JP7202936B2 - ワーク保持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワーク保持装置に関するものである。
例えば、部品に対して加工、組立、検査等の処理を行う工程においては、処理対象物であるワークを台座上に保持することが行われる。この時、ワークは、台座上に所定の姿勢で保持されなければならないことから、台座の周辺には、ワークの姿勢を検知する光センサーが設けられる。光センサーは、光を出射する発光部と、その光が入射する受光部とを備え、発光部から出射されて受光部に入射する光がワークにより遮られることで生じる光の変化を検出し、その変化に基づいて、ワークが台座上に正しい姿勢で保持されているのかどうかを判定する。例えば、ワークの下面が台座の上面に水平に接触した状態がワークの正しい姿勢であるとした場合に、何らかの理由によりワークの下面が台座の上面に接触しない状態で保持されていると、本来はワークにより遮られて通過することのない光がワークと台座との間を通過するため、そのことに基づいて、ワークは、正常に保持されていないと判定される。
このような技術は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されているワーク保持装置を、ここでは、従来のワーク保持装置と呼ぶ。図8は、従来のワーク保持装置にワークが正常に保持されている状態を示す(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図である。図9は、従来のワーク保持装置にワークが正常に保持されていない状態を示す正面図である。図10は、従来のワーク保持装置にワークが正常に保持されていない状態を示す(a)正面図、(b)側面図である。
図8に示すように、台座アッシィ80は、台座81と、光透過型センサ82とを備え、全体として一つのワーク保持装置として構成されている。電極組立体14は、一対の拘束板50、60により挟み込まれ、全体として一つのワークとして構成されている。以下、一対の拘束板50、60により挟み込まれた電極組立体14をワークと呼ぶ。
台座81は、その上面にワークが着座する水平な座面81aを有する。ワークは、座面81aに位置決めされた状態で保持される。光透過型センサ82は、発光部83と、受光部84とを備える。発光部83と受光部84は、座面81aに着座するワークを両側から挟むように、互いに対向する位置に配置されている。発光部83は、座面81aに沿って水平方向にレーザー光Lbを出射する。受光部84は、発光部83から出射されたレーザー光Lbを受光する。
拘束板50の外周には、発光部83と受光部84とを結ぶ光路と交差する位置に、四角形の切欠き52が形成されている。切欠き52は、発光部83から出射されたレーザー光Lbを受光部84に向かって通過させる役割を果たす。
図8に示すように、台座81の座面81aに拘束板50の下面が水平に接触している場合、台座81と拘束板50との間には隙間が生じていないため、発光部83から出射されたレーザー光Lbは、拘束板50に遮られ、受光部84には入射しない。このことを光透過型センサ82が検知することにより、拘束板50は、座面81aに正常に着座していると判定される。
図9に示すように、台座81の座面81aに拘束板50の下面が接触していない場合、台座81と拘束板50との間には隙間が生じているため、発光部83から出射されたレーザー光Lbは、その隙間を通過して受光部84に入射する。このことを光透過型センサ82が検知することにより、拘束板50は、座面81aに正常に着座していないと判定される。
図10に示すように、台座81の座面81aに拘束板50の一端のみが着座して拘束板50の下面が座面81aに対して傾斜している場合、台座81と拘束板50との間には切欠き52を介して隙間P3が生じているため、発光部83から出射されたレーザー光Lbは、隙間P3を通過して受光部84に入射する。このことを光透過型センサ82が検知することにより、拘束板50は、座面81aに正常に着座していないと判定される。
特許第6327101号
従来のワーク保持装置では、発光部83から出射された光を受光部84に向かって通過させる切欠き52が拘束板50に形成されていることから、図10に示すように拘束板50の下面が台座81の座面81aに対して傾斜している状態を正常な状態ではないと正確に判定することができるが、予め拘束板50に切欠き52を形成しなければならないため、その分だけ拘束板50を含むワーク全体を設計する際の自由度が低下したり、切欠き52を形成するために多くの工数を要したりする等の問題が生じる。このような問題は、ワークが図6に示すような電極組立体14を一対の拘束板50、60により挟み込んだものである場合に限らず、その他の構成を有するものである場合にも同様に生じる。
本発明は、以上の問題点に鑑みて成されたものであり、台座上におけるワークの姿勢を正確に検知することが可能であると共に、ワークを設計や製造する際の自由度を向上させることが可能なワーク保持装置を提供することを目的とする。
ワークが着座する座面を有する台座と、前記座面に沿って光を出射する発光部と前記発光部から出射された前記光が入射する受光部とを有する光センサーと、を備え、前記発光部から出射された前記光が前記ワークに遮られることにより生じる前記光の変化を検知するように構成された、ワーク保持装置であって、前記座面には、前記発光部から出射された前記光を前記受光部に向かって通過させる凹部が形成されている、ワーク保持装置とする。
前記凹部の内側には、前記ワークを前記台座に対して位置決めする位置決め部が設けられている、ワーク保持装置であっても良い。
前記位置決め部は、前記発光部と前記受光部とを結ぶ前記光の光路と交差しない位置に設けられている、ワーク保持装置であっても良い。
前記位置決め部は、前記凹部の内側に設けられた位置決めピンを有する、ワーク保持装置であっても良い。
前記受光部の周辺には、前記発光部から出射された前記光を前記受光部に向かって反射する光反射部が設けられている、ワーク保持装置であっても良い。
本発明によれば、台座上におけるワークの姿勢を正確に検知することが可能であると共に、ワークを設計や製造する際の自由度を向上させることが可能なワーク保持装置を提供することができる。
本発明の実施形態におけるワーク保持装置を示す(a)一方向からの斜視図、(b)他方向からの斜視図。 本発明の実施形態におけるワーク保持装置にワークが保持された状態を示す(a)一方向からの斜視図、(b)他方向からの斜視図。 本発明の実施形態におけるワーク保持装置にワークが正常に保持されている状態を示す模式的な断面図。 本発明の実施形態におけるワーク保持装置にワークが正常に保持されていない状態を示す模式的な断面図。 本発明の実施形態におけるワーク保持装置にワークが正常に保持されていない状態を示す模式的な断面図。 本発明の実施形態におけるワーク保持装置にワークが正常に保持されていない状態を示す模式的な断面図。 本発明の実施形態におけるワーク保持装置にワークが正常に保持されていない状態を示す模式的な断面図。 従来のワーク保持装置にワークが正常に保持されている状態を示す(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図。 従来のワーク保持装置にワークが正常に保持されていない状態を示す正面図。 従来のワーク保持装置にワークが正常に保持されていない状態を示す(a)正面図、(b)側面図。
図1は、本発明の実施形態におけるワーク保持装置を示す(a)一方向からの斜視図、(b)他方向からの斜視図である。図2は、本発明の実施形態におけるワーク保持装置にワークが保持された状態を示す(a)一方向からの斜視図、(b)他方向からの斜視図である。図1、2に示すように、本発明の実施形態におけるワーク保持装置1は、部品搬送トレー2を保持する台座3と、部品搬送トレー2の姿勢を検知する光センサー4とを備えている。
部品搬送トレー2は、上から見て長方形の外形を有する板状部材であり、その上面に複数の電子部品(不図示)を整列させた状態で保持する機能を有し、全体として一つのワークとして構成されている。部品搬送トレー2は、ワーク保持装置1の外部から内部へ搬入され、ワーク保持装置1により保持された状態で、部品搬送トレー2が保持する複数の電子部品に対して所定の処理(加工等)が行われ、この処理が終了した後、ワーク保持装置1の内部から外部へ搬出される。
光センサー4は、レーザー等の光を出射する発光部4aと、その光が入射する受光部4bとを備えている。発光部4aと受光部4bは、機能的に対をなし、発光部4aから出射された光Lを受光部4bが受光することにより、一つの光センサーとして機能する。
台座3の上面には、部品搬送トレー2の下面が着座する座面3aが設けられている。台座3の座面3aと部品搬送トレー2の下面は、共に平坦面である。台座3の座面3aに部品搬送トレー2の下面が正常に着座した状態において、部品搬送トレー2の下面は、台座3の座面3aに水平に接触する。
台座3の座面3aには、発光部4aから出射された光Lを受光部4bに向かって通過させる二つの凹部5a、5bが形成されている。凹部5a、5bは、座面3aの中央部を挟んで互いに対向するように、発光部4aと受光部4bとを結ぶ光路に沿って配置されると共に、発光部4aと受光部4bとを結ぶ光路と略直交する座面の外周二辺(短辺)の中央部とそれぞれ重なるように配置されている。一方の凹部5aは、発光部4aに面する側の壁部が省略されると共に、それとは反対側の壁部が上から見て半円状の稜線を描く曲面とされた凹部である。他方の凹部5bは、受光部4bに面する側の壁部が省略されると共に、それとは反対側の壁部が上から見て半円状の稜線を描く曲面とされた凹部である。凹部5a、5bの底面は、それぞれ座面3aと平行な平坦面である。
凹部5a、5bの底面には、部品搬送トレー2を台座3に対して位置決めする位置決めピン6a、6bがそれぞれ設けられている。位置決めピン6a、6bは、それぞれ凹部5a、5bの底面から上方へ垂直に突出する円柱状の突起であり、台座3と一体的に形成されている。位置決めピン6a、6bの先端には、台座3の座面3aから離れるに従って径が漸減する円錐状の傾斜面が形成されている。位置決めピン6a、6bは、部品搬送トレー2に形成された二つの位置決め孔2aにそれぞれ係合する。これにより、部品搬送トレー2は、座面3aに沿う水平方向において、所定の着座位置に位置決めされる。
台座3の座面3aには、部品搬送トレー2を座面3a上の着座位置に向かって案内する四つのガイドピン7が設けられている。ガイドピン7は、部品搬送トレー2の四つの角部にそれぞれ対向する位置に配置されている。ガイドピン7は、座面3aから上方へ垂直に突出する円柱状の突起であり、台座3と一体的に形成されている。ガイドピン7の先端には、台座3から離れるに従って径が漸減する円錐状の傾斜面が形成されている。四つのガイドピン7は、部品搬送トレー2に形成された四つのガイド孔2bにそれぞれ係合する。これにより、部品搬送トレー2は、座面3aに沿う水平方向において、所定の着座位置に向かって案内される。
台座3の座面3aに対する各ガイドピン7の高さは、台座3の座面3aに対する位置決めピン6a、6bの高さよりも大きい。この高さの違いにより、部品搬送トレー2が座面3aに着座する際には、まず、各ガイドピン7の先端が部品搬送トレー2のガイド孔2bに挿通され、次いで、位置決めピン6a、6bの先端が部品搬送トレー2の位置決め孔2aに挿通される。この時、部品搬送トレー2に形成されたガイド孔2bは、各ガイドピン7の先端に形成された円錐状の傾斜面に接触して摺動し、この摺動に伴って部品搬送トレー2が所定の着座位置に向かって移動する。そして、この移動の途中において、部品搬送トレー2に形成された位置決め孔2aは、位置決めピン6a、6bの先端に形成された円錐状の傾斜面に接触して摺動し、この摺動に伴って部品搬送トレー2が所定の着座位置に移動して位置決めされる。
位置決めピン6a、6bの外径寸法は、互いに同じであり、部品搬送トレー2に形成された二つの位置決め孔2aの内径寸法は、互いに同じである。四つのガイドピン7の外径寸法は、互いに同じであり、部品搬送トレー2に形成された四つのガイド孔2bの内径寸法は、互いに同じである。位置決めピン6a、6bの外径寸法と位置決め孔2aの内径寸法との差は、ガイドピン7の外径寸法とガイド孔2bの内径寸法との差よりも小さい。これにより、部品搬送トレー2は、台座3の座面3aに対して、位置決めピン6a、6bの外径寸法と位置決め孔2aの内径寸法との差の範囲内において、高い精度で位置決めされると共に、ガイドピン7の外径寸法とガイド孔2bの内径寸法との差の範囲内において、低い精度で位置決めされる。但し、部品搬送トレー2の位置決め精度は、位置決めピン6a、6bによる位置決め精度に依存するため、部品搬送トレー2の最終的な位置決めは、位置決めピン6a、6bにより行われる。
発光部4aと受光部4bは、発光部4aと受光部4bとを結ぶ光路が位置決めピン6a、6bとは重ならない位置に配置されている。具体的には、発光部4aは、これと隣接する位置決めピン6aに対して、光軸と略直交する方向の一端側に寄せて配置され、受光部4bは、これと隣接する位置決めピン6bに対して、光軸と略直交する方向の他端側に寄せて配置されている。また、発光部4aと受光部4bとを結ぶ直線状の光路は、位置決めピン6a、6bを互いに結ぶ直線の中間点を通過し、二つの位置決めピン6a、6bから互いに等しい距離だけ離間している。従って、発光部4aから出射された光Lは、位置決めピン6a、6bにより遮られることなく、受光部4bに入射する。
台座3の上面には、受光部4bと隣接する凹部5bの上方を跨ぐように光反射部材8が設けられている。光反射部材8は、凹部5bの底面から離間して配置され、台座3の上面に固定されている。光反射部材8の下面は、光沢面であり、発光部4aから出射された光Lを受光部4bに向かって反射する。この光沢面は、例えば、光反射部材8を構成する母材の平滑な表面自体や、この母材の表面に施されたメッキにより形成されている。
光センサー4は、発光部4aから出射されて受光部4bに入射する光Lの量を検知し、その変化に基づいて、その状態が正常な状態であるのか異常な状態であるのかを判定する。具体的には、光センサー4は、受光部4bに入射する光Lの量が所定の閾値以下であることを検知した場合には、正常な状態であると判定し、受光部4bに入射する光Lの量が所定の閾値よりも大きいことを検知した場合には、異常な状態であると判定する。より具体的には、以下に説明する通りである。
図3は、本発明の実施形態におけるワーク保持装置にワークが正常に保持されている状態を示す模式的な断面図である。図4~7は、本発明の実施形態におけるワーク保持装置にワークが正常に保持されていない状態を示す模式的な断面図である。図3~7に示す断面は、図1に示す光Lの光路に沿ってワーク保持装置を切断した場合の断面である。
図3に示すように、台座3の座面3aに部品搬送トレー2の下面が水平に接触している場合、台座3と部品搬送トレー2との間には隙間が生じていないため、発光部4aから出射された光Lは、座面3aの中央部において台座3と部品搬送トレー2により遮られ、受光部4bには入射しない。従って、受光部4bに入射する光Lの量は、実質的にゼロとなり、所定の閾値以下となる。このことを光センサー4が検知することにより、部品搬送トレー2は、座面3aに正常に着座していると判定される。
図4に示すように、台座3の座面3aに部品搬送トレー2の下面が接触していない場合、台座3と部品搬送トレー2との間には隙間が生じているため、発光部4aから出射された光Lは、そのまま左方向へ直進して台座3と部品搬送トレー2との間を通過し、受光部4bに入射する。従って、受光部4bに入射する光Lの量は、実質的にゼロとはならず、所定の閾値より大きくなる。このことを光センサー4が検知することにより、部品搬送トレー2は、座面3aに正常に着座していないと判定される。
図5に示すように、台座3の座面3aに部品搬送トレー2の左端のみが着座して部品搬送トレー2の下面が座面3aに対して傾斜している場合、台座3と部品搬送トレー2の左端との間には、凹部5bを介して隙間が生じているため、発光部4aから出射された光Lは、その隙間を通過し、受光部4bに入射する。従って、受光部4bに入射する光Lの量は、実質的にゼロとはならず、所定の閾値より大きくなる。このことを光センサー4が検知することにより、部品搬送トレー2は、座面3aに正常に着座していないと判定される。
この場合、発光部4aから出射された光Lは、まず、そのまま左方向へ直進して部品搬送トレー2の下面に入射する。部品搬送トレー2の下面に入射した光Lは、部品搬送トレー2の下面により下方へ反射され、凹部5bの底面に入射する。凹部5bの底面に入射した光Lの一部は、凹部5bの底面により上方へ反射され、そのまま台座3と光反射部材8との間を直進し、受光部4bに入射する。また、凹部5bの底面に入射した光Lのその他の一部は、凹部5bの底面により上方へ反射され、光反射部材8の下面に入射する。光反射部材8の下面に入射した光は、光反射部材8の下面により下方へ反射され、受光部4bに入射する。光センサー4は、受光部4bに入射したこれらの光Lに基づき、部品搬送トレー2の着座状態を判定する。
図6に示すように、台座3の座面3aに部品搬送トレー2の右端のみが着座し、部品搬送トレー2の下面が座面3aに対して大きく傾斜している場合、台座3と部品搬送トレー2の右端との間には、凹部5aを介して隙間が生じているため、発光部4aから出射された光Lは、その隙間を通過し、受光部4bに入射する。従って、受光部4bに入射する光Lの量は、実質的にゼロとはならず、所定の閾値より大きくなる。このことを光センサーが検知することにより、部品搬送トレー2は、座面3aに正常に着座していないと判定される。
この場合、発光部4aから出射された光Lは、まず、そのまま左方向へ直進して部品搬送トレー2の右側面に入射する。部品搬送トレー2の右側面に入射した光Lは、部品搬送トレー2の右側面により下方へ反射され、凹部5aの底面に入射する。凹部5aの底面に入射した光Lは、凹部5aの底面により上方へ反射され、部品搬送トレー2の下面に入射する。部品搬送トレー2の下面に入射した光Lの一部は、部品搬送トレー2の下面により下方へ反射され、そのまま台座3と光反射部材8との間を直進し、受光部4bに入射する。また、部品搬送トレー2の下面に入射した光Lのその他の一部は、部品搬送トレー2の下面により上方へ反射され、光反射部材8の下面に入射する。光反射部材8の下面に入射した光は、光反射部材8の下面により下方へ反射され、受光部4bに入射する。光センサー4は、受光部4bに入射したこれらの光Lに基づき、部品搬送トレー2の着座状態を判定する。
図7に示すように、台座3の座面3aに部品搬送トレー2の右端のみが着座し、部品搬送トレー2の下面が座面3aに対して僅かに傾斜している場合、台座3と部品搬送トレー2の右端との間には、凹部5aを介して隙間が生じているため、発光部4aから出射された光Lは、その隙間を通過し、受光部4bに入射する。従って、受光部4bに入射する光Lの量は、実質的にゼロとはならず、所定の閾値より大きくなる。このことを光センサーが検知することにより、部品搬送トレー2は、座面3aに正常に着座していないと判定される。
この場合、発光部4aから出射された光Lは、まず、そのまま下方へ直進して凹部5aの底面に入射する。凹部5aの底面に入射した光Lは、凹部5aの底面により上方へ反射され、部品搬送トレー2の下面に入射する。部品搬送トレー2の下面に入射した光Lは、部品搬送トレー2の下面により下方へ反射され、そのまま台座3と光反射部材8との間を直進し、受光部4bに入射する。光センサー4は、受光部4bに入射した光Lに基づき、部品搬送トレー2の着座状態を判定する。
図3~7に示す光Lの光路は、一例を概念的に示すものであり、実際にこのような光路になるとは限らず、その他の光路になる場合もある。
この実施形態におけるワーク保持装置1によれば、例えば、以下の効果を奏する。
発光部4aから出射された光Lを受光部4bに向かって通過させる凹部5a、5bが台座3に形成されているため、従来のワーク保持装置のように光Lを通過させる凹部を部品搬送トレー2に形成する必要が無く、その分だけ、部品搬送トレー2を設計や製造する際の自由度を向上させることができる。
位置決めピン6a、6bが凹部5a、5bの底面に配置され、位置決めピン6a、6bと凹部5a、5bの配置領域が互いに共有されているため、その分だけ、台座3や部品搬送トレー2を設計や製造する際の自由度を向上させることができる。
位置決めピン6a、6bと凹部5a、5bが座面3aの中央部(構造的中心)を通る直線に沿ってそれぞれ配置されているため、台座3に対する部品搬送トレー2の位置決め精度と姿勢検知精度を向上させることができる。
発光部4aと受光部4bは、発光部4aと受光部4bとを結ぶ光路が位置決めピン6a、6bと交差しない位置に配置されているため、位置決めピン6a、6bを設計や製造する際の自由度を向上させることができる。例えば、発光部4aと受光部4bとを結ぶ光路が位置決めピン6a、6bと交差する場合には、発光部4aから出射された光Lを通過させるための開口部や透明部を位置決めピン6a、6bに形成する必要があるが、発光部4aと受光部4bとを結ぶ光路が位置決めピン6a、6bと交差しなければ、位置決めピン6a、6bにそのような開口部や透明部を形成する必要が無いため、その分だけ、位置決めピン6a、6bを設計や製造する際の自由度を向上させることができる。
受光部4bの周辺に光反射部材8が配置されているため、発光部4aから出射された光Lを受光部4bに効率良く入射させることができる。このことは、部品搬送トレー2の姿勢検知精度の向上に寄与する。
この実施形態におけるワーク保持装置1においては、例えば、以下の変形が可能である。
台座3に設けられた位置決めピン6a、6bは、位置決め孔に置き換えられ、部品搬送トレー2に設けられた位置決め孔2aは、位置決めピンに置き換えられても良い。この場合には、台座3に設けられた位置決め孔に部品搬送トレー2に設けられた位置決めピンが係合することにより、部品搬送トレー2が台座3に対して位置決めされる。部品搬送トレー2を台座3に対して位置決めする手段は、位置決めピンと位置決め孔を用いた手段に限らず、その他の手段であっても良い。
部品搬送トレー2と台座3の材質は、例えば、金属であるが、金属以外であっても良い。
部品搬送トレー2と台座3の表面のうち発光部4aから出射された光Lを反射する表面は、光反射部材8の下面と同様の光沢面であっても良い。
ワーク保持装置1に保持されるワークは、部品搬送トレー2以外のものであっても良い。
発光部4aから出射される光Lは、レーザーに限らず、その他の光であっても良い。
光センサー4は、光量の変化を検知するものに限らず、その他の光学的特性の変化を検知するものであっても良い。
発光部4aと受光部4bは、座面3aの中央部を挟んで互いに対向するように配置されなくても良い。例えば、発光部4aと受光部4bは、それぞれの発光面と受光面が座面3aの中央部側を向くように座面3aの一端側に並べて配置されても良い。この場合、座面3aの中央部を挟んで座面3aの一端側と対向する他端側には、発光部4aから出射された光を受光部4bに向かって折り返すように反射する光反射部材が配置されても良い。
本発明におけるワーク保持装置は、以上の実施形態に限定されず、その他種々の実施形態を取り得る。
1 ワーク保持装置
2 部品搬送トレー
2a 位置決め孔
2b ガイド孔
3 台座
3a 座面
4 光センサー
4a 発光部
4b 受光部
5a 凹部
5b 凹部
6a 位置決めピン
6b 位置決めピン
7 ガイドピン
8 光反射部材
L 光

Claims (5)

  1. ワークが着座する座面を有する台座と、
    前記座面に沿って光を出射する発光部と前記発光部から出射された前記光が入射する受光部とを有する光センサーと、を備え、
    前記発光部から出射された前記光が前記ワークに遮られることにより生じる前記光の変化を検知するように構成された、ワーク保持装置であって、
    前記座面には、前記発光部から出射された前記光を前記受光部に向かって通過させる凹部が形成され、
    前記凹部の下部は、前記発光部から出射された前記光を反射する底面により一様に塞がれている、
    ことを特徴とするワーク保持装置。
  2. ワークが着座する座面を有する台座と、
    前記座面に沿って光を出射する発光部と前記発光部から出射された前記光が入射する受光部とを有する光センサーと、を備え、
    前記発光部から出射された前記光が前記ワークに遮られることにより生じる前記光の変化を検知するように構成された、ワーク保持装置であって、
    前記座面には、前記発光部から出射された前記光を前記受光部に向かって通過させる凹部が形成され、
    前記凹部の内側には、前記ワークを前記台座に対して位置決めする位置決め部が設けられている、
    ことを特徴とするワーク保持装置。
  3. 前記位置決め部は、前記発光部と前記受光部とを結ぶ前記光の光路と交差しない位置に設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のワーク保持装置。
  4. 前記位置決め部は、前記凹部の内側に設けられた位置決めピンを有する、ことを特徴とする請求項2又は3に記載のワーク保持装置。
  5. ワークが着座する座面を有する台座と、
    前記座面に沿って光を出射する発光部と前記発光部から出射された前記光が入射する受光部とを有する光センサーと、を備え、
    前記発光部から出射された前記光が前記ワークに遮られることにより生じる前記光の変化を検知するように構成された、ワーク保持装置であって、
    前記座面には、前記発光部から出射された前記光を前記受光部に向かって通過させる凹部が形成され、
    前記受光部の周辺には、前記発光部から出射された前記光を前記受光部に向かって反射する光反射部が設けられている、
    ことを特徴とするワーク保持装置。
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