本発明においては、2つの箱体を連結した構成の箱連結体において、箱組立て装置により接着を行なうことが容易であり、手間なく箱連結体を製造することができる箱連結体の製造方法を提供するという目的を以下のようにして実現した。
本発明の実施例1に基づく箱連結体(連結箱、箱連結型容器としてもよい)Aは、図1~図5に示すように構成され、2つの箱を連結した構成の箱状容器であり、箱連結体Aは、箱体A1と箱体A2とを有し、箱体A1は、連結板部10と、外板部12と、中板部14と、内板部16と、糊代部18、68と、蓋部20、22と、差込み片部24、26と、フラップ部30~36とを有し、箱体A2は、連結板部60と、外板部62と、中板部64と、内板部66と、蓋部70、72と、差込み片部74、76と、フラップ部80~86とを有している。つまり、従来の場合と異なり、糊代部68が、連結板部60に接着されているのではなく、連結板部10に接着され、糊代部18が、糊代部68に接着された構成となっている。
箱連結体Aは、全体に1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール製(例えば、薄型段ボール製)のブランクであり、厚紙製のブランク等の他の紙製のブランクでもよい)により形成されている。つまり、箱連結体Aは、段ボール材(特に、両面段ボール材)等の紙製の箱体である。
ここで、連結板部(第1連結板部)10は、細長の長方形状を呈し、外板部(第1外板部)12は、連結板部10の長手辺から折れ線C6を介して連設され、長方形状を呈している。外板部12は、連結板部10よりも幅広に形成され、箱連結体Aの図5に示す展開状態において、X1-X2方向に連結板部10よりも長く形成されている。つまり、折れ線C6と折れ線C7間の長さL2が、折れ線C5と折れ線C6間の長さL1よりも長く形成されている。
また、中板部(第1中板部)14は、外板部12の連結板部10側とは反対側の辺部から折れ線C7を介して連設され、細長長方形状に形成されている。中板部14の幅(X1-X2方向の長さ)は、連結板部10の幅と略同一であるが、箱体A1と箱体A2とを閉じた状態では、内板部16と内板部66とが重なった状態になることから、中板部14の幅(折れ線C7と折れ線C8間の長さL3)は、連結板部10の幅(折れ線C5と折れ線C6間の長さL1)よりも若干短く形成されている。これにより、箱体A1と箱体A2を閉じた際に、外板部12と外板部62とが平行になる。
また、内板部(第1内板部)16は、中板部14の外板部12側とは反対側の辺部から折れ線C8を介して連設され、その外形は、長方形状を呈し、2つの円形の開口部K16a、K16bが設けられている。2つの開口部K16a、K16bは同じ大きさであり、2つの開口部K16a、K16bは、内板部16においてX1-X2方向とY1-Y2方向において均等の位置に設けられていて、内板部16の右側面側(Y2側)の辺部16aと開口部K16a間の長さと、内板部16の左側面側(Y1側)の辺部16bと開口部K16b間の長さは同一であり、また、開口部K16aと折れ線C9間の距離と開口部K16aと折れ線C8の延長線間の距離は同一(略同一としてもよい)であり、開口部K16bと折れ線C9間の距離と開口部K16bと折れ線C8の延長線間の距離は同一(略同一としてもよい)である。
上記のように、開口部K16a、K16bが設けられていることにより、箱体A1の空間内に被収納物を配置可能なように、内板部16の一部が開口がされている。なお、開口部K16a、K16bの代わりに、切欠部K66a、K66bのような切欠部としてもよい。
また、内板部16と中板部14の境界位置には、中板部64の差込み片部64a、64bを差し込むための被差込み部K17-1、K17-2(図3参照)を形成するための切込みK17a、K17bが形成されていて、切込みK17a、K17bは、ともに折れ線C8と同一直線上に形成された直線状の切込みと、該直線状の切込みの両側の端部に形成された切込みである端部切込みとを有し、端部切込みは、該直線状の切込みに対して箱連結体Aの展開状態において直角に形成されている。なお、折れ線C8は、切込みK17aよりもY2側の位置と、切込みK17aと切込みK17b間の位置と、切込みK17bよりもY1側の位置に設けられている。
なお、内板部16の幅(折れ線C8と折れ線C9間の長さL4)は、図4に示すように、糊代部18と連結板部10間に糊代部68が位置するので、内板部66の幅(折れ線C1と折れ線C2間の長さL14)よりも若干短く形成されている。なお、図4は、箱連結体Aを図1のW-W位置で切断した際の端面を説明するものである。
また、糊代部(第1糊代部)18は、内板部16の中板部14側とは反対側の辺部から折れ線C9を介して連設され、細長の台形形状を呈している。糊代部18の幅L5は、糊代部18が糊代部68と接着するので、糊代部68の幅以下の長さに形成されている。
また、蓋部(第1蓋部)20は、内板部16の辺部16aから折れ線を介して連設され、長方形状を呈している。また、蓋部(第2蓋部)22は、内板部16の辺部16bから折れ線を介して連設され、長方形状を呈している。また、差込み片部(第1差込み片部)24は、蓋部20の内板部16側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設され、長方形状の先端の角部をアールにより面取りした形状となっている。また、差込み片部(第2差込み片部)26は、蓋部22の内板部16側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設され、長方形状の先端の角部をアールにより面取りした形状となっている。
また、フラップ部30は、連結板部10の右側面側の辺部から折れ線を介して連設され、フラップ部32は、連結板部10の左側面側の辺部から折れ線を介して連設され、フラップ部34は、中板部14の右側面側の辺部から折れ線を介して連設され、フラップ部36は、中板部14の左側面側の辺部から折れ線を介して連設されている。フラップ部30~36は、いずれも略台形形状を呈し、箱連結体Aの展開状態において、フラップ部30とフラップ部32はX1-X2方向の中心線を介して左右線対称に形成され、フラップ部34とフラップ部36はX1-X2方向の中心線を介して左右線対称に形成され、さらに、フラップ部30とフラップ部34は、Y1-Y2方向の中心線を介して前後線対称に形成され、フラップ部34とフラップ部36は、Y1-Y2方向の中心線を介して前後線対称に形成されている。
また、連結板部(第2連結板部)60は、連結板部10の外板部12側とは反対側の辺部から折れ線C5を介して連設され、細長の長方形状を呈している。連結板部60の幅L11は、連結板部10の幅と同一に形成されている。
また、外板部(第2外板部)62は、連結板部60の連結板部10側とは反対側の辺部から折れ線C4を介して連設され、長方形状を呈している。外板部62の幅(折れ線C4と折れ線C3間の長さL12)は外板部12の幅と同一に形成されている。
また、中板部(第2中板部)64は、外板部62の連結板部60側とは反対側の辺部から折れ線C3を介して連設され、長方形状に突状部64a、64bを連接した形状を呈している。突状部64a、64bは、内板部66との間の折れ線C2よりも突出して形成され、突状部64aと突状部64bは折れ線C2の方向に間隔を介して設けられ、横長の長方形状の両側の角部を面取りした形状を呈している。箱連結体Aを閉状態にする際に、突状部64aが切込みK17aにより形成された被差込み部K17-1に差し込まれ、突状部64bが切込みK17bにより形成された被差込み部K17-2に差し込まれる。なお、折れ線C3と折れ線C2間の長さL13は、長さL3と同一に形成されている。
また、内板部(第2内板部)66は、中板部64の外板部62側とは反対側の辺部から折れ線C2を介して連設され、長方形状に2つの切欠部K66a、K66bを形成した形状を呈している。なお、折れ線C2は、突状部64aよりもY2側の位置と、突状部64aと突状部64b間の位置と、突状部64bよりもY1側の位置に設けられている。
すなわち、2つの切欠部K66a、K66bはいずれも同じ形状をしていて、突状部64a、64bを考慮せずに切欠部K66a、K66b自体の形状としては、方形状の先端に半円形状を接続した形状を呈し、切欠部K66a、K66bの幅L66は、円形の開口部K16a、K16bの直径よりも長く形成されている。また、切欠部K66a、K66bの形成位置としては、切欠部K66aは、開口部K16aに対応する位置に設けられ、切欠部K66bは、開口部K16bに対応する位置に設けられていて、箱連結体Aを閉状態にして、内板部16と内板部66を重ねて上方から透視した際に、開口部K16aの領域が切欠部K66aの領域内にあり、開口部K16bの領域が切欠部K66bの領域内にあり、切欠部K66aにおける半円が開口部K16aの円形と同心円をなし、切欠部K66bにおける半円が開口部K16bの円形と同心円をなすようになっている。
また、2つの切欠部K66a、K66bは、内板部16においてY1-Y2方向において均等の位置に設けられていて、内板部66の右側面側の辺部66aと切欠部K66a間の長さと、内板部66の左側面側の辺部66bと切欠部K66b間の長さは同一となっている。
上記のように、切欠部K66a、K66bが設けられていることにより、箱体A2の空間内に被収納物を配置可能なように、内板部66の一部が開口がされている。なお、切欠部K66a、K66bの代わりに、開口部K16a、K16bののような開口部としてもよい。
また、糊代部(第2糊代部)68は、内板部66の中板部64側とは反対側の辺部から折れ線C1を介して連設され、細長の台形形状を呈している。糊代部68の幅L15は、糊代部68が連結板部10と接着するので、連結板部10の幅以下の長さに形成されている。また、糊代部68は、箱連結体Aの展開状態において、折れ線C5に沿った中心線を介して左右対称に形成されている。
また、蓋部(第3蓋部)70は、内板部66の辺部66aから折れ線を介して連設され、長方形状を呈している。また、蓋部(第4蓋部)72は、内板部66の辺部66bから折れ線を介して連設され、長方形状を呈している。また、差込み片部(第3差込み片部)74は、蓋部70の内板部66側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設され、長方形状の先端の角部をアールにより面取りした形状となっている。また、差込み片部(第4差込み片部)76は、蓋部72の内板部66側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設され、長方形状の先端の角部をアールにより面取りした形状となっている。
また、フラップ部80は、連結板部60の右側面側の辺部から折れ線を介して連設され、フラップ部82は、連結板部60の左側面側の辺部から折れ線を介して連設され、フラップ部84は、中板部64の右側面側の辺部から折れ線を介して連設され、フラップ部86は、中板部64の左側面側の辺部から折れ線を介して連設されている。フラップ部80~86は、いずれも略台形形状を呈し、箱連結体Aの展開状態において、フラップ部80とフラップ部82はX1-X2方向の中心線を介して左右線対称に形成され、フラップ部84とフラップ部86はX1-X2方向の中心線を介して左右線対称に形成され、さらに、フラップ部80とフラップ部84は、Y1-Y2方向の中心線を介して前後線対称に形成され、フラップ部84とフラップ部86は、Y1-Y2方向の中心線を介して前後線対称に形成されている。
以上のように、折れ線C1を第1折れ線とし、折れ線C2を第2折れ線とし、折れ線C3を第3折れ線とし、折れ線C4を第4折れ線とし、折れ線C5を第5折れ線とし、折れ線C6を第6折れ線とし、折れ線C7を第7折れ線とし、折れ線C8を第8折れ線とし、折れ線C9を第9折れ線とした場合に、折れ線(第2折れ線)C2と折れ線(第3折れ線)間の長さ(第1長さ)L13と、折れ線(第4折れ線)C4と折れ線(第5折れ線)C5間の長さ(第2長さ)L11と、折れ線(第5折れ線)C5と折れ線(第6折れ線)C6間の長さである長さ(第3長さ)L1と、折れ線(第7折れ線)C7と折れ線(第8折れ線)C8間の長さである長さ(第4長さ)L3とが略同一であり、長さL13と長さL3は同一に形成され、長さL11と長さL1は同一に形成されている。また、折れ線(第1折れ線)C1と折れ線(第2折れ線)C2間の長さ(第5長さ)L14と、折れ線(第3折れ線)C3と折れ線(第4折れ線)間の長さ(第6長さ)L12と、折れ線(第6折れ線)C6と折れ線(第7折れ線)C7間の長さ(第7長さ)L2と、折れ線(第8折れ線)C8と折れ線(第9折れ線)C9間の長さ(第8長さ)L4とが略同一に形成され、長さL14と長さL12と長さL2は同一に形成されている。
また、箱連結体Aの展開状態において、折れ線C5に沿った中心線を介して、フラップ部30とフラップ部80が線対称に形成され、フラップ部32とフラップ部82が線対称に形成され、フラップ部34とフラップ部84が線対称に形成され、フラップ部36とフラップ部86が線対称に形成されている。
なお、箱連結体Aにおいて、折れ線C1~C9は互いに平行に形成されている。また、箱連結体Aの展開状態において、箱連結体Aは、X1-X2方向の中心線(折れ線C1~C9と直角方向の中心線)を介して線対称(つまり、左右線対称)に形成されている。また、箱連結体Aの展開状態において、連結板部10、60、外板部12、62、中板部14、64、内板部16、66の左側面側(Y1側)の辺部と右側面側(Y2側)の辺部は、それぞれ、X1-X2方向の直線に沿って形成されている。
また、糊代部18、68が接着された状態においては、連結板部10と外板部12と中板部14と内板部16とで筒状に形成され、また、連結板部60と外板部62と中板部64と内板部66とで筒状に形成されている。
また、箱連結体Aを図1、図2のように組み立てた状態においては、フラップ部30、34を内側に折り曲げた状態で差込み片部24が外板部12の内側に差し込まれ、フラップ部32、36を内側に折り曲げた状態で差込み片部26が外板部12の内側に差し込まれ、フラップ部80、84を内側に折り曲げた状態で差込み片部74が外板部62の内側に差し込まれ、フラップ部82、86を内側に折り曲げた状態で差込み片部76が外板部62の内側に差し込まれた状態となっていて、突状部64aを切込みK17aによる被差込み部K17-1に差し込み、突状部64bを切込みK17bによる被差込み部K17-2に差し込むことにより、箱連結体Aが閉じた状態となり、箱連結体Aが閉じた状態では、内板部66が内板部16の上面に接して、箱体A2が箱体A1に重なった状態となり、箱連結体A全体として1つの箱状となる。つまり、箱連結体Aを閉じた状態では、蓋部20と蓋部70が1つの平面状を呈し、蓋部22と蓋部72が1つの平面状を呈し、連結板部10と連結板部60が1つの平面状を呈し、中板部14と中板部64が1つの平面状を呈する。
また、図3に示すように、箱体A2を箱体A1に対して開いた状態とすることにより、箱連結体Aが開状態となる。箱体A2を箱体A1に対して開いた状態では、連結板部60が折れ線C5を介して連結板部10に対して折れ曲がった状態となる。
次に、上記構成の箱連結体Aの製造方法について説明する。まず、展開状態の箱連結体Aを水平面上に配置する(図6参照)。その際、箱連結体Aにおいて、外側に露出する面が下側となるように配置する。例えば、図1、図2の状態において、連結板部10、60、外板部12、62、中板部14、64において、外側に露出する面が下側となるようにする。なお、展開状態の箱連結体Aにおいては、予め折れ線に沿って罫線が形成されており、折れ線C5を除く各折れ線については、内側となる面側(図6の配置状態において上側の面側)から押圧した押罫による罫線が形成され、折れ線C5については、外側となる面側から押圧した押罫による罫線が形成されている。
このように箱連結体Aを展開して配置した状態で、糊代部(第2糊代部)68に接着剤を塗布する(第1接着剤塗布工程)。なお、糊代部68の代わりに、連結板部(第1連結板部)10(特に、連結板部10における糊代部68が接着する領域)に接着剤を塗布してもよい。つまり、糊代部68又は連結板部10に接着剤を塗布する。
次に、折れ線(第1折れ線)C3よりも糊代部68側の領域(図6における折れ線C3よりも左側の領域。つまり、中板部64と内板部66と糊代部68と蓋部70、72と差込み片部74、76とフラップ部84、86からなる領域)を折れ線C3を介して折れ線C3よりも外板部62側の領域に対して折り返した状態とする(図7参照)。すると、糊代部68が連結板部10に重なり、糊代部68が連結板部10に接着する(第1接着工程)。糊代部68が連結板部10に接着した状態では、折れ線C1が折れ線C5に一致(略一致としてもよい)した状態となる。
次に、糊代部68に接着剤を塗布するとともに、糊代部(第1糊代部)18を折れ線C9を介して内板部(第1内板部)16に対して折り曲げて、糊代部18を内板部16の上面側に折り返した状態とする(図8参照)。なお、糊代部68への接着剤の塗布と、糊代部18の折返しは、同時でなくてもよく、いずれか一方を行った後に他方を行ってもよい。なお、糊代部68と糊代部18とを接着する際に、糊代部18は折り返された状態で移動するので、糊代部68に接着剤を塗布するのが好ましいが、糊代部68に接着剤を塗布する代わりに、内板部16に対して折り返した状態の糊代部18に接着剤を塗布してもよい。つまり、糊代部18が内板部16に対して折り返された状態であるとともに、第1糊代部と第2糊代部のいずれかに接着剤が塗布された状態とすればよい。
次に、折れ線(第2折れ線)C7よりも糊代部18側の領域(図8における折れ線C7よりも右側の領域。つまり、中板部14と内板部16と糊代部18と蓋部20、22と差込み片部24、26からなる領域)を折れ線C7を介して折れ線C7よりも外板部(第1外板部)12側の領域に対して折り返した状態とすることにより、糊代部18と糊代部68を接着する(第2接着工程)。その際、糊代部18は内板部16に対して折り返されているので、糊代部18の図6の展開状態において下側の面が糊代部68に接着されることになる。糊代部18と糊代部68を接着することにより、図9、図10に示すように、折り畳んだ状態(つまり、組立て前の状態)の箱連結体Aが形成される。なお、上記の製造は、組立て装置により自動で製造される。つまり、図6に示す搬送方向に箱連結体Aを構成するブランクを搬送しながら、折曲げ及び接着が行われていく。
なお、上記の説明では、糊代部18を折り曲げた状態で、折れ線C7を介して折り返して、糊代部18と糊代部68を接着するとしたが、以下のようにしてもよい。
すなわち、折れ線(第2折れ線)C8よりも糊代部18側の領域(図7における折れ線C8よりも右側の領域。つまり、内板部16と糊代部18と蓋部20、22と差込み片部24、26からなる領域)を折れ線C8を介して折れ線C8よりも中板部14側の領域に対して折り返した状態とする(図11参照)。すると、糊代部18は、外板部12における連結板部10側の領域の上側に配置され、糊代部18は糊代部68と並んだ状態となる。この状態で、糊代部(第2糊代部)68に接着剤を塗布する(第2接着剤塗布工程)。なお、糊代部68と糊代部18とを接着する際に、糊代部18は折れ線C8を介して折り返された状態で移動するので、糊代部68に接着剤を塗布するのが好ましいが、糊代部68の代わりに、糊代部18に接着剤を塗布してもよい。つまり、糊代部18又は糊代部68に接着剤を塗布する。
次に、折れ線C6よりも外板部12側の領域を折れ線C8を介して折り返した状態で折れ線(第3折れ線)C6を介して折れ線C6よりも連結板部10側の領域(図11における折れ線C6よりも右側の領域)に対して折り返した状態とする(図12参照)。すると、糊代部18が糊代部68に重なり、糊代部18と糊代部68が接着した状態となり(第2接着工程)、箱連結体Aが製造される。
図12の状態では、内板部16が内板部66の上側に重なった状態なので、内板部16を内板部66に対して開いた状態とすることにより、箱連結体Aは、図9、図10に示すような折り畳んだ状態(つまり、組立て前の状態)となる。
なお、上記の説明では、図11の状態から折れ線C6よりも外板部12側の領域を折れ線C6を介して折り返すとして説明したが、折れ線C6よりも連結板部10側の領域(図11における折れ線C6よりも左側の領域)を折れ線C6を介して折り返した状態としてもよい。その場合には、糊代部68と糊代部18のいずれに接着剤を塗布してもよい。
製造された箱連結体Aにおいては、図13に示すように、開口部K16a、K16bから箱体A1に被収納物P1を収納する。被収納物は開口部K16a、K16bから上方に突出するが、箱体A2を閉じて箱連結体Aを閉状態にすることにより、被収納物の上側の部分が切欠部K66a、K66bから箱体A2内に配置されることになる。なお、箱連結体Aを閉状態にするには、差込み片部64aを切込みK17aにより形成される被差込み部K17-1に差し込み、差込み片部64bを切込みK17bにより形成される被差込み部K17-2に差し込む。
なお、上記の説明では、図4に示すように、糊代部18、68が箱体A1に設けられ、糊代部68が連結板部10に接着され、糊代部18が糊代部68に接着される構成であるとしたが、図14に示す箱連結体A’のように、糊代部18が連結板部60に接着され、糊代部68が糊代部18に接着されて、糊代部18、68が箱体A2に設けられた構成としてもよい。
図14の構成となるように製造するには、図6における展開状態に対して180度回転させた状態で配置し、図7~図10又は図7、図11、図12に示す場合と同様にして製造する。
すなわち、糊代部18又は連結板部60(特に、連結板部60における糊代部18が接着する領域)に接着剤を塗布し(第1接着剤塗布工程)、折れ線C7よりも糊代部18側の領域(つまり、中板部14と内板部16と糊代部18と蓋部20、22と差込み片部24、26とフラップ部34、36からなる領域)を折れ線C7を介して折れ線C7よりも外板部12側の領域に対して折り返した状態とする。すると、糊代部18が連結板部60に重なり、糊代部18が連結板部60に接着する(第1接着工程)。糊代部18が連結板部60に接着した状態では、折れ線C9が折れ線C5に一致(略一致としてもよい)した状態となる。
次に、糊代部18に接着剤を塗布するとともに、糊代部68を折れ線C1を介して内板部66に対して折り曲げて、糊代部68を内板部66の上面側に折り返した状態とする。なお、糊代部18への接着剤の塗布と、糊代部68の折返しは、同時でなくてもよく、いずれか一方を行った後に他方を行ってもよい。
次に、折れ線C3よりも糊代部68側の領域(つまり、中板部64と内板部66と糊代部68と蓋部70、72と差込み片部74、76からなる領域)を折れ線C3を介して折れ線C3よりも外板部62側の領域に対して折り返した状態とすることにより、糊代部18と糊代部68を接着する(第2接着工程)。糊代部18と糊代部68を接着することにより、折り畳んだ状態(つまり、組立て前の状態)の箱連結体A’が形成される。
この場合には、連結板部10が第2連結板部となり、外板部12が第2外板部となり、中板部14が第2中板部となり、内板部16が第2内側板部となり、糊代部18が第2糊代部となり、連結板部60が第1連結板部となり、外板部62が第1外板部となり、中板部64が第1中板部となり、内板部66が第1内板部となり、糊代部68が第1糊代部となり、折れ線C7が第1折れ線となり、折れ線C3が第2折れ線となる。
なお、上記の説明では、糊代部68を折り曲げた状態で、折れ線C3を介して折り返して、糊代部18と糊代部68を接着するとしたが、以下のようにしてもよい。
すなわち、折れ線C2よりも糊代部68側の領域(つまり、内板部66と糊代部68と蓋部70、72と差込み片部74、76からなる領域)を折れ線C2を介して折れ線C2よりも中板部64側の領域に対して折り返した状態とする。すると、糊代部68は、外板部62における連結板部60側の領域の上側に配置され、糊代部68は糊代部18と並んだ状態となる。この状態で、糊代部18又は糊代部68に接着剤を塗布する(第2接着剤塗布工程)。
次に、折れ線C4よりも外板部62側の領域を折れ線C2を介して折り返した状態で折れ線C4を介して折れ線C4よりも連結板部60側の領域に対して折り返した状態とする。すると、糊代部68が糊代部18に重なり、糊代部18と糊代部68が接着した状態となり(第2接着工程)、図14の構成の箱連結体を製造することができる。
この場合には、連結板部10が第2連結板部となり、外板部12が第2外板部となり、中板部14が第2中板部となり、内板部16が第2内側板部となり、糊代部18が第2糊代部となり、連結板部60が第1連結板部となり、外板部62が第1外板部となり、中板部64が第1中板部となり、内板部66が第1内板部となり、糊代部68が第1糊代部となり、折れ線C7が第1折れ線となり、折れ線C2が第2折れ線となり、折れ線C4が第3折れ線となる。
なお、上記の説明では、折れ線C4よりも外板部62側の領域を折れ線C4を介して折り返すとして説明したが、折れ線C4よりも連結板部60側の領域を折れ線C4を介して折り返した状態としてもよい。
本発明の実施例2に基づく箱連結体(連結箱、箱連結型容器としてもよい)Bは、図15~図18に示すように構成され、内板部16、66及び中板部64等の構成が異なる以外は実施例1の箱連結体Aと同様の構成である。
すなわち、箱連結体Bは、箱体B1と箱体B2とを有している。箱体B1は、連結板部(第1連結板部)10と、外板部(第1外板部)12と、中板部(第1中板部)14と、内板部(第1内板部)16と、糊代部(第1糊代部)18及び糊代部(第2糊代部)68と、蓋部(第1蓋部)20及び蓋部(第2蓋部)22と、差込み片部(第1差込み片部)24及び差込み片部(第2差込み片部)26と、フラップ部30~36とを有し、実施例1と同様に、外板部12は、連結板部10から折れ線C6を介して連設され、中板部14は、外板部12から折れ線C7を介して連設され、内板部16は、中板部14から折れ線C8を介して連設され、糊代部18は、内板部16から折れ線C9を介して連設されている。
また、箱体B2は、連結板部(第2連結板部)60と、外板部(第2外板部)62と、中板部(第2中板部)64と、内板部(第2内板部)66と、蓋部(第3蓋部)70及び蓋部(第4蓋部)72と、差込み片部(第3差込み片部)74及び差込み片部(第4差込み片部)76と、フラップ部80~86とを有し、実施例1と同様に、連結板部60は、連結板部10から折れ線C5を介して連設され、外板部62は、連結板部60から折れ線C4を介して連設され、中板部64は、外板部62から折れ線C3を介して連設され、内板部66は、中板部64から折れ線C2を介して連設され、糊代部68は、内板部66から折れ線C1を介して連設されている。
つまり、実施例1と同様に、従来の場合と異なり、糊代部68が、連結板部60に接着されているのではなく、図4に示すように、連結板部10に接着され、糊代部18が、糊代部68に接着された構成となっている。なお、図4は、箱連結体Bを図15のW-W位置で切断した際の端面を説明するものである。
箱連結体Bは、実施例1の箱連結体Aと同様に、全体に1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール製(例えば、薄型段ボール製)のブランクであり、厚紙製のブランク等の他の紙製のブランクでもよい)により形成されている。つまり、箱連結体Aは、段ボール材(特に、両面段ボール材)等の紙製の箱体である。
ここで、実施例1と異なる点について説明すると、内板部16においては、実施例1における開口部K16a、K16bの代わりに切込み部R16が形成され、切込み部R16は、左右方向(つまり、折れ線C8、C9と平行)に直線状に形成された切込みR16aと、切込みR16aの右側面側の端部から切込みR16aに対して略直角に形成された切込みR16bと、切込みR16aの左側面側の端部から切込みR16aに対して略直角に形成された切込みR16cと、切込みR16bの糊代部18側の端部から連設され、右側面側に行くほど糊代部18側となるように傾斜した直線状の切込みと該切込みの先端に該切込みに対して直角をなす切込みからなる切込み群R16d-1と、切込みR16bの中板部14側の端部から連設され、右側面側に行くほど中板部14側となるように傾斜した直線状の切込みと該切込みの先端に該切込みに対して直角をなす切込みからなる切込み群R16d-2と、切込みR16cの糊代部18側の端部から連設され、左側面側に行くほど糊代部18側となるように傾斜した直線状の切込みと該切込みの先端に該切込みに対して直角をなす切込みからなる切込み群R16e-1と、切込みR16cの中板部14側の端部から連設され、左側面側に行くほど中板部14側となるように傾斜した直線状の切込みと該切込みの先端に該切込みに対して直角をなす切込みからなる切込み群R16e-2とを有している。なお、切込み部R16は、内板部16における略中央位置に設けられ、特に、切込みR16aは、左右方向(Y1-Y2方向)において辺部16a及び辺部16bから略等距離の位置に設けられ、左右方向に対する直角方向(X1-X2方向)において折れ線C8及び折れ線C9と略等距離の位置に設けられている。また、切込み群R16d-1と切込み群R16d-2は、切込みR16aに沿った中心線を介して線対称に形成され、切込み群R16e-1と切込み群R16e-2は、切込みR16aに沿った中心線を介して線対称に形成されている。また、切込み群R16d-1及び切込み群R16d-2は、切込み群R16e-1及び切込み群R16e-2と線対称に形成されている。つまり、切込み部R16は、左右方向の中心線を介して線対称に形成されるとともに、左右方向と直角方向の中心線を介して線対称に形成されている。
切込み部R16は上記のように形成されているので、切込みR16aに沿った辺部と切込みR16b及びR16cの一部に沿った辺部と、切込み群R16d-1における切込みR16bから連設された直線状の辺部と、切込み群R16e-1における切込みR16cから連設された直線状の辺部とを有する折曲げ片部16Aが、切込み群R16d-1の先端と切込み群R16e-1の先端間の折れ線C16Aを介して折曲げ可能となっていて、切込みR16aに沿った辺部と切込みR16b及びR16cの一部に沿った辺部と、切込み群R16d-2における切込みR16bから連設された直線状の辺部と、切込み群R16e-2における切込みR16cから連設された直線状の辺部とを有する折曲げ片部16Bが、切込み群R16d-2の先端と切込み群R16e-2の先端間の折れ線C16Bを介して折曲げ可能となっていて、切込みR16bに沿った辺部と、切込み群R16d-1における切込みR16bから連設された直線状の辺部と、切込み群R16d-2における切込みR16bから連設された直線状の辺部とを有する折曲げ片部16Cが、切込み群R16d-1の先端と切込み群R16d-2の先端間の折れ線C16Cを介して折曲げ可能となっていて、切込みR16cに沿った辺部と、切込み群R16e-1における切込みR16cから連設された直線状の辺部と、切込み群R16e-2における切込みR16cから連設された直線状の辺部とを有する折曲げ片部16Dが、切込み群R16e-1の先端と切込み群R16e-2の先端間の折れ線C16Dを介して折曲げ可能となっていて、折曲げ片部16A~16Dを内板部16における折曲げ片部16A~16D以外の領域である内板部本体部(枠状部)16Wに対して折り曲げることにより、内板部16の一部の領域が開口可能となり、内板部16の下側に被収納物の収納空間を設けることができる。つまり、切込みと折れ線により形成された折曲げ片部16A~16Dにより内板部16の一部の領域が開口可能に形成されている。
また、内板部16と中板部14の境界位置には、中板部64の差込み片部64aを差し込むための被差込み部R17-1(図17参照)を形成するための切込みR17が形成されていて、切込みR17は、折れ線C8と同一直線上に形成された直線状の切込みと、該直線状の切込みの両側の端部に形成された切込みである端部切込みとを有し、端部切込みは、該直線状の切込みに対して箱連結体Aの展開状態において直角に形成されている。つまり、実施例1では、2つの切込みK17a、K17bが設けられているのに対して、実施例2では、1つの切込みR17が設けられている。切込みR17は、内板部16と中板部14の境界位置における左右方向の中央位置に設けられている。なお、折れ線C8は、切込みR17よりもY2側の位置と、切込みR17よりもY1側の位置に設けられている。
また、中板部64においては、長方形状に突状部64aを連接した形状を呈している。つまり、実施例1では、中板部64に2つの突状部64a、64bが形成されているのに対して、実施例2では、1つの突状部64aが形成されている。突状部64aは、中板部64における左右方向の中央位置から連設されている。
また、内板部66においては、長方形状に1つの切欠部R66を形成するとともに、一対の切込みR66a、R66bを形成した形状を呈している。突状部64aを考慮せずに切欠部R66自体の形状としては、左右方向に細長の略長方形状を呈し、厳密には、切欠部R66は、長方形状における中板部64側の角部が斜めに直線状に面取りされた形状を呈している。切欠部R66における糊代部68側の辺部R66-1は、折れ線C1と平行になっており、切欠部R66における蓋部70側の辺部R66-2と蓋部72側の辺部R66-3は、折れ線C1に対して直角方向となっている。
また、切込みR66aは、切欠部R66の辺部R66-1と辺部66-2の接点から辺部R66-2の延長線上に直線状に形成された直線状切込みと、該直線状切込みの先端から内側に湾曲した湾曲切込みとを有している。切込みR66bは、切欠部R66の辺部R66-1と辺部66-3の接点から辺部R66-3の延長線上に直線状に形成された直線状切込みと、該直線状切込みの先端から内側に湾曲した湾曲切込みとを有している。切込みR66aと切込みR66bは、左右線対称に形成されていて、切込みR66aと切込みR66b間の略長方形状の領域である押さえ部66-1は、切込みR66aの先端と切込みR66bの先端間の折れ線C66-1を介して内板部66の押さえ部66-1以外の領域である内板部本体部66Wに対して折曲げ可能となっている。また、押さえ部66-1には、押さえ部66-1の辺部R66-1に沿った辺部と平行な折曲げ用の罫線T66が形成され、押さえ部66-1が該罫線T66を介して折曲げ可能となっている。
内板部66においては、切欠部R66により箱体B2の空間内に被収納物を配置可能なように、内板部66の一部の領域が開口されているといえ、また、切込みR66a、R66bと折れ線C66-1により形成された折曲げ片部としての押さえ部66-1が内板部66の一部の領域が開口可能に形成されているといえる。
なお、中板部64と内板部66間の折れ線C2は、内板部本体部66Wの右側面側の端部と中板部64間と内板部本体部66Wの左側面側の端部と中板部64間に設けられている。
箱連結体Bにおける上記以外の構成は、実施例1の箱連結体Aと同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
なお、実施例1の場合と同様に、糊代部18、68が接着された状態においては、連結板部10と外板部12と中板部14と内板部16とで筒状に形成され、また、連結板部60と外板部62と中板部64と内板部66とで筒状に形成されている。
また、実施例1の場合と同様に、折れ線C1を第1折れ線とし、折れ線C2を第2折れ線とし、折れ線C3を第3折れ線とし、折れ線C4を第4折れ線とし、折れ線C5を第5折れ線とし、折れ線C6を第6折れ線とし、折れ線C7を第7折れ線とし、折れ線C8を第8折れ線とし、折れ線C9を第9折れ線とした場合に、折れ線(第2折れ線)C2と折れ線(第3折れ線)間の長さ(第1長さ)L13と、折れ線(第4折れ線)C4と折れ線(第5折れ線)C5間の長さ(第2長さ)L11と、折れ線(第5折れ線)C5と折れ線(第6折れ線)C6間の長さである長さ(第3長さ)L1と、折れ線(第7折れ線)C7と折れ線(第8折れ線)C8間の長さである長さ(第4長さ)L3とが略同一であり、長さL13と長さL3は同一に形成され、長さL11と長さL1は同一に形成されている。また、折れ線(第1折れ線)C1と折れ線(第2折れ線)C2間の長さ(第5長さ)L14と、折れ線(第3折れ線)C3と折れ線(第4折れ線)間の長さ(第6長さ)L12と、折れ線(第6折れ線)C6と折れ線(第7折れ線)C7間の長さ(第7長さ)L2と、折れ線(第8折れ線)C8と折れ線(第9折れ線)C9間の長さ(第8長さ)L4とが略同一に形成され、長さL14と長さL12と長さL2は同一に形成されている。
次に、上記構成の箱連結体Bの製造方法について説明する。なお、箱連結体Bの製造工程は、実施例1の箱連結体Aの製造工程と同じである。
まず、展開状態の箱連結体Bを水平面上に配置する(図19参照)。その際、箱連結体Bにおいて、外側に露出する面が下側となるように配置する。例えば、図15、図16の状態において、連結板部10、60、外板部12、62、中板部14、64において、外側に露出する面が下側となるようにする。なお、展開状態の箱連結体Bにおいては、予め折れ線に沿って罫線が形成されており、折れ線C5を除く各折れ線については、内側となる面側(図19の配置状態において上側の面側)から押圧した押罫による罫線が形成され、折れ線C5については、外側となる面側から押圧した押罫による罫線が形成されている。
このように箱連結体Bを展開して配置した状態で、糊代部(第2糊代部)68に接着剤を塗布する(第1接着剤塗布工程)。なお、糊代部68の代わりに、連結板部(第1連結板部)10(特に、連結板部10における糊代部68が接着する領域)に接着剤を塗布してもよい。つまり、糊代部68又は連結板部10に接着剤を塗布する。
次に、折れ線(第1折れ線)C3よりも糊代部68側の領域(図19における折れ線C3よりも左側の領域)を折れ線C3を介して折れ線C3よりも外板部62側の領域に対して折り返した状態とする(図20参照)。すると、糊代部68が連結板部10に重なり、糊代部68が連結板部10に接着する(第1接着工程)。糊代部68が連結板部10に接着した状態では、折れ線C1が折れ線C5に一致(略一致としてもよい)した状態となる。
次に、糊代部68に接着剤を塗布するとともに、糊代部18を折れ線C9を介して内板部16に対して折り曲げて、糊代部18を内板部16の上面側に折り返した状態とする(図21参照)。なお、糊代部68への接着剤の塗布と、糊代部18の折返しは、同時でなくてもよく、いずれか一方を行った後に他方を行ってもよい。なお、糊代部68に接着剤を塗布する代わりに、内板部16に対して折り返した状態の糊代部18に接着剤を塗布してもよい。つまり、糊代部18が内板部16に対して折り返された状態であるとともに、第1糊代部と第2糊代部のいずれかに接着剤が塗布された状態とすればよい。
次に、折れ線(第2折れ線)C7よりも糊代部18側の領域(図21における折れ線C7よりも右側の領域。つまり、中板部14と内板部16と糊代部18と蓋部20、22と差込み片部24、26からなる領域)を折れ線C7を介して折れ線C7よりも外板部12側の領域に対して折り返した状態とすることにより、糊代部18と糊代部68を接着する(第2接着工程)。糊代部18と糊代部68を接着することにより、図22に示すように、折り畳んだ状態(つまり、組立て前の状態)の箱連結体Bが形成される。なお、上記の製造は、組立て装置により自動で製造される。つまり、図19に示す搬送方向に箱連結体Bを構成するブランクを搬送しながら、折曲げ及び接着が行われていく。
なお、上記の説明では、糊代部18を折り曲げた状態で、折れ線C7を介して折り返して、糊代部18と糊代部68を接着するとしたが、実施例1で説明した場合と同様に以下のようにしてもよい。
すなわち、折れ線(第2折れ線)C8よりも糊代部18側の領域(図20における折れ線C8よりも右側の領域。つまり、内板部16と糊代部18と蓋部20、22と差込み片部24、26からなる領域)を折れ線C8を介して折れ線C8よりも中板部14側の領域に対して折り返した状態とする(図23参照)。すると、糊代部18は、外板部12における連結板部10側の領域の上側に配置され、糊代部18は糊代部68と並んだ状態となる。この状態で、糊代部68に接着剤を塗布する(第2接着剤塗布工程)。なお、糊代部68の代わりに、糊代部18に接着剤を塗布してもよい。つまり、糊代部18又は糊代部68に接着剤を塗布する。
次に、折れ線C6よりも外板部12側の領域を折れ線C8を介して折り返した状態で折れ線(第3折れ線)C6を介して折れ線C6よりも連結板部10側の領域(図23における折れ線C6よりも右側の領域)に対して折り返した状態とする(図24参照)。すると、糊代部18が糊代部68に重なり、糊代部18と糊代部68が接着した状態となり(第2接着工程)、箱連結体Bが製造される。
図24の状態では、内板部16が内板部66の上側に重なった状態なので、内板部16を内板部66に対して開いた状態とすることにより、箱連結体Bは、図22に示すような折り畳んだ状態(つまり、組立て前の状態)となる。
なお、上記の説明では、図23の状態から折れ線C6よりも外板部12側の領域を折れ線C6を介して折り返すとして説明したが、折れ線C6よりも連結板部10側の領域(図11における折れ線C6よりも左側の領域)を折れ線C6を介して折り返した状態としてもよい。その場合には、糊代部68と糊代部18のいずれに接着剤を塗布してもよい。
製造された箱連結体Bにおいては、図25に示すように、折曲げ片部16A~16Dを下方に折り曲げることにより設けられた収納空間に被収納物P2を収納する。被収納物P2が内板部本体部16Wよりも上方に突出した場合には、箱体B2を閉じて箱連結体Bを閉状態にすることにより、被収納物が押さえ部R66により押さえられて、被収納物が箱連結体B内に固定されることになる。箱連結体Bが閉状態では、箱連結体B全体として1つの箱状となる。なお、被収納物が内板部本体部16Wから上方に突出する度合いに応じて、押さえ部R66が内板部本体部66Wに対して折曲することになる。また、箱連結体Bを閉状態にするには、差込み片部64aを切込みR17により形成される被差込み部R17-1に差し込む。
なお、上記の説明では、図4に示すように、糊代部18、68が箱体B1に設けられ、糊代部68が連結板部10に接着され、糊代部18が糊代部68に接着される構成であるとしたが、図14に示す箱連結体B’のように、糊代部18が連結板部60に接着され、糊代部68が糊代部18に接着されて、糊代部18、68が箱体A2に設けられた構成としてもよい。
図14の構成となるように製造するには、実施例1の場合と同様に、図19における展開状態に対して180度回転させた状態で配置し、図20~図22に示す場合と同様にして製造する。
すなわち、糊代部18又は連結板部60(特に、連結板部60における糊代部18が接着する領域)に接着剤を塗布し(第1接着剤塗布工程)、折れ線C7よりも糊代部18側の領域(つまり、中板部14と内板部16と糊代部18と蓋部20、22と差込み片部24、26とフラップ部34、36からなる領域)を折れ線C7を介して折れ線C7よりも外板部12側の領域に対して折り返した状態とする。すると、糊代部18が連結板部60に重なり、糊代部18が連結板部60に接着する(第1接着工程)。糊代部18が連結板部60に接着した状態では、折れ線C9が折れ線C5に一致(略一致としてもよい)した状態となる。
次に、糊代部18に接着剤を塗布するとともに、糊代部68を折れ線C1を介して内板部66に対して折り曲げて、糊代部68を内板部66の上面側に折り返した状態とする。なお、糊代部18への接着剤の塗布と、糊代部68の折返しは、同時でなくてもよく、いずれか一方を行った後に他方を行ってもよい。
次に、折れ線C3よりも糊代部68側の領域(つまり、中板部64と内板部66と糊代部68と蓋部70、72と差込み片部74、76からなる領域)を折れ線C3を介して折れ線C3よりも外板部62側の領域に対して折り返した状態とすることにより、糊代部18と糊代部68を接着する(第2接着工程)。糊代部18と糊代部68を接着することにより、折り畳んだ状態(つまり、組立て前の状態)の箱連結体B’が形成される。
この場合には、連結板部10が第2連結板部となり、外板部12が第2外板部となり、中板部14が第2中板部となり、内板部16が第2内側板部となり、糊代部18が第2糊代部となり、連結板部60が第1連結板部となり、外板部62が第1外板部となり、中板部64が第1中板部となり、内板部66が第1内板部となり、糊代部68が第1糊代部となり、折れ線C7が第1折れ線となり、折れ線C3が第2折れ線となる。
なお、上記の説明では、糊代部68を折り曲げた状態で、折れ線C3を介して折り返して、糊代部18と糊代部68を接着するとしたが、以下のようにしてもよい。
すなわち、折れ線C2よりも糊代部68側の領域(つまり、内板部66と糊代部68と蓋部70、72と差込み片部74、76からなる領域)を折れ線C2を介して折れ線C2よりも中板部64側の領域に対して折り返した状態とする。すると、糊代部68は、外板部62における連結板部60側の領域の上側に配置され、糊代部68は糊代部18と並んだ状態となる。この状態で、糊代部18又は糊代部68に接着剤を塗布する(第2接着剤塗布工程)。
次に、折れ線C4よりも外板部62側の領域を折れ線C2を介して折り返した状態で折れ線C4を介して折れ線C4よりも連結板部60側の領域に対して折り返した状態とする。すると、糊代部68が糊代部18に重なり、糊代部18と糊代部68が接着した状態となり(第2接着工程)、図14の構成の箱連結体を製造することができる。
この場合には、連結板部10が第2連結板部となり、外板部12が第2外板部となり、中板部14が第2中板部となり、内板部16が第2内側板部となり、糊代部18が第2糊代部となり、連結板部60が第1連結板部となり、外板部62が第1外板部となり、中板部64が第1中板部となり、内板部66が第1内板部となり、糊代部68が第1糊代部となり、折れ線C7が第1折れ線となり、折れ線C2が第2折れ線となり、折れ線C4が第3折れ線となる。
なお、上記の説明では、折れ線C4よりも外板部62側の領域を折れ線C4を介して折り返すとして説明したが、折れ線C4よりも連結板部60側の領域を折れ線C4を介して折り返した状態としてもよい。
以上のように、展開状態の箱連結体A、Bに対して、接着剤の塗布と折返しを行なうことにより、2つの糊代部が接着された箱連結体を製造することができるので、箱組立て装置により接着を行なうことができ、組立て装置により自動的に製造することができるので、手間なく箱連結体を製造することができる。
特に、上記実施例1、実施例2の製造方法では、糊代部18を折り返した状態で折れ線C7を介して折り返すか、あるいは、折れ線C8よりも糊代部18側の領域を折り返した状態で折れ線C6を介して折り返すが、糊代部68はすでに連結板部10に接着されているので、上記のように糊代部18側を折り返した状態で折り返す工程を一方の側(糊代部18側)のみで行えばよいので、組立て装置においては、糊代部を折り返した状態で折り返す機能を糊代部18側のみに設ければよいので、組立て装置を低コスト化することができ、結果として、低コストで手間なく箱連結体A(B)を製造することができる。
一方、図27に示す従来例の場合に、組立て装置により接着を行おうとすると、糊代部218を折り返した状態で折れ線C7よりも糊代部218側を折り返して糊代部218を連結板部210に接着させる工程と、糊代部268を折り返した状態で折れ線C3よりも糊代部268側を折り返して糊代部268を連結板部260に接着させる工程を行わなければならず、つまり、糊代部218側と糊代部268側の両側で、糊代部を折り返した状態で折り返す機能が必要となり、組立て装置の製造コストが大きくなってしまい、結果として、手作業により接着を行わざるを得ないが、本実施例においては、糊代部を折り返した状態で折り返す工程を一方の糊代部側のみについて行えばよいので、組立て装置により低コストで製造することができる。
また、箱連結体A、Bそれ自体としても、箱連結体の製造に際して、糊代部18を糊代部68に接着させる際には、糊代部18を折り返した状態で、折れ線C7、C8(第2折れ線)よりも糊代部18側の領域を折り返す必要があるが、糊代部68を連結板部10に接着させる際には、折れ線C3よりも糊代部68側の領域を折り返すに当たり、糊代部68が折り返された状態とはならないようにできるので、組立て装置を低コスト化することができ、また、手作業で接着を行なう必要がないので、結果として、手間なく低コストで箱連結体を製造することができる。
なお、上記の実施例1、実施例2においては、長さL13と長さL11と長さL1と長さL3は略同一であるとしたが、長さL11と長さL13が略同一で、長さ1と長さL3が略同一であればよく、長さL1、L3と長さL11、L13は略同一でなくてもよい。つまり、長さL1、L3が長さL11、L13よりも長い場合には、箱体A1の厚みが箱体A2の厚みよりも厚い構成となり、一方、長さL11、L13が長さL1、L3よりも長い場合には、箱体A2の厚みが箱体A1の厚みよりも厚い構成となるが、箱連結体を閉じた状態では、箱連結体全体として1つの箱状となるので、長さL1、L3と長さL11、L13は略同一でなくてもよい。
また、上記の実施例1、実施例2においては、蓋部20、22が内板部16から連設されているとしたが、蓋部20、22の少なくともいずれかが外板部12から連設された構成としてもよい。同様に、蓋部70、72が内板部66から連設されているとしたが、蓋部70、72の少なくともいずれかが外板部62から連設された構成としてもよい。