JP6231039B2 - サイクロトロン及び超伝導電磁石 - Google Patents

サイクロトロン及び超伝導電磁石 Download PDF

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Description

本発明は、サイクロトロン及び超伝導電磁石に関する。
従来、このような分野の技術として、例えば特許文献1が知られている。特許文献1に記載されたサイクロトロンは、真空容器と、真空容器の内部に配置された超伝導コイルと、超伝導コイルを支持するコイル支持体と、を備えている。このサイクロトロンでは、真空容器の内部で、超伝導コイルによって磁場を発生させて、荷電粒子に磁場を作用させる。
特開2014−0865457号公報
例えば、超伝導コイルによって発生した磁場を調整することにより、荷電粒子によるビームを調整することができる。そして、超伝導コイルによる磁場を調整するために、超伝導コイルの位置を高精度に調整することが求められている。
本発明は、超伝導コイルの位置調整の精度向上が図られたサイクロトロン及び超伝導電磁石を提供することを目的とする。
本発明のサイクロトロンは、ポールと、ポールの外周を覆うように巻かれた超伝導コイルと、超伝導コイルを支持するコイル支持体と、超伝導コイルを冷却する冷却部と、コイル支持体に接続され、超伝導コイルの巻き中心軸方向におけるコイル支持体の位置を調整可能な第1支持体と、コイル支持体に接続され、超伝導コイルの巻き中心軸方向と直交する直交方向におけるコイル支持体の位置を調整可能な第2支持体と、を備え、第2支持体は、巻き中心軸方向及び直交方向のそれぞれに変位可能なリンク機構を有する。
このサイクロトロンでは、超伝導コイルを支持するコイル支持体を、超伝導コイルの巻き中心軸方向に位置調整する第1支持体を備えているので、第1支持体によってコイル支持体を巻き中心軸方向に位置調整することができる。このサイクロトロンでは、コイル支持体を、超伝導コイルの巻き中心軸方向に直交する直交方向に位置調整する第2支持体を備えているので、第2支持体によってコイル支持体を直交方向に位置調整することができる。また、第2支持体は、中心軸方向及び直交方向のそれぞれに変位可能なリンク機構を有するので、巻き中心軸方向の変位に追従してコイル支持体を支持すると共に、直交方向にコイル支持体を変位させることができる。そのため、コイル支持体を、コイルの巻き中心軸方向及びその直交方向に位置調整することができ、超伝導コイルの位置調整の精度向上を図ることができる。
また、サイクロトロンは、ポールに対して相対的に固定された固定部と、第2支持体の一端側を固定部に対して位置決めする位置決め部と、を備える構成でもよい。この構成のサイクロトロンによれば、第2支持体が固定部に対して位置決めされることで、コイル支持体が巻き中心軸方向の直交方向に位置調整される。
リンク機構は、第1方向に延在する第1方向部材と、第1方向部材の一端側に連結され、第1方向に直交する第2方向に延在するピン部材と、第1方向部材の他端側に連結され、第2方向に延在し、球面を有する球面軸と、球面に当接する当接面を有し、球面軸を受ける球面軸受け部と、を有する構成でもよい。この構成では、リンク機構が第1方向部材を備え、この第1方向部材は第2方向に延在するピン部材に連結されているので、第2方向に延在する軸線回りに第1方向部材を変位させることができる。また、第1方向部材は、第2方向に延在すると共に球面を有する球面軸に連結されているので、第1方向部材を、第2方向に延在する軸線回りに変位させると共に、第1方向に延在する軸線回りに変位させることができる。これにより、コイル支持体の傾きに対応して、コイル支持体を支持しながら、コイル支持体を超伝導コイルの巻き中心軸方向及び直交方向に位置調整することができる。
本発明の超伝導電磁石は、巻き中心軸回りに巻かれた超伝導コイルと、超伝導コイルを支持するコイル支持体と、超伝導コイルを冷却する冷却部と、コイル支持体に接続され、超伝導コイルの巻き中心軸方向におけるコイル支持体の位置を調整可能な第1支持体と、コイル支持体に接続され、超伝導コイルの巻き中心軸方向と直交する直交方向におけるコイル支持体の位置を調整可能な第2支持体と、を備え、第2支持体は、巻き中心軸方向及び直交方向のそれぞれに変位可能なリンク機構を有する。
この超伝導電磁石は、超伝導コイルを支持するコイル支持体を、超伝導コイルの巻き中心軸方向に位置調整する第1支持体を備えているので、第1支持体によってコイル支持体を巻き中心軸方向に位置調整することができる。このサイクロトロンでは、コイル支持体を、超伝導コイルの巻き中心軸方向に直交する直交方向に位置調整する第2支持体を備えているので、第2支持体によってコイル支持体を直交方向に位置調整することができる。また、第2支持体は、中心軸方向及び直交方向のそれぞれに変位可能なリンク機構を有するので、巻き中心軸方向の変位に追従してコイル支持体を支持すると共に、直交方向にコイル支持体を変位させることができる。そのため、コイル支持体を、コイルの巻き中心軸方向及びその直交方向に位置調整することができ、超伝導コイルの位置調整の精度向上を図ることができる。
本発明によれば、超伝導コイルを高精度で位置調整することが可能なサイクロトロン及び超伝導電磁石を提供することができる。
本発明の一実施形態のサイクロトロンを超伝導コイルの中心軸に沿う方向に切った断面を示す断面図である。 サイクロトロンを超伝導コイルの中心軸に直交する方向に切った断面を示す断面図である。 水平方向荷重支持体を示す斜視図である。 水平方向荷重支持体を示す断面図である。 水平方向荷重支持体を示す側面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、本実施形態に係るサイクロトロン1は、イオン源(不図示)から荷電粒子を加速空間G内に供給し、加速空間G内の荷電粒子を加速して荷電粒子ビームを出力する横置きの円形加速器である。荷電粒子としては、例えば陽子、重粒子(重イオン)などが挙げられる。サイクロトロン1は、例えば荷電粒子線治療用の加速器として用いられる。
このサイクロトロン1では、加速空間G内で円軌道を描く荷電粒子ビームを継続的に加速するため、等時性(円軌道の半径の大きさに関係なく一周にかかる時間が等しいこと)を確保するように磁束密度を制御する必要がある。
サイクロトロン1は、イオン源の他に、超伝導電磁石装置5を備えている。超伝導電磁石装置5は、ポール3,4と、ヨーク6と、超伝導コイル7,8と、コイル支持枠(コイル支持体)9と、真空容器10と、を有する。
ポール3,4は、超伝導コイル7,8の中心軸(超伝導コイル7,8の巻き中心軸)C方向に離間して配置されている。なお、サイクロトロン1では、中心軸C方向は、上下方向に沿って配置されている。ポール3は、加速空間Gより上方に配置された上ポールであり、ポール4は、加速空間Gより下方に配置された下ポールである。また、ポール3,4間には、電極(ディ電極、不図示)が設けられている。この電極に高周波を付与することで、電場が形成される。
ヨーク6は、中空の円盤型のブロックであり、その内部にポール3,4及び真空容器10が配置されている。ヨーク6は、円筒部6aと、円筒部6aの一方の開口を閉じるように形成された天部6bと、円筒部6aの他方の開口を閉じるように形成された底部6cと、を備える。ヨーク6は、超伝導コイル7,8及びポール3,4で生成した磁力線が外部に漏れないようにするためのものである。
ポール3,4は、図2に示されるように、中心軸Cの近傍から径方向外側へ向けて螺旋を描くようなスパイラル状に設けられた四つのヒル11を有する。ヒル11は、加速空間Gを挟んで上下に対向し、加速空間G内の荷電粒子ビームを上下方向に収束させるものである。
ヒル11は、中心軸Cの周方向に等間隔で配置され、周方向に隣り合うヒル11の間には、空隙であるバレー12が形成されている。すなわち、ポール3,4には、周方向においてヒル11及びバレー12が交互に形成されている。サイクロトロン1では、ヒル11において磁束密度が強められ、バレー12において磁束密度が弱まることで、荷電粒子ビームを垂直方向(中心軸C方向)及び水平方向(中心軸Cに直交する方向)に収束させる。このように、周方向に強弱のある磁束密度を形成するサイクロトロンはAVF[Azimuthally Varying Field]サイクロトロンと呼ばれる。
AVFサイクロトロンにおいて、4つのヒル11は径方向外側ほど、磁束密度が強くなるように形成されている。ヒル11では、荷電粒子ビームの垂直方向の収束力を強くするためにスパイラル状に形成されている。径方向外側に行くほど、磁束密度が弱くなると、荷電粒子ビームに垂直方向の発散力が働いてしまうことになる。なお、バレー12は空隙に限られず、ヒル11の厚さよりも薄い厚さの金属であってもよい。
超伝導コイル7,8は、図1に示されるように、ポール3,4の外周を覆うように巻かれている。超伝導コイル7および超伝導コイル8は、中心軸C方向に並んで配置されている。上側の超伝導コイル7は、ポール3の外周を覆うように巻かれ、下側の超伝導コイル8は、ポール4の外周を覆うように巻かれている。超伝導コイル7,8は、例えば、内周側に内枠(または内巻枠)が設けられておらず、コイル(線材及び線材を固着する接着材)の内周面が他の部材によって接着・固定されていない空芯コイルである。
コイル支持枠9は、超伝導コイル7の外周面を覆う側板部9aと、超伝導コイル7の上面を覆う上リング部材9bと、超伝導コイル8の外周面を覆う側板部9cと、超伝導コイル8の下面を覆う下リング部材9dと、上下の側板部9a,9cを連結する中間部9eと、を備える。コイル支持枠9は、超伝導コイル7,8の周方向において全周に亘って形成されている。
上リング部材9bは、側板部9aの上端部から径方向内側に張り出すように形成されている。上リング部材9bは、円環板状を成し、上リング部材9bの板厚方向は、中心軸C方向に沿うように配置されている。
下リング部材9dは、側板部9cの下端部から径方向内側に張り出すように形成されている。下リング部材9dは、円環板状を成し、下リング部材9dの板厚方向は、中心軸C方向に沿うように配置されている。
中間部9eは、中間リング部9fと、上側張出部9gと、下側張出部9hとを有する。中間リング部9fの径方向の幅は、超伝導コイル7,8の径方向の幅に対応している。中間リング部9fの断面は、例えば矩形を成している。中間リング部9fの上面は、超伝導コイル7の下面に当接し、中間リング部9fの下面は、超伝導コイル8の上面に当接している。上側張出部9g及び下側張出部9hは、中間リング部9fの外周面から径方向外側に張り出している。上側張出部9g及び下側張出部9hは、中心軸C方向に離間して配置されている。上側張出部9gは、側板部9aに接合され、下側張出部9hは、側板部9aに接合されている。具体的には、上側張出部9gの上面は、側板部9aの下面に当接し、下側張出部9hの下面は、側板部9cの上面に当接している。上側張出部9gと側板部9aとの接合は、ボルト接合でもよく、溶接などその他の接合方法でもよい。同様に、下側張出部9hと側板部9cとの接合は、ボルト接合でもよく、溶接などその他の接合方法でもよい。
真空容器10は、超伝導コイル7,8及びコイル支持枠9を収容している。真空容器は、超伝導コイル及びコイル支持枠9を収容するコイル収容部10aと、コイル収容部10aに連通し、上下方向に延びる連通部10bと、水平方向に延びる連通部10cとを有する。コイル収容部10aは、超伝導コイル7,8の径方向内側に配置された内壁10dと、超伝導コイル7,8の径方向外側に配置された外壁10eと、を有する。内壁10dは、超伝導コイル7,8及びコイル支持枠9の内周側を覆うように配置され、外壁10eは、超伝導コイル7,8及びコイル支持枠9の外周側を覆うように配置されている。すなわち、内壁10d及び外壁10eによって挟まれた収容空間内に、超伝導コイル7,8及びコイル支持枠9が配置されている。
また、真空容器10は、収容空間の上側を閉じる上面壁と、収容空間の下側を閉じる下面壁とを有する。上面壁は、中心軸C方向において、上リング部材9bと対向して配置され、下面壁は、中心軸C方向において、下リング部材9dと対向して配置されている。上面壁には、開口部が設けられ、この開口部に対応して連通部10bが配置されている。同様に、下面壁には、開口部が設けられ、この開口部に対応して連通部10bが配置されている。
連通部10bは、例えば円筒形状を成し、中心軸C方向に延びている。連通部10bは、後述する上下方向荷重支持体21,22を収容している。連通部10cは、例えば円筒形状を成し、中心軸Cと直交する直交方向に延びている。連通部10cは、後述する水平方向荷重支持体31,32を収容している。また、真空容器10には、超伝導コイル7,8を冷却するための冷凍機(冷却部)13が接続されている。冷凍機13は、例えば、GM冷凍機であり、超伝導コイル7,8を例えば4Kに冷却することができる。冷凍機は、GM冷凍機(Gifford-McMahon cooler)に限定されず、例えばスターリング冷凍機を始めその他の冷凍機でもよい。
ここで、サイクロトロン1は、コイル支持枠9を支持すると共にコイル支持枠9の中心軸C方向の位置を調整する上下方向荷重支持体(第1支持体)21,22と、コイル支持枠9を支持すると共にコイル支持枠9の径方向の位置を調整する水平方向荷重支持体(第2支持体)31,32と、を有する。なお、径方向は、中心軸Cに直交する直交方向である。
上下方向荷重支持体21、22は、ヨーク6に対して相対的に固定され、中心軸C方向からコイル支持枠9を支持するものである。上下方向荷重支持体21,22は、上下一対としてコイル支持枠9を挟むように配置され、互いに反対方向にコイル支持枠9を引っ張ることでコイル支持枠9を支持している。上下方向荷重支持体21,22は、コイル支持枠9の周方向において、複数配置されている。複数の上下方向荷重支持体21,22は、コイル支持枠9の周方向において、等間隔で配置されている。
上下方向荷重支持体21の下端部は、上リング部材9bに連結されている。上下方向荷重支持体21は、上リング部材9bから上方に延在し、真空容器10の壁体を貫通し、ヨーク6の外側まで張り出している。上下方向荷重支持体21の上端部には、ヨーク6に対して上下方向荷重支持体21を位置決めする位置決め部が設けられている。この位置決め部によって上下方向荷重支持体21を中心軸C方向に変位させることができる。位置決め部としては、ねじによる位置調整が挙げられる。ねじに取り付けられたナットを回転させることで、ねじを中心軸C方向に移動させ、上下方向荷重支持体21を変位させる。上下方向荷重支持体21のヨーク6に対する取付部及び位置決め部は、後述する水平方向荷重支持体31と同様の構成とすることができる。
上下方向荷重支持体22の上端部は、下リング部材9dに連結されている。上下方向荷重支持体22は、下リング部材9dから下方に延在し、真空容器10の壁体を貫通し、ヨーク6の外側まで張り出している。上下方向荷重支持体22の下端部には、ヨーク6に対して上下方向荷重支持体22を位置決めする位置決め部が設けられている。この位置決め部によって上下方向荷重支持体22を中心軸C方向に変位させることができる。位置決め部としては、ねじによる位置調整が挙げられる。ねじに取り付けられたナットを回転させることで、ねじを中心軸C方向に移動させ、上下方向荷重支持体21を変位させる。上下方向荷重支持体21のヨーク6に対する取付部及び位置決め部は、後述する水平方向荷重支持体31と同様の構成とすることができる。
複数の上下方向荷重支持体21,22を用いて、適宜、位置調整を行うことで、超伝導コイル7,8のポール3,4に対する位置を変更することができる。具体的には、超伝導コイル7,8を上方に変位させたり、超伝導コイル7,8を下方に変位させたり、または、鉛直方向に対して超伝導コイル7,8の中心軸Cが傾斜するように、超伝導コイル7,8を変位させることができる。
水平方向荷重支持体31,32は、ヨーク6に対して相対的に固定され、径方向外側からコイル支持枠9を支持するものである。水平方向荷重支持体31,32は、複数(例えば4本)設けられている。ここで、上下方向をZ軸とし、Z軸に直交すると共に互いに直交する軸をX軸(第1方向)及びY軸(第2方向)とする(図3〜図5参照)。超伝導コイル7,8の中心軸CがZ軸に沿って配置されている場合には、X軸及びY軸は、中心軸Cに直交している。図1に示されるように、一対の水平方向荷重支持体31は、コイル支持枠9を挟んで対向して配置され、一対の水平方向荷重支持体32は、コイル支持枠9を挟んで対向して配置されている。なお、一対の水平方向荷重支持体31が延在する方向X(X軸方向)と、一対の水平方向荷重支持体32が延在する方向X(X軸方向)とは、直交していてもよく、所定の角度で交差していてもよい。
一対の水平方向荷重支持体31は、互いに反対方向にコイル支持枠9を引っ張ることでコイル支持枠9を支持している。同様に、一対の水平方向荷重支持体32は、互いに反対方向にコイル支持枠9を引っ張ることでコイル支持枠9を支持している。
図3は、水平方向荷重支持体31,32を示す斜視図である。図4は、水平方向荷重支持体31,32を示す断面図である。図5は、水平方向荷重支持体31,32を示す側面図である。図3〜図5に示されるように、水平方向荷重支持体31,32は、コイル支持枠取付部33と、内側リンク部34と、中間連結部35と、外側リンク部36と、ヨーク取付部37と、を有する。以下、水平方向荷重支持体31について説明する。水平方向荷重支持体32は、配置されている方向が異なるだけであり、水平方向荷重支持体31と同一の構成であるので、水平方向荷重支持体32の説明を省略する。
コイル支持枠取付部33は、コイル支持枠9に取り付けられる部分である。コイル支持枠取付部33は、コイル支持枠9に固定されるフランジ部41と、フランジ部41から延出する延出部42とを有する。フランジ部41は円盤状を成し、一方の面がコイル支持枠9に接続される。フランジ部41は、ボルト接合により、コイル支持枠9の中間部9eに接続される。なお、フランジ部41は、コイル支持枠9の中間部9e以外のその他の部位に接続される構成でもよい。コイル支持枠取付部33及び内側リンク部34は、例えばチタンから形成されている。コイル支持枠取付部33及び内側リンク部34は、例えばステンレス鋼など、チタン以外の材質から形成されていてもよい。
延出部42は、フランジ部41の他方の面からX軸方向の外側(超伝導コイル7,8の径方向外側)に延出している。延出部42のX軸方向の外側の端部には、連結ブロック部43が設けられている。連結ブロック部43には、Y軸方向に貫通する貫通孔43aが形成されている。また、連結ブロック部43のY軸方向に対向する側面は、平坦面となっている。
内側リンク部34は、Y軸方向に離間して配置された一対の連結板(第1方向部材)44,45と、一対の連結板44,45の一方の端部同士を連結するピン部材46と、一対の連結板44,45の他方の端部同士を連結する球面軸47と、を有する。
連結板44,45は、X軸方向に所定の長さを有する。連結板44,45の板厚方向はY軸方向に沿うよう配置されている。連結板44,45のX軸方向の両端部には、板厚方向に貫通する貫通孔44a,44b,45a,45bがそれぞれ設けられている。また、一対の連結板44,45は、Y軸方向において、連結ブロック部43を挟むように配置されている。連結板44,45の内面(連結ブロック部43の側面に対向する面)は、平坦面として形成されている。連結板44,45の内面は、連結ブロック部43の側面と当接している。
ピン部材46は、円柱状を成し、連結ブロック部43の貫通孔41aに挿通されている。ピン部材46の外周面は、貫通孔41aの内周面に当接している。ピン部材46は、連結ブロック部43に対して、ピン部材46の軸線回りに回転可能に支持されている。また、ピン部材46の両端部は、Y軸方向において、連結ブロック部43の側面より外方に張り出している。
ピン部材46のX軸方向の両端部は、一対の連結板44,45の一端側の貫通孔44a,45aにそれぞれ挿通されている。ピン部材46の両端部において、ピン部材46の外周面は、一対の連結板44,45の一端側の貫通孔45aの内周面に当接している。ピン部材46は、一対の連結板44,45に対して、ピン部材46の軸線回りに回転可能に支持されている。これにより、一対の連結板44,45は、コイル支持枠取付部33に対して、Y軸回りに回転可能に支持されている。
球面軸47は、Y軸方向の両端部に設けられた円柱部47aと、この円柱部47aの間に配置された球体部分47bと、を有する。円柱部47aは、一対の連結板44,45の他端側の貫通孔44b,45bにそれぞれ挿通されている。円柱部47aの外周面は、一対の連結板44,45の他端側の貫通孔44b,45bの内周面に当接している。
球体部分47bは、円柱部47aの外径よりも大きな外径を有する。また、球体部分47bのY軸方向における幅は、球体部分47bの外径より小さく、例えば、連結ブロック部43のY軸方向における幅(厚さ)よりも小さくなっている。また、球体部分47bの中心は、一対の連結板44,45間の中央に配置されている。
中間連結部35は、内側リンク部34と外側リンク部36とを連結する部分である。中間連結部35は、一端側に設けられ、内側リンク部34の球面軸47を保持する軸受け部(球面軸受け部)48と、他端側に設けられ、外側リンク部36の球面軸47を保持する軸受け部(球面軸受け部)49と、両方の軸受け部48,49を連結するストラップ部50と、を有する。
軸受け部48はブロック体を有し、このブロック体には球面軸47の球体部分47bを受ける球体受容部が形成されている。球体受容部は、球体部分47bを保持する開口である。球体受容部の内面形状は、球体部分47bの外面形状に対応し、球体受容部の内面48aは、球体部分47bの外面に当接する当接面である。また、軸受け部48のY軸方向に対向する側面は、Y軸方向において、一対の連結板44,45の内面に対向して配置されている。軸受け部48の側面と、一対の連結板44,45の内面との間には、所定の隙間が形成されている。軸受け部48は、球面軸47の球体部分47bの外面(球面)に沿って摺動可能である。
なお、球面軸47及び軸受け部48に代えて、ピン部材及び球面滑り軸受けを備える構成でもよい。この構成の場合には、球面滑り軸受けに保持されたピン部材が、一対の連結板44,45の他端側の貫通孔44b,45bに挿通されて保持される。
軸受け部49はブロック体を有し、このブロック体には外側リンク部36の後述する球面軸53の球体部分53bを受ける球体受容部が形成されている。球体受容部は、球体部分53bを保持する開口である。球体受容部の内面形状は、球体部分53bの外面形状に対応し、球体受容部の内面49aは、球体部分53bの外面に当接する当接面である。また、軸受け部49のY軸方向に対向する側面は、Y軸方向において、一対の連結板51,52の内面に対向して配置されている。軸受け部49の側面と、一対の連結板51,52の内面との間には、所定の隙間が形成されている。軸受け部49は、球面軸53の球体部分53bの外面(球面)に沿って摺動可能である。
なお、球面軸53及び軸受け部49に代えて、ピン部材及び球面滑り軸受けを備える構成でもよい。この構成の場合には、球面滑り軸受けに保持されたピン部材が、外側リンク部36の後述する一対の連結板51,52の他端側の貫通孔51a,52aに挿通されて保持される。
ストラップ部50は、図5に示されるように上下方向に離間して、X軸方向に延在する一対の帯状部50a,50bを有する。帯状部50a,50bの厚み方向は、Z軸方向に沿って配置されている。また、帯状部50a,50bの幅方向は、例えば、軸受け部48,49のY軸方向の幅に対応している。このストラップ部50は、例えば、CFRP(carbon-fiber-reinforced plastic)により形成されている。
帯状部50a,50bの一端側は、軸受け部48に連結され、帯状部50a,50bの他端部は、軸受け部49に連結されている。帯状部50a,50bは、帯状部を固定するための留め具によって、軸受け部48,49のブロック体に固定されていてもよく、例えば、接着により接合されているものでもよく、ブロック体の部分と一体成形されているものでもよい。また、ストラップ部50は、一対の帯状部50a,50bの端部同士が接続されて無端状に形成されているものでもよい。
このストラップ部50は、内側リンク部34に対して、Y軸回りに揺動可能(回転可能)に支持されている。また、ストラップ部50は、内側リンク部34に対して、X軸回りに傾倒可能(回転可能)に支持されている。ストラップ部50は、内側リンク部34に対して、Z軸回りに揺動可能(回転可能)に支持されている。
同様に、このストラップ部50は、外側リンク部36に対して、Y軸回りに揺動可能(回転可能)に支持されている。また、ストラップ部50は、外側リンク部36に対して、X軸回りに傾倒可能(回転可能)に支持されている。ストラップ部50は、外側リンク部36に対して、Z軸回りに揺動可能(回転可能)に支持されている。
また、中間連結部35は、ストラップ部50に代えて、所定の長さを有する板状部材を備えるものでもよく、所定の長さを有る棒状部材を備えるものでもよい。また、中間連結部35は、リンク機構を介して接続された複数のストラップ部を備える構成でもよい。
外側リンク部36は、Y軸方向に離間して配置された一対の連結板(第1方向部材)51,52と、一対の連結板51,52の一方の端部同士を連結する球面軸53と、一対の連結板51,52の他方の端部同士を連結するピン部材54と、を有する。
連結板51,52は、X軸方向に所定の長さを有する。連結板51,52の板厚方向はY軸方向に沿うよう配置されている。連結板51,52のX軸方向の両端部には、板厚方向に貫通する貫通孔51a,51b,52a,52bがそれぞれ設けられている。また、一対の連結板51,52は、Y軸方向において、ヨーク取付部37の後述する連結ブロック部55を挟むように配置されている。連結板51,52の内面(連結ブロック部55の側面に対向する面)は、平坦面として形成されている。連結板51,52の内面は、連結ブロック部55の側面と当接している。
球面軸53は、軸線方向の両端部に設けられた円柱部53aと、この円柱部53aの間に配置された球体部分53bと、を有する。円柱部53aは、一対の連結板51,52の一端側の貫通孔51a,52aにそれぞれ挿通されている。円柱部53aの外周面は、一対の連結板51,52の一端側の貫通孔51a,51bの内周面に当接している。
球体部分53bは、円柱部53aの外径よりも大きな外径を有する。また、球体部分のY軸方向における幅は、球体部分53bの外径より小さく、例えば、連結ブロック部55のY軸方向における幅(厚さ)よりも小さくなっている。また、球体部分53bの中心は、一対の連結板51,52間の中央に配置されている。
ピン部材54は、円柱状を成し、ヨーク取付部37の連結ブロック部55の貫通孔55aに挿通されている。ピン部材54の外周面は、連結ブロック部55の貫通孔55aの内周面に当接している。ピン部材54は、連結ブロック部55に対して、ピン部材54の軸線回りに回転可能に支持されている。また、ピン部材54の両端部は、Y軸方向において、連結ブロック部55の側面より外方に張り出している。
ピン部材54の長手方向の両端部は、一対の連結板51,52の他端側の貫通孔51b,52bにそれぞれ挿通されている。ピン部材54の両端部において、ピン部材54の外周面は、一対の連結板51,52の他端側の貫通孔51b,52bの内周面に当接している。ピン部材54は、一対の連結板51,52に対して、ピン部材54の軸線回りに回転可能に支持されている。これにより、一対の連結板51,52は、ヨーク取付部37に対して、Y軸回りに回転可能に支持されている。
ヨーク取付部37は、ヨーク6に対して取り付けられる部分である。ヨーク取付部37は、連結ブロック部55と、べローズ56と、ロッド部57と、位置調整部58と、を有する。
連結ブロック部55には、ピン部材54が挿通される貫通孔55aが形成されている。貫通孔55aは、Y軸方向に貫通している。また、連結ブロック部55のY軸方向に対向する側面は、平坦面となっている。連結ブロック部55は、一対の連結板51,52に挟まれるように配置され、貫通孔55aに挿通されたピン部材54が、一対の連結板51,52の貫通孔51b,52bに挿通されている。また、連結ブロック部55の側面は、一対の連結板51,52の内面と当接している。
連結ブロック部55には、X軸方向の外側の端面から外方に張り出す張出部55bが設けられている。この張出部55bに、べローズ56が接続されている。なお、図3では、べローズ56及び後述するねじ部59の図示が省略されている。べローズ56は、蛇腹形状を有し、X軸方向に伸縮自在の継手である。このべローズ56は、例えばステンレス鋼(SUS304)から形成されている。べローズ56の一端側は、張出部55bに接続され、べローズ56の他端側は、ロッド部57に接続されている。べローズ56と張出部55bとは、例えば溶接により接合されている。同様に、べローズ56とロッド部57とは、例えば溶接により接合されている。
ロッド部57は、べローズ56から外側に延在する棒状の部材である。ロッド部57は、例えばステンレス鋼(SUS304)から形成されている。ロッド部57は、ヨーク6を貫通して、ヨーク6の側面よりも外方に突出している。ロッド部57の外側の端部の外周面にはねじ部59が形成されている。
位置調整部58は、ヨーク6に対して固定されると共に、ヨーク6に対して位置決めする位置決め部である。位置調整部58は、ヨーク6の外周面から外方に突出する荷重支持体固定部60と、ロッド部57の外側の端部の外周面に形成されたねじ部59と、このねじ部59に取り付けられたナット61,62と、を有する。
荷重支持体固定部60は、ヨーク6に固定されたブロック体である。荷重支持体固定部0は、ヨーク6に対して例えば溶接等により接合されている。荷重支持体固定部60には、ロッド部57を挿通させる貫通孔60aが形成されている。ロッド部57は、この貫通孔60aに挿通されて、ヨーク6の外側まで延出している。また、荷重支持体固定部60のX軸に直交する面である座面60bは、平坦面となっている。また、貫通孔60aの内周面には、キー溝が形成されており、ロッド部57の軸回りの回転が防止される。
ねじ部59は、ロッド部57の外側の端部の外周面に形成されている。ねじ部59は、ロッド部57の貫通孔60aに配置されている部分から、貫通孔60aより外側に配置されている部分にかけて形成されている。ロッド部57のねじ部59には、ワッシャー63及びナット61,62が取り付けられている。ワッシャー63は、荷重支持体固定部60の座面60bとナット61との間に配置されている。ナット61を締め付けることで、ワッシャー63は荷重支持体固定部60の座面60bに押し当てられる。
そして、ナット61を締め付けることにより、ロッド部57がX軸方向の外側(図示右側)に移動し、水平方向荷重支持体31に引張力を作用することができる。水平方向荷重支持体31に引張力が発生することで、ナット61及びワッシャー63は、荷重支持体固定部60の座面60bに押し当てられる。これにより、ロッド部57は、ナット61及びワッシャー63を介して荷重支持体固定部60に固定される。すなわち、水平方向荷重支持体31のヨーク取付部37は、ヨーク6に対して固定され、ポール3,4に対して相対的に固定される。
次にサイクロトロン1の作用について説明する。
このサイクロトロン1では、超伝導電磁石装置5の超伝導コイル7,8が通電されて、超伝導コイル7,8の周囲に磁束が発生する。この磁束がヨーク6及びポール3,4を通り超伝導コイル7,8周りに磁気回路を形成し、対向する一対のポール3,4間の加速空間Gに磁場が形成される。そして、加速空間Gに供給された荷電粒子は、磁場及び電場によって加速されて、荷電粒子ビームとして出射される。
このサイクロトロン1では、上下方向荷重支持体21,22を用いて、コイル支持枠9の上下方向の位置を調整することができる。また、複数の上下方向荷重支持体21,22による位置調整により、コイル支持枠9の傾きを変えるように、位置調整を行うことができる。これにより、超伝導コイル7,8の位置及び傾きを調整することができ、加速空間Gにおける磁場を調整して、荷電粒子ビームを調整することができる。
サイクロトロン1では、コイル支持枠9が水平方向荷重支持体31,32によって支持されているので、水平方向荷重支持体31,32を用いて、中心軸C方向と直交する方向にコイル支持枠9を移動させて、位置調整することができる。
また、水平方向荷重支持体31,32は、内側リンク部34、中間連結部35、及び外側リンク部36を備えているので、水平方向荷重支持体31のフランジ部41は、荷重支持体固定部60に対して、中心軸C方向及び中心軸Cに直交する方向に変位可能である。そのため、上下方向荷重支持体21,22による位置調整に追従させて、コイル支持枠9を支持することができる。
例えば、コイル支持枠9が傾斜するように変位した場合には、内側リンク部34及び中間連結部35が、適宜、X軸回りに揺動して変位する。また、コイル支持枠9が、上方又は下方に変位した場合には、ヨーク取付部37に対して、外側リンク部36、中間連結部35及び内側リンク部34が、適宜、Y軸回りに揺動して回転移動する。また、コイル支持枠9が傾斜すると共に、上下方向に変位した場合には、内側リンク部34及び中間連結部35が、適宜、X軸回りに回転移動すると共に、外側リンク部36、中間連結部35及び内側リンク部34が、適宜、ヨーク取付部37に対して揺動して変位する。また、コイル支持枠9がY軸方向に変位した場合には、内側リンク部34及び中間連結部35が、適宜、Z軸回りに揺動して変位する。すなわち、水平方向荷重支持体31,32によれば、X軸、Y軸、Z軸のいずれの軸線回りに揺動可能であり、ヨーク取付部37に対して、いずれの方向にもフランジ部41を変位させることができる。そのため、上下方向荷重支持体21,22による超伝導コイル7,8の位置調整を妨げることがない。その結果、超伝導コイル7,8を高精度に位置調整することができ、サイクロトロン1から出力されるビームを精度良く調整可能である。
また、水平方向荷重支持体31,32では、位置調整部58を備えているので、ナット61を回転操作することで、ロッド部57を荷重支持体固定部60に対して、X軸方向に移動させることができる。複数の水平方向荷重支持体31,32の位置を適宜移動させることで、コイル支持枠9を、中心軸Cと直交する方向に移動して位置調整することができる。これにより、超伝導コイル7,8を中心軸Cと直交する方向に移動させて、超伝導コイル7,8による磁場を調整して、荷電粒子ビームを調整することができる。
また、位置調整部58は、ナット61を回転させることで、ロッド部57を変位させることができるので、ナット61の1回転に対するロッド部57の変位量を一定とすることができる。そのため、位置調整の管理を容易とすることができる。
また、水平方向荷重支持体31,32は、内側リンク部34及び外側リンク部36を備え、Y軸回りに揺動可能であるので、温度変化により、水平方向荷重支持体31,32が熱収縮して、その全長が変化する場合には、内側リンク部34、中間連結部35、及び外側リンク部36が、適宜、揺動して変位し、熱収縮による変化を吸収することができる。
また、水平方向荷重支持体31,32は、ステンレス鋼、チタンなどの材料から形成されており、使用温度において、所定の強度を有するので、超伝導コイル7,8による電磁力に対応して、コイル支持枠9に作用する負荷を受けることができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。
超伝導電磁石装置5の超伝導コイル7,8は、2個の超伝導コイル7,8を有する場合に限られず、1個または3個以上の超伝導コイルを有してもよい。
また、本発明に係る超伝導電磁石は、サイクロトロンに限られず、MCZ法によるシリコン単結晶引き上げ装置に適用することもできる。超伝導電磁石は、高磁場が求められる装置であれば、どのような装置にでも適用可能である。
また、上記実施形態では、4本の水平方向荷重支持体31,32を備える構成としているが、1本の水平方向荷重支持体を備える構成でもよく、2本以上の水平方向荷重支持体を備える構成でもよい。
また、上記実施形態では、ナット61を締め付けることで、水平方向荷重支持体をX軸方向に変位させているが、例えば、油圧シリンダなどを用いてロッド部57を変位させてもよく、その他の方法によって、ロッド部57を変位させてもよい。
また、上記実施形態では、水平方向荷重支持体は、内側リンク部34、中間連結部35、及び外側リンク部36を備えたリンク機構を有する構成としているが、例えば、内側リンク部34及び中間連結部35からなるリンク機構でもよく、その他のピン接合部及び球面軸受けを有する構成でもよい。
また、真空容器と、水平方向荷重支持体との接合部は、溶接を用いて接合してもよく、その他のシール構造を介して接合してもよい。
また、上記実施形態では、超伝導コイル7,8の中心軸Cは、上下方向に沿うように配置されているが、中心軸Cが水平方向に沿うように配置された超伝導コイル7,8でもよく、中心軸Cが上下方向に対して傾斜して配置された超伝導コイル7,8でもよい。
また、上記実施形態において、例えば、内側リンク部34において、一方の端部にピン部材46が、配置され他方の端部に球面軸47が配置されているが、両端部において、ピン部材が配置されている構成でもよく、両端部において球面軸が配置されている構成でもよい。また、一方の端部に球面軸が配置され、他方の端部にピン部材が配置されている構成でもよい。同様に、外側リンク部36においても、ピン部材及び球面軸の配置を適宜変更してもよい。
1…サイクロトロン、3,4…ポール、5…超伝導電磁石装置、6…ヨーク、7,8…超伝導コイル、9…コイル支持枠(コイル支持体)、13…冷凍機(冷却部)、21,22…上下方向荷重支持体(第1支持体)、31,32…水平方向荷重支持体(第2支持体)、34…内側リンク部(リンク機構)、35…中間連結部(リンク機構)、36…外側リンク部(リンク機構)、44,45,51,52…連結板(第1方向部材)、46,54…ピン部材、47,53…球面軸、48,49…軸受け部(球面軸受け部)、48a,49a…内面(当接面)、C…中心軸(超伝導コイルの巻き中心軸)、X…X軸(第1方向)、Y…Y軸(第2方向)。

Claims (4)

  1. ポールと、
    前記ポールの外周を覆うように巻かれた超伝導コイルと、
    前記超伝導コイルを支持するコイル支持体と、
    前記超伝導コイルを冷却する冷却部と、
    前記コイル支持体に接続され、前記超伝導コイルの巻き中心軸方向における前記コイル支持体の位置を調整可能な第1支持体と、
    前記コイル支持体に接続され、前記超伝導コイルの巻き中心軸方向と直交する直交方向における前記コイル支持体の位置を調整可能な第2支持体と、
    を備え、
    前記第2支持体は、前記巻き中心軸方向及び前記直交方向のそれぞれに変位可能なリンク機構を有するサイクロトロン。
  2. 前記ポールに対して相対的に固定された固定部と、
    前記第2支持体の一端側を前記固定部に対して位置決めする位置決め部と、
    を更に備える請求項1に記載のサイクロトロン。
  3. 前記リンク機構は、
    第1方向に延在する第1方向部材と、
    前記第1方向部材の一端側に連結され、前記第1方向に直交する第2方向に延在するピン部材と、
    前記第1方向部材の他端側に連結され、前記第2方向に延在し、球面を有する球面軸と、
    前記球面に当接する当接面を有し、前記球面軸を受ける球面軸受け部と、
    を有する請求項1又は2に記載のサイクロトロン。
  4. 巻き中心軸回りに巻かれた超伝導コイルと、
    前記超伝導コイルを支持するコイル支持体と、
    前記超伝導コイルを冷却する冷却部と、
    前記コイル支持体に接続され、前記超伝導コイルの巻き中心軸方向における前記コイル支持体の位置を調整可能な第1支持体と、
    前記コイル支持体に接続され、前記超伝導コイルの巻き中心軸方向と直交する直交方向における前記コイル支持体の位置を調整可能な第2支持体と、
    を備え、
    前記第2支持体は、前記巻き中心軸方向及び前記直交方向のそれぞれに変位可能なリンク機構を有する超伝導電磁石。
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