JP6534630B2 - 超伝導電磁石装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超伝導電磁石装置に関する。
従来、超伝導電磁石装置として、例えば特許文献1に記載された装置が知られている。この装置は、軸線を中心にして同心状に配置された複数の超伝導コイルを備え、コイルの軸線方向における両端には熱伝導性を有する伝熱部材が配置されている。
特開2014−93308号公報
しかしながら、上述のような超伝導電磁石装置では、クエンチが発生しコイルに強大な電磁力が作用した際、コイルに接続された伝熱部材が変形してしまうおそれがある。
本発明は、クエンチが発生しコイルに強大な電磁力が作用しても、コイルに接続された伝熱部材の変形を抑制することができる超伝導電磁石装置を提供することを目的とする。
本発明に係る超伝導電磁石装置は、巻枠と、巻枠に巻回されたコイルと、コイルの中心軸に沿った方向の一端側に設けられた伝熱部材と、コイルの中心軸に沿った方向の他端側に設けられたコイル支持部材と、伝熱部材を支持する第1荷重支持部と、コイル支持部材を支持する第2荷重支持部と、伝熱部材に熱的に接続された冷却源と、を備え、伝熱部材は、コイル支持部材より伝熱性が高く、コイルの一端側において、巻き枠に熱的に接続され、コイル支持部材は、伝熱部材より剛性が高く、コイルの他端側において、巻き枠に接続される。
超伝導電磁石装置では、コイルの中心軸に沿った方向の一端側には伝熱部材が設けられ、コイルの中心軸に沿った方向の他端側には伝熱部材より剛性が高いコイル支持部材が設けられている。超伝導電磁石装置では、クエンチの発生に伴ってコイルに強大な電磁力が作用する場合がある。従って、上述の巻枠を介してコイルに接続された伝熱部材にも強大な荷重が作用する可能性がある。コイルの中心軸に沿った方向の他端側に設けられているコイル支持部材は、剛性が伝熱部材より高いため、クエンチの発生に伴ってコイルに強大な電磁力が作用しても、コイルを安定して支持することができコイルに接続された伝熱部材の変形を抑制することができる。
超伝導電磁石装置は、中心軸を中心にして同心状に配置された複数の巻枠を備え、複数の巻き枠のそれぞれにコイルが卷回され、コイル支持部材は、それぞれのコイルの他端側において、複数の巻き枠に接続されてもよい。複数のコイルを備えている場合、クエンチの発生に伴って複数のコイルに更に強大な電磁力が作用する。このような場合であっても複数のコイルを安定して支持することができ巻枠を介してコイルに接続された伝熱部材の変形を抑制することができる。
超伝導電磁石装置では、コイルの他端側において、巻枠とコイル支持部材とは熱的に遮断されて接続されてもよい。これにより、励磁の際にコイル支持部材で発生した渦電流によるジュール熱がコイルに移動することを抑制し、冷却源の冷却効率を向上させることができる。
超伝導電磁石装置では、コイルの他端側において、巻枠とコイル支持部材とは断熱部材を介して接続されてもよい。これにより、励磁の際にコイル支持部材で発生した渦電流によるジュール熱がコイルに移動することを抑制し、冷却源の冷却効率を向上させることができる。
超伝導電磁石装置では、コイルの他端側において、巻枠とコイル支持部材とはバネ部材を介して接続されてもよい。これにより、クエンチの発生に伴ってコイルに強大な電磁力が作用しても、コイルを更に安定して支持することができ、巻枠を介してコイルに接続された伝熱部材の変形を抑制することができる。また、励磁の際にコイル支持部材で発生した渦電流によるジュール熱がコイルに移動することを抑制し、冷却源の冷却効率を向上させることができる。
本発明によれば、超伝導電磁石装置において、クエンチが発生しコイルに強大な電磁力が作用しても、コイルに接続された伝熱部材の変形を抑制することができる。
本発明に係る超伝導電磁石装置の概略構成を示す断面図である。 図1のA部を拡大して示す断面図である。 本発明に係る超伝導電磁石装置を用いたサイクロトロンの概略構成を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明に係る超伝導電磁石装置の概略構成を示す断面図である。超伝導電磁石装置1は、強磁場を発生させるための装置であり、例えば、強磁場発生用電磁石に用いられる。図1に示されるように、超伝導電磁石装置1は、円環状の真空容器2と、真空容器2内に配置された円環状の熱シールド3と、熱シールド3の中心部に設けられた胴体4と、熱シールド3内に配置された超伝導電磁石10と、GM冷凍機(冷却源)6と、伝熱板7と、第1荷重支持部8と、第2荷重支持部9と、を備えている。真空容器2は、クライオスタットとも呼ばれる。胴体4は、例えばSUS304やアルミ製であり、その内部は室温領域となっている。
超伝導電磁石10は、中心軸Xを中心にして同心状に配置された4個の円環状のコイル11、12、13及び14を備えている。コイル11、12、13及び14は、径方向に重なるように配置された多層のコイル体である。超伝導電磁石10は、GM冷凍機6により冷却されて超伝導状態とされたコイル11、12、13及び14に電流を流すことにより、強力な磁場を発生させる。
以下、超伝導電磁石10の構成についてより詳しく説明する。超伝導電磁石10は、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C、第4コイル部50D、伝熱部材20、コイル支持部材30及び中間部材40を有している。
第1コイル部50Aは、コイル11および巻枠15を有し、超伝導電磁石10の最も内側(すなわち中心軸X側)に設けられている。第1コイル部50Aの径方向外方には、第1コイル部50Aと同様にして構成された第2コイル部50Bと、第3コイル部50Cと、第4コイル部50Dとがこの順に配置されている。第2コイル部50Bは、コイル12及び巻枠16を有している。第3コイル部50Cは、コイル13及び巻枠17を有している。第4コイル部50Dは、コイル14及び巻枠18を有している。
巻枠15はステンレス製の筒状部材であり、本体部15aを有し、その中心軸X方向における両端には伝熱部材20及び中間部材40を接触させるフランジ部15b及びフランジ部15cが設けられている。図1に示されるように、巻枠16、17及び18も巻枠15と同様に形成されている。コイル11、12、13及び14は、巻枠15、16、17及び18の外周側に巻線が巻回されて、この巻線がエポキシ樹脂等の接着剤により固化されることにより形成される。
第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dにおいて、巻線の材質は同じであってもよいし、巻線の材質を異ならせてもよい。たとえば、コイル11,12はニオブ3スズ(NbSn)超伝導線材からなる巻線を用い、コイル13,14はニオブチタン(NbTi)超伝導線材からなる巻線を用いてもよい。
コイル11と、コイル12と、コイル13と、コイル14とでは、中心軸X方向の長さ、すなわち高さが異なっている。コイル11、12、13及び14の高さは、径方向外方に向かうにつれて大きくなっている。言い換えれば、コイル11の高さは、コイル12の高さよりも小さい。コイル12の高さは、コイル13の高さよりも小さい。コイル13の高さは、コイル14の高さよりも小さい。コイル11とコイル12との高さの差、コイル12とコイル13との高さの差、コイル13とコイル14との高さの差は、同程度であってもよいし、異なっていてもよい。
さらに、コイル11と、コイル12と、コイル13と、コイル14とでは、中心軸X方向すなわち高さ方向における中心の位置が一致している。コイル11、12、13及び14の高さ方向における中心位置は、中心軸Xに直交する仮想平面Yに一致している。
上記の構成により、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50Cおよび第4コイル部50Dの中心軸Xに沿った方向の一端側(図1における上端)と他端(図1における下端)側とは、径方向外方に向かうにつれて中心軸X方向に突出する階段状をなしている。
伝熱部材20は、中心軸Xに沿った方向においてコイル11、12、13及び14の一端側に設けられている。具体的には、伝熱部材20は、コイル11、12、13及び14の一端側において、巻枠15、16、17及び18のそれぞれのフランジ部15b、16b、17b及び18bに熱的に接続されている。伝熱部材20は、巻枠15、16、17及び18のそれぞれのフランジ部15b、16b、17b及び18bにボルト等により固定されている。つまり、コイル11、12、13及び14で発生した熱は、巻枠15、16、17及び18の一端側のフランジ部15b、16b、17b及び18bを通して、伝熱部材20に移動することができる。伝熱部材20は、後述するコイル支持部材30より伝熱性が高く、材質として、例えば銅、アルミニウム等を採用してよい。後述するコイル支持部材30としてSUS304を採用する場合、伝熱部材20の伝熱性は、例えば4Kにて0.3W/(m・K)より大きければよい。
伝熱部材20は、最外周側のコイル14よりも大きい径を有しており、コイル11、12、13及び14から径方向外方に延出する延出部分20aを有している。伝熱部材20の延出部分20aには、周方向における1箇所において、伝熱板7を介してGM冷凍機6の冷却ステージが接続されている。伝熱部材20は、GM冷凍機6によって冷却される。なお、伝熱部材20には、複数の冷却手段が接続されてもよい。
伝熱部材20のコイル11、12、13及び14に面する接触部分20bは、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dの中心軸Xに沿った方向の一端側の階段状の形状に対応して階段状の形状をなしている。伝熱部材20の当該接触部分20bは、径方向内方に向かうにつれて中心軸X方向内側に突出する階段状をなしている。なお、伝熱部材20のコイル11、12、13及び14との接触部分20bに対して反対側の端部20cは、平面状をなしている。
図2は、図1のA部を拡大して示す断面図である。図1及び2に示されるように、コイル支持部材30は、中心軸Xに沿った方向においてコイル11、12、13及び14の他端側に設けられている。
コイル支持部材30のコイル11、12、13及び14に面する接触部分30bは、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dの中心軸Xに沿った方向の他端側の階段状の形状に対応して階段状の形状をなしている。コイル支持部材30の当該接触部分30bは、径方向内方に向かうにつれて中心軸X方向内側に突出する階段状をなしている。なお、コイル支持部材30のコイル11、12、13及び14との接触部分30bに対して反対側の端部30cは、平面状をなしている。
コイル支持部材30は、伝熱部材20より剛性が高く、材質として、例えばSUS304、チタン合金等を採用することができる。伝熱部材20として銅を採用する場合、コイル支持部材30の剛性は、例えば4Kにて139GPaよりも大きければよい。コイル支持部材30は、剛性が高いため、クエンチの発生に伴ってコイル11、12、13及び14に強大な電磁力が作用しても、コイル11、12、13及び14を安定して支持することができる。また、コイル支持部材30は、巻枠15、16、17及び18を介してコイル11、12、13及び14に接続された伝熱部材20の変形を抑制することができる。
図1及び2に示されるように、コイル支持部材30と、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dとの間には、中間部材40が設けられている。つまり、コイル11、12、13及び14の他端側において、巻枠15、16、17及び18の他端側のフランジ部15c、16c、17c及び18cとコイル支持部材30とは、中間部材40を介して接続されている。中間部材40は、コイル支持部材30で発生した熱が第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dに移動することを遮断している。中間部材40は、具体的には断熱部材40及びバネ部材40の少なくとも一方にすることができる。断熱部材40としては、例えば、GFRP、CFRP、セラミック材料(アルミナ)等の断熱板を用いることができる。なお、コイル11、12、13及び14の他端側において、巻枠15、16、17及び18の他端側のフランジ部15c、16c、17c及び18cとコイル支持部材30とは、断熱部材40を介してボルトにより接続されてもよい。また、断熱部材40は、コイル支持部材30で発生した熱が第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dに移動することを遮断することができればよく、その材質及び形状等は特に限定されない。
バネ部材40としては、例えば市販のバネを用いることができる。その他、バネ部材40としてSUS304ばね座金等を採用してもよい。コイル支持部材30と、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dとの間に、バネ部材40を配置することができる。この際、コイル11、12、13及び14の他端側において、巻枠15、16、17及び18の他端側のフランジ部15c、16c、17c及び18cとコイル支持部材30とは、バネ部材40の両端面と接触している。しかし、バネ部材40の両端面の面積が小さいため、コイル支持部材30で発生した熱が第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dに移動することを有効に遮断することができる。また、コイル支持部材30と、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dとの間に、バネ部材40を配置する際は、バネ部材40の中心部を貫通して設けられるピンにより、中心軸Xと垂直する方向においてコイル支持部材30と、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dとを固定してもよい。なお、バネ部材40は、コイル支持部材30の周方向において、適切な間隔を持って設けられてもよく、その数は特に限定されることはない。また、バネ部材40のバネ定数、直径、長さ等は、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dを支持することができるように適宜選定すればよく、特に限定されることはない。
以上の構成により、コイル支持部材30は、コイル11、12、13及び14の他端側において、巻枠15、16、17及び18のそれぞれの他端側のフランジ部15c、16c、17c及び18cに熱的に遮断されて接続されている。
上記の構成により一体化された超伝導電磁石10は、伝熱部材20の周方向の複数箇所において、第1荷重支持部8によって支持されている。言い換えれば、超伝導電磁石10は、複数の第1荷重支持部8によって、真空容器2に対して吊り下げられている。第1荷重支持部8としては、例えば樹脂などの断熱部材、GFRP、CFRP等を用いることができる。
超伝導電磁石10の下部の側方には、コイル支持部材30の周方向の複数箇所に第2荷重支持部9が配置されている。第2荷重支持部9は、径方向における超伝導電磁石10の動きを規制する。第2荷重支持部9としては、第1荷重支持部8と同様に、例えば樹脂などの断熱部材、GFRP、CFRP等を用いることができる。
上述のように伝熱部材20の延出部分20aには、周方向における1箇所において、伝熱板7を介してGM冷凍機6の冷却ステージが接続されている。つまり、GM冷凍機6は、伝熱部材20に熱的に接続されている。GM冷凍機6は、部材を冷却するものである。GM冷凍機6としては、部材を冷却することができれば、従来のものを用いることができ、特に限定されることはない。
伝熱板7は、GM冷凍機6の冷却ステージと伝熱部材20とに熱的に接続されている。GM冷凍機は伝熱板7を介して、伝熱部材20を冷却することができる。つまり、コイル11、12、13及び14は、巻枠15、16、17及び18と、伝熱部材20と、伝熱板7と、を介して、GM冷凍機6により冷却される。
次に、本実施形態に係る超伝導電磁石装置1の作用・効果について説明する。
超伝導電磁石装置1では、コイル11、12、13及び14の中心軸Xに沿った方向の一端側には伝熱部材20が設けられ、コイル11、12、13及び14の中心軸Xに沿った方向の他端側には伝熱部材20より剛性が高いコイル支持部材30が設けられている。超伝導電磁石装置1では、クエンチの発生に伴ってコイル11、12、13及び14に強大な電磁力が作用する場合がある。従って、上述の巻枠15、16、17及び18を介してコイル11、12、13及び14に接続された伝熱部材20にも強大な荷重が作用する可能性がある。コイル11、12、13及び14の中心軸Xに沿った方向の他端側に設けられているコイル支持部材30は、剛性が伝熱部材20より高いため、クエンチの発生に伴ってコイル11、12、13及び14に強大な電磁力が作用しても、コイル11、12、13及び14を安定して支持することができ、コイル11、12、13及び14に接続された伝熱部材20の変形を抑制することができる。
超伝導電磁石装置1では、コイル11、12、13及び14の他端側において、巻枠15、16、17及び18とコイル支持部材30とは熱的に遮断されて接続されてもよい。これにより、励磁の際にコイル支持部材30で発生した渦電流によるジュール熱がコイル11、12、13及び14に移動することを抑制し、GM冷凍機6の冷却効率を向上させることができる。
超伝導電磁石装置1では、コイル11、12、13及び14の他端側において、巻枠15、16、17及び18とコイル支持部材30とは断熱部材40を介して接続されてもよい。これにより、励磁の際にコイル支持部材30で発生した渦電流によるジュール熱がコイル11、12、13及び14に移動することを抑制し、GM冷凍機6の冷却効率を向上させることができる。
超伝導電磁石装置1では、コイル11、12、13及び14の他端側において、巻枠15、16、17及び18とコイル支持部材30とはバネ部材40を介して接続されてもよい。これにより、クエンチの発生に伴ってコイル11、12、13及び14に強大な電磁力が作用しても、コイル11、12、13及び14を更に安定して支持することができ、巻枠15、16、17及び18を介してコイル11、12、13及び14に接続された伝熱部材20の変形を抑制することができる。また、励磁の際にコイル支持部材30で発生した渦電流によるジュール熱がコイル11、12、13及び14に移動することを抑制し、GM冷凍機6の冷却効率を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dは同じ高さであってもよい。
また、超伝導電磁石装置1は、図1に示す方向から例えば180°、又は任意の角度を回転した状態で運転してもよい。
また、第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dは、巻線を巻枠15、16、17及び18の外周側に卷回して形成されているが、これに限定されない。例えば、巻線は巻枠15、16、17及び18の内周側において卷回されてもよい。第1コイル部50A、第2コイル部50B、第3コイル部50C及び第4コイル部50Dは、例えば弾性の高い巻線を巻枠15、16、17及び18の内周側に卷回し、径方向の外方に向けて拡張しようとする巻線を巻枠15、16、17及び18の内周側により径方向の内側に向けて支持することにより形成されてもよい。
また、本実施形態では、超伝導電磁石装置1では、4個の巻枠及び4個のコイルから4個のコイル部を形成している例を説明したが、これに限定されることはない。巻枠及びコイル部は1個でもよいし、4個以上でもよい。この際、コイル支持部材30は、コイル部の数に対応して設けられる。これにより、クエンチの発生に伴って一個の、又は、複数のコイルに強大な電磁力が作用しても、コイル支持部材30は、一個、又は、複数のコイルを安定して支持することができ、巻枠を介してコイルに接続された伝熱部材20の変形を抑制することができる。
また、超伝導電磁石装置1は、例えば、MCZ(磁場印加チョクラルスキー)法によるシリコン単結晶引き上げ装置に適用されてもよい。また、超伝導電磁石装置1は、荷電粒子を加速して荷電粒子ビームを出力するサイクロトロンに適用されてもよい。また、超伝導電磁石装置1は、陽子線治療装置BTKに配置される変更電磁石として適用されてもよい。超伝導電磁石装置1は、強磁場が求められる装置であれば、どのような装置にでも適用することが可能である。
一例として、図3を参照しながら、超伝導電磁石装置1を用いたサイクロトロンについて説明する。図3は、本発明に係る超伝導電磁石装置1を用いたサイクロトロン1Aの概略構成を示す断面図である。図3に示されるように、サイクロトロン1Aは、イオン源(不図示)から荷電粒子を加速空間G内に供給し、加速空間G内の荷電粒子を加速して荷電粒子ビームを出力する横置きの円形加速器である。荷電粒子としては、例えば陽子、重粒子(重イオン)などが挙げられる。サイクロトロン1Aは、例えば荷電粒子線治療用の加速器として用いられる。
サイクロトロン1Aは、イオン源の他に、超伝導電磁石装置1を備えている。超伝導電磁石装置1は、ポール3a及び3bと、ヨーク5と、超伝導電磁石10と、真空容器2と、を有する。
ポール3a及び3bは、コイル11及び12の中心軸X方向に離間して配置されている。なお、サイクロトロン1Aでは、中心軸X方向は、上下方向に沿って配置されている。ポール3aは、加速空間Gより上方に配置された上ポールであり、ポール3bは、加速空間Gより下方に配置された下ポールである。また、ポール3a及び3b間には、電極(ディ電極、不図示)が設けられている。この電極に高周波を付与することで、電場が形成される。
ヨーク5は、中空の円盤型のブロックであり、その内部にポール3a、3b及び真空容器2が配置されている。ヨーク5は、円筒部5aと、円筒部5aの一方の開口を閉じるように形成された天部5bと、円筒部5aの他方の開口を閉じるように形成された底部5cと、を備える。ヨーク5は、コイル11及び12とポール3a及び3bで生成した磁力線が外部に漏れないようにするためのものである。
超伝導電磁石10は、コイル11、コイル12、コイル支持枠(巻枠)19、伝熱部材20、コイル支持部材30及び中間部材40を有する。
コイル11及び12は、ポール3a及び3bの外周を覆うように巻かれている。コイル11及び12は、中心軸X方向に並んで配置されている。上側のコイル11は、ポール3aの外周を覆うように巻かれ、下側のコイル12は、ポール3bの外周を覆うように巻かれている。
コイル支持枠19は、コイル11の外周面を覆う側板部19aと、コイル11の上面を覆う上リング部材19bと、コイル12の外周面を覆う側板部19cと、コイル12の下面を覆う下リング部材19dと、上下の側板部19a及び19cを連結する中間部19eと、を備える。コイル支持枠19は、コイル11及び12の周方向において全周に亘って形成されている。
伝熱部材20は、中心軸Xに沿った方向においてコイル11及び12の一端側に設けられている。具体的には、伝熱部材20は、コイル11及び12の一端側において、上リング部材19bに熱的に接続され、上リング部材19bにボルト等により固定されている。伝熱部材20は、周方向における1箇所において、GM冷凍機6が接続されている。
コイル支持部材30は、中心軸Xに沿った方向においてコイル11及び12の他端側に設けられている。
コイル支持部材30と、下リング部材19dとの間には、中間部材40が設けられている。つまり、コイル11及び12の他端側において、下リング部材19dとコイル支持部材30とは、中間部材40を介して接続されている。
上記の構成により一体化された超伝導電磁石10は、伝熱部材20の周方向の複数箇所において、第1荷重支持部8によって支持されている。言い換えれば、超伝導電磁石10は、複数の第1荷重支持部8によって吊り下げられている。
一方、超伝導電磁石10は、コイル支持部材30の周方向の複数箇所において、第2荷重支持部9によって支持されている。
なお、コイル11及び12、伝熱部材20、コイル支持部材30、中間部材40、第1荷重支持部8及び第2荷重支持部9のその他の特徴については、図1及び2に示される超伝導電磁石装置1と同様である。
1…超伝導電磁石装置、2…真空容器、3…熱シールド、4…胴体、6…GM冷凍機(冷却源)、7…伝熱板、8…第1荷重支持部、9…第2荷重支持部、10…超伝導電磁石、11,12,13,14…コイル、15,16,17,18…巻枠、20…伝熱部材、30…コイル支持部材、40…中間部材,断熱部材,バネ部材、X…中心軸、Y…仮想平面、50A…第1コイル部、50B…第2コイル部、50C…第3コイル部、50D…第4コイル部。

Claims (4)

  1. 巻枠と、
    前記巻枠に巻回されたコイルと、
    前記コイルの中心軸に沿った方向の一端側に設けられた伝熱部材と、
    前記コイルの前記中心軸に沿った方向の他端側に設けられたコイル支持部材と、
    前記伝熱部材を支持する第1荷重支持部と、
    前記コイル支持部材を支持する第2荷重支持部と、
    前記伝熱部材に熱的に接続された冷却源と、を備え、
    前記伝熱部材は、前記コイル支持部材より伝熱性が高く、前記コイルの前記一端側において、前記巻枠に熱的に接続され、
    前記コイル支持部材は、前記伝熱部材より剛性が高く、前記コイルの前記他端側において、前記巻枠に接続され
    前記コイルの前記他端側において、前記巻枠と前記コイル支持部材とは熱的に遮断されて接続される、超伝導電磁石装置。
  2. 巻枠と、
    前記巻枠に巻回されたコイルと、
    前記コイルの中心軸に沿った方向の一端側に設けられた伝熱部材と、
    前記コイルの前記中心軸に沿った方向の他端側に設けられたコイル支持部材と、
    前記伝熱部材を支持する第1荷重支持部と、
    前記コイル支持部材を支持する第2荷重支持部と、
    前記伝熱部材に熱的に接続された冷却源と、を備え、
    前記伝熱部材は、前記コイル支持部材より伝熱性が高く、前記コイルの前記一端側において、前記巻枠に熱的に接続され、
    前記コイル支持部材は、前記伝熱部材より剛性が高く、前記コイルの前記他端側において、前記巻枠に接続され
    前記コイルの前記他端側において、前記巻枠と前記コイル支持部材とは断熱部材を介して接続される、超伝導電磁石装置。
  3. 前記コイルの前記他端側において、前記巻枠と前記コイル支持部材とはバネ部材を介して接続される、請求項1に記載の超伝導電磁石装置。
  4. 前記中心軸を中心にして同心状に配置された複数の前記巻枠を備え、
    複数の前記巻枠のそれぞれに前記コイルが卷回され、
    前記コイル支持部材は、それぞれの前記コイルの前記他端側において、複数の前記巻枠に接続される、請求項1〜3の何れか一項に記載の超伝導電磁石装置。
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