JP7200971B2 - 蓄電デバイス及び蓄電デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
所定方向に所定間隔で配列され負極活物質を含む複数の柱状負極と、
正極活物質を少なくとも含み前記柱状負極の周囲に存在する正極と、
イオン伝導性及び絶縁性を有し前記柱状負極と前記正極との間に介在する分離膜と、を備え、
前記柱状負極の長手方向に直交する断面において、対向する前記柱状負極の間に存在する前記正極の領域である短辺部と前記短辺部の間に存在する前記正極の領域である長辺部としたときに、前記短辺部に比して前記長辺部の空隙率が大きいものである。
負極活物質を含む複数の柱状負極と、正極活物質を少なくとも含み前記柱状負極の周囲に存在する正極と、イオン伝導性及び絶縁性を有し前記柱状負極と前記正極との間に介在する分離膜とを有する単セルを、所定間隔で配列して結束する結束工程、を含み、
前記結束工程では、前記柱状負極の長手方向に直交する断面において、対向する前記柱状負極の間に存在する前記正極の領域である短辺部と前記短辺部の間に存在する前記正極の領域である長辺部としたときに前記短辺部に比して空隙率が大きい前記長辺部となるように前記単セルを結束する。
実施形態で説明する本開示の蓄電デバイスは、柱状負極と、正極と、分離膜とを備える。柱状負極は、所定方向に所定間隔で配列された第1活物質を含む複数の柱状体である。正極は、正極活物質を少なくとも含み柱状負極の周囲に存在するものである。この正極は、正極活物質と導電材とを含むものとしてもよい。分離膜は、イオン伝導性及び絶縁性を有し柱状負極と正極との間に介在するものである。ここで、この蓄電デバイスは、例えば、ハイブリッドキャパシタ、リチウム二次電池、リチウムイオン電池などとしてもよい。また、「柱状」とは、屈曲しない太さのもののほか、屈曲可能な繊維状の太さのものも含むものとする。この柱状負極は、柱状であればよく、その断面は円形であってもよいし、多角形であってもよい。また、正極は、柱状負極の周りに存在するものとしてもよいし、柱状負極の間の空間に充填されているものとしてもよい。また、この蓄電デバイスは、分離膜を介して正極と隣り合う状態で複数の負極が結束された構造を有するものとしてもよい。この蓄電デバイスは、柱状負極、正極及び分離膜のうち1以上に電解液を含むものとしてもよい。また、正極及び負極には、集電線などの集電部材が埋設されているものとしてもよいし、この集電部材を備えないものとしてもよい。ここでは、説明の便宜のため、リチウムイオンをキャリアとするリチウムイオン二次電池をその主たる一例として以下説明する。
本開示の蓄電デバイスは、以下の製造方法で製造されているものとしてもよい。本開示の蓄電デバイスの製造方法は、結束工程を含む。また、この製造方法は、結束工程の前に単セル形成工程を含むものとしてもよい。なお、柱状負極の表面に分離膜や正極合材層を形成した単セルを用意してこの単セル形成工程を省略してもよい。また、この製造方法において、上述した蓄電デバイスで説明した部材やサイズ、形状などを適宜適用するものとしてもよい。
直径160μm、長さ6.0cmの柱状体の負極としてのカーボンロッドに対し、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVdF-HFP)をN-メチルピロリドン(NMP)に溶解させた溶液をディップ法で被覆、乾燥することで、7μmの膜厚でカーボンロッドの表面に分離膜としてのポリマー膜を均一塗布した。次に、正極活物質(LiNi0.5Co0.2Mn0.3O2)と、導電材としてのアセチレンブラック(デンカ社製HS-100)と、導電材としての気相成長炭素繊維(昭和電工製VGCF)と、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(クレハ製PVdF7305)とを質量比で90:3:3:4となるよう配合したものにN-メチルピロリドンを加えて正極合材ペーストとした。ポリマー被覆カーボンロッドに対して正極スラリーをディップコートして、カーボンロッド単位長さあたりの正極合材の目付量で0.35mg/cmとなるように正極合材層を形成した。このように作製したカーボンロッド/ポリマー膜/正極合材層の電極構造体の19本を積層し、正極合材層の短辺部に比して長辺部の空隙率がより高いものとなるように、静水圧プレスを用いてプレスした。得られた電極構造体を実験例1とした。
上記作製した電極構造体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。SEM観察では、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製S-3600N)を用い、柱状負極の長手方向に直交する断面を観察した。SEM観察は、1000~5000倍の条件で行った。
次に、正極の空隙率分布をSEM画像を用いて求めた。正極の短辺部及び長辺部は、以下の範囲に設定した。SEM画像において、柱状負極の中心を結ぶ線を引き、柱状負極の直径Dの半分の幅で、対向する負極同士の間隔Lの間に存在する領域を短辺部とした。また、短辺部の両側にある三角形の領域を長辺部とした(図3参照)。
Claims (14)
- 所定方向に所定間隔で配列され負極活物質を含む複数の柱状負極と、
正極活物質を少なくとも含み前記柱状負極の周囲に存在する正極と、
イオン伝導性及び絶縁性を有し前記柱状負極と前記正極との間に介在する分離膜と、を備え、
前記柱状負極の長手方向に直交する断面において、前記柱状負極の中心を結ぶ線を引き、前記柱状負極の直径Dの半分の幅で、対向する前記柱状負極同士の間隔Lの間に存在する領域であって、対向する前記柱状負極の間に存在する前記正極の領域を短辺部とし、前記短辺部の両側にある三角形の領域であって、前記短辺部の間に存在する前記正極の領域を長辺部としたときに、前記短辺部に比して前記長辺部の空隙率が大きい、
蓄電デバイス。 - 前記正極は、前記柱状負極から遠いほど空隙率が大きい傾向を有する、請求項1に記載の蓄電デバイス。
- 前記正極は、前記短辺部に対する前記長辺部の空隙率比が1.05以上2.0以下の範囲である、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス。
- 前記正極は、前記短辺部に対する前記長辺部の空隙率比が1.10以上1.6以下の範囲である、請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
- 前記柱状負極は、平均直径が10μm以上500μm以下の範囲であり、隣り合う前記柱状負極との間隔が10μm以上500μm以下の範囲である、請求項1~4のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
- 前記柱状負極は、前記負極活物質として炭素質材料を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
- 前記分離膜を介して前記正極と隣り合う状態で複数の前記柱状負極が結束された構造を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
- 負極活物質を含む複数の柱状負極と、正極活物質を少なくとも含み前記柱状負極の周囲に存在する正極と、イオン伝導性及び絶縁性を有し前記柱状負極と前記正極との間に介在する分離膜とを有する単セルを、所定間隔で配列して結束する結束工程、を含み、
前記結束工程では、前記柱状負極の長手方向に直交する断面において、前記柱状負極の中心を結ぶ線を引き、前記柱状負極の直径Dの半分の幅で、対向する前記柱状負極同士の間隔Lの間に存在する領域であって、対向する前記柱状負極の間に存在する前記正極の領域を短辺部とし、前記短辺部の両側にある三角形の領域であって、前記短辺部の間に存在する前記正極の領域を長辺部としたときに、前記短辺部に比して空隙率が大きい前記長辺部となるように前記単セルを結束する、
蓄電デバイスの製造方法。 - 前記結束工程では、前記柱状負極から遠いほど空隙率が大きい傾向を有する前記正極となるように前記単セルを結束する、請求項8に記載の蓄電デバイスの製造方法。
- 前記結束工程では、前記短辺部に対する前記長辺部の空隙率比が1.05以上2.0以下の範囲の前記正極となるように前記単セルを結束する、請求項8又は9に記載の蓄電デバイスの製造方法。
- 前記結束工程では、前記短辺部に対する前記長辺部の空隙率比が1.10以上1.6以下の範囲の前記正極となるよう前記単セルを結束する、請求項8~10のいずれか1項に記載の蓄電デバイスの製造方法。
- 前記結束工程では、平均直径が10μm以上500μm以下の範囲である前記柱状負極を用い、隣り合う前記柱状負極との間隔が10μm以上500μm以下の範囲となるよう前記単セルを結束する、請求項8~11のいずれか1項に記載の蓄電デバイスの製造方法。
- 前記結束工程では、前記負極活物質として炭素質材料を含む前記柱状負極を用いる、請求項8~12のいずれか1項に記載の蓄電デバイスの製造方法。
- 前記結束工程では、結束圧を1MPa以上500MPa以下の範囲で前記単セルを結束する、請求項8~13のいずれか1項に記載の蓄電デバイスの製造方法。
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JP2020075842A JP7200971B2 (ja) | 2020-04-22 | 2020-04-22 | 蓄電デバイス及び蓄電デバイスの製造方法 |
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JP2018152230A (ja) | 2017-03-13 | 2018-09-27 | 株式会社豊田中央研究所 | 二次電池及びその製造方法 |
JP2019075198A (ja) | 2017-10-12 | 2019-05-16 | 株式会社豊田中央研究所 | 二次電池及びその製造方法 |
JP2020028899A (ja) | 2018-08-22 | 2020-02-27 | 株式会社豊田中央研究所 | プレス装置 |
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