JP6648812B2 - 電子機器および電子機器の制御方法 - Google Patents
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Description
特許文献1の電子時計は、通常時刻表示モードにおいて、電子時計が備える入力装置のボタンが押され、測位モードの強制受信操作が行われた場合、測位モードでの受信処理を実行して位置情報を取得する。そして、取得した位置情報に基づいてタイムゾーンデータを設定する。
また、この電子時計は、入力装置の操作に応じて、タイムゾーンデータを選択して設定できる機能(タイムゾーン設定機能)を備えている。
しかしながら、この場合、タイムゾーン設定機能は通常時刻表示モードとは異なるモードで実行されているため、ユーザーは、入力装置を操作してタイムゾーン設定機能を終了させ、通常時刻表示モードに戻した後、別途入力装置を操作して測位モードで受信処理を実行させる必要がある。このため、操作が煩雑になるという問題があった。
このため、ユーザーは、第1操作を行って設定されているタイムゾーンデータを表示手段に表示させた後、測位部に受信処理を実行させる場合、操作手段を操作してタイムゾーンデータの表示を終了させる必要がなく、タイムゾーンデータが表示されている状態で第2操作を行えばよいので、操作を簡単にできる。
すなわち、測位部の受信開始を指示する操作が、タイムゾーンデータの表示中と通常表示モードとで同じとなる。このため、測位部の受信開始を指示する操作が、タイムゾーンデータの表示中と通常表示モードとで異なる場合と比べて、ユーザーが操作を覚え易くできる。
このため、ユーザーは、第1操作を行って設定されているタイムゾーンデータを表示手段に表示させた後、測時部に受信処理を実行させる場合、操作手段を操作してタイムゾーンデータの表示を終了させる必要がなく、タイムゾーンデータが表示されている状態で第3操作を行えばよいので、操作を簡単にできる。
すなわち、測時部の受信開始を指示する操作が、タイムゾーンデータの表示中と通常表示モードとで同じとなる。このため、測時部の受信開始を指示する操作が、タイムゾーンデータの表示中と通常表示モードとで異なる場合と比べて、ユーザーが操作を覚え易くできる。
また、1つの指針でタイムゾーンデータと受信モードが指示されるため、異なる指針でタイムゾーンデータと受信モードが指示される場合と比べて、電子機器が備える指針の数を少なくできる。
このため、ユーザーは、第1操作を行って設定されているタイムゾーンデータを表示手段に表示させた後、受信結果を表示させる場合、操作手段を操作してタイムゾーンデータの表示を終了させる必要がなく、タイムゾーンデータが表示されている状態で第4操作を行えばよいので、操作を簡単にできる。
そして、タイムゾーン確認モードが設定された場合に、ユーザーが第2操作を行うと、測位部は受信処理を実行する。
このため、ユーザーは、タイムゾーン確認モードが設定された場合に、測位部に受信処理を実行させる場合、操作手段を操作してタイムゾーンデータの表示を終了させる必要がなく、タイムゾーンデータが表示されている状態で第2操作を行えばよいので、操作を簡単にできる。
また、タイムゾーン設定モードが設定された場合に、ユーザーが第2操作を行うと、測位部は受信処理を実行しない。
これによれば、タイムゾーン設定モードが設定され、例えば、ユーザーが操作手段を操作して現在地とは異なる地域のタイムゾーンデータを設定したい場合に、誤って第2操作を行ったとしても、測位部は受信処理を実行しないため、当該受信処理によって現在地のタイムゾーンデータが設定されることを防止できる。
このため、ユーザーは、タイムゾーン確認モードまたはタイムゾーン設定モードが設定された場合に、測位部に受信処理を実行させる場合、操作手段を操作してタイムゾーンデータの表示を終了させる必要がなく、タイムゾーンデータが表示されている状態で第2操作を行えばよいので、操作を簡単にできる。
このため、ユーザーは、タイムゾーン確認操作を行ってタイムゾーン確認モードを設定することで、設定されているタイムゾーンデータを簡単な操作で確認できる。また、ユーザーは、タイムゾーン確認モードを終了させる場合、リューズを0段位置に戻す必要がないため、リューズの戻し忘れを防止できる。
本発明によれば、上記電子機器の発明と同様の効果を得ることができる。
図1は、本実施形態の電子時計10を示す概略図である。
電子機器としての電子時計10は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星100のうち、少なくとも1つのGPS衛星100からの衛星信号を受信して時刻情報を取得し、少なくとも3つのGPS衛星100からの衛星信号を受信して位置情報を算出して取得するように構成されている。なお、GPS衛星100は、位置情報衛星の一例であり、地球の上空に複数存在している。現在は約30個のGPS衛星100が周回している。
図2は、電子時計10の正面図であり、図3は、電子時計10の概略を示す断面図である。
電子時計10は、図2および図3に示すように、外装ケース30と、カバーガラス33と、裏蓋34とを備えている。外装ケース30は、金属で形成された円筒状のケース31に、セラミックで形成されたベゼル32が嵌合されて構成されている。このベゼル32の内周側に、プラスチックで形成されたリング状のダイヤルリング40を介して、円盤状の文字板11が時刻表示部分として配置されている。
外装ケース30の側面には、文字板11の中心より、2時方向の位置にAボタン51と、4時方向の位置にBボタン52と、3時方向の位置にリューズ55とが設けられている。
外装ケース30の内側には、ベゼル32の内周に取り付けられているダイヤルリング40と、光透過性の文字板11と、文字板11を貫通した指針軸25と、指針軸25を中心に周回する指針21,22,23と、駆動機構140などが備えられている。駆動機構140は、図2に示す各指針21,22,23,61,71,81,82,91およびカレンダー車16を駆動する。
指針軸25は、外装ケース30の平面視中心を通り、表裏方向に延在する中心軸に沿って設けられている。
文字板11と、駆動機構140が取り付けられている地板125との間には、光発電を行うソーラーパネル135が備えられている。ソーラーパネル135は、光エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換する複数のソーラーセル(光発電素子)を直列接続した円形の平板である。文字板11、ソーラーパネル135および地板125には、指針軸25と、指針61,71,81,82,91の指針軸(図示せず)とが貫通する穴が形成されているとともに、カレンダー小窓15の開口部が形成されている。
駆動機構140は、具体的には、第1〜第6駆動機構を備える。第1駆動機構は、第1時刻(ローカルタイム)の「分」および「時」を示す指針22(分針)および指針23(時針)を駆動する。また、図2に示す指針21,61,71,81,82,91も同様の駆動機構(図示略)で駆動される。すなわち、第2駆動機構は第1時刻の「秒」を示す指針21を駆動し、第3駆動機構は曜日を示す指針61を駆動し、第4駆動機構はモードなどを示す指針71を駆動し、第5駆動機構は、第2時刻(ホームタイム)の「分」および「時」を示す指針81(分)、指針82(時)および第2時刻の午前および午後を示す指針91を駆動し、第6駆動機構は、カレンダー小窓15から視認されるカレンダー車16を駆動する。
文字板11の外周部を囲むダイヤルリング40の内周側には、図2に示すように、内周を60分割にする目盛が表記されている。この目盛を用いて、指針21は通常時に第1時刻の「秒」を表示し、指針22は第1時刻の「分」を表示し、指針23は第1時刻の「時」を表示する。なお、第1時刻の「秒」は、後述する第2時刻の「秒」と同じため、ユーザーは、指針21を確認することで、第2時刻の「秒」も把握できる。
また、ダイヤルリング40には、12分位置にアルファベットの「Y」と、18分位置にアルファベットの「N」の英字が表記されている。この英字は、GPS衛星100から受信した衛星信号に基づく各種情報の受信(取得)結果(Y:受信(取得)成功、N:受信(取得)失敗)を示す。指針21は、「Y」および「N」のいずれか一方を指示し、衛星信号の受信結果を表示する。なお、受信結果の表示は、Aボタン51を3秒未満押すことで行われる。
指針71の回転領域の6時方向から7時方向の範囲の外周には、「DST」の英字と「○」の記号が表記されている。DST(daylight saving time)は夏時間を意味する。指針71は、これらの英字と記号を指示することで、夏時間(DST:夏時間ON、○:夏時間OFF)の設定を表示する。
指針91は、文字板11の中心から4時方向の位置に設けられ、第2時刻の午前および午後を表示する。
カレンダー小窓15は、文字板11を矩形状に開口した開口部に設けられており、開口部からカレンダー車16に印刷された数字が視認可能となっている。この数字は、年月日の「日」を表す。
また、ダイヤルリング40の周囲に設けられているベゼル32には、ダイヤルリング40に表記されている時差情報45の時差に対応した標準時を使用しているタイムゾーンの代表都市名を表す都市情報35が、時差情報45に併記されている。ここで、時差情報45や都市情報35の表記をタイムゾーン表示46という。本実施形態では、全世界で使用されているタイムゾーンの数と等しいタイムゾーン表示46が表記されている。
図4は、電子時計10の制御ブロック図である。
電子時計10は、図4に示すように、CPU(中央処理装置)で構成される制御装置300、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)で構成される記憶装置200、受信装置(GPSモジュール)121、計時装置150、入力装置160、検出装置170、駆動機構140、表示装置141を備えている。これらの各装置は、データバスを介してデータを送受信する。
また、電子時計10は、電源となる充電可能な二次電池130(図3参照)を内蔵している。二次電池130は、ソーラーパネル135から充電回路131を介して供給される電力で充電される。
入力装置160は、図2に示すリューズ55、Aボタン51、Bボタン52を備えて構成される。ここで、入力装置160は、本発明の操作手段を構成する。
検出装置170は、各ボタン51,52の押し離しや、リューズ55の引き出し、押し込みに基づいて、各種処理の実行を指示する操作を検出し、検出した操作に応じた操作信号を制御装置300に出力する。すなわち、検出装置170から出力された操作信号は、制御装置300に入力される。
具体的には、検出装置170は、Aボタン51が3秒未満押されることで、受信結果の表示を指示する第4操作を検出し、第4操作を検出すると第4操作信号を出力する。
また、検出装置170は、Aボタン51が3秒以上6秒未満押されることで、測時モードの受信開始を指示する第3操作を検出し、第3操作を検出すると第3操作信号を出力する。
また、検出装置170は、Aボタン51が6秒以上押されることで、測位モードの受信開始を指示する第2操作を検出し、第2操作を検出すると第2操作信号を出力する。
また、検出装置170は、リューズ55が1段位置に引き出されることで、後述するタイムゾーン設定モードの設定を指示するタイムゾーン設定操作を検出し、タイムゾーン設定操作を検出すると設定操作信号を出力する。そして、リューズ55が0段位置に押し込まれると、タイムゾーン設定モードの終了を指示するタイムゾーン設定終了操作を検出し、タイムゾーン設定終了操作を検出すると設定終了操作信号を出力する。
ここで、本実施形態では、タイムゾーン確認操作は、本発明の第1操作である。
表示装置141は、図2に示す文字板11、ダイヤルリング40、ベゼル32、指針21,22,23,61,71,81,82,91を備えて構成される。表示装置141は、本発明の表示手段を構成する。
受信装置121は、アンテナ体110に接続され、アンテナ体110を介して受信した衛星信号を処理してGPS時刻情報や位置情報を取得する。アンテナ体110は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星100(図1参照)から送信され、図3に示すカバーガラス33とダイヤルリング40とを通過した衛星信号の電波を受信する。ここで、受信装置121は、本発明の受信手段を構成する。
計時装置150は、二次電池130に蓄積された電力で駆動される水晶振動子等を備え、水晶振動子の発振信号に基づく基準信号を用いて時刻データを更新する。
記憶装置200は、図5に示すように、時刻データ記憶部210と、タイムゾーンデータ記憶部220とを備えている。
時刻データ記憶部210には、受信時刻データ211と、閏秒更新データ212と、内部時刻データ213と、第1表示用時刻データ214と、第2表示用時刻データ215と、第1タイムゾーンデータ216と、第2タイムゾーンデータ217とが記憶される。
受信時刻データ211には、衛星信号から取得した時刻情報(GPS時刻)が記憶される。この受信時刻データ211は、通常は計時装置150によって1秒毎に更新され、衛星信号を受信した際には、取得した時刻情報(GPS時刻)が記憶される。
閏秒更新データ212には、少なくとも現在の閏秒のデータが記憶される。すなわち、衛星信号のサブフレーム4、ページ18には、閏秒に関するデータとして、「現在の閏秒」、「閏秒の更新週」、「閏秒の更新日」、「更新後の閏秒」の各データが含まれる。このうち、本実施形態では、少なくとも「現在の閏秒」のデータを、閏秒更新データ212に記憶している。
第2表示用時刻データ215には、内部時刻データ213の内部時刻情報に、第2タイムゾーンデータ217のタイムゾーンデータを加味した時刻情報が記憶される。第2タイムゾーンデータ217は、ユーザーが手動で選択した場合に得られるタイムゾーンデータで設定される。ここで、第2表示用時刻データ215の時刻情報は、指針81,82、91によって表示される第2時刻に相当する。
制御装置300は、電子時計10を制御するCPUで構成されている。制御装置300は、測時部310、測位部320、モード設定部330、表示制御部340、タイムゾーン設定部350、時刻修正部360を備える。各部の機能は、以降の制御装置300が実行する処理で説明する。
通常時刻表示モード(S11)において、制御装置300は、検出装置170から入力される操作信号に基づいて、ボタン操作を常に判定している(S12)。なお、通常時刻表示モードでは、リューズ55は0段位置に押し込まれている。
そして、通常時刻表示モードにおいて、Aボタン51が3秒以上6秒未満押され(測時モードの強制受信操作)、検出装置170から第3操作信号が入力されると、測時部310は、受信装置121を作動して測時モードでの受信処理を行う(S14)。
測時モードでの受信処理が行われると、受信装置121は、少なくとも1つのGPS衛星100を捕捉し、そのGPS衛星100から送信される衛星信号を受信して時刻情報を取得する。
また、表示制御部340は、指針21に0秒位置を指示させ、指針71に「1」を指示させることで、測時モードで受信処理が実行されていることを表示させる。なお、指針21に0秒位置を指示させるため、指針21が「Y」や「N」を指示することがない。このため、指針21がたまたま「Y」や「N」を指示することで、ユーザーが、受信結果が表示されていると誤って認識してしまうこともない。そして、受信処理が終了すると、表示制御部340は、指針21に「Y」または「N」を一定時間指示させて受信結果を表示させる。
その後、S11で、制御装置300は、通常時刻表示モードに戻り、表示制御部340は、指針21に第1時刻の「秒」を表示させる。
測位モードでの受信処理が行われると、受信装置121は、少なくとも3個、好ましくは4個以上のGPS衛星100を捕捉し、各GPS衛星100から送信される衛星信号を受信して位置情報を算出して取得する。また、受信装置121は、衛星信号を受信した際に時刻情報も同時に取得できる。
また、表示制御部340は、指針21に30秒位置を指示させ、指針71に「4+」を指示させることで、測位モードで受信処理が実行されていることを表示させる。なお、指針21に30秒位置を指示させるため、指針21が「Y」や「N」を指示することがない。このため、指針21がたまたま「Y」や「N」を指示することで、ユーザーが、受信結果が表示されていると誤って認識してしまうこともない。そして、受信処理が終了すると、表示制御部340は、指針21に「Y」または「N」を一定時間指示させて受信結果を表示させる。
例えば、日本標準時(JST)は、UTCに対して9時間進めた時刻(UTC+9)であるため、取得した位置情報が日本である場合には、タイムゾーン設定部350は、タイムゾーンデータ記憶部220から日本標準時の時差情報(+9時間)を読み出して第1タイムゾーンデータ216に記憶する。
また、時刻修正部360は、第1表示用時刻データ214を、第1タイムゾーンデータ216を用いて修正する(S18)。このため、第1表示用時刻データ214は、UTCである内部時刻データ213にタイムゾーンデータを加算した時刻となる。
その後、S11で、制御装置300は、通常時刻表示モードに戻り、表示制御部340は、指針21に第1時刻の「秒」を表示させる。
S21でNOと判定された場合、制御装置300は、検出装置170から入力される操作信号に基づいて、ボタン操作を判定する(S22)。そして、ボタン操作がない場合、制御装置300は、処理をS21に戻す。すなわち、モード継続時間が経過するか、ボタン操作があるまで、制御装置300は、S21,S22の処理を繰り返し実行する。
タイムゾーン確認モードにおいて、タイムゾーンデータが表示された状態で、Aボタン51が3秒以上6秒未満押され(測時モードでの強制受信操作)、検出装置170から第3操作信号が入力されると、S14で、測時部310は測時モードでの受信処理を行う。
また、表示制御部340は、図8に示すように、タイムゾーンデータを表示していた指針21に0秒位置を指示させ、指針71に「1」を指示させることで、測時モードで受信処理が実行されていることを表示させる。
そして、受信処理が終了すると、表示制御部340は、指針21に受信結果を一定時間表示させる。
そして、時刻情報の取得に成功した場合、S15で、時刻修正部360は、取得した時刻情報を受信時刻データ211に記憶する。これにより、内部時刻データ213、第1表示用時刻データ214、第2表示用時刻データ215が修正される。
その後、S11で、制御装置300は、通常時刻表示モードに戻り、表示制御部340は、指針21に第1時刻の「秒」を表示させる。
また、表示制御部340は、図9に示すように、タイムゾーンデータを表示していた指針21に30秒位置を指示させ、指針71に「4+」を指示させることで、測位モードで受信処理が実行されていることを表示させる。
そして、受信処理が終了すると、表示制御部340は、指針21に受信結果を一定時間表示させる。
そして、受信処理で位置情報の取得に成功した場合、S17で、タイムゾーン設定部350は、取得された位置情報(緯度、経度)に基づいてタイムゾーンデータを設定する。
そして、S18で、受信処理で時刻情報の取得に成功した場合、時刻修正部360は、取得した時刻情報を受信時刻データ211に記憶する。これにより、内部時刻データ213、第1表示用時刻データ214、第2表示用時刻データ215が修正される。また、時刻修正部360は、第1表示用時刻データ214を、第1タイムゾーンデータ216を用いて修正する。
その後、S11で、制御装置300は、通常時刻表示モードに戻り、表示制御部340は、指針21に第1時刻の「秒」を表示させる。
次に、制御装置300が実行するタイムゾーン設定処理について説明する。
図11に示すように、リューズ55が1段位置に引き出されると、つまりタイムゾーン設定操作が行われ、検出装置170から設定操作信号が入力されると、モード設定部330はタイムゾーン設定モードを設定する。そして、表示制御部340は、指針21にタイムゾーン表示46を指示させることで、第1タイムゾーンデータ216に記憶されているタイムゾーンデータを表示させる。また、Bボタン52が押されることで、表示制御部340は、指針21に第2タイムゾーンデータ217に記憶されているタイムゾーンデータを表示させる。このように、Bボタン52を押して表示を切り替えることで、タイムゾーンデータを設定する対象を、第1タイムゾーンデータ216と第2タイムゾーンデータ217とで切り替えて選択できる。
そして、リューズ55を回転操作(タイムゾーン変更操作)して、指針21に任意のタイムゾーン表示46を指示させることで、タイムゾーンデータを選択できる。
このようにして、第1タイムゾーンデータ216または第2タイムゾーンデータ217にタイムゾーンデータを選択して設定できる。
そして、時刻修正部360は、第1表示用時刻データ214または第2表示用時刻データ215を、第1タイムゾーンデータ216または第2タイムゾーンデータ217を用いて修正する。
すなわち、リューズ55が回転操作されて指針21が指示するタイムゾーン表示46が1つ進められたり1つ戻されたりする毎に、表示される第1時刻または第2時刻も変更される。このため、ユーザーは、第1時刻または第2時刻を確認しながら、タイムゾーンデータを変更することができる。
そして、リューズ55が0段位置に押し込まれ(タイムゾーン設定終了操作)、検出装置170から設定終了操作信号が入力されると、モード設定部330は、タイムゾーン設定モードを終了させ、制御装置300は、通常時刻表示モードに戻る。これにより、タイムゾーンデータが確定される。
ユーザーは、タイムゾーン確認操作を行って設定されているタイムゾーンデータを表示装置141に表示させた後、測位部320に受信処理を実行させる場合、入力装置160を操作してタイムゾーンデータの表示を終了させる必要がなく、タイムゾーンデータが表示されている状態で第2操作を行えばよいので、操作を簡単にできる。また、操作時間を短くできるため、測位モードの受信処理を早く実行させることができ、時刻修正を早く行うことができる。
また、タイムゾーンデータおよび受信モードは、センター針であり、指示領域が最も大きい指針21で指示されるため、タイムゾーンデータおよび受信モードを分かり易く表示できる。
このため、ユーザーは、タイムゾーン確認操作を行ってタイムゾーン確認モードを設定することで、設定されているタイムゾーンデータを簡単な操作で確認できる。また、ユーザーは、タイムゾーン確認モードを終了させる場合、リューズ55を0段位置に戻す必要がないため、リューズ55の戻し忘れを防止できる。
また、タイムゾーン確認モードは、入力装置160の操作がない状態でモード継続時間が経過すると、自動的に終了するため、ユーザーが入力装置160を操作してタイムゾーン確認モードを終了させる場合と比べて、操作を簡単にできる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、タイムゾーン設定モードが設定された場合に、第2操作、第3操作が行われても、測位部320、測時部310は、受信処理を実行しないが、本発明はこれに限定されない。すなわち、この場合、測位部320、測時部310は、受信処理を実行してもよい。また、前記実施形態では、タイムゾーン設定モードが設定された場合に、第4操作が行われても、表示制御部340は受信結果を表示させないが、表示させるようにしてもよい。
これらによれば、タイムゾーン設定モードが設定された場合に、測位部320、測時部310に受信処理を実行させる場合、または、受信結果を表示させる場合、入力装置160を操作してタイムゾーンデータの表示を終了させる必要がなく、タイムゾーンデータが表示されている状態で第2操作、第3操作、または第4操作を行えばよいので、操作を簡単にできる。
また、前記実施形態では、タイムゾーン確認モードが設定された場合、受信結果表示操作(第4操作)が行われると受信結果が表示されるが、本発明はこれに限定されない。すなわち、受信結果表示操作が行われた場合、受信結果が表示されなくてもよい。
具体的には、図6に示した制御装置300が実行する処理において、タイムゾーン確認モードが設定された状態で、S22でAボタン51が押されたと判定され、S13でAボタン51が3秒未満押されたと判定された場合、制御装置300は、受信結果を表示させるS19の処理を実行せずに、処理をS21に戻してもよい。これによれば、タイムゾーン確認モードが設定された状態で、受信結果表示操作が行われても、タイムゾーン確認モードが継続される。
タイムゾーン確認モードで受信処理を実行させる場合、Bボタン52を押してタイムゾーン確認モードを設定し、さらに、Aボタン51を押す必要があるため、誤操作によりタイムゾーン確認モードで受信処理が実行される可能性は比較的低い。このため、タイムゾーン確認モードにおける強制受信操作では、ボタンを押す時間を通常時刻表示モードより短く設定してもよい。これによれば、タイムゾーン確認モードにおける強制受信操作の時間を短くでき、操作をより簡単にできる。
また、指針21は受信モードを指示し、指針71は受信モードを指示しない構成としてもよい。この場合、1つの指針21でタイムゾーンデータと受信モードが指示されるため、異なる指針でタイムゾーンデータと受信モードが指示される場合と比べて、電子時計10が備える指針の数を少なくできる。また、指針21は受信モードを指示せず、指針71は受信モードを指示する構成としてもよい。
また、前記実施形態では、タイムゾーン確認モードにおいて、第2操作または第3操作が行われると、受信処理が終了するまで、指針21は受信モードを指示するが、本発明はこれに限定されない。例えば、指針21は、第2操作または第3操作が行われてから最初の数秒間だけ受信モードを指示し、その後は受信処理が終了するまで、受信装置121が捕捉しているGPS衛星100の数(衛星捕捉数)を表示してもよい。衛星捕捉数は、例えば、指針21が捕捉数に対応した「時」を指示することで表示できる。例えば、捕捉衛星数が1の場合、指針21は1時位置を指示し、捕捉衛星数が4の場合、指針21は4時位置を指示する。
また、この場合、電子時計は時刻表示機能を備えていればよく、時刻表示部は、時刻表示専用の表示部である必要はない。このような電子時計としては、ユーザーの腕に装着されて脈拍を計測する脈拍計や、ユーザーがランニングを行う際などにユーザーの腕に装着されて現在位置を計測して蓄積するGPSロガー等のリスト型機器を例示できる。
Claims (12)
- 衛星信号を受信する受信手段と、
表示手段と、
リューズおよびボタンを有する操作手段と、
前記表示手段を制御する表示制御部と、
前記操作手段によるタイムゾーン確認操作を検出するとタイムゾーン確認モードを設定し、前記操作手段によるタイムゾーン設定操作を検出するとタイムゾーン設定モードを設定するモード設定部と、
前記操作手段による測位モードの受信開始を指示する操作を検出すると、前記受信手段を作動して前記測位モードの受信処理を実行し、前記受信手段に位置情報を取得させる測位部と、
タイムゾーンデータを設定するタイムゾーン設定部と、を備え、
前記タイムゾーン確認操作は、前記リューズが0段位置で前記ボタンを操作する第1操作であり、
前記タイムゾーン設定操作は、前記リューズを0段位置とは異なる所定の位置に引き出すことを含む操作であり、
前記測位モードの受信開始を指示する操作は、前記リューズが0段位置で前記第1操作とは異なるボタン操作を行う第2操作であり、
前記表示制御部は、
前記タイムゾーン確認モードが設定されると、設定されている前記タイムゾーンデータを前記表示手段に表示させ、
前記タイムゾーン設定モードが設定されると、設定されている前記タイムゾーンデータを前記表示手段に表示させ、
前記タイムゾーン設定部は、
前記受信手段で前記位置情報が取得されると、取得された前記位置情報に基づく前記タイムゾーンデータを設定し、
前記タイムゾーン設定モードが設定されると、前記操作手段のタイムゾーン変更操作に応じて前記タイムゾーンデータを設定する
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1に記載の電子機器において、
前記測位部は、前記タイムゾーン設定モードが設定されている場合は、前記第2操作を検出しても前記受信処理を実行しない
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
前記リューズが0段位置で前記第1操作および前記第2操作と異なるボタン操作を行う第3操作を検出すると、前記受信手段を作動して測時モードの受信処理を実行し、時刻情報を取得する測時部を備える
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項3に記載の電子機器において、
前記表示手段は指針を備え、
前記表示制御部は、
前記第1操作を検出すると、設定されているタイムゾーンデータを前記指針に指示させ、
前記第2操作を検出すると、測位モードを前記指針に指示させ、前記第3操作を検出すると、測時モードを前記指針に指示させる
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項4に記載の電子機器において、
前記指針は、時刻の秒を指示する秒針であり、
前記表示制御部は、前記タイムゾーンデータ、前記測位モード、前記測時モードを、前記秒針で指示させる
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子機器において、
前記表示制御部は、受信結果の表示を指示する前記操作手段の第4操作を検出すると、受信結果を前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項6に記載の電子機器において、
前記表示制御部は、
時刻の秒を指示する秒針によって、前回の受信処理に成功したか否かを指示させ、
前記秒針とは異なる指針によって、前回の受信処理が測位モードであるか測時モードであるかを指示させて、
前記受信結果を前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電子機器において、
前記モード設定部は、前記タイムゾーン確認モードの終了を指示する前記操作手段のタイムゾーン確認終了操作を検出すると、前記タイムゾーン確認モードを終了させる
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の電子機器において、
前記モード設定部は、前記タイムゾーン確認モードを設定した後、前記操作手段の操作がない状態で予め設定されたモード継続時間が経過すると、前記タイムゾーン確認モードを終了させる
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の電子機器において、
前記表示手段は、第1時刻の秒を指示する秒針と、前記第1時刻の分を指示する分針と、前記第1時刻の時を指示する時針と、第2時刻の分を指示する第2分針と、前記第2時刻の時を指示する第2時針とを備え、
前記操作手段によって、前記第1時刻のタイムゾーンを示す第1タイムゾーンデータを設定する操作が行われると、前記表示制御部は、前記第1タイムゾーンデータを前記秒針で指示させ、
前記操作手段によって、前記第2時刻のタイムゾーンを示す第2タイムゾーンデータを設定する操作が行われると、前記表示制御部は、前記第2タイムゾーンデータを前記秒針で指示させる
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項10に記載の電子機器において、
前記秒針で前記第1タイムゾーンデータを指示させた状態で、前記タイムゾーン変更操作が行われて前記第1タイムゾーンデータが変更されると、前記分針および前記時針で指示される前記第1時刻が変更され、
前記秒針で前記第2タイムゾーンデータを指示させた状態で、前記タイムゾーン変更操作が行われて前記第2タイムゾーンデータが変更されると、前記第2分針および前記第2時針で指示される前記第2時刻が変更される
ことを特徴とする電子機器。 - 衛星信号を受信する受信手段と、表示手段と、リューズおよびボタンを有する操作手段と、を備える電子機器の制御方法であって、
前記リューズが0段位置で前記ボタンを操作する第1操作を検出すると、タイムゾーン確認モードを設定し、設定されているタイムゾーンデータを前記表示手段に表示させ、
前記リューズが0段位置で前記第1操作とは異なるボタン操作を行う第2操作を検出すると、前記受信手段を作動して測位モードの受信処理を実行し、位置情報を取得し、
前記リューズを0段位置とは異なる所定の位置に引き出すことを含むタイムゾーン設定操作を検出すると、タイムゾーン設定モードを設定し、設定されている前記タイムゾーンデータを前記表示手段に表示させ、
前記測位モードの受信処理で前記位置情報を取得すると、取得された前記位置情報に基づく前記タイムゾーンデータを設定し、
前記タイムゾーン設定モードで前記操作手段のタイムゾーン変更操作を検出すると、前記タイムゾーン変更操作に応じて前記タイムゾーンデータを設定する
ことを特徴とする電子機器の制御方法。
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