JP7197894B2 - 粉体を供給するためのホッパ、および該ホッパを備えた静電スクリーン印刷装置 - Google Patents

粉体を供給するためのホッパ、および該ホッパを備えた静電スクリーン印刷装置 Download PDF

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Description

本発明は、可食性粉体や機能性粉体などの粉体を供給するためのホッパに関する。また、本発明は、そのようなホッパを備えた静電スクリーン印刷装置に関する。
粉体を対象物上に散布したり、対象物の表面に付着させるための装置には、粉体を収容するためのホッパが備えられる。粉体は、通孔を有するホッパ箱内に収容され、ホッパ箱内のホッパブラシを回転させることにより、通孔を通じて粉体をホッパ箱の外に押し出す。このようなホッパは、例えば、静電スクリーン印刷装置にしばしば使用される。
静電スクリーン印刷装置は、静電力を利用して機能性粉体や可食性粉体などの粉体を対象物の表面に付着させ、文字や図形などの印刷パターンを対象物の表面に印刷する装置である(例えば、特許文献1参照)。図10は、従来の静電スクリーン印刷装置を示す模式図である。図10に示すように、静電スクリーン印刷装置は、対象物100の上方に配置されるスクリーン110と、スクリーン110上に置かれたスポンジローラー112と、粉体をスポンジローラー112に供給するホッパ114とを備えている。スクリーン110と対象物100とは非接触とされる。スクリーン110は、文字や図形などの所定形状のメッシュ111を有している。
ホッパ114は、粉体を収容するためのホッパ箱114aと、ホッパ箱114aから粉体を押し出すホッパブラシ114bとを備えている。ホッパブラシ114bを回転させると、ホッパ箱114a内の粉体は、ホッパ箱114aの底部に設けられたスリット(図示せず)を通ってスポンジローラー112に供給される。
ホッパ114からスポンジローラー112に供給された粉体は、スポンジローラー112の回転によってスクリーン110に運ばれる。そして、粉体は回転するスポンジローラー112によってスクリーン110のメッシュ111に擦り込まれ、メッシュ111を通ってスクリーン110の下方に押し出される。粉体は、回転するスポンジローラー112でスクリーン110のメッシュ111に擦り込まれることによって摩擦帯電される。粉体を擦り込みながら、スポンジローラー112はスクリーン110上を図10の矢印に示すように移動させる。
対象物100とスクリーン110との間には電源DCによって直流電圧が印加されており、対象物100とスクリーン110との間に静電界が形成されている。メッシュ111を通過し荷電された粉体は、静電界中を対電極である対象物100に向かって直進して対象物100の表面に付着する。このようにして、スクリーン110に形成された文字や図形などの印刷パターンが対象物100の表面に印刷される。このような静電スクリーン印刷技術は、粉体からなる膜を対象物上に均一に形成することができるので、菓子から工業製品に至るまで幅広い分野で使用されている。
特開2002-347221号公報
粉体からなる膜を対象物上に均一に形成するためには、粉体を一定の流量でホッパ114からスポンジローラー112に供給する必要がある。しかしながら、ホッパブラシ114bが回転するにつれて、ホッパ箱114a内で粉体同士が固まり、いわゆる架橋を形成することがある。特に、砂糖のような湿った粉体は、ホッパ箱114a内で架橋を形成しやすい。ホッパ箱114a内で粉体の架橋が形成されると、ホッパブラシ114bを回転させても、粉体がホッパ箱114aから排出されず、結果として、良好な印刷ができなくなってしまう。
そこで、本発明は、ホッパ箱内での粉体の架橋を防止して、安定的に粉体を供給することができるホッパを提供することを目的とする。また、本発明は、そのようなホッパを備えた静電スクリーン印刷装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、粉体が通過可能な通孔が形成された底部を有するホッパ箱と、前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を前記通孔を通じて前記ホッパ箱の外に押し出す回転ドラムと、前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を対流させる粉体攪拌機構を備え、前記粉体攪拌機構は、前記ホッパ箱内に配置され、前記回転ドラムよりも高い位置にある第1攪拌羽根車と、前記ホッパ箱内に配置され、前記第1攪拌羽根車よりも高い位置にある第2攪拌羽根車と、前記第1攪拌羽根車および前記第2攪拌羽根車を同じ方向に回転させ、かつ前記回転ドラムの回転方向とは反対方向に回転させる回転装置を備え、前記第1撹拌羽根車は、前記ホッパ箱の側壁の内面に近接しており、前記第1攪拌羽根車および前記第2攪拌羽根車の回転方向は、前記第1攪拌羽根車と前記ホッパ箱の前記側壁との間の粉体、および前記第2攪拌羽根車と前記ホッパ箱の前記側壁との間の粉体を前記側壁に沿って上昇させる方向であることを特徴とするホッパである。
記第1攪拌羽根車の回転軸心は、前記回転ドラムの回転方向において該回転ドラムの頂部よりも下流に位置していることを特徴とする。
前記第2攪拌羽根車の回転軸心は、前記ホッパ箱の上方から見たときに、前記回転ドラムの回転軸心と前記第1攪拌羽根車の回転軸心との間に位置していることを特徴とする。
前記回転装置は、前記第1攪拌羽根車および前記第2攪拌羽根車を、前記回転ドラムよりも高い速度で回転させることを特徴とする。
前記ホッパ箱は矩形状の水平断面を有していることを特徴とする。
前記回転ドラムの回転軸心は、前記ホッパ箱の底部に対して平行であることを特徴とする。
前記ホッパは、前記ホッパ箱内に配置されたバッフル板をさらに備えており、前記バッフル板の縁部は、前記回転ドラムの外周面に近接して配置されている。
本発明の一態様は、粉体が通過可能な通孔が形成された底部を有するホッパ箱と、前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を前記通孔を通じて前記ホッパ箱の外に押し出す回転ドラムと、前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を対流させる粉体攪拌機構と、前記ホッパ箱内に配置されたスクリューコンベヤを備えており、前記スクリューコンベヤは、前記回転ドラムの下部に隣接しており、かつ前記回転ドラムの回転方向において前記回転ドラムの最下部よりも上流に位置していることを特徴とするホッパである
本発明の一態様は、粉体が通過可能な通孔が形成された底部を有するホッパ箱と、前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を前記通孔を通じて前記ホッパ箱の外に押し出す回転ドラムと、前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を対流させる粉体攪拌機構と、前記回転ドラムの下部に接触または近接する粉体ストッパを備えており、
前記粉体ストッパは、前記回転ドラムの底部に固定されており、かつ前記回転ドラムの回転方向において前記回転ドラムの最下部よりも上流に位置していることを特徴とするホッパである
本発明の一態様は、静電力により粉体を対象物に付着させる静電スクリーン印刷装置であって、所定の形状のメッシュを有するスクリーンと、前記粉体を前記スクリーンに擦り込むスポンジローラーと、前記スポンジローラーをその軸心まわりに回転させる電動機と、前記スポンジローラー上に前記粉体を供給する上記ホッパと、前記スクリーンと対象物との間に電圧を印加する電源を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、回転ドラムの上方にある粉体は、回転ドラムの回転および粉体攪拌機構により流動し、ホッパ箱内で循環流を形成する。つまり、回転ドラムの上方にある粉体は一定の場所に留まらないので、架橋を形成することがない。したがって、ホッパは、回転ドラムの回転に伴って粉体を通孔を通じてホッパ箱の外に安定して供給することができる。
本発明に係るホッパの一実施形態を示す断面図である。 ホッパの上面図である。 図2の矢印Aで示す方向から見たホッパの側面図である。 図2の矢印Bで示す方向から見たホッパの側面図である。 ホッパの他の実施形態を示す断面図である。 ホッパのさらに他の実施形態を示す断面図である。 図6の矢印Cで示す方向から見たスクリューコンベヤの図である。 上述したホッパを備えた静電スクリーン印刷装置を示す模式図である。 図8に示す静電スクリーン印刷装置の側面図である。 従来の静電スクリーン印刷装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るホッパの一実施形態を示す断面図であり、図2は、ホッパの上面図である。図1に示すように、ホッパ1は、内部に粉体を収容するためのホッパ箱2と、回転ドラム5と、ホッパ箱2内に配置され、ホッパ箱2内の粉体を対流させる粉体攪拌機構10を備える。粉体攪拌機構10は、第1攪拌羽根車11と、第2攪拌羽根車21を備えている。ホッパ箱2は、粉体が通過可能な通孔3が形成された底部2aを有している。この底部2aの両側は、通孔3に向かって下方に傾斜している。ホッパ箱2は矩形状の水平断面を有している。
回転ドラム5、第1攪拌羽根車11、および第2攪拌羽根車21は、ホッパ箱2内に配置されている。回転ドラム5、第1攪拌羽根車11、および第2攪拌羽根車21は、それぞれの回転軸心O1,O2,O3を中心に回転可能に構成されている。回転ドラム5、第1攪拌羽根車11、および第2攪拌羽根車21の回転軸心O1,O2,O3は、ホッパ箱2の底部2aに対して平行である。回転ドラム5は、ホッパ箱2内の粉体を、通孔3を通じてホッパ箱2の外に押し出す機能を有し、第1攪拌羽根車11および第2攪拌羽根車21は、ホッパ箱2内の粉体を攪拌し、粉体を流動化させる機能を有する。
回転ドラム5は、ホッパ箱2の底部2aに近接して配置されており、底部2aとは非接触である。例えば、回転ドラム5とホッパ箱2の底部2aとの間の隙間は1mm~3mmである。本実施形態では、回転ドラム5は、ホッパ箱2に回転可能に支持されたドラム軸6と、ドラム軸6に固定された円筒体7と、円筒体7の外周面に固定された複数の攪拌棒8を備えている。ドラム軸6と円筒体7は一体に回転可能とされる。複数の攪拌棒8は、円筒体7の軸心(すなわち回転軸心O1)と平行に延びており、回転軸心O1の周りに等間隔で配列されている。複数の攪拌棒8に代えて、円筒体7の軸心(すなわち回転軸心O1)と平行に延びる複数の溝を円筒体7の外周面に形成してもよい。一実施形態では、回転ドラム5は、円筒状のスポンジから構成されてもよい。この場合は、回転ドラム5は、ホッパ箱2の底部2aに接触してもよい。
回転ドラム5の回転軸心O1、第1攪拌羽根車11の回転軸心O2、および第2攪拌羽根車21の回転軸心O3は、互いに平行である。第1攪拌羽根車11は回転ドラム5よりも高い位置に配置され、第2攪拌羽根車21は第1攪拌羽根車11よりも高い位置に配置されている。より具体的には、第1攪拌羽根車11の回転軸心O2は回転ドラム5の回転軸心O1よりも高い位置に配置され、第2攪拌羽根車21の回転軸心O3は第1攪拌羽根車11の回転軸心O2よりも高い位置に配置されている。
第1攪拌羽根車11は、ホッパ箱2に回転可能に支持された軸12と、軸12に固定された複数の攪拌パドル14とを有している。同様に、第2攪拌羽根車21は、ホッパ箱2に回転可能に支持された軸22と、軸22に固定された複数の攪拌パドル24とを有している。第1攪拌羽根車11および第2攪拌羽根車21は、同じ方向に回転し、ホッパ箱2内の粉体を攪拌する。第1攪拌羽根車11および第2攪拌羽根車21の回転方向は、回転ドラム5の回転方向と反対である。
第1攪拌羽根車11の回転軸心O2は、回転ドラム5の回転方向において該回転ドラム5の頂部よりも下流に位置している。同様に、第2攪拌羽根車21の回転軸心O3は、回転ドラム5の回転方向において該回転ドラム5の頂部よりも下流に位置している。図2に示すように、第2攪拌羽根車21の回転軸心O3は、ホッパ箱2の上方から見たときに、回転ドラム5の回転軸心O1と第1攪拌羽根車11の回転軸心O2との間に位置している。
図3は、図2の矢印Aで示す方向から見たホッパ1の側面図であり、図4は、図2の矢印Bで示す方向から見たホッパ1の側面図である。粉体攪拌機構10は、第1攪拌羽根車11および第2攪拌羽根車21を、回転ドラム5の回転方向とは反対方向に回転させる回転装置をさらに備えている。この回転装置は、回転ドラム5のドラム軸6に固定された第1歯車31と、第1攪拌羽根車11の軸12の一方の端部に固定され、第1歯車31と噛み合う第2歯車32と、第1攪拌羽根車11の軸12の他方の端部に固定された第1スプロケット35と、第2攪拌羽根車21の軸22に固定された第2スプロケット36と、第1スプロケット35と第2スプロケット36とに掛けられたチェーン38を備えている。回転ドラム5のドラム軸6は、電動機(後述する)に連結されている。一実施形態では、第1攪拌羽根車11および第2攪拌羽根車21が同じ方向に回転する限りにおいて、第1スプロケット35、第2スプロケット36、チェーン38に代えて、プーリーとベルトの組み合わせ、または歯車の組み合わせを使用してもよい。
第1歯車31の直径は、第2歯車32の直径よりも大きく、第1スプロケット35の直径と第2スプロケット36の直径は同じである。したがって、第2歯車32に連結された第1攪拌羽根車11は、第1歯車31に連結された回転ドラム5よりも高い速度で回転し、第1スプロケット35に連結された第1攪拌羽根車11は、第2スプロケット36に連結された第2攪拌羽根車21と同じ速度で回転する。第1攪拌羽根車11および第2攪拌羽根車21は、回転ドラム5と同期して回転する。
このような構成を備えたホッパ1によれば、回転ドラム5の上方にある粉体は、回転ドラム5、第1攪拌羽根車11、および第2攪拌羽根車21の回転により流動し、図1の点線で描かれた矢印で示すように、ホッパ箱2内で循環流を形成する。つまり、粉体は、第1攪拌羽根車11の回転によってホッパ箱2の側壁に沿って上昇し、さらに第2攪拌羽根車21の回転によってホッパ箱2の側面に沿って上昇し、その後、第2攪拌羽根車21を超えて回転ドラム5に向かって下降する。第1攪拌羽根車11の回転により粉体をホッパ箱2の側壁に沿って上昇させるために、第1攪拌羽根車11をホッパ箱2の側壁の内面にできるだけ近づけることが好ましい。例えば、回転する攪拌パドル14がホッパ箱2の側壁の内面に最も近づいたときの攪拌パドル14とホッパ箱2の側壁の内面との距離は、5mm未満であり、好ましくは1mm以下である。
このように、第1攪拌羽根車11および第2攪拌羽根車21を備えた粉体攪拌機構10によれば、回転ドラム5の上方にある粉体は常に流動(循環)し、一定の場所に留まらないので、架橋を形成することがない。したがって、ホッパ1は、回転ドラム5の回転に伴って粉体を通孔3を通じてホッパ箱2の外に安定して供給することができる。
図5は、ホッパ1の他の実施形態を示す断面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図1乃至図4に示す実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態では、ホッパ1は、回転ドラム5の上部に隣接するバッフル板40を備えている。バッフル板40は、ホッパ箱2内に配置され、ホッパ箱2の側壁に固定されている。バッフル板40は、回転ドラム5のドラム軸6と平行に延びている。バッフル板40の縁部と回転ドラム5の外周面との間には、予め定められた大きさの隙間が形成されている。この隙間の大きさは、0.1mm~5mmの範囲内である。回転ドラム5の材料や粉体の種類によっては、バッフル板40は回転ドラム5の外周面に接触してもよい。
バッフル板40は、水平に配置されており、回転ドラム5の全幅に亘って延びている。バッフル板40は、回転ドラム5の回転方向において該回転ドラム5の頂部よりも下流に位置している。バッフル板40は、回転ドラム5の頂部よりも低い位置にあり、かつ第1攪拌羽根車11の下方に位置している。バッフル板40は、金属または樹脂から構成されている。
このように配置されたバッフル板40は、主に2つの機能を有する。1つ目の機能は、ホッパ箱2内の粉体の重さを受け止めることである。ホッパ箱2内に多くの粉体が投入されると、粉体はその自重により、ホッパ箱2の底部2aに形成された通孔3に向かって下方に移動する。結果として、多くの粉体が通孔3から押し出される。一方、ホッパ箱2内に投入される粉体が少ないと、粉体の自重は、粉体の下方への移動にあまり寄与しない。結果として、少ない量の粉体が通孔3から押し出される。
このように、ホッパ箱2内に投入される粉体の量によって、ホッパ1からの粉体の供給量が変化する。バッフル板40は、このような粉体の供給量のばらつきを少なくすることができる。すなわち、バッフル板40は、ホッパ箱2に投入された粉体を支持し、上側の粉体の自重が下側の粉体に加わることを防止することができる。したがって、バッフル板40は、ホッパ1からの粉体の供給量を安定させることができる。
バッフル板40の2つ目の機能は、回転ドラム5によってホッパ箱2の通孔3に送られる粉体の流量を制限することである。粉体は、回転ドラム5の外周面に引きずられて、通孔3に送られる。バッフル板40の縁部は、回転ドラム5の外周面に接触または近接して配置されているので、回転ドラム5によって下方に引きずられる粉体の流量は、バッフル板40によって制限される。結果として、粉体は一定の流量で通孔3に送られ、ホッパ1からの粉体の供給量が安定する。バッフル板40によって回転ドラム5から離れた粉体は、回転する第1攪拌羽根車11によって再び上昇される。
図6は、ホッパ1の他の実施形態を示す断面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図5に示す実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態では、ホッパ1は、ホッパ箱2内に配置されたスクリューコンベヤ42を備えている。スクリューコンベヤ42は、回転ドラム5の下部に隣接している。スクリューコンベヤ42は、回転ドラム5の回転方向において回転ドラム5の最下部よりも上流に位置している。
図7は、図6の矢印Cで示す方向から見たスクリューコンベヤ42の図である。スクリューコンベヤ42は、ホッパ箱2の底部2aのコーナーに配置されている。ホッパ箱2の側壁には、通孔2bが形成されている。スクリューコンベヤ42の一方の端部は、通孔2bを通じてホッパ箱2の外側に突出している。
スクリューコンベヤ42の軸42aの一方の端部は、ホッパ箱2に固定された支持部材46に回転可能に支持されている。スクリューコンベヤ42の軸42aの他方の端部には、第1歯車31に噛み合う第3歯車45が固定されている。回転ドラム5および第1歯車31が回転すると、第3歯車45およびスクリューコンベヤ42が回転し、スクリューコンベヤ42は粉体をホッパ箱2からホッパ箱2の外に排出するようになっている。
本実施形態によれば、スクリューコンベヤ42は、ホッパ箱2の底部2aにおいて圧縮された粉体が溜まることを防止できる。よって、回転ドラム5は、安定した量の粉体を通孔3に供給することができる。
本実施形態では、図6に示すように、ホッパ1は、ホッパ箱2内に配置された粉体ストッパ47をさらに備えている。粉体ストッパ47は、ホッパ箱2の底部2aに固定され、回転ドラム5の下部に近接して配置されている。粉体ストッパ47は、回転ドラム5の全幅に亘って延びている。粉体ストッパ47は、回転ドラム5の回転方向において回転ドラム5の最下部よりも上流に位置している。粉体ストッパ47と回転ドラム5の外周面との間には隙間が形成されている。この隙間の大きさは、0.1mm~5mmの範囲内である。回転ドラム5の材料や粉体の種類によっては、粉体ストッパ47は回転ドラム5の外周面に接触してもよい。回転ドラム5によって通孔3に向かって引きずられる粉体の流量は、粉体ストッパ47によって制限される。結果として、粉体は一定の流量で通孔3に送られ、ホッパ1からの粉体の供給量が安定する。粉体ストッパ47は、金属または樹脂から構成されている。
図8は、上述したホッパ1を備えた静電スクリーン印刷装置を示す模式図であり、図9は図8に示す静電スクリーン印刷装置の側面図である。静電スクリーン印刷装置は、対象物50の上方に配置されるスクリーン51と、スクリーン51上に置かれたスポンジローラー53と、スポンジローラー53をその軸心まわりに回転させる電動機54と、粉体をスポンジローラー53に供給するための上述したホッパ1とを備えている。ホッパ1は、図1乃至図4に示す実施形態に係るホッパであるが、図5に示す実施形態に係るホッパ、または図6および図7に示す実施形態に係るホッパであってもよい。スクリーン51と対象物50とは非接触とされる。スクリーン51は、文字や図形などの所定形状のメッシュ60を有している。
ホッパ1のドラム軸6は、電動機65に連結されている。5は電動機65によって回転され、これによりホッパ1からスポンジローラー53に粉体が供給される。ホッパ1からスポンジローラー53に供給された粉体は、スポンジローラー53の回転によってスクリーン51に運ばれる。そして、粉体は回転するスポンジローラー53によってスクリーン51のメッシュ60に擦り込まれ、メッシュ60を通ってスクリーン51の下方に押し出される。粉体は、回転するスポンジローラー53でスクリーン51のメッシュ60に擦り込まれることによって摩擦帯電される。粉体を擦り込みながら、スポンジローラー53はスクリーン51上を図8の矢印に示すように移動させる。スポンジローラー53を移動させることに代えて、スクリーン51を移動させてもよい。
対象物50は、載置台62の上に置かれる。電源DCの正極は載置台62に電気的に接続され、電源DCの負極はスクリーン51に電気的に接続されている。粉体の種類によっては、電源DCの負極が載置台62に電気的に接続され、電源DCの正極がスクリーン51に電気的に接続される場合もある。
対象物50とスクリーン51との間には電源DCによって直流電圧が印加され、対象物50とスクリーン51との間に静電界が形成されている。メッシュ60を通過し荷電された粉体は、静電界中を対電極である対象物50に向かって直進して対象物50の表面に付着する。このようにして、スクリーン51に形成された文字や図形などの印刷パターンが対象物50の表面に印刷される。このような静電スクリーン印刷技術は、粉体からなる膜を対象物上に均一に形成することができるので、菓子から工業製品に至るまで幅広い分野で使用されている。
図8および図9に示す実施形態は、ホッパ1を静電スクリーン印刷装置に適用した例であるが、ホッパ1は静電スクリーン印刷装置に限らず、粉体を取り扱う他のタイプの装置にも適用することが可能である。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 ホッパ
2 ホッパ箱
3 通孔
5 回転ドラム
6 ドラム軸
7 円筒体
8 攪拌棒
10 粉体攪拌機構
11 第1攪拌羽根車
12 軸
14 攪拌パドル
21 第2攪拌羽根車
22 軸
24 攪拌パドル
31 第1歯車
32 第2歯車
35 第1スプロケット
36 第2スプロケット
38 チェーン
40 バッフル板
42 スクリューコンベヤ
45 第3歯車
46 支持部材
47 粉体ストッパ
50 対象物
51 スクリーン
53 スポンジローラー
54 電動機
60 メッシュ
62 載置台
65 電動機
O1,O2,O3 回転軸心

Claims (11)

  1. 粉体が通過可能な通孔が形成された底部を有するホッパ箱と、
    前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を前記通孔を通じて前記ホッパ箱の外に押し出す回転ドラムと、
    前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を対流させる粉体攪拌機構を備え
    前記粉体攪拌機構は、
    前記ホッパ箱内に配置され、前記回転ドラムよりも高い位置にある第1攪拌羽根車と、
    前記ホッパ箱内に配置され、前記第1攪拌羽根車よりも高い位置にある第2攪拌羽根車と、
    前記第1攪拌羽根車および前記第2攪拌羽根車を同じ方向に回転させ、かつ前記回転ドラムの回転方向とは反対方向に回転させる回転装置を備え、
    前記第1撹拌羽根車は、前記ホッパ箱の側壁の内面に近接しており、
    前記第1攪拌羽根車および前記第2攪拌羽根車の回転方向は、前記第1攪拌羽根車と前記ホッパ箱の前記側壁との間の粉体、および前記第2攪拌羽根車と前記ホッパ箱の前記側壁との間の粉体を前記側壁に沿って上昇させる方向であることを特徴とするホッパ。
  2. 前記第1攪拌羽根車は、攪拌パドルを有しており、
    回転する前記攪拌パドルが前記ホッパ箱の前記側壁の内面に最も近づいたときの前記攪拌パドルと前記ホッパ箱の前記側壁の内面との距離は、1mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のホッパ。
  3. 前記第1攪拌羽根車の回転軸心は、前記回転ドラムの回転方向において該回転ドラムの頂部よりも下流に位置していることを特徴とする請求項に記載のホッパ。
  4. 前記第2攪拌羽根車の回転軸心は、前記ホッパ箱の上方から見たときに、前記回転ドラムの回転軸心と前記第1攪拌羽根車の回転軸心との間に位置していることを特徴とする請求項3に記載のホッパ。
  5. 前記回転装置は、前記第1攪拌羽根車および前記第2攪拌羽根車を、前記回転ドラムよりも高い速度で回転させることを特徴とする請求項乃至4のいずれか一項に記載のホッパ。
  6. 前記ホッパ箱は矩形状の水平断面を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のホッパ。
  7. 前記回転ドラムの回転軸心は、前記ホッパ箱の底部に対して平行であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のホッパ。
  8. 前記ホッパは、前記ホッパ箱内に配置されたバッフル板をさらに備えており、
    前記バッフル板の縁部は、前記回転ドラムの外周面に接触または近接して配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のホッパ。
  9. 粉体が通過可能な通孔が形成された底部を有するホッパ箱と、
    前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を前記通孔を通じて前記ホッパ箱の外に押し出す回転ドラムと、
    前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を対流させる粉体攪拌機構と、
    記ホッパ箱内に配置されたスクリューコンベヤを備えており、
    前記スクリューコンベヤは、前記回転ドラムの下部に隣接しており、かつ前記回転ドラムの回転方向において前記回転ドラムの最下部よりも上流に位置していることを特徴とするホッパ。
  10. 粉体が通過可能な通孔が形成された底部を有するホッパ箱と、
    前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を前記通孔を通じて前記ホッパ箱の外に押し出す回転ドラムと、
    前記ホッパ箱内に配置され、前記ホッパ箱内の粉体を対流させる粉体攪拌機構と、
    記回転ドラムの下部に接触または近接する粉体ストッパを備えており、
    前記粉体ストッパは、前記回転ドラムの底部に固定されており、かつ前記回転ドラムの回転方向において前記回転ドラムの最下部よりも上流に位置していることを特徴とするホッパ。
  11. 静電力により粉体を対象物に付着させる静電スクリーン印刷装置であって、
    所定の形状のメッシュを有するスクリーンと、
    前記粉体を前記スクリーンに擦り込むスポンジローラーと、
    前記スポンジローラーをその軸心まわりに回転させる電動機と、
    前記スポンジローラー上に前記粉体を供給するホッパと、
    前記スクリーンと対象物との間に電圧を印加する電源を備え、
    前記ホッパは、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のホッパであることを特徴とする静電スクリーン印刷装置。
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