、コイル30Aを支持するフランジ部41及び外周部42の一部のみを示しているが、コイル30Bを支持するフランジ部41と外周部42との締結構造も同様である。図4に示されるように、外周部42は、コイル30Aの外周面32よりも径方向D2の内側に突出してフランジ部41に入り込む突出部44を有している。突出部44は、外周部42のフランジ部41側の一端において、径方向D2の全周にわたって設けられている。フランジ部41には、突出部44に対応した切り欠き部45が設けられている。ここで、切り欠き部45とは、フランジ部41の厚さ(すなわち、軸方向D1の寸法)に対して、厚さが薄くなっている部分である。本実施形態では、切り欠き部45は、軸方向D1において、コイル31Aとは反対側のフランジ部41の端部に設けられている。なお、切り欠き部45は、軸方向D1において、フランジ部41の中央部に設けられていてもよい。フランジ部41と外周部42とは、突出部44と切り欠き部45とが嵌合した状態で、コイル30Aの径方向D2に延伸するボルト等の締結部43によって締結されている。締結部43は、突出部44が設けられていない部分において外周部42を貫通している。ここで、突出部44がフランジ部41に「入り込む」とは、軸方向D1から見て、フランジ部41と突出部44とが重なる部分を有し、且つ、径方向D2から見て、フランジ部41と突出部44とが重なる部分を有している状態である。すなわち、本実施形態において突出部44がフランジ部41に「入り込む」とは、フランジ部41のフランジ部41の切り欠き部45に突出部44の少なくとも一部が嵌合した状態のことをいう。なお、突出部44は、径方向D2の全周にわたって設けられていなくてもよく、例えば、締結部43に対応した箇所のみに設けられていてもよい。
以上説明したように、超伝導電磁石3の支持部材40は、コイル30A,30Bの対向面31を支持するフランジ部41と、コイル30A,30Bの外周面32を支持する外周部42と、コイル30A,30Bの径方向D2に延伸してフランジ部41と外周部42とを締結する締結部43とを有し、外周部42は、外周面32よりも径方向D2の内側に突出してフランジ部41に入り込む突出部44を有している。超伝導電磁石3では、図4に示されるように、コイル30Aとコイル30Bとが互いに引き合うことにより、軸方向D1において強大な電磁力F1が発生する。また、磁場の影響によってコイル30A,30Bの捲回された超伝導線材が外側に広がろうとし、その結果、コイル30A,30Bの径方向D2において強大な電磁力F2が発生する。しかしながら、ボルト等の締結部43は、当該締結部43の軸43Aに交差する方向の力に対しては耐久力が低く、締結部43の強度が不足する可能性がある。
これに対し、超伝導電磁石3では、突出部44を外周部42が有していることにより、コイル30A,30Bの軸方向D1に発生する電磁力F1は、フランジ部41だけでなく外周部42にも分散される。これにより、締結部43の軸43Aに交差する方向(すなわち、軸方向D1)において、締結部43に係る力F1’が低減される。したがって、支持部材40のフランジ部41と外周部42との固定の信頼性向上を図ることができる。また、締結部43に係る力F1’が低減されることにより、締結部43の小型化を図ることや、締結部43の数の低減を図ることができる。したがって、超伝導電磁石3の小型化を図ることが可能である。
次に、図5を参照して、変形例に係る超伝導電磁石6について説明する。図5は、変形例に係る超伝導電磁石におけるフランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。図5に示されるように、超伝導電磁石6は、超伝導電磁石3と同様に、一対のコイル30A,30Bと、一対のコイル30A,30Bを支持する支持部材40と、を備えている。支持部材40は、フランジ部41と外周部42を有している。超伝導電磁石6が超伝導電磁石3と相違する点は、フランジ部41に突出部44が設けられ、外周部42に切り欠き部45が設けられている点、及び、締結部43が軸方向D1に延伸している点である。突出部44は、フランジ部41の径方向外側の一端において、径方向D2の全周にわたって設けられている。軸方向D1におけるコイル30A側に突出して外周部42に入り込んでいる。締結部43は、突出部44が設けられていない部分においてフランジ部41を貫通している。
上記の超伝導電磁石6においては、フランジ部41は、対向面31よりも軸方向D1における一方のコイル30A(又はコイル30B)側に突出して外周部42に入り込む突出部44を有している。このような突出部44をフランジ部41が有していることにより、コイル30Aの径方向D2に発生する電磁力F2は、外周部42だけでなくフランジ部41にも分散される。これにより、締結部43の軸43Aに交差する方向(すなわち、径方向D2)において、締結部43にかかる力F2’が低減される。したがって、超伝導電磁石3と同様に、支持部材40のフランジ部41と外周部42との固定の信頼性向上を図ることができる。
次に、図6を参照して、他の変形例に係る超伝導電磁石7について説明する。図6は、他の変形例に係る超伝導電磁石におけるフランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。図6に示されるように、超伝導電磁石7は、超伝導電磁石3と同様に、一対のコイル30A,30Bと、一対のコイル30A,30Bを支持する支持部材40と、を備えている。支持部材40は、フランジ部41と外周部42を有している。超伝導電磁石7が超伝導電磁石3と相違する点は、フランジ部41及び外周部42のそれぞれが、互いに係止する係止部41A,42Aを有する点である。フランジ部41の係止部41Aと外周部42の係止部42Aとは、コイル30Aの外周面32よりも内側に設けられている。軸方向D1に交差する方向から見て、フランジ部41の係止部41Aと外周部42の係止部42Aとが互いに対向する係止面46は、軸方向D1に対して傾斜している。係止面46の傾斜角は、例えば30°~60°程度とすることができる。本実施形態においては、係止部41Aと係止部42Aとは、それぞれの係止面46において互いに接触しており、係止面46の傾斜角は約45°である。締結部43は、係止部41A及び係止部42Aを通るように、軸方向D1に沿って延伸している。なお、締結部は径方向D2に沿って延伸していてもよい。
上記の超伝導電磁石7においては、フランジ部41及び外周部42のそれぞれは、互いに係止する係止部41A,42Aを有している。このような係止部41A,42Aをフランジ部41及び外周部42のそれぞれが有していることにより、コイル30A,30Bの軸方向D1に発生する電磁力F1は、フランジ部41だけでなく外周部42にも分散される。同様に、コイル30A,30Bの径方向D2に発生する電磁力F2は、外周部42だけでなくフランジ部41にも分散される。これにより、締結部43の軸43Aに交差する方向において、締結部43にかかる力が低減される。したがって、超伝導電磁石3と同様に、支持部材40のフランジ部41と外周部42との固定の信頼性向上を図ることができる。
また、係止部41A,42Aは、外周面32よりも内側に設けられている。これにより、コイル30A,30Bの径方向D2における支持部材40の寸法を低減できるので、超伝導電磁石7の小型化を図ることができる。また、超伝導電磁石7を収容する真空容器5の小型化も図ることができる。
また、軸方向D1に交差する方向から見て、フランジ部41の係止部41Aと外周部42の係止部42Aとが互いに対向する係止面46は、軸方向D1に対して傾斜している。これにより、フランジ部41に軸方向D1の電磁力F1がかかると、係止部41A,42Aによって径方向D2内側に向かう力F3が外周部42にかかる。同様に、外周部42に径方向D2の電磁力F2がかかると、係止部41A,42Aによって、軸方向D1においてコイル30A側に向かう力F4がフランジ部41にかかる。すなわち、係止面46が傾斜していることにより、電磁力F1,F2が発生すると、フランジ部41と外周部42とがより強固に係止する。したがって、フランジ部41と外周部42とをより強固に固定することができる。
次に、図7を参照して、図6に示される超伝導電磁石7の変形例に係る超伝導電磁石8について説明する。図7は、他の変形例に係る超伝導電磁石におけるフランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。図7に示されるように、超伝導電磁石8が超伝導電磁石7と相違する点は、フランジ部41と外周部42とを接続する接続板47を更に有する点である。接続板47は円環板状の部材であり、フランジ部41の外側に配置されている。締結部43は、接続板47を貫通して軸方向D1に沿って延伸しており、フランジ部41と接続板47、及び、外周部42と接続板47をそれぞれ締結することにより、フランジ部41と外周部42とを締結している。
上記の超伝導電磁石8は、超伝導電磁石7と同様に、フランジ部41及び外周部42のそれぞれは、互いに係止する係止部41A,42Aを有している。また、係止部41A,42Aの係止面46は、軸方向D1に対して傾斜している。したがって、超伝導電磁石8においても、超伝導電磁石7と同様の作用効果を得ることができる。また、接続板47を介してフランジ部41と外周部42とが締結されていることにより、フランジ部41と外周部42との位置ずれが発生しやすい係止部41A,42Aに締結部43を配置する必要がないので、締結部43にかかる力を更に低減できる。
次に、図8を参照して、図6に示される超伝導電磁石7の変形例に係る超伝導電磁石9について説明する。図8は、他の変形例に係る超伝導電磁石におけるフランジ部と外周部との締結構造を示す概略断面図である。図8に示されるように、超伝導電磁石9が超伝導電磁石7と相違する点は、係止部41A,42Aの係止面46が傾斜していない点である。軸方向D1に交差する方向から見て、フランジ部41の係止部41Aと外周部42の係止部42Aとが互いに対向する係止面46は階段状になっている。この場合においても、超伝導電磁石7と同様に電磁力F1,F2が分散されるので、締結部43の軸43Aに交差する方向において、締結部43にかかる力が低減される。したがって、支持部材40のフランジ部41と外周部42との固定の信頼性向上を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。例えば、上記の実施形態では、粒子加速器1が超伝導電磁石3を備える例について説明したが、超伝導電磁石3が用いられる機器は粒子加速器に限定されない。一例として、MRI装置に超伝導電磁石3が適用されてもよい。
また、上記の実施形態では、コイル30A及びコイル30Bを支持するフランジ部41又は外周部42の両方に突出部44が設けられている例について説明したが、一方のコイル30A(又はコイル30B)を支持するフランジ部41又は外周部42のみに突出部が設けられていてもよい。同様に、図6に示される超伝導電磁石7においても、一方のコイル30A(又はコイル30B)を支持するフランジ部41及び外周部42のみが、係止部41A,42Aを有していてもよい。
3,6,7,8,9…超伝導電磁石、30A,30B…コイル、31…対向面、32…外周面、40…支持部材、41…フランジ部、41A…係止部、41A,42A…係止部、42…外周部、43…締結部、44…突出部、46…係止面、A…軸線、D1…軸方向、D2…径方向。

Claims (1)

  1. 超伝導線材が軸線まわりに巻回され、前記軸線に沿った軸方向に対向して配置された一対のコイルと、
    前記一対のコイルを支持する支持部材と、を備え、
    前記支持部材は、
    一方の前記コイルにおいて、当該一方のコイルが他方の前記コイルに対向する対向面を支持するフランジ部と、
    一方の前記コイルの外周面を支持する外周部と、
    前記フランジ部と前記外周部とを締結する締結部とを有し、
    前記フランジ部及び前記外周部のそれぞれは、互いに係止する係止部を有し、
    前記外周部の前記係止部は、前記フランジ部の前記係止部に対し、前記軸方向における外側に配置され、
    前記軸方向に交差する方向から見て、前記フランジ部の前記係止部と前記外周部の前記係止部とが互いに対向する係止面は、前記コイルの径方向の外側へ向かうに従って前記軸方向の外側へ向かうように、前記軸方向に対して傾斜している、超伝導電磁石。
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