JP7336334B2 - パンツタイプ使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、臀部の被覆性を改善した、外装二分割構造のパンツタイプ使い捨ておむつに関するものである。
外装二分割構造のパンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃の少なくとも胴周り部を構成する前外装体及び後身頃の少なくとも胴周り部を構成する後外装体と、前外装体から後外装体にわたるように外装体に対して取り付けられた、吸収体を含む内装体とを備え、前外装体の両側部と後外装体の両側部とが接合されてサイドシールが形成されることにより、ウエスト開口及び左右一対の脚開口が形成されたものである(例えば特許文献1参照)。
このようなパンツタイプ使い捨ておむつでは、身体へのフィット性を向上させるために、前外装体及び後外装体に伸縮構造を設けることが一般的となっている。例えば、サイドシールと対応する前後方向範囲として定まる胴周り領域や、前後の胴周り領域の間に位置する中間領域に、幅方向に伸縮する伸縮領域を設けたものは身体に対するフィット性が比較的に高いものとなっている。
他方、外装二分割タイプのパンツタイプ使い捨ておむつでは、脚開口のフィット性が低下せざるをえない。すなわち、外装二分割タイプのパンツタイプ使い捨ておむつは、装着時に内装体の股下部にあたる位置から内装体と外装体との交差位置までの距離が長いため、交差位置を支点として内装体が左右に振られやすいことにより、前身頃から後身頃まで連続する一体的な外装体を備えるタイプと比較して内装体が横方向に動きやすい。また、外装二分割タイプのパンツタイプ使い捨ておむつは、外装体の股間側の縁が幅方向に沿う直線状又はそれに近い形状となっており、内装体の側縁と直角又はそれに近い角度で交差する。これらは、脚開口の縁部のうち、内装体の側縁と外装体の股間側の縁との交差位置近傍におけるフィット性が不足しがちであることを意味する。
これに対して、内装体の両側部に、起き上がりギャザーよりも側方に延び出たサイドフラップが、前外装体から後外装体まで前後方向に延びており、サイドフラップは、前後方向に弾性伸縮するサイド伸縮領域を有していると、サイド伸縮領域が内装体の横移動を弾性的に支えること、及びサイド伸縮領域が内装体の横をカバーすることにより、内装体の横に隙間が生じにくくなるため好ましい。
ここで、サイド伸縮領域のフィット性を十分に発揮させるためには、内装体と外装体とが接合された内外接合部は、サイドフラップまで及んでいることが好ましい。
しかし、内外接合部に、外装体の伸縮領域と内装体のサイド伸縮領域との重なり部分を有すると、内装体のサイドフラップが幅方向に収縮してしまい、サイドフラップによるカバー幅が狭くなってしまう。特に後身頃で内装体のサイドフラップによるカバー幅が狭くなると、臀部を広範囲にカバーできないために、内装体が臀裂に食い込みやすくなるという問題点がある。
特許5790031号公報
そこで、本発明の主たる課題は、臀部の被覆性を改善すること等にある。
上記課題を解決したパンツタイプ使い捨ておむつは以下のとおりである。
<第1の態様>
前身頃の少なくとも胴周り部を構成する前外装体、及び後身頃の少なくとも胴周り部を構成する後外装体と、
前記前外装体から前記後外装体にわたり設けられた、吸収体を含む内装体と、
前記内装体と、前記前外装体及び前記後外装体とがそれぞれ接合された内外接合部と、
前外装体の両側部と後外装体の両側部とがそれぞれ接合されたサイドシールと、
ウエスト開口及び左右一対の脚開口とを備え、
前記前外装体及び前記後外装体は、前記サイドシールを有する前後方向範囲を前後方向に四等分したときの最も脚開口側の部分として定義される下端部を含む、幅方向に弾性伸縮する胴周り伸縮領域を有しており、
前記内装体の両側部には、前記吸収体よりも側方に延び出たサイドフラップが、前記前外装体から前記後外装体まで前後方向に延びており、
前記サイドフラップは、少なくとも前記前外装体と重なる部分と前記後外装体と重なる部分との間の部分に、前後方向に弾性伸縮するサイド伸縮領域を有しており、
前記後外装体の胴周り伸縮領域は、少なくとも左右の前記サイドフラップと重なる部分に設けられており、
左右の前記サイドフラップは、前記後外装体の下端部を含む部分と接合された後接合領域を有し、
前記後接合領域は、前記後外装体の胴周り伸縮領域とともに、幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能であり、
前記前外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力が、前記後外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力よりも大きい、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本パンツタイプ使い捨ておむつでは、サイドフラップの後接合領域は、自然長(装着前)の状態では、後外装体の胴周り伸縮領域とともに幅方向に収縮している。ここで、本パンツタイプ使い捨ておむつでは、前外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力が、後外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力よりも大きいため、装着状態では前外装体の下端部よりも後外装体の下端部が大きく幅方向に伸長される(より長く伸長される)。この結果、サイドフラップの後接合領域はより幅方向に大きく展開し、サイドフラップが臀部をより広範囲に被覆し、内装体は臀裂に食い込みにくくなる。
なお、「幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力」は、一般的なパンツタイプ使い捨ておむつにおいて、適合寸法の装着者が装着したときの状態を想定したものである。
<第2の態様>
前記前外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力が、前記後外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力の1.3~3.0倍である、
第1の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
前外装体の下端部及び後外装体の下端部の引張力の差は適宜定めればよいが、通常の場合、本態様の範囲内であることが好ましい。
<第3の態様>
前記後接合領域の幅方向の寸法は、前記サイドフラップの幅方向の寸法の0.8~1倍である、
第1又は2の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
後接合領域の幅方向の寸法は適宜定めることができるが、十分に広いことが好ましく、通常の場合、本態様の範囲内であると好ましい。
<第4の態様>
前記前外装体及び前記後外装体は、前後方向の寸法及び幅方向の寸法が同じ長方形であり、
前外装体及び後外装体の前後方向の寸法が、製品全長の0.2~0.4倍である、
第1~3のいずれか1つの態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
外装体の素材使用量を低減し、簡素な構造とするためには、前外装体及び後外装体は、前後方向の寸法及び幅方向の寸法が同じ長方形であることが好ましい。このような設計では、前外装体及び後外装体の適切な前後方向の寸法は、製品全長の0.2~0.4倍となる。この場合、後外装体だけでは臀部の被覆性が低下するが、前述の内装体のサイドフラップにより臀部の被覆性を補うことができる。
<第5の態様>
前記前外装体の胴周り伸縮領域は、少なくとも左右の前記サイドフラップと重なる部分に設けられており、
左右の前記サイドフラップは、前記前外装体の下端部を含む部分と接合された前接合領域を有し、
前記前接合領域は、前記前外装体の胴周り伸縮領域とともに、幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能である、
第1~4のいずれか1つの態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本パンツタイプ使い捨ておむつでは、サイドフラップの前接合領域は、自然長(装着前)の状態では、前外装体の胴周り伸縮領域とともに幅方向に収縮している。ここで、本パンツタイプ使い捨ておむつでは、前外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力が、後外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力よりも大きいため、装着状態では前外装体の下端部よりも後外装体の下端部が大きく幅方向に伸長される(より長く伸長される)。この結果、サイドフラップの前接合領域は幅方向に展開するものの、後接合領域よりは展開しないため、前接合領域及び後接合領域が同程度展開する場合と比較して、サイドフラップが鼠径部に対してより適切にフィットする。
<第6の態様>
前記サイド伸縮領域は、前記サイドフラップに、一本又は複数本の細長状のサイド弾性部材が前後方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた領域であり、
前記サイドフラップは、その側縁に沿って前接合領域から後接合領域まで前後方向に続く中空部を有しており、
前記サイド弾性部材の収縮により、前記サイドフラップにおける前記中空部を含む部分が前後方向に収縮してサイドギャザーが形成されている、
第1~5のいずれか1つの態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本使い捨て着用物品では、サイド弾性部材の収縮により、サイドフラップに沿う中空部を含む部分が前後方向に収縮してサイドギャザーの各襞が前後方向に並んで形成される。ここで、サイドフラップにおける中空部を含む部分にサイドギャザーが形成されると、サイドギャザーの襞は中空部が大きく膨らむことにより形成され、大きく柔らか(つまりクッション性に富む)なものとなる。したがって、この大きく柔らかな襞により、股間部の側部の肌触りが良好となる(ふっくら、ふわふわしたものとなる)。
特に、前述のように、装着状態では前外装体の胴周り伸縮領域よりも後外装体の胴周り伸縮領域が大きく幅方向に伸長し(より長く伸長し)、サイドフラップの後接合領域は幅方向により大きく展開するため、中空部の膨らみは後接合領域に向かうにつれて平坦に近くなり、臀部に対するフィット性が良好となる。
さらに、第の態様の場合、サイドフラップの幅は、後から前に向かうにつれて狭くなり、中空部の膨らみは後ろから前に向かうにつれて大きくなるため、鼠径部に対するフィット性も特に良好となる。
本発明によれば、臀部の被覆性が改善される、等の利点がもたらされる。
展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、平面図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、平面図である。 図1の2-2断面図である。 図1の3-3断面図である。 (a)図1の4-4断面図、及び(b)図1の5-5断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの斜視図である。 展開状態の内装体の外面を外装体の輪郭とともに示す、平面図である。 展開状態の内装体の外面を外装体の輪郭とともに示す、平面図である。 図1の2-2断面に相当する他の例の断面図である。 図1の3-3断面に相当する他の例の断面図である。 図3の要部拡大断面図である。 図9の要部拡大断面図である。 後接合領域を有する部分を拡大して示す断面図である。 前接合領域を有する部分を拡大して示す断面図である。 後接合領域を有する部分を拡大して示す平面図である。 前接合領域を有する部分を拡大して示す平面図である。 装着状態を概略的に示す平面図である。 引張試験の方法を概略的に示す正面図である。
以下、パンツタイプ使い捨ておむつの一例について、添付図面を参照しつつ詳説する。断面図における点模様部分はその表側及び裏側に位置する各構成部材を接合する接合手段としての接着剤を示しており、ホットメルト接着剤のベタ、ビード、カーテン、サミット若しくはスパイラル塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)などにより、あるいは弾性部材の固定部分はこれに代えて又はこれとともにコームガンやシュアラップ塗布などの弾性部材の外周面への塗布により形成されるものである。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。
図1~図6は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例を示している。本パンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃Fの少なくとも胴周り部を構成する長方形の前外装体12F及び後身頃Bの少なくとも胴周り部を構成する長方形の後外装体12Bと、前外装体12Fから股間部を経て後外装体12Bまで延在するように外装体12F,12Bに設けられた内装体200とを備えている。前外装体12Fの両側部と後外装体12Bの両側部とが接合されてサイドシール12Aが形成されており、これにより、外装体12F,12Bの前後端部により形成される開口が装着者の胴を通すウエスト開口WOとなり、内装体200の幅方向両側において外装体12F,12Bの下縁及び内装体200の側縁によりそれぞれ囲まれる部分が脚を通す脚開口LOとなっている。内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装体12F,12Bは着用者の身体に対して内装体200を支えるための部分である。また、符号Yは展開状態におけるおむつの全長(前身頃Fのウエスト開口WOの縁から後身頃Bのウエスト開口WOの縁までの前後方向長さ)を示しており、符号Xは展開状態におけるおむつの全幅を示している。
本パンツタイプ使い捨ておむつは、サイドシール12Aを有する前後方向範囲(ウエスト開口WOから脚開口LOの上端に至る前後方向範囲)として定まる胴周り領域Tと、脚開口LOを形成する部分の前後方向範囲(前身頃Fのサイドシール12Aを有する前後方向領域と後身頃Bのサイドシール12Aを有する前後方向領域との間)として定まる中間領域Lとを有する。胴周り領域Tは、概念的にウエスト開口の縁部を形成する「ウエスト部」Wと、これよりも下側の部分である「ウエスト下方部」Uとに分けることができる。通常、胴周り領域T内に幅方向WDの伸縮応力が変化する境界(例えば弾性部材の太さや伸長率が変化する)を有する場合は、最もウエスト開口WO側の境界よりもウエスト開口WO側がウエスト部Wとなり、このような境界が無い場合は吸収体56又は内装体200よりもウエスト開口WO側に延び出たウエスト延出部分12Eがウエスト部Wとなる。これらの前後方向長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト部Wは15~40mm、ウエスト下方部Uは65~120mmとすることができる。一方、中間領域Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うようにコ字状又は曲線状に括れており、ここが装着者の脚を入れる部位となる。この結果、展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつは、全体としてほぼ砂時計形状をなしている。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示例ではほぼ長方形である。内装体200は、図3~図5に示されるように、身体側となるトップシート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う。符号40は、トップシート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、トップシート30と吸収要素50との間に設けられた中間シートを示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側部から装着者の脚周りに接するように延び出た起き上がりギャザー60を示している。
内装体200の幅方向WDの寸法は適宜定めることができるが、例えば吸収体56の幅方向WDの寸法の1~1.5倍とすることができる。
(トップシート)
トップシート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
トップシート30の両側部は、吸収要素50の側縁で裏側に折り返しても良く、また折り返さずに吸収要素50の側縁より側方にはみ出させても良い。
トップシート30は、裏側の部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示例では、トップシート30はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤により中間シート40の表面及び包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(中間シート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体56へ移行させて吸収体56による吸収性能を高めるとともに、吸収した液の吸収体56からの逆戻り現象を防止するためのものである。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド不織布又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは17~80g/m2が好ましく、25~60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0~10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示例の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の前後方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素50の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
中間シート40は、裏側の部材に対する位置ずれを防止する等の目的で、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により裏側に隣接する部材に固定することが望ましい。図示例では、中間シート40はその裏面に塗布されたホットメルト接着剤により包装シート58のうち吸収体56の表側に位置する部分の表面に固定されている。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。この他にも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができるが、後述するカバー不織布13とのホットメルト接着剤を介した接着時に十分な接着強度を得るため、樹脂フィルムを用いるのが望ましい。
液不透過性シート11は、図示のように吸収要素50の裏側に収まる幅とする他、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回り込ませて吸収要素50のトップシート30側面の両側部まで延在させることもできる。この延在部の幅は、左右それぞれ5~20mm程度が適当である。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100~300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30~120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1~16dtex、好ましくは1~10dtex、さらに好ましくは1~5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5~75個、好ましくは10~50個、さらに好ましくは15~50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いることができる。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図7等にも示すように、前後方向中間に、その前後両側よりも幅が狭い括れ部56Nを有する砂時計形状をなしていると、吸収体56自体と起き上がりギャザー60の、脚周りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体56の寸法は適宜定めることができるが、前外装体と重なる位置から股間部を経て後外装体と重なる位置まで延びていることが好ましく、図示例のように前後方向LD及び幅方向WDにおいて、内装体200の周縁部又はその近傍まで延在させることができる。なお、符号56Xは吸収体56の全幅を示している。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の使い捨ておむつに使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、このふるい分けでふるい下に落下する粒子について180μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん-アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん-アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50~350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5~40g/m2、特に10~30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装構造は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻付け、かつその前後縁部を吸収体56の前後からはみ出させ、巻き重なる部分及び前後はみ出し部分の重なり部分をホットメルト接着剤、素材溶着等の接合手段により接合するのが好ましい。
(起き上がりギャザー)
起き上がりギャザー60は、内装体200の側部から起き上がる起き上がり部分68を有しており、この起き上がり部分68が、装着者の鼠径部から脚周りを経て臀部までの範囲に接して横漏れを防止するものである。図示例の起き上がりギャザー60は、付け根側部分60Bが幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側部分60Aが幅方向外側に向かって斜めに起立するものであるが、これに限定されるものではなく、全体として幅方向中央側に起立するもの等、適宜の変更が可能である。
より詳細に説明すると、図示例の起き上がりギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート62を、先端となる部分で幅方向WDに折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状のギャザー弾性部材63を長手方向に沿って伸長状態で、幅方向WDに間隔を空けて複数本固定してなるものである。起き上がりギャザー60のうち先端部と反対側に位置する基端部(幅方向WDにおいてシート折り返し部分と反対側の端部)は、内装体200の側部に固定された付根部分65とされ、この付根部分65以外の部分は付根部分65から延び出る本体部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、本体部分66は、幅方向中央側に延びる付け根側部分60Bと、この付け根側部分60Bの先端で折り返され、幅方向外側に延びる先端側部分60Aとを有している。そして、本体部分66のうち前後方向両端部が倒伏状態でトップシート30の側部表面に対して固定された倒伏部分67とされる一方で、これらの間に位置する前後方向中間部は非固定の起き上がり部分68とされ、この起き上がり部分68の少なくとも先端部に前後方向LDに沿うギャザー弾性部材63が伸長状態で固定されている。
以上のように構成された起き上がりギャザー60では、ギャザー弾性部材63の収縮力により起き上がり部分68が図3に矢印で示すように肌に当接するように起き上がる。
図示例の起き上がりギャザー60のように、本体部分66が、幅方向中央側に延びる付け根側部分60Bと、この付け根側部分60Bの先端で折り返され幅方向外側に延びる先端側部分60Aとからなる屈曲構造では、倒伏部分67で、先端側部分60Aと付け根側部分60Bとが倒伏状態で接合されるとともに、付け根側部分60Bが倒伏状態でトップシート30に接合される。倒伏部分67における対向面の接合には、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤、及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段の少なくとも一方を用いることができる。この場合において、付け根側部分60B及びトップシート30の接合と、先端側部分60A及び付け根側部分60Bの接合とを同じ手段により行っても、また異なる手段により行っても良い。例えば、付け根側部分60B及びトップシート30の接合をホットメルト接着剤により行い、先端側部分60A及び付け根側部分60Bの接合を素材溶着により行うのは好ましい。
ギャザーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコーンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができる。この場合の不織布の繊維目付けは10~30g/m2程度とするのが好ましい。ギャザー弾性部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470~1240dtexが好ましく、620~940dtexがより好ましい。ギャザー弾性部材63の取付け状態での伸長率は、150~350%が好ましく、200~300%がより好ましい。ギャザー弾性部材63の本数は2~6本が好ましく、3~5本がより好ましい。ギャザー弾性部材63の配置間隔は3~10mmが適当である。このように構成すると、ギャザー弾性部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にもギャザー弾性部材63を配置しても良い。
起き上がりギャザー60の起き上がり部分68では、ギャザーシート62の内側層及び外側層の貼り合わせや、その間に挟まれるギャザー弾性部材63の固定に、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段の少なくとも一方を用いることができる。ギャザーシート62の内側層及び外側層の全面を貼り合わせると柔軟性を損ねるため、ギャザー弾性部材63の接着部以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。図示例では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段によりギャザー弾性部材63の外周面にのみホットメルト接着剤を塗布してギャザーシート62の内側層及び外側層間に挟むことにより、当該ギャザー弾性部材63の外周面に塗布したホットメルト接着剤のみで、ギャザーシート62の内側層及び外側層へのギャザー弾性部材63の固定と、ギャザーシート62の内側層及び外側層間の固定とを行う構造となっている。
同様に、倒伏部分67の固定についても、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤、及びヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段の少なくとも一方を用いることができる。
(サイドフラップ)
内装体200の両側部には、吸収体56の側方に延び出たサイドフラップ70が設けられている。各サイドフラップ70は、図示例のように、折り返し等なく、側方にのみ延び出た扁平な部分となっていることが好ましい。各サイドフラップ70の幅方向WDの寸法は適宜定めることができるが、例えば内装体200の幅方向WDの寸法の0.1~0.2倍とすることができる。
また、各サイドフラップ70は、少なくとも前外装体12Fと重なる部分と後外装体12Bと重なる部分との間の部分に、前後方向LDに弾性伸縮するサイド伸縮領域SGを有している。サイド伸縮領域SGは、一本又は複数本の細長状のサイド弾性部材73が前後方向LDに沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられ、サイド弾性部材により前後方向に収縮しているとともに、前後方向に伸長可能な領域とすることができる。さらに、各サイドフラップ70は、その側縁に沿って前後方向LDに続く中空部70Hを有していると好ましい。サイド弾性部材73の収縮により、サイドフラップ70における中空部70Hを含む部分が前後方向LDに収縮して、多数の襞が前後方向LDに並んだサイドギャザーが形成される。ここで、サイドフラップ70における中空部70Hを含む部分にサイドギャザーが形成されると、図6に示すように、サイドギャザーの襞は中空部70Hが大きく膨らむことにより形成され、大きく柔らか(つまりクッション性に富む)なものとなる。したがって、この大きく柔らかな襞により、股間部の側部の肌触りが良好となる(ふっくら、ふわふわしたものとなる)。
サイドフラップ70は、サイド弾性部材73を固定するために、サイド弾性部材73の裏側に面する第1シート層71と、サイド弾性部材73の表側に面する第2シート層72とを有するのが好ましい。
第1シート層71及び第2シート層72をなすシート材は特に限定されず、前述の起き上がりギャザー60や前述の外装体12F,12Bで利用可能な不織布等、適宜の不織布を選択することができる。図3、図4及び図11に示す例では、後述するように起き上がりギャザー60のギャザーシート62を延長して第1シート層71及び第2シート層72を形成している。図9、図10及び図12に示すように、起き上がりギャザー60とは別の専用シート材79を追加し、サイドフラップ70を構築してもよい。前者の場合、サイドフラップ70の前後端は起き上がりギャザー60の前後端(つまりこの場合内装体200の前後端)に一致するが、後者の場合にはサイドフラップ70の前後端は起き上がりギャザー60の前後端より前後方向の中央側に位置していてもよい。
サイド弾性部材73も特に限定されず、前述のギャザー弾性部材63と同様の細長状の弾性部材を使用することができる。展開状態のサイド伸縮領域SGにおけるサイド弾性部材73の伸長率は、150~350%が好ましく、200~270%がより好ましい。サイド弾性部材73の本数は2~16本が好ましく、6~10本がより好ましい。サイド弾性部材73の配置間隔は5~10mmが適当である。特に、サイド弾性部材73が、幅方向WDに間隔を空けて複数本設けられる場合、展開状態のサイド伸縮領域SGにおけるサイド弾性部材73の伸長率は、側方に位置するものほど低いと、サイド伸縮領域SGの肌側への立ち上がりが緩くなり、サイド伸縮領域SGが適切な装着状態となりやすくなるため好ましい。サイド伸縮領域SGの立ち上がりがきついと、サイドフラップ70が内側に折りかえって脚と使い捨て着用物品の表面との間に挟まれ、漏れにつながるおそれがある。
サイド弾性部材73は、第1シート層71及び第2シート層72に固定されている。第1シート層71及び第2シート層72の貼り合わせや、その間に挟まれるサイド弾性部材73の固定に、種々の塗布方法によるホットメルト接着剤HMや、ヒートシールや超音波シール等の素材溶着による固定手段を用いることができる。第1シート層71及び第2シート層72の接合面積が大きいと柔軟性を損ねるため、サイド弾性部材73の接着部以外の部分は接合しないか、又は弱く接合するのが好ましい。図示例では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段によりサイド弾性部材73の外周面にのみホットメルト接着剤HMを塗布して第1シート層71及び第2シート層72の間に挟むことにより、当該サイド弾性部材73の外周面に塗布したホットメルト接着剤HMのみで、第1シート層71及び第2シート層72へのサイド弾性部材73の固定と、第1シート層71及び第2シート層72間の固定とを行う構造となっている。
前後方向LDにおけるサイド弾性部材73の取付け範囲、すなわち、サイド伸縮領域SGの前後方向LDの範囲は、図示例のように、前外装体12Fと重なる部分から後外装体12Bと重なる部分までとなっていることが好ましいが、これに限定されない。したがって、例えば、サイド伸縮領域SGの前端が前外装体の後端に位置しているか、又はこれよりも後側に位置していてもよい。同様に、サイド伸縮領域SGの後端が後外装体の前端に位置しているか、又はこれよりも前側に位置していてもよい。また、サイド伸縮領域SGの前後方向LDの範囲は、起き上がりギャザー60のギャザー弾性部材63による収縮部分と同じか、それよりも前後両側に延びているのも好ましい。
サイドフラップ70は、第1シート層71及び第2シート層72を含めて三層以上のシート層を有すると好ましい。つまり、最も表側のシート層74及び最も裏側のシート層75の他に、それらの間に位置する内部シート層76を少なくとも1層有すると好ましい。これらの一部又は全部のシート層は、それぞれ別体のシート材で形成されていてもよいし、一枚のシート材が一回又は複数回折り返されて形成されていてもよい。内部シート層76は、前述のギャザーシート62や、液不透過性シート11、又は後述する外装体12F,12Bと同様の不織布の中から適宜選択することができるほか、前述のギャザーシート62や、液不透過性シート11を適宜延長や折り返しする等により形成することができる。
中空部70Hの構造は特に限定されるものではないが、例えば以下のようなシート層の積層構造により形成することができる。すなわち、図示例のサイドフラップ70では、最も表側のシート層74及び最も裏側のシート層75の少なくとも一方とそれに重なる内部シート層76とが接合されていない非接合部77が形成されている。この非接合部77は、最も側方に位置するサイド弾性部材73とサイドフラップ70の側縁との間の領域を含む幅方向WDの範囲で前後方向LDに連続的又は間欠的に続く部分である。つまり、非接合部77は、最も表側のシート層74及び最も裏側のシート層75いずれか一方とそれに重なる内部シート層76とが非接合である限り、それ以外の一部又は全部の層間が接合されていてもよいし、厚み方向のすべてのシート層が非接合であってもよい。例えば、図3、図4及び図11に示す例の非接合部77では、最も表側のシート層74とそれに重なる内部シート層76とが非接合の部分は、側縁から最も側方のサイド弾性部材73の固定位置までであり、最も裏側のシート層75とそれに重なる内部シート層76とが非接合の部分は、それよりも幅方向の中央側まで続いている。図9、図10及び図12に示す例の非接合部77では、最も表側のシート層74とそれに重なる内部シート層76とが非接合の部分、並びに最も裏側のシート層75とそれに重なる内部シート層76とが非接合の部分は、側縁から最も側方のサイド弾性部材73の固定位置よりも幅方向の中央側まで続いているが、前者の方がより幅方向の中央側まで続いている。
非接合部77の幅方向WDの寸法は適宜定めることができるが、2~15mmであることが好ましく、特に5~10mmであることが好ましい。つまり、中空部70Hの幅方向WDの寸法は2mm以上であることが好ましい。図示例のように、起き上がりギャザー60を有する場合、非接合部77の幅方向WDの中央側の縁は、付根部分65と本体部分66との境(起き上がりの起点)よりも側方に位置していることが好ましい。また、非接合部77の前後方向LDの寸法(中空部70Hの前後方向の寸法)は、製品全長Yの30%以上、特に40%以上であることが好ましい。また、図示例のような前外装体12F及び後外装体12Bが離間したパンツタイプ使い捨ておむつの場合、非接合部77は、前外装体12F及び後外装体12Bとそれぞれ重なる位置まで前後方向LDに延びていることが好ましい。この場合、非接合部77は、内装体200の前後方向LD全体にわたり延びているのは好ましい。また、非接合部77は、内装体200の前後縁の位置と、前外装体12F及び後外装体12Bの最も脚開口LO側の弾性部材16,19との間の位置までしか延びていないのも好ましい。さらに、非接合部77は、前外装体12F及び後外装体12Bにおける最も脚開口LO側の弾性部材16,19と脚開口LOの縁(前外装体12Fの後縁及び後外装体12Bの前縁)との間の位置までしか伸びていなくてもよい。
非接合部77の幅方向WDの両側では、最も表側のシート層74及び最も裏側のシート層75の少なくとも一方とそれに重なる内部シート層76との隙間が閉じられている。図示例のように、非接合部77の隙間の一方側は、最も表側のシート層74又は最も裏側のシート層75をなすシート材をサイドフラップ70の側縁で折り返すことにより閉じることができる。また、非接合部77の隙間の他方側はホットメルト接着剤HMや溶着手段等を用いて、厚み方向に隣接するシート層を適宜の箇所で接合することにより閉じることができる。もちろん、非接合部77の隙間の両側を、同じ方法、例えばシート材の折り返し又はホットメルト接着剤HMにより閉じることもできる。
図示例のように幅方向WD両側で閉じられた非接合部77が形成されるとともに、この非接合部77は、最も側方に位置するサイド弾性部材73と中間領域Lの側縁との間の領域を含む幅方向WD範囲(当該領域と同じか又はそれ以上の幅方向WDの範囲)で前後方向LDに続いていると、サイドフラップの側縁にはシート層により囲まれた中空部70Hが前後方向LDに続くことになる。この場合、サイドフラップの側部に形成される襞は、最も表側のシート層74及び最も裏側のシート層75の少なくとも一方が大きく膨らむことにより形成され、大きく柔らか(つまりクッション性に富む)なものとなる。したがって、この大きく柔らかな襞が、サイドフラップ70の側縁を含む範囲の内側、外側、内外両側、又は厚み方向の全体に形成されるため、脚開口LOの端部の肌触りが良好となる。
サイド弾性部材73は、サイドフラップ70の側縁近傍に位置していてもよいが、サイドフラップ70における、側縁から幅方向WDの中央側に2~15mm(特に5~10mm)までの部分は、サイド弾性部材73を含まないことが好ましい。また、側縁から幅方向WDの中央側に2~15mm(特に5~10mm)までの部分は、中空部70Hの一部又は全部を含むことが好ましい。このように、サイド弾性部材73がサイドフラップ70の側縁から十分に離間していると、装着や購入に際して商品を手で持ったとき又は装着中において肌に押し付けられる部分(つまりサイド弾性部材73を有する部分)の側方の厚み方向の全体に、柔軟性やクッションに富む大きな襞が形成されるため、脚開口LOの端部の肌触りを改善する上で特に好ましい。この効果は、サイド弾性部材73がサイドフラップ70の側縁から十分に離間しており、かつその離間部分に中空部70Hの一部又は全部を含む場合に特に顕著である。
中空部70Hとサイド弾性部材73との位置関係は適宜定めることができるが、図示例のように、中空部70Hの表側に位置する部分に、少なくとも一本のサイド弾性部材73を有すると、サイド弾性部材73の収縮力が直接的に中空部70Hに加わり、中空部70Hにおける襞の形状維持性が高いものとなるため好ましい。
非接合部77では、最も表側のシート層74又は最も裏側のシート層75の裏に重なる内部シート層76は、図12に示すように反対側に隣接するシート層に対して固定されていてもよい(図示例の第1シート層71及び第2シート層72は互いにホットメルト接着剤HMで接着されている)が、図11に示すように内部シート層76が厚み方向の両側に隣接するシート層に対して非固定とされていると特に好ましい。つまり、内部シート層76により区画される中空部70Hが、厚み方向に重なるように複数設けられていると好ましい。これにより、複数の中空部70Hの間に位置する部分にも独立的に襞が形成され、それが重なるため、より優れたクッション性を有する襞がサイドフラップ70の側部に形成されるようになる。
図示例のように、サイドフラップ70は、中空部70Hの表側に位置する部分からサイドフラップ70の側縁で折り返されて中空部70Hの裏側に位置する部分に至る折り返しシート層を有しており、中空部70Hは折り返しシート層の折り返し位置まで側方に延びていると、折り返しに対する復元力により、中空部70Hに形成される襞のクッション性が特に向上するため好ましい。なお、折り返しシート層は、シート材の折り返しにより形成される一対の層を意味する。
一つの好ましい例は、図3、図4及び図11に示す構造である。このサイドフラップ70は、その側縁で折り返された折り返しシート層を二重に有しており、非接合部77の最も表側のシート層74及び最も裏側のシート層75は、それぞれ外部に位置する折り返しシート層の折り位置を境として表側の部分及び裏側の部分となっている。また、サイド弾性部材73は、外部に位置する折り返しシート層の折り位置を境として表側の部分と、内部に位置する折り返しシート層の折り位置を境として表側の部分との間における、折り位置よりも幅方向WDの中央側に離れた位置に固定されている。そして、最も側方に位置するサイド弾性部材73とサイドフラップ70の側縁との間では、厚み方向に隣接するシート層のすべて(四層)が接合されていないことにより、各シート層の間に中空部70Hがそれぞれ形成されている。この構造では、サイドフラップ70の少なくとも側部に、中空部70Hを三段(厚み方向に三室)形成することができるものである。この場合、二重の折り返しシート層のそれぞれが折り返しに対する復元力を有するため、より少ないシート材で、より優れたクッション性を有する襞がサイドフラップ70の側部に形成されるようになる。
他の好ましい例は、図9、図10及び図12に示す構造である。このサイドフラップ70は、その側縁で折り返された折り返しシート層を二重に有しており、サイド弾性部材73を挟む第1シート層71及び第2シート層72は、それぞれ内部に位置する折り返しシート層の折り位置を境として一方側の部分及び他方側の部分を含んでいる(つまり、第1シート層71及び第2シート層72はいずれも内部シート層76である)。そして、非接合部77は、最も表側のシート層74とそれに重なる第2シート層72とが接合されていない部分、及び最も裏側のシート層75とそれに重なる第1シート層71とが接合されていない部分となっており、中空部70Hは、外部に位置する折り返しシート層の折り返し位置まで側方に延びている。この構造では、サイドフラップ70の側部の表裏両側に中空部70Hがそれぞれ形成され、それによって表裏両側に大きな襞がそれぞれ形成されるため、サイドフラップ70の側部の肌触りが良好となる。また、サイド弾性部材73が折り返しシート層により二重に被覆されるため、サイド弾性部材73の感触が肌に伝わりにくくなり、肌触りが特に良好となる。さらに、最も表側のシート層74及び最も裏側のシート層75は、外部に位置する折り返しシート層の折り位置を境として一方側の部分及び他方側の部分であるため、折り返しに対する復元力により、中空部70Hを有する部分に形成される襞のクッション性にも優れたものとなる。
図示しないが、図3、図4及び図11に示す構造におけるサイド弾性部材73の位置を、外部に位置する折り返しシート層の折り位置を境として裏側の部分と、内部に位置する折り返しシート層の折り位置を境として裏側の部分との間にしてもよい。つまり、サイド弾性部材73は中空部70Hの裏側に位置する部分に取り付けてもよい。
これらの例のように、非接合部77をシート層の4層構造とする場合、図11に示す例のように、起き上がりギャザー60のシートを利用してサイドフラップ70を構築すると好ましい。すなわち、前述のサイドフラップ70の折り返しシート層は、起き上がりギャザー60のシートの二層構造が、起き上がりギャザー60の付根部分65からサイドフラップ70の側縁まで延びる第1部分P1と、起き上がりギャザー60のシートの二層構造がサイドフラップ70の側縁で折り返されて幅方向WDの中央側に延びる第2部分P2とにより形成することができる。
(カバー不織布)
外装二分割タイプのパンツタイプ使い捨ておむつでは、前外装体12F及び後外装体12Bとの間に内装体200が露出するため、内装体200の裏面に液不透過性シート11が露出しないように、内装体200の裏面には、前外装体12Fと内装体200との間から、後外装体12Bと内装体200との間にわたるカバー不織布13を備えていることが好ましい。カバー不織布13の内面及び外面は、それぞれ対向面にホットメルト接着剤を介して接着することができる。カバー不織布13に用いる不織布は、例えば外装体12F,12Bの素材と同様のものを適宜選択することができる。
(外装体)
外装体12F,12Bは、前身頃Fの少なくとも胴周り部を構成する部分である長方形の前外装体12Fと、後身頃Bの少なくとも胴周り部を構成する部分である長方形の後外装体12Bとからなり、前外装体12F及び後外装体12Bは股間側で連続しておらず、前後方向LDに離間されたものとなっている(外装二分割タイプ)。この前後方向の離間距離12dは例えば全長Yの40~60%程度とすることができる。図示例では、前外装体12F及び後外装体12Bの下縁は幅方向WDに沿う直線状となっているが、前外装体12F及び後外装体12Bの少なくとも一方の下縁が脚周りに沿うような曲線状となっていてもよい。
外装体12F,12Bは、胴周り領域Tと対応する前後方向範囲である胴周り部を有する。また、本例では、前外装体12F及び後外装体12Bの前後方向寸法が同じとなっている。図8に示すように、後外装体12Bの前後方向寸法を前外装体12Fの前後方向寸法よりも長くし、後外装体12Bに胴周り領域Tから中間領域L側に延び出た臀部カバー部Cを設け、前外装体12Fには中間領域Lと対応する部分を設けない構造とすることもできる。この場合において又はこれとは逆に、図示しないが、前外装体12Fにも胴周り領域Tから中間領域L側に延び出た鼠蹊カバー部を設けることもできる。
外装体12F,12Bは、図4及び図5に示されるように、内側シート層12H及び外側シート層12Sと、これらの間に設けられた弾性部材16~19とを有する。各シート層は、共通の一枚のシート材とする他、個別のシート材とすることもできる。すなわち、前者の場合、前外装体12F及び後外装体12Bの一部又は全部において、ウエスト開口WOの縁や脚開口LO側の縁等の適宜の位置で折り返された一枚のシート材の内側の部分及び外側の部分の間に弾性部材16~19を設けることができる。図示例では、ウエスト部Wに、それぞれシート材の折り返しを含む部分を有している。例えば、ウエスト部Wでは、外側シート層12Sを形成するシート材はウエスト開口WOの縁までしか延在していないが、内側シート層12Hを形成するシート材は、第2シート層を形成するシート材のウエスト側の縁を回り込んでその内側に折り返されている。また、この折り返し部分は、内装体200のウエスト開口WO側の端部と重なる位置まで、外装体の幅方向全体にわたり延在する内装カバー層12rとなっている。内装カバー層12rは、内側シート層12Hを形成するシート材を折り返して形成せずに、専用のシート材を貼り付けてもよい。
外装体12F,12Bの胴周り部には、装着者の胴周りに対するフィット性を高めるために、弾性部材16~19が内蔵され、弾性部材の伸縮を伴って幅方向WDに弾性伸縮する胴周り伸縮領域A2(弾性部材16~19を有する領域)が形成されている。この胴周り伸縮領域A2は、前外装体12F及び後外装体12Bにおける胴周り部(サイドシール12Aを有する前後方向範囲)を前後方向LDに四等分したときの最も脚開口LO側の部分として定義される下端部14を含むように設けられている。また、後外装体12Bの胴周り伸縮領域A2は、左右のサイドフラップ70と重なる部分を含むように設けられている。同様に、前外装体12Fの胴周り伸縮領域A2は、左右のサイドフラップ70と重なる部分を含むように設けられている。この胴周り胴周り伸縮領域A2では、外装体12F,12Bは、自然長の状態では弾性部材の収縮に伴って収縮し、皺又は襞が形成されており、弾性部材の長手方向に伸長すると、皺なく伸び切る所定の伸長率まで伸長が可能である。弾性部材16~19としては、糸ゴム等の細長状の弾性部材(図示例)のほか、帯状、網状、フィルム状等、公知の弾性部材を特に限定なく用いることができる。弾性部材16~19としてはスパンデックス等の合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。
図示例の弾性部材16~19についてより詳細に説明すると、外装体12F,12Bのウエスト部Wには、幅方向WDの全体にわたり連続するように、複数のウエスト弾性部材17が前後方向に間隔を空けて取り付けられている。また、ウエスト弾性部材17のうち、ウエスト下方部Uに隣接する領域に配設される1本又は複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト弾性部材17としては、太さ155~1880dtex、特に470~1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05~1.5mm2、特に0.1~1.0mm2程度)の糸ゴムを、2~12mmの間隔、特に3~7mmの間隔で、2~15本程度、特に4~10本程度設けるのが好ましく、これによるウエスト部Wの幅方向WDの伸長率は150~400%、特に220~320%程度であるのが好ましい。また、ウエスト部Wは、その前後方向LDのすべてに同じ太さのウエスト弾性部材17を用いたり、同じ伸長率にしたりする必要はなく、例えばウエスト部Wの上部と下部でウエスト弾性部材17の太さや伸長率が異なるようにしてもよい。
また、外装体12F,12Bのウエスト下方部Uには、細長状の弾性部材からなるウエスト下方弾性部材16,19が複数本、前後方向に間隔を空けて取り付けられていると好ましい。ウエスト下方弾性部材16,19としては、太さ155~1880dtex、特に470~1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05~1.5mm2、特に0.1~1.0mm2程度)の糸ゴムを、1~15mm、特に3~8mmの間隔で5~30本程度設けるのが好ましく、これによるウエスト下方部Uの幅方向WDの伸長率は200~350%、特に240~300%程度であるのが好ましい。
また、図8に示すように前述のように後外装体12Bに臀部カバー部Cを設ける場合や、図示しないが前外装体12Fに鼠径カバー部を設ける場合には、ウエスト下方部と同様の弾性部材を設けることができ、これによる幅方向WDの伸長率は150~300%、特に180~260%とすることができる。
図示例のウエスト下方部Uのように、吸収体56を有する前後方向範囲に弾性部材16,19を設ける場合には、その一部又は全部において吸収体56の幅方向WDの収縮を防止するために、吸収体56と幅方向WDに重なる部分の一部又は全部を含む幅方向中間(好ましくは内外接合部201,202の全体を含む)が非伸縮領域A1とされ、その幅方向両側が胴周り伸縮領域A2とされていると好ましい。ウエスト部Wは幅方向WDの全体にわたり胴周り伸縮領域A2とされるのが好ましいが、ウエスト下方部Uと同様に、幅方向中間に非伸縮領域A1を設けても良い。
このような胴周り伸縮領域A2及び非伸縮領域A1は、内側シート層12Hと外側シート層12Sとの間に、弾性部材16~19を供給し、弾性部材16,19を胴周り伸縮領域A2に位置する部分のみホットメルト接着剤により固定した後、吸収体56を有する領域において、弾性部材16,19を幅方向中間の1か所で加圧及び加熱により切断するか、又は弾性部材16,19のほぼ全体を加圧及び加熱により細かく切断し、胴周り伸縮領域A2に伸縮性を残しつつ非伸縮領域A1では伸縮性を殺すことにより構築することができる。
内側シート層12H及び外側シート層12Sを形成するシート材としては、特に限定無く使用できるが不織布が好ましい。不織布を用いる場合、1枚あたりの目付けは10~30g/m2程度とするのが好ましい。
弾性部材16~19は種々の塗布方法によるホットメルト接着剤HMにより外装体12F,12Bに固定される。内側シート層12H及び外側シート層12Sは、それぞれ弾性部材16~19を有する部分では、弾性部材16~19を固定するためのホットメルト接着剤HMにより接合することが好ましく、弾性部材16~19を有しない部分では、ホットメルト接着剤HMにより接合しても、ヒートシールや超音波シール等の素材溶着により接合してもよく、また一部又は全部を接着しなくてもよい。図示例の外装体12F,12Bにおける弾性部材16~19を有する部分では、コームガンやシュアラップノズル等の塗布手段により弾性部材16~19の外周面にのみホットメルト接着剤HMを塗布してシート層間に挟むことにより、当該弾性部材16~19の外周面に塗布したホットメルト接着剤HMのみで、両シート層への弾性部材16~19の固定と、両シート層間の固定とを行っている。弾性部材16~19は胴周り伸縮領域A2における伸縮方向の両端部のみ、両シート層に固定してもよい。
(内外接合部)
内装体200の外装体12F,12Bに対する接合は、ヒートシール、超音波シールのような素材溶着による接合手段や、ホットメルト接着剤により行うことができる。この内装体200と外装体12F,12Bとを接合する内外接合部201,202は、図2に示すように、両者が重なる領域のほぼ全体に設けることができ、例えば内装体200の幅方向両端部を除いた部分に設けることもできる。
図示例では、内装体200の裏面、つまりこの場合は液不透過性シート11の裏面及び起き上がりギャザー60の付根部分65に塗布されたホットメルト接着剤を介して外装体12F,12Bの内面に対して固定されている。また、図13~図15に示すように、左右のサイドフラップ70の裏面は、ホットメルト接着剤HMを介して後外装体12Bと重なる部分に接合されている。よって、左右のサイドフラップ70は、後外装体12Bの下端部14を含む部分と接合された後接合領域70Bを有する。
(臀部の被覆性)
本パンツタイプ使い捨ておむつでは、サイドフラップ70の後接合領域70Bは、自然長(装着前)の状態では、後外装体12Bの胴周り伸縮領域A2とともに幅方向WDに収縮している。ここで、前外装体12Fの下端部14を、幅方向WDに弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力が、後外装体12Bの下端部14を、幅方向WDに弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力よりも大きいと、図17に矢印で示すように、装着状態では前外装体12Fの下端部14よりも後外装体12Bの下端部14が大きく幅方向WDに伸長される(より長く伸長される)。この結果、サイドフラップ70の後接合領域70Bはより幅方向WDに大きく展開し、サイドフラップ70が臀部をより広範囲に被覆し、内装体200は臀裂に食い込みにくくなる。
特に、図示例のように前述の中空部70Hが後接合領域70Bまで設けられている場合には、装着状態では後接合領域70Bが幅方向WDにより大きく展開するため、中空部70Hの膨らみは後接合領域70Bに向かうにつれて平坦に近くなり、臀部に対するフィット性が良好となる。
前外装体12Fの下端部14及び後外装体12Bの下端部14を、それぞれ、幅方向WDに弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力は、以下の手順で測定する。
(1) 図18(a)に示すように、サイドシール12Aを剥離して、前外装体12Fの両側部と、後外装体12Bの両側部とを分離した展開状態とした後、前外装体12Fの下端部14及び後外装体12Bの下端部14を切り取るとともに、吸収体56を可能な限り取り除いて、前外装体12Fの下端部14の試験片14F及び後外装体12Bの下端部14の試験片14Bを作製する。この試験片14F,14Bには、内装体200のうち吸収体56以外の部分200cが残る。
(2) 自然長の試験片14F(図示せず)におけるサイドシール部12A間の幅方向の寸法(幅方向の寸法が前後方向に変化する場合は最も短い寸法)を定規で測定する。また、前外装体12Fの下端部14の試験片14Fを、一方のサイドシール12A及び他方のサイドシール12Aを平行に維持しつつ、幅方向に弾性限界(胴周り伸縮領域が収縮や弛み無く平坦に展開した展開状態)まで伸長し、弾性限界におけるサイドシール部12A間の幅方向の寸法d2を定規で測定する。なお、後者の寸法d2は、前外装体12Fの下端部14の試験片14F及び後外装体12Bの下端部14の試験片14Bで同じになるため、いずれか一方のみを測定すれば足りる。
(3) チャック間距離Dcを自然長の試験片14Fにおけるサイドシール部12A間の幅方向の寸法未満にした状態で、前外装体12Fの下端部14の試験片14Fの一方のサイドシール12Aを前後方向LDの全体にわたり、引張試験機の一方のチャック(つかみ具)C1で挟み、他方のサイドシール12Aを前後方向LDの全体にわたり、引張試験機の他方のチャック(つかみ具)C2で挟む。
(4) 図18(b)に示すように、一方のサイドシール12A及び他方のサイドシール12Aを平行に維持しつつ、引張速度300mm/minで、チャック間距離Dcがd2(弾性限界)になるまで伸長した後、チャック間距離Dcを縮めて、チャック間距離Dcがd2の3/4になるまで試験片14Fを収縮させたときの引張力を計測し、この引張力を、前外装体12Fの下端部14を、幅方向WDに弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力の計測値とする。
(5) 後外装体12Bの下端部14の試験片14Bについても、前外装体12Fの場合と同様に(2)~(4)を行い、後外装体12Bの下端部14を、幅方向WDに弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力を計測する。
(6) なお、チャック間距離Dcの計測は定規を用いて行う。
上述の引張力の差を作り出すために、前外装体12Fと後外装体12Bとにおいて、弾性部材16~19の本数、太さ、間隔、素材の種類、前後方向LDの配置、及び最大伸長率の少なくとも1つを異なるものとすることができる。例えば、一般的なパンツタイプ使い捨ておむつの殆どは、図示例のように、前外装体12Fの幅方向WDの寸法と、後外装体12Bの幅方向WDの寸法とが同じであり、前外装体12F及び後外装体12Bが自然長の状態では弾性部材16~19により幅方向WDに収縮しており、この収縮分だけ幅方向WDに伸長可能である。このような場合、最も簡易には、弾性部材16~19の本数、太さ、間隔、素材の種類、及び前後方向LDの配置を前外装体12F及び後外装体12Bにおいて同じにし、最大伸長率のみ後外装体12Bよりも前外装体12Fの方を大きくすると、上述の引張力の差を作り出すことができる。弾性部材16~19の本数を、後外装体12Bよりも前外装体12Fの方を多くし、その他の条件を前外装体12F及び後外装体12Bで共通としたり、弾性部材の太さを、後外装体12Bよりも前外装体12Fの方を太くし、その他の条件を前外装体12F及び後外装体12Bで共通としたりしてもよい。
前外装体12Fの下端部14及び後外装体12Bの下端部14の引張力の差は適宜定めればよいが、通常の場合、前外装体の下端部14を、幅方向WDに弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力が、後外装体の下端部14を、幅方向WDに弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力の1.3~3.0倍、特に1.5~2.0倍であるであると好ましい。
後接合領域70Bの幅方向WDの寸法(展開状態)は適宜定めることができるが、臀部の被覆範囲をできるだけ広く確保するために、サイドフラップ70の幅方向WDの寸法(展開状態)の0.8~1倍であると好ましい。また、後接合領域70Bの前後方向LDの寸法(展開状態)は、サイドフラップ70と後外装体12Bの胴周り伸縮領域A2とが重なる領域の前後方向LDの寸法以上であることが好ましく、後外装体12Bとサイドフラップ70とが重なる領域の前後方向LDの寸法未満であると好ましい。
外装体12F,12Bの素材使用量を低減し、簡素な構造とするためには、前外装体12F及び後外装体12Bは、前後方向LDの寸法及び幅方向WDの寸法が同じ長方形であることが好ましい。このような設計では、前外装体12F及び後外装体12Bの適切な前後方向LDの寸法は、製品全長Yの0.2~0.4倍となる。この場合、後外装体12Bだけでは臀部の被覆性が低下するが、前述の内装体200のサイドフラップ70により臀部の被覆性を補うことができる。
後外装体12Bの場合と同様に、図16に示すように、左右のサイドフラップ70の裏面は、ホットメルト接着剤HMを介して前外装体12Fと重なる部分に接合されており、左右のサイドフラップ70が、前外装体12Fの下端部14を含む部分と接合された前接合領域70Fを有すると好ましい。この場合、サイドフラップ70の前接合領域70Fは、自然長(装着前)の状態では、前外装体12Fの胴周り伸縮領域A2とともに幅方向WDに収縮している。ここで、前述のように、前外装体の下端部14を、幅方向WDに弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力が、後外装体の下端部14を、幅方向WDに弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力よりも大きいと、装着状態では前外装体12Fの下端部14よりも後外装体12Bの下端部14が大きく幅方向WDに伸長される(より長く伸長される)。この結果、図17に示すように、サイドフラップ70の前接合領域70Fは幅方向WDに展開するものの、後接合領域70Bよりは展開しないため、前接合領域70F及び後接合領域70Bが同程度展開する場合と比較して、サイドフラップ70が鼠径部に対してより適切にフィットするようになる。
特に、図示例のように前述の中空部70Hが前接合領域70Fまで設けられている場合、装着状態では後接合領域70Bが前接合領域70Fよりも幅方向WDに大きく展開するため、サイドフラップ70の幅は後から前に向かうにつれて狭くなり、中空部70Hの膨らみは後ろから前に向かうにつれて大きくなり、鼠径部に対するフィット性も良好となる。
前接合領域70Fの幅方向WDの寸法は、後接合領域70Bの幅方向WDの寸法と同じにすることが望ましいが、より短くしてもよいし、より長くしてもよい。また、前接合領域70Fの前後方向LDの寸法(展開状態)は、サイドフラップ70と前外装体12Fの胴周り伸縮領域A2とが重なる領域の前後方向LDの寸法以上であることが好ましく、前外装体12Fとサイドフラップ70とが重なる領域の前後方向LDの寸法未満であると好ましい。
(不織布)
上記説明における不織布としては、部位や目的に応じて公知の不織布を適宜使用することができる。不織布の構成繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維(単成分繊維の他、芯鞘等の複合繊維も含む)の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等、特に限定なく選択することができ、これらを混合して用いることもできる。不織布の柔軟性を高めるために、構成繊維を捲縮繊維とするのは好ましい。また、不織布の構成繊維は、親水性繊維(親水化剤により親水性となった繊維を含む)であっても、疎水性繊維若しくは撥水性繊維(撥水剤により撥水性となった繊維を含む)であってもよい。また、不織布は一般に繊維の長さや、シート形成方法、繊維結合方法、積層構造により、短繊維不織布、長繊維不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、サーマルボンド(エアスルー)不織布、ニードルパンチ不織布、ポイントボンド不織布、積層不織布(スパンボンド層間にメルトブローン層を挟んだSMS不織布、SMMS不織布等)等に分類されるが、これらのどの不織布も用いることができる。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後方向」とは図中に符号LDで示す方向(縦方向)を意味し、「幅方向」とは図中にWDで示す方向(左右方向)を意味し、前後方向と幅方向とは直交するものである。
・「表側」とはパンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌に近い方を意味し、「裏側」とはパンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌から遠い方を意味する。
・「表面」とは部材の、パンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌に近い方の面を意味し、「裏面」とはパンツタイプ使い捨ておむつを着用した際に着用者の肌から遠い方の面を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。例えば、伸長率が200%とは、伸長倍率が2倍であることと同義である。
・「最大伸長率」とは、弾性限界まで伸長したときの伸長率(換言すれば伸縮領域が収縮や弛み無く平坦に展開した展開状態の伸長率)を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したもの)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter-MAX ME-500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、100倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES-G5 ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・吸水量は、JIS K7223-1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・吸水速度は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
本発明は、上記例のようなパンツタイプ使い捨ておむつに利用できるものである。
11…液不透過性シート、12A…サイドシール、12B…後外装体、12E…ウエスト延出部分、12F…前外装体、12F,12B…外装体、12H…内側シート層、12S…外側シート層、13…カバー不織布、14…下端部、15,19…ウエスト下方弾性部材、17…ウエスト弾性部材、200…内装体、201,202…内外接合部、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…起き上がりギャザー、60A…先端側部分、60B…付け根側部分、62…ギャザーシート、63…ギャザー弾性部材、67…倒伏部分、68…起き上がり部分、70…サイドフラップ、71…第1シート層、72…第2シート層、73…サイド弾性部材、74…最も表側のシート層、75…最も裏側のシート層、76…内部シート層、77…非接合部、79…専用シート材、A1…非伸縮領域、A2…伸縮領域、F…前身頃、B…後身頃、L…中間領域、LD…前後方向、SG…サイド伸縮領域、T…胴周り領域、U…ウエスト下方部、W…ウエスト部、WD…幅方向、WO…ウエスト開口、LO…脚開口、P1…第1部分、P2…第2部分、HM…ホットメルト接着剤、70B…後接合領域、70F…前接合領域、70H…中空部、14F,14B…試験片。

Claims (4)

  1. 前身頃の少なくとも胴周り部を構成する前外装体、及び後身頃の少なくとも胴周り部を構成する後外装体と、
    前記前外装体から前記後外装体にわたり設けられた、吸収体を含む内装体と、
    前記内装体と、前記前外装体及び前記後外装体とがそれぞれ接合された内外接合部と、
    前外装体の両側部と後外装体の両側部とがそれぞれ接合されたサイドシールと、
    ウエスト開口及び左右一対の脚開口とを備え、
    前記前外装体及び前記後外装体は、前記サイドシールを有する前後方向範囲を前後方向に四等分したときの最も脚開口側の部分として定義される下端部を含む、幅方向に弾性伸縮する胴周り伸縮領域を有しており、
    前記内装体の両側部には、前記吸収体よりも側方に延び出たサイドフラップが、前記前外装体から前記後外装体まで前後方向に延びており、
    前記サイドフラップは、前記前外装体と重なる部分から前記後外装体と重なる部分まで、前後方向に弾性伸縮するサイド伸縮領域を有しており、
    前記前外装体の胴周り伸縮領域及び前記後外装体の胴周り伸縮領域は、少なくとも左右の前記サイドフラップと重なる部分に設けられており、
    左右の前記サイドフラップは、前記前外装体の下端部を含む部分と接合された前接合領域、及び前記後外装体の下端部を含む部分と接合された後接合領域を有し、
    前記前接合領域及び前記後接合領域の幅方向の寸法は、前記サイドフラップの幅方向の寸法の0.8~1倍であり、
    前記前接合領域は、前記前外装体の胴周り伸縮領域とともに、幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能であり、前記後接合領域は、前記後外装体の胴周り伸縮領域とともに、幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能であり、
    前記前外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力が、前記後外装体の下端部を、幅方向に弾性限界まで伸長してからその3/4の寸法に収縮させたときの引張力の1.3~3.0倍であり、
    前記サイド伸縮領域は、前記サイドフラップに、複数本の細長状のサイド弾性部材が前後方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた領域であり、
    前記サイドフラップは、二層重なった状態のシート層が前記サイドフラップの表側から前記サイドフラップの側縁で折り返されて前記サイドフラップの裏側に至るように延びてなる二重の折り返しシート層を有しており、
    外部に位置する前記折り返しシート層のうち折り位置を境として表側の部分と、内部に位置する前記折り返しシート層のうち折り位置を境として表側の部分との間に、前記サイド弾性部材が固定されており、
    前記サイドフラップの最も表側のシート層及び前記サイドフラップの最も裏側のシート層の少なくとも一方とその裏側に隣接するシート層とが接合されていないことにより、前記サイドフラップに第1中空部が形成されるとともに、内部に位置する前記折り返しシート層のうち折り位置を境として表側の部分と、その裏側に隣接する部材とが接合されていないことにより、前記サイドフラップに第2中空部が形成されており、
    前記第2中空部は、前記サイドフラップの側縁から、最も幅方向の中央側に位置する前記サイド弾性部材よりも幅方向の中央側にわたる幅で、前接合領域から後接合領域まで前後方向に続いており、
    前記サイド弾性部材の収縮により、前記サイドフラップにおける前記第1中空部及び前記第2中空部を含む部分が前後方向に収縮してサイドギャザーが形成されている、
    ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
  2. 外部に位置する前記折り返しシート層のうち折り位置を境として裏側の部分、及び内部に位置する前記折り返しシート層のうち折り位置を境として裏側の部分は、最も側方に位置する前記サイド弾性部材よりも幅方向の中央側まで延びており、
    最も側方に位置する前記サイド弾性部材と前記サイドフラップの側縁との間では、厚み方向に隣接するシート層のすべてが接合されていないことにより、各シート層の間に中空部がそれぞれ形成されている、
    請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  3. 前記サイドフラップは、前記サイドフラップの側縁から幅方向の中央側に5mmまでの部分に前記サイド弾性部材を含まない、
    請求項1又は2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  4. 前記前外装体及び前記後外装体は、前後方向の寸法及び幅方向の寸法が同じ長方形であり、
    前外装体及び後外装体の前後方向の寸法が、製品全長の0.2~0.4倍である、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
JP2019175953A 2019-09-26 2019-09-26 パンツタイプ使い捨ておむつ Active JP7336334B2 (ja)

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