以下、種々の例示的実施形態について説明する。
一つの例示的実施形態において、基板処理装置のチャンバ内に設けられたステージの上面に対して基板を昇降させるための基板リフト機構が提供される。基板リフト機構は、リフタピン、駆動機構、複数のベローズ、及び規制機構を備える。リフタピンは、その先端で基板を支持するように構成されている。駆動機構は、リフタピンの水平移動を許容するようにリフタピンを支持し、リフタピンを昇降させるように構成されている。複数のベローズは、リフタピンの周りの空間を封止するためにリフタピンを囲むように垂直方向に沿って配列されている。複数のベローズは、第1のベローズ及び第2のベローズを含む。第1のベローズは、複数のベローズのうち最も上に設けられている。第1のベローズは、上端及び下端を有する。第1のベローズの上端は固定端である。第1のベローズの下端は、リフタピンと共に水平移動可能である。第2のベローズは、第1のベローズの下方に設けられている。第2のベローズは、リフタピンの昇降に連動して垂直方向に伸縮可能である。規制機構は、第1のベローズの垂直方向における伸縮を規制するように構成されている。
上記実施形態の基板リフト機構では、第1のベローズの下端が固定端である上端に対して水平移動可能である。したがって、複数のベローズの中でのリフタピンの水平移動が許容される。また、上記実施形態の基板リフト機構では、第1のベローズの垂直方向における伸縮が規制されているので、複数のベローズを含むベローズ群の垂直方向における伸縮は第2のベローズによってもたらされる。したがって、第1のベローズの垂直方向におけるピッチ当りのストローク長とは無関係に、第2のベローズを選択することができる。故に、第2のベローズの長さを短くすることができ、複数のベローズの全長を短くすることができる。
一つの例示的実施形態において、規制機構は、第1のストッパ及び第2のストッパを含んでいてもよい。この実施形態において、第1のストッパは、第1のベローズの垂直方向における縮小を規制するように設けられる。第2のストッパは、第1のベローズの垂直方向における伸張を規制するように設けられる。
一つの例示的実施形態において、第1のベローズの下端はフランジを含む。第1のストッパは、第1のベローズの垂直方向における縮小を規制するようにフランジの上又は上方で延在していてもよい。第2のストッパは、第1のベローズの垂直方向における伸張を規制するようにフランジの下又は下方で延在していてもよい。
一つの例示的実施形態において、第1のベローズの内径は、第2のベローズの内径よりも大きくてもよい。この実施形態によれば、リフタピンのより大きな水平移動が許容される。
一つの例示的実施形態において、第2のベローズの外径は、第1のベローズの外径よりも小さくてもよい。この実施形態によれば、第2のベローズを構成する材料が削減される。
一つの例示的実施形態において、リフタピンは、部分的に、チャンバに形成された貫通孔及びステージに形成された貫通孔の中で延在しており、ステージの熱変形に連動して水平移動可能である。駆動機構はチャンバに固定されている。第1のベローズの上端は、チャンバに形成された貫通孔を封止するようにチャンバに固定されている。
一つの例示的実施形態において、基板リフト機構は、ピンガイドを更に備えていてもよい。ピンガイドは、筒形状を有し、ステージの下方で延在している。ピンガイドは、ステージに形成された貫通孔に繋がる内孔を提供している。ピンガイドは、ステージに固定されている。リフタピンは、ピンガイドの内孔の中で部分的に延在している。
一つの例示的実施形態において、リフタピンは、ピン本体及び柱状のピンホルダを含んでいてもよい。ピン本体は、リフタピンの先端を含み、垂直方向に沿って延在している。ピンホルダは、ピン本体を支持し、ピン本体から下方に延在している。
一つの例示的実施形態において、駆動機構は、センタリングユニット、駆動軸、及び駆動装置を含んでいてもよい。センタリングユニットは、リフタピンの水平移動を許容するようにリフタピンを支持する。駆動軸は、センタリングユニットの下方で垂直方向に沿って延在している。駆動装置は、駆動軸を昇降させるように構成されている。
一つの例示的実施形態において、センタリングユニットは、ベース及びテーブルを含む。ベースは、駆動軸の上方に設けられており駆動軸によって支持されている。テーブルは、水平移動可能であるようにベース上で支持されている。リフタピンの下端は、テーブルに固定されている。第2のベローズの下端は、第2のベローズの下端開口を封止するようにテーブルに固定されている。
別の例示的実施形態においては、基板支持器が提供される。基板支持器は、ステージ及び上述した例示的実施形態のうち何れかの基板リフト機構を備える。ステージは、基板処理装置のチャンバ内に設けられる。基板リフト機構は、ステージの上面に対して基板を昇降させるように構成される。
一つの例示的実施形態において、基板支持器は、ステージ内に設けられたヒータを更に備えていてもよい。
更に別の例示的実施形態においては、基板処理装置が提供される。基板処理装置は、上述した例示的実施形態の基板支持器及びチャンバを備える。基板支持器のステージは、チャンバの内部空間の中に収容されている。
一つの例示的実施形態において、基板処理装置は、成膜装置であってもよい。
以下、図面を参照して種々の例示的実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
図1は、一つの例示的実施形態に係る基板処理装置を概略的に示す図である。図1は、一つの例示的実施形態に係る基板処理装置を部分的に破断して示している。図1に示す基板処理装置1は、基板Sに対する基板処理において用いられる装置である。一実施形態において、基板処理装置1は、成膜装置である。基板処理装置1は、例えばフラットパネルディスプレイの製造において用いられる。基板Sは、略矩形のガラス基板であり得るが、これに限定されるものではない。
基板処理装置1は、チャンバ10及び基板支持器12を備えている。チャンバ10は、内部空間を提供する容器である。チャンバ10は、略角筒形状を有し得る。チャンバ10は、例えばアルミニウムから形成されている。チャンバ10は、例えばアルマイト処理(陽極酸化処理)された表面を有する。
チャンバ10の側壁は、開口10pを提供している。基板Sは、チャンバ10の内部空間とチャンバ10の外側との間で搬送されるときに、開口10pを通過する。基板処理装置1は、ゲートバルブ10gを更に備え得る。ゲートバルブ10gは、チャンバ10の側壁に沿って設けられている。ゲートバルブ10gは、開口10pを開閉するために用いられる。
一実施形態において、基板処理装置1は、ガスシャワー14を更に備え得る。ガスシャワー14は、チャンバ10の上部開口を閉じるように設けられている。ガスシャワー14は、その内部にガス拡散室14dを提供している。ガス拡散室14dには、ガス導入ポート14iが接続している。ガス導入ポート14iには、管16が接続されている。管16には、ガスソース18が、バルブ20及び流量制御器22を介して接続されている。ガスソース18は、基板処理装置1における基板処理で用いられるガスのソースである。流量制御器22は、例えばマスフローコントローラである。ガスシャワー14は、複数のガス吐出孔14aを更に提供している。複数のガス吐出孔14aは、ガス拡散室14dから下方に延びており、チャンバ10の内部空間に向けて開口している。基板処理装置1では、ガスソース18からのガスは、ガス拡散室14dに導入される。ガス拡散室14dに導入されたガスは、複数のガス吐出孔14aからチャンバ10の内部空間に吐出される。
チャンバ10は、底部10bを有する。底部10bには、一つ以上の排気孔10eが形成されている。基板処理装置1は、一つ以上の排気ユニット24を更に備えている。図示された例では、複数の排気孔10eが底部10bに形成されており、基板処理装置1は複数の排気ユニット24を備えている。一つ以上の排気ユニット24の各々は、管26、圧力調整器28、及び排気装置30を含んでいる。管26は、対応の排気孔10eに接続されている。管26には、圧力調整器28を介して排気装置30が接続されている。圧力調整器28は、例えば自動圧力調整弁である。排気装置30は、ドライポンプ、ターボ分子ポンプといった一つ以上の減圧ポンプを含む。
基板支持器12は、ステージ40及び一つ以上の基板リフト機構50を有している。ステージ40は、チャンバ10の内部空間の中に収容されている。ステージ40は、スペーサ42を介してチャンバ10の底部上に設けられている。スペーサ42は、例えば絶縁体から形成されている。ステージ40は、例えばアルミニウムから形成されている。ステージ40は、その上に基板が載置される上面を有している。基板処理装置1では、基板Sは、ステージ40の上面の上に載置された状態で処理される。一実施形態において、ステージ40の内部には、ヒータHTが設けられていてもよい。ヒータHTは、抵抗加熱素子であり得る。
一つ以上の基板リフト機構50は、ステージ40の上面に対して基板Sを昇降させるように構成されている。一つ以上の基板リフト機構50の各々は、リフタピン52を有する。一つ以上の基板リフト機構50の各々は、リフタピン52の先端(上端)を第1位置と第2位置との間で移動させるよう、リフタピン52を昇降させる。第1位置は、ステージ40の上面に対して上方の位置である。第2位置は、ステージ40の上面と同一の水平レベルかステージ40の上面に対して下方の位置である。リフタピン52の先端が第1位置にあるときには、基板Sはステージ40の上面に対して上方に位置する。リフタピン52の先端が第1位置にあるときには、搬送装置とリフタピン52の先端との間で基板Sが受け渡される。リフタピン52の先端が第2位置にあるときには、基板Sはステージ40の上面の上に配置される。
一実施形態において、基板処理装置1は、制御部CUを更に備え得る。制御部CUは、CPUといったプロセッサ、メモリといった記憶装置、キーボードといった入力装置、表示装置等を有するコンピュータ装置であり得る。制御部CUは、記憶装置に記憶されている制御プログラムをプロセッサによって実行し、記憶装置に記憶されているレシピデータに従って基板処理装置1の各部を制御するように構成されている。
基板処理装置1が複数の基板リフト機構50を備える場合には、これら基板リフト機構50は同一の構成を有し得る。したがって、以下では、一つの基板リフト機構50について詳細に説明する。以下の説明では、図1に加えて、図2及び図3を参照する。図2及び図3の各々は、一つの例示的実施形態に係る基板リフト機構の断面図である。
基板リフト機構50は、上述のリフタピン52、駆動機構54、複数のベローズ56、及び規制機構58を備えている。リフタピン52は、略円柱形状を有しており、垂直方向に沿って延在している。リフタピン52は、上述したように、その先端(上端)で基板Sを支持するように構成されている。
一実施形態において、リフタピン52は、ピン本体52m及びピンホルダ52aを含んでいる。ピン本体52mは、略円柱形状を有している。ピン本体52mは、垂直方向に沿って延在している。ピン本体52mは、リフタピン52の先端を提供している。ピンホルダ52aは、略円柱形状を有している。ピンホルダ52aは、ピン本体52mを支持しており、ピン本体52mから下方に延在している。
チャンバ10の底部10bには、垂直方向に沿って延びる貫通孔10hが形成されている。また、ステージ40には、垂直方向に沿って延びる貫通孔40hが形成されている。一実施形態において、基板リフト機構50は、ピンガイド60を更に備えている。ピンガイド60は、略円筒形状の部材である。ピンガイド60は、その内孔が貫通孔40hに繋がるように、ステージ40に固定されている。ピンガイド60は、ステージ40から下方に延在している。例えばピンガイド60の下端は、貫通孔10hの上下の開口端の間に位置している。貫通孔10hは、ピンガイド60の水平移動が生じてもピンガイド60およびリフタピン52に干渉しないように設定されたサイズを有している。なお、ピンガイド60の水平移動は、例えばステージ40の熱変形(例えば熱膨張)によって発生し得る。
リフタピン52は、部分的に、貫通孔10h及び貫通孔40hの中で延在している。一実施形態においては、リフタピン52は、部分的に、ピンガイド60の中でも延在している。具体的に、ピン本体52mは、貫通孔40h及びピンガイド60の内孔の中で垂直方向に沿って延在している。ピン本体52mは、貫通孔40h及びピンガイド60の内孔の中で昇降可能である。ピンホルダ52aの上端部分は、ピンガイド60の内孔の中で延在している。ピンホルダ52aは、チャンバ10の底部10bの下方に延在している。ピンホルダ52aの上端部分は、ピンガイド60の内孔の中で昇降可能である。
駆動機構54は、チャンバ10に、例えば底部10bに固定されている。駆動機構54は、リフタピン52の水平移動を許容するようにリフタピン52を支持している。駆動機構54は、リフタピンを昇降させるように構成されている。一実施形態において、駆動機構54は、センタリングユニット62、駆動軸64、及び駆動装置66を含んでいる。
センタリングユニット62は、リフタピン52の下端を支持している。センタリングユニット62は、リフタピン52の水平移動を許容するようにリフタピン52を支持している。センタリングユニット62は、例えば、ベース62b及びテーブル62tを有する。テーブル62tは、ベース62b上に設けられている。リフタピン52の下端は、テーブル62tに固定されている。テーブル62tは、水平移動可能であるようにベース62b上に支持されている。リフタピン52の水平移動をもたらす力がリフタピン52に加わると、リフタピン52に連動してベース62b上の基準位置に対するテーブル62tの水平移動が生じる。テーブル62tは、リフタピン52の水平移動をもたらす力がリフタピン52に対して加わっていない場合には、ベース62b上の基準位置に復帰する。テーブル62tの基準位置への復帰は、例えばマグネットの磁力及び/又は弾性部材の復元力によって実現される。
駆動軸64は、センタリングユニット62のベース62bの下方で垂直方向に沿って延在している。駆動軸64は、センタリングユニット62、具体的にはベース62bを支持している。駆動軸64は、その下方に設けられた駆動装置66に接続されている。駆動装置66は、駆動軸64を昇降させるように構成されている。駆動装置66は、例えばモータを含み得る。駆動装置66が駆動軸64を昇降させると、センタリングユニット62を介してリフタピン52が昇降する。
一実施形態において、駆動機構54は、複数の軸68及びテーブル70を更に備え得ていてもよい。複数の軸68は、例えばリニア軸である。複数の軸68は、互いに平行に、垂直方向に沿って延在している。複数の軸68は、リフタピン52の周りで配列されている。複数の軸68の上端は、部材72を介してチャンバ10の底部10bに固定されている。部材72は、リング状の板材であり、リフタピン52を囲むように配置されている。複数の軸68の下端は、部材74に固定されている。部材74は、リング状の板材であり、駆動軸64を囲むように配置されている。駆動装置66は、部材74の下方に設けられている。
テーブル70は、複数の軸68に沿って上下にスライド可能であるように構成されている。一実施形態では、テーブル70は、複数の軸受を有し得る。複数の軸受の各々は、滑り軸受又はボール軸受であり得る。複数の軸68の各々は、対応の軸受の中で、部分的に延在している。この実施形態では、複数の軸受が複数の軸68に沿って滑らかに移動するので、テーブル70の滑らかな直線運動が実現される。センタリングユニット62は、テーブル70上に設けられている。センタリングユニット62のベース62bは、テーブル70に固定されている。駆動軸64の上端は、ジョイント76を介してテーブル70に固定されている。駆動軸64は、テーブル70よりも下方で、垂直方向に沿って延在している。
複数のベローズ56は、チャンバ10の底部10bの下方に設けられている。複数のベローズ56は、リフタピン52の周りの空間を封止するために、リフタピン52を囲むように垂直方向に沿って配列されている。複数のベローズ56は、チャンバ10の底部10bの貫通孔10hを封止して、チャンバ10の内部空間の気密を確保する。複数のベローズ56は、第1のベローズ561及び一つ以上の第2のベローズ562を含んでいる。図示された例では、複数のベローズ56は、複数の第2のベローズ562を含んでいる。
第1のベローズ561は、複数のベローズ56のうち最も上に設けられている。第1のベローズ561は、上端561a及び下端561bを有する。第1のベローズ561の上端561aは、固定端であり、チャンバ10の底部10bに固定されている。第1のベローズ561の上端561aは、例えばフランジであり、リング形状を有している。第1のベローズ561の上端561aは、チャンバ10の貫通孔10hを封止するように、チャンバ10の底部10bに固定されている。第1のベローズ561の上端561aとチャンバ10の底部10bとの間には、Oリングといった封止部材が設けられていてもよい。
第1のベローズ561の下端561bは、リフタピン52と共に水平移動可能である。第1のベローズ561の下端561bは、例えばフランジであり、リング形状を有している。一実施形態においては、駆動機構54は、ガイド78を更に有する。ガイド78は、軸受を有する。ガイド78の軸受は、滑り軸受又はボール軸受であり得る。リフタピン52、具体的にはピンホルダ52aは、ガイド78の軸受の内孔を通って延在している。第1のベローズ561の下端561bは、ガイド78上に設けられており、ガイド78に固定されている。第1のベローズ561の下端561bとガイド78との間には、Oリングといった封止部材が設けられていてもよい。図2に示すリフタピン52の水平移動が生じると、リフタピン52及びガイド78と共に第1のベローズ561の下端561bの水平移動が、図3に示すように生じる。
一つ以上の第2のベローズ562は、第1のベローズ561の下方に設けられている。図2及び図3に示すように、一つ以上の第2のベローズ562は、リフタピン52の昇降に連動して垂直方向に伸縮可能である。一つ以上の第2のベローズ562の各々は、その全体がリフタピン52と共に水平移動可能であるように構成されている。即ち、一つ以上の第2のベローズ562の各々は、その上端と下端との間で水平方向の変位量の差を生じることなく、水平移動可能である。
一つ以上の第2のベローズ562の上端562aは、ガイド78に固定されている。上端562aは、例えばフランジであり、リング形状を有している。第2のベローズ562の上端562aとガイド78との間には、Oリングといった封止部材が設けられていてもよい。なお、複数のベローズ56が複数の第2のベローズ562を含む場合には、上端562aは複数の第2のベローズ562のうち最も上に設けられた第2のベローズの上端である。複数のベローズ56が複数の第2のベローズ562を含む場合には、垂直方向に沿って隣り合う第2のベローズ562間にはガイド562gが設けられ得る。
一つ以上の第2のベローズ562の下端562bは、その下端開口を閉じるようにセンタリングユニット62のテーブル62tに固定されている。下端562bは、例えばフランジであり、リング形状を有している。第2のベローズ562の下端562bとテーブル62tとの間には、Oリングといった封止部材が設けられていてもよい。なお、複数のベローズ56が複数の第2のベローズ562を含む場合には、下端562bは複数の第2のベローズ562のうち最も下に設けられた第2のベローズの下端である。別の実施形態において、第2のベローズ562の下端562bは、テーブル62tとは別の部材に直接的に固定されていてもよく、当該別の部材を介してテーブル62tに間接的に固定されていてもよい。この別の部材には、ピンホルダ52aが、垂直に延在するよう溶接などで固定されている。Oリングといった封止部材は、この別の部材と第2のベローズ562の下端562bとの間に設けられていてもよい。この別の部材は、フランジ形状を有していてもよい。
図2及び図3に示すように、一実施形態においては、第1のベローズ561の内径は、第2のベローズ562の内径よりも大きくてもよい。一実施形態においては、第2のベローズ562の外径は、第1のベローズ561の外径よりも小さくてもよい。
規制機構58は、第1のベローズ561の垂直方向における伸縮を規制するように構成されている。一実施形態において、規制機構58は、第1のストッパ581及び第2のストッパ582を含んでいてもよい。第1のストッパ581は、第1のベローズ561の垂直方向における縮小を規制するように設けられている。第2のストッパ582は、第1のベローズ561の垂直方向における伸張を規制するように設けられている。
一実施形態において、第1のストッパ581は、第1のベローズ561の垂直方向における縮小を規制するように第1のベローズ561の下端561bのフランジの上又は上方で延在している。一例において、第1のストッパ581は、柱状の部材である。第1のストッパ581の上端は、第1のベローズ561の上端561aのフランジに固定されている。第1のストッパ581は、第1のベローズ561の側方の領域で、垂直方向に沿って延在している。第1のストッパ581の下端は、第1のベローズ561の下端561bのフランジに対面又は当接している。なお、第1のストッパ581の上端は、チャンバ10の底部10bに固定されていてもよい。また、第1のストッパ581の下端には、第1のストッパ581に対する第1のベローズ561の下端561bの滑からな水平移動のために、ボールベアリング又はボールトランスファユニットが設けられていてもよい。
一実施形態において、第2のストッパ582は、第1のベローズ561の垂直方向における伸張を規制するように第1のベローズ561の下端561bのフランジの下又は下方で延在している。一例において、第2のストッパ582は、L字状の断面形状を有する部材である。第2のストッパ582の上端は、第1のベローズ561の上端561aのフランジに、直接的に又は間接的に固定されている。図示された例では、第2のストッパ582の上端は、部材72及びチャンバ10の底部10bを介して、第1のベローズ561の上端561aのフランジに固定されている。第2のストッパ582は、第1のベローズ561の側方の領域で、垂直方向に沿って延在し、且つ、第1のベローズ561の下端561bのフランジの下又は下方で、水平方向に延在している。一例において、第2のストッパ582の下端は、ガイド78の下面に対面または当接している。第2のストッパ582の下端には、第2のストッパ582に対する第1のベローズ561の下端561b又はガイド78の滑からな水平移動のために、ボールベアリング又はボールトランスファユニットが設けられていてもよい。
以上説明した基板リフト機構50では、第1のベローズ561の下端561bが、固定端である上端561aに対して水平移動可能である。したがって、複数のベローズ56の中でのリフタピン52の水平移動が許容される。また、基板リフト機構50では、第1のベローズ561の垂直方向における伸縮が規制されているので、複数のベローズ56を含むベローズ群の垂直方向における伸縮は第2のベローズ562によってもたらされる。したがって、第1のベローズ561の垂直方向におけるピッチ当りのストローク長とは無関係に、第2のベローズ562を選択することができる。故に、第2のベローズ562の長さを短くすることができ、複数のベローズ56の全長を短くすることができる。
また、複数のベローズ56の全長を短くすることができるので、複数の軸68の各々の長さを短くすることができる。その結果、複数の軸68の剛性を向上させることができる。また、複数のベローズ56の全長を短くすることができるので、チャンバ10の底部10bの下方において一つ以上の基板リフト機構50が占めるスペースが少なくなる。
また、第2のベローズ562の各々は、その上端と下端との間で水平方向の変位量の差を生じることなく、リフタピン52と共に水平移動可能である。したがって、第2のベローズ562の内部でのリフタピン52の相対的な水平移動を考慮する必要がない。故に、第2のベローズ562の径を小さくすることができる。
一実施形態においては、上述したように、第1のベローズ561の内径は、第2のベローズ562の内径よりも大きい。この実施形態によれば、リフタピン52のより大きな水平移動が許容される。
一実施形態においては、上述したように、第2のベローズ562の外径は、第1のベローズ561の外径よりも小さい。この実施形態によれば、第2のベローズ562を構成する材料が削減される。
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な省略、置換、及び変更がなされてもよい。また、異なる実施形態における要素を組み合わせて他の実施形態を形成することが可能である。
例えば、基板処理装置1は、他の基板処理を行うように構成された装置であってもよい。そのような基板処理としては、プラズマエッチングが例示される。即ち、基板処理装置1は、プラズマエッチング装置であってもよい。基板処理装置1は、プラズマエッチング装置である場合には、ステージに電気的に接続された高周波電源及び整合器を備え得る。この例において、ガスシャワー14は容量結合型プラズマエッチング装置の上部電極を構成する。この例において、ガスシャワー14及びチャンバ10は、電気的に接地され得る。別の例では、基板処理装置1は、誘導結合型のプラズマエッチング装置であってもよい。
以上の説明から、本開示の種々の実施形態は、説明の目的で本明細書で説明されており、本開示の範囲及び主旨から逸脱することなく種々の変更をなし得ることが、理解されるであろう。したがって、本明細書に開示した種々の実施形態は限定することを意図しておらず、真の範囲と主旨は、添付の特許請求の範囲によって示される。