JP7204456B2 - ストロボ装置及びその制御方法並びにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、ストロボ装置及びその制御方法並びにプログラムに関し、特に撮影に用いる閃光発光だけでなく補助定常光の照射も行うストロボ装置及びその制御方法並びにプログラムに関する。
近年、カメラのアクセサリーシュー部に取り付ける外部ストロボに、低電圧動作・高効率・小型の利点を持つLEDが補助定常光として搭載されるようになってきた。
ここで、補助定常光とは、静止画事前確認用ライト(以下、モデリングライト)や動画用ライト(以下、ビデオライト)等に用いられる光である。
モデリングライトとはストロボがメイン発光を行う前に、つまりカメラで静止画のストロボ撮影のための露光が行われる前に、被写体に照射される光の方向や影の出方、暗所でのピント等の撮影前確認を撮影者が行う際に点灯される補助定常光である。モデリングライトにより発光される色は電球色(約3000K)が多い。例えば背景が白壁の時に電球色であるモデリングライトとの色の差が大きく被写体の影の出方の確認が容易となるからである。さらに、白色光より電球色の波長のほうが人間の最大比視感度からずれる為、モデリングライトが点灯しても被写体となる人物が眩しくないというメリットがある。
一方、ビデオライトとは動画撮影中の補助光として点灯される補助定常光である。ビデオライトにより発光される色は昼白色(約5000K)が多い。また、ビデオライトだけが浮かないように環境光と同じ色温度になるように色温度調整が可能なものもある。
モデリングライトとビデオライトを共用した場合、モデリングライトに適した色温度に合わせるとビデオライトとしては赤っぽい画像となる。逆にビデオライトに適した色温度に合わせるとモデリングライトとしては白い光になるため、被写体となる人物は補助定常光が眩しく感じたりしてしまう。
色温度の異なる複数のLEDを利用して色温度を環境光に近づけるという公知の技術は多数開示されている。例えば、特許文献1では撮影環境下のホワイトバランスデータに基づき、2つの色温度の異なるLEDから出射される光を混合して環境光に近づけている。
特許第5311693号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された従来技術では、環境光に色温度を合わせるものである。このため、ビデオライトとしては適切な色温度であっても、モデリングライトとしては環境光と同じ色温度に調整すると、光の色温度の差がなくモデリングライトの光がどこに当たっているかが分かりにくい、すなわち補助定常光の視認性が低くなってしまう。
そこで、本発明の目的は、補助定常光の視認性が上がり、メイン発光前に行われる撮影前確認が容易となるストロボ装置及びその制御方法並びにプログラムを提供することである。
本発明の請求項1に係るストロボ装置は、閃光発光部と、互いに異なる色温度の光を出射する第1及び第2のLEDを用いて補助定常光を発光する補助定常光部とを有する、外部のカメラと共に用いられるストロボ装置であって、前記第1及び第2のLEDのどちらか一方の点灯及び双方の光量比を調整した同時点灯のいずれかを行って、前記補助定常光の色温度を調整する調整手段と、前記補助定常光部の点灯モードが静止画事前確認モードか動画モードかを判別する第1の判別手段と、環境光の色温度Kを取得する色温度取得手段と、前記第1の判別手段により前記静止画事前確認モードと判別された場合、前記色温度Kが閾値Kβより大きいか否かを判別する第2の判別手段とを備え、前記調整手段は、前記第2の判別手段により前記色温度Kが前記閾値Kβより大きいと判別された場合、前記第1のLEDの光量が前記第2のLEDの光量より大きくなるように前記光量比を調整し、前記第2の判別手段により前記色温度Kが前記閾値Kβ以下であると判別された場合、前記第2のLEDの光量が前記第1のLEDの光量より大きくなるように前記光量比を調整することを特徴とする。
本発明の請求項7に係るストロボ装置は、閃光発光部と、互いに異なる色温度の光を出射する第1及び第2のLEDを用いて補助定常光を発光する補助定常光部とを有する、外部のカメラと共に用いられるストロボ装置であって、前記第1及び第2のLEDのどちらか一方の点灯及び双方の光量比を調整した同時点灯のいずれかを行って、前記補助定常光の色温度を調整する調整手段と、前記補助定常光部の点灯モードが静止画事前確認モードか動画モードかを判別する判別手段と、環境光の色温度を取得する色温度取得手段とを備え、前記調整手段は、前記判別手段により前記静止画事前確認モードと判別された場合、前記第1のLEDを点灯し、前記判別手段により前記動画モードと判定された場合、前記補助定常光の色温度が前記第1のLEDの色温度から前記第2のLEDの色温度の間の所定の色温度となるように前記光量比を調整して、前記第1及び第2のLEDを同時点灯することを特徴とする。
本発明によれば、補助定常光の視認性が上がり、メイン発光前に行われる撮影前確認が容易となる。
実施例1に係るストロボ装置を備えるカメラのハードウェア構成を示すブロック図である。 図1における外部ストロボのハードウェア構成を示すブロック図である。 図1における外部ストロボの外観図である。 実施例1に係る補助定常光点灯処理の手順を示すフローチャートである。 図4のステップS103の測光・測色情報入手処理の手順を示すフローチャートである。 実施例2に係る補助定常光点灯処理の手順を示すフローチャートである。 実施例3に係る補助定常光点灯処理の手順を示すフローチャートである。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
まず、図1のブロック図を用いて実施例1に係るストロボ装置としての外部ストロボ120を備えるカメラ1の構成について説明する。
カメラ1は、カメラMPU101、タイミング信号発生回路102、撮像素子103、A/D変換器104、メモリコントローラ105、バッファメモリ106、画像表示部107、記録媒体I/F108、記録媒体109、及びモータ制御部110を備える。さらにカメラ1は、シャッター制御部111、測光・測色部112、測光測色センサ113、レンズ制御部114、焦点検出部115、姿勢検出部116、スイッチ操作部117、ストロボ制御部118、内蔵ストロボ119、及び外部ストロボ120を備える。
カメラMPU101は、撮影シーケンスなどカメラ1の全体を制御するためのマイクロコントローラである。
撮像素子103は、被写体からの反射光を電気信号に変換するCCDやCMOS等により構成される。
タイミング信号発生回路102は、撮像素子103を動作させるために必要なタイミング信号を発生する。
A/D変換器104は、撮像素子103から読み出されたアナログ画像データをデジタル画像データに変換する。
メモリコントローラ105は、バッファメモリ106の読み書きやリフレッシュ動作などを制御する。
画像表示部107は、バッファメモリ106に蓄えられた画像データを表示する。
記録媒体I/F108は、メモリカードやハードディスクなどの記録媒体109との接続のためのインターフェースである。
モータ制御部110は、露出動作時にカメラMPU101からの信号に従って不図示のモータを制御することにより、不図示のミラーのアップ・ダウンやシャッターのチャージを行わせる。
シャッター制御部111は、カメラMPU101からの信号に従って、不図示のシャッター先幕及びシャッター後幕を吸着保持する電磁石への通電をカットして幕走行を開始することで、露出動作を制御する。
測光測色センサ113は、測光・測色部112からの指示に応じて、その画面内の各エリアの輝度および色温度を測定して測光・測色部112に出力する。
測光・測色部112は、測光測色センサ113から出力された輝度および色温度の情報をカメラMPU101に出力する。カメラMPU101はこの輝度の情報に基づき、撮影の露出調節のためのAV(絞り値)、TV(シャッタースピード)、ISO(撮像素子の感度)等の測光演算を行う。また測光・測色部112は、内蔵ストロボ119や外部ストロボ120が被写体へ向けて予備(プリ)発光した時の輝度の情報をカメラMPU101に出力し、ストロボ撮影時の内蔵ストロボ119や外部ストロボ120のメイン発光時の発光量を演算する。一方、測光・測色部112からカメラMPU101に出力される色温度の情報は被写体検知に利用され、焦点検出部115の情報と合わせることでAF(オートフォーカス)の精度を向上させる。例えば、この色温度の情報に基づき肌色を認識することで、従来は手前のものに合いやすかったAFが、奥に人物が存在する場合はその人物に優先的にピントが合わせることが可能となる。
レンズ制御部114は、不図示のレンズマウント接点を介してカメラMPU101と通信し、不図示のレンズ駆動モータ及びレンズ絞りモータを動作させ、レンズの焦点調節と絞りを制御している。
焦点検出部115は、従来技術である位相差検出方式等を用いて、AF(オートフォーカス)を行う際に用いられる被写体に対するデフォーカス量を検出する。
姿勢検出部116は、光軸を中心とした回転方向に対するカメラ1の傾きを検出する。
スイッチ操作部117は、カメラ1の操作部材であり、SW1及びSW2のON/OFFの信号に応じた制御を行う。SW1は、不図示のレリーズボタンの第1ストローク(例えば半押し操作)でONとなり、カメラMPU101にAFおよび測光を開始させる。SW2は、レリーズボタンの第2ストローク(例えば全押し操作)でONとなり、カメラMPU101に露出動作を開始させる。スイッチ操作部117は、その他不図示のカメラ1の操作部材からの信号を検知し、カメラMPU101にその検知した信号を送る。
ストロボ制御部118は、発光パターン(プリ発光指示やメイン発光指示、補助光発光指示等)や、メイン発光時の発光量の設定等の発光処理を行う。また、内蔵ストロボ119や外部ストロボ120との通信はストロボ制御部118を介して行う。
次に、外部ストロボ120のハードウェア構成について図2を用いて説明する。
外部ストロボ120は、ストロボ本体部200、バウンス機構部201、及びストロボヘッド部202を備える。
ストロボ本体部200は、外部ストロボ120の全体を制御するストロボMPU203、電源スイッチや補助定常光ON/OFF釦等からなる操作部204、表示部212、カメラ接続部210などが格納される。
バウンス機構部201は、不図示のメインコンデンサーなどが格納されている。バウンス機構部201は、外部ストロボ120の照射方向可変機構であり、ストロボヘッド部202をストロボ本体部200に対して水平方向と垂直方向にそれぞれ回動可能に保持する。これにより、外部ストロボ120からのストロボ発光の照射方向を変えたバウンス撮影を行うことが可能である。
ストロボヘッド部202は、ストロボ発光に必要な後述の閃光発光部206や補助定常光部207が格納される。
ストロボMPU203は、閃光発光制御シーケンスや補助定常光制御シーケンス、測光・測色情報入手の指示や補助定常光部207の点灯モード判定にかかる制御するためのストロボのマイクロコントローラである。
ストロボヘッド部202にある閃光発光部206は、ストロボMPU203からの発光信号に従って、閃光発光する、不図示のストロボ発光回路を備えている。また閃光発光部206はストロボ光発光に必要な不図示のキセノン管等の閃光発光管、反射傘、後述する図3のフレネルレンズ211等により構成される。
補助定常光部207は、第1のLED208と第2のLED209およびフレネルレンズ211の一部に形成される後述する図3の補助定常光レンズ部211aによって構成される。補助定常光レンズ部211aは第1のLED208および第2のLED209の配光を整えるレンズで、第1のLED208、第2のLED209の夫々の前に配置される。第1のLED208の色温度は電球色(3000K)、第2のLED209の色温度は昼光色(6500K)に設定される。ストロボMPU203からの発光信号に従って、第1のLED208と第2のLED209のどちらか一方の点灯、もしくは双方の光量比を調整した同時点灯を行って、補助定常光を発光する。ストロボMPU203は、第1のLED208と第2のLED209の光量比を調整し、同時に点灯することにより混色し、補助定常光の色温度を調整することも可能である。
カメラ接続部210は、外部ストロボ120がカメラ1と通信するためのインターフェースである。
図3は、外部ストロボ120の外観図である。図3(a)は、ストロボヘッド部202のフレネルレンズ211側からみた前側斜視図であり、図3(b)はストロボ本体部200の操作部204側からみた後ろ側斜視図である。
フレネルレンズ211は、閃光発光部206の閃光発光管からの出射光、および、反射傘からの反射光を通し、所定の角度に配光を整える。フレネルレンズ211の下側中央部付近には、第1のLED208および第2のLED209からの出射光を所定の焦点距離になるように整える補助定常光レンズ部211aが一体に成形されている。第1のLED208および第2のLED209がフレネルレンズ211の下側中央に配置される理由は、閃光発光部206の閃光発光管および反射傘からの出射光の邪魔にならないようにするためである。また、補助定常光部207は、閃光発光の向きや影の出方をストロボ撮影の際のメイン発光前に確認するモデリングライトとしての用いられるため、閃光発光管からの閃光発光と補助定常光部207からの補助定常光の光軸がズレないことが望ましいためである。
以下、図4、図5を参照して、本実施例の動作について説明する。
図4は、外部ストロボ120のストロボMPU203によって実行される補助定常光点灯処理の手順を示すフローチャートである。尚、本実施例では補助定常光部207の点灯モードはユーザにより予め設定されている。
ステップS101では、ユーザが外部ストロボ120の操作部204の補助定常光ON/OFF釦を押したことを検知すると、ストロボMPU203は補助定常光をONにする。
ステップS102では、ストロボMPU203は補助定常光部207の点灯モードが色温度をユーザが任意に設定する色温度選択モードか否かを判別する。色温度選択モードの場合はステップS114へ進む。色温度選択モードではない場合はステップS103に進む。
ステップS103では、測光・測色情報を入手する測光・測色情報入手処理を実行する。この処理の詳細は後述の図5で説明を行う。
ステップS104では、ストロボMPU203は補助定常光部207の点灯モードがモデリングライトモードか否かを判定する。モデリングライトモード(静止画事前確認モード)とは静止画のストロボ撮影のためのメイン発光の前に補助定常光で点灯を行い、ストロボの閃光発光が被写体へどのように当たるか等の撮影前確認をするための点灯モードである。モデリングライトモードの場合はステップS105へ進む。モデリングライトモードでない場合はビデオライトモードと判別され、ステップS111へ進む。ビデオライトモード(動画モード)とは動画撮影中の補助光として補助定常光を用いる点灯モードである。
ステップS105では、ステップS103で入手した環境光の輝度Lが閾値Lαより大きいかを判別する。閾値Lαより環境光の輝度Lが大きい場合はステップS106へ進む。閾値Lα以下である場合、すなわち暗い環境下でモデリングライトを使用する場合、色温度が低い第1のLED208を点灯する方が眩しくなく適当であるのでステップS107へ進む。ここで、閾値Lαはカメラ1の焦点検出部115が焦点を検出できる最低輝度に設定してもよいし、第1のLED208を点灯させた時に撮影環境光との差が目視で確認できる最低輝度に設定してもよい。暗い環境下では人間の目は色を判別しにくくなるため色ではなく明るさがあることが重要である。
ステップS106では、ステップS103で入手した環境光の色温度Kが閾値Kβより大きいか判別する。閾値Kβより環境光の色温度Kが大きい場合はステップS107へ進む。環境光の色温度Kが閾値Kβ以下である場合はステップS109へ進む。ここで、閾値Kβは、第1のLED208の色温度である3000Kと第2のLED209の色温度である6500Kの間の値であればよいが、本実施例では4000Kとする。
ステップS107では、ストロボMPU203は第1のLED208が点灯するよう補助定常光部207に指示し、ステップS108で補助定常光部207が第1のLED208を点灯し、本処理を終了する。
ステップS109では、ストロボMPU203は第2のLED209が点灯するよう補助定常光部207に指示し、ステップS110で補助定常光部207が第2のLED209を点灯し、本処理を終了する。
ステップS111以降の処理は、ステップS104でモデリングライトモードではなく、ビデオライトモードと判別された後の処理である。ビデオライトモードとは動画撮影時に補助的に光を当て明るさを補う点灯モードである。
ステップS111では、ステップS103で入手した環境光の色温度に近づくように、ストロボMPU203は第1のLED208と第2のLED209の光量比を演算する。
ステップS112では、ステップS111で演算された光量比での点灯指示を補助定常光部207に対して行う。
ステップS113では、補助定常光部207が第1のLED208と第2のLED209をステップS111で演算された光量比で点灯し、本処理を終了する。
ステップS114以降の処理は、ステップS102で色温度設定モードと判別された後の処理である。
ステップS114では、ストロボMPU203はユーザが予め設定し、記録されている色温度の設定値、すなわち第1のLED208及び第2のLED209に対する設定光量比を確認する。
ステップS115では、ストロボMPU203がステップS114で確認した設定光量比での点灯指示を補助定常光部207に対して行う。
ステップS116では、補助定常光部207が第1のLED208と第2のLED209をステップS115の点灯指示の際の設定光量比で点灯し、本処理を終了する。
次に図5のフローチャートを用いて、図4のステップS103の測光・測色情報入手処理の詳細を説明する。
ステップS201では、ストロボMPU203はカメラ接続部210を介し、測光・測色情報、すなわち環境光の輝度L及び色温度Kを入手するようカメラMPU101に要求する(色温度取得手段、輝度取得手段)。
ステップS202では、カメラMPU101がストロボMPU203からの要求に応じて測光・測色部112を介して測光測色センサ113を用いた測光・測色動作を行い、測光・測色情報を取得する。
ステップS203で、カメラMPU101はカメラ接続部210を介し、測光・測色情報をストロボMPU203に通知し、本処理を終了する。
以上、本実施例では、ユーザが予め設定した点灯モードをもとに、モデリングライトモードの時には環境光との色温度の差が出るように補助定常光部207が補助定常光の色温度を自動で選択し点灯する。これにより、補助定常光の視認性が上がり、メイン発光前の撮影前確認が容易となる。一方、ビデオライトモード時には環境光と同じになるように補助定常光部207が自動で補助定常光の色温度を調整して点灯し、補助定常光の浮きを軽減する。よって、補助定常光部207の点灯モードに合わせて色温度を自動で調整することができる。
なお、本実施例ではカメラ1の測光測色センサ113用いて輝度の情報及び色温度の情報を入手したが、ミラーレスカメラやライブビュー撮影時にはカメラ1の撮像素子103から輝度の情報及び色温度の情報を入手してもよい。また、外部ストロボ120に測光測色センサを搭載して情報を入手してもよい。この場合、測光測色センサはフレネルレンズ211と同一の面の端部に搭載する。そうすることで閃光発光部206と補助定常光部207および測光測色センサの向いている向きを同一とすることができる。特に多灯撮影時には外部ストロボ120がカメラ1に接続されているとは限らないので、外部ストロボ120自身で測光・測色情報を入手できることで、外部ストロボ120単品でも補助光モードに合わせて自動で色温度調整が可能となる。
また、本実施例では、測光測色センサ113を用いて環境光の輝度の情報及び色温度の情報を入手し、補助定常光部207の色温度を制御したが、これに限定されない。例えば、測光測色センサ113を用いた色情報に基づく主被写体の検知情報を補助定常光部207の色温度の制御に利用してもよい。具体的には、肌色を検知して主被写体が人物であると検知した場合はその人物が眩しくないように電球色よりに補助定常光部207の色温度を調整してもよい。一方、主被写体が人物ではないと検知した場合には主被写体との色と差が出るように補助定常光部207の色温度を調整してもよい。
また、本実施例では、環境光の色温度Kと閾値Kβの比較結果に応じて第1及び第2のLED208,209のどちらか一方を点灯したが、色温度に影響がでない範囲で第1及び第2のLED208,209を同時点灯してもよい。また、第1及び第2のLED208,209のどちらか一方の色温度寄りになるように光量比を設定し同時点灯することによって光量アップを行う制御をしてもよい。
(実施例2)
以下、図6のフローチャートを参照して、実施例2に係る外部ストロボ120によって実行される補助定常光点灯処理の手順を説明する。尚。実施例2のハードウェア構成は実施例1と同一であるため、同一の構成には同一の付番を付し、重複する説明は省略する。
ステップS301では、ユーザが外部ストロボ120の操作部204の補助定常光ON/OFF釦を押したことを検知すると、ストロボMPU203は補助定常光をONにする。
ステップS302では、ストロボMPU203は補助定常光部207の点灯モードが色温度をユーザが任意に設定する色温度選択モードか否かを判別する。色温度選択モードの場合はステップS317へ進む。色温度選択モードではない場合はステップS303に進む。
ステップS303では、図5で詳細を前述した、測光・測色情報を入手する測光・測色情報入手処理を実行する。
ステップS304で、ストロボMPU203はカメラ接続部210を介し、カメラ1の撮影モードをカメラMPU101に問い合わせる。カメラ1の撮影モードとは静止画撮影モードと動画撮影モードの一方を指す。すなわち、この問合せに対して、カメラMPU101はカメラ接続部210を介してストロボMPU203に、カメラ1の撮影モードが静止画撮影モードであるか動画撮影モードであるかを応答する。
ステップS305で、ステップS304の問合せに対するカメラMPU101からの応答結果が、カメラ1の撮影モードが静止画撮影モードであるか否かを判定する。静止画撮影モードであると判定された場合はステップS306へ進む。静止画撮影モードでない、すなわち動画撮影モードであると判定された場合は、ステップS313へ進む。
ステップS306で、ストロボMPU203は補助定常光部207の点灯モードがモデリングライトモードであると判定する。
ステップS313で、ストロボMPU203は補助定常光部207の点灯モードがビデオライトモードであると判定する。
ステップS307~S312、ステップS314~ステップS319は、ステップS105~S108,S111~S116と同じ処理になるため説明を省略する。
以上、本実施例によれば、カメラ1が静止画モードであるか動画撮影モードであるかに応じて自動的にモデリングライトモード及びビデオライトモードの一方に設定し、設定されたモードにあった色温度に自動で調整することができる。
(実施例3)
以下、図7のフローチャートを参照して、実施例3に係る外部ストロボ120によって実行される補助定常光点灯処理の手順を説明する。尚。実施例3のハードウェア構成は実施例1と同一であるため、同一の構成には同一の付番を付し、重複する説明は省略する。
ステップS401では、ユーザが外部ストロボ120の操作部204の補助定常光ON/OFF釦を押したことを検知すると、ストロボMPU203は補助定常光をONにする。
ステップS402では、ストロボMPU203は補助定常光部207の点灯モードが色温度をユーザが任意に設定する色温度選択モードか否かを判別する。色温度選択モードの場合はステップS408へ進む。色温度選択モードではない場合はステップS403に進む。
ステップS403では、ストロボMPU203は補助定常光部207の点灯モードがモデリングライトモードか否かを判定する。モデリングライトモードの場合はステップS404へ進む。モデリングライトモードでない場合はビデオライトモードと判別され、ステップS406に進む。
ステップS404では、ストロボMPU203は第1のLED208が点灯するように補助定常光部207に指示し、ステップS405で補助定常光部207が第1のLED208を点灯し、本処理を終了する。
ステップS406では、ストロボMPU203が昼白色(約5000K)の色温度になるような光量比での点灯指示を補助定常光部207に対して行う。
ステップS407では、補助定常光部207が第1のLED208と第2のLED209をステップS406の点灯指示の際の光量比で点灯し、本処理を終了する。尚、本実施例では、ステップS406で5000Kの色温度となる光量比での点灯指示を行ったが、第1のLED208の色温度(3000K)より高く、第2のLED209の色温度(6500K)より低い色温度であればよい。例えば、4000Kから6000Kの間の所定の色温度となるように光量比で第1のLED208と第2のLED209が同時点灯されればよい。
ステップS408以降の処理は、ステップS402で色温度設定モードと判別された後の処理である。
ステップS408では、ストロボMPU203はユーザが予め設定し、記録されている色温度の設定値、すなわち第1のLED208及び第2のLED209に対する設定光量比を確認する。
ステップS409では、ストロボMPU203はステップS408で確認した設定光量比での点灯指示を補助定常光部207に対して行う。
ステップS410では、補助定常光部207は第1のLED208と第2のLED209をステップS409の点灯指示の際の光量比で点灯し、本処理を終了する。
以上、本実施例によれば、ストロボMPU203は、外部ストロボ120がカメラ1と接続されず且つ測光・測色センサを持たなくても、補助定常光部207の点灯モードに応じて補助定常光の色温度を設定することができる。すなわち、モデリングライトモードであれば補助定常光が電球色となるようにし、ビデオライトモードであれば補助定常光が昼白色となるようにする。これにより、複雑な処理を踏まなくても補助定常光の色温度をその点灯モードに応じて変更することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[その他の実施例]
本発明の目的は、前述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、装置に供給することによっても、達成されることは言うまでもない。このとき、供給された装置の制御部を含むコンピュータ(またはCPUやMPU)は、記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、上述のプログラムコードの指示に基づき、装置上で稼動しているOS(基本システムやオペレーティングシステム)などが処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、装置に挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれ、前述した実施例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。このとき、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行う。
1 カメラ
101 カメラMPU
113 測光測色センサ
120 外部ストロボ
203 ストロボMPU
204 操作部
206 閃光発光部
207 補助定常光部
208 第1のLED
209 第2のLED
210 カメラ接続部

Claims (12)

  1. 閃光発光部と、互いに異なる色温度の光を出射する第1及び第2のLEDを用いて補助定常光を発光する補助定常光部とを有する、外部のカメラと共に用いられるストロボ装置であって、
    前記第1及び第2のLEDのどちらか一方の点灯及び双方の光量比を調整した同時点灯のいずれかを行って、前記補助定常光の色温度を調整する調整手段と、
    前記補助定常光部の点灯モードが静止画事前確認モードか動画モードかを判別する第1の判別手段と、
    環境光の色温度Kを取得する色温度取得手段と、
    前記第1の判別手段により前記静止画事前確認モードと判別された場合、前記色温度Kが閾値Kβより大きいか否かを判別する第2の判別手段とを備え、
    前記調整手段は、
    前記第2の判別手段により前記色温度Kが前記閾値Kβより大きいと判別された場合、前記第1のLEDの光量が前記第2のLEDの光量より大きくなるように前記光量比を調整し、
    前記第2の判別手段により前記色温度Kが前記閾値Kβ以下であると判別された場合、前記第2のLEDの光量が前記第1のLEDの光量より大きくなるように前記光量比を調整することを特徴とするストロボ装置。
  2. 前記カメラにその撮影モードを問い合わせる問合手段を更に備え、
    前記第1の判別手段は、前記問合手段による問合せに対して前記カメラから、前記カメラの撮影モードが静止画撮影モードである旨の応答があった場合、前記補助定常光部の点灯モードが前記静止画事前確認モードであると判別し、前記問合手段による問合せに対して前記カメラから、前記カメラの撮影モードが動画撮影モードである旨の応答があった場合、前記補助定常光部の点灯モードが動画モードであると判別することを特徴とする請求項1記載のストロボ装置。
  3. 前記色温度取得手段は、前記カメラがもつ測光測色センサで測定された色温度の情報を、前記カメラから取得することを特徴する請求項2記載のストロボ装置。
  4. 環境光の輝度を取得する輝度取得手段を更に備え、
    前記調整手段は、前記第1の判別手段によって前記静止画事前確認モードと判別され、且つ、前記輝度取得手段によって取得された輝度Lが閾値Lα以下の場合は、前記第1のLEDの光量が前記第2のLEDの光量より大きくなるように前記光量比を調整することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のストロボ装置。
  5. 前記輝度取得手段は、前記カメラがもつ測光測色センサで測定された輝度の情報を、前記カメラから取得することを特徴する請求項4記載のストロボ装置。
  6. 前記色温度取得手段及び前記輝度取得手段は、色温度及び輝度を測定する測光測色センサであることを特徴とする請求項4又は5記載のストロボ装置。
  7. 閃光発光部と、互いに異なる色温度の光を出射する第1及び第2のLEDを用いて補助定常光を発光する補助定常光部とを有する、外部のカメラと共に用いられるストロボ装置であって、
    前記第1及び第2のLEDのどちらか一方の点灯及び双方の光量比を調整した同時点灯のいずれかを行って、前記補助定常光の色温度を調整する調整手段と、
    前記補助定常光部の点灯モードが静止画事前確認モードか動画モードかを判別する判別手段と、
    環境光の色温度を取得する色温度取得手段とを備え、
    前記調整手段は、前記判別手段により前記静止画事前確認モードと判別された場合、前記第1のLEDを点灯し、前記判別手段により前記動画モードと判定された場合、前記補助定常光の色温度が前記第1のLEDの色温度から前記第2のLEDの色温度の間の所定の色温度となるように前記光量比を調整して、前記第1及び第2のLEDを同時点灯することを特徴とするストロボ装置。
  8. 前記第1のLEDの色温度は電球色、前記第2のLEDの色温度は昼光色であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のストロボ装置。
  9. 閃光発光部と、互いに異なる色温度の光を出射する第1及び第2のLEDを用いて補助定常光を発光する補助定常光部とを有する、外部のカメラと共に用いられるストロボ装置の制御方法であって、
    前記第1及び第2のLEDのどちらか一方の点灯及び双方の光量比を調整した同時点灯のいずれかを行って、前記補助定常光の色温度を調整する調整ステップと、
    前記補助定常光部の点灯モードが静止画事前確認モードか動画モードかを判別する第1の判別ステップと、
    環境光の色温度Kを取得する色温度取得ステップと、
    前記第1の判別ステップにおいて前記静止画事前確認モードと判別された場合、前記色温度Kが閾値Kβより大きいか否かを判別する第2の判別ステップとを有し、
    前記調整ステップは、
    前記第2の判別ステップにおいて前記色温度Kが前記閾値Kβより大きいと判別された場合、前記第1のLEDの光量が前記第2のLEDの光量より大きくなるように前記光量比を調整し、
    前記第2の判別ステップにおいて前記色温度Kが前記閾値Kβ以下であると判別された場合、前記第2のLEDの光量が前記第1のLEDの光量より大きくなるように前記光量比を調整することを特徴とする制御方法。
  10. 閃光発光部と、互いに異なる色温度の光を出射する第1及び第2のLEDを用いて補助定常光を発光する補助定常光部とを有する、外部のカメラと共に用いられるストロボ装置の制御方法であって、
    前記第1及び第2のLEDのどちらか一方の点灯及び双方の光量比を調整した同時点灯のいずれかを行って、前記補助定常光の色温度を調整する調整ステップと、
    前記補助定常光部の点灯モードが静止画事前確認モードか動画モードかを判別する判別ステップと、
    環境光の色温度を取得する色温度取得ステップとを有し、
    前記調整ステップは、前記判別ステップにおいて前記静止画事前確認モードと判別された場合、前記第1のLEDを点灯し、前記判別ステップにおいて前記動画モードと判定された場合、前記補助定常光の色温度が前記第1のLEDの色温度から前記第2のLEDの色温度の間の所定の色温度となるように前記光量比を調整して、前記第1及び第2のLEDを同時点灯することを特徴とする制御方法。
  11. 前記第1のLEDの色温度は電球色、前記第2のLEDの色温度は昼光色であることを特徴とする請求項9又は10記載の制御方法。
  12. 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の制御方法をストロボ装置に実行させることを特徴とするプログラム。
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