JP6379527B2 - 電子時計 - Google Patents

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Description

本発明は、位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する機能と、クロノグラフなどの衛星信号の受信以外の機能とを有する電子時計に関する。
クロノグラフなどの複数の機能(モード)を有する時計において、一つのモード針が示す領域によって、現在のモードを切り替える時計が知られている(特許文献1)。
特許文献1では、通常時刻を表示する時刻モードで第1の押しボタンを押すと、水深計測モードに切り替わる。水深計測モードで第1の押しボタンを押すと、クロノグラフモードに切り替わる。
クロノグラフモードでは、第2の押しボタンを押すとスタートし、再度第2の押しボタンを押すとストップする。また、第1の押しボタンを押すとクロノグラフモードがキャンセルされて、時刻モードに切り替わる。
特開平8−5756号公報
前記特許文献1では、クロノグラフ機能を選択して実行するには、第1の押しボタンでモードを選択し、その後、第2の押しボタンを押してクロノグラフのスタート、ストップ操作を行う必要がある。このため、モード選択、機能スタートの2つの操作が必要となり、ユーザビリティが低下するという問題がある。
さらに、位置情報衛星から送信される衛星信号を受信して時刻情報を取得する測時モードと、前記衛星信号を受信して得られる情報から位置情報を算出する測位モードとを備える場合のように、機能が増える場合には、モード選択時のボタンを押す回数が増えるために、さらにユーザビリティが低下するという問題がある。
本発明の目的は、複数の機能を備えてユーザビリティを向上できる電子時計を提供することにある。
本発明の電子時計は、位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信手段と、操作部とを備える電子時計であって、前記受信手段を作動させて前記衛星信号を受信し、受信した前記衛星信号に基づいて時刻情報を取得する第1機能部と、前記受信手段を作動させて前記衛星信号を受信し、受信した前記衛星信号に基づいて位置情報を取得する第2機能部と、前記第1機能部および前記第2機能部で実行される機能とは別の機能を実行する第3機能部とを備え、各前記機能部は前記操作部の各一回の操作で実行されることを特徴とする。
本発明によれば、衛星信号を受信して時刻情報を取得する測時モードの機能を実行する第1機能部と、たとえば4つの衛星信号を受信して位置情報を算出する測位モードの機能を実行する第2機能部と、例えばクロノグラフなどの別の機能を実行する第3機能部とを備える。
そして、各機能部は、ボタンなどの操作部の各一回の操作で実行されるため、モード選択操作を行ってから、実行開始操作を行うことで二回の操作で実行する場合に比べて、操作性を向上できる。したがって、利用者は、多機能の電子時計を操作性よく扱うことができ、ユーザビリティを向上できる。
本発明の電子時計において、1つのモード針を備え、前記モード針は、実行中の機能部の種類に応じて指示する位置を変更することが好ましい。
このようなモード針を備えていれば、利用者はモード針の指示位置を確認することで、現在実行されている機能を容易に把握できる。したがって、利用者は意図した機能が実行されているかを容易に確認でき、この点でもユーザビリティを向上できる。
本発明の電子時計において、前記第3機能部は、自然現象または生理現象を測定して測定値を取得する機能であり、前記モード針は、前記第3機能部が実行中の場合は、前記測定値を指示するインジケーター針として機能することが好ましい。
ここで、自然現象とは、例えば、時間、温度、気圧(高度)、水圧(水深)、方位等であり、生理現象とは、例えば、血圧、脈拍、歩数、消費カロリー等である。
本発明によれば、第3機能が実行中は、前記モード針は第3機能で取得した測定値を指示するインジケーター針として機能するため、利用者はモード針を視認するだけで、第3機能が実行中であること、および、その測定値を容易に確認できる。
本発明の電子時計において、前記第3機能部は、時間を計測するクロノグラフ、気圧を測定する気圧計、温度を測定する温度計、脈拍を測定する脈拍計のいずれかであることが好ましい。
第3機能部がクロノグラフであれば、利用者はスタート操作、ストップ操作を行うことで、時間計測を実行できる。また、第3機能部が気圧計であれば、利用者は現在地の気圧つまり高度(標高)を把握できる。さらに、第3機能部が温度計であれば、利用者は現在地の温度を把握できる。また、第3機能部が脈拍計であれば、電子時計を装着した利用者は脈拍数を把握できる。
本発明の電子時計において、前記操作部は、複数のボタンを備えて構成され、前記ボタンは、各前記機能部の実行を指示する1つ以上のボタンと、各前記機能部の実行の中断を指示する1つ以上のボタンとを備えることが好ましい。
各機能部の実行を指示するボタンとは別に、機能部の実行の中断を指示するボタンを備えたので、各機能部の実行を容易に中断することができる。この際、1つの共通するボタンで各機能部の実行を中断するように構成すれば、機能部毎に異なる中断用のボタンを設置する必要がない。このため、ボタン数を軽減でき、かつ、利用者はいずれの機能部を実行していても、中断したい場合には同じボタンを押せばよいので、操作性を向上できる。
また、第1機能部および第2機能部の実行の中断を指示する1つのボタンと、第3機能部の実行の中断を指示する1つボタンとを設けた場合には、第1機能部および第2機能部による受信処理の中断を1つのボタンで中断でき、クロノグラフなどの第3機能部の実行を他のボタンで中断でき、機能別に中断ボタンが設定されているので、中断ボタンを把握しやすく、操作性を向上できる。また、第1,2機能部の実行を中断するボタンは1つのボタンで兼用しているので、各機能部用に異なる中断ボタンを設ける場合に比べてボタン数を少なくできる。
本発明の電子時計において、前記操作部は、各前記機能部の実行を指示する1つのボタンを備え、各前記機能部は、前記1つのボタンを押し続ける時間に応じて選択されて実行されることが好ましい。
本発明によれば、1つのボタンを押し続ける時間に応じて各機能部を選択して実行できる。例えば、1つのボタンを3秒以上、6秒未満押して離した場合には第1機能部を実行し、6秒以上押して離した場合には第2機能部を実行し、3秒未満押して離した場合には第3機能部を実行することができる。
したがって、1つのボタンで第1〜3機能部の実行を指示できるので、ボタン数を少なくできる。
本発明の電子時計において、前記操作部は、前記第1機能部の実行を指示する第1ボタンと、前記第2機能部の実行を指示する第2ボタンと、前記第3機能部の実行を指示する第3ボタンとを備えることが好ましい。
本発明によれば、第1〜3機能部に対応して第1〜3ボタンを備えているので、利用者は各機能部の実行の指示を容易に行うことができる。特に、ボタンを押す時間を変えて機能部を選択する必要が無いため、操作性を向上できる。
本発明の電子時計において、前記操作部は、前記第1機能部および前記第2機能部の実行を指示する受信ボタンと、前記第3機能部の実行を指示する機能ボタンとを備え、前記第1機能部および前記第2機能部は、前記受信ボタンを押し続ける時間に応じて選択されて実行されることが好ましい。
本発明によれば、受信ボタンを操作して第1機能部および第2機能部を実行し、機能ボタンを操作して他の機能を実行するため、ボタン数と操作性とのバランスを向上できる。
本発明の第1実施形態に係る電子時計を示す概略図。 第1実施形態に係る電子時計を表面側から見た平面図。 第1実施形態に係る電子時計を示す断面図。 第1実施形態に係る電子時計の制御ブロック図。 第1実施形態における電子時計の通常時刻表示モードの処理を示すフローチャート。 図5に示す機能実行処理の実行手順を示すフローチャート。 図6に示す第1機能部実行処理の実行手順を示すフローチャート。 図6に示す第2機能部実行処理の実行手順を示すフローチャート。 図6に示す第3機能部実行処理の実行手順を示すフローチャート。 第2実施形態における電子時計を表面側から見た平面図。 変形例における第3小窓を示す概略図。 他の変形例における第3小窓を示す概略図。 他の変形例における第3小窓を示す概略図。 他の変形例における第3小窓を示す概略図。 他の変形例における第3小窓を示す概略図。 他の変形例における第3小窓を示す概略図。 他の変形例における第3小窓を示す概略図。
以下、本発明の具体的な実施形態を図面に基づいて説明する。
[電子時計を含むGPSの概略構成]
図1は、第1実施形態に係る電子時計10を示す概略図である。まず、電子時計10が、外部信号としての電波を用いて、現在地の位置情報と、時刻情報とを求めるGPSの概要を説明する。
電子時計10は、GPS衛星8からの電波(衛星信号)を受信して内部時刻を修正する腕時計であり、腕と接触する側の面(以下、裏面という)の反対側の面(以下、表面という)に時刻を表示する。GPS衛星8は、地球の上空において、所定の軌道上を周回する航法衛星であり、1.57542GHzの電波(L1波)に航法メッセージを重畳させて地上に送信している。以降の説明では、航法メッセージが重畳された1.57542GHzの電波を衛星信号という。衛星信号は、右旋偏波の円偏波である。
現在、約31個のGPS衛星8(図1においては、4個のみを図示)が存在しており、衛星信号がどのGPS衛星8から送信されたかを識別するために、各GPS衛星8はC/Aコード(Coarse/Acquisition Code)と呼ばれる1023chip(1ms周期)の固有のパターンを衛星信号に重畳する。C/Aコードは、各chipが+1、または−1のいずれかであり、ランダムパターンのように見える。したがって、衛星信号と各C/Aコードのパターンの相関をとることにより、衛星信号に重畳されているC/Aコードを検出することができる。
GPS衛星8は原子時計を搭載しており、衛星信号には原子時計で計時された極めて正確なGPS時刻情報が含まれている。また、地上のコントロールセグメントにより各GPS衛星8に搭載されている原子時計のわずかな時刻誤差が測定されており、衛星信号にはその時刻誤差を補正するための時刻補正パラメーターも含まれている。電子時計10は、1つのGPS衛星8から送信された衛星信号を受信し、その中に含まれるGPS時刻情報と時刻補正パラメーターとを使用して得られた正確な時刻(時刻情報)を内部時刻とする。
衛星信号にはGPS衛星8の軌道上の位置を示す軌道情報も含まれている。電子時計10は、GPS時刻情報と軌道情報とを使用して測位計算を行うことができる。測位計算は、電子時計10の内部時刻にある程度の誤差が含まれていることを前提として行われる。
すなわち、電子時計10の三次元の位置を特定するためのx,y,zパラメーターに加えて時刻誤差も未知数になる。そのため、電子時計10は、一般的には4つ以上のGPS衛星8からそれぞれ送信された衛星信号を受信し、その中に含まれるGPS時刻情報と軌道情報を使用して測位計算を行い、現在地の位置情報を求める。
[電子時計の概略構成]
図2は、電子時計を表面側から見た平面図であり、図3は、電子時計の概略を示す部分断面図である。本実施形態の電子時計10は、第3機能部としてクロノグラフ機能を備えている。
電子時計10は、図2および図3に示すように、外装ケース30と、カバーガラス33と、裏蓋34とを備えている。外装ケース30は、金属で形成された円筒状のケース31に、セラミックで形成されたベゼル32が嵌合されて構成されている。このベゼル32の内周側に、プラスチックで形成されたリング状のダイヤルリング40を介して、円盤状の文字板11が時刻表示部分として配置されている。
文字板11には、指針21,22,23が備えられている。また、文字板11には、中心より、2時方向に円形の第1小窓70と指針71とが、10時方向に円形の第2小窓80と指針81とが、6時方向に円形の第3小窓90と指針91とが、4時方向に矩形のカレンダー小窓15とが、設けられている。文字板11、指針21,22,23、第1小窓70、第2小窓80、第3小窓90およびカレンダー小窓15などは、カバーガラス33を透して、視認可能となっている。
外装ケース30の側面には、文字板11の中心より、8時方向の位置にAボタン61と、10時方向の位置にBボタン62と、2時方向の位置にCボタン63と、4時方向の位置にDボタン64と、3時方向の位置にリューズ50とが、設けられている。これらのAボタン61、Bボタン62、Cボタン63、Dボタン64およびリューズ50が操作されることにより、操作に応じた操作信号が出力される。
電子時計10は、図3に示すように、金属製の外装ケース30の二つの開口のうち、表面側の開口は、ベゼル32を介してカバーガラス33で塞がれており、裏面側の開口は金属で形成された裏蓋34で塞がれている。
外装ケース30の内側には、ベゼル32の内周に取り付けられているダイヤルリング40と、光透過性の文字板11と、文字板11を貫通した指針軸25と、指針軸25を中心に周回する指針21,22,23と、各指針21,22,23,71,81,91を駆動する駆動機構140などが備えられている。
指針軸25は、外装ケース30の平面視中心を通り、表裏方向に延在する中心軸に沿って設けられている。
ダイヤルリング40は、外周端が、ベゼル32の内周面に接触しているとともに、一面がカバーガラス33と並行している平板部分と、内周端が文字板11に接触するように、文字板11側へ傾斜した傾斜部分を備えている。ダイヤルリング40は、平面視においてはリング形状となっており、断面視においてはすり鉢形状となっている。ダイヤルリング40の平板部分と、傾斜部分と、ベゼル32の内周面と、によりドーナツ形状の収納空間が形成されており、この収納空間内には、リング状のアンテナ体110が収納されている。
このアンテナ体110は、リング形状の誘電体を基材として、これに金属のアンテナパターンをメッキや銀ペースト印刷などにより形成したものである。このアンテナ体110は、文字板11の外周に配置されており、ベゼル32の内周面側に配置され、さらにプラスチックで形成されたダイヤルリング40、およびカバーガラス33で覆われているため、良好な受信を確保することが可能となっている。誘電体としては、酸化チタンなどの高周波で使える誘電材料を樹脂に混ぜて成形することができ、これにより誘電体の波長短縮と相俟ってアンテナをより小型化できる。
文字板11は、外装ケース30の内側で時刻を表示する円形の板材であり、プラスチックなどの光透過性の材料で形成され、カバーガラス33との間に指針21,22,23などを備え、ダイヤルリング40の内側に配置されている。
文字板11と、駆動機構140が取り付けられている地板125との間には、光発電を行うソーラーパネル135が備えられている。ソーラーパネル135は、光エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換する複数のソーラーセル(光発電素子)を直列接続した円形の平板である。また、ソーラーパネル135は、太陽光の検出機能も有している。文字板11、ソーラーパネル135および地板125には、指針軸25と、第1小窓70の指針71、第2小窓80の指針81および第3小窓90の指針91の指針軸(図示せず)とが貫通する穴が形成されているとともに、カレンダー小窓15の開口部が形成されている。
駆動機構140は、地板125に取り付けられ、回路基板120で裏面側から覆われている。駆動機構140は、ステップモーターと歯車などの輪列とを有し、当該ステップモーターが当該輪列を介して指針軸25を回転させることにより、表示装置141を構成する各指針を駆動する。
すなわち、第1駆動機構は、内部時計(現在時刻)の「分」および「時」を示す指針(分針)22および指針(時針)23を駆動する。また、図2に示す指針21、第1小窓70の指針71、第2小窓80の指針81および第3小窓90の指針91も同様の駆動機構(図示略)で駆動される。すなわち、第2駆動機構はクロノグラフ機能の「秒」を示す指針(クロノグラフ秒針)21を駆動し、第3駆動機構はクロノグラフ機能の「分」を示す指針(クロノグラフ分針)71を駆動し、第4駆動機構は、内部時計の「秒」を示す指針(小秒針)81を駆動し、第5駆動機構はクロノグラフ機能の「時」を示す指針(クロノグラフ時針)91を駆動する。
回路基板120は、本発明の受信手段および情報取得手段としての受信部(GPSモジュール)121、制御装置300、記憶装置150、およびリチウムイオン電池などの二次電池130を備えている。二次電池130は、ソーラーパネル135が発電した電力で充電される。また、この回路基板120とアンテナ体110とは、アンテナ接続ピン115を用い接続されている。
アンテナ体110は、給電点を通じて給電され、この給電点には、アンテナ体110の裏面側に配置されたアンテナ接続ピン115が接続されている。アンテナ接続ピン115は金属で形成されたピン状のコネクターであり、回路基板120に突設されて、地板125に開口された挿通孔を貫通されて収納空間内へ挿通されている。これにより、回路基板120と、収納空間内部のアンテナ体110とが、アンテナ接続ピン115で接続されている。
[電子時計の表示機構]
文字板11の最外周には、図2に示すように、外周を60分割にする目盛と、さらに、その目盛を5分割にする1/5目盛とが、表記されている。この目盛を用いて、指針21はクロノグラフ機能の「秒」を表示し、指針22は内部時計の「分」を表示し、指針23は内部時計の「時」を表示する。なお、クロノグラフ機能は、Cボタン63と、Dボタン64との操作で、使用することができる。
文字板11に設けられている、円形の第1小窓70の外周には、外周を60分割にする目盛と、「10」から「60」までの10刻みの数字が表記されている。指針71は、この目盛を用いてクロノグラフ機能の「分」を表示する。
文字板11に設けられている円形の第2小窓80の外周には、外周を60分割にする目盛と、「0」から「11」までの数字が表記されている。指針81は、この目盛を用いて内部時計の「秒」を表示する。
第2小窓80の52秒の位置にアルファベットの「Y」と、38秒の位置にアルファベットの「N」の英字が表記されている。この英字は、本発明の小窓に設けられる受信結果を示す表示に該当し、衛星から受信した衛星信号に基づく各種情報の取得結果(Y:受信(取得)成功、N:受信(取得)失敗)と、衛星信号の自動受信(Y:自動受信ON、N:自動受信OFF)の設定とを表す。ユーザーがBボタン62を操作することにより、受信結果の表示モードに移行すると、指針81が「Y」または「N」のいずれか一方を指示し、衛星信号の取得結果を表示する。また、ユーザーがAボタン61とBボタン62とを操作して、指針81を「Y」または「N」に合わせることで、衛星信号の自動受信のON/OFFを設定することができる。
また、第2小窓80は、文字板11の左半分の領域に位置しているため、アルファベットの「Y」,「N」は、幅の広い指針22,23が当該第2小窓80に重なるように位置した場合でも、当該アルファベット「Y」,「N」が認識し易いように第2小窓80の左半分の領域の外縁近傍に配置されている。
なお、本実施形態では、52秒の位置に「Y」の表記が、38秒の位置に「N」の表記が、設けられているが、これに限定されるものではない。「Y」と「N」との表記は、受信結果表示を含む小窓が設けられる位置に応じて、視認しやすい位置に設けることが好ましい。例えば、第2小窓80が文字板11の右半分の領域に位置している場合には、アルファベット「Y」,「N」を第2小窓80の右半分の領域の外縁近傍に配置するようにしてもよい。
文字板11に設けられている円形の第3小窓90の外周に表示された帯状の目盛表示部93について説明する。以下の外周の範囲の説明において、「n時方向」(nは任意の自然数)とあるが、これは第3小窓90の中央から円形の外周をみたときの方向である。
第3小窓90の12時方向から6時方向までの範囲の目盛表示部93には、この範囲を6分割する目盛と「0」から「5」までの数字が表記されている。指針91は、この目盛を用いて、クロノグラフ機能の「時」を表示する。なお、クロノグラフ機能では、指針21,71,91を使用して5時間59分59秒までの計時が可能となっている。
第3小窓90の6時方向から7時方向の範囲の目盛表示部93には、「DST」の英字と「ON、OFF」の英字が表記されている。DST(daylight saving time)は夏時間を意味する。前記ON、OFFの英字は、夏時間(DST:夏時間ON、○:夏時間OFF)の設定を表す。ユーザーがリューズ50とBボタン62を操作して、指針91を「ON」または「OFF」に合わせることで、電子時計10に夏時間のON/OFFを設定することができる。
第3小窓90の7時方向から9時方向までの範囲の目盛表示部93には、円周に沿って、「E」、「M」、「F」の英字が表記されている。この英字は二次電池130のパワーインジケーターであり、電池の残量に応じて、指針91が「E」、「M」、「F」のいずれかを指し示す。
第3小窓90の10時方向の目盛表示部93には、「OFF」の英字が表記されている。この英字は、機内モード(受信禁止モード)を表す。航空機の離着陸時は、航空法によって衛星信号の受信が禁止されている。
第3小窓90の10時方向から12時方向までの範囲の外周には、「TIME」の英字と「FIX」の英字が表記されている。これらの英字は、衛星信号の受信モードを表す。「TIME」はGPS時刻情報を受信し内部時刻を修正する測時モードを示し、「FIX」はGPS時刻情報と軌道情報とを受信して位置情報を算出する測位モードを示す。
カレンダー小窓15は、文字板11を矩形状に開口した開口部に設けられており、開口部から日車の数字が視認可能となっている。この数字は、年月日の「日」を表す。
ここで、協定世界時(UTC)と、時差と、標準時と、タイムゾーン(Time zone)との関係を説明する。
タイムゾーンとは、共通の標準時を使用する地域のことであり、現在、40種類のタイムゾーンが存在している。各タイムゾーンは、標準時とUTCとの時差で区別され、例えば、日本は、UTCより9時間進んだ標準時を使用する、+9時間のタイムゾーンに属している。各タイムゾーンで使用されている標準時は、UTCと、UTCとの時差とで求めることができる。
上述したように、文字板11には、60分割された分および秒を表示する目盛が刻まれ、文字板11の外周部を囲むダイヤルリング40には、この目盛に沿って、協定世界時(UTC)との時差を表す時差情報45が数字と、数字以外の記号と、で表記されている。数字の時差情報45は整数の時差であり、記号の時差情報45は整数以外の時差であることを表している。指針22,23,81で表示された内部時刻と、UTCとの時差は、リューズ50の操作により指針21の指し示す時差情報45で確認することができる。
また、ダイヤルリング40の周囲に設けられているベゼル32には、ダイヤルリング40に表記されている時差情報45の時差に対応した標準時を使用しているタイムゾーンの代表都市名を表す都市情報35が、時差情報45に併記されている。ここで、時差情報45と都市情報35との表記をタイムゾーン表示46という。本実施形態では、全世界で使用されているタイムゾーンの数と等しいタイムゾーン表示46が表記されている。
[電子時計の電気的機構]
図4は、電子時計の電気制御ブロック図である。
電子時計10は、図4に示すように、CPU(中央処理装置)で構成される制御装置300と、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)で構成される記憶装置150と、受信装置(GPSモジュール)121、操作部157、駆動機構140、計時装置155の周辺装置とを備えている。これらの各装置は、データバスを介してデータを送受信する。操作部157は、図2に示すリューズ50、Aボタン61、Bボタン62、Cボタン63、Dボタン64である。なお、電子時計10は、電源となる充電可能な二次電池130(図3参照)を内蔵している。二次電池130は、ソーラーパネル135から充電回路136を介して供給される電力で充電される。
受信部121は、アンテナ体110に接続され、アンテナ体110を介して受信した衛星信号を処理してGPS時刻情報や位置情報を取得する。アンテナ体110は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星8(図1参照)から送信され、図2に示すカバーガラス33とダイヤルリング40とを通過した衛星信号の電波を受信する。
そして、受信部121は、図示を略すが、通常のGPS装置と同様に、GPS衛星8(図1参照)から送信される衛星信号を受信してデジタル信号に変換するRF(Radio Frequency)部と、受信信号の相関判定を実行して航法メッセージを復調するBB部(ベースバンド部)と、BB部で復調された航法メッセージ(衛星信号)からGPS時刻情報や位置情報(測位情報)を取得して出力する情報取得手段と、を備えている。したがって、受信部121によって受信手段が構成される。
RF部は、バンドパスフィルター、PLL回路、IFフィルター、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、ADC(A/D変換器)、ミキサー、LNA(Low Noise Amplifier)、IFアンプ等を備えている。バンドパスフィルターで抜き出された衛星信号は、LNAで増幅された後、ミキサーでVCOの信号とミキシングされ、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)にダウンコンバートされる。ミキサーでミキシングされたIFは、IFアンプ、IFフィルターを通り、ADCでデジタル信号に変換される。
BB部は、GPS衛星8で送信時に使用されたものと同一のC/Aコードからなるローカルコードを生成するローカルコード生成部と、ローカルコードとRF部から出力される受信信号との相関値を算出する相関部とを備える。そして、相関部で算出された相関値が所定の閾値以上であれば、受信した衛星信号に用いられたC/Aコードと、生成したローカルコードとが一致していることになり、衛星信号を捕捉(同期)することができる。このため、受信した衛星信号を、ローカルコードを用いて相関処理することで、航法メッセージを復調することができる。
情報取得手段は、BB部で復調した航法メッセージからGPS時刻情報や位置情報を取得する。航法メッセージには、プリアンブルデータおよびHOWワードのTOW(Time of Week、「Zカウント」ともいう)、各サブフレームデータが含まれている。サブフレームデータは、サブフレーム1からサブフレーム5まであり、各サブフレームには、例えば、週番号データや衛星健康状態データを含む衛星補正データ等や、エフェメリス(GPS衛星8毎の詳細な軌道情報)や、アルマナック(全GPS衛星8の概略軌道情報)などのデータが含まれている。したがって、情報取得手段は、受信した航法メッセージから所定のデータ部分を抽出することにより、GPS時刻情報や航法情報を取得することができる。
また、サブフレーム4および5は、全衛星の軌道情報(アルマナック)や電離層補正情報が含まれ、これらはデータ数が多いためにページ単位に分割されてサブフレームに収容される。すなわち、サブフレーム4および5により送信されるデータは、それぞれページ1〜25に分割されており、フレームごとに異なるページの内容が順番に送られている。すべてのページの内容を送信するには25フレームを必要とするため、航法メッセージの全情報を受信するには12分30秒の時間を要する。なお、閏秒情報(閏秒更新情報)は、サブフレーム4のページ18に格納されており、当該サブフレーム4のページ18を受信すれば、閏秒情報を取得できる。
[計時装置]
計時装置155は、二次電池130に蓄積された電力で駆動される水晶振動子等を備え、水晶振動子の発振信号に基づく基準信号を用いて時刻データを更新する。
[記憶装置]
電子時計10の記憶装置150は、前述したように、ROMおよびRAMを備える。ROMには、制御装置300で実行されるプログラムやタイムゾーン情報などが記憶される。タイムゾーン情報とは、共通の標準時を使用する地域(タイムゾーン)の位置情報(緯度・経度)と、UTCに対する時差と、を管理するデータである。
制御装置300は、記憶装置150のRAMを作業領域として使用し、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより、各種の演算、制御および計時を行う。この計時は、例えば、不図示の発振回路からの基準信号のパルス数を計数することによって行われる。
制御装置300は、GPS時刻情報と時刻補正パラメーターとから算出した時刻情報と、GPS時刻情報と軌道情報とから算出した現在地の位置情報(緯度、経度)と、ROMに記憶されたタイムゾーン情報とに基づいて内部時計を修正する。制御装置300は、内部時刻が表示されるように、駆動機構140を駆動する制御を行う。これにより、電子時計10には、指針22,23,81(図2参照)により内部時刻が表示される。
なお、記憶装置150には、位置情報衛星の軌道情報(アルマナック、エフェメリス)は記憶されていない。電子時計10は、腕時計であり、記憶装置150の容量にも制約があり、また、二次電池130の容量にも制約があって軌道情報を取得するために長時間の受信を行うことが難しいためである。したがって、電子時計10の受信処理は、軌道情報を有していないコールドスタート状態で行われる。
[制御装置]
制御装置300は、電子時計10を制御するCPUで構成されている。制御装置300は、第1機能部(測時部)310と、第2機能部(測位部)320と、第3機能部(クロノグラフ部)330と、タイムゾーン設定部340と、タイムゾーン修正部350と、時刻修正部360を備える。
[第1機能部(測時部)]
第1機能部310は、受信部121を作動して測時モードでの受信処理を行う測時部で構成される。本実施形態では、第1機能部310は、自動受信処理と手動受信処理とで測時モードでの受信処理を実行する。
自動受信処理は、定時自動受信処理と、光自動受信処理の2種類がある。すなわち、第1機能部310は、計時している内部時刻データが、記憶装置150に記憶された定時受信時刻になった場合に、受信部121を作動して測時モードでの定時自動受信処理を行う。
また、第1機能部310は、ソーラーパネル135の発電電圧または発電電流が設定値以上となり、屋外においてソーラーパネル135に日光が照射していると判断できる場合に、受信部121を作動して測時モードでの光自動受信処理を行う。なお、ソーラーパネル135の発電状態で受信部121を作動する処理の回数は、1日に1回などに制約してもよい。
さらに、利用者が操作部157のBボタン62を第1設定時間(3秒以上、6秒未満)押して強制受信操作を行った場合、第1機能部310は、受信部121を作動して測時モードでの手動受信処理を行う。
第1機能部310は、受信部121で少なくとも1つのGPS衛星8を捕捉し、そのGPS衛星8から送信される衛星信号を受信して時刻情報を取得する。そして、時刻修正部360は、時刻情報の取得に成功した場合、取得した時刻情報で現在時刻表示を更新する。
[第2機能部(測位部)]
第2機能部320は、利用者が操作部157のBボタン62を第2設定時間(6秒以上)押して離した場合に、受信部121を作動して測位モードでの受信処理を行う。したがって、Bボタン62は、測時モードおよび測位モードの受信処理の実行を指示する受信ボタンである。
第2機能部320は、測位モードでの受信処理を開始すると、受信部121で少なくとも3個、好ましくは4個以上のGPS衛星8を捕捉し、各GPS衛星8から送信される衛星信号を受信して時刻情報を取得し、さらに位置情報を算出して取得する。
そして、制御装置300は、位置情報の取得に成功した場合、取得した位置情報(緯度、経度)に基づいてタイムゾーンデータ(時差情報)を取得して設定する。
例えば、日本標準時(JST)は、UTCに対して9時間進めた時刻(UTC+9)であるため、測位モードで取得した位置情報が日本である場合には、制御装置300は、日本標準時の時差情報(+9時間)を設定する。このため、指針22,23,81で表示される時刻は、UTCにタイムゾーンデータを加算した時刻となる。
[第3機能部]
第3機能部330は、本実施形態ではクロノグラフ機能を実行する。時刻表示モードにおいて、Cボタン63が押されると、第3機能部330が実行され、クロノグラフがスタートする。また、Cボタン63が再度押されると、クロノグラフがストップし、ストップ状態でDボタン64が押されると、クロノグラフがリセットされて時刻表示モードに戻る。したがって、Cボタン63は、第3機能部330の実行を指示する機能ボタンである。
[タイムゾーン設定部]
タイムゾーン設定部340は、第2機能部320で位置情報の取得に成功した場合、取得した位置情報(緯度、経度)に基づいてタイムゾーンデータを設定する。具体的には、記憶装置150に記憶されたタイムゾーンデータ記憶部から位置情報に対応するタイムゾーンデータ(タイムゾーン情報つまり時差情報)を選択して取得し、タイムゾーンデータとして設定する。
[タイムゾーン修正部]
タイムゾーン修正部350は、タイムゾーン設定部340がタイムゾーン情報を設定すると、指針22,23,81で表示される時刻を、前記タイムゾーンデータを用いて修正する。
[時刻修正部]
時刻修正部360は、第1機能部310や第2機能部320の受信処理で時刻情報の取得に成功した場合、取得した時刻情報に基づいて駆動機構140によって指針21,22,23を移動し、時刻表示を更新する。
[電子時計の制御]
次に、電子時計10の制御処理について、図5〜9のフローチャートも参照して説明する。
[通常時刻表示モード]
図5は、電子時計10において、通常時刻を表示する通常時刻表示モードS1の処理を示すフローチャートである。この通常時刻表示モードでは、計時装置155で計時される通常時刻が指針(時針)23、指針(分針)22、指針(小秒針)81により表示される。また、カレンダー小窓15に表示される日車の数字で日を示す。
この通常時刻表示モードにおいて、制御装置300は、ボタン操作があるかを判定する(S2)。S2でNoと判定されると、制御装置300は、電池電圧検出タイミングになったか否かを判定する(S3)。この電池電圧検出タイミングは、本実施形態では1分間隔に設定している。S3でNoと判定された場合は、制御装置300はS2に戻って処理を継続する。
S3でYesと判定されると、制御装置300は、電池電圧検出処理を行う(S4)。
次に、制御装置300は、S4で検出した電池電圧(電池残量)が第1閾値(例えば、4.0V)以上であるかを判定する(S5)。
制御装置300は、S5でYesと判定すると、指針(モード針)91を第3小窓90の目盛表示部93のうちの「F」を指示する位置に移動し、受信許可モードに設定する(S6)。
制御装置300は、S5でNoと判定すると、S4で検出した電池電圧が第2閾値(例えば、3.6V)以上であるかを判定する(S7)。
制御装置300は、S7でYesと判定すると、つまり検出した電池電圧が3.6V以上、4.0V未満の場合、指針(モード針)91を第3小窓90の目盛表示部93のうちの「M」を指示する位置に移動し、受信許可モードに設定する(S8)。
制御装置300は、S7でNo判定すると、つまり検出した電池電圧が3.6V未満(検出できなかった場合も含む)の場合、指針(モード針)91を第3小窓90の目盛表示部93のうちの「E」を指示する位置に移動し、受信禁止モードに設定する(S9)。
ここで、目盛「F」は「Full」の略であり、「M」は「Middle」の略であり、「E」は「Empty」の略である。したがって、利用者は、二次電池130の電池残量が十分にあるのか(Fの場合)、半分程度であるのか(Mの場合)、ほとんど無く受信できない状態であるのか(Eの場合)を容易に判断できる。
そして、制御装置300は、S6,S8,S9の処理後は、通常時刻表示モードS1のスタートに戻る。
また、制御装置300は、S2でボタン操作有りと判定した場合(S2でYes)、図6に示す機能実行処理S10を実行する。
[機能実行処理]
機能実行処理S10が実行されると、制御装置300は、Aボタン61、Bボタン62、63、Dボタン64のいずれのボタンがどのように操作されたかを判定する。
具体的には、受信関係の機能を実行するBボタン62を操作した場合、制御装置300は、Bボタン62が第1設定時間(例えば、3秒以上、6秒未満)押されたかを判定し(S11)、S11でNoの場合はBボタン62が第2設定時間(例えば、6秒以上)押されたかを判定し(S12)、S12でNoの場合はBボタン62が第1設定時間未満(例えば、3秒未満)押されたかを判定する(S13)。
また、制御装置300は、S13でNoの場合はAボタン61が所定時間(例えば、3秒以上)押されたかを判定し(S14)、S14でNoの場合はCボタン63が押されたかを判定し(S15)、S15でNoの場合はリューズが0段目から1段目に引かれた状態(1段引き状態)でBボタン62が所定時間(例えば、3秒以上)押されたかを判定する(S16)。
一方、制御装置300は、S11でYesと判定した場合は、第1機能部310を実行し(S20)、S12でYesと判定した場合は、第2機能部320を実行し(S30)、S13でYesと判定した場合は、受信結果表示処理を実行する(S17)。ただし、S9で受信禁止に設定されている場合は、S20,S30の処理は禁止される。
また、制御装置300は、S14でYesと判定した場合は、受信の許可(ON)、禁止(OFF)の切替処理を実行し(S18)、S15でYesと判定した場合は、第3機能部330を実行し(S40)、S16でYesと判定した場合は、DST(サマータイム)のON/OFFの切替処理を実行する(S19)。
そして、制御装置300は、各処理S20,S30,S17,S18,S40,S19を実行した場合と、S16でNoと判定した場合は、図5の通常時刻表示モードS1に戻る。
以下に前記各処理S20,S30,S17,S18,S40,S19について説明する。
[第1機能部実行処理]
図7は第1機能部実行処理(測時受信処理)S20を示すフローチャートである。
Bボタン62を第1設定時間押したことで、第1機能部310の実行処理S20が開始されると、図7に示すように、第1機能部310は測時モードでの受信を開始する(S21)。また、第1機能部310は、指針(モード針)91を測時モードを指示する位置、つまり目盛表示部93の「TIME」を指示する位置に移動する(S22)。
第1機能部310は、Cボタン63が押されたかを判定する(S23)。第1機能部310は、S23でYesと判定した場合、受信を中止し(S24)、第3機能部330の実行処理S40を開始する。
すなわち、本実施形態では、受信中に、クロノグラフ機能のスタートボタン(Cボタン63)が押された場合には、受信を中止してクロノグラフをスタートする。第3機能部330の実行処理S40の詳細は後述する。
第1機能部310は、S23でNoと判定した場合、Aボタン61が押されたかを判定する(S25)。第1機能部310は、S25でYesと判定した場合、受信を中止し(S24)、第1機能部実行処理S20を終了する。すなわち、本実施形態では、測時モードでの受信中にAボタン61が押されると、第1機能部310は受信処理をキャンセルして中止する。したがって、Aボタン61は、第1機能部310の実行の中断を指示するボタンである。
そして、第1機能部310は、S25でNoと判定した場合、測時モードでの受信に成功したかを判定する(S26)。第1機能部310は、S26でNoと判定した場合、予め設定された受信時間(例えば30秒)が経過したかを判定し(S27)、S27でNoと判定した場合はS23に戻って処理を継続する。
一方、第1機能部310は、S27でYesと判定した場合、つまり30秒経過しても衛星信号の受信に成功しない場合は、電子時計10が衛星信号を受信できない環境に配置されていると判断し、第1機能部実行処理S20を終了する。
第1機能部310は、受信に成功してS26でYesと判定すると、取得した時刻情報を用いて時刻修正処理を行い(S28)、指針22,23,81で表示される表示時刻(現時刻)を更新する(S29)。なお、この現時刻は、前回の測位受信や利用者がリューズ50を操作することで設定したタイムゾーンに対応した場所の時刻であり、通常は、電子時計10を装着した利用者が滞在している現地のローカルタイムである。
第1機能部310は、S27でYesと判定つまり受信に失敗した場合と、S29で表示時刻更新が終了した場合と、S25でYesと判定つまり受信の中断が指示された場合は、第1機能部実行処理S20を終了し、図5,6に示すように、通常時刻表示モードS1に戻る。
[第2機能部実行処理]
図8は第2機能部実行処理(測位受信処理)S30を示すフローチャートである。
Bボタン62を第2設定時間押したことで、第2機能部320の実行処理S30が開始されると、図8に示すように、第2機能部320は測位モードでの受信を開始する(S31)。また、第2機能部320は、指針(モード針)91を測位モードを指示する位置、つまり目盛表示部93の「FIX」を指示する位置に移動する(S32)。
第2機能部320は、Cボタン63が押されたかを判定する(S33)。第2機能部320は、S33でYesと判定した場合、第1機能部310と同じく、受信を中止し(S34)、第3機能部330の実行処理S40を開始する。
第2機能部320は、S33でNoと判定した場合、Aボタン61が押されたかを判定する(S35)。第2機能部320は、S35でYesと判定した場合、受信を中止し(S34)、第2機能部実行処理S30を終了する。すなわち、測位モードでの受信中に、Aボタン61が押された場合も、測時モードでの受信中と同じく、第2機能部320は受信処理をキャンセルして中止する。したがって、Aボタン61は、第1機能部310および第2機能部320の実行の中断を指示するボタンとして兼用されている。
そして、第2機能部320は、S35でNoと判定した場合、測位モードでの受信に成功したかを判定する(S36)。第2機能部320は、S36でNoと判定した場合、予め設定された受信時間(例えば2分)が経過したかを判定し(S37)、S37でNoと判定した場合はS33に戻って処理を継続する。
一方、第2機能部320は、S37でYesと判定した場合、つまり2分経過しても衛星信号の受信に成功しない場合は、電子時計10が少なくとも3つのGPS衛星8を捕捉して衛星信号を受信できない環境に配置されていると判断し、第2機能部実行処理S30を終了する。
第2機能部320は、受信に成功してS36でYesと判定すると、取得した時刻情報を用いて時刻修正処理を行い(S38)、算出した位置情報に基づいてタイムゾーンを修正し(S39)、指針22,23,81を移動して修正されたタイムゾーンの現時刻(ローカルタイム)を更新する(S50)。
第2機能部320は、S37でYesと判定、つまり受信に失敗した場合と、S50で表示時刻更新が終了した場合と、S35でYesと判定つまり受信の中断が指示された場合は、第2機能部実行処理S30を終了し、図5,6に示すように、通常時刻表示モードS1に戻る。
[受信結果表示]
Bボタン62を第1設定時間(例えば3秒)未満押したことで、受信結果表示処理S17が実行されると、制御装置300は、前回の受信結果を表示する。具体的には、制御装置300は、指針(モード針)91を、前回の受信モードが測時モードであればTIMEを指示する位置に移動し、測位モードであればFIXを指示する位置に移動する。また、制御装置300は、指針(小秒針)81を、前回の受信結果が成功であれば第2小窓80の「Y」を指示する位置に移動し、前回の受信結果が失敗であれば第2小窓80の「N」を指示する位置に移動する。この受信結果表示は、所定時間(例えば5秒)経過すると終了し、通常時刻表示モードS1に戻る。また、受信結果表示は、Bボタン62を再度押したり、表示キャンセル用に設定されたボタン(例えばDボタン64)を押すことで終了してもよい。
[受信のON/OFFの設定]
Aボタン61を設定時間(例えば3秒以上)押したことで、受信ON/OFF切替処理S18が実行されると、制御装置300は、受信の許可(ON)、禁止(OFF)の各モードを交互に切り替える。具体的には、制御装置300は、受信禁止モード(OFFモード、機内モード)であれば、指針(モード針)91を目盛表示部93の10時方向の「OFF」を指示する位置に移動する。すなわち、指針91を目盛表示部93の「F」と「TIME」の間の「OFF」を指示する位置に移動する。
一方、制御装置300は、受信許可モード(ON)であれば、指針91を通常時刻表示モードと同じく電池電圧レベルを指示する位置(F,M,Eのいずれか)に移動する。
そして、制御装置300は、受信禁止モード(OFFモード)に設定されている場合は、第1機能部310、第2機能部320の受信処理(自動受信、手動受信の両方)を禁止する。すなわち、Bボタン62が第1設定時間や第2設定時間押されても、第1機能部310や第2機能部320は処理を開始せず、指針91を「OFF」の位置に移動する。このため、飛行機に搭乗している場合に衛星信号の受信動作が開始されることを禁止でき、受信操作を行っても指針91が「OFF」の位置を指示するため、利用者は受信禁止モードに設定されていることを容易に把握できる。
この受信禁止モード(OFF)の表示は、所定時間(例えば5秒)経過すると終了し、通常時刻表示モードS1に戻る。また、受信禁止モード(OFF)の表示は、Aボタン61を再度押したり、表示キャンセル用に設定されたボタン(例えばDボタン64)を押すことで終了してもよい。
[第3機能部実行処理]
図9は第3機能部実行処理(クロノグラフ処理)S40を示すフローチャートである。
Cボタン63を押したことで、第3機能部330の実行処理S40が開始されると、図9に示すように、第3機能部330はクロノグラフ機能をスタートする(S41)。
すると、第3機能部330は、指針(1/5秒クロノグラフ針)21、指針(分クロノグラフ針)71、指針(時クロノグラフ針)91の運針を開始する(S42)。具体的には、指針21が12時位置(0秒位置)から時計回りに動き出す。また、指針91は、0時間である12時位置の初期位置に移動する。なお、指針71は、通常時刻表示モードで0分である60分位置に位置しているので、その状態のままスタートする。
指針21は60秒経過する毎に1周移動し、指針71は指針21が1周する毎に、つまり1分毎に1目盛(1分)移動する。さらに、指針71は60分経過する毎に1周移動し、指針91は指針71が1周する毎に、つまり1時間毎に1目盛(1時間)移動する。
指針91は最大で6時間の位置まで移動する。したがって、第3機能部実行処理(クロノグラフ処理)S40は、最大で6時間計測できる。
第3機能部330は、クロノグラフの動作中に、Cボタン63が押されたかを判定し(S43)、押された場合にはクロノグラフ動作をストップする(S44)。すると、各指針21,71,91も停止する(S45)。
第3機能部330は、クロノグラフ動作の停止中に、Dボタン64が押されたかを判定し(S46)、S46でNoの場合、Cボタン63が押されたかを判定する(S47)。
第3機能部330は、S47でNoの場合は、S46に戻って処理を継続する。
第3機能部330は、S47でYesの場合、つまり再度Cボタン63が押された場合は、S41に戻ってクロノグラフ動作を再開する。
また、第3機能部330は、クロノグラフ動作の停止中に、Dボタン64が押されてS46でYesと判定した場合は、クロノグラフ動作をリセット(中断)する(S48)。したがって、Dボタン64は、第3機能部330の実行の中断を指示するボタンである。そして、第3機能部330は、指針21、71を初期位置である12時位置に戻し、指針91は通常時刻表示モードと同様に電池残量表示に戻す(S49)。
そして、第3機能部330は第3機能部実行処理S40を終了し、図5,6に示すように、通常時刻表示モードS1に戻る。
[タイムゾーンの確認および変更]
リューズ50を1段引き状態にすると、設定中のタイムゾーンが確認できる。制御装置300は、指針21を現在設定されているタイムゾーンの都市名および時差表示を指示する位置に移動する。
この状態で、リューズ50を正転(時計回り)に回転すると、制御装置300は、タイムゾーンの時差を「+1」して、指針21も時計回りに移動する。リューズ50を逆転(反時計回り)に回転すると、制御装置300は、タイムゾーンの時差を「−1」して、指針21も反時計回りに移動する。
このタイムゾーンの変更に伴い、制御装置300は、指針22,23の指示位置を指針21が示すタイムゾーンの時刻に変更する。
[DSTのON/OFFの設定]
そして、リューズ50が1段引き状態では、指針91は、DSTのON/OFFを表示する。この状態で、Bボタン62を3秒以上押すと、制御装置300は、DSTのON/OFF切替処理S19を実行する。制御装置300は、DSTのON、OFFの各モードを交互に切り替える。
そして、リューズ50を0段位置まで押し込むと、DSTのON/OFF切替処理S19が終了し、通常時刻表示モードS1に戻る。
[第1実施形態の作用効果]
上述した本発明の第1実施形態における電子時計10によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、Bボタン62の押し時間を変更することで、第1機能部310による第1機能部実行処理(測時受信処理)S20と、第2機能部320による第2機能部実行処理(測位受信処理)S30とを実行できる。また、Cボタン63を押すことで、第3機能部330による第3機能部実行処理(クロノグラフ処理)S40を実行できる。このように、各ボタン62,63の各一回の操作で、各機能部310,320,330の実行を開始できるので、モード選択操作を行ってから、実行開始操作を行うことで二回の操作で実行する場合に比べて、操作性を向上できる。したがって、利用者は、多機能の電子時計10を操作性よく扱うことができ、ユーザビリティを向上できる。
また、モード針となる指針91を備えており、各機能部310,320,330を実行した際に、利用者は指針91の指示位置を確認することで、現在実行されている機能を容易に把握できる。したがって、利用者は意図した機能が実行されているかを容易に確認でき、この点でもユーザビリティを向上できる。
さらに、モード針である指針91は、第3機能部330によるクロノグラフ機能が実行されている場合には、時クロノグラフ針として機能し、クロノグラフの時間を指示するインジケーター針として用いられるので、利用者は第3機能が実行されていることと、クロノグラフ機能による測定値とを同時に確認できる。
さらに、第1機能部310や第2機能部320が実行中であっても、Cボタン63を押すことで第3機能部330を実行してクロノグラフを開始できる。このため、時間計測操作を他の操作に比べて優先できるので、時間計測を開始したい利用者の希望に応えることができ、この点でもユーザビリティを向上できる。
第1機能部310による測時受信と、第2機能部320による測位受信とは、同じBボタン62の押す時間を変えることで選択しており、第3機能部330は別のCボタン63を押すことで実行するため、ボタン数を抑制しつつ操作性を向上できる。したがって、腕時計においても、ボタン数と操作性とを両立できる。
さらに、第1機能部310および第2機能部320の実行の中断を指示するAボタン61と、第3機能部330の実行の中断を指示するDボタン64とを設けたので、測時モードおよび測位モードの受信処理の中断指示用のボタンをAボタン61で兼用できる。したがって、第1機能部310、第2機能部320の実行中断用のボタンを別々に設ける必要が無く、ボタン数を少なくできる。
また、測時モードおよび測位モードのいずれの場合もAボタン61で実行を中断でき、クロノグラフ機能はDボタン64で実行を中断でき、機能別に中断ボタンが設定されているので、利用者は中断ボタンを把握しやすく、操作性を向上できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図面に基づいて説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る電子時計10Aを示す正面図である。
電子時計10Aは、受信中や受信結果のモード表示を指針21で行う点が前記第1実施形態と相違する。このため、指針91は、時クロノグラフ針として機能する点は同じであるが、モード針としては、電池残量のみを表示する。
したがって、第1実施形態と異なる点についてのみ詳しく説明する。
[通常時刻表示モード]
第2実施形態の電子時計10Aにおいても、制御装置300は、第1実施形態の図5と同じ通常時刻表示モードの制御を行う。このため、一定時間間隔で電池電圧検出処理(図5のS4)を行い、その検出結果を指針91で表示する。すなわち、検出した電池電圧が第1閾値(4.0V)以上であれば指針91で「F」を指示し、第2閾値(3.6V)以上、第1閾値未満であれば指針91で「M」を指示し、第2閾値未満であれば指針91で「E」を指示する。
そして、ボタン操作が行われると、図6〜9と同じ機能実行処理を行う。
[受信動作]
すなわち、電子時計10Aは、Bボタン62が第1設定時間押されると、第1機能部310による第1機能部実行処理S20を実行する。また、電子時計10Aは、Bボタン62が第2設定時間押されると、第2機能部320による第2機能部実行処理S30を実行する。各処理S20,S30は第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
なお、電子時計10Aでは、受信モードを示すモード針は、指針21である。このため、第1機能部310で測時モードの受信処理が行われている場合は、指針21は文字板11に表示された「TIME」の位置を指示し、第2機能部320で測位モードの受信処理が行われている場合は「FIX」の位置を指示する。
また、電子時計10Aは、Aボタン61が3秒以上押されると、受信ON/OFF切替処理が実行される。そして、制御装置300は、受信禁止モード(OFFモード、機内モード)に設定されると、指針(モード針)21を文字板11の「OFF」を指示する位置に移動する。
さらに、受信禁止モード(OFFモード)に設定されている場合に、Bボタン62が第1設定時間や第2設定時間押されても、第1機能部310や第2機能部320は処理を開始せず、指針21を「OFF」の位置に移動する。
[クロノグラフ]
通常時刻表示モード、受信処理中にCボタン63を押すと、第1実施形態と同じく第3機能部330による第3機能部実行処理S40が実行される。この処理S40も第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
[第2実施形態の作用効果]
第2実施形態の電子時計10Aによれば、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏する上、次のような効果がある。
受信モードを指針91に比べて長い指針21で指示しているので、利用者は受信処理中の受信モードや受信禁止モードの設定が確認しやすくなり、ユーザビリティを向上できる。
また、指針91は、モード針として機能する場合は、電池残量のみを指示すればよいので、利用者が指示内容を確認しやすくなり、この点でもユーザビリティを向上できる。
[変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記第1実施形態の電子時計10では、指針91はモード針として機能する場合(第3小窓90の目盛表示部93の左半分を指示する場合)、受信モード表示、電池残量表示、DSTの設定表示の複数の機能を兼用していたが、図11(A)に示すように、受信モードのみを表示するように設定してもよい。この図11(A)では、目盛表示部93の左半分に受信モードを示す「OFF」、「TIME」、「FIX」が表示される。なお、目盛表示部93の右半分は時クロノグラフ針として機能する場合の目盛であり、第1実施形態と同じである。
そして、指針91は、受信結果表示処理S17のときに最後に受信した受信モードを指示する。受信結果は第1実施形態と同様に指針81で指示する。また、第2実施形態のように、Aボタン61で受信モードを選択する場合には、指針91は「OFF」、「TIME」、「FIX」を順次移動する。
この例では、指針91は、モード針として機能する場合は、受信モードのみを指示すればよいので、利用者が指示内容を確認しやすくなり、この点でもユーザビリティを向上できる。
また、図11(B)に示すように、目盛表示部93の左半分に、受信モードと、受信結果を表示するように設定してもよい。この図11(B)では、目盛表示部93の左半分に受信モードを示す「OFF」、「TIME」、「FIX」と、受信結果を示す「YES」、「NO」が表示される。なお、目盛表示部93の右半分は時クロノグラフ針として機能する場合の目盛であり、第1実施形態と同じである。
そして、指針91は、受信結果表示処理S17のときに、まずは最後に受信した受信モードを指示し、一定時間経過後、あるいは再度Bボタン62を押した場合に、指針91は受信結果を成功(YES)、失敗(NO)を指示して示す。また、第2実施形態のように、Aボタン61で受信モードを選択する場合には、指針91は「OFF」、「TIME」、「FIX」を順次移動する。
この例では、指針91は、モード針として機能する場合は、受信モードと受信結果を指示するので、利用者は1つの指針91の指示のみを確認することで、受信モードおよび受信結果を確認できる。このため、指針91、指針81の2つの指針を確認する必要が無いため、指示内容を確認しやすくなり、この点でもユーザビリティを向上できる。
さらに、図12(A)〜(C)に示すように、目盛表示部93の左半分に、受信モード(OFF、TIME、FIX)および電池残量(E,M,F)を表示するように設定してもよい。なお、図12(A)〜(C)は、表示の並び順が異なるものであり、図12(A)は、目盛表示部93の左半分の下側から時計回りに、「E、M、F、OFF、TIME、FIX」と並べたものであり、図12(B)は、目盛表示部93の左半分の下側から時計回りに、「FIX、TIME、OFF、E、M、F」と並べたものである。また、図12(C)は図12(B)の「OFF」と「E」を同じ位置に設定したものである。
これらの表示例によれば、前記第1実施形態に比べて、DSTの設定表示が無いため、指針91の指示を確認しやすく、ユーザビリティを向上できる。
また、図13は、第1実施形態の電子時計10に対して、目盛表示部93の左半分に表示される記号を変更したものである。すなわち、電池残量の「E,M,F」の代わりに「L0,L1,L2」と表示し、受信モードの「FIX、TIME,OFF」の代わりに「4+」、「1」、飛行機のマークで表示したものである。すなわち、電池残量(電池電圧)をレベルを意味するL0〜L2で表示し、受信モードを4つ以上の衛星信号を受信する測時モード、1つの衛星信号でよい測時モード、受信を禁止する飛行機の機内モードを表示することで、利用者によっては理解しやすい場合があり、ユーザビリティを向上できる場合もある。
また、図14(A)に示すように、目盛表示部93の左半分に、曜日と、受信モードとを表示するように設定してもよい。この図14(A)では、目盛表示部93の左半分に上から反時計回りに、「S、M、T、W,T,F、S」が表示され、それぞれ「日、月、火、水、木、金、土」を示す。さらに、受信モードを示す「OFF」、「TIME」、「FIX」も表示される。
そして、通常時刻表示モードでは、指針91で曜日を指示し、受信モード表示や、時クロノグラフ針として機能する場合には、それぞれの表示を指示すればよい。
この例では、曜日を指針91で指示できるので、ユーザビリティを向上できる。
図14(B)は、目盛表示部93の左半分は、図13と同一である。また、目盛表示部93の右半分は、第3機能部330としてカウントダウンタイマー機能を設定した場合の時間のカウントを示す目盛となっている。すなわち、計測時間を設定することで、最大6時間のカウントダウンタイマーとして機能させることができる。したがって、指針91は、1時間が経過する毎に、反時計回りに−1時間分移動し、0時間の位置までカウントすることができる。
この例では、第3機能部330をカウントダウンタイマーとして機能させることができるので、残り時間を計測する場合に利便性が高い。
図15〜17は、第2実施形態の変形例であり、図15は温度計を設けて計測した温度を表示する例であり、図16は高度計を設けて計測した高度を表示する例であり、図17は脈拍計を設けて計測して脈拍数を表示する例である。
図15の例では、通常時刻表示モードにおいて、Bボタン62を3秒以上押すと、サーミスタなどの温度計を用いて温度を測定し、温度測定に成功した場合は指針91を移動して測定温度を指示する。図15の目盛表示部93では、左半分に−20℃(6時位置)から70℃(12時位置)まで指示できるように設定されている。
この温度測定表示は、設定時間、例えば30秒間行われ、設定時間が経過すると、通常時刻表示モードに戻る。この場合、指針91は初期位置である12時位置に戻る。
図16の例では、通常時刻表示モードにおいて、Bボタン62を3秒以上押すと、気圧計などの高度計を用いて高度を測定し、高度測定に成功した場合は指針91を移動して測定高度を指示する。図16の目盛表示部93では、左半分に−200m(6時位置)から700m(12時位置)まで指示できるように設定されている。なお、気圧計は、−1000m〜10000m程度の範囲を測定できるため、電子時計10の製品の特性に応じて目盛を変更することができる。例えば、日常生活で使用される場合には、−100mから600m程度の範囲の目盛に設定すればよいし、日本で登山用に使用される場合には、−100mから4000m程度の範囲の目盛に設定すればよい。
この高度測定表示は、設定時間、例えば30秒間行われ、設定時間が経過すると、通常時刻表示モードに戻る。この場合、指針91は初期位置である12時位置に戻る。
図17の例では、通常時刻表示モードにおいて、Bボタン62を3秒以上押すと、脈拍計を用いて脈拍数を測定し、測定に成功した場合は指針91を移動して脈拍数を指示する。
なお、脈拍計としては、光電センサーを使用し、腕の血管に流れる血液量を検出して脈拍数を算出するものなどが利用できる。脈拍数は、1分間の拍動の数(bpm、beats per minute)で示される。
図17の目盛表示部93では、左半分に0bpm(6時位置)から270bpm(12時位置)まで指示できるように設定されている。
この脈拍数測定表示は、設定時間、例えば30秒間行われ、設定時間が経過すると、通常時刻表示モードに戻る。この場合、指針91は初期位置である12時位置に戻る。
なお、指針91で指示する測定値としては、歩数や消費カロリー、方位などでもよい。
要するに、第1機能部310、第2機能部320は、測時受信、測位受信の機能であるが、第3機能部330はそれ以外の機能を実行できるものであればよい。さらに、受信機能以外の機能は複数設定してもよい。例えば、前記実施形態や変形例のように、クロノグラフ機能を実行する第3機能部330に加えて、電池残量表示機能や、温度、高度、脈拍計などの測定機能を第4機能部として設けてもよいし、さらに他の機能を第5機能部として設けてもよい。
操作部としては、各機能部毎に独立したボタンを設けてもよい。例えば、Aボタン61を第1ボタンとし、Bボタン62を第2ボタンとし、Cボタン63を第3ボタンとし、Aボタン61を押すと第1機能部310を実行し、Bボタン62を押すと第2機能部320を実行し、Cボタン63を押すと第3機能部330を実行するようにしてもよい。
また、操作部としては、1つのボタンの押す時間を変えることで各機能部を選択してもよい。例えば、Bボタン62を第1設定時間(例えば3秒以上、6秒未満)押すと第1機能部310が実行され、第2設定時間(例えば6秒以上)押すと第2機能部320が実行され、第3設定時間(例えば1秒以上、3秒未満)押すと第3機能部330が実行されるように構成してもよい。
このボタン数は、機能部の数と電子時計10のデザインなどを考慮して設定すればよい。
位置情報衛星の例として、GPS衛星8について説明したが、これに限られない。例えば、位置情報衛星としては、ガリレオ(EU)、GLONASS(ロシア)、Beidou(中国)などの他の全地球的公航法衛星システム(GNSS)で利用される衛星が適用できる。また、静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS)などの静止衛星や、準天頂衛星等の特定の地域のみで検索できる衛星も適用できる。
10、10A…電子時計、21,22,23,71,81,91…指針、50…リューズ、61…Aボタン、62…Bボタン、63…Cボタン、64…Dボタン、70…第1小窓、80…第2小窓、90…第3小窓、93…目盛表示部、121…受信部、130…二次電池、140…駆動機構、150…記憶装置、157…操作部、300…制御装置、310…第1機能部、320…第2機能部、330…第3機能部、360…時刻修正部。

Claims (4)

  1. 位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信手段と、操作部とを備える電子時計であって、
    前記受信手段を作動させて前記衛星信号を受信し、受信した前記衛星信号に基づいて時刻情報を取得する第1機能部と、
    前記受信手段を作動させて前記衛星信号を受信し、受信した前記衛星信号に基づいて位置情報を取得する第2機能部と、
    時間を計測するクロノグラフ機能を実行する第3機能部と、
    モード針と、を備え、
    前記操作部は複数の操作部を有し、前記第3機能部の実行を指示する操作部は、前記第1機能部、前記第2機能部の実行を指示する操作部とは異なる操作部であり、
    前記第1機能部、前記第2機能部は、前記第3機能部の実行を指示する操作部とは異なる操作部の各一回の操作で実行され、
    前記クロノグラフ機能の実行による前記時間の計測は、前記第3機能部の実行を指示する操作部の一回の操作で開始され、
    前記モード針は、
    前記第1機能部の実行中は、前記衛星信号を受信して時刻情報を取得する測時モードを指示する位置に移動し、
    前記第2機能部の実行中は、前記衛星信号を受信して位置情報を取得する測位モードを指示する位置に移動し、
    前記第3機能部の実行中は、時クロノグラフ針として機能する
    ことを特徴とする電子時計。
  2. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記操作部は、複数のボタンを備えて構成され、
    前記ボタンは、
    各前記機能部の実行を指示するつ以上のボタンと、
    各前記機能部の実行の中断を指示する1つ以上のボタンとを備える
    ことを特徴とする電子時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子時計において、
    前記操作部は、
    前記第1機能部の実行を指示する第1ボタンと、
    前記第2機能部の実行を指示する第2ボタンと、
    前記第3機能部の実行を指示する第3ボタンとを備える
    ことを特徴とする電子時計。
  4. 請求項1または請求項2に記載の電子時計において、
    前記操作部は、
    前記第1機能部および前記第2機能部の実行を指示する受信ボタンと、
    前記第3機能部の実行を指示する機能ボタンとを備え、
    前記第1機能部および前記第2機能部は、前記受信ボタンを押し続ける時間に応じて選択されて実行される
    ことを特徴とする電子時計。
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