JP6791788B2 - 形状測定装置 - Google Patents

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本発明は、測定対象物の特定部位の形状を測定するための形状測定装置に関し、特に微細な穴、溝、突起などの微細形状を測定するための形状測定装置に関する。
近年の微細加工技術の進歩により、極めて微細な形状を作製することが可能となってきている。これに伴い、作製された微細形状を精密に測定する重要性が増している。
微細形状を測定する形状測定装置として、例えば特許文献1に示されるものがある。この形状測定装置は、光ファイバからなるプローブ(スタイラス)と、光ファイバに側方からレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、光ファイバを透過したレーザ光を受光してその受光位置を検出する光位置検出センサと、測定対象物をプローブに対して移動させて特定の測定点を光ファイバの先端に固定された接触子に接触させるようにするステージと、を備えている。レーザ光は、その光軸が光ファイバの長手軸線と直交する向きで光ファイバに照射される。プローブの接触子が測定点に接触すると光ファイバが撓み、それに伴って光ファイバを透過するレーザ光の屈折方向が変わりその光軸の方向が変化する。そうすると光位置検出センサにおける受光位置も変化する。この形状測定装置は、光位置検出センサによって受光位置の変化を検出し、受光位置の変化に基づいてプローブの接触子が測定対象物に接触したこと及びそのときの接触子の変位量を検出するようになっている。
特願2011−11171号公報
上述の形状測定装置は、プローブである光ファイバがロッドレンズとして機能し、光ファイバの撓みに伴うレーザ光の光路変化が拡大されるため、接触子と測定対象物との接触の検知とそれによるプローブの撓み量の測定を高精度で行うことができる。しかしながら、より微細な形状をより正確に測定できるようにするために、測定感度のさらなる向上が望まれている。
そこで本発明は、上述のような形状測定装置において、測定感度をさらに向上させることを目的とする。
すなわち本発明は、
スタイラス保持手段と、
該スタイラス保持手段に保持された基部から先端部にまで長手軸線の方向に延在し少なくとも一部が光透過材料で形成された可撓性を有するスタイラス軸、及び該スタイラス軸の先端部に配置された接触子、を有するスタイラスと、
該スタイラス軸の該光透過材料の部分に計測光を照射する計測光照射手段であって、該スタイラス軸の該光透過材料の部分を透過する該計測光の光軸が、該長手軸線に直交する平面に対して傾斜して該スタイラス軸を横断するようにされた計測光照射手段と、
該スタイラス軸を透過した計測光を受光する受光部を有し、該受光部内における該計測光の受光位置を検出するようにされた光位置検出手段と、
測定対象物と該スタイラス保持手段とを相対的に移動させて、該スタイラスの該接触子を該測定対象物の所定の測定点に接触させる移動手段と、
を備える、形状測定装置を提供する。
当該形状測定装置においては、スタイラス軸を透過する計測光の光軸が、スタイラス軸の長手軸線に直交する平面に対して傾斜してスタイラス軸を横断するようになっている。本発明の発明者らは、計測光をこのようにスタイラス軸に対して傾斜させて照射することにより、スタイラスの撓み量に対する光位置検出手段の受光部における受光位置の変化量が大きくなることを実験及びシミュレーションにより見出した。スタイラスの撓み量に対する受光位置の変化の割合が大きくなることにより、光位置検出手段はより微小な撓みを検出することが可能となる。すなわち、当該形状測定装置においては、従来のように計測光をスタイラス軸に対して直角に照射していたものに比べて、測定感度を向上させることが可能となる。
好ましくは、
該計測光照射手段が、該計測光の伝搬方向を変える光伝搬方向変更部材を備え、該光伝搬方向変更部材により伝搬方向を変更された計測光の光軸が、該接触子の側から該基部の側に向かう方向で該平面に対して傾斜して該スタイラス軸を横断するようにされ、
該計測光照射手段と該光位置検出手段とが該長手軸線の方向で該スタイラスの該接触子よりも該基部の側に配置されているようにすることができる。
従来の形状測定装置においては、計測光であるレーザ光をその光軸がスタイラス軸の長手軸線に対して直角となるようにスタイラス軸に照射し、またそのレーザ光をコンデンサレンズによってスタイラス軸の近傍で集光させるようにしていた。このような構成の場合、計測光を集光させるコンデンサレンズや光源となるレーザ装置などがスタイラスの長手軸線の方向で見てスタイラスの接触子よりもさらに先の場所にも位置することになる。そうすると、測定対象物は、コンデンサレンズやレーザ装置を含む計測光照射手段や光位置検出センサに干渉せず且つスタイラスに向かって集光しその後に拡散するレーザ光を遮らない大きさに制限されることになる。例えば上述の従来の形状測定装置においては、スタイラスの長手軸線に直交する方向での大きさが20mmを超えると測定対象物がレーザ光の一部を遮るようになるため、それ以上の大きさの測定対象物の測定を行うことが困難であった。これに対して、光伝搬方向変更部材で計測光の伝搬方向を変更させる構成により計測光をスタイラス軸に対して斜めに照射して測定感度の向上を可能としながら、さらに計測光照射手段と光位置検出手段とを長手軸線の方向でスタイラスの接触子よりも基部の側に配置するようにすることにより、スタイラスの長手軸線に直交する平面の方向での測定対象物の大きさの制限が緩和されて、より大きな測定対象物の測定を行うことも可能となる。
具体的には、該計測光が可視光であり、該光伝搬方向変更部材が該計測光を反射するプリズムであるようにすることができる。
また、該スタイラス軸が円柱状であるようにすることができる。
さらには、該スタイラス軸が光ファイバであるようにすることができる。
以下、本発明に係る形状測定装置の実施形態を添付図面に基づき説明する。
本発明の一実施形態に係る形状測定装置の概略図である。 図1の形状測定装置のプリズム及びスタイラスの周辺の拡大図である。 図1の形状測定装置における測定原理を示す第1の概略図であり、スタイラスが撓んでいない状態を示す図である。 図1の形状測定装置における測定原理を示す第2の概略図であり、スタイラスがX方向に撓んだ状態を示す図である。 レーザ光を光ファイバに対して傾斜させて照射することによる測定感度への影響を確認するための実験装置の概略図である。 図5の実験装置による測定感度の確認実験の結果を示すグラフである。 レーザ光を光ファイバに対して傾斜させて照射することによる測定感度への影響を確認するための3次元光線追跡シミュレーションの結果を示すグラフである。
本発明の実施形態に係る形状測定装置10は、図1に示すように、スタイラス保持部材12と、スタイラス保持部材12に保持されたスタイラス14と、スタイラス14に計測光である青色レーザ光L1、L2をそれぞれ照射する第1及び第2のレーザ光照射ユニット(計測光照射手段)16、17と、スタイラス14を透過したレーザ光L1、L2をそれぞれ受光する第1及び第2の2分割型フォトダイオード(光位置検出手段)18、19と、測定対象物Wを移動させるXYZステージ(移動手段)20と、を備える。
スタイラス14は、基部22から先端部24にまで下方に延びる光ファイバで形成されたスタイラス軸26と、スタイラス軸26の先端部24に固定された球状のガラスで形成された接触子28とを有する。この光ファイバは計測光である青色レーザ光L1、L2を透過する透明な材料により形成されている。当該実施形態においては、スタイラス軸26である光ファイバの直径は0.4μm、接触子28であるガラス球の直径は1μm、全長はおよそ0.5mmとなっている。スタイラス14のスタイラス軸26や接触子28の材質及び大きさは測定対象に合わせて適宜選択可能である。
スタイラス保持部材12は、スタイラス軸26の基部22を保持するスタイラス固定部30と、スタイラス固定部30を把持する取付部32とを有する。スタイラス固定部30はチューブ型のピエゾ駆動素子により形成されており、保持したスタイラス14の位置及び姿勢をピエゾ駆動素子によって微調整できるようになっている。
第1及び第2のレーザ光照射ユニット16、17は、それぞれ、波長375nmのレーザ光L1、L2を出射する半導体レーザ34、35と、半導体レーザ34、35から出射されたレーザ光L1、L2を集光するコンデンサレンズ36、37と、レーザ光L1、L2を反射して伝搬方向を変更する光伝搬方向変更部材としてのプリズム38、39とを有する。レーザ光L1、L2はプリズム38、39で反射された後にスタイラス軸26の直前で集光してからスタイラス軸26を透過するように設定されている。第1及び第2の2分割型フォトダイオード18、19は、スタイラス14を間に挟んで第1及び第2のレーザ光照射ユニット16、17の反対側にそれぞれ位置し、スタイラス軸26を透過したレーザ光L1、L2を受光するように配置されている。各2分割型フォトダイオード18、19は、互いに隣接した2つのフォトダイオード40a、40b、41a、41bを有しており、各フォトダイオード40a、40b、41a、41bは照射された光の強度に応じた電圧を出力するようになっている。第1のレーザ光照射ユニット16と第2のレーザ光照射ユニット17とは、スタイラス14の長手軸線Aを中心に互いに対して90度回転した位置にある。第1の2分割型フォトダイオード18と第2の2分割型フォトダイオード19も同様に、スタイラス14の長手軸線Aを中心に互いに対して90度回転した位置にある。
図2に示すように、第1のレーザ照射ユニット16において、プリズム38に照射されるレーザ光L1は、その光軸C1がスタイラス14の長手軸線Aに直交する平面(水平面)Pに対する角度α1が26.5度でスタイラス14の長手軸線Aの方向で基部22から接触子28の側に向かう方向(図で見て下向き)となるように設定されている。レーザ光L1はプリズム38内を角度α1で伝搬しプリズム38の底面42で反射する。反射したレーザ光L1は、プリズム38を出た後にスタイラス軸26を透過する。スタイラス軸26を透過するレーザ光L1は、その光軸C1が長手軸線Aに直交する平面Pに対して傾斜してスタイラス軸26を横断するように伝搬する。具体的には、光軸C1は、接触子28の側から基部22の側に向かう方向(図で見て上向き)で平面Pに対する角度α2が26.5度となる向きに傾斜している。レーザ光L1は、接触子28から上方におよそ250μmの位置でスタイラス軸26を透過する。第2のレーザ照射ユニット17においてもレーザ光L2はレーザ光L1と同様に伝搬するようになっている。
当該形状測定装置10においては、第1及び第2のレーザ光照射ユニット16、17を構成する半導体レーザ34、35、コンデンサレンズ36、37、及びプリズム38、39、並びに第1及び第2の2分割型フォトダイオード18、19が、長手軸線Aの方向でスタイラス14の接触子28よりも基部22の側(図で見て上側)に配置されている。従来の形状測定装置においては、計測光であるレーザ光をスタイラス軸に対して側方から直角に照射するようになっていたため、計測光を集光させるコンデンサレンズや光源となる半導体レーザなどがスタイラスの長手軸線の方向で見て部分的にスタイラスの接触子よりもさらに下方にまで位置することになる。そのため、測定可能な測定対象物Wは、コンデンサレンズやレーザ装置などに干渉せず且つスタイラスに向かって集光しその後に拡散するレーザ光を遮らない大きさのものに制限されていた。これに対して、当該形状測定装置10においては、プリズム38、39によってレーザ光L1、L2を反射する構成により、レーザ光照射ユニット16、17と2分割型フォトダイオード18、19とが長手軸線Aの方向でスタイラス14の接触子28よりも下方には位置しないようになっているため、スタイラス14の長手軸線Aに直交する平面Pの方向での測定対象物Wの大きさの制限が緩和されて、より大きな測定対象物Wの測定を行うことが可能となっている。
スタイラス14の下に位置するXYZステージ20の上には測定対象物Wが載置される。XYZステージ20は、測定対象物WをX方向、Y方向、及びZ方向に移動させて、スタイラス14の接触子28を測定対象物Wの所定の測定点に接触させるようにする。
接触子28が測定対象物Wに接触しておらず、スタイラス14が真っ直ぐに下方に延びている状態においては、2つのレーザ光照射ユニット17,18によりスタイラス14に照射されるレーザ光L1、L2は、図3に示すように、各光軸C1、C2が平面視でスタイラス軸26の中心を通るように設定される。このときスタイラス軸26を透過した各レーザ光L1、L2は各2分割型フォトダイオード18、19の受光部44、45の中心位置に至り、フォトダイオード40a、40b、とフォトダイオード41a、41bとにはそれぞれ同じ強度の光が照射されることになる。したがって、フォトダイオード40aと40bの出力電圧値およびフォトダイオード41aと41bの出力電圧値はそれぞれ等しくなり、各出力電圧値の差はゼロとなる。測定対象物WがXYZステージ20によって移動されて接触子28が測定対象物Wに接触すると、スタイラス軸26は撓み、スタイラス軸26の中心がレーザ光L1、L2の光軸C1、C2からずれる。例えば、スタイラス軸26がX方向(図でみて右方向)に撓んだときには、図4に示すように、第2のレーザ光照射ユニット17からのY方向に伝搬するレーザ光L2のスタイラス軸26による屈折の方向が変化して、スタイラス軸26を透過したレーザ光L2の光軸C2の方向が変化する。これにより第2の2分割型フォトダイオード19の受光部45におけるレーザ光L2の受光位置も変化する。このとき、第2の2分割型フォトダイオード19における一方のフォトダイオード41bに他方のフォトダイオード41aよりも多くの光が照射されるようになるため、各フォトダイオード41a、41bの出力電圧値に差が生じる。この電圧差に基づいて受光位置の変化量を求めることができ、ひいてはスタイラス軸26のX方向の撓み量を求めることができる。なお、このときの第1の2分割型フォトダイオード18のフォトダイオード40aと40bとの出力電圧値は、依然として等しくなっている。スタイラス軸26がY方向に撓んだ時にも同様に第1の2分割型フォトダイオード18における2つのフォトダイオード40a、41bの出力電圧値の差に基づいてスタイラス軸26のY方向での撓み量を求めることができる。また、第1の2分割型フォトダイオード18と第2の2分割型フォトダイオード19とによって求められたY方向及びX方向への撓み量からスタイラスの撓みの方向を正確に求めることができる。
当該形状測定装置10においては、このように第1及び第2の2分割型フォトダイオード18、19の各フォトダイオード40a、40b、41a、41bの出力電圧値の差に基づいてスタイラス14の接触子28が測定対象物Wに接触したことを検知するとともに、スタイラス軸26の撓み量とその方向を検出することができるようになっている。スタイラス軸26の撓み量から換算される接触子28の変位量と、XYZステージ20の移動量とに基づいて接触子28が接触した測定対象物Wの測定点の座標を求めることができる。このような測定を別の測定点に対しても行うことにより、測定対象物Wの形状を測定することができる。
当該形状測定装置10においては、上述のように、スタイラス軸26を透過するレーザ光L1、L2の光軸C1、C2がスタイラス14の長手軸線Aに直交する平面Pに対して傾斜してスタイラス軸26を横断するようになっている。レーザ光L1、L2の光軸C1、C2が該平面Pに対して傾斜していることによる測定感度への影響を確認するための実験を行ったところ、以下のような結果が得られた。
この確認実験は、図5に示すように、直径70μmの光ファイバ52をY方向に所定角度θ(0°、10°、20°)だけ傾けた状態でレーザ半導体54とコンデンサレンズ56とによりレーザ光Lを水平方向から照射してその透過光を2分割型フォトダイオード58で受光するようにした実験装置50を用いて行った。光ファイバ52を精密ステージ60でX方向に±2.5μmの範囲で水平に移動させて、そのときに2分割型フォトダイオード58で検出された出力電圧値の差を測定すると、図6のような結果となった。なお、図6における出力電圧値の差は絶対値となっている。図6から、光ファイバ52の傾斜角度が大きくなるほど、光ファイバ52のX方向変位量に対する出力値の変化の割合が大きくなっていることが分かる。
次に、3次元幾何学光線追跡シミュレーションにより、レーザ光の傾斜角と測定感度の関係について解析を行った。シミュレーションにおいては、レーザ光の強度分布はガウス分布であると仮定し、Box−Muller法によりガウス分布の乱数を生成して、この分布に基づく光線を仮想的に出射し、各光線を追跡して2分割型フォトダイオードの各フォトダイオードに到達する光線量を求め、各フォトダイオードで検出されるであろう光強度を算出するようにした。なお、出力値は、出射された光線に対する各フォトダイオードの相対受光量を%で表示したものとなっている。図7においても出力値の差は絶対値となっている。図7から、シミュレーションにおいても、傾斜角度θが大きくなるほど、光ファイバのX方向変位量に対する出力値の変化の割合が大きくなることが分かる。
当該形状測定装置10においては、スタイラス軸26を透過するレーザ光L1、L2の光軸C1、C2が、スタイラス軸26の長手軸線Aに直交する平面Pに対して傾斜してスタイラス軸26を横断するようになっている。上述の実験結果(図6)及びシミュレーション結果(図7)に示されているように、計測光であるレーザ光L1、L2をこのようにスタイラス軸26に対して傾斜させて照射することにより、スタイラス14の撓み量に対する2分割型フォトダイオード18,19の出力値の変化が大きくなる。スタイラス14の撓み量に対する出力値の変化の割合が大きくなることにより、2分割型フォトダイオード18、19はスタイラス14のより微小な撓みを検出することが可能となる。すなわち、当該形状測定装置10においては、レーザ光L1、L2をスタイラス軸26に対して傾斜して照射するという構成により、従来のように計測光をスタイラス軸26に対して直角に照射していたものに比べて、測定感度を向上させることが可能となる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を行うことが可能である。例えば、必ずしもプリズムなどの光伝搬方向変更部材によって計測光の伝搬方向を変更する構成としなくてもよい。その場合には、レーザ光照射ユニット又は2分割型フォトダイオードのうちの少なくとも一方が接触子よりも下方に位置することになるため、測定対象物の大きさや測定対象物中の測定可能な部分が制限されることになるが、光伝搬方向変更部材がないことにより構造は簡略化され、また光軸の調整も容易になる。例えばウエハーの端に形成された微小形状を測定する場合などには、該制限はそれほど問題とならない。
また、光伝搬方向変更部材として、例えばミラーやフォトニック結晶などのプリズム以外の部材を用いることもできる。特にフォトニック結晶を用いた場合には、計測光を結晶内で直角に曲げたり、負の屈折率で曲げたり、又は特定の波長の光だけを集光させたりするなど、プリズムなどの通常の光学素子では実現が難しい光の伝搬操作を行うことが可能となり、装置設計の自由度が大きくなる。なお、光伝搬方向変更部材は、スタイラス軸を透過した後の計測光の伝搬方向を変更するように配置することもできる。また、計測光を光ファイバによってスタイラス軸の近傍にまで導いて、光ファイバの端面からスタイラス軸に向かって計測光を照射するようにすることもできる。このとき、端面が斜めにカットされていたりレンズ形状とされていたりする、いわゆる先端加工光ファイバを利用すれば、計測光が端面から出射されるときに計測光の伝搬方向を適当な方向に変更することができる。すなわち、光ファイバに光伝搬方向変更部材としての機能を付加することができる。
スタイラス軸は計測光が照射される位置において該計測光を透過するように構成されていればよく、その全体が光透過材料で構成されている必要は必ずしもない。また、計測光は可視光に限られず、赤外光や紫外光などの可視光領域外の光としてもよい。したがって、光透過材料は可視光を透過するような透明材料である必要は必ずしもない。例えば計測光として赤外光を利用した場合には、スタイラス軸の光透過材料としてシリコンを採用することができる。シリコンは、可視光はほとんど透過しないが、赤外光はよく透過する特性を有している。また、スタイラスの接触子は例えばダイヤモンドやルビーなどの鉱物やステンレスなどの金属、又はセラミックスや樹脂など、ガラス以外の適当な材料としても良い。また、接触子はスタイラス軸と別体の部材としてスタイラス軸に接着等により取り付けるようにしてもよいし、スタイラス軸と接触子を一体の部材として形成するようにしてもよい。
光位置検出手段は、上述の2分割型フォトダイオード以外にも、4分割型フォトダイオードやCCDなどの他の光センサによって構成することもできる。上記実施形態においては、XYZステージによって測定対象物をスタイラスに対して移動させるようになっているが、スタイラスを保持するスタイラス保持部材を測定対象物に対して移動させるようにしてもよいし、または測定対象物をXY方向に移動させ、スタイラスをZ方向に移動させるなど両方を移動させるようにしても良い。また、移動手段は必ずしもXYZの3方向の直動ステージである必要はなく、測定対象によってはXZ方向だけとしたり、回転ステージを有するようにしたりしてもよい。例えば円柱状の部材の真円度測定を行うような場合には、移動手段として回転ステージを有していてもよく、そのような場合には計測光照射手段と光位置検出手段とをそれぞれ1つだけ備える構成としてもよい。
形状測定装置10;スタイラス保持部材12;スタイラス14;第1のレーザ光照射ユニット16;第2のレーザ光照射ユニット17;第1の2分割型フォトダイオード18;第1の2分割型フォトダイオード19;XYZステージ20;基部22;先端部24;スタイラス軸26;接触子28;スタイラス固定部30;取付部32;半導体レーザ34、35;コンデンサレンズ36、37;プリズム38、39;フォトダイオード40a、40b、41a、41b;底面42;受光面44、45;
実験装置50;光ファイバ52;レーザ半導体54;コンデンサレンズ56;2分割型フォトダイオード58;精密ステージ60;
レーザ光L、L1、L2;測定対象物W;長手軸線L;光軸C1、C2;平面P;

Claims (5)

  1. スタイラス保持手段と、
    該スタイラス保持手段に保持された基部から先端部にまで長手軸線の方向に延在し少なくとも一部が光透過材料で形成された可撓性を有するスタイラス軸、及び該スタイラス軸の先端部に配置された接触子、を有するスタイラスと、
    該スタイラス軸の該光透過材料の部分に計測光を照射する計測光照射手段であって、該スタイラス軸の該光透過材料の部分を透過する該計測光の光軸が、該長手軸線に直交する平面に対して傾斜して該スタイラス軸を横断するようにされた計測光照射手段と、
    該スタイラス軸を透過した計測光を受光する受光部を有し、該受光部内における該計測光の受光位置を検出するようにされた光位置検出手段と、
    測定対象物と該スタイラス保持手段とを相対的に移動させて、該スタイラスの該接触子を該測定対象物の所定の測定点に接触させる移動手段と、
    を備える、形状測定装置。
  2. 該計測光照射手段が、該計測光の伝搬方向を変える光伝搬方向変更部材を備え、該光伝搬方向変更部材により伝搬方向を変更された計測光の光軸が、該接触子の側から該基部の側に向かう方向で該平面に対して傾斜して該スタイラス軸を横断するようにされ、
    該計測光照射手段と該光位置検出手段とが該長手軸線の方向で該スタイラスの該接触子よりも該基部の側に配置されている、請求項1に記載の形状測定装置。
  3. 該計測光が可視光であり、該光伝搬方向変更部材が該計測光を反射するプリズムである、請求項2に記載の形状測定装置。
  4. 該スタイラス軸が円柱状である、請求項1乃至3の何れか一項に記載の形状測定装置。
  5. 該スタイラス軸が光ファイバである、請求項1乃至4の何れか一項に記載の形状測定装置。
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