JP7196709B2 - 電子時計および電子時計の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、RNSS衛星から送信される衛星信号を受信して時刻修正を行う電子時計および電子時計の制御方法に関する。
特許文献1に示すように、全地球航法衛星システムで用いられるGNSS衛星に加えて、地域航法衛星システムで用いられるRNSS衛星を検索し、前記検索により捕捉された衛星から送信される衛星信号を受信する受信可能な電子時計が知られている。
ここで、GNSSは、Global Navigation Satellite Systemの略語であり、RNSSはRegional Navigation Satellite Systemの略語である。
特開2015-169574号公報
RNSS衛星の一例には、日本の準天頂衛星システムにおける準天頂衛星がある。準天頂衛星は、今後も継続して打ち上げ計画があるため、電子時計の出荷時期における最新の運用情報を記憶しても、電子時計の出荷後に運用を開始した衛星を検索できない。
また、出荷時に今後運用開始予定の衛星も含めて、あらかじめRNSS衛星のすべての情報を記憶すると、運用が開始するまでは存在しないRNSS衛星をサーチすることになり、不要なサーチをしてしまう。
本開示の電子時計は、地域航法衛星システムで用いられるRNSS衛星に対応する衛星番号、および、前記RNSS衛星をサーチ対象とするか否かを設定するサーチ選択情報を含むRNSS衛星選択情報と、前記RNSS衛星選択情報が有効な期間であることを示す有効期間情報とを記憶する記憶部と、前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択する衛星選択部と、前記衛星選択部で選択された前記RNSS衛星をサーチし、前記サーチにより捕捉されたRNSS衛星から送信される衛星信号を受信する受信部と、前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報を、所定期間の前記RNSS衛星のサーチ結果であるサーチ履歴に基づいて更新する衛星選択情報更新部と、を備えることを特徴とする。
本開示の電子時計において、前記記憶部は、複数の地域航法衛星システムの前記RNSS衛星選択情報、および、前記有効期間情報を記憶することが好ましい。
本開示の電子時計において、前記記憶部には、前記地域航法衛星システムおよび前記有効期間情報毎に、サーチを有効とするか無効とするかを設定するサーチ有無情報が記憶され、前記サーチ有無情報でサーチを無効とする設定がされている地域航法衛星システムは、前記有効期間情報で設定された有効期間はサーチ対象とされないことが好ましい。
本開示の電子時計において、前記衛星選択部は、受信処理の開始時に前記有効期間情報に設定された有効期間を過ぎているか否かを判定し、前記有効期間を過ぎていないと判定した場合は、前記RNSS衛星選択情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択し、有効期間を過ぎていると判定した場合は、前記所定期間は、すべてのRNSS衛星をサーチ対象として選択し、前記受信部は、前記衛星選択部で選択されたRNSS衛星をサーチして捕捉した衛星を前記サーチ履歴として前記記憶部に記憶し、前記衛星選択情報更新部は、前記有効期間を過ぎており、かつ、前記所定期間を経過している場合に、前記所定期間の前記サーチ履歴に基づいて前記RNSS衛星選択情報と前記有効期間情報とを更新することが好ましい。
本開示の電子時計において、前記衛星選択情報更新部は、次の有効期間を設定する有効期間更新情報を用いて前記有効期間情報を更新し、前記有効期間更新情報は、前記RNSS衛星選択情報がサーチ対象とすると設定されている場合の有効期間である第1有効期間の周期を、サーチ対象ではないと設定されている場合の有効期間である第2有効期間の周期以上に設定することが好ましい。
本開示の電子時計において、前記記憶部は、地域、前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報を関連付けて記憶し、前記衛星選択部は、現在地情報に基づいて、対応する地域の前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択することが好ましい。
本開示の電子時計の制御方法は、地域航法衛星システムで用いられるRNSS衛星に対応する衛星番号、および、前記RNSS衛星をサーチ対象とするか否かを設定するサーチ選択情報を含むRNSS衛星選択情報と、前記RNSS衛星選択情報が有効な期間であることを示す有効期間情報とを記憶する記憶部を備える電子時計の制御方法であって、前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択し、選択された前記RNSS衛星をサーチし、前記サーチにより捕捉されたRNSS衛星から送信される衛星信号を受信し、前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報を、所定期間の前記RNSS衛星のサーチ結果であるサーチ履歴に基づいて更新することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法において、前記記憶部は、複数の地域航法衛星システムの前記RNSS衛星選択情報、および、前記有効期間情報を記憶することが好ましい。
本開示の電子時計の制御方法において、前記記憶部は、前記地域航法衛星システムおよび前記有効期間情報毎に、サーチを有効とするか無効とするかを設定するサーチ有無情報を記憶し、前記サーチ対象のRNSS衛星を選択する場合、前記サーチ有無情報でサーチを無効とする設定がされている地域航法衛星システムは、前記有効期間情報で設定された有効期間はサーチ対象としないことが好ましい。
本開示の電子時計の制御方法において、受信処理の開始時に前記有効期間情報に設定された有効期間を過ぎているか否かを判定し、前記有効期間を過ぎていないと判定した場合は、前記RNSS衛星選択情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択し、有効期間を過ぎていると判定した場合は、前記所定期間は、すべてのRNSS衛星をサーチ対象として選択し、選択された前記RNSS衛星をサーチして捕捉した衛星を前記サーチ履歴として前記記憶部に記憶し、前記有効期間を過ぎており、かつ、前記所定期間を経過している場合に、前記所定期間の前記サーチ履歴に基づいて前記RNSS衛星選択情報と前記有効期間情報とを更新することが好ましい。
本発明の第1実施形態に係る電子時計の正面図である。 第1実施形態における電子時計の構成を示すブロック図である。 第1実施形態における電子時計の記憶装置のデータ構造図である。 第1実施形態におけるRNSS衛星選択情報の一例を示す図である。 第1実施形態における衛星サーチ処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の第1変形例におけるRNSS衛星選択情報の一例を示す図である。 第1実施形態の第2変形例におけるRNSS衛星選択情報の一例を示す図である。 第2実施形態における電子時計の記憶装置のデータ構造図である。 第2実施形態におけるRNSS衛星選択情報の一例を示す図である。 第2実施形態における衛星サーチ処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における有効期限更新情報の一例を示す図である。 第2実施形態におけるRNSS衛星選択情報の更新例を示す図である。 第2実施形態におけるRNSS衛星選択情報の更新例を示す図である。 第2実施形態におけるRNSS衛星選択情報の更新例を示す図である。 第2実施形態におけるRNSS衛星選択情報の更新例を示す図である。 第2実施形態におけるRNSS衛星選択情報の更新例を示す図である。 第2実施形態におけるRNSS衛星選択情報の更新例を示す図である。 第3実施形態におけるRNSS衛星選択情報の一例を示す図である。 第3実施形態の変形例におけるRNSS衛星選択情報の一例を示す図である。 第4実施形態におけるサーチ履歴情報の一例を示す図である。 第4実施形態におけるサーチ順の設定例を示す図である。 第4実施形態におけるサーチ履歴情報の一例を示す図である。 第4実施形態におけるサーチ順の他の設定例を示す図である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の電子時計10を示す正面図である。
電子時計10は、地球の上空を所定の軌道で周回している位置情報衛星のうち、少なくとも1つの位置情報衛星から送信される衛星信号を受信して時刻情報を取得し、少なくとも3つ、好ましくは4つの位置情報衛星から送信される衛星信号を受信して位置情報を算出して取得するように構成されている。
ここで、位置情報衛星としては、地球的衛星測位システムの位置情報衛星であるGNSS衛星と、地域航法衛星システムの位置情報衛星であるRNSS衛星とがある。
地球的衛星測位システムとしては、GPS(米国)、GLONASS(ロシア)、Galileo(ヨーロッパ共同体)、Beidou(中国)が例示できる。また、地域航法衛星システムとしては、準天頂衛星システム(QZSS:Quasi-Zenith Satellite System;日本)、IRNSS(Indian Regional Navigational Satellite System;インド)、DORIS(Doppler Orbitography and Radio-positioning Integrated by Satellite;フランス)、Beidou(中国)が例示できる。
本実施形態では、GNSSとしてGPS、RNSSとして準天頂衛星システムを例示して説明する。
[電子時計の概略構成]
電子時計10は、ユーザーの手首に装着される腕時計であり、外装ケース30と、カバーガラスと、裏蓋とを備えている。外装ケース30は、金属で形成された円筒状のケース31に、セラミックで形成されたベゼル32が嵌合されて構成されている。外装ケース30の側面には、Aボタン51と、Bボタン52と、リューズ55とが設けられている。
電子時計10の外装ケース30の二つの開口のうち、表面側の開口は、ベゼル32を介してカバーガラスで塞がれており、裏面側の開口は金属で形成された裏蓋で塞がれている。
外装ケース30の内側には、ベゼル32の内周に取り付けられているダイヤルリング40と、光透過性の文字板11と、指針21、22、23、61、71、81、82、91、カレンダー車16とが配置されている。各指針21、22、23、61、71、81、82、91は、文字板11を貫通する指針軸に取り付けられている。カレンダー車16は、文字板11に形成されたカレンダー小窓15から視認可能とされている。
[電子時計の表示装置]
電子時計10は、第1時刻および第2時刻の2つの時刻を表示可能とされている。指針21は通常時に第1時刻の「秒」を表示し、指針22は第1時刻の「分」を表示し、指針23は第1時刻の「時」を表示する。なお、第1時刻の「秒」は、後述する第2時刻の「秒」と同じため、ユーザーは、指針21を確認することで、第2時刻の「秒」も把握できる。
指針61は、文字板11の中心から2時方向の位置に設けられている。指針61の回転領域の外周には、七曜を示す、「S」、「M」、「T」、「W」、「T」、「F」、「S」の英字が表記されている。指針61は、「S」~「S」のいずれかを指示することで、曜日を表示する。
指針71は、文字板11の中心から10時方向の位置に設けられている。以下、指針71の回転領域の外周の表記について説明するが、「n時方向」(nは任意の自然数)とあるのは、指針71の指針軸から回転領域の外周をみたときの方向である。
指針71の回転領域の6時方向から7時方向の範囲の外周には、「DST」の英字と「・」の記号が表記されている。DST(daylight saving time)は夏時間を意味する。指針71は、これらの英字と記号を指示することで、夏時間の設定を表示する。具体的には、指針71が「DST」の英字を指示する場合は、夏時間がONの設定であり、指針71が記号「・」を指示する場合は、夏時間がOFFの設定である。
指針71の回転領域の8時方向から9時方向までの範囲の外周には、円周に沿って、9時方向の基端が太く、8時方向の先端が細い三日月鎌状の記号72が表記されている。この記号72は、後述する二次電池130のパワーインジケーターであり、電池残量に応じた位置を指針71が指示することで電池残量が表示される。なお、指針71は、通常時、記号72を指示して電池残量を表示している。
指針71の回転領域の10時方向の外周には、飛行機形状の記号73が表記されている。この記号は、機内モードを表す。航空機の離着陸時は、航空法によって衛星信号の受信が禁止されている。指針71は、記号73を指示することで、機内モードに設定され、受信が行われないことを表示する。
指針71の回転領域の11時方向から12時方向までの範囲の外周には、「1」の数字と「4+」の記号が表記されている。これらの数字と記号は、衛星信号の受信モードを表す。「1」はGPS時刻情報を受信し内部時刻を修正する測時モードを表し、「4+」はGPS時刻情報と軌道情報とを受信し、現在位置である位置情報を算出し、内部時刻と後述するタイムゾーンデータとを修正する測位モードを表す。
指針81、82は、文字板11の中心から6時方向の位置に設けられている。指針81は、第2時刻の「分」を表示し、指針82は、第2時刻の「時」を表示する。
なお、第1時刻は、一般的にはローカルタイムと呼ばれ、通常は現在地の時刻である。第2時刻は、一般的にはホームタイムと呼ばれ、利用者が予め設定したタイムゾーンの時刻を示す。
指針91は、文字板11の中心から4時方向の位置に設けられ、第2時刻の午前および午後を表示する。
カレンダー小窓15は、文字板11を矩形状に開口した開口部に設けられており、開口部からカレンダー車16に印刷された数字が視認可能となっている。この数字は、年月日の「日」を表す。
ダイヤルリング40には、内周側の目盛に沿って、協定世界時(UTC)との時差を表す時差情報45が、数字と数字以外の記号とで表記されている。数字の時差情報45は整数の時差であり、記号の時差情報45は整数以外の時差であることを表している。指針21、22、23で表示された第1時刻と、UTCとの時差は、Bボタン52を押すことにより指針21が指し示す時差情報45で確認することができる。
ダイヤルリング40の周囲に設けられているベゼル32には、ダイヤルリング40に表記されている時差情報45の時差に対応した標準時を使用しているタイムゾーンの代表都市名を表す都市情報35が、時差情報45に併記されている。ここで、時差情報45や都市情報35の表記をタイムゾーン表示46という。本実施形態では、全世界で使用されているタイムゾーンの数と等しいタイムゾーン表示46が表記されている。
[電子時計の内部構成]
電子時計10は、図2に示すように、CPU(中央処理装置)で構成される制御部300、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)で構成される記憶装置(記憶手段)200、受信装置121、計時装置150、入力装置160、駆動装置140、表示装置141を備えている。これらの各装置は、データバスを介してデータを送受信する。
また、電子時計10は、電源となる充電可能な二次電池130を内蔵している。二次電池130は、文字板11の裏面側に設けられたソーラーパネル135から充電回路131を介して供給される電力で充電される。さらに、電子時計10は、ソーラーパネル135の発電電圧を検出する発電電圧検出回路を備えていてもよい。
入力装置160は、図1に示すリューズ55、Aボタン51、Bボタン52を備えて構成され、これらのリューズ55、Aボタン51、Bボタン52が操作されると検出信号を制御部300に出力する。
表示装置141は、図1に示す文字板11、ダイヤルリング40、ベゼル32、指針21、22、23、61、71、81、82、91を備えて構成され、第1時刻および第2時刻や、各種モード、タイムゾーンの設定などを表示する。
駆動装置140は、各指針21、22、23、61、71、81、82、91やカレンダー車16を駆動するものである。この駆動装置140は、モーターや輪列を備える電子時計用の一般的な駆動機構を採用できるため、説明を省略する。
受信装置121は、アンテナ110に接続され、アンテナ110を介して受信した衛星信号を処理してGPS時刻情報や位置情報を取得する。アンテナ110は、地球の上空を所定の軌道で周回しているGPS衛星や準天頂衛星から送信された衛星信号の電波を受信できるものであればよく、パッチアンテナ、リングアンテナ、逆Fアンテナなど、電子時計10内に組込可能なアンテナであれば利用できる。
受信装置121は、図示を略すが、GPS衛星や準天頂衛星から送信される衛星信号を受信してデジタル信号に変換するRF(Radio Frequency)部と、受信信号の相関判定を実行して航法メッセージを復調するBB部(ベースバンド部)と、BB部で復調された航法メッセージ(衛星信号)からGPS時刻情報や位置情報(測位情報)を取得して出力する情報取得部と、を備えている。したがって、本実施形態では、受信部は、受信装置121を備えて構成される。
計時装置150は、二次電池130に蓄積された電力で駆動される水晶振動子等を備え、水晶振動子の発振信号に基づく基準信号を用いて時刻データを更新する。
記憶装置200は、図3に示すように、時刻データ記憶部210と、タイムゾーンデータ記憶部220と、運用情報記憶部250とを備えている。
時刻データ記憶部210には、受信時刻データ211と、閏秒更新データ212と、内部時刻データ213と、第1表示用時刻データ214と、第2表示用時刻データ215と、第1タイムゾーンデータ216と、第2タイムゾーンデータ217とが記憶される。
受信時刻データ211には、衛星信号から取得した時刻情報(GPS時刻)が記憶される。この受信時刻データ211は、通常は計時装置150によって1秒毎に更新され、衛星信号を受信した際には、取得した時刻情報(GPS時刻)が記憶される。
閏秒更新データ212には、少なくとも現在の閏秒のデータが記憶される。すなわち、衛星信号のサブフレーム4、ページ18には、閏秒に関するデータとして、「現在の閏秒」、「閏秒の更新週」、「閏秒の更新日」、「更新後の閏秒」の各データが含まれる。このうち、本実施形態では、少なくとも「現在の閏秒」のデータを、閏秒更新データ212に記憶している。
内部時刻データ213には、内部時刻情報が記憶される。この内部時刻情報は、受信時刻データ211に記憶されたGPS時刻と、閏秒更新データ212に記憶している「現在の閏秒」とによって更新される。すなわち、内部時刻データ213には、UTCが記憶されることになる。受信時刻データ211が計時装置150で更新される際に、この内部時刻情報も更新される。
第1表示用時刻データ214には、内部時刻データ213の内部時刻情報に、第1タイムゾーンデータ216のタイムゾーンデータ(時差情報)を加味した時刻情報が記憶される。第1タイムゾーンデータ216は、ユーザーが手動で選択した場合や測位モードで受信した場合に得られるタイムゾーンデータで設定される。ここで、第1表示用時刻データ214の時刻情報は、指針21、22、23によって表示される第1時刻に相当する。
第2表示用時刻データ215には、内部時刻データ213の内部時刻情報に、第2タイムゾーンデータ217のタイムゾーンデータを加味した時刻情報が記憶される。第2タイムゾーンデータ217は、ユーザーが手動で選択した場合に得られるタイムゾーンデータで設定される。ここで、第2表示用時刻データ215の時刻情報は、指針81、82、91によって表示される第2時刻に相当する。
タイムゾーンデータ記憶部220は、位置情報(緯度、経度)とタイムゾーンデータ(時差情報)とを関連付けて記憶している。このため、測位モードで現在地情報を取得した場合、制御部300は、その現在地情報(緯度、経度)に基づいてタイムゾーンデータを取得できるようにされている。
タイムゾーンデータ記憶部220には、さらに、都市名とタイムゾーンデータとが関連付けて記憶されている。したがって、ユーザーがリューズ55の操作によって、現地時刻を知りたい都市名を選択すると、制御部300は、タイムゾーンデータ記憶部220に対してユーザーが設定した都市名を検索し、その都市名に対応するタイムゾーンデータを取得して、第1タイムゾーンデータ216、または、第2タイムゾーンデータ217に設定する。
運用情報記憶部250は、RNSS衛星選択情報251と、有効期間情報256と、衛星選択期間情報257と、サーチ履歴情報258とが記憶される。
RNSS衛星選択情報251は、図4に示すように、RNSS衛星であるQZSS衛星に対応する衛星番号252、および、前記RNSS衛星をサーチ対象とするか否かを設定するサーチ選択情報253とが記憶されている。このため、RNSS衛星選択情報251は、衛星番号252毎に、サーチ有無の選択情報を記憶している。なお、各衛星を特定する衛星番号は、PRN(Pseudo-Random Noise)番号である。
図4の設定例では、衛星番号193、194、195、199の4つの衛星は、サーチ対象であり、受信開始時に受信装置121に設定する。その他の衛星、すなわち、衛星番号196、197、198、200、201、202の衛星はサーチしない衛星である。
有効期間情報256は、現在のRNSS衛星選択情報251をいつまで使えるかを示す有効期限または有効期間が記憶される。
有効期限は、現在のRNSS衛星選択情報251を利用可能な期限日である。例えば、有効期限として、2018年10月31日が登録されていれば、2018年10月31日までは現在のRNSS衛星選択情報251に用いてサーチするRNSS衛星を選択する。一方、2018年11月01日になると、有効期限が切れるため、現在のRNSS衛星選択情報251は利用できなくなる。
有効期間は、現在のRNSS衛星選択情報251を利用可能な期間である。例えば、有効期間として、180日が登録されていれば、前回のRNSS衛星選択情報251の更新から180日間は、現在のRNSS衛星選択情報251に用いてサーチするRNSS衛星を選択する。一方、180日を経過すると、有効期間を過ぎるため、現在のRNSS衛星選択情報251は利用できなくなる。
なお、有効期間情報256は、UTCを基準に設定されている。このため、東京の現地時刻では、有効期限を過ぎた場合でも、UTCでは有効期限を過ぎていない場合は、現在のRNSS衛星選択情報251は利用できる。一方、ニューヨークの現地時刻では有効期限を過ぎていない場合でも、UTCでは有効期限を過ぎている場合は、現在のRNSS衛星選択情報251は利用できない。
そして、有効期限や有効期間を過ぎて現在のRNSS衛星選択情報251を利用できなくなった場合は、後述するように、衛星選択情報更新部360によってRNSS衛星選択情報251が更新され、有効期間情報256には、新たな有効期限や有効期間が設定される。
また、後述するように、測位受信が成功して、現在地が変わった場合も、衛星選択情報更新部360は、RNSS衛星選択情報251の有効期限をクリアし、有効期限を過ぎたときと同様の処理を行う。RNSS衛星は、地域によって利用できない場合があるため、現在地が変わった場合にはRNSS衛星選択情報251を更新する。
衛星選択期間情報257は、RNSS衛星選択情報251の有効期限や有効期間を過ぎた後のサーチ履歴を収集する所定期間、つまり衛星選択期間を示す。例えば、衛星選択期間情報257が10日の場合、RNSS衛星選択情報251の有効期限が切れてから10日間、受信部である受信装置121は、受信時に捕捉した衛星の衛星番号をサーチ履歴情報258に記憶する。この所定期間である10日が過ぎると、衛星選択情報更新部360は、サーチ履歴情報258を参照し、捕捉したことがあるRNSS衛星はサーチON、捕捉したことがないRNSS衛星はサーチOFFとして、RNSS衛星選択情報251を更新する。
なお、衛星選択期間情報257は、具体的な日数に限らず、受信回数で設定してもよい。例えば、RNSS衛星選択受信回数を10回とした場合、受信装置121は、RNSS衛星選択情報251の有効期限が切れてから、10回の受信の間に捕捉した衛星をサーチ履歴情報258に記憶し、衛星選択情報更新部360はこの10回の受信によるサーチ履歴情報258に基づいてRNSS衛星選択情報251を更新する。
サーチ履歴情報258は、衛星選択期間において収集されたサーチ履歴、具体的には捕捉されたRNSS衛星の衛星番号が記憶される。
この際、捕捉したときのRNSS衛星の受信レベルを見て、捕捉有無を判定しても良い。例えば、受信信号レベル(SNR:Signal to Noise Ratio)が所定レベル以上の衛星は捕捉衛星とするが、所定レベル未満の衛星は捕捉衛星として認めないようにしてもよい。
[制御部]
制御部300は、電子時計10を制御するCPUで構成されている。制御部300は、図1に示すように、衛星選択部310と、時刻修正部320と、タイムゾーン選択部330と、地域判定部340と、受信制御部350と、衛星選択情報更新部360とを備える。
衛星選択部310は、運用情報記憶部250のRNSS衛星選択情報251を参照し、サーチ選択情報253がONとされているRNSS衛星を選択し、選択したRNSS衛星を受信装置121にサーチ対象として設定する。
時刻修正部320は、受信装置121において衛星信号の受信によって取得した時刻情報に基づいて、受信時刻データ211を修正し、さらに、受信時刻データ211と閏秒更新データ212とで内部時刻データ213を修正する。また、時刻修正部320は、内部時刻データ213と第1タイムゾーンデータ216とで第1表示用時刻データ214を更新し、内部時刻データ213と第2タイムゾーンデータ217とで第2表示用時刻データ215を更新する。
さらに、時刻修正部320は、駆動装置140の動作を制御し、第1表示用時刻データ214の時刻情報を指針21、22、23で表示し、第2表示用時刻データ215の時刻情報を指針81、82で表示する。
タイムゾーン選択部330は、受信装置121において位置情報の取得に成功した場合、取得した位置情報(緯度、経度)に基づいてタイムゾーンデータ記憶部220からタイムゾーンデータ(時差情報)を取得し、第1タイムゾーンデータ216に記憶する。
例えば、日本標準時(JST)は、UTCに対して9時間進めた時刻(UTC+9)であるため、受信処理で取得した位置情報が日本である場合には、タイムゾーン選択部330は、タイムゾーンデータ記憶部220から日本標準時の時差情報(+9時間)を読み出して第1タイムゾーンデータ216に記憶する。このため、第1表示用時刻データ214は、UTCである内部時刻データ213に第1タイムゾーンデータ216を加算した時刻となる。
タイムゾーン選択部330は、ユーザーがリューズ55の操作によって、現地時刻を知りたい都市名を選択すると、制御部300は、タイムゾーンデータ記憶部220に対してユーザーが設定した都市名を検索し、その都市名に対応するタイムゾーンデータを取得して、第1タイムゾーンデータ216、または、第2タイムゾーンデータ217に設定する。
さらに、タイムゾーン選択部330は、ユーザーのBボタン52の操作などによって、第1タイムゾーンデータ216と第2タイムゾーンデータ217とを入れ替える機能も備える。このとき、タイムゾーン選択部330は、タイムゾーンまたは地域情報を入れ替えるので、ローカルタイムのタイムゾーンまたは地域情報に該当するRNSS衛星選択情報251をそのまま使用することができる。
地域判定部340は、ユーザーによって入力装置160が操作されて選択されたタイムゾーンもしくは、記憶装置200の時刻データ記憶部210に記憶された第1タイムゾーンデータ216、測位受信処理によって得られた位置情報などに基づいて、RNSS衛星、本実施形態では、準天頂衛星から送信される衛星信号が受信可能な地域か否かを判定する。
受信制御部350は、自動受信制御部351と、手動受信制御部352とを備える。
自動受信制御部351は、衛星信号の自動受信条件に該当した場合に、受信装置121を制御して、少なくとも1つの位置情報衛星を捕捉して衛星信号を受信し、時刻情報を取得する測時モードでの受信処理を行う。
自動受信制御部351は、内部時刻データ213が予め設定された定時受信時刻になった場合と、ソーラーパネル135の発電電圧または発電電流が設定値以上となった場合に、自動受信条件に該当したと判定する。なお、ソーラーパネル135の発電状態で自動受信条件に該当したと判定する回数は、1日に1回などに制約してもよい。
手動受信制御部352は、ユーザーがAボタン51を押して強制受信操作を行った場合に、受信指示があったものと判定し、受信装置121を制御して受信処理を実行する。この際、手動受信制御部352は、Aボタン51を押している時間に応じて、時刻情報を取得する測時モードと、位置情報を取得する測位モードとを切り換えて、受信装置121に対して受信指示を行う。例えば、手動受信制御部352は、Aボタン51が3秒以上6秒未満押された場合、測時モードでの受信処理を実行し、Aボタン51が6秒以上押された場合、測位モードでの受信処理を実行する。
衛星選択情報更新部360は、RNSS衛星選択情報251および有効期間情報256を、所定期間のRNSS衛星のサーチ結果であるサーチ履歴情報258に基づいて更新する。
次に、図5のフローチャートを参照して、制御部300によるRNSS衛星のサーチ処理を説明する。
受信制御部350は、測時モードや測位モードによる受信処理を開始すると、図5に示すRNSS衛星のサーチ処理を行うための受信処理を開始する。衛星選択部310は、ステップS1を実行し、内部時刻データ213と有効期間情報256とを参照し、運用情報記憶部250に記憶されている現在のRNSS衛星選択情報251の有効期限が過ぎているか否かを判断する。
衛星選択部310は、ステップS1でYESと判定した場合は、ステップS2を実行し、RNSS衛星選択情報251を更新するためのRNSS衛星選択期間中であるか否かを判定する。本実施形態では、前述したように、RNSS衛星選択期間は、有効期限の満了日の翌日から10日間であり、このRNSS衛星選択期間に受信処理が実行された場合、ステップS2でYESと判定される。すると、衛星選択部310は、ステップS3を実行し、受信装置121に対し、サーチ対象のRNSS衛星にすべての衛星を選択する。すなわち、衛星選択部310は、RNSS衛星選択情報251において、サーチ選択情報253がONとされているRNSS衛星に加えて、OFFとされているRNSS衛星もサーチ対象として受信装置121に設定する。図4に示すRNSS衛星選択情報251の場合、衛星選択部310は、衛星番号193~202のRNSS衛星をサーチ対象として設定する。
ステップS3の実行後、受信制御部350は、ステップS4を実行し、受信装置121を動作させてサーチ処理を開始する。ステップS3の次にステップS4が実行された場合は、受信装置121は、RNSS衛星選択情報251に登録されたすべてのRNSS衛星を対象としてサーチ処理を実行する。
次に、受信部である受信装置121は、ステップS5を実行し、RNSS衛星選択期間中であれば、捕捉したRNSS衛星の衛星番号を、サーチ履歴情報258に記憶する。
次に、受信制御部350は、ステップS6を実行し、受信装置121のサーチ処理を終了する。
なお、説明は省略するが、図5のサーチ処理が終了した後は、捕捉できたRNSS衛星から衛星信号を受信し、時刻情報を取得したり、位置情報を算出すればよい。この際、情報取得に必要な数のRNSS衛星を捕捉できなかった場合は、GNSS衛星のサーチ処理を行う。GNSS衛星のサーチ処理を行っても、必要な数の衛星を捕捉できない場合は、サーチ処理を完了した時点で受信処理を中止すればよい。
図5のステップS2に戻り、ステップS2でNOと判定された場合、つまり、有効期限の満了日後、RNSS衛星選択期間も経過した場合は、衛星選択情報更新部360は、ステップS7を実行し、サーチ履歴情報258に基づいてRNSS衛星選択情報251を更新する。すなわち、衛星選択情報更新部360は、RNSS衛星選択情報251に登録されているRNSS衛星、本実施形態では、衛星番号193~202において、RNSS衛星選択期間でのサーチ履歴情報258に捕捉に成功したと記録されたRNSS衛星に関しては、サーチ選択情報253をONに設定し、それ以外のRNSS衛星、つまり捕捉に失敗したRNSS衛星に関しては、サーチ選択情報253をOFFに設定する。
次に、衛星選択情報更新部360は、ステップS8を実行し、有効期間情報256を更新する。例えば、有効期限を3ヶ月毎に設定している場合で、前回の有効期限が2018年10月31日であれば、衛星選択情報更新部360は、有効期間情報256に記憶される有効期限を、2019年1月31日に更新する。また、有効期間情報256に有効期間として180日を設定している場合は、衛星選択情報更新部360は、有効期間情報256に記憶される有効期間の更新日を例えば2018年11月11日に更新し、有効期間は180日とする。
次に、衛星選択部310は、ステップS9を実行し、更新されたRNSS衛星選択情報251において、サーチ選択情報253にONと設定されたRNSS衛星を選択し、受信装置121がサーチするRNSS衛星として設定する。
その後、受信制御部350は、ステップS4を実行し、ステップS9でサーチ対象とされたRNSS衛星のサーチを開始し、続けてステップS5、S6を実行する。
また、衛星選択部310は、ステップS8を実行して有効期限が更新された後に、受信処理が開始されてステップS1を実行した場合は、更新後の有効期限が切れるまでは、ステップS1でNOと判定するため、ステップS9、S4、S5、S6を実行する。
[第1実施形態の作用効果]
本実施形態の電子時計10によれば、衛星サーチ処理において、RNSS衛星選択情報251でサーチ選択情報253がONとされたRNSS衛星をサーチ対象とし、OFFとされたRNSS衛星はサーチ対象から外している。このため、運用開始前のRNSS衛星をサーチすることを防止でき、サーチ時間も短縮できて消費電力も低減できる。
また、RNSS衛星選択情報251は、衛星選択期間情報257で設定された所定期間に捕捉できた衛星をサーチ対象としている。このため、電子時計10の出荷後に新たに運用されたRNSS衛星が存在する場合、運用開始前はサーチ対象とせず、実際に運用を開始した後からサーチできる。したがって、RNSS衛星選択情報251を最新の運用状況に合わせて更新でき、その結果、より多くのRNSS衛星のサーチが可能になり、受信成功率を向上でき、かつ、運用前のRNSS衛星をサーチしないのでサーチ時間も短縮できる。
また、電子時計10に外部装置との通信手段がなく、出荷時のRNSS衛星選択情報251を外部装置からの通信で更新できない場合、RNSS衛星の運用情報がなくても、また受信可能地域の判定をしなくても、現在運用中で、かつ捕捉できるRNSS衛星をサーチすることで、RNSS衛星選択情報251を容易に更新できる。
RNSS衛星選択情報251が有効な期間を示す有効期間情報256を有し、有効期限を過ぎた場合には、すべての衛星を対象にサーチ処理を行い、RNSS衛星選択情報251を更新している。このため、電子時計10の出荷後に、新しいRNSS衛星の運用が開始された場合や、電子時計10のユーザーが転勤などでRNSS衛星を受信可能な地域に住むようになった場合に、その場所で受信可能な衛星をサーチしてRNSS衛星選択情報251を更新でき、効率的な受信制御を行うことができる。
さらに、RNSS衛星選択情報251には、RNSS、具体的には準天頂衛星システムの運用情報のみを記憶し、GPSの運用情報は記憶していないので、選択対象の位置情報衛星の数を少なくできる。このため、運用情報も少なくでき、運用情報を記憶する運用情報記憶部250の記憶容量も少なくできて、効率的に衛星を選択できる。
[第1実施形態の第1変形例]
RNSS衛星選択情報251の有効期限または有効期間は、図6の有効期間情報256Bに示すように、RNSSシステム毎に設定することもできる。例えば、QZSSの有効期限が2019年12月31日であり、IRNSSの有効期限が2020年06月30日であり、Beidouの有効期限が2020年12月31日であるとする。
2019年12月31日以前での受信処理時は、3種類のRNSSのいずれもが有効期限内であるため、衛星選択部310は、RNSS衛星選択情報251に基づいてサーチするRNSS衛星を選択する。
2020年01月01日になると、QZSSは有効期限を過ぎるため、すべてのQZSS衛星を対象にサーチ処理を行い、QZSS衛星のサーチ履歴を収集する。一方、IRNSSやBeidouは有効期限内であるため、サーチ履歴の収集を行わず、RNSS衛星選択情報251に基づいてサーチするIRNSS衛星やBeidou衛星を選択する。
有効期間情報256Bのように、各RNSSの運用システムに合わせて、有効期限を決めることで、サーチ履歴収集の頻度を減らすことができ、サーチ履歴収集時のサーチ時間も短縮できる。
[第1実施形態の第2変形例]
また、地域ごとに捕捉できるRNSSを限定できる場合、図7の有効期間情報256Cに示すように、RNSS毎にサーチ有無情報を設定することもできる。
例えば、日本に居住しているユーザーの場合、RNSSとしては、QZSSを利用できればよく、IRNSSやBeidouを利用する必要が無い。このため、有効期間情報256Cにおいて、QZSSはサーチ有無情報を有効とし、他のIRNSS、Beidouは無効とすればよい。
無効とされたRNSSは、有効期限が切れてもサーチ対象とならず、RNSS衛星選択情報251を更新することもない。このため、サーチが有効とされたRNSSの有効期限が切れた場合のみ、そのRNSS衛星をサーチすればよいため、サーチ履歴収集の頻度をさらに減らすことができ、サーチ履歴収集時のサーチ時間もさらに短縮できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の電子時計について、図8~図17に基づいて説明する。なお、第2実施形態の電子時計は、記憶装置200の運用情報記憶部250Bの構成およびサーチ処理が第1実施形態と相違する。このため、第2実施形態において、第1実施形態と同様の機能を有する部材や要素は同じ符号を用いて、説明を省略する。
第2実施形態の記憶装置200では、図8に示すように、運用情報記憶部250Bは、RNSS衛星選択情報251Bと、衛星選択期間情報257と、サーチ履歴情報258と、有効期限更新情報260とを有する。
RNSS衛星選択情報251Bは、図9に示すように、衛星番号252と、衛星番号毎のサーチ選択情報253と、衛星番号毎の有効期限254とが記憶されている。すなわち、第1実施形態は、運用情報記憶部250に有効期間情報256を記憶し、RNSS衛星選択情報251全体の有効期限を設定していた。これに対し、第2実施形態では、衛星番号毎に、サーチ選択情報253および有効期限254を記憶している。このため、衛星番号193~202のQZSSに関するRNSS衛星選択情報251Bが設定されている場合に、各衛星の運用開始時期などを考慮し、衛星毎に異なる有効期限を設定することができる。
例えば、衛星番号196の衛星がサーチOFFで、有効期限が2023年06月30日であれば、2023年06月30日までは196番の衛星はサーチしない。2023年07月01日以降、RNSS衛星選択期間中、196番の衛星に関してサーチ選択情報253を更新するため、衛星サーチを開始して、196番の衛星のサーチ履歴を収集する。
したがって、電子時計の出荷時に、未運用中の衛星の運用開始時期を把握していれば、その衛星の有効期限を運用開始直前に設定しておくことで、存在しない衛星のサーチを避けることができる。例えば、図9において、衛星番号196、197、200の衛星は、2024年に運用開始を予定しているため、2023年の後半、具体的には2023年07月01日からサーチ情報を収集するように、有効期限を2023年06月30日に設定している。
衛星選択期間情報257は、第1実施形態と同様に、RNSS衛星の選択情報の有効期限が切れてから、新たに衛星選択情報を更新するまで、該当衛星のサーチ履歴を収集する期間を示す。例えば、衛星選択期間情報257が10日で、193番衛星の有効期限が2019年10月31日であれば、2019年11月01日から2019年11月10日まで、193番衛星のサーチ履歴を収集する。衛星選択情報更新部360は、衛星選択期間に193番のRNSS衛星を捕捉したことがあればON、捕捉したことがなければOFFに、衛星番号193のサーチ選択情報253を更新する。このとき、衛星選択情報更新部360は、有効期限更新情報260に予め設定されたルールに基づいて、該当する衛星の有効期限254を更新する。
有効期限更新情報260は、各衛星の有効期限が切れた場合に、次の有効期限をいつにするかを示す更新情報が記憶されている。この有効期限更新情報260は、全RNSSに共通に設定することもでき、または、RNSSごとに設定することもできる。したがって、有効期限更新情報260は、本発明の有効期間更新情報であり、この有効期限更新情報260の詳細については後述する。
次に、図10のフローチャートを参照して、第2実施形態のRNSS衛星のサーチ処理を説明する。
第2実施形態においても、受信処理を開始すると、衛星選択部310は、ステップS11を実行し、RNSS衛星選択情報251Bから1個の衛星のサーチ選択情報253および有効期限254を読み出す。
次に、衛星選択部310は、ステップS12を実行し、内部時刻データ213と読み出した有効期限254とを参照し、読み出した1個の衛星の有効期限が過ぎているか否かを判断する。
衛星選択部310は、ステップS12でYESと判定した場合は、ステップS13を実行し、読み出した衛星がRNSS衛星選択期間中であるか否かを判定する。
ステップS13でYESの場合、衛星選択部310は、ステップS14を実行し、受信装置121のサーチ対象のRNSS衛星に、読み出した衛星を追加する。
次に、衛星選択部310は、ステップS15を実行し、RNSS衛星選択情報251のすべての衛星を読み出したか否かを判定する。
衛星選択部310は、ステップS15でNOと判定した場合は、ステップS11に戻り、次の衛星のサーチ選択情報253、有効期限254を読み出して処理を続行する。
衛星選択部310がステップS12でYESと判定し、ステップS13でNOと判定した場合、つまり、読み出した衛星の有効期限の満了日後、RNSS衛星選択期間も経過した場合は、衛星選択情報更新部360は、ステップS16を実行し、サーチ履歴情報258に基づいて読み出した衛星のRNSS衛星選択情報251Bを更新する。
すなわち、衛星選択情報更新部360は、RNSS衛星選択情報251に登録されているRNSS衛星、本実施形態では、衛星番号193~202において、RNSS衛星選択期間でのサーチ履歴情報258に捕捉に成功したと記録されたRNSS衛星に関しては、サーチ選択情報253をONに設定し、それ以外のRNSS衛星、つまり捕捉に失敗したRNSS衛星に関しては、サーチ選択情報253をOFFに設定する。
また、衛星選択情報更新部360は、ステップS17を実行し、読み出した衛星のRNSS衛星選択情報251Bの有効期限254を更新する。
次に、衛星選択部310は、ステップS18を実行し、読み出した衛星のRNSS衛星選択情報251Bのサーチ選択情報253を参照し、読み出した衛星がサーチONであるか否かを判定する。
衛星選択部310は、ステップS18でYESと判定した場合、ステップS14を実行し、受信装置121のサーチ対象のRNSS衛星に、読み出した衛星を追加し、ステップS15を実行する。
一方、衛星選択部310は、ステップS18でNOと判定した場合、読み出した衛星はサーチOFFであるため、ステップS14のサーチ対象への追加は行わずに、ステップS15を実行する。
受信制御部350は、ステップS15でYESと判定した場合、ステップS19を実行し、受信装置121を動作させて、ステップS14でサーチ対象とされた衛星のサーチ処理を開始する。
次に、受信装置121は、ステップS20を実行し、RNSS衛星選択期間中であれば、捕捉したRNSS衛星の衛星番号を、サーチ履歴情報258に記録する。
そして、衛星選択部310は、ステップS21を実行し、受信装置121のサーチ処理を終了する。
次に、ステップS17での有効期限の更新の具体例について説明する。本実施形態では、図11の有効期限更新情報260を用いて有効期限を更新している。
有効期限更新情報260は、QZSS、IRNSS、Beidouの3種類のRNSS毎に更新情報を設定した例である。
有効期限更新情報260において、「サーチ選択ONの周期」は、RNSS衛星選択情報251のサーチ選択情報253がONの衛星の有効期限が切れたとき、次の有効期限をいつにするかを示す第1有効期間である。例えば、サーチ選択ONの周期が1年後で、現在のサーチONの衛星の有効期限が2019年10月31日だと、次の有効期限は2020年10月31日になる。
「サーチ選択OFFの周期」は、RNSS衛星選択情報251のサーチ選択情報253がOFFの衛星の有効期限が切れたとき、次の有効期限をいつにするかを示す第2有効期間である。例えば、サーチ選択OFFの周期が6ヶ月後で、現在のサーチOFFの衛星の有効期限が2019年10月31日の場合、次の有効期限は2020年04月30日になる。したがって、第1有効期間の周期は、第2有効期間の周期以上に設定されている。
「新衛星捕捉の周期」は、衛星サーチ履歴を収集するRNSS衛星選択期間中、1機でも新しい衛星が見つかった場合、RNSS衛星選択情報251のサーチ選択情報253がOFFの衛星の次の有効期限をいつにするかを示す。例えば、新衛星捕捉の周期が1ヶ月で、衛星番号196、197、200の衛星の有効期限が2023年06月30日の場合、2023年07月01日からのRNSS衛星選択期間中、衛星番号196の衛星が捕捉できたら、衛星番号197、200の有効期限は2023年07月31日になる。
「新衛星捕捉の有効期間」は、「新衛星捕捉の周期」を適用する期間を示す。例えば、新衛星捕捉の周期が1ヶ月後で、新衛星捕捉の有効期間が6ヶ月間の場合、6ヶ月間はRNSS衛星選択情報251の「サーチ選択」がOFFの衛星の有効期限を1ヶ月ごとに更新する。
有効期限更新情報260において、既に運用中の衛星は停止する可能性が低いので、長い有効期限、具体的には1年後などを設定し、まだ未運用中の衛星は、運用を開始したらできるだけ早めにサーチしたいので、より短い有効期限、例えば6ヶ月後を設定することができる。また、1機でも新しい衛星が見つかった場合、ほぼ同じ時期に複数の衛星が運用を開始する可能性が高いので、サーチOFF衛星の有効期限をさらに短く、例えば1ヶ月後に設定している。
以下、図12~17を参照し、図11の有効期限更新情報により、図9のRNSS衛星選択情報251Bを更新する例について説明する。図9はQZSSの衛星を例としているので、図12~17のRNSS衛星選択情報251BもQZSSに従い有効期限を更新する。また、衛星選択期間情報257は、10日とする。
図9のRNSS衛星選択情報251Bが適用されていた時計において、2019年11月01日から10日間のRNSS衛星選択期間が経過した2019年11月11日になると、衛星選択情報更新部360は、図12に示すように、衛星番号193、194、195、199の4つの衛星の有効期限を1年後の2020年10月31日に更新する。
さらに、衛星選択情報更新部360は、1年が経過する毎に、衛星番号193、194、195、199の4つの衛星の有効期限を1年ずつ更新する。例えば、2022年11月01日から10日間のRNSS衛星選択期間が経過した2022年11月11日になると、衛星選択情報更新部360は、図13に示すように、衛星番号193、194、195、199の4つの衛星の有効期限を1年後の2023年10月31日に更新する。
2023年07月01日から10日間のRNSS衛星選択期間が経過した2023年07月11日になると、衛星選択情報更新部360は、図14に示すように、サーチ選択OFFである衛星番号196、197、200の3つの衛星の有効期限を6ヶ月後の2023年12月31日に更新する。
そして、2023年12月31日の有効期限が切れたために実行された2024年01月01日から10日間のRNSS衛星選択期間中、衛星番号196の衛星が新しく捕捉できた場合、衛星選択情報更新部360は、図15に示すように、衛星番号196のサーチ選択をON、有効期限を1年後の2024年12月31日に更新する。また、他のサーチ選択OFFの衛星、具体的には衛星番号197、198、200、201、202の衛星の有効期限を1ヶ月後の2024年01月31日に更新する。
サーチOFFの衛星の有効期限を1ヶ月後にすると、翌月の1日から10日までのRNSS衛星選択期間にサーチ処理を行う。このRNSS衛星選択期間に新しい衛星を捕捉できない場合、衛星選択情報更新部360は、サーチOFFの衛星の有効期限を1ヶ月後に更新する。例えば、2024年06月01日から10日間のRNSS衛星選択期間中にサーチ処理を行い、新しい衛星が捕捉できない場合、衛星選択情報更新部360は、図16に示すように、サーチ選択OFFの衛星、具体的には衛星番号197、198、200、201、202の衛星の有効期限を1ヶ月後の2024年06月30日に更新する。
そして、2024年07月01日から10日間のRNSS衛星選択期間中にサーチ処理を行い、新しい衛星が捕捉できない場合は、新衛星捕捉の有効期間である6ヶ月を経過したため、衛星選択情報更新部360は、サーチ選択OFFの衛星の有効期限を6ヶ月後に戻す。このため、衛星選択情報更新部360は、図17に示すように、衛星番号197、198、200、201、202の衛星の有効期限を6ヶ月後の2024年12月31日に更新する。
[第2実施形態の作用効果]
第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、RNSS衛星選択情報251Bは、衛星毎にサーチ選択のON、OFFと、その情報の有効期限とを設定しているので、サーチ対象のRNSS衛星を効果的に選択でき、サーチ処理を効率良く行うことができる。
また、有効期限更新情報260において、既にサーチ対象とされているRNSS衛星と、サーチ対象とされていないRNSS衛星とで有効期限が切れるまでの期間を異ならせているので、効率的なサーチ処理を行うことができる。すなわち、既にサーチ対象とされている場合は、その衛星は運用を停止する可能性が低いため、有効期間を長くしても問題はない。一方、サーチ対象とされていない衛星は、運用を開始する可能性があり、有効期間を短くすることで、早期にサーチ対象に変更することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の電子時計について、図18に基づいて説明する。なお、第3実施形態の電子時計は、図18に示すように、RNSS衛星選択情報251Cの構成が相違するものである。このため、第3実施形態において、第1、2実施形態と同様の機能を有する部材や要素は同じ符号を用いて、説明を省略する。
第3実施形態におけるRNSS衛星選択情報251Cは、衛星信号を受信して位置情報を算出する測位受信に成功し、電子時計の現在値の位置情報、具体的に緯度および経度を取得したときに、各衛星を捕捉できたか否かのサーチ履歴に基づいてサーチ選択情報253Cを設定している。このため、RNSS衛星選択情報251Cは、衛星番号252と、衛星番号252に対応するサーチ選択情報253Cが記憶されている。
サーチ選択情報253Cは、衛星信号の受信によって算出した位置情報が記憶されている。図18の例では、北緯34度50分21秒、東経134度41分36秒の兵庫県姫路市でユーザーが受信処理を行った場合の衛星捕捉状態によって設定されたサーチ選択情報253C1と、北緯41度27分14秒、東経2度10分28秒のスペインのバルセロナでユーザーが受信処理を行った場合の衛星捕捉状態によって設定されたサーチ選択情報253C2とが記憶されている。衛星番号193~202のQZSSは、日本ではサーチ可能であるが、スペインではサーチ不可能である。したがって、サーチ選択情報253C2はすべてOFFに設定されている。一方、サーチ選択情報253C1は、捕捉可能な衛星はONに設定されている。
そして、電子時計は、測位受信が成功してサーチ選択情報253Cを設定した後は、次に測位受信に成功するまでは、前回の測位受信時に設定したサーチ選択情報を用いてサーチ対象の衛星を特定する。すなわち、前回の測位受信処理の結果、サーチ選択情報253C1が設定された場合は、次に測位受信処理に成功するまでは、サーチ選択情報253C1を用いてサーチ対象の衛星を選択する。その後の測位受信処理において、サーチ選択情報253C2が設定された場合は、次に測位受信処理に成功するまでは、サーチ選択情報253C2を用いてサーチ対象の衛星を選択する。
また、測位受信処理で算出された位置情報が、サーチ選択情報253Cに登録済みの位置情報と同じ地域である場合は、記憶されているサーチ選択情報253Cをそのまま使用することができる。
なお、同じ地域であるか否かの判定は、実施にあたって適宜設定できる。例えば、新たな位置情報の緯度および経度が、サーチ選択情報253Cに登録された位置情報の緯度および経度に対して、それぞれ±5度以内であり、タイムゾーンが一致する条件等に設定すればよい。
[第3実施形態の作用効果]
第3実施形態では、測位処理時のサーチ処理でサーチ選択情報253Cを設定しているので、次の受信処理時にサーチ可能な衛星を選択できる確率が高まり、受信処理を効率良く行うことができる。
また、旅行や出張などで、異なる場所、例えば、図18の例では、兵庫県姫路市からスペインのバルセロナに移動した場合、QZSSは捕捉することができない。このため、バルセロナ移動後の最初の測位受信処理では、サーチ選択情報253C1が用いられるが、測位受信に成功すれば、サーチ選択情報253Cが選択されるため、バルセロナから移動しない限りは、捕捉不可能な衛星をサーチ対象とすることを防止でき、効果的なサーチ処理を行うことができる。
さらに、サーチ選択情報253Cに登録されている場所と同じ地域、例えば、緯度、経度が±5度以内であり、かつ、同一タイムゾーンであれば、登録済みのサーチ選択情報253Cを利用できる。このため、サーチ履歴を蓄積してRNSS衛星選択情報251を更新するために衛星選択期間の経過を待つ必要が無く、無駄な消費を軽減できる。
[第3実施形態の変形例]
第3実施形態では、図18のRNSS衛星選択情報251Cに加えて、またはRNSS衛星選択情報251Cの代わりに、図19に示すRNSS衛星選択情報251Dを設けてもよい。
RNSS衛星選択情報251Dは、ユーザーがリューズ55やAボタン51、Bボタン52を用いて手動でタイムゾーンを変更する場合に利用されるものである。すなわち、衛星信号を受信することで位置情報を算出せずに、時刻情報の取得のみ行い、タイムゾーンを手動で選択して現地時刻に修正することが考えられる。この場合は、RNSS衛星選択情報251Dのサーチ選択情報253Dには、タイムゾーン毎にRNSS衛星の選択情報を記憶しておき、タイムゾーンを変更したときは、サーチ選択情報253Dが既に存在するタイムゾーンであれば、記憶されているサーチ選択情報253Dをそのまま利用することができる。
例えば、図19の例では、UTCに対して+9時間のタイムゾーンが選択された場合は、サーチ選択情報253D1を用いてサーチ対象の衛星を選択する。また、UTCに対して+0時間のタイムゾーンが選択された場合は、サーチ選択情報253D2を用いてサーチ対象の衛星を選択する。
なお、タイムゾーン毎のサーチ選択情報の初期値は、電子時計の出荷時に書き込んでおき、その後は、衛星選択期間のサーチ履歴によって更新すればよい。
[第4実施形態]
第4実施形態は、サーチ履歴に基づいてサーチ対象の衛星を選択するだけでなく、サーチ順も合わせて設定するものである。
すなわち、衛星選択期間中、受信信号レベルが予め定めた閾値以上であり、かつ、捕捉できた頻度が予め定めた閾値以上のRNSS衛星が存在すれば、常時捕捉できる衛星と判定し、優先的にサーチする。
例えば、RNSS衛星選択期間中、10回の受信を行い、QZSSのサーチ履歴情報258Eが図20のようになったとする。
GNSS衛星システムはGPSが選択され、RNSS衛星システムはQZSSが選択されており、受信レベルが35以上、捕捉頻度が90%以上、つまり10回の受信中で9回捕捉したRNSS衛星を優先的にサーチする場合、衛星番号199の衛星が優先サーチ衛星になり、サーチ順番は図21のようになる。すなわち、RNSS衛星において、前述の条件に該当する衛星番号199の衛星を、サーチ順で1番目とし、2番目から33番目はGPS衛星を衛星番号順に並べ、その後に、残りのRNSS衛星をサーチするように設定している。
[第4実施形態の変形例]
また、例えば、上記の優先サーチ条件に加えて、優先サーチ条件に該当しないRNSS衛星、GNSS衛星のうち、前回の受信で受信レベルが最上位の2つの衛星を優先的にサーチする場合、前回のサーチ結果が図22のようになると、衛星番号8、195が優先サーチ衛星になり、サーチ順番は図23のようになる。すなわち、衛星番号199のQZSS衛星は、上記の優先サーチ条件でサーチ順が1番目に設定されている。図22のサーチ結果において、衛星番号199を除くと、受信レベルが高いのは、衛星番号8のGPS衛星、衛星番号195のQZSS衛星である。このため、サーチ順1から3には、衛星番号199、8、195の衛星が設定され、4番目から34番目はGPS衛星を衛星番号順に並べ、その後に、残りのRNSS衛星をサーチするように設定している。
[第4実施形態の作用効果]
衛星選択部310は、サーチ対象となるQZSS衛星を選択するだけでなく、そのサーチ順序も設定しているので、選択されたQZSS衛星を効率的にサーチすることができる。特に、捕捉頻度および受信レベルが所定値以上のQZSS衛星が存在すれば、そのQZSS衛星を先にサーチするようにサーチ順序を設定しているので、天頂方向に位置する強度の高い衛星信号を効率よく受信できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、測時受信処理について説明したが、測位受信処理時にも同様に処理すればよい。すなわち、受信制御部350は、衛星選択部310が選択したRNSS衛星をサーチし、さらにGPS衛星をサーチして、4つの衛星を捕捉できれば、それらの衛星信号を受信して測位演算処理を行えばよい。
前記第4実施形態では、衛星選択部310が選択したRNSS衛星のうち、優先サーチ条件に該当するRNSS衛星を、GPS衛星よりも優先してサーチしていたが、衛星選択部310で選択したすべてのRNSS衛星を、常時サーチ対象とされるGPS衛星などのGNSS衛星の後にサーチしてもよい。
また、測位受信処理と、測時受信処理とで、どちらの衛星システムを優先してサーチするかを選択してもよい。例えば、1つの衛星信号のみでも処理が可能な測時受信処理時には、RNSS衛星を優先してサーチし、4つの衛星信号の受信が必要な測位受信処理時には、GNSS衛星を優先してサーチしてもよい。
前記実施形態では、電子時計10は、文字板11や指針等からなる表示装置141を備えているが、本発明はこれに限定されない。電子時計は、液晶パネル等からなる時刻表示装置を備えていてもよい。
また、この場合、電子時計は時刻表示機能を備えていればよく、時刻表示装置は、時刻表示専用の表示装置である必要はない。このような電子時計としては、ユーザーの腕に装着されて脈拍を計測する脈拍計や、ユーザーがランニングを行う際などにユーザーの腕に装着されて現在位置を計測して蓄積するGPSロガー等のリスト型機器を例示できる。
前記実施形態では、位置情報衛星システムの例として、GPSおよびQZSSについて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、位置情報衛星システムとしては、ガリレオ(EU)、GLONASS(ロシア)、Beidou(中国)などの他の全地球的公航法衛星システム(GNSS)でもよいし、IRNSS(インド)などの地域的衛星測位システム(RNSS)や、静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS:Satellite-based augmentation system)などでもよい。この際、運用情報記憶部250には、少なくとも、今後の運用計画が判明している位置情報衛星システムの運用情報を記憶すればよい。
10…電子時計、21、22、23、61、71、81、82、91…指針、51…Aボタン、52…Bボタン、55…リューズ、110…アンテナ体、121…受信装置、130…二次電池、135…ソーラーパネル、140…駆動装置、141…表示装置、150…計時装置、160…入力装置、200…記憶装置、210…時刻データ記憶部、211…受信時刻データ、212…閏秒更新データ、213…内部時刻データ、214…第1表示用時刻データ、215…第2表示用時刻データ、216…第1タイムゾーンデータ、217…第2タイムゾーンデータ、220…タイムゾーンデータ記憶部、250、250B…運用情報記憶部、251、251B、251C、251D…RNSS衛星選択情報、252…衛星番号、253、253C、253C1、253C2、253D、253D1、253D2…サーチ選択情報、254…有効期限、256、256B、256C…有効期間情報、257…衛星選択期間情報、258、258E…サーチ履歴情報、260…有効期限更新情報、300…制御部、310…衛星選択部、320…時刻修正部、330…タイムゾーン選択部、340…地域判定部、350…受信制御部、351…自動受信制御部、352…手動受信制御部、360…衛星選択情報更新部。

Claims (10)

  1. 地域航法衛星システムで用いられるRNSS衛星に対応する衛星番号、および、前記RNSS衛星をサーチ対象とするか否かを設定するサーチ選択情報を含むRNSS衛星選択情報と、前記RNSS衛星選択情報が有効な期間であることを示す有効期間情報とを記憶する記憶部と、
    前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択する衛星選択部と、
    前記衛星選択部で選択された前記RNSS衛星をサーチし、前記サーチにより捕捉されたRNSS衛星から送信される衛星信号を受信する受信部と、
    前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報を、所定期間の前記RNSS衛星のサーチ結果であるサーチ履歴に基づいて更新する衛星選択情報更新部と、
    を備えることを特徴とする電子時計。
  2. 前記記憶部は、複数の地域航法衛星システムの前記RNSS衛星選択情報、および、前記有効期間情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  3. 前記記憶部には、前記地域航法衛星システムおよび前記有効期間情報毎に、サーチを有効とするか無効とするかを設定するサーチ有無情報が記憶され、
    前記サーチ有無情報でサーチを無効とする設定がされている地域航法衛星システムは、前記有効期間情報で設定された有効期間はサーチ対象とされないことを特徴とする請求項2に記載の電子時計。
  4. 前記衛星選択部は、受信処理の開始時に前記有効期間情報に設定された有効期間を過ぎているか否かを判定し、前記有効期間を過ぎていないと判定した場合は、前記RNSS衛星選択情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択し、有効期間を過ぎていると判定した場合は、前記所定期間は、すべてのRNSS衛星をサーチ対象として選択し、
    前記受信部は、前記衛星選択部で選択されたRNSS衛星をサーチして捕捉した衛星を前記サーチ履歴として前記記憶部に記憶し、
    前記衛星選択情報更新部は、前記有効期間を過ぎており、かつ、前記所定期間を経過している場合に、前記所定期間の前記サーチ履歴に基づいて前記RNSS衛星選択情報と前記有効期間情報とを更新する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子時計。
  5. 前記衛星選択情報更新部は、次の有効期間を設定する有効期間更新情報を用いて前記有効期間情報を更新し、
    前記有効期間更新情報は、前記RNSS衛星選択情報がサーチ対象とすると設定されている場合の有効期間である第1有効期間の周期を、サーチ対象ではないと設定されている場合の有効期間である第2有効期間の周期以上に設定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子時計。
  6. 前記記憶部は、地域、前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報を関連付けて記憶し、
    前記衛星選択部は、現在地情報に基づいて、対応する地域の前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子時計。
  7. 地域航法衛星システムで用いられるRNSS衛星に対応する衛星番号、および、前記RNSS衛星をサーチ対象とするか否かを設定するサーチ選択情報を含むRNSS衛星選択情報と、前記RNSS衛星選択情報が有効な期間であることを示す有効期間情報とを記憶する記憶部を備える電子時計の制御方法であって、
    前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択し、
    選択された前記RNSS衛星をサーチし、前記サーチにより捕捉されたRNSS衛星から送信される衛星信号を受信し、
    前記RNSS衛星選択情報および前記有効期間情報を、所定期間の前記RNSS衛星のサーチ結果であるサーチ履歴に基づいて更新する
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  8. 前記記憶部は、複数の地域航法衛星システムの前記RNSS衛星選択情報、および、前記有効期間情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項7に記載の電子時計の制御方法。
  9. 前記記憶部は、前記地域航法衛星システムおよび前記有効期間情報毎に、サーチを有効とするか無効とするかを設定するサーチ有無情報を記憶し、
    前記サーチ対象のRNSS衛星を選択する場合、前記サーチ有無情報でサーチを無効とする設定がされている地域航法衛星システムは、前記有効期間情報で設定された有効期間はサーチ対象としない
    ことを特徴とする請求項8に記載の電子時計の制御方法。
  10. 受信処理の開始時に前記有効期間情報に設定された有効期間を過ぎているか否かを判定し、前記有効期間を過ぎていないと判定した場合は、前記RNSS衛星選択情報に基づいてサーチ対象のRNSS衛星を選択し、有効期間を過ぎていると判定した場合は、前記所定期間は、すべてのRNSS衛星をサーチ対象として選択し、
    選択された前記RNSS衛星をサーチして捕捉した衛星を前記サーチ履歴として前記記憶部に記憶し、
    前記有効期間を過ぎており、かつ、前記所定期間を経過している場合に、前記所定期間の前記サーチ履歴に基づいて前記RNSS衛星選択情報と前記有効期間情報とを更新する
    ことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の電子時計の制御方法。
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