JP7201739B2 - パンツタイプ使い捨て着用物品 - Google Patents
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Description
<第1の態様>
前身頃の両側部と、後身頃の両側部とが接合されて形成された、環状の胴周り領域と、前身頃の胴周り領域から股間部を経て後身頃の胴周り領域にわたる中間領域と、前記胴周り領域における前記中間領域と反対側に設けられたウエスト開口と、前記中間領域の幅方向の両側に設けられた脚開口と、少なくとも前記胴周り領域を形成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に対して取り付けられた内装体とを備え、
前記外装体は、前記ウエスト開口側の端部として定まるウエスト部を有し、
前記ウエスト部は、不織布からなる第1シート及び不織布からなる第2シートが積層された外側部分と、この外側部分から続く前記第1シート及び前記第2シートが前記ウエスト開口の縁で内側に折り返され、その少なくとも一方のシートが前記ウエスト部の全体にわたり延びて形成された内側部分とを有し、
前記内側部分は前記外側部分に対して接合されており、
前記ウエスト部は、前記外側部分と前記内側部分との間に、幅方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた複数本の細長状のウエスト弾性部材を有し、
前記第1シート及び前記第2シートは、前記外側部分及び前記内側部分にわたり前後方向に続く接合位置と、前記外側部分及び前記内側部分にわたり前後方向に続く非接合位置とが、幅方向に交互に繰り返し設けられ、
前記接合位置では、前記第1シート及び前記第2シートが溶着接合されており、
前記外側部分は、前記ウエスト開口の縁から前記脚開口側に10mm以下の外側エッジ領域を有し、前記内側部分は、前記ウエスト開口の縁から前記脚開口側に10mm以下の内側エッジ領域を有し、
前記ウエスト部における前記外側部分は、その前後方向の中間より前記ウエスト開口側に位置し、前記外側エッジ領域を含む第1部分と、その反対側に位置する第2部分とを有し、
前記ウエスト部は、前記第1部分及び前記第2部分と重なる位置にそれぞれ少なくとも1本の前記ウエスト弾性部材を有し、
前記外側エッジ領域及び前記内側エッジ領域にわたる前記接合位置では、一か所に相対的に接合強度の高い強接合部が配されるとともに、それ以外の部分には、相対的に接合強度の低い弱接合部及び非接合部の少なくとも一方が配されており、
前記第1部分のうち前記外側エッジ領域を除いた領域、及び前記内側部分のうち前記内側エッジ領域を除いた領域における前記接合位置では、前記弱接合部が前記非接合部を介して前後方向に間欠的に配されている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨て着用物品。
本パンツタイプ使い捨て着用物品の外装体の特徴は、第1シート及び第2シートの接合部を強弱変化(不織布は溶着による接合強度が弱いほど、繊維の溶融が抑制され、柔軟となる)させるだけでなく、その配置を工夫したところにある。すなわち、本パンツタイプ使い捨て着用物品の外装体では、ウエスト弾性部材は第1シート及び第2シートの二層を接合した外側部分で覆われており、その第1部分は少なくとも外側エッジ領域を除いて強接合部を有せず、弱接合部が非接合部を介して前後方向に間欠的に配され、第1シート及び第2シートが一体化されているため、外面の肌触りが柔軟でありながら、第1シート及び第2シートを折り返してウエスト開口の縁を形成する際、及び製品を着用した際、第1シート及び第2シートがズレにくくなる。
さらに、外側エッジ領域及び内側エッジ領域にわたる接合位置では、一か所に強接合部が配されることにより、折り返し位置の近傍で第1シート及び第2シートが強固に一体化されているため、第1シート及び第2シートを折り返してウエスト開口の縁を形成する際折りやすく、かつその際及び製品を着用した際、ウエスト開口の縁及びその近傍で第1シート及び第2シートがズレにくくなる。
また、ウエスト開口側のウエスト弾性部材が、内側部分における第1シート及び第2シートの二層を有する部分で被覆されていると、その被覆部分では、少なくとも内側エッジ領域を除いて強接合部を有せず、弱接合部が非接合部を介して前後方向に間欠的に配されるため、内面の(着用者の)肌触りも柔軟となる。
なお、接合部の強弱(接合強度)は、単位面積又は単位長さ当たりの接合部を引き裂くのに必要な引張力の大小を意味する。
前記外側エッジ領域及び前記内側エッジ領域にわたる前記接合位置では、前記内側エッジ領域の一か所に前記強接合部が配されるとともに、それ以外の部分には前記弱接合部及び前記非接合部の少なくとも一方が配されている、
第1の態様のパンツタイプ使い捨て着用物品。
本第2の態様によれば、第1シート及び第2シートを折り返してウエスト開口の縁を形成する際に特に折りやすくなり、かつその際及び製品を着用した際、内側部分に強接合部が位置するようになり、ウエスト開口の縁及びその近傍で内側部分における第1シート及び第2シートがズレにくくなるため好ましい。
前記内側エッジ領域における前記接合位置の一か所に設けられる前記強接合部と、最もウエスト開口側に位置するウエスト弾性部材とが重なっていない、
第2の態様のパンツタイプ使い捨て着用物品。
強接合部は薄く硬い部分となるため、これを内側エッジ領域に設ける場合、ウエスト弾性部材と強接合部とが重なっていると、着用者の肌触りが悪化しやすい。よって、本態様のように配置されていると好ましい。
前記第2部分における前記接合位置では、相対的に接合強度の高い強接合部が、相対的に接合強度の低い弱接合部及び非接合部の少なくとも一方を介して前後方向に間欠的に配されている、
第1~3のいずれか1つの態様のパンツタイプ使い捨て着用物品。
第2部分についても第1部分における外側エッジ領域を除いた領域と同様に、強接合部が設けられていないと、柔軟性を図る上では好ましいが、ウエスト部の全体が柔軟であると、ウエスト部の形状が崩れて装着感や外観を悪化させるおそれがある。よって、第1部分と異なり、第2部分には強接合部が間欠的に設けられているのも好ましい。
前記第2部分における最も前記ウエスト開口側に位置する前記強接合部は、最もウエスト開口側のウエスト弾性部材と、最も脚開口側のウエスト弾性部材との間の領域を前後方向に三等分したときの中央の領域に位置している、
第4の態様のパンツタイプ使い捨て着用物品。
外側部分の第2部分における最もウエスト開口側に位置する強接合部が上記範囲内に位置していると、ウエスト部の形状が崩れて装着感や外観を悪化させるおそれが少ないものとなる。
前記胴周り部の外装体は、前記ウエスト部の脚開口側に続くウエスト下方部を有し、
前記ウエスト下方部は、前記外側部分から続く前記第1シート及び前記第2シートと、前記第1シート及び前記第2シートの間に、幅方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた複数本の細長状のウエスト下方弾性部材とを有し、
前記接合位置及び前記非接合位置は、前記ウエスト部から前記ウエスト下方部にわたり続いており、
前記ウエスト下方部における前記接合位置では、前記ウエスト下方弾性部材の前後方向の両側に前記強接合部が隣接配置されるとともに、隣り合うウエスト下方弾性部材の間における隣り合う前記強接合部の間に弱接合部が配置されており、
前記第2部分の前記接合位置における前記強接合部の寸法及び配置間隔が、前記ウエスト下方部の前記接合位置における最もウエスト開口側に位置する前記強接合部の寸法及び配置間隔に等しい、
第4又は5の態様のパンツタイプ使い捨て着用物品。
ウエスト下方部における接合部の強弱の配置は特許文献2記載のものと同様であると好ましいが、強接合部の配置がウエスト下方部とウエスト部との境界で切り替わると、風合いが急に変化するため、その境界に横皺が生じやすくなったり、境界が違和感をもたらしたりするおそれがある。したがって、本態様のように、第2部分に強接合部を設けるとともに、その寸法及び配置をウエスト下方部における最もウエスト開口側に位置する強接合部の寸法及び配置と共通にするのは好ましい。
前記強接合部の前後方向の寸法は2~4mmであり、
前記弱接合部の前後方向の寸法は、前記強接合部の前後方向の寸法の1.0~2.0倍であり、
前記非接合部の前後方向の寸法は、前記弱接合部の前後方向の寸法の0.5~1.2倍である、
第1~6のいずれか1つの態様のパンツタイプ使い捨て着用物品。
強接合部、弱接合部、非接合部の寸法は適宜定めることができるが、本態様の範囲内であると好ましい。
前記弱接合部の見かけの厚みが、前記非接合部における前記第1シートの見かけの厚み及び第2シートの見かけの厚みの総和の0.5~0.9倍であり、
前記強接合部の見かけの厚みが、前記弱接合部の見かけの厚みの0.5~0.9倍である、
第1~7のいずれか1つの態様のパンツタイプ使い捨て着用物品。
強接合部、弱接合部、非接合部の厚みは適宜定めることができるが、本態様の範囲内であると好ましい。
<第9の態様>
前身頃の両側部と、後身頃の両側部とが接合されて形成された、環状の胴周り領域と、前身頃の胴周り領域から股間部を経て後身頃の胴周り領域にわたる中間領域と、前記胴周り領域における前記中間領域と反対側に設けられたウエスト開口と、前記中間領域の幅方向の両側に設けられた脚開口と、少なくとも前記胴周り領域を形成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に対して取り付けられた内装体とを備え、
前記外装体は、前記ウエスト開口側の端部として定まるウエスト部を有し、
前記ウエスト部は、不織布からなる第1シート及び不織布からなる第2シートが積層された外側部分と、この外側部分から続く前記第1シート及び前記第2シートが前記ウエスト開口の縁で内側に折り返されて前記ウエスト部の全体にわたり延びて形成された内側部分とを有し、
前記内側部分は前記外側部分に対して接合されており、
前記ウエスト部は、前記内側部分における前記第1シートと前記第2シートとの間に、幅方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた複数本の細長状のウエスト弾性部材を有し、
前記第1シート及び前記第2シートは、前記外側部分及び前記内側部分にわたり前後方向に続く接合位置と、前記外側部分及び前記内側部分にわたり前後方向に続く非接合位置とが、幅方向に交互に繰り返し設けられ、
前記接合位置では、前記第1シート及び前記第2シートが、それらの間に前記ウエスト弾性部材を有する部位では前記ウエスト弾性部材を介して及び前記ウエスト弾性部材を有しない部位では直接にそれぞれ溶着接合されており、
前記内側部分は、前記ウエスト開口の縁から前記脚開口側に5mm以下の内側エッジ領域を有し、
前記ウエスト部における前記外側部分は、その前後方向の中間より前記ウエスト開口側に位置する第1部分と、その反対側に位置する第2部分とを有し、
前記内側エッジ領域は、少なくとも1本の前記ウエスト弾性部材を有し、
前記内側部分における前記接合位置では、前記ウエスト弾性部材の前後方向の両側に相対的に接合強度の高い強接合部が配されるとともに、隣り合う前記ウエスト弾性部材の間における隣り合う前記強接合部の間の部分が弱接合部とされており、
前記第1部分における前記接合位置では、前記強接合部が配されずに前記弱接合部が非接合部を介して前後方向に間欠的に配されている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨て着用物品。
本パンツタイプ使い捨て着用物品の外装体の特徴は、第1シート及び第2シートの接合部を強弱変化(不織布は溶着による接合強度が弱いほど、繊維の溶融が抑制され、柔軟となる)させるだけでなく、その配置を工夫したところにある。すなわち、本パンツタイプ使い捨て着用物品の外装体では、ウエスト部の弾性部材は第1シート及び第2シートの二層を接合した外側部分で覆われており、その第1部分は強接合部を有せず、弱接合部が非接合部を介して前後方向に間欠的に配されて第1シート及び第2シートが一体化されているため、外面の肌触りが柔軟でありながら、第1シート及び第2シートを折り返してウエスト開口の縁を形成する際、及び製品を着用した際、第1シート及び第2シートがズレにくくなる。
さらに、内側エッジ領域を含め内側部分に強接合部が配されることにより、折り返し位置の近傍で第1シート及び第2シートが強固に一体化されているため、第1シート及び第2シートを折り返してウエスト開口の縁を形成する際折りやすく、かつその際及び製品を着用した際、ウエスト開口の縁及びその近傍で第1シート及び第2シートがズレにくくなる。
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3~図5に示されるように、身体側となるトップシート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、トップシート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、トップシート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側部から装着者の脚周りに接するように延び出た起き上がりギャザー60を示している。
トップシート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、有孔プラスチックシートなどを例示することができる。また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高め、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止するためのものである。中間シート40は省略することもできる。
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。この他にも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができるが、後述するカバー不織布13とのホットメルト接着剤を介した接着時に十分な接着強度を得るため、樹脂フィルムを用いるのが望ましい。
起き上がりギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向LDの全体にわたり延在し、装着者の脚周りに接して横漏れを防止するために設けられているものである。必要に応じて、起き上がりギャザー60は省略することもできる。
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100~300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30~120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1~16dtex、好ましくは1~10dtex、さらに好ましくは1~5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5~75個、好ましくは10~50個、さらに好ましくは15~50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いることができる。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の使い捨ておむつに使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5~40g/m2、特に10~30g/m2のものが望ましい。
図示例の外装体12F,12Bは、前身頃Fの胴周り領域Tを形成する長方形の前側外装体12Fと、後身頃Bの胴周り領域Tを形成する長方形の後側外装体12Bとからなり、前側外装体12F及び後側外装体12Bは股間側で連続しておらず、前後方向LDに離間されたものとなっている。この離間距離12dは例えば150~250mm程度とすることができる。外装体12F,12Bは、前身頃Fから後身頃Bにかけて股間部を通り連続する一体的なものであってもよい。
図8及び図9に示すように、ウエスト部Wは、不織布からなる第1シート12S及び不織布からなる第2シート12Hが積層された外側部分18と、この外側部分18から続く第1シート12S及び第2シート12Hがウエスト開口WOの縁Weで内側に折り返され、そのうちの第1シート12Sがウエスト部Wの全体にわたり延びて形成された内側部分19とを有し、内側部分19はホットメルト接着剤HMを介して(溶着でもよい)外側部分18に対して接合されている。図示例では、外側部分18の第1シート12S及び第2シート12Hは、ウエスト部W分からウエスト下方部Uにわたり(図示例の場合、胴周り領域Tの全体にわたり)延びているが、これに限定されず、ウエスト下方部Uを別のシートで形成する等、適宜の変更が可能である。また、図示例では、内側部分19の第2シート12Hはウエスト部Wにおける前後方向LDの中間までしか延びておらず、第1シート12Sがウエスト部Wからウエスト下方部Uにかけて延びて、内装体200のウエスト開口WO側の端部を被覆しているが、これに限定されず、例えば第1シート12S及び第2シート12Hの両方がウエスト下方部Uまで延びていてもよいし、第1シート12S及び第2シート12Hの両方がウエスト部W内に収まっていたり、内装体200よりもウエスト開口WO側までしか延びておらず、内装体200の端部を被覆していなかったりしてもよい。
強接合部81の前後方向LDの寸法:2~4mm
弱接合部82の前後方向LDの寸法:強接合部81の前後方向LDの寸法の1.0~2.0倍
非接合部83の前後方向LDの寸法:弱接合部82の前後方向LDの寸法の0.5~1.2倍
弱接合部82の見かけの厚み:非接合部83における第1シート12Sの見かけの厚み及び第2シート12Hの見かけの厚みの総和の0.5~0.9倍
前記強接合部81の見かけの厚み:弱接合部82の見かけの厚みの0.5~0.9倍
外装二分割タイプのパンツタイプ使い捨ておむつでは、前側外装体12F及び後側外装体12Bとの間に内装体200が露出するため、内装体200の裏面に液不透過性シート11が露出しないように、前側外装体12Fと内装体200との間から、後側外装体12Bと内装体200との間にかけて、内装体200の裏面を覆うカバー不織布13を備えていることが好ましい。
内装体200の外装体12F,12Bに対する固定は、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により行うことができる。図示例では、内装体200の裏面、つまりこの場合は液不透過性シート11の裏面及び起き上がりギャザー60の付根部分65に塗布されたホットメルト接着剤を介して外装体12F,12Bの内面に対して固定されている。この内装体200と外装体12F,12Bとを固定する内外接合部201,202は、図2に示すように、両者が重なる領域のほぼ全体に設けることができ、例えば内装体200の幅方向両端部を除いた部分に設けることもできる。
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
Claims (9)
- 前身頃の両側部と、後身頃の両側部とが接合されて形成された、環状の胴周り領域と、前身頃の胴周り領域から股間部を経て後身頃の胴周り領域にわたる中間領域と、前記胴周り領域における前記中間領域と反対側に設けられたウエスト開口と、前記中間領域の幅方向の両側に設けられた脚開口と、少なくとも前記胴周り領域を形成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に対して取り付けられた内装体とを備え、
前記外装体は、前記ウエスト開口側の端部として定まるウエスト部を有し、
前記ウエスト部は、不織布からなる第1シート及び不織布からなる第2シートが積層された外側部分と、この外側部分から続く前記第1シート及び前記第2シートが前記ウエスト開口の縁で内側に折り返され、その少なくとも一方のシートが前記ウエスト部の全体にわたり延びて形成された内側部分とを有し、
前記内側部分は前記外側部分に対して接合されており、
前記ウエスト部は、前記外側部分と前記内側部分との間に、幅方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた複数本の細長状のウエスト弾性部材を有し、
前記第1シート及び前記第2シートは、前記外側部分及び前記内側部分にわたり前後方向に続く接合位置と、前記外側部分及び前記内側部分にわたり前後方向に続く非接合位置とが、幅方向に交互に繰り返し設けられ、
前記接合位置では、前記第1シート及び前記第2シートが溶着接合されており、
前記外側部分は、前記ウエスト開口の縁から前記脚開口側に10mm以下の外側エッジ領域を有し、前記内側部分は、前記ウエスト開口の縁から前記脚開口側に10mm以下の内側エッジ領域を有し、
前記ウエスト部における前記外側部分は、その前後方向の中間より前記ウエスト開口側に位置し、前記外側エッジ領域を含む第1部分と、その反対側に位置する第2部分とを有し、
前記ウエスト部は、前記第1部分及び前記第2部分と重なる位置にそれぞれ少なくとも1本の前記ウエスト弾性部材を有し、
前記外側エッジ領域及び前記内側エッジ領域にわたる前記接合位置では、一か所に相対的に接合強度の高い強接合部が配されるとともに、それ以外の部分には、相対的に接合強度の低い弱接合部及び非接合部の少なくとも一方が配されており、
前記第1部分のうち前記外側エッジ領域を除いた領域、及び前記内側部分のうち前記内側エッジ領域を除いた領域における前記接合位置では、前記弱接合部が前記非接合部を介して前後方向に間欠的に配されている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨て着用物品。 - 前記外側エッジ領域及び前記内側エッジ領域にわたる前記接合位置では、前記内側エッジ領域の一か所に前記強接合部が配されるとともに、それ以外の部分には前記弱接合部及び前記非接合部の少なくとも一方が配されている、
請求項1記載のパンツタイプ使い捨て着用物品。 - 前記内側エッジ領域における前記接合位置の一か所に設けられる前記強接合部と、最もウエスト開口側に位置するウエスト弾性部材とが重なっていない、
請求項2記載のパンツタイプ使い捨て着用物品。 - 前記第2部分における前記接合位置では、相対的に接合強度の高い強接合部が、相対的に接合強度の低い弱接合部及び非接合部の少なくとも一方を介して前後方向に間欠的に配されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨て着用物品。 - 前記第2部分における最も前記ウエスト開口側に位置する前記強接合部は、最もウエスト開口側のウエスト弾性部材と、最も脚開口側のウエスト弾性部材との間の領域を前後方向に三等分したときの中央の領域に位置している、
請求項4記載のパンツタイプ使い捨て着用物品。 - 前記胴周り部の外装体は、前記ウエスト部の脚開口側に続くウエスト下方部を有し、
前記ウエスト下方部は、前記外側部分から続く前記第1シート及び前記第2シートと、前記第1シート及び前記第2シートの間に、幅方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた複数本の細長状のウエスト下方弾性部材とを有し、
前記接合位置及び前記非接合位置は、前記ウエスト部から前記ウエスト下方部にわたり続いており、
前記ウエスト下方部における前記接合位置では、前記ウエスト下方弾性部材の前後方向の両側に前記強接合部が隣接配置されるとともに、隣り合うウエスト下方弾性部材の間における隣り合う前記強接合部の間に弱接合部が配置されており、
前記第2部分の前記接合位置における前記強接合部の寸法及び配置間隔が、前記ウエスト下方部の前記接合位置における最もウエスト開口側に位置する前記強接合部の寸法及び配置間隔に等しい、
請求項4又は5記載のパンツタイプ使い捨て着用物品。 - 前記強接合部の前後方向の寸法は2~4mmであり、
前記弱接合部の前後方向の寸法は、前記強接合部の前後方向の寸法の1.0~2.0倍であり、
前記非接合部の前後方向の寸法は、前記弱接合部の前後方向の寸法の0.5~1.2倍である、
請求項1~6のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨て着用物品。 - 前記弱接合部の見かけの厚みが、前記非接合部における前記第1シートの見かけの厚み及び第2シートの見かけの厚みの総和の0.5~0.9倍であり、
前記強接合部の見かけの厚みが、前記弱接合部の見かけの厚みの0.5~0.9倍である、
請求項1~7のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨て着用物品。 - 前身頃の両側部と、後身頃の両側部とが接合されて形成された、環状の胴周り領域と、前身頃の胴周り領域から股間部を経て後身頃の胴周り領域にわたる中間領域と、前記胴周り領域における前記中間領域と反対側に設けられたウエスト開口と、前記中間領域の幅方向の両側に設けられた脚開口と、少なくとも前記胴周り領域を形成する外装体と、前身頃から後身頃にわたるように外装体に対して取り付けられた内装体とを備え、
前記外装体は、前記ウエスト開口側の端部として定まるウエスト部を有し、
前記ウエスト部は、不織布からなる第1シート及び不織布からなる第2シートが積層された外側部分と、この外側部分から続く前記第1シート及び前記第2シートが前記ウエスト開口の縁で内側に折り返されて前記ウエスト部の全体にわたり延びて形成された内側部分とを有し、
前記内側部分は前記外側部分に対して接合されており、
前記ウエスト部は、前記内側部分における前記第1シートと前記第2シートとの間に、幅方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた複数本の細長状のウエスト弾性部材を有し、
前記第1シート及び前記第2シートは、前記外側部分及び前記内側部分にわたり前後方向に続く接合位置と、前記外側部分及び前記内側部分にわたり前後方向に続く非接合位置とが、幅方向に交互に繰り返し設けられ、
前記接合位置では、前記第1シート及び前記第2シートが、それらの間に前記ウエスト弾性部材を有する部位では前記ウエスト弾性部材を介して及び前記ウエスト弾性部材を有しない部位では直接にそれぞれ溶着接合されており、
前記内側部分は、前記ウエスト開口の縁から前記脚開口側に5mm以下の内側エッジ領域を有し、
前記ウエスト部における前記外側部分は、その前後方向の中間より前記ウエスト開口側に位置する第1部分と、その反対側に位置する第2部分とを有し、
前記内側エッジ領域は、少なくとも1本の前記ウエスト弾性部材を有し、
前記内側部分における前記接合位置では、前記ウエスト弾性部材の前後方向の両側に相対的に接合強度の高い強接合部が配されるとともに、隣り合う前記ウエスト弾性部材の間における隣り合う前記強接合部の間の部分が弱接合部とされており、
前記第1部分における前記接合位置では、前記強接合部が配されずに前記弱接合部が非接合部を介して前後方向に間欠的に配されている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨て着用物品。
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