以下に、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
本発明に係る無人予約管理システム1は、図1に示すように、ユーザ端末10と、予約管理サーバ11と、各施設に設けられた端末装置12とを備えている。ユーザ端末10と、予約管理サーバ11と、端末装置12とは、ネットワーク13を介して無線又は有線で通信可能に接続されている。又、端末装置12には、施設に設けられた電気装置14が有線又は無線で接続されており、端末装置12は、電気装置14への電力供給を制御する(後述する)。
ここで、ユーザ端末10は、画面を表示する端末表示部(出力部)と、ユーザの操作により所定の指示の入力を受け付ける端末受付部(入力部)と、無線通信用の端末通信部と、データを記憶させる端末記憶部(メモリ)と、各部を制御する端末制御部とを備えている。ユーザ端末10は、例えば、タッチパネル付きの携帯端末装置(スマートフォン)、タブレット型端末装置、携帯用のノートパソコンを含む。
又、予約管理サーバ11は、一般的に使用されるコンピュータであり、予約管理を制御するサーバ制御部と、無線及び有線通信用のサーバ通信部と、データを記憶させるサーバ記憶部と、各部を制御するサーバ制御部とを備えている。
又、端末装置12は、一般的に使用されるコンピュータであり、基本的に、ユーザ端末10と同様の機能を備え、端末表示部と、端末受付部と、端末記憶部と、端末制御部とを備えている。端末装置12は、例えば、ディスクトップ型端末装置、タッチパネル付きの携帯端末装置、タブレット型端末装置を含む。又、入力装置12aは、暗証番号、二次元コード、顔画像データのいずれかを含む認証情報の入力を受け付ける(後述する)。
又、ネットワーク13は、ユーザ端末10と、予約管理サーバ11と、端末装置12とのそれぞれに通信可能に接続する。ネットワーク13は、Wifi(登録商標)のアクセスポイントを介したLAN(Local Area Network)の他、無線基地局を介したWAN(Wide Area Networ)、第3世代(3G)の通信方式、LTEなどの第4世代(4G)の通信方式、第5世代(5G)以降の通信方式、Bluetooth(登録商標)等の無線通信ネットワークを含む。
又、電気装置14は、電力供給を受けて動作する装置の総称であり、例えば、施設の目的や種類に応じて適宜設定される。例えば、施設が、ゴルフ練習場であれば、電気装置14は、ゴルフ練習用のシミュレーション装置やゴルフ練習用の画面を映し出すモニターやプロジェクターに該当する。又、施設が、ボーリング場であれば、電気装置14は、ボーリング用のレーン装置に該当する。更に、施設が、寝泊まり用のホテルであれば、電気装置14は、ホテルの個室の照明器具やテレビ、ビデオ等の家電製品に該当する。そして、施設が、テレビゲーム場であれば、電気装置14は、ゲーム用のモニターやゲーム装置に該当する。電気装置14は、多種多様な施設に共通する装置でも良く、例えば、施設の出入口に設けられる自動ドア装置や自動鍵開閉装置、施設の共通の照明器具等であっても構わない。
又、ここでの施設とは、ユーザが予約して利用可能な建物や空間を意味し、例えば、屋内又は屋外のゴルフ練習場、ボーリング場、ホテル、テレビゲーム場に限らず、野球のバッティング場や球技スポーツの練習場、トレーニングジム、遊戯施設、休憩施設、高齢者施設、介護施設、学習塾、資格学校、カラオケ施設を含み、特に限定は無い。
又、ユーザ端末10と、予約管理サーバ11と、端末装置12と、電気装置14とは、図示しないCPU、ROM、RAM、HDD、SSD等を内蔵しており、CPUは、例えば、RAMを作業領域として利用し、ROM、HDD、SSD等に記憶されているプログラムを実行する。又、後述する各制御部についても、CPUがプログラムを実行することで当該各制御部を実現する。
次に、図2-図10を参照しながら、本発明の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。先ず、ユーザ端末10を所有するユーザは、所定の場所(例えば、「場所A」)の施設(例えば、ゴルフ練習場)を予約して利用するために、ユーザ端末10を用いて、施設の予約画面の表示を指示すると、予約管理サーバ11の表示制御部201は、施設の予約画面をユーザ端末10に表示させる(図3:S101)。
ここで、表示制御部201の表示方法に特に限定は無い。例えば、ユーザが、ユーザ端末10を用いて、予約画面のURL(Uniform Resource Locator)の予約管理サーバ11へネットワーク13を介してアクセスすると、表示制御部201が、ユーザ端末10のアクセスを受けて、予約画面をユーザ端末10に表示させる。その他に、ユーザが、ユーザ端末10を用いて、予約画面の専用アプリ(アプリケーション、プログラム、ソフトウェア)をダウンロードし、ダウンロードした専用アプリを起動させると、ユーザ端末10が、専用アプリに基づいて予約管理サーバ11にネットワーク13を介してアクセスし、表示制御部201が、予約画面をユーザ端末10の専用アプリに表示させる。予約画面の構成に特に限定は無いが、例えば、予約画面400には、図4Aに示すように、所定の施設における予約画面を示すメッセージ401(例えば、「予約画面」)が表示される。
ここで、表示制御部201が、ユーザ端末10に予約画面400を初めて表示させる場合は、ユーザにログインさせるために、予約画面400を介して、ユーザ登録を要求する(図3:S102)。
ここで、表示制御部201の要求方法に特に限定は無いが、例えば、図4Aに示すように、表示制御部201は、予約画面400内に、ユーザ登録を示すメッセージ402(例えば、「ユーザ登録」)と、ユーザIDの入力欄403と、パスワード(PW)の入力欄404とを表示させて、ユーザからのIDとPWの入力を促す。
予約画面400を見たユーザは、ユーザ端末10を操作して、ユーザIDの入力欄403に所望のID405(例えば、「abc」)と、PWの入力欄404に所望のPW406(例えば、「def」)とを入力し、所定のOKキーを選択すると、表示制御部201は、入力されたID405(「abc」)とPW406(「def」)とを受け付けて、入力された入力ID405(「abc」)が、既に登録された登録IDに一致するか否かを判定する。
判定の結果、入力IDが登録IDに一致する場合は、表示制御部201は、入力されたIDとPWを消去して、異なるIDとPWの入力をユーザに促す。一方、判定の結果、入力IDが登録IDに一致しない場合は、表示制御部201は、これらのID405(「abc」)とPW406(「def」)とを関連付けて記憶させることで、ユーザ登録を完了する(図3:S102YES)。ここで、ユーザ登録されたID405(「abc」)とPW406(「def」)は、テーブルやリストに記憶される。尚、一度、ユーザ登録が完了すれば、IDとPWの他に、ユーザの個人情報や使用履歴を関連付けて、予約画面400に表示させることで、ユーザに、自身の個人情報や使用履歴を確認させても良い。
ここで、ユーザ登録が完了すると、予約画面400はログイン状態となる(図3:S102YES)。一方、既にユーザ登録を完了したユーザが予約画面400を確認した場合は、ユーザは、ユーザ登録後のIDとPWのそれぞれを予約画面400に入力すると、表示制御部201が、ユーザから入力されたIDとPWとを、ユーザ登録で関連付けたIDとPWとにそれぞれ照合して、両者のそれぞれが一致すれば、ユーザのログインを行う(図3:S102YES)。一方、両者のそれぞれが一致しない場合は、表示制御部201は、入力されたIDとPWを消去して、正しいIDとPWの入力をユーザに促す(図3:S102NO)。
さて、ユーザがログインし、施設の場所を選択するための操作を行うと、図4Bに示すように、表示制御部201は、予約画面400内に、施設の場所の選択を示すメッセージ407(例えば、「場所の選択」)を表示させるとともに、施設が存在する複数の場所408(例えば、「場所A」、「場所B」、「場所C」)を選択可能に表示させる(図3:S103)。
そこで、ユーザは、予約画面400を見ながら、ユーザ端末10を操作して、予約画面400内で複数の場所408のうち、自身が行くことが可能な所定の場所408a(例えば、「場所A」)を選択すると(図3:S103YES)、表示制御部201は、選択された場所408a(「場所A」)の施設の端末装置12において、場所408a(「場所A」)が選択された時刻から後に存在する空き時間を選択可能にユーザ端末10に表示させる(図3:S104)。
ここで、表示制御部201の表示方法に特に限定は無いが、例えば、図4Bに示すように、所定の場所408a(「場所A」)の施設に、所定数(例えば、「二つ」)の領域(区分された空間)(例えば、「SLOT1」、「SLOT2」)が存在する場合は、表示制御部201は、表示すべきスケジュールを絞り込むために、選択された場所(「場所A」)に属する二つの領域409(「SLOT1」、「SLOT2」)を選択可能に表示させる。
ユーザは、予約画面400を見ながら、所定の領域409a(例えば、「SLOT1」)を選択すると、表示制御部201は、ネットワーク13を介して所定の場所408a(「場所A」)の施設の端末装置12にアクセスし、この端末装置12から、選択された所定の領域409a(「SLOT1」)のスケジュールを参照する。
ここで、所定の場所408a(「場所A」)における所定の領域409a(「SLOT1」)のスケジュール500には、図5Aに示すように、例えば、所定の場所408a(「場所A」)又は/及び所定の領域409a(「SLOT1」)が選択された時刻(例えば、「13:00」)からの所定の時間間隔(例えば、「30分」)の時間項目501(時間帯項目)(例えば、「13:00-13:30」、「13:30-14:00」)と、認証情報項目502とが関連付けて記憶されている。
ここで、時間項目501の所定の時間(時間帯)に認証情報項目502の所定の認証情報が具体的に関連付けられて記憶されている場合は、この時間は予約時間であると判断される。例えば、第一の時間501a(例えば、「13:00-13:30」)には、第一の認証情報502a(例えば、「123」)が関連付けて記憶されているため、第一の時間501aは、ユーザ以外の第三者が既に予約していることになり、予約時間となる。一方、時間項目501の所定の時間に認証情報項目502の認証情報が具体的に関連付けられて記憶されていない場合は、この時間は空き時間であると判断される。例えば、第二の時間501b(例えば、「13:30-14:00」)には、第二の認証情報が具体的に関連付けて記憶されていないため、第二の時間501bは、空き時間となる。
さて、スケジュール500を参照した表示制御部201は、図5Bに示すように、予約画面400内に、スケジュール500の第一の時間501aを予約時間として選択不可に表示させるとともに、スケジュール500の第二の時間501bを空き時間として選択可能に表示させる(図3:S105)。
ここで、表示制御部201は、予約時間の背景を所定の禁止色(例えば、グレー色)にして選択不可に表示し、空き時間の背景を所定の許可色(例えば、白色)にして選択可能に表示すると、ユーザが一見してそれぞれの時間が選択可能か否かを視覚的に理解出来るため、好ましい。尚、ここでは、予約時間の第一の時間501aと空き時間の第二の時間501bの2種類しか表示されていないが、複数の予約時間と空き時間とがそれぞれ表示されることになる。
さて、ユーザは、スケジュール500の予約時間と空き時間とを見ながら、複数の空き時間のうち、所定の空き時間の第二の時間501bを選択すると(図3:S105YES)、予約管理サーバ11の支払制御部202は、選択された空き時間の第二の時間501bを利用するための支払いを要求する(図3:S106)。
ここで、支払制御部202の要求方法に特に限定は無いが、例えば、図5Bに示すように、支払制御部202は、ユーザ端末10に予約確認画面503を表示させる。予約確認画面503には、予約の確認を示すメッセージ504(例えば、「予約しますか?」)と、OKキー505と、CANCELキー506とが表示される。これにより、選択された空き時間を本当に予約するかどうかをユーザに確認させることが可能となる。例えば、ユーザが誤って空き時間を選択した場合、予約確認画面503を表示させることで、ユーザの誤った予約を防止することが出来る。
次に、ユーザが、空き時間の第二の時間501bを予約する場合、OKキー505を選択すると、支払制御部202は、図5Bに示すように、ユーザ端末10に支払確認画面507を表示させる。支払確認画面507には、支払の確認を示すメッセージ508(例えば、「支払いますか?」)と、支払いキー509と、CANCELキー510とが表示される。これにより、支払いするかどうかをユーザに確認させることが可能となる。
そして、ユーザが、支払いをする場合、支払いキー509を選択すると、支払制御部202は、支払専用画面を表示させて、ユーザに支払いを行わせる(図3:S106YES)。ここで、支払制御部202の支払方法に特に限定は無く、例えば、クレジットカード支払い、銀行振込、郵便局支払い、コンビニ支払い、口座引落、バーコード支払い、ポイント支払い等の支払方法を挙げることが出来る。支払専用画面は、予約管理サーバ11から行っても良いし、支払確認画面507から支払専用サーバに移行して、ユーザが、ユーザ端末10を操作して、支払専用サーバとやり取りして、支払いを行っても構わない。
尚、ユーザが、予約確認画面503におけるCANCELキー506を選択した場合(図3:S106NO)や、支払確認画面507におけるCANCELキー510を選択した場合(図3:S106NO)は、S105に戻って、表示制御部201は、空き時間の選択を促すことになる(図3:S106YES)。
さて、ユーザが、ユーザ端末10を操作して、支払専用画面で支払いを完了すると、予約管理サーバ11の交換制御部203は、暗証番号、二次元コード、顔画像データのいずれかを含む認証情報をユーザ端末10と交換する(図3:S107)。
ここで、交換制御部203の交換方法に特に限定は無いが、例えば、交換制御部203が認証情報を発行(生成)する場合は、認証情報は、例えば、暗証番号や二次元コードを挙げることが出来る。図6Aに示すように、交換制御部203は、暗証番号生成ツールを用いて、唯一無二の暗証番号(例えば、「456」)を発行し、ユーザ端末10にアクセスして、支払完了画面600に表示させる。支払完了画面600には、支払いの完了を示すメッセージ601(例えば、「支払い完了」)と、暗証番号の記載602と、暗証番号の表示欄603(「456」)とが表示される。これにより、予約したユーザのみが暗証番号を入手することが出来る。
又、認証情報が二次元コード{例えば、QRコード(登録商標)}の場合も同様である。図6Aに示すように、交換制御部203は、二次元コード生成ツールを用いて、唯一無二の二次元コードを発行し、ユーザ端末10にアクセスして、支払完了画面600に表示させる。ここでは、支払完了画面600には、支払いの完了を示すメッセージ601(「支払い完了」)と、二次元コードの記載604と、二次元コードの表示欄605とが表示される。これにより、予約したユーザのみが二次元コードを入手することが出来る。
一方、交換制御部203が、ユーザから認証情報を取得(読取)する場合は、認証情報は、例えば、顔認証のための顔画像データを挙げることが出来る。図6Bに示すように、交換制御部203は、ユーザ端末10にアクセスして、支払完了画面600を表示させる。支払完了画面600には、支払いの完了を示すメッセージ601(「支払い完了」)と、顔登録の記載606と、ユーザの顔画像データの表示欄607とが表示される。ここで、ユーザは、ユーザ端末10のカメラ10aを起動させる、又は、交換制御部203が、支払完了画面600の表示と連動してカメラ10aを起動させる。そして、ユーザは、カメラ10aに自身の顔を向けることで、カメラ10aがユーザの顔画像データ607aを撮影して取得し、交換制御部203が、取得された顔画像データ607aを表示欄607に表示させる。ユーザが、ユーザ端末10を操作して、OKキーを入力すると、交換制御部203は、ユーザの顔画像データ607aを取得する。これにより、予約したユーザの顔画像データ607aを認証情報として取得することが出来る。尚、交換制御部203が取得する認証情報は、顔画像データ607aに限らず、ユーザの指の指紋情報やユーザの目の虹彩情報、ユーザの人体の皮膚下にある静脈形状パターンの静脈情報であっても構わない。ここで、取得が難しい指紋情報等の認証情報の種類に応じて、認証情報取得装置が別途設けられる。
さて、認証情報の交換が完了すると、予約管理サーバ11の予約制御部204は、選択された空き時間(第二の時間501b)を予約時間に変更するとともに、変更された予約時間に、交換された認証情報(ここでは、暗証番号「456」)を関連付けて、予約時間(第二の時間501b)と認証情報(暗証番号「456」)とを、選択された場所408a(「場所A」)の施設の端末装置12に登録させる(図3:S108)。
ここで、予約制御部204の登録方法に特に限定は無いが、例えば、予約制御部204は、図7Aに示すように、所定の場所408a(「場所A」)における所定の領域409a(「SLOT1」)のスケジュール500において、選択された空き時間の第二の時間501bに対応する認証情報項目502に、先ほど交換された認証情報502b(「456」)を新たに関連付けて記憶させる。これにより、空き時間の第二の時間501bは予約時間となる。そして、予約制御部204は、所定の場所408a(「場所A」)の端末装置12に、認証情報502b(「456」)を関連付けた新たなスケジュール500を登録させる。つまり、予約制御部204は、所定の場所408a(「場所A」)における所定の領域409a(「SLOT1」)のスケジュール500を更新する。これにより、第二の時間501bは予約時間として更新され、例えば、他のユーザが、この後に、この端末装置12のスケジュール500において、第二の時間501bを予約しようとしても、第二の時間501bは、空き時間から予約時間に変更されているため、予約を禁止することが出来る。尚、上述では、認証情報502bが暗証番号「456」であったが、これに限らず、二次元コードや顔画像データ等の認証情報を関連付けるように構成すれば良い。又、支払いが完了した後に、認証情報を交換して、予約が行われることで、ユーザから予約に必要な支払いを確実に徴収した上で、予約の実行が可能となり、無駄のない手順を進めることが出来る。
さて、予約制御部204が登録を完了すると、表示制御部201は、更新されたスケジュール500に基づいて予約画面400をユーザ端末10に表示させるが、図7Bに示すように、スケジュール500の第二の時間501bを予約時間として、第二の時間501bの背景を禁止色にして選択不可に表示させる。これにより、ユーザは、第二の時間501bが予約時間になったことを確認することが可能となる。
又、ユーザがログイン状態の場合、予約画面400には、ユーザの予約状況を確認することが出来る。例えば、ユーザが、ユーザ端末10を操作して、予約状況画面を表示させると、図7Bに示すように、予約状況画面700には、予約の状況を示すメッセージ701(例えば、「予約状況画面」)と、所定の場所408a(「場所A」)と、所定の領域409a(「SLOT1」)と、予約時間の第二の時間501b(「13:30-14:00」)と、認証情報の暗証番号502b(「456」)とが表示される。これにより、ユーザは、予約状況画面700を介して、自身が予約した予約状況を確認することが可能となる。尚、認証情報が二次元コードの場合は、二次元コードが予約状況画面700に表示され、認証情報が顔画像データの場合は、顔画像データが予約状況画面700に表示される。
さて、予約を完了したユーザは、施設(ゴルフ練習場)の電気装置14を使用するために、所定の場所408a(「場所A」)の施設に訪れると、この施設での所定の領域409a(「SLOT1」)には、端末装置12と入力装置12aが設けられている。又、端末装置12には、施設の種類に応じた電気装置14(例えば、ゴルフ練習用のシミュレーション装置)が設置されているが、電気装置14には電力供給が停止されており、ユーザが使用することが出来ない状態である。
そこで、ユーザが、端末装置12の入力装置12aに接近して、認証情報の暗証番号(例えば、「456」)を入力する(図3:S201YES)。ここで、認証情報の入力方法に特に限定は無く、例えば、認証情報の種類に応じて、入力装置12aの構成が適宜設計される。例えば、認証情報が暗証番号の場合は、入力装置12aはテンキーを備える装置になり、認証情報が二次元コードの場合は、入力装置12aは二次元コードを読み取り可能な読取装置になり、認証情報が顔認証の顔画像データの場合は、入力装置12aは顔画像データを取得可能な撮影装置(カメラ)になる。又、認証情報が暗証番号の場合は、端末装置12単体でも入力装置12aを兼ねることが可能である。
さて、入力装置12aが暗証番号の入力を受け付けると、端末装置12の判定制御部205は、入力された入力認証情報が、端末装置12に登録された予約時間のうち、暗証番号の認証情報が入力された時刻(t)を含む予約時間に関連付けられた参照認証情報に一致するか否かを判定する(図3:S202)。
ここで、判定制御部205の判定方法に特に限定は無いが、例えば、図8Aに示すように、先ず、判定制御部205は、端末装置12に登録されたスケジュール500のうち、認証情報が入力された時刻(t)を含む予約時間を参照する。
ここで、入力の時刻(t)が、第二の時間501b(「13:30-14:00」)よりも前の時刻(「t < 13:30」)である場合、判定制御部205は、スケジュール500のうち、入力の時刻(t)を含む予約時間の第一の時間501a(「13:00-13:30」)を参照し、参照した予約時間に関連付けられた参照認証情報502a(ここでは、「123」)を取得する。そして、判定制御部205は、入力された入力認証情報(「456」)が、取得した参照認証情報502a(「123」)に一致するか否かを判定する。
ここでは、ユーザが、自身の予約時間の第二の時間501b(「13:30-14:00」)以外の他の予約時間で、認証情報(「456」)を入力装置12aに入力していることから、入力した入力認証情報(「456」)は、他の予約時間に関連付けられた参照認証情報(「123」)と一致することは無い。そのため、判定の結果、判定制御部205は、入力認証情報(「456」)が参照認証情報(「123」)と一致しないと判定する(図3:S202NO)。この場合は、端末装置12の供給制御部206は、電気装置14への電力供給を行わず、S201へ戻る。これにより、ユーザが、自身の予約時間内に自身の認証情報を入力しなければ、電気装置14を動かすことが出来ないため、ユーザに予約時間内に施設を訪問するようにさせることが出来る。又、自身の予約時間外で自身の認証情報を入力しても電気装置14が動くことが無いため、施設が無人であっても、ユーザに勝手に電気装置14を使用させることを禁止することが出来る。従って、施設の管理者の立場から、ユーザの管理に適している。
尚、上述では、現時刻(t)が、第二の時間501b(「13:30-14:00」)よりも前の時刻(「t < 13:30」)の場合について説明したが、現時刻(t)が、第二の時間501b(「13:30-14:00」)よりも後の時刻(「14:00 < t」)の場合であっても、入力認証情報(「456」)が参照認証情報と一致することは無いため、同様の処理となる。
又、上述では、入力の時刻(t)を含む予約時間に参照認証情報が関連付けられている場合について説明したが、例えば、入力の時刻(t)に予約時間が無く、空き時間の場合は、参照認証情報が関連付けられていないため、判定制御部205は、判定対象の参照認証情報を取得することが出来ない。この場合は、判定制御部205は、入力認証情報(「456」)が参照認証情報と一致しないと判定する(図3:S202NO)。この場合であっても、同様の処理となる。
又、他のユーザが予約時間の第二の時間501b(「13:30-14:00」)で、認証情報(「123」)を入力装置12aに入力した場合、入力した入力認証情報(「123」)は、第二の時間501bに関連付けられた参照認証情報(「456」)と一致することは無い。この場合は、上述と同様に、判定の結果、判定制御部205は、入力認証情報(「123」)が参照認証情報(「456」)と一致しないと判定し(図3:S202NO)、供給制御部206は電気装置14への電力供給を行わず、S201へ戻る。
ここで、入力認証情報が参照認証情報と一致しない場合は、判定制御部205は、例えば、認証情報に誤りがある旨のエラー画面や予約時間に誤りがある旨のエラー画面を表示しても良い。
一方、図8Bに示すように、予約したユーザが、自身の予約時間の第二の時間501b(「13:30-14:00」)で、認証情報(「456」)を入力装置12aに入力した場合、入力した入力認証情報(「456」)は、第二の時間501b(「13:30-14:00」)に関連付けられた参照認証情報(「456」)と一致する。この場合は、判定の結果、判定制御部205は、入力認証情報(「456」)が参照認証情報(「456」)と一致すると判定する(図3:S202YES)。すると、端末装置12の供給制御部206は、端末装置12と通信可能な電気装置14への電力供給を開始する(図3:S203)。
ここで、供給制御部206の開始方法に特に限定は無いが、例えば、図9Aに示すように、供給制御部206は、端末装置12に電気的に接続された電気装置14への電力供給を直接開始する。これにより、ユーザが、自身が予約した予約時間で、正しい認証情報を入力した場合に限り、電気装置14の電力供給が自動的に開始されるため、予約したユーザに予約時間内で電気装置14を利用することを促すことが可能となる。
又、電気装置14が、端末装置12と無線通信可能な無線通信装置14aと電気的に接続されている場合は、供給制御部206は、無線通信を介して、無線通信装置14aに電力供給開始を指示することで、無線通信装置14aが、電力供給開始の指示を受けて、電気装置14への電力供給を開始しても良い。このように、供給制御部206が、無線通信装置14aを介して電気装置14に電力供給を開始出来るように構成することで、端末装置12と電気装置14との位置間隔を離すことが可能となり、電気装置14の設置位置の自由度が増し、電気装置14の電気工事がし易くなったり、施設の種類に応じて、電気装置14の設置がし易くなったりすることが可能となる。尚、端末装置12と電気装置14の無線通信装置14aとの無線通信の種類に特に限定は無いが、例えば、Wifi(登録商標)等のLANを挙げることが出来る。
ここで、入力認証情報が参照認証情報と一致した場合は、判定制御部205は、例えば、認証情報と予約時間が正しい旨の通知画面や電気装置14の使用を促す許可画面を表示しても良い。
一方、ユーザが、自身の予約時間内に自身の認証情報を入力することが出来ない場合(図3:S201NO)、判定制御部205は、判定することが無いため、このユーザの予約は自動的にキャンセルとなる。つまり、ユーザは、予約時間内に何かのアクションをすることなく、そのまま放置すれば、予約をキャンセルすることが出来るため、予約のキャンセルの手間を省略することが出来る。
さて、電気装置14への電力供給が開始されると、端末装置12の停止制御部207は、電気装置14への電力供給が開始した後に、一致した参照認証情報(「456」)に関連付けられた予約時間(第二の時間501b「13:30-14:00」)を経過すると、電気装置14への電力供給を停止する。
ここで、停止制御部207の停止方法に特に限定は無いが、例えば、停止制御部207は、電気装置14への電力供給が開始した後の現在の時刻(t)が、第二の時間501bの予約時間を超過するか否かを判定する(図3:S204)。
具体的には、停止制御部207は、時間ツール(時間回路)から、現在の時刻(t)を取得し、取得した現在の時刻(t)が、第二の時間501b(「13:30-14:00」)の最後の時刻(「14:00」)を超過するか否かを判定する。
判定の結果、現在の時刻(t)が最後の時刻(「14:00」)を超過しない場合(図3:S204NO)、停止制御部207は、S205に戻って、現在の時刻(t)を定期的に取得して、現在の時刻(t)が最後の時刻(「14:00」)を超過するか否かを判定する(図3:S204)。
ここで、現在の時刻(t)が最後の時刻(「14:00」)を超過しない間、つまり、現在の時刻(t)が第二の時間501b(「13:30-14:00」)の予約時間内の場合は、図9Bに示すように、電気装置14は動作しているため、ユーザは電気装置14を利用することが出来る。例えば、電気装置14がゴルフ練習用のシミュレーション装置の場合は、ユーザは、シミュレーション装置を使ってゴルフの練習を行うことが可能となる。これにより、ユーザは、予約時間内であれば、電気装置14を自由に利用することが可能となる。
さて、時間が経過して、S204において、現在の時刻(t)が最後の時刻(「14:00」)を超過した場合(図3:S204YES)、停止制御部207は、電気装置への電力供給を停止する(図3:S205)。
ここで、停止制御部207の停止方法に特に限定は無いが、例えば、図10Aに示すように、停止制御部207は、端末装置12に電気的に接続された電気装置14への電力供給を直接停止する。これにより、現在の時刻が予約時間を超過すると、電気装置14の電力供給が自動的に停止されるため、予約時間外でユーザが電気装置14を利用することを確実に禁止することが可能となる。又、予約時間外になれば、ユーザは、電気装置14の電力供給を停止するための動作をする必要が無いため、ユーザの手間を軽減することが出来る。
又、上述のように、電気装置14が、端末装置12と無線通信可能な無線通信装置14aと電気的に接続されている場合は、停止制御部207は、無線通信を介して、無線通信装置14aに電力供給停止を指示することで、無線通信装置14aが、電力供給停止の指示を受けて、電気装置14への電力供給を停止しても良い。
さて、電気装置14への電力供給が停止されると、ユーザは、電気装置14を利用することが出来ないため、何ら手間を掛けずに気軽に施設を立ち去る。このように、電気装置14への電力供給を予約時間のみに限定することで、予約時間外では、ユーザを施設から強制的に退出させることが出来るのである。
ところで、停止制御部207は、電気装置14への電力供給を停止した後、処理を終了しても良いが、例えば、認証情報が、暗証番号又は二次元コードの場合、現在の時刻(t)が超過した予約時間(第二の時間501b)に関連付けられた認証情報(暗証番号502b)を無効化しても良い(図3:S206)。
ここで、停止制御部207の無効化方法に特に限定は無いが、例えば、図10Bに示すように、停止制御部207は、スケジュール500において、現在の時刻(t)が超過した予約時間の第二の時間501bを参照し、参照した予約時間の第二の時間501bに関連付けられた認証情報の暗証番号502b(「456」)を無効化リスト1000に記憶させる。無効化リスト1000は、例えば、暗証番号生成ツールに連動しており、暗証番号生成ツールは、無効化リスト1000に記憶された暗証番号以外の暗証番号を発行する。これにより、同一の暗証番号の発行を禁止し、過去に一度予約したユーザが、他のユーザが予約した別の予約時間で同一の暗証番号を用いて電気装置14を利用する事態を確実に回避することが可能となる。
尚、認証情報が二次元コードの場合は、無効化リスト1000は、二次元コード生成ツールに連動し、二次元コード生成ツールは、無効化リスト1000に記憶された二次元コード以外の二次元コードを発行することになる。一方、認証情報が顔画像データの場合、過去に一度予約したユーザが、他のユーザが予約した別の予約時間で電気装置14を利用する事態はほぼ無いため、認証情報の無効化を行う必要は無い。
このように、本発明では、セキュリティが高く、且つ、予約時間において施設の電気装置の電力供給を自動的に管理することが可能となる。そのため、施設の電気装置14を使用するユーザにとっても、気軽に予約することが可能となるとともに、施設の電気装置14を管理する管理者にとっても、無人で予約管理を行い、無人営業を行うことが可能となるのである。
尚、本発明の実施形態では、判定制御部205と、供給制御部206と、停止制御部207とは、端末装置12にそれぞれ設けるように構成しているが、これに限らず、例えば、判定制御部205と、供給制御部206と、停止制御部207とを予約管理サーバ11にそれぞれ設けて、予約管理サーバ11は、端末装置12を介して、各種の制御を行うように構成しても構わない。
又、本発明の実施形態では、認証情報は、暗証番号、二次元コード、顔画像データのいずれかに対応しているが、これに限らず、例えば、暗証番号と二次元コード、二次元コードと顔画像データ等、異なる二つ以上の認証情報を組み合わせて、セキュリティのレベルを高めても構わない。
又、本発明の実施形態では、所定の場所の施設に一つの端末装置12を設けて構成したが、これに限らず、所定の場所の施設に複数の端末装置12を設けて、ぞれぞれの端末装置12で電気装置14を利用出来るように構成しても良い。例えば、図11に示すように、所定の場所(「場所A」)の施設に、所定数(例えば、「二つ」)の領域(例えば、「SLOT1」、「SLOT2」)が存在する場合は、それぞれの領域に端末装置12と、入力装置12aと、電気装置14とを設置して、ユーザがそれぞれの領域で予約して電気装置14を利用出来るように構成することが出来る。例えば、施設が、室内のゴルフ練習場であれば、領域は、ゴルフ練習場の打席に該当し、電気装置14は、ゴルフ練習用のシミュレーション装置やゴルフ練習用の画面を映し出すプロジェクターに該当する。
ここで、施設の室内に複数の端末装置12が存在する場合、例えば、施設の出入口に共通の端末装置12と、電気装置14のドア装置14bとを設け、施設の出入口の外壁に入力装置12aを設ける。共通の端末装置12では、各打席毎の端末装置12のスケジュールを取得し、打席に予約したユーザが、出入口の入力装置12aに認証情報を入力すると、共通の端末装置12が、各打席毎の端末装置12のスケジュールの予約時間における入力認証情報が参照認証情報と一致するか否かを判定する。打席を予約したユーザでは、入力認証情報が参照認証情報と一致するため、電気装置14のドア装置14bに電力供給が開始され、そのユーザは、室内に入ることが出来る。室内に入ったユーザは、自身が予約した打席に移動して、その打席の端末装置12に近づき、その入力装置12aに認証情報を入力することで、端末装置12に電力供給が開始される。
ここで、共通の端末装置12が、複数のスケジュールの参照認証情報を使ってユーザの入力認証情報を判定するため、同じ予約時間において、複数のユーザの入力認証情報が、複数のスケジュールの参照認証情報のそれぞれと一致する場合が存在する。この場合は、同じ予約時間で、異なる打席を予約した複数のユーザのそれぞれは、共通の端末装置12を介して、共通のドア装置14bの電力供給の開始を可能とするため、これらのユーザは、共通の端末装置12を介して室内に入ることが出来る。
ここで、室内の出入りのためのドア装置14bの構成に特に限定は無く、例えば、自動ドア装置や自動鍵開閉装置を挙げることが出来る。
自動ドア装置14bの場合、予約した複数のユーザが予約時間内に自動ドア装置14bが起動すると、予約していない他のユーザが自動ドア装置14bを使って室内に入る可能性がある。そこで、自動ドア装置14bでは、共通の端末装置12が、入力認証情報が参照認証情報に一致すると判定した場合は、所定時間(例えば、5分)だけ、自動ドア装置14bへの電力供給を行うことで、予約したユーザのみが自動ドア装置14bを利用することが出来る。
一方、予約時間外では、各打席毎の電気装置14も自動ドア装置14bも電力供給が停止されるが、この場合、施設の出入口の内壁に、自動ドア装置14bを一時的に動作させるための開錠装置14cを設けておき、予約時間外になったユーザが、開錠装置14cを動作させることで、自動ドア装置14bを利用して、施設から外へ出るようにすることが出来る。
又、自動鍵開閉装置14bとは、例えば、既存のドアの錠に装着され、この錠の鍵の開閉を制御する装置であり、例えば、ユーザ端末10を入力装置12aにかざすことで、ユーザ端末10から入力装置12aに認証情報を入力し、端末装置12が判定して、自動鍵開閉装置14bが鍵を自動的に開く。ドアの錠が閉まれば、自動鍵開閉装置14bが鍵を自動的に閉じる。自動鍵開閉装置14bでは、施設の出入口の内部から、ドアの錠の鍵を手動で開けることが出来るため、予約時間外になったユーザが、自動鍵開閉装置14bを内部から操作して、ドアの錠の鍵を開けて、施設から外へ出ることが出来る。尚、自動鍵開閉装置14bは、例えば、端末装置12と入力装置12aとを兼ねても構わない。
又、上述では、一つの施設に複数の端末装置12を設けて構成したが、これに限らず、一つの施設に複数の個室が存在する場合は、各個室毎に端末装置12を設けて、それぞれの個室の内部に電気装置14を設けて、それぞれの端末装置12で電気装置14を利用出来るように構成しても良い。例えば、図12に示すように、所定の場所(「場所A」)の施設に、所定数(例えば、「二つ」)の領域を示す個室(例えば、「101」、「102」)が存在する場合は、それぞれの個室に端末装置12と、入力装置12aと、電気装置14とを設置して、ユーザがそれぞれの個室で予約して電気装置14を利用出来るように構成することが出来る。個室は、例えば、寝泊まり用のホテルの個室に該当し、電気装置14は、個室内の照明器具やテレビ等の電気家具に該当し、電気装置14には、無線通信装置14aが設けられている。又、電気装置14には、室内の出入りのためのドア装置14bが含まれる。個室のドア装置14bの外壁には、入力装置12aが設けられる。ドア装置14bが自動ドア装置の場合は、個室のドア装置14bの内壁に、開錠装置14cが設けられる。ドア装置14bが自動鍵開閉装置の場合は、開錠装置14cは不要である。
又、本発明の実施形態では、無人予約管理システム1が各制御部を備えるよう構成したが、各制御部を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、プログラムを装置に読み出させ、装置が各制御部を実現する。その場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各制御部が実行する工程をハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。