JP7197044B2 - 情報記録体、媒体及び冊子体 - Google Patents
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Description
第1の発明は、第1インキ層と、前記第1インキ層の上に形成される第2インキ層とを含む重畳画像を具備した情報記録体であって、前記第1インキ層は、光輝材料で形成された有彩色の画像であり、前記第2インキ層は、透明素材で形成され、規則性を有するパターン画像であり、前記透明素材は、観察角度によって反射光量の異なるように構成され、前記重畳画像は、特定の観察角度によって前記第2インキ層を認識可能に形成されること、を特徴とする情報記録体である。
この構成により、有彩色の光輝性材料を用いることで、色ごとの光沢度合いを変えることができ、人の目で見る場合、光沢度合いが変化に富んだ情報記録体とすることができる。また、複製機での濃度等の調整がしづらくなる。よって、意匠性に富み、複製がより困難な情報記録体とすることができる。さらに、意匠性に富み、かつ、読取装置でないと情報を認識できない仕組みの情報記録体とすることができる。
第2の発明は、第1の発明の情報記録体において、前記第1インキ層は、色の濃淡によりパターン化された濃淡パターン画像を含むこと、を特徴とする情報記録体である。
濃淡パターン画像を含むことにより、色の濃度やコントラストが人の目では判別できなくなり、複製を妨げることができる。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の情報記録体において、前記第1インキ層は、複数の色により形成され、少なくとも1つの色が前記光輝材料で形成されていること、を特徴とする情報記録体である。
複数色のメタリック調のインキを用いることにより、複製機での色の調整を難しくさせ、本物に似たコピー品の作製を難しくすることができる。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかの情報記録体において、前記光輝材料により形成された複数の色の各々は、前記光輝材料の材質及び含有量の異なるものであること、を特徴とする情報記録体である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかの情報記録体において、前記第1インキ層は、絵柄画像と、背景画像とを含むこと、を特徴とする情報記録体である。
第6の発明は、第5の発明の情報記録体において、前記背景画像は、色の濃淡によりパターン化された濃淡パターン画像であること、を特徴とする情報記録体である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかの情報記録体において、前記第2インキ層は、外部装置の読取部により読み取られて前記規則性に対応した変換処理をすることにより、コードに対応するデータが生成されるものであること、を特徴とする情報記録体である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの情報記録体を備える媒体である。
第9の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの情報記録体を備える冊子体である。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係るカード10を説明するための図である。
<カード10>
図1(A)に示すカード10(媒体)は、例えば、社員証等のID証である。カード10は、ベース11と、情報記録体30とを備える。
ベース11は、カード10の基礎となる基材であり、例えば、プラスチックカードから形成される。なお、ベース11は、プラスチックカードに限らず、印刷画像を担持できる平面を有していればよく、白色用紙、上質紙、コート紙、タック紙、フィルム等、他のものであってもよい。印刷画像は、この例では、社員の氏名、顔画像、所属等、社員の内容に関するものである。
ベース11の表面側には、例えば、ロゴを表す情報記録体30を有する。情報記録体30は、潜像印刷によって、例えば、コード等の真贋判定に用いる情報が印刷されたものである。情報記録体30に印刷された画像は、ベース11の観察方向を変えることで変わるものである。
図1(B)は、図1(A)におけるX-X方向断面の部分模式図である。図1(B)に示すように、情報記録体30は、ベース11上に、光輝層31(第1インキ層)と、透明層32(第2インキ層)とを備える。
光輝層31は、光輝性材料を含む有彩色のインキによって、背景画像及び絵柄画像が印刷された層である。
透明層32は、透明な無彩色のインキによって、パターン画像が印刷された層である。この例では、光輝層31と、透明層32とは、いずれも正方形状であり、透明層32は、光輝層31の全体に形成されている。
まず、該当する社員の内容(氏名等)を予め印刷済のベース11を用意し、ベース11の上に光輝層31として、光輝性材料を含む光沢インキ等で、背景画像及び絵柄画像をグラビア印刷する。背景画像及び絵柄画像を描くインキは、例えば、以下に例示するように、様々な種類のインキが想定される。
例えば、アルミニウム粉末、銅粉末、亜鉛粉、錫粉、又はリン化鉄等を成分とする銀色インキに、顔料や染料を含む有色色素の有彩色のインキを混合したインキであってよい。
また、青味金色又は赤味金色を示す光輝性材料のみのインキであってもよい。
さらに、青味金色又は赤味金色を示す光輝性材料のインキに、上述した有色色素の有彩色のインキを混合したものであってもよい。
また、光を反射させることで色彩が変化する機能性顔料を含んだインキである、パールインキ、液晶インキ、OVI(Optical Variable Ink)、CSI(Color Shifting Ink)等であってもよい。なお、パールインキは、通常の顔料と比較して真珠光沢を有し、その安全性、光沢性、高級感を有するパール顔料を含んでなるインキである。液晶インキは、温度で色が変わる特性を持つ液晶を含んでなるインキである。
さらに、基材の平滑度が高ければ、通常のインキを用いて、光沢性を備えるインキに見えるようにして用いることができる。基材の平滑度が高いと、通常の色インキ(Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))による光輝のない黄色や水色等でも、多少の光沢感が出てくる。このため、通常の色インキを、光輝材料と似たようなインキとして使用することができる。例えば、基材が紙の場合は、コート紙、マットコート紙、グロスコート紙等であれば平滑度が高いので、通常の色インキを使用できる。また、基材がPET等のフィルムの場合においても、通常の色インキを使用できる。
また、無彩色でなくとも、有彩色の透明インキであってもよい。この場合、無彩色な透明インキに通常の色インキを少量混ぜて、有彩色の透明インキとする。
上述の印刷工程は、グラビア印刷に限らず、ウェットオフセット印刷、ドライオフセット印刷、凸版印刷、水無平版印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷及び凹版印刷等であってもよい。
図2は、本実施形態に係る光輝層31の背景画像C1a及び星形画像C1bの例を示す図である。
図3は、本実施形態に係る透明層32のパターン画像の例を示す図である。
図4は、本実施形態に係る情報記録体30の構造に基づく観察態様を説明するための図である。
Cは、メタリック調の水色を、Mは、メタリック調の赤色を、Yは、メタリック調の黄色を、Kは、銀色を、CMYKインキから置き換える。ここで、各色は、同じ光輝性材料を用いる必要はなく、異なる光輝性材料を用いてもよい。また、光輝性材料の含有量は、色ごとに異なってもよい。
背景画像C1aは、色の濃淡によりパターン化されたパターン画像である。背景画像C1aのパターン画像は、色の濃度やコントラスト等が、人の目では分からない程度に規則的な処理がされている。
星形画像C1bは、星形の画像である。星形画像C1bは、パターン画像ではないため、星形の絵柄をくっきりと見えるようにできる。
背景画像C1aと、星形画像C1bとは、同じ色であってもよいし、異なる色であってもよい。
図2に示す例では、光輝層31に示される画像C1の一例として、背景画像C1aと、星形画像C1bとは、それぞれ本技術を用いて印刷をしている。上述したとおり、メタリック調のインキを用いているため、画像C1の印刷は、光沢のあるものになっている。また、複数の有彩色を用いた印刷であるため、見た目に鮮やかなものになり、意匠性に富んだものになっている。
この画像C2のパターン画像は、上述した背景画像C1aのパターン画像とは、コード体系が異なる。画像C2のパターン画像の詳細については、後述する。
このような、情報記録体30の透明層32の画像C2は、パターン画像であるので、人が一見しただけでは意味のない画像である。
図3(B)は、透明層32の画像Cyが、前景部のみからなるパターン画像である場合を示す。この場合、画像Cyの印刷領域Cyaを網点面積率100%で印刷し、印刷領域Cyaと、印刷しない非印刷領域Cybとによって、2値でパターン画像を表したものになる。
パターン画像は、特定の規則によって生成された画像である。パターン画像は、例えば、フーリエ変換を行うことで周波数変換した空間周波数領域に、特徴的な点や線を表すことができるものである。画像C2(又は画像Cy)に対して変換処理を行うことによって、例えば、特徴的な点を表すことができる。
ここで、特定の規則は、フーリエ変換に限定されるものではなく、他の変換処理であってもよい。例えば、バーコードに対する変換処理や、QRコード(登録商標)等の二次元コードに対する変換処理等であってもよい。
図4は、拡散反射領域及び正反射(鏡面反射)領域での照明光源21と、視点22と、情報記録体30との3つの位置関係を図示したものである。照明光源21と情報記録体30との位置に対して、位置P1に視点22(22a)があるとき、拡散反射領域で観察したことになる。また、照明光源21と情報記録体30との位置に対して、位置P2に視点22(22b)があるとき、正反射領域で観察したことになる。
以下において、図2及び図3(A)に示す画像C1及び画像C2を例に説明する。
このように、光輝層31は、光輝性材料のインキを用いることで、星形画像C1bが観察角度によって見えたり見えなかったり、と様々な見せ方をさせることができる。
このように、透明層32は、観察角度によって反射光量が異なる材料(インキ等)を用いることで、透明層32の画像は、観察角度によって見えたり見えなかったり、と様々な見せ方をさせることができる。
そのため、情報記録体30は、観察角度によって、光輝層31と透明層32との画像が見えたり見えなかったりと、様々な見せ方をさせることができる。
次に、カード10が複製された場合について説明する。
図5は、本実施形態に係るカード10のコピー時の照明光源21とカメラ23との位置関係を説明するための図である。
図5(A)及び図5(B)は、コピー機等の複製機の照明光源21とカメラ23とカード10との位置関係を示す。カード10の情報記録体30は、図5(A)又は図5(B)に示す照明光源21から光が照射された状態で、カメラ23によってその画像が取得される。
このようにして、カメラ23が得た画像をもとに、複製機では、カード10のコピー品が作製される。
他方、上述したように、カード10の情報記録体30の光輝層31は、メタリック調のインキを用いて作製されたものである。
よって、複製機では、メタリック調のインキにより表された色の調整がしづらくなり、コピー品の印刷体は、本物のカード10の情報記録体30とは、色味が異なるものになる。また、複製機では、透明なインキのコピーがしづらい。そのため、コピー品は、色の違いによって偽物であることが一見して把握できるものになる。
次に、カード10の情報記録体30からコードを読み取る読取装置5(外部装置)について説明する。
図6は、本実施形態に係る読取装置5の機能ブロック図である。
読取装置5は、例えば、スマートフォンに代表される携帯端末である。
読取装置5は、制御部50と、記憶部60と、読取部65と、タッチパネルディスプレイ67と、通信インタフェース部69とを備える。
制御部50は、読取装置5の全体を制御するCPU(中央処理装置)である。制御部50は、記憶部60に記憶されているOS(オペレーティングシステム)やアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
制御部50は、画像受付部51と、変換部53と、コード特定部55とを備える。
変換部53は、後述する変換アプリ61bを用いて、画像受付部51が受け付けた画像データに対して所定の変換を行い、コード生成のためのデータを取得する。
コード特定部55は、コードテーブル63を参照して、変換部53により取得されたデータからコードを特定する。
なお、コンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、読取装置5は、制御部50、記憶部60等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
記憶部60は、プログラム記憶部61と、コードテーブル63とを記憶している。
プログラム記憶部61は、各種のプログラムを記憶する記憶領域である。プログラム記憶部61は、制御プログラム61aと、変換アプリ61bとを記憶する。制御プログラム61aは、制御部50の各機能を実行するためのプログラムである。変換アプリ61bは、制御プログラム61aから呼び出される、コードを読み取るための専用アプリである。制御プログラム61a及び変換アプリ61bは、通信インタフェース部69を介して、例えば、図示しないアプリ配信サーバからダウンロードして、プログラム記憶部61に記憶される。
コードテーブル63は、コードを記憶したテーブルである。
タッチパネルディスプレイ67は、液晶パネル等で構成される表示部としての機能と、ユーザの指等によるタッチ入力を検出する入力部としての機能とを有する。
通信インタフェース部69は、例えば、上述した配信サーバ等との間で通信を行うためのインタフェースである。
次に、読取装置5の処理について説明する。
図7は、本実施形態に係る読取装置5でのコード特定処理を示すフローチャートである。
ステップS(以下、単に「S」という。)10において、読取装置5の制御部50は、読取部65を起動させる。
S11において、制御部50(画像受付部51)は、読取部65を介して情報記録体30に有する画像を読み取る。
ここで、ユーザは、読取部65の位置を、情報記録体30の透明層32が有するパターン画像を読取可能な角度にして、読取部65に画像を読み取らせることができる。また、ユーザは、読取部65の位置を、情報記録体30の光輝層31が有する画像を読取可能な角度にして、読取部65に画像を読み取らせることができる。さらに、ユーザは、読取部65の位置を、情報記録体30の光輝層31及び透明層32の両方が有する画像を読取可能な角度にして、読取部65に画像を読み取らせることができる。
コードを特定する場合、ユーザは、透明層32が有するパターン画像を読取可能な角度から、読取部65に画像を読み取らせるために、例えば、透明層32が視認可能な正反射領域を特定して、画像を読み取るための操作を行う。
S13において、制御部50(コード特定部55)は、コードテーブル63を参照して、取得したデータに対応するコードが特定できたか否かを判断する。コードテーブル63に取得したデータに一致するものがある場合には、コードが特定できる。コードが特定できた場合(S13:YES)には、制御部50は、処理をS14に移す。他方、コードが特定できなかった場合(S13:NO)には、制御部50は、処理をS14aに移す。
S14において、制御部50は、コードを特定できた旨を、タッチパネルディスプレイ67に表示させる。その後、制御部50は、本処理を終了する。なお、本処理を終了後、制御部50は、特定したコードに基づく処理を行う。
他方、S14aにおいて、制御部50は、エラーである旨を、タッチパネルディスプレイ67に表示させる。その後、制御部50は、本処理を終了する。
なお、光輝層31の画像のみを読取可能な角度から読取部65が画像を読み取った場合であっても、制御部50は、変換アプリ61bを実行して、コード生成のためのデータを取得する処理を行う(S12)。
図8から図10までは、本実施形態に係る他のカード10の具体例を示す図である。
図8(A)は、カード10-2の例を示す。
カード10-2は、情報記録体30-2が、ベース11上に、光輝層31と、透明層32-2とによって構成されたものである。
図8(B)は、図8(A)におけるX-X方向断面の部分模式図である。図8(B)に示すように、情報記録体30-2の透明層32-2は、光輝層31の一部に形成される。
このように、情報記録体30-2は、光輝層31が形成された領域と、透明層32-2が形成された領域とが、平面視で一致せず、大きさが異なる。このようにすることで、光輝層31が観察されている状態と、透明層32-2が観察されている状態とが、より判別しやすくなり、透明層32-2が観察できる角度を、見た目で分かりやすいものにできる。
なお、図8では、光輝層31と、透明層32-2との大きさのみが異なるものを例に示したが、これに限定されない。大きさが同じであって、ずれて配置されたものであってもよいし、透明層32-2の形状と、光輝層31の形状とが異なるものであってもよい。
カード10-3は、上述で説明したカード10に加えて、さらに顔写真部分を、情報記録体30-3にしたものである。
図9(B)は、図9(A)におけるX1-X1方向断面の部分模式図である。図9(B)に示すように、情報記録体30-3は、情報記録体30とほぼ同様に、ベース11上に、光輝層31-3と、透明層32とを備える。光輝層31-3は、背景画像と、顔画像とからなる。顔画像は、パターン画像ではないため、顔画像をはっきりと認識できる。
このように、情報記録体30及び情報記録体30-3を有する場合には、読取装置5での処理において、情報記録体30と、情報記録体30-3との関連を使用してもよい。
例えば、読取装置5の処理において、制御部50(画像受付部51)は、情報記録体30と、情報記録体30-3とを読み取る。そして、制御部50(変換部53)は、情報記録体30と、情報記録体30-3と両方のコード生成のためのデータを取得する、そして、両者のデータの一致性を確認し、一致した場合に、制御部50は、カード10-3が偽造されたものではなく、正しいものして、例えば、コードを特定する処理を行うようにしてもよい。
カード10-4は、上述で説明したカード10と比較して星形画像をよりくっきりと見えるようにしたものである。
図10(B)は、図10(A)におけるX-X方向断面の部分模式図である。図10(B)に示すように、情報記録体30-4は、ベース11上に、光輝層31と、透明層32-4とを備える。透明層32-4は、図10(C)に示すように、光輝層31の星形画像に重なる領域を、未印刷領域C3として印刷しないようにしたため、画像C2のパターン画像を有さない。
このように、情報記録体30-4は、光輝層31のうち星形画像が印刷された領域には、透明層32-4を有さないようにするので、光輝層31の星形画像がよりくっきりと見えると同時に、星形画像に重ならない領域は、透明層32-4を有することで、複製をよりしづらいものにできる。
(1)情報記録体30は、光輝層31をメタリック調のインキを用いた有彩色の印刷層にしたので、情報記録体30が着色及び光沢のあるものになり、意匠性が格段に向上する。
また、透明なインキを用いた印刷層である透明層32に形成されるパターン画像である画像C2を、見た目に認識しづらいものにできる。
そして、光輝層31に重ねて透明層32を配置するので、透明層32を、さらに見た目に認識しづらくできる。
また、光輝層31では、複数色のメタリック調のインキを用いるため、複製機での色の調整を難しくさせ、本物に似たコピー品の作製を難しくでき、偽造防止になる。
(3)画像C1は、光輝層31に有し、画像C2は、透明層32が有するものであるので、情報記録体30の観察角度によって、画像C1と、画像C2とを切り替えて観察できる。
(4)透明なインキを用いた印刷層である透明層32は、正反射領域では、パターン画像である画像C2が認識できる。よって、透明層32の画像C2を観察できる観察角度で画像を読み取れば、変換処理によってコードを読み取ることができる。
そして、光輝層31のパターン画像である背景画像C1aも見える観察角度で情報記録体30を読み取っても、光輝層31の背景画像C1aと、透明層32のパターン画像である画像C2とは、コード体系が異なるため、変換処理をして取得したデータを、光輝層31の背景画像C1aからのデータが阻害しない。よって、観察角度がより広範囲であっても対応でき、情報記録体30は、読取がしやすいものにでき、ひいては真贋判定がしやすくできる。
(1)本実施形態では、光輝性材料を含む有彩色のインキによる光輝層31と、透明な無彩色のインキによる透明層32からなる情報記録体30を例に説明したが、これに限定されない。例えば、透明層32は、無彩色でなくても有彩色であってもよい。但し、透明層32は、パターン画像であり、見えにくい方が好ましいため、有彩色であっても淡い色が望ましい。
また、光輝層31を形成するために、複数色のインキを用いるものを例に説明したが、単色のインキを用いるものであってもよい。
また、背景画像は、パターン画像とし、絵柄画像は、パターン画像ではないものを例に説明したが、これに限定されない。
但し、絵柄画像をパターン画像にすると、絵柄画像の色味が損なわれるため、パターン画像ではない方が望ましい。また、背景画像をパターン画像ではないものにすると、情報を含めることができないため、パターン画像にして情報を入れられるようにする方が望ましい。なお、光輝層31の背景画像であるパターン画像から情報を読み取るには、読取装置5には、上述した変換アプリとは別の変換アプリが必要になる。
(7)本実施形態では、パターン画像を印刷するものを例に説明したが、これに限定されない。転写や、レーザ描画等の印刷以外の手法で、パターン画像を形成するものであってもよい。
10 印刷物
21 照明光源
23 カメラ
30 情報記録体
31 光輝層
32 透明層
50 制御部
60 記憶部
61a 制御プログラム
61b 変換アプリ
63 コードテーブル
65 読取部
C1,C2,Cy 画像
C1a 背景画像
C1b 星形画像
Claims (8)
- 基材の一表面上に設けられた第1インキ層と、前記第1インキ層の上に形成される第2インキ層とを含む重畳画像を具備した情報記録体であって、
前記基材は、コート紙、マットコート紙及びグロスコート紙のうちのいずれかの紙材であり、
前記第1インキ層は、有彩色の画像であり、
前記第2インキ層は、透明素材で形成され、規則性を有するパターン画像であり、
前記第1インキ層は、色の濃度差を読み取って情報を得ることができる濃淡パターン画像を含み、前記濃淡パターン画像は、前記第2インキ層の前記パターン画像とは異なるコード体系から成る画像であり、
前記第1インキ層は、絵柄画像と、背景画像とを含み、
前記背景画像は、前記濃淡パターン画像であり、
前記絵柄画像は、前記濃淡パターン画像ではないものであり、
前記透明素材は、観察角度によって反射光量の異なるように構成され、
前記重畳画像は、特定の観察角度によって前記第2インキ層を認識可能に形成されること、
を特徴とする情報記録体。 - 請求項1に記載の情報記録体において、
前記第2インキ層は、前記絵柄画像に重なる領域である未印刷領域を除いて形成されること、
を特徴とする情報記録体。 - 請求項1又は請求項2に記載の情報記録体において、
前記第1インキ層は、複数の色により形成されていること、
を特徴とする情報記録体。 - 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の情報記録体において、
前記第2インキ層は、外部装置の読取部により読み取られて前記規則性に対応した変換処理をすることにより、コードに対応するデータが生成されるものであること、
を特徴とする情報記録体。 - 請求項1から請求項4までのうちのいずれかに記載の情報記録体を備える媒体。
- 請求項1から請求項4までのうちのいずれかに記載の情報記録体を備える冊子体。
- 請求項4に記載の情報記録体を、異なる位置に複数個配置した媒体であって、
少なくとも2つの前記情報記録体は、前記絵柄画像が異なるものであり、かつ、一の前記情報記録体から得られる前記データと、前記一の情報記録体を除く他の前記情報記録体から得られる前記データとが等しいものであること、
を特徴とする媒体。 - 請求項4に記載の情報記録体を、異なる位置に複数個配置した冊子体であって、
少なくとも2つの前記情報記録体は、前記絵柄画像が異なるものであり、かつ、一の前記情報記録体から得られる前記データと、前記一の情報記録体を除く他の前記情報記録体から得られる前記データとが等しいものであること、
を特徴とする冊子体。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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