JP2003516886A - ダイレクト印刷装置 - Google Patents

ダイレクト印刷装置

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JP2003516886A
JP2003516886A JP2001545086A JP2001545086A JP2003516886A JP 2003516886 A JP2003516886 A JP 2003516886A JP 2001545086 A JP2001545086 A JP 2001545086A JP 2001545086 A JP2001545086 A JP 2001545086A JP 2003516886 A JP2003516886 A JP 2003516886A
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holes
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control electrode
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JP2001545086A
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ラルヴァル ヨアキム
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/385Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material
    • B41J2/41Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material for electrostatic printing
    • B41J2/415Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material for electrostatic printing by passing charged particles through a hole or a slit
    • B41J2/4155Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material for electrostatic printing by passing charged particles through a hole or a slit for direct electrostatic printing [DEP]
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2217/00Details of electrographic processes using patterns other than charge patterns
    • G03G2217/0008Process where toner image is produced by controlling which part of the toner should move to the image- carrying member
    • G03G2217/0025Process where toner image is produced by controlling which part of the toner should move to the image- carrying member where the toner starts moving from behind the electrode array, e.g. a mask of holes

Abstract

(57)【要約】 本発明は、コンピュータが作成した画像情報を、帯電粒子を粒子キャリア(33)からプリントヘッド構造(5)の孔を介して背面電極(12)へと選択的に移動させる静電界のパターンに変換し、帯電粒子は画像受取基板(1)上に付着させるダイレクト印刷装置に関する。プリントヘッドの孔を通過するトナーの流れを改善し、孔の中や周りへのトナーの散乱や付着を減少させるために、各孔に対応する電極には、第2の面より面積が大きい第1の面が形成される。これにより、孔に臨む電極端面は粒子の孔に対して流出入させる漏斗の役割をする。さらに、電極端縁の周りの電界パターンがより均一になり、電界の周辺効果による電気的故障の危険性がかなり減少する。このことにより、制御電極へ引かれるトナーの量が減少し、トナー粒子の散乱も大幅に制限される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は広くはダイレクト印刷装置に関する。特に本発明は、コンピュータが
作成した画像を、帯電粒子を粒子源からプリントヘッド構造を介し背面電極へ選
択的に移動させる静電界のパターンに変換し、帯電粒子を画像受取基板上で画像
の形状に付着させる印刷装置に関する。
【0002】 (背景技術) 米国特許第5847733号には、ダイレクト静電印刷装置及びコンピュータ
が作成した信号からテキストとピクチャをトナー粒子で画像受取基板上に作成す
る方法が記述されている。このような装置は画像データに従ってトナー粒子を選
択的に移動させるプリントヘッド構造を備えている。プリントヘッド構造は一般
的には絶縁基板層により構成され、帯電したトナー粒子源に臨むその表面には制
御電極アレイが形成されている。基板層は、孔と制御電極とを備え、制御電極は
一般的には環状で、孔と対応関係にある。制御電極は各孔の近傍の電界を制御し
て、各孔を帯電したトナー粒子に対し選択的に開閉させるように駆動される。同
様に各孔に対応する偏向電極が基板層の下側に設けられている。この偏向電極は
孔の周りに非対称電界を生成し、画像受取媒体上への付着の前にトナー粒子を偏
向させる。この方法はドット偏向制御(DDC)と呼ばれ、個々の孔が数ドット
の位置にアドレスすることを可能にする。
【0003】 この公知の画像形成装置の構造、具体的にはプリントヘッド構造の問題点は、
各孔の上端の周りの電界、特に制御電極端縁の近傍での局所的な乱れである。こ
の電界の乱れによりトナー粒子の流れが妨害され、その結果孔の上端でトナー粒
子の散乱や過剰付着が発生することがあり、プリントヘッド構造が頻繁に目詰ま
りすることになる。同様の問題は、プリントヘッド構造の下側の孔の開口の周り
で発生する可能性もある。
【0004】 従って、プリントヘッド構造の近傍でのトナーの流れが改善されたダイレクト
印刷用静電画像形成装置が必要である。
【0005】 (発明の概要) 本発明の一態様によれば、この目的は以下のような静電印刷装置のプリントヘ
ッド構造により達成される。すなわち、このプリントヘッド構造は、複数の孔と
少なくとも1つの導電層が基板層の第1の面に配置されている基板層を備え、導
電層は各孔に対応して少なくとも1個の電極を備えており、電極は第1の面と第
2の面とを有し、第2の面は基板層の表面に配置され、電極の端面が対応する孔
に臨んでおり、各電極の第1の面の面積が第2の面よりも小さい、という構造と
なっている。
【0006】 第2の面よりも第1の面の方が広い電極を設けることにより、孔に入り、通過
して出ていくトナー粒子の流れが改善される。このことは、トナー源と対向する
基板表面に配置される制御電極にも、背面電極と対向する基板層下側に配置され
る偏向電極にも当てはまる。これは、粒子を孔に対して流出入させる漏斗の役割
をする電極端面の形状に部分的によっている。さらに、電極端縁の周りの電界が
より均一になり、制御電極へ引かれるトナーの量が減少し、またトナー粒子の散
乱が大幅に制限される。
【0007】 各電極の第1の面と端面との間の角度が少なくとも90°であるのが望ましく
、さらには少なくとも110°であるのが望ましい。このことにより、電界の周
辺効果による電気的故障の危険性がかなり減少し、孔でのトナー粒子の流れがさ
らに改善される。さらに、各電極の第2の面と端面との間の角度が多くても70
°であると、孔の開口部の周りの電界の形状がよりよいものとなる。
【0008】 各電極の端面が第1の面、つまり、基板層から離れている面から、電極の第2
の面、つまり、基板層に接している面へ内方に湾曲していると、本発明の効果は
さらに向上する。
【0009】 各電極が対応する孔の周りをほぼ囲んでいると、各孔でのトナーの流れがより
容易に制御でき、各電極が対応する孔の周りでほぼ連続していると、流れはさら
に改善される。
【0010】 本発明は、上記のプリントヘッド構造を搭載した画像形成装置に属する。本画
像形成装置は、帯電したトナー粒子源を保持する粒子キャリアと、背面電界を生
成し、帯電したトナー粒子の粒子キャリアから自らに向かう移動を加速させる背
面電極と、粒子キャリアと背面電極との間で画像受取部材を移動させて移動した
帯電粒子を受け取る手段と、粒子キャリアと画像受取部材移動手段との間に設置
されている上述のようなプリントヘッド構造とを備えている。
【0011】 本発明の別の態様によれば、粒子キャリアに配置された帯電したトナー粒子を
背面電界により画像受取部材に向かって移動させるとともに、その移動を調整す
る、画像形成装置のプリントヘッド構造を作製する方法が提案される。本方法は
、基板層を設ける工程と、基板層に導電層を配置して、複数の電極を各々が基板
層の範囲をほぼ囲むように形成する工程と、基板層が囲まれた範囲よりも大きく
、電極よりは小さいサイズの孔を持つマスキング手段を設ける工程と、基板層が
囲まれた範囲のほぼ上に上記孔がある上記マスキング手段を上記導電層の上に位
置決めする工程と、上記基板層の囲まれた範囲と各電極の上端にある上記導電層
の少なくとも一部とを除去する工程とを備えている。
【0012】 これにより、基板層に接する第2の面よりも基板層から離れている第1の面の
面積が小さいという好適な電極形状が、プリントヘッド構造の作製中、具体的に
は、孔の機械加工と同じ1つの工程で得られる。
【0013】 好適には、必要に応じて電極端面に形状を付与するよう除去すべき範囲に特定
のターゲットフルエンスを得るために、レーザエネルギーが調整される。
【0014】 (詳細説明) 以下、図面に基づいて本発明をより詳細に説明するが、限定の意図はなく、例
示をその目的とする。また、図面中の参照番号や各部分についても同様であり、
図中の各寸法は同比率ではない。
【0015】 図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置は、少なくと
も1個のプリントステーション、好適には4個のプリントステーション(Y,M
,C,K)と、中間画像受取部材1と、駆動ローラ10と、少なくとも1個の支
持ローラ11と、好適には数個の可変保持要素12とを備えている。4個のプリ
ントステーションは、中間画像受取部材1に対して所定の関係で配置されている
。中間画像受取部材、好適には転写ベルト1は、駆動ローラ10に装備されてい
る。少なくとも1個の支持ローラ11には、転写ベルト1を一定の張力に維持し
、転写ベルト1の幅方向の動きを妨げる仕組みが備わっている。可変保持要素1
2は各プリンタステーションに対し転写ベルト1を正確に位置決めするためのも
のである。
【0016】 駆動ローラ10は好適には円筒状の金属製スリーブで、転写ベルト1の移動方
向に垂直に延びる回転軸と、1印刷サイクルあたり1個のドット位置にアドレス
可能な速度で転写ベルト1を搬送するように調整されている回転速度を持ち、行
単位走査印刷を行う。可変保持要素12は、ベルト表面を各プリントステーショ
ンから所定の間隔で維持できるように配置されている。可変保持要素12は好適
には円筒状のスリーブで、ベルトの移動方向に垂直にアーチ状に配置されており
、ベルト張力と結合して安定化力成分を作り出すために、少なくとも各プリント
ステーションの近傍で転写ベルト1をわずかに曲げる。この安定化力成分は、対
応するプリントステーションにかかる各々異なる電位との相互作用により転写ベ
ルト1に作用する静電引力成分とは逆方向で、好適には静電引力成分よりも大き
い。
【0017】 可変保持要素12には、背面電界を生成する電源に接続する導電面が備わって
いる。よって、可変保持要素12は隣接するプリントステーションに対する背面
電極となる。
【0018】 転写ベルト1は、主材として複合材料を含んだ厚さ30ないし200μmの無
端バンドであるのが好ましい。主複合材料は、ガラス転位点が260℃で融点が
388℃と耐熱性が高く、約250℃の温度下で安定した力学的性質を持つ、熱
可塑性ポリアミド樹脂等の適当な材料を含んでいるのが好ましい。転写ベルトの
複合材料は炭素等の充填剤の濃度が均一であるものが好ましく、このことにより
転写ベルト1の表面全体にわたって導電性は均一となる。転写ベルト1の外表面
は、適当な導電性、耐熱性、接着性、剥離性及び表面平滑性を持つ厚み5ないし
30μmの導電性高分子材料から成る被覆層で被覆されているのが好ましい。
【0019】 転写ベルト1は異なる4個のプリントステーションを通過して搬送されるが、
トナー粒子は転写ベルトの外表面上に付着され、重ねられて4色のトナー画像を
形成する。次に、トナー画像は、幅方向に配置され転写ベルトの内表面に直接接
する固定ホルダ14を備えた定着部13を通過して搬送されるのが好ましい。固
定ホルダは、好適にはモリブデン等の抵抗型の加熱要素15を備え、加熱要素1
5は転写ベルト1の内表面と接触する状態に維持されている。電流が加熱要素1
5に流れると、固定ホルダ14は転写ベルト1の外表面に付着したトナー粒子を
溶かすのに必要な温度に達する。定着部13は、転写ベルト1の幅方向にわたっ
て配置され固定ホルダ14と対向する加圧ローラ16をさらに備えている。未処
理の普通紙や他のダイレクト印刷装置に適した媒体等である情報キャリア2が、
給紙部21から供給され、加圧ローラ16と転写ベルトとの間に搬送される。加
圧ローラ16は固定ホルダ14の加熱された表面にかかる圧力で回転し、溶融し
たトナー粒子を情報キャリア2上に融着し最終的な画像を形成する。定着部13
を通過後、転写ベルトは移動してクリーニング部17と接触する。クリーニング
部17は、例えば繊維性材料でできた交換可能なスクレーパブレードで、転写ベ
ルト1の幅にわたって延びており、外表面から転写しなかったトナー粒子をすべ
て取り除く。
【0020】 図2に示すように、本発明に係る画像形成装置のプリントステーションは、ト
ナー粒子保持用の交換可能、または補充可能な容器30を好適には有する粒子供
給部3を備えている。容器30は、前壁、後壁(図示せず)、一対の側壁、そし
て前壁から後壁に延びトナー供給要素32を備えた細長の開口部31がある底壁
を有し、粒子帯電部材34を介して現像スリーブ33へトナー粒子を連続して供
給する。粒子帯電部材34は、繊維性弾性材料からなるまたは繊維性弾性材料で
被覆された供給ブラシもしくはローラから形成されるのが好ましい。供給ブラシ
の繊維性材料と現像スリーブの被覆材料との間の摩擦による相互作用からトナー
粒子の摩擦帯電で起こる接触電荷交換による粒子帯電のために、供給ブラシは現
像スリーブ33の外周面に機械的に接触する。現像スリーブ33は導電性材料で
被覆された金属からなるのが好ましく、略円筒形で、粒子容器30の細長の開口
部31に平行に延びる回転軸を有するのが好ましい。帯電したトナー粒子は、基
本的には(Q/D)2に比例する静電力により現像スリーブ33の表面に保持さ
れる。ここで、Qは粒子の電荷で、Dは粒子の電荷中心と現像スリーブ33の境
界との間の距離である。帯電部は帯電用の電源(図示せず)をさらに備えていて
もよく、この電源が電荷をトナー粒子に誘導または注入するための電界を供給す
る。接触電荷交換により粒子を帯電するのが好ましいが、従来の電荷注入装置、
電荷誘導装置、コロナ帯電装置等の他の適した帯電装置を用いて本発明の範囲か
ら外れることなくこの方法を行うことができる。
【0021】 調量部35は現像スリーブ33に近接して設置され、現像スリーブ33の外周
面上のトナー粒子濃度を調整し、比較的薄くかつ均一な粒子層を形成する。調量
部35は、柔軟性もしくは剛性のある絶縁物製もしくは金属製のブレード、また
はローラ、あるいは他の均一な厚みの粒子層を供給するのに適した部材で形成さ
れてもよい。調量部35はまた、調量用の電源(図示せず)に接続されてもよい
。調量用の電源は、粒子層の摩擦帯電に影響を与え、現像スリーブの表面の粒子
電荷密度を均一にする。
【0022】 図3に示すように、現像スリーブ33は、現像スリーブ33の外周面に対しプ
リントヘッド構造5を所定の位置に正確に支持しかつ維持するような位置決め装
置40との位置関係で配置されている。位置決め装置40は、前部、後部及び幅
方向に延びている2個の側部ルーラ42、43を有するフレーム41から形成さ
れており、側部ルーラ42、43は現像スリーブ33の両側にそれぞれ回転軸に
平行に設置されている。第1の側部ルーラ42は、現像スリーブ33の回転方向
に対し上流側に位置し、プリントヘッド構造5の幅全体にわたって延びる幅方向
の締付軸に沿って、プリントヘッド構造5を固定する締付手段44を備えている
。第2の側部ルーラ43は、現像スリーブ33の下流側に位置し、現像スリーブ
33の外周面に対し所定の位置にプリントヘッド構造5を支持するための支持部
45、またはピボットを備えている。支持部45と締付軸とは、プリントヘッド
構造5をその少なくとも長手方向に延びる一部でアーチ形に維持するよう互いに
位置決めされている。このアーチ形の曲率半径は、支持部45と締付軸との相対
的な位置により決まり、現像スリーブ33の外周面の対応する部分でプリントヘ
ッド構造5がたわむのを維持するのに必要な大きさにされる。支持部45は、プ
リントヘッド構造5の長手方向軸上の規定の支持位置でプリントヘッド構造5に
接して配置され、プリントヘッド構造5の位置を規定の支持位置から長手方向及
び幅方向にわずかに変位できるようにする。これは、現像スリーブ33が偏心し
た場合や不測の変化をした場合に適応させるためである。つまり、支持部45は
プリントヘッド構造5が固定点の周りを回動可能なように配置されており、現像
スリーブ33の不測の機械的不良に関係なく、印刷処理中のどんな時も、プリン
トヘッド構造5と現像スリーブ33の外周面との距離を幅方向全体にわたって確
実に一定にする。位置決め装置40の前部及び後部には、固定部材46が備わっ
ており、固定部材46には、粒子供給部3が定位置で配置され、現像スリーブ3
3の回転軸とプリントヘッド構造5の横断軸が一定の距離を保つようにしている
。好適には、固定部材46は現像スリーブ33の前端及び後端に配置されており
、現像スリーブ33と実際のプリントステーションに対向する転写ベルト1の可
変保持要素12とが正確に一定の間隔を置くようにしている。
【0023】 図4(a)ないし図4(c)に示すように、本発明に係る画像形成装置のプリ
ントヘッド構造5は、柔軟性があり電気的に絶縁なポリイミド等の材料からなる
基板50を備えている。基板50は、所定の厚みを有していて、現像スリーブ3
3に対向する第1の面と、転写ベルト1に対向する第2の面と、印刷範囲全体に
わたり現像スリーブ33の回転軸に平行に延びる横断軸51と、基板50の第1
の面から第2の面へ貫通するように形成された複数の孔52とを有している。基
板の第1の面は、パリレン等の絶縁材料からなる第1の被覆層501(図5参照
)で被覆されている。第1のプリント回路は孔52と併せて配置された複数の制
御電極53を備えており、実施形態の中には制御電極53と併せて配置された複
数の遮蔽電極構造(図示せず)を備えたものもある。第1のプリント回路は基板
50と第1の被覆層501との間に配置されている。基板の第2の面は、パリレ
ン等の絶縁材料からなる第2の被覆層502で被覆されている。第2のプリント
回路は複数の偏向電極54を備え、基板50と第2の被覆層502との間に配置
されている。プリントヘッド構造5はさらに、第2の被覆層502の少なくとも
一部に配置され転写ベルト1に対向する、帯電防止材料、好適には酸化シリコン
など半導体材料等からなる層(図示せず)を備えている。プリントヘッド構造5
は、各印刷工程中に対応する孔52を介して投入されるトナー粒子の量を制御す
る制御電位を供給するよう制御電極53と接続された可変制御電源を備えた制御
部(図示せず)と連結されている。制御部はさらに、対応する孔52を通過でき
るトナー粒子の収束と軌跡を制御する偏向電圧パルスを供給するよう偏向電極5
4に接続された偏向電源(図示せず)を備えている。実施形態の中には、制御部
が、隣接する制御電極53を静電遮蔽する遮蔽電位を供給するよう遮蔽電極に接
続された遮蔽電源(図示せず)も備えたものがある。
【0024】 プリントヘッド構造5は、各印刷サイクルにおいて3つの偏向工程で600d
pi印刷を行うような大きさにされるのが好ましく、つまり、各印刷サイクル中
にプリントヘッド構造の各孔52を介して3個のドット位置がアドレス可能であ
るのが好ましい。従って、幅方向においてドット位置2つ置きに1個の孔52が
設けられ、つまり、プリントヘッド構造5の横断軸51に平行に、1インチあた
り200個の等間隔の孔が並んでいる。一般に孔52は、1列または数列、好適
には各列が1インチあたり100個の孔からなる2つの平行な列に並んでいる。
従って、孔のピッチ、言い換えると同じ列の隣りあう孔の中心軸の間隔は0.0
1インチ、つまり254μmである。孔の列は、好適にはプリントヘッド構造5
の横断軸51の両側に位置し、すべての孔が幅方向に等間隔になるように互いに
幅方向に移動させられる。孔の列の間の距離はドット位置の総数に対応して選択
されるのが好ましい。
【0025】 第1のプリント回路は、対応する孔52の外周を囲む環状構造を有する制御電
極53と、好適には長手方向に延びて環状構造を対応する制御電源に接続するコ
ネクタとを備えている。制御電極53は環状構造が好ましいが、孔52を連続的
に、または部分的に囲む様々な形状であってもよく、望ましくは孔の中心軸に対
し対称な形状がよい。実施形態の中には、特に孔52が列にのみ配置されている
場合に、制御電極は長手方向よりも幅方向の方が小さく形成されるのがよいもの
もある。
【0026】 第2のプリント回路は、複数の偏向電極54を備え、各偏向電極54は対応す
る孔52の周囲の所定の位置に間隔を置いて配置された2個の半円状または三日
月状の偏向部541、542に分割されている。偏向部541、542は、孔5
2の中心を通り、長手方向に所定の偏向角dの傾きを持って延びている偏向軸5
43の両側で孔52の中心軸に対し対称に配置されている。偏向軸543は、各
印刷サイクルごとに行われる偏向工程数に応じて決まる。これは印刷サイクル中
のベルトの動きの影響を相殺するためで、結果として転写ベルト上に幅方向に並
んだドット位置が得られる。例えば3つの偏向工程を使用する場合、最適な偏向
角は、arctan(1/3)、すなわち約18.4°に設定される。したがっ
て、第1のドットはベルトの動く方向に対しわずかに上流側に偏向し、第2のド
ットは偏向せず、第3のドットはベルトの動く方向に対しわずかに下流側に偏向
し、よって転写ベルト上に幅方向の印刷ドット配列が得られる。つまり、偏向電
極54は上流側偏向部541と下流側偏向部542を有し、上流側偏向部541
は全て第1の偏向電源D1(図示せず)に接続され、下流側偏向部542は全て
第2の偏向電源D2(図示せず)に接続されている。
【0027】 偏向電源D1、D2は制御部(図示せず)により制御される。各印刷サイクル
において3つの偏向工程(例えば:D1<D2;D1=D2;D1>D2)を行
うことができ、D1とD2との差は孔52を通過するトナーの偏向軌跡、つまり
トナー画像のドット位置を決定する。
【0028】 図5(a)ないし図5(c)に、本発明に係るプリントヘッド構造の3つの実
施形態を示す。これらの図は、プリントヘッド構造5の孔52の両対向面と制御
電極53の両対向端面の詳細断面図である。3つの実施形態全てにおいて、制御
電極53は基板50上にある下面532と第1の被覆層501により被覆された
上面531とを有している。制御電極53はまた、孔52に臨む端面533も有
している。偏向電極54も図示する。第1の被覆層501及び第2の被覆層50
2も孔52の側面上まで延びていてもよい。図5において、偏向電極は制御電極
の真下に位置している。しかし、偏向電極は孔の端縁からわずかに間隔を置いて
配置してもよいのは勿論であり、このことにより孔に存在するトナー粒子の流れ
に好影響がもたらされる。
【0029】 偏向電極54の端面はほぼ直線状かつ平行で、偏向電極54の孔52に対向す
る端縁は基本的に直角である。一方、制御電極53の端面は、下面532と端面
533との間に形成された制御電極53下端が上面531と端面533との間に
形成された上端よりもさらに孔の方へ延びるように、傾斜している。よって、制
御電極53の上面531は下面532よりも面積が大きい。この円錐形状により
、孔52のトナーの流れが向上し、プリントヘッド構造の目詰まりの原因となる
トナーの散乱や孔壁へのトナー粒子の堆積がかなり減少する。さらに、制御電極
の上端を後退させることにより得られる直接の効果は、孔52の開口部で電界が
より均一になることである。特に、制御電極53の上端周辺の局部電界密度の影
響が孔の開口部で著しく減少する。
【0030】 図5(a)において、制御電極の端面533は、上面531から下面532へ
向かい内方へ湾曲する、またはくぼんでいる。この形状により、下面532と端
面533との間で形成される下端は鋭角となり、一方上面531と端面533と
の間で形成される上端は90°以上の角度となる。制御電極53の下端は70°
以下であるのが好ましい。結果として、孔52を囲む制御電極の端面533は孔
52の開口部で略円錐漏斗形を形成している。
【0031】 図5(b)に示す実施形態において、制御電極53の端面533は、制御電極
の上端がほぼ正方形、好適には90°以上となるようにその全長の一部が内方へ
曲がる、またはくぼんでいる。しかし、図5(a)に示す実施形態とは違い、端
面533の下部は外方に曲がり、90°以上の角度で制御電極の下面532と交
わる。本実施形態においても、孔52へのトナーの流れが大幅に向上するという
、漏斗形による効果が得られる。さらに、制御電極53の下端が丸まったことに
より、制御電極53の下端での電界がより均一になり、孔を通過する電界密度の
変化によりトナー粒子の散乱がさらに減少する。
【0032】 本発明に係る第3の実施形態を図5(c)に示す。本実施形態において、上面
531と端面533との間に形成された制御電極53上端は、端面533が上面
531からほぼ90°以上の角度で落下するような形状で丸まっている。端面5
33の残りの部分、つまり下部はほぼ直線状で、制御電極の下端は好適には75
°以下の鋭角である。図5(a)及び図5(b)に示す上記実施形態における電
界形状の向上や漏斗形による効果に加えて、制御電極53の端部を丸めたことに
より、制御電極の上端での電気的故障の可能性もかなり減少させることができる
【0033】 図5(a)ないし図5(c)に示す各実施形態に共通である漏斗形の制御電極
により、トナー粒子の孔に入り通過する流れが非常に向上し、孔やその周辺にト
ナーが過剰に堆積し目詰まりを起こす可能性もかなり減少する。
【0034】 図6(a)ないし図6(e)に基づいて、図5(a)ないし図5(c)に示す
3種類のプリントヘッド構造の実施形態の製造方法を説明する。
【0035】 作製工程は、好適には厚みが約50μmのポリイミドからなる可撓性の板状で
ある基板層50の形成で始まる。次に導電材料からなる層を基板50の上面及び
下面に堆積し、所望の形状にエッチングして、制御電極53及び偏向電極54を
有する第1及び第2のプリント回路を形成し、図6(b)に示す構造を得る。導
電材料は約8ないし10μmの厚みで堆積させた銅が好ましい。次にこの構造を
、マスク60の下に置く。マスク60は、図6(c)に示すように、孔52の所
望の位置にほぼ対応する所定の間隔で配置された孔を有している。マスク60と
基板層50とは、マスクの孔が好適には制御電極53により囲まれる基板層50
の範囲に集中するように配置されるが、位置決めは正確である必要はない。マス
ク60はステンレス鋼等の金属からなるのが好ましい。基板層50及びマスク6
0は好適には適当なジグ内に配置され、機械加工工程中に相対的に動いてしまう
のを防止する。マスク60の孔は略円形で、制御電極53の一部も範囲とするよ
うに、所望の孔径よりもわずかに大きい直径を持つ。しかし、マスクの孔は制御
電極53により覆われる範囲より外側には大きくならないので、基板50のうち
制御電極53の内側に含まれる範囲だけがマスク60により露出する。次に、レ
ーザミクロ機械加工、つまり、図6(c)に点線で示すマスク60の孔を介して
レーザ光を案内することにより、孔52を基板層50に形成する。レーザはエキ
シマレーザであるのが好ましい。レーザのエネルギーが制御電極53に囲まれた
基板層50に向けられると、ポリイミドが次第に除去され、孔52が形成される
。レーザ光は基板50の露出部分よりも広い範囲に向けられるので、マスク60
は孔52の形状を形成するために使用されるのではなく、制御電極53自体が一
体化された正確なマスクとしての機能も有する。よって、レーザ加工工程により
得られる孔52の大きさは制御電極53の内径により決まる。なぜなら、制御電
極の構成物質が、下地となる基板層50がレーザにより蒸発するのを防ぐからで
ある。孔52は直径が80ないし120μmの円形であるのが好ましい。完成し
た孔52を図6(d)に示す。同時に、孔52のすぐ横にある制御電極53の上
面531もレーザにより除去される。
【0036】 除去される制御電極53の量はエネルギー密度、またはレーザにより生成され
るターゲットフルエンスに依存する。ターゲットフルエンスが低すぎると、孔5
2の形状は歪む。この歪みにより孔52が円状にならないと、孔52を通過する
トナー粒子の流れが均一でなくなり、印刷品質を下げることになる。ターゲット
フルエンスが高すぎると、マスク60により形成された露出範囲において制御電
極を完全に除去してしまう。本発明においては、レーザエネルギーを制御電極5
3の厚みの一部のみを除去するように調整し、基板層に接する側の表面積よりも
基板層50から離れた側の表面積の方が大きい制御電極53を得る。本発明の好
適な実施形態によれば、1J/cm2ないし2J/cm2のレーザのターゲットフ
ルエンスを使用して、所望の円周を有する孔を形成し、上面531及び端面53
3、つまり制御電極53の上端から制御電極構成物質を除去して、図5(c)に
示す好ましい制御電極形状のような丸まった形状を持つ上端を形成する。図5(
b)の実施形態に示す制御電極の形状は、より高い、具体的には2J/cm2
いし4J/cm2のレーザターゲットフルエンスを使用することにより得られる
。そして、図5(a)の実施形態に示す制御電極の形状は、約4J/cm2以上
7J/cm2未満のターゲットフルエンスを使用することにより得られる。
【0037】 次に、プラズマクリーニング等の力学的影響の少ない方法で、プリントヘッド
構造を洗浄し、レーザ加工工程中に生成された廃出材料の堆積物を全て除去する
。そして、プリントヘッド構造の作製工程は、図6(e)に示すように第1の被
覆層501及び第2の被覆層502の堆積により完了する。第1の絶縁被覆層5
01及び第2の絶縁被覆層502は厚みが5ないし10μmのパリレンまたはポ
リイミドで、真空蒸着法を用いて基板50上に積層されている。
【0038】 制御電極53の下にある孔52は、その中心軸に沿って壁面がほぼ平行である
のが好ましいが、実施形態の中には、孔の形状がその中心軸に沿って連続して、
または階段状に変化する、例えば円錐形の孔を備える方が有利なものもある。
【0039】 上記の作製工程中、制御電極53は孔52のマスクとして作用したが、マスク
60は所望の孔径になるように寸法が決められることは理解できるであろう。そ
して、レーザターゲットフルエンスは、マスクの下の露出範囲にある基板層50
及び制御電極53の両方を除去するために使用されてもよい。基板層50及び制
御電極53の両方を除去するためには、7J/cm2以上のターゲットフルエン
スが使用されることになる。制御電極53の最終形状は図5(a)に示すものと
同様の形状になる。
【0040】 制御電極の形状を具体的に参照して本発明を説明してきたが、基板層50の下
面上の偏向電極54に、さらには遮蔽電極等の孔に関連する他の電極構造にもこ
の有用な形状形成を適用することにより、孔の開口の周りの電界パターンが改善
され、プリントヘッドの孔52を通過するトナーの流れが大幅に改善されること
が理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の好適な実施形態に係る画像形成装置の概略図である。
【図2】 図2は、図1に示すような画像形成装置におけるプリントステーションの概略
断面図である。
【図3】 図3は、粒子源と画像受取部材とに関連するプリントヘッド構造の位置決めを
説明する、印刷範囲の断面図である。
【図4】 図4(a)は、画像形成装置に使用される種類のプリントヘッド構造の部分図
で、トナー供給部に対向するプリントヘッド構造の表面を示しており、図4(b
)は、画像形成装置に使用される種類のプリントヘッド構造の部分図で、中間の
転写ベルトに対向するプリントヘッド構造の表面を示しており、図4(c)は、
図4(a)のプリントヘッド構造における線I−I、図4(b)の線II−II
に沿う断面図である。
【図5】 図5(a)ないし図5(c)は、図4(c)のプリントヘッド構造の詳細図で
あり、孔端縁での制御電極の形状を示す。
【図6】 図6(a)ないし図6(e)は、図4(a)、図4(b)、図4(c)及び図
5のプリントヘッド構造の一連の作製工程を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年12月20日(2000.12.20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 ダイレクト印刷装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は広くはダイレクト印刷装置に関する。特に本発明は、コンピュータが
作成した画像を、帯電粒子を粒子源からプリントヘッド構造を介し背面電極へ選
択的に移動させる静電界のパターンに変換し、帯電粒子を画像受取基板上で画像
の形状に付着させる印刷装置に関する。
【0002】 (背景技術) 米国特許第5847733号には、ダイレクト静電印刷装置及びコンピュータ
が作成した信号からテキストとピクチャをトナー粒子で画像受取基板上に作成す
る方法が記述されている。このような装置は画像データに従ってトナー粒子を選
択的に移動させるプリントヘッド構造を備えている。プリントヘッド構造は一般
的には絶縁基板層により構成され、帯電したトナー粒子源に臨むその表面には制
御電極アレイが形成されている。基板層は、孔と制御電極とを備え、制御電極は
一般的には環状で、孔と対応関係にある。制御電極は各孔の近傍の電界を制御し
て、各孔を帯電したトナー粒子に対し選択的に開閉させるように駆動される。同
様に各孔に対応する偏向電極が基板層の下側に設けられている。この偏向電極は
孔の周りに非対称電界を生成し、画像受取媒体上への付着の前にトナー粒子を偏
向させる。この方法はドット偏向制御(DDC)と呼ばれ、個々の孔が数ドット
の位置にアドレスすることを可能にする。
【0003】 この公知の画像形成装置の構造、具体的にはプリントヘッド構造の問題点は、
各孔の上端の周りの電界、特に制御電極端縁の近傍での局所的な乱れである。こ
の電界の乱れによりトナー粒子の流れが妨害され、その結果孔の上端でトナー粒
子の散乱や過剰付着が発生することがあり、プリントヘッド構造が頻繁に目詰ま
りすることになる。同様の問題は、プリントヘッド構造の下側の孔の開口の周り
で発生する可能性もある。
【0004】 従って、プリントヘッド構造の近傍でのトナーの流れが改善されたダイレクト
印刷用静電画像形成装置が必要である。
【0005】 (発明の概要) 本発明の一態様によれば、この目的は以下のような静電印刷装置のプリントヘ
ッド構造により達成される。すなわち、このプリントヘッド構造は、帯電したト ナー粒子の流れを導く 複数の孔と少なくとも1つの導電層が基板層の第1の面に
配置されている基板層を備え、導電層は各孔に対応して少なくとも1個の電極を
備えており、電極は第1の面と第2の面とを有し、第2の面は基板層の表面に配
置され、電極の端面が対応する孔に臨んでおり、各電極の第2の面と端面との間 に形成された端縁は各電極の第1の面と端面との間に形成された端縁よりも孔に 向かって延びている 、という構造となっている。
【0006】 第2の面よりも第1の面の方が広い電極を設けることにより、孔に入り、通過
して出ていくトナー粒子の流れが改善される。このことは、トナー源と対向する
基板表面に配置される制御電極にも、背面電極と対向する基板層下側に配置され
る偏向電極にも当てはまる。これは、粒子を孔に対して流出入させる漏斗の役割
をする電極端面の形状に部分的によっている。さらに、電極端縁の周りの電界が
より均一になり、制御電極へ引かれるトナーの量が減少し、またトナー粒子の散
乱が大幅に制限される。
【0007】 各電極の第1の面と端面との間の角度が少なくとも90°であるのが望ましく
、さらには少なくとも110°であるのが望ましい。このことにより、電界の周
辺効果による電気的故障の危険性がかなり減少し、孔でのトナー粒子の流れがさ
らに改善される。さらに、各電極の第2の面と端面との間の角度が多くても70
°であると、孔の開口部の周りの電界の形状がよりよいものとなる。
【0008】 各電極の端面が第1の面、つまり、基板層から離れている面から、電極の第2
の面、つまり、基板層に接している面へ内方に湾曲していると、本発明の効果は
さらに向上する。
【0009】 各電極が対応する孔の周りをほぼ囲んでいると、各孔でのトナーの流れがより
容易に制御でき、各電極が対応する孔の周りでほぼ連続していると、流れはさら
に改善される。
【0010】 本発明は、上記のプリントヘッド構造を搭載した画像形成装置に属する。本画
像形成装置は、帯電したトナー粒子源を保持する粒子キャリアと、背面電界を生
成し、帯電したトナー粒子の粒子キャリアから自らに向かう移動を加速させる背
面電極と、粒子キャリアと背面電極との間で画像受取部材を移動させて移動した
帯電粒子を受け取る手段と、粒子キャリアと画像受取部材移動手段との間に設置
されている上述のようなプリントヘッド構造とを備えている。
【0011】 本発明の別の態様によれば、粒子キャリアに配置された帯電したトナー粒子を
背面電界により画像受取部材に向かって移動させるとともに、その移動を調整す
る、画像形成装置のプリントヘッド構造を作製する方法が提案される。本方法は
、基板層を設ける工程と、基板層に導電層を配置して、上記基板層から離れてい る第1の面と上記基板層に接する第2の面とを持つ 複数の電極を各々が基板層の
範囲をほぼ囲むように形成する工程と、基板層が囲まれた範囲よりも大きく、電
極よりは小さいサイズの孔を持つマスキング手段を設ける工程と、基板層が囲ま
れた範囲のほぼ上に上記孔がある上記マスキング手段を上記導電層の上に位置決
めする工程と、上記基板層の囲まれた範囲を除去して孔を形成するとともに、上 記導電層の少なくとも一部を除去して、上記第2の面が上記第1の面よりも孔に 向かって延びている制御電極を形成する 工程とを備えている。
【0012】 これにより、基板層に接する第2の面よりも基板層から離れている第1の面の
面積が小さいという好適な電極形状が、プリントヘッド構造の作製中、具体的に
は、孔の機械加工と同じ1つの工程で得られる。
【0013】 好適には、必要に応じて電極端面に形状を付与するよう除去すべき範囲に特定
のターゲットフルエンスを得るために、レーザエネルギーが調整される。
【0014】 (詳細説明) 以下、図面に基づいて本発明をより詳細に説明するが、限定の意図はなく、例
示をその目的とする。また、図面中の参照番号や各部分についても同様であり、
図中の各寸法は同比率ではない。
【0015】 図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置は、少なくと
も1個のプリントステーション、好適には4個のプリントステーション(Y,M
,C,K)と、中間画像受取部材1と、駆動ローラ10と、少なくとも1個の支
持ローラ11と、好適には数個の可変保持要素12とを備えている。4個のプリ
ントステーションは、中間画像受取部材1に対して所定の関係で配置されている
。中間画像受取部材、好適には転写ベルト1は、駆動ローラ10に装備されてい
る。少なくとも1個の支持ローラ11には、転写ベルト1を一定の張力に維持し
、転写ベルト1の幅方向の動きを妨げる仕組みが備わっている。可変保持要素1
2は各プリンタステーションに対し転写ベルト1を正確に位置決めするためのも
のである。
【0016】 駆動ローラ10は好適には円筒状の金属製スリーブで、転写ベルト1の移動方
向に垂直に延びる回転軸と、1印刷サイクルあたり1個のドット位置にアドレス
可能な速度で転写ベルト1を搬送するように調整されている回転速度を持ち、行
単位走査印刷を行う。可変保持要素12は、ベルト表面を各プリントステーショ
ンから所定の間隔で維持できるように配置されている。可変保持要素12は好適
には円筒状のスリーブで、ベルトの移動方向に垂直にアーチ状に配置されており
、ベルト張力と結合して安定化力成分を作り出すために、少なくとも各プリント
ステーションの近傍で転写ベルト1をわずかに曲げる。この安定化力成分は、対
応するプリントステーションにかかる各々異なる電位との相互作用により転写ベ
ルト1に作用する静電引力成分とは逆方向で、好適には静電引力成分よりも大き
い。
【0017】 可変保持要素12には、背面電界を生成する電源に接続する導電面が備わって
いる。よって、可変保持要素12は隣接するプリントステーションに対する背面
電極となる。
【0018】 転写ベルト1は、主材として複合材料を含んだ厚さ30ないし200μmの無
端バンドであるのが好ましい。主複合材料は、ガラス転位点が260℃で融点が
388℃と耐熱性が高く、約250℃の温度下で安定した力学的性質を持つ、熱
可塑性ポリアミド樹脂等の適当な材料を含んでいるのが好ましい。転写ベルトの
複合材料は炭素等の充填剤の濃度が均一であるものが好ましく、このことにより
転写ベルト1の表面全体にわたって導電性は均一となる。転写ベルト1の外表面
は、適当な導電性、耐熱性、接着性、剥離性及び表面平滑性を持つ厚み5ないし
30μmの導電性高分子材料から成る被覆層で被覆されているのが好ましい。
【0019】 転写ベルト1は異なる4個のプリントステーションを通過して搬送されるが、
トナー粒子は転写ベルトの外表面上に付着され、重ねられて4色のトナー画像を
形成する。次に、トナー画像は、幅方向に配置され転写ベルトの内表面に直接接
する固定ホルダ14を備えた定着部13を通過して搬送されるのが好ましい。固
定ホルダは、好適にはモリブデン等の抵抗型の加熱要素15を備え、加熱要素1
5は転写ベルト1の内表面と接触する状態に維持されている。電流が加熱要素1
5に流れると、固定ホルダ14は転写ベルト1の外表面に付着したトナー粒子を
溶かすのに必要な温度に達する。定着部13は、転写ベルト1の幅方向にわたっ
て配置され固定ホルダ14と対向する加圧ローラ16をさらに備えている。未処
理の普通紙や他のダイレクト印刷装置に適した媒体等である情報キャリア2が、
給紙部21から供給され、加圧ローラ16と転写ベルトとの間に搬送される。加
圧ローラ16は固定ホルダ14の加熱された表面にかかる圧力で回転し、溶融し
たトナー粒子を情報キャリア2上に融着し最終的な画像を形成する。定着部13
を通過後、転写ベルトは移動してクリーニング部17と接触する。クリーニング
部17は、例えば繊維性材料でできた交換可能なスクレーパブレードで、転写ベ
ルト1の幅にわたって延びており、外表面から転写しなかったトナー粒子をすべ
て取り除く。
【0020】 図2に示すように、本発明に係る画像形成装置のプリントステーションは、ト
ナー粒子保持用の交換可能、または補充可能な容器30を好適には有する粒子供
給部3を備えている。容器30は、前壁、後壁(図示せず)、一対の側壁、そし
て前壁から後壁に延びトナー供給要素32を備えた細長の開口部31がある底壁
を有し、粒子帯電部材34を介して現像スリーブ33へトナー粒子を連続して供
給する。粒子帯電部材34は、繊維性弾性材料からなるまたは繊維性弾性材料で
被覆された供給ブラシもしくはローラから形成されるのが好ましい。供給ブラシ
の繊維性材料と現像スリーブの被覆材料との間の摩擦による相互作用からトナー
粒子の摩擦帯電で起こる接触電荷交換による粒子帯電のために、供給ブラシは現
像スリーブ33の外周面に機械的に接触する。現像スリーブ33は導電性材料で
被覆された金属からなるのが好ましく、略円筒形で、粒子容器30の細長の開口
部31に平行に延びる回転軸を有するのが好ましい。帯電したトナー粒子は、基
本的には(Q/D)2に比例する静電力により現像スリーブ33の表面に保持さ
れる。ここで、Qは粒子の電荷で、Dは粒子の電荷中心と現像スリーブ33の境
界との間の距離である。帯電部は帯電用の電源(図示せず)をさらに備えていて
もよく、この電源が電荷をトナー粒子に誘導または注入するための電界を供給す
る。接触電荷交換により粒子を帯電するのが好ましいが、従来の電荷注入装置、
電荷誘導装置、コロナ帯電装置等の他の適した帯電装置を用いて本発明の範囲か
ら外れることなくこの方法を行うことができる。
【0021】 調量部35は現像スリーブ33に近接して設置され、現像スリーブ33の外周
面上のトナー粒子濃度を調整し、比較的薄くかつ均一な粒子層を形成する。調量
部35は、柔軟性もしくは剛性のある絶縁物製もしくは金属製のブレード、また
はローラ、あるいは他の均一な厚みの粒子層を供給するのに適した部材で形成さ
れてもよい。調量部35はまた、調量用の電源(図示せず)に接続されてもよい
。調量用の電源は、粒子層の摩擦帯電に影響を与え、現像スリーブの表面の粒子
電荷密度を均一にする。
【0022】 図3に示すように、現像スリーブ33は、現像スリーブ33の外周面に対しプ
リントヘッド構造5を所定の位置に正確に支持しかつ維持するような位置決め装
置40との位置関係で配置されている。位置決め装置40は、前部、後部及び幅
方向に延びている2個の側部ルーラ42、43を有するフレーム41から形成さ
れており、側部ルーラ42、43は現像スリーブ33の両側にそれぞれ回転軸に
平行に設置されている。第1の側部ルーラ42は、現像スリーブ33の回転方向
に対し上流側に位置し、プリントヘッド構造5の幅全体にわたって延びる幅方向
の締付軸に沿って、プリントヘッド構造5を固定する締付手段44を備えている
。第2の側部ルーラ43は、現像スリーブ33の下流側に位置し、現像スリーブ
33の外周面に対し所定の位置にプリントヘッド構造5を支持するための支持部
45、またはピボットを備えている。支持部45と締付軸とは、プリントヘッド
構造5をその少なくとも長手方向に延びる一部でアーチ形に維持するよう互いに
位置決めされている。このアーチ形の曲率半径は、支持部45と締付軸との相対
的な位置により決まり、現像スリーブ33の外周面の対応する部分でプリントヘ
ッド構造5がたわむのを維持するのに必要な大きさにされる。支持部45は、プ
リントヘッド構造5の長手方向軸上の規定の支持位置でプリントヘッド構造5に
接して配置され、プリントヘッド構造5の位置を規定の支持位置から長手方向及
び幅方向にわずかに変位できるようにする。これは、現像スリーブ33が偏心し
た場合や不測の変化をした場合に適応させるためである。つまり、支持部45は
プリントヘッド構造5が固定点の周りを回動可能なように配置されており、現像
スリーブ33の不測の機械的不良に関係なく、印刷処理中のどんな時も、プリン
トヘッド構造5と現像スリーブ33の外周面との距離を幅方向全体にわたって確
実に一定にする。位置決め装置40の前部及び後部には、固定部材46が備わっ
ており、固定部材46には、粒子供給部3が定位置で配置され、現像スリーブ3
3の回転軸とプリントヘッド構造5の横断軸が一定の距離を保つようにしている
。好適には、固定部材46は現像スリーブ33の前端及び後端に配置されており
、現像スリーブ33と実際のプリントステーションに対向する転写ベルト1の可
変保持要素12とが正確に一定の間隔を置くようにしている。
【0023】 図4(a)ないし図4(c)に示すように、本発明に係る画像形成装置のプリ
ントヘッド構造5は、柔軟性があり電気的に絶縁なポリイミド等の材料からなる
基板50を備えている。基板50は、所定の厚みを有していて、現像スリーブ3
3に対向する第1の面と、転写ベルト1に対向する第2の面と、印刷範囲全体に
わたり現像スリーブ33の回転軸に平行に延びる横断軸51と、基板50の第1
の面から第2の面へ貫通するように形成された複数の孔52とを有している。基
板の第1の面は、パリレン等の絶縁材料からなる第1の被覆層501(図5参照
)で被覆されている。第1のプリント回路は孔52と併せて配置された複数の制
御電極53を備えており、実施形態の中には制御電極53と併せて配置された複
数の遮蔽電極構造(図示せず)を備えたものもある。第1のプリント回路は基板
50と第1の被覆層501との間に配置されている。基板の第2の面は、パリレ
ン等の絶縁材料からなる第2の被覆層502で被覆されている。第2のプリント
回路は複数の偏向電極54を備え、基板50と第2の被覆層502との間に配置
されている。プリントヘッド構造5はさらに、第2の被覆層502の少なくとも
一部に配置され転写ベルト1に対向する、帯電防止材料、好適には酸化シリコン
など半導体材料等からなる層(図示せず)を備えている。プリントヘッド構造5
は、各印刷工程中に対応する孔52を介して投入されるトナー粒子の量を制御す
る制御電位を供給するよう制御電極53と接続された可変制御電源を備えた制御
部(図示せず)と連結されている。制御部はさらに、対応する孔52を通過でき
るトナー粒子の収束と軌跡を制御する偏向電圧パルスを供給するよう偏向電極5
4に接続された偏向電源(図示せず)を備えている。実施形態の中には、制御部
が、隣接する制御電極53を静電遮蔽する遮蔽電位を供給するよう遮蔽電極に接
続された遮蔽電源(図示せず)も備えたものがある。
【0024】 プリントヘッド構造5は、各印刷サイクルにおいて3つの偏向工程で600d
pi印刷を行うような大きさにされるのが好ましく、つまり、各印刷サイクル中
にプリントヘッド構造の各孔52を介して3個のドット位置がアドレス可能であ
るのが好ましい。従って、幅方向においてドット位置2つ置きに1個の孔52が
設けられ、つまり、プリントヘッド構造5の横断軸51に平行に、1インチあた
り200個の等間隔の孔が並んでいる。一般に孔52は、1列または数列、好適
には各列が1インチあたり100個の孔からなる2つの平行な列に並んでいる。
従って、孔のピッチ、言い換えると同じ列の隣りあう孔の中心軸の間隔は0.0
1インチ、つまり254μmである。孔の列は、好適にはプリントヘッド構造5
の横断軸51の両側に位置し、すべての孔が幅方向に等間隔になるように互いに
幅方向に移動させられる。孔の列の間の距離はドット位置の総数に対応して選択
されるのが好ましい。
【0025】 第1のプリント回路は、対応する孔52の外周を囲む環状構造を有する制御電
極53と、好適には長手方向に延びて環状構造を対応する制御電源に接続するコ
ネクタとを備えている。制御電極53は環状構造が好ましいが、孔52を連続的
に、または部分的に囲む様々な形状であってもよく、望ましくは孔の中心軸に対
し対称な形状がよい。実施形態の中には、特に孔52が列にのみ配置されている
場合に、制御電極は長手方向よりも幅方向の方が小さく形成されるのがよいもの
もある。
【0026】 第2のプリント回路は、複数の偏向電極54を備え、各偏向電極54は対応す
る孔52の周囲の所定の位置に間隔を置いて配置された2個の半円状または三日
月状の偏向部541、542に分割されている。偏向部541、542は、孔5
2の中心を通り、長手方向に所定の偏向角dの傾きを持って延びている偏向軸5
43の両側で孔52の中心軸に対し対称に配置されている。偏向軸543は、各
印刷サイクルごとに行われる偏向工程数に応じて決まる。これは印刷サイクル中
のベルトの動きの影響を相殺するためで、結果として転写ベルト上に幅方向に並
んだドット位置が得られる。例えば3つの偏向工程を使用する場合、最適な偏向
角は、arctan(1/3)、すなわち約18.4°に設定される。したがっ
て、第1のドットはベルトの動く方向に対しわずかに上流側に偏向し、第2のド
ットは偏向せず、第3のドットはベルトの動く方向に対しわずかに下流側に偏向
し、よって転写ベルト上に幅方向の印刷ドット配列が得られる。つまり、偏向電
極54は上流側偏向部541と下流側偏向部542を有し、上流側偏向部541
は全て第1の偏向電源D1(図示せず)に接続され、下流側偏向部542は全て
第2の偏向電源D2(図示せず)に接続されている。
【0027】 偏向電源D1、D2は制御部(図示せず)により制御される。各印刷サイクル
において3つの偏向工程(例えば:D1<D2;D1=D2;D1>D2)を行
うことができ、D1とD2との差は孔52を通過するトナーの偏向軌跡、つまり
トナー画像のドット位置を決定する。
【0028】 図5(a)ないし図5(c)に、本発明に係るプリントヘッド構造の3つの実
施形態を示す。これらの図は、プリントヘッド構造5の孔52の両対向面と制御
電極53の両対向端面の詳細断面図である。3つの実施形態全てにおいて、制御
電極53は基板50上にある下面532と第1の被覆層501により被覆された
上面531とを有している。制御電極53はまた、孔52に臨む端面533も有
している。偏向電極54も図示する。第1の被覆層501及び第2の被覆層50
2も孔52の側面上まで延びていてもよい。図5において、偏向電極は制御電極
の真下に位置している。しかし、偏向電極は孔の端縁からわずかに間隔を置いて
配置してもよいのは勿論であり、このことにより孔に存在するトナー粒子の流れ
に好影響がもたらされる。
【0029】 偏向電極54の端面はほぼ直線状かつ平行で、偏向電極54の孔52に対向す
る端縁は基本的に直角である。一方、制御電極53の端面は、下面532と端面
533との間に形成された制御電極53下端が上面531と端面533との間に
形成された上端よりもさらに孔の方へ延びるように、傾斜している。よって、制
御電極53の上面531は下面532よりも面積が大きい。この円錐形状により
、孔52のトナーの流れが向上し、プリントヘッド構造の目詰まりの原因となる
トナーの散乱や孔壁へのトナー粒子の堆積がかなり減少する。さらに、制御電極
の上端を後退させることにより得られる直接の効果は、孔52の開口部で電界が
より均一になることである。特に、制御電極53の上端周辺の局部電界密度の影
響が孔の開口部で著しく減少する。
【0030】 図5(a)において、制御電極の端面533は、上面531から下面532へ
向かい内方へ湾曲する、またはくぼんでいる。この形状により、下面532と端
面533との間で形成される下端は鋭角となり、一方上面531と端面533と
の間で形成される上端は90°以上の角度となる。制御電極53の下端は70°
以下であるのが好ましい。結果として、孔52を囲む制御電極の端面533は孔
52の開口部で略円錐漏斗形を形成している。
【0031】 図5(b)に示す実施形態において、制御電極53の端面533は、制御電極
の上端がほぼ正方形、好適には90°以上となるようにその全長の一部が内方へ
曲がる、またはくぼんでいる。しかし、図5(a)に示す実施形態とは違い、端
面533の下部は外方に曲がり、90°以上の角度で制御電極の下面532と交
わる。本実施形態においても、孔52へのトナーの流れが大幅に向上するという
、漏斗形による効果が得られる。さらに、制御電極53の下端が丸まったことに
より、制御電極53の下端での電界がより均一になり、孔を通過する電界密度の
変化によりトナー粒子の散乱がさらに減少する。
【0032】 本発明に係る第3の実施形態を図5(c)に示す。本実施形態において、上面
531と端面533との間に形成された制御電極53上端は、端面533が上面
531からほぼ90°以上の角度で落下するような形状で丸まっている。端面5
33の残りの部分、つまり下部はほぼ直線状で、制御電極の下端は好適には75
°以下の鋭角である。図5(a)及び図5(b)に示す上記実施形態における電
界形状の向上や漏斗形による効果に加えて、制御電極53の端部を丸めたことに
より、制御電極の上端での電気的故障の可能性もかなり減少させることができる
【0033】 図5(a)ないし図5(c)に示す各実施形態に共通である漏斗形の制御電極
により、トナー粒子の孔に入り通過する流れが非常に向上し、孔やその周辺にト
ナーが過剰に堆積し目詰まりを起こす可能性もかなり減少する。
【0034】 図6(a)ないし図6(e)に基づいて、図5(a)ないし図5(c)に示す
3種類のプリントヘッド構造の実施形態の製造方法を説明する。
【0035】 作製工程は、好適には厚みが約50μmのポリイミドからなる可撓性の板状で
ある基板層50の形成で始まる。次に導電材料からなる層を基板50の上面及び
下面に堆積し、所望の形状にエッチングして、制御電極53及び偏向電極54を
有する第1及び第2のプリント回路を形成し、図6(b)に示す構造を得る。導
電材料は約8ないし10μmの厚みで堆積させた銅が好ましい。次にこの構造を
、マスク60の下に置く。マスク60は、図6(c)に示すように、孔52の所
望の位置にほぼ対応する所定の間隔で配置された孔を有している。マスク60と
基板層50とは、マスクの孔が好適には制御電極53により囲まれる基板層50
の範囲に集中するように配置されるが、位置決めは正確である必要はない。マス
ク60はステンレス鋼等の金属からなるのが好ましい。基板層50及びマスク6
0は好適には適当なジグ内に配置され、機械加工工程中に相対的に動いてしまう
のを防止する。マスク60の孔は略円形で、制御電極53の一部も範囲とするよ
うに、所望の孔径よりもわずかに大きい直径を持つ。しかし、マスクの孔は制御
電極53により覆われる範囲より外側には大きくならないので、基板50のうち
制御電極53の内側に含まれる範囲だけがマスク60により露出する。次に、レ
ーザミクロ機械加工、つまり、図6(c)に点線で示すマスク60の孔を介して
レーザ光を案内することにより、孔52を基板層50に形成する。レーザはエキ
シマレーザであるのが好ましい。レーザのエネルギーが制御電極53に囲まれた
基板層50に向けられると、ポリイミドが次第に除去され、孔52が形成される
。レーザ光は基板50の露出部分よりも広い範囲に向けられるので、マスク60
は孔52の形状を形成するために使用されるのではなく、制御電極53自体が一
体化された正確なマスクとしての機能も有する。よって、レーザ加工工程により
得られる孔52の大きさは制御電極53の内径により決まる。なぜなら、制御電
極の構成物質が、下地となる基板層50がレーザにより蒸発するのを防ぐからで
ある。孔52は直径が80ないし120μmの円形であるのが好ましい。完成し
た孔52を図6(d)に示す。同時に、孔52のすぐ横にある制御電極53の上
面531もレーザにより除去される。
【0036】 除去される制御電極53の量はエネルギー密度、またはレーザにより生成され
るターゲットフルエンスに依存する。ターゲットフルエンスが低すぎると、孔5
2の形状は歪む。この歪みにより孔52が円状にならないと、孔52を通過する
トナー粒子の流れが均一でなくなり、印刷品質を下げることになる。ターゲット
フルエンスが高すぎると、マスク60により形成された露出範囲において制御電
極を完全に除去してしまう。本発明においては、レーザエネルギーを制御電極5
3の厚みの一部のみを除去するように調整し、基板層に接する側の表面積よりも
基板層50から離れた側の表面積の方が小さい制御電極53を得る。本発明の好
適な実施形態によれば、1J/cm2ないし2J/cm2のレーザのターゲットフ
ルエンスを使用して、所望の円周を有する孔を形成し、上面531及び端面53
3、つまり制御電極53の上端から制御電極構成物質を除去して、図5(c)に
示す好ましい制御電極形状のような丸まった形状を持つ上端を形成する。図5(
b)の実施形態に示す制御電極の形状は、より高い、具体的には2J/cm2
いし4J/cm2のレーザターゲットフルエンスを使用することにより得られる
。そして、図5(a)の実施形態に示す制御電極の形状は、約4J/cm2以上
7J/cm2未満のターゲットフルエンスを使用することにより得られる。
【0037】 次に、プラズマクリーニング等の力学的影響の少ない方法で、プリントヘッド
構造を洗浄し、レーザ加工工程中に生成された廃出材料の堆積物を全て除去する
。そして、プリントヘッド構造の作製工程は、図6(e)に示すように第1の被
覆層501及び第2の被覆層502の堆積により完了する。第1の絶縁被覆層5
01及び第2の絶縁被覆層502は厚みが5ないし10μmのパリレンまたはポ
リイミドで、真空蒸着法を用いて基板50上に積層されている。
【0038】 制御電極53の下にある孔52は、その中心軸に沿って壁面がほぼ平行である
のが好ましいが、実施形態の中には、孔の形状がその中心軸に沿って連続して、
または階段状に変化する、例えば円錐形の孔を備える方が有利なものもある。
【0039】 上記の作製工程中、制御電極53は孔52のマスクとして作用したが、マスク
60は所望の孔径になるように寸法が決められることは理解できるであろう。そ
して、レーザターゲットフルエンスは、マスクの下の露出範囲にある基板層50
及び制御電極53の両方を除去するために使用されてもよい。基板層50及び制
御電極53の両方を除去するためには、7J/cm2以上のターゲットフルエン
スが使用されることになる。制御電極53の最終形状は図5(a)に示すものと
同様の形状になる。
【0040】 制御電極の形状を具体的に参照して本発明を説明してきたが、基板層50の下
面上の偏向電極54に、さらには遮蔽電極等の孔に関連する他の電極構造にもこ
の有用な形状形成を適用することにより、孔の開口の周りの電界パターンが改善
され、プリントヘッドの孔52を通過するトナーの流れが大幅に改善されること
が理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の好適な実施形態に係る画像形成装置の概略図である。
【図2】 図2は、図1に示すような画像形成装置におけるプリントステーションの概略
断面図である。
【図3】 図3は、粒子源と画像受取部材とに関連するプリントヘッド構造の位置決めを
説明する、印刷範囲の断面図である。
【図4】 図4(a)は、画像形成装置に使用される種類のプリントヘッド構造の部分図
で、トナー供給部に対向するプリントヘッド構造の表面を示しており、図4(b
)は、画像形成装置に使用される種類のプリントヘッド構造の部分図で、中間の
転写ベルトに対向するプリントヘッド構造の表面を示しており、図4(c)は、
図4(a)のプリントヘッド構造における線I−I、図4(b)の線II−II
に沿う断面図である。
【図5】 図5(a)ないし図5(c)は、図4(c)のプリントヘッド構造の詳細図で
あり、孔端縁での制御電極の形状を示す。
【図6】 図6(a)ないし図6(e)は、図4(a)、図4(b)、図4(c)及び図
5のプリントヘッド構造の一連の作製工程を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2C162 AE25 AE31 AE47 AE74 AE86 AH03 AH06 AH14 AH23 AJ02 CA02 CA12 CA19 CA24 2H029 DB04 2H113 AA05 BA35 BB02 BB22 BC04 FA22

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の孔(52)と、少なくとも1つの導電層が表面に配置
    されている基板層(50)とを備え、 上記導電層は上記各孔(52)に対応して少なくとも1個の電極(53、54
    )を備えており、 上記電極(53、54)は第1及び第2の面(531、532)を有し、上記
    第2の面(532)は上記基板層(50)の上記表面に配置され、上記電極の端
    面(533)が対応する孔(52)に臨んでいる静電印刷装置のプリントヘッド
    構造において、 上記各電極(53、54)の第1の面(531)の面積が第2の面(532)
    よりも小さいことを特徴とする静電印刷装置のプリントヘッド構造。
  2. 【請求項2】 上記各電極(53、54)の第1の面(531)と端面(5
    33)との間の角度が少なくとも90°であることを特徴とする請求項1記載の
    プリントヘッド構造。
  3. 【請求項3】 上記各電極(53、54)の第1の面(531)と端面(5
    33)との間の角度が少なくとも110°であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の構造。
  4. 【請求項4】 上記各電極(53、54)の第1の面(531)と端面(5
    33)との間に形成された端部が丸まっていることを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれか1つに記載の構造。
  5. 【請求項5】 上記各電極(53、54)の第2の面(532)と端面(5
    33)の少なくとも一部との間の角度が多くても70°であることを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれか1つに記載の構造。
  6. 【請求項6】 上記各電極(53、54)の端面(533)が少なくとも該
    電極の第1の面(531)と隣接する範囲において内方へ湾曲していることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の構造。
  7. 【請求項7】 上記各電極(53、54)の端面(533)が少なくとも該
    電極の第2の面(532)に向かってほぼ直線状であることを特徴とする請求項
    1ないし6のいずれか1つに記載の構造。
  8. 【請求項8】 上記各電極(53、54)が、対応する孔の周りをほぼ囲ん
    でいることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の構造。
  9. 【請求項9】 上記各電極(53)が、対応する孔(52)の周りでほぼ連
    続していることを特徴とする請求項8記載の構造。
  10. 【請求項10】 上記基板層(50)の両表面上に導電層が配置されており
    、上記各導電層は少なくとも1個の電極を備えていることを特徴とする請求項1
    ないし9のいずれか1つに記載の構造。
  11. 【請求項11】 帯電したトナー粒子源を保持する粒子キャリア(33)と
    、 背面電界を生成し、帯電したトナー粒子の上記粒子キャリアから自らに向かう
    移動を加速させる背面電極(12)と、 上記粒子キャリア(33)と上記背面電極(12)との間で画像受取部材(1
    )を移動させて上記移動した帯電粒子を受け取る手段と、 上記粒子キャリア(33)と上記画像受取部材移動手段との間に設置されてい
    る請求項1ないし7のいずれか1つに記載のプリントヘッド構造(5)とを備え
    た画像形成装置。
  12. 【請求項12】 上記電極(53、54)に対して、上記孔(52)を通過
    する帯電したトナー粒子の移動を制御するよう上記電極に電位をかける電源が接
    続されていることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 粒子キャリア(33)に配置された帯電したトナー粒子を
    背面電界により画像受取部材(1)に向かって移動させるとともに、その移動を
    調整する、画像形成装置のプリントヘッド構造を作製する方法であって、 基板層(50)を設ける工程と、 上記基板層に導電層を配置して、複数の制御電極(53)を各々が上記基板層
    (50)の範囲をほぼ囲むように形成する工程と、 上記基板層(50)が囲まれた範囲よりも大きく、上記制御電極(53)より
    は小さいサイズの孔を持つマスキング手段(60)を設ける工程と、 上記基板層(50)が囲まれた範囲のほぼ上に上記孔がある上記マスキング手
    段(60)を上記導電層の上に位置決めする工程と、 上記基板層の囲まれた範囲と上記各制御電極(53)の第1の端縁にある上記
    導電層の少なくとも一部とを除去する工程とを備えたことを特徴とする画像形成
    装置のプリントヘッド構造の作製方法。
  14. 【請求項14】 上記基板層(50)と上記導電層(53)の少なくとも一
    部とをレーザで除去することを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 7J/cm2以下のレーザフルエンスを使用することを特
    徴とする請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 1J/cm2ないし2J/cm2のレーザフルエンスを使用
    することを特徴とする請求項14または15記載の方法。
  17. 【請求項17】 上記マスク層(60)は金属であることを特徴とする請求
    項13ないし16のいずれか1つに記載の方法。
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