JP7195479B2 - 多関節ロボット - Google Patents

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Description

本開示は、モータを駆動源として動作する多関節ロボットの技術に関するものである。
従来、モータの動作を制御するモータ駆動装置が種々提案されている。例えば、下記特許文献1には、モータと、モータによって回転させる回転工具と、モータの動作を制御する制御装置を備えた電動工具に係る技術が記載されている。特許文献1の制御装置は、電動工具の操作スイッチがオフされると、モータの回転数を検出する。制御装置は、所定時間だけ経過すると、モータの回転数を再度検出し、1回目に検出した回転数と、2回目に検出した回転数から回転数差を算出する。制御装置は、算出した回転数差に基づいて、モータのブレーキを制御する。
国際公開第WO2016/084553号(図5)
上記した電動工具では、モータのブレーキ制御を開始する際に、所定時間の前後におけるモータの回転数差、即ち、回転数の時間変化率に基づいてブレーキ制御における制動力を変更している。回転工具の慣性モーメントが大きく、回転数差(時間変化率)が小さい場合、制動力を小さくすることで、制動時の反動を小さくしている。
この電動工具では、操作スイッチのオフ操作を検出してから回転数の検出や回転数差の算出が必要となるため、ブレーキ制御を開始するまでに遅延が発生する。しかしながら、モータに加わる負荷が過剰に増大した場合や、モータを制御する電圧が過剰に増大した場合など、モータの駆動に係わる異常が発生した場合には、モータに対するブレーキ制御をより迅速に開始する必要がある。
本願は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、モータの駆動に係わる異常が発生した場合に、ブレーキ制御によって発生する反動を抑制しつつ、より迅速にブレーキ制御を開始できる多関節ロボットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本明細書は、モータと、前記モータに供給する電力をスイッチング素子により制御するスイッチング回路と、前記モータの駆動に係わる異常を検出し前記モータの回転を減速させるブレーキ制御を実行する場合に、ブレーキ制御を開始してから設定された初期期間が経過するまでの間、前記スイッチング回路を制御して前記スイッチング素子を設定されたデューティ比でスイッチングさせる制御装置と、基端側から先端側へ直列に接続された複数のアームと、を備え、前記モータ及び前記スイッチング回路は、複数の前記アームの各々に対応して複数設けられ、複数の前記アームを個別に動作させ、前記初期期間及び前記デューティ比は、複数の前記アームの各々で個別に設定され、前記制御装置は、前記初期期間において、前記デューティ比を徐々に増大させ、且つ基端側の前記アームに対応する前記モータのブレーキ制御におけるデューティ比に比べ、より先端側に配置された前記アームに対応する前記モータのブレーキ制御におけるデューティ比をゆっくりと増大させる、多関節ロボットを開示する。
本開示の多関節ロボットによれば、制御装置は、モータの駆動に係わる異常を検出しブレーキ制御を実行する場合、ブレーキ制御を開始してから初期期間が経過するまでの間、設定されたデューティ比でスイッチング素子をスイッチングさせる。これにより、初期期
間及びデューティ比を予め設定しておくことで、異常を検出して直ぐにブレーキ制御を開始できる。また、デューティ比を反動の小さい比率に設定しておくことで、ブレーキ制御の開始時における反動を抑制することができる。
本実施形態のワーク移載システムの概略構成図である。 ワーク移載装置の概略構成図である。 ワーク移載システムの構成を示すブロック図である。 第1~第4駆動部を駆動する電源構成を示すブロック図である。 モータ異常時のスイッチング信号の状態を示すタイミングチャートである。 別例のモータ異常時のスイッチング信号の状態を示すタイミングチャートである。 別例のモータ異常時のスイッチング信号の状態を示すタイミングチャートである。
以下、本開示の一実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、本開示の多関節ロボットを具体化した一実施形態であるワーク移載装置11、ワーク供給装置13を備えるワーク移載システム10について説明する。図1は、ワーク移載システム10の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、ワーク移載システム10は、ワーク移載装置11、ワーク供給装置13、ワーク収容部材15などを基台10A上に備えている。
ワーク移載システム10は、基台10A内に設けられた制御装置19(図3参照)の制御に基づいて、ワーク収容部材15に収容されたワーク21を、その後の作業に用いられるパレット17へ移動、載置させる。ワーク移載システム10は、例えば、不定姿勢でワーク収容部材15の採取用載置台15Aに載置されたワーク21を、後工程の作業用ロボット(図示略)や作業者が作業しやすいように、所定の姿勢で整列させた状態でパレット17に載置する。ここでいう「不定姿勢」とは、ワーク21の位置、方向などが統一されていない状態をいう。尚、以下の説明では、図1に示すように、ワーク移載システム10におけるパレット17を搬送する方向を左右方向(X軸)、左右方向に直交し搬送されるパレット17の平面と平行な方向を前後方向(Y軸)、左右方向及び前後方向に直交する方向を上下方向(Z軸)と称して説明する。
作業対象であるワーク21は、例えば、ボルトである。尚、ワーク21は、ボルトに限らず、例えば、他の機械部品(ナット、ワッシャなど)でもよく、機械部品に限らず、電気部品、電子部品、化学部品などでもよい。本実施形態のワーク21は、例えば、図1の拡大図に示す吸着部位23が磁性体により形成されている。ワーク21は、磁性体により形成された吸着部位23を、後述するワーク移載装置11やワーク供給装置13が有する電磁石によって引き付けられ、吸着した状態で移動させられる。
ワーク収容部材15は、ワーク21を貯蔵する部材であり、上方が開放された有底箱型形状をなすボックスが複数個設けられている。ワーク収容部材15の各々には、底部から所定の高さに採取用載置台15Aが設けられている。ワーク収容部材15の底部に貯蔵したワーク21は、ワーク供給装置13によって採取用載置台15Aに移載される。ワーク収容部材15の底部は、一部が傾斜しており、採取用載置台15Aから落下したワーク21が一箇所に貯蔵される。
また、基台10A上には、ワーク収容部材15を移動させる移動部16が設けられている。移動部16は、ワーク収容部材15を載せる収容台16Aと、収容台16Aを退避位置(図1に点線で示す位置)と、移載処理位置(図1に実線で示す位置)との間で移動させるレール16Bとを有している。制御装置19(図3参照)は、作業者からの操作等に基づいて、図示しない駆動源を駆動し、収容台16Aを退避位置、又は移載処理位置に移動させる。パレット17は、ワーク21を配列載置する部材であり、磁力を帯びており、ワーク21を磁力で固定する。ワーク移載装置11は、例えば、ワーク21であるボルトの頭部を下方にして所定間隔でパレット17に配列させる。
また、ワーク移載システム10は、パレット17を搬送する搬送部25を備えている。搬送部25は、パレット17の搬入、搬送、ワーク21の移載位置での固定、搬出を行うユニットである。搬送部25は、1対のコンベアベルトと、コンベアベルトを回転させる電磁モータ(図示略)を有し、コンベアベルトを回転させてパレット17を搬送する。制御装置19(図3参照)は、搬送部25を制御して、例えば、パレット17を後段の装置に搬出する。
次に、ワーク移載装置11の詳細な構成について説明する。図2は、ワーク移載装置11の概略構成を示している。ワーク移載装置11は、ワーク収容部材15の各々からワーク21を採取し、採取したワーク21をパレット17に載置する。図2に示すように、ワーク移載装置11は、基部31と、アーム部33と、エンドエフェクタ39などを有する所謂、多関節ロボットである。
基部31は、ワーク移載システム10の基台10A(図1参照)の上に固定されており、アーム部33を支持するための支持軸部41を有している。支持軸部41は、円柱部41Aと、保持部41Bとを有している。円柱部41Aは、上下方向に延設される円柱形状をなし、上端部に保持部41Bを有している。保持部41Bは、アーム部33の基端部を支持している。また、基部31は、第1駆動部32を内蔵しており、制御装置19(図3参照)の制御に基づいて第1駆動部32を駆動し円柱部41Aを回転させる。保持部41Bは、円柱部41Aの回転にともなって上下方向に沿った軸を中心軸として回転駆動する。
アーム部33は、基端部から先端部に向かって第1アーム45、第2アーム46が順に連結されている。第1アーム45は、一方向に延びる長手部材であり、支持軸部41の保持部41Bによって基端部を支持されている。支持軸部41の保持部41Bは、第2駆動部35を介して第1アーム45と連結されている。第2駆動部35は、制御装置19(図3参照)の制御に基づいて、上下方向と直交する方向を中心軸として保持部41Bに対して第1アーム45を回転させる。
第2アーム46は、第1アーム45の先端部に第3駆動部37を介して連結されている。第2アーム46は、第1アーム45の先端部から一方向に延びる長手部材である。第3駆動部37は、制御装置19(図3参照)の制御に基づいて、第1アーム45の延設方向に対して直交する方向を中心軸として第1アーム45の先端部に対して第2アーム46を回転させる。
エンドエフェクタ39は、第2アーム46の先端部に設けられ、第2アーム46に対して着脱可能に構成されている。ワーク移載装置11は、その用途に応じて、エンドエフェクタ39の種類を変更可能となっている。図2において装着しているエンドエフェクタ39は、一例であり、第4駆動部51と、採取部53と、撮像部55と、台座部57を有している。第4駆動部51は、制御装置19(図3参照)の制御に基づいて、第2アーム46の延設方向に対して直交する方向を中心軸としてエンドエフェクタ39の台座部57を回転させる。
図2に示すように、採取部53は、台座部57の先端部に取り付けられ、ワーク21の吸着部位23(図1の拡大図参照)を引き付けて採取する部材であり、引付部61、一対の挟持部63、固定部材67などを有している。引付部61、挟持部63及び固定部材67は、2枚のプレート65の間に配設されている。固定部材67は、棒状の部材であり、エアシリンダ71によって上下動可能に構成されている。固定部材67は、初期位置ではプレート65の上方に配置され、ワーク21を挟持する際に下方に移動する。一対の挟持部63は、棒状の固定部材67の両端に回動可能に軸支されている。一対の挟持部63は、固定部材67が初期位置にあるときは(図2の左側の拡大図参照)、プレート65の内部に収納されている。引付部61は、電磁石に軸部材を接続して構成されており、当該軸部材の先端に磁性体のワーク21を引き付けて採取するものである。引付部61は、プレート65の下方に固定されている。引付部61は、基台10Aに設けられた電源装置77(図3参照)から供給される電力に応じて、例えば3段階の磁力(引付力)を生じるよう構成されている。一対の挟持部63は、引付部61が引き付けた後のワーク21(図1参照)を挟み込んで支持する。一対の挟持部63は、固定部材67が下方に移動すると、プレート65のガイド溝65Aにより挟持ピン69を所定の軌道に導かれ、その先端でワーク21を挟持する(図2の右側の拡大図参照)。また、撮像部55は、画像を撮像するユニットであり、プレート65の先端側の面に固定されている。撮像部55は、撮像した画像データを制御装置19(図3参照)へ送信する。
尚、図1に示すワーク供給装置13は、所謂、多関節ロボットであり、ワーク移載装置11と同様に、その用途に応じて、エンドエフェクタ73を交換可能に構成されている。また、ワーク供給装置13は、エンドエフェクタ73の種類を除いて、ワーク移載装置11と同様の構成となっており、制御装置19により作動を制御される。このため、ワーク供給装置13の詳細な説明を省略する。
次に、第1~第4駆動部32~51の構成について説明する。尚、第2駆動部35、第3駆動部37、第4駆動部51の構成は、第1駆動部32と同様となっている。このため、以下の説明では、第1駆動部32について主に説明し、他の駆動部についての説明を適宜省略する。図3は、ワーク移載システム10の構成を示している。図3に示すように、ワーク移載システム10は、ワーク移載装置11やワーク供給装置13を制御する制御装置19と、ワーク移載装置11やワーク供給装置13に電力を供給する電源装置77を、基台10A内に備えている。
第1駆動部32は、駆動源としてのサーボモータ83と、サーボモータ83の回転位置等のエンコーダ信号EDを検出して出力するエンコーダ85と有している。エンコーダ85は、エンコーダケーブル87を介して制御装置19に接続されている。また、第2駆動部35、第3駆動部37、第4駆動部51は、第1駆動部32と同様に構成され、エンコーダケーブル87を介して制御装置19に接続されている。
図4は、第1~第4駆動部32~51を駆動する電源構成を示している。尚、図面が煩雑となるのを避けるため、図4は、第1駆動部32以外の駆動部(第2駆動部35、第3駆動部37、第4駆動部51)の図示を省略している。また、以下の説明では、第1~第4駆動部32~51を駆動する駆動装置を、モータ駆動装置50と称して説明する。図4に示すように、モータ駆動装置50は、各駆動部と、制御装置19、電源装置77を備えている。尚、モータ駆動装置50は、第1駆動部32~第4駆動部51を駆動する制御装置19を駆動部ごとに備えても良く、全ての駆動部を1つの制御装置19で制御しても良い。
サーボモータ83は、例えば、U相,V相,W相の各相のコイル91をステータに巻回される三相交流で駆動するモータである。サーボモータ83の各相のコイル91は、各相に対応するモータ動力線93を介して電源装置77に接続されている。サーボモータ83は、電源装置77からモータ動力線93を通じて供給される三相交流Wに応じて駆動する。サーボモータ83は、例えば、永久磁石を配置したロータがステータ内に設けられている。サーボモータ83の出力軸は、ロータの回転にともなって回転し、円柱部41A(図2参照)を回転させるギア等に連結されている。
また、図4に示すように、電源装置77は、電源部95と、スイッチング回路97とを有している。電源装置77は、例えば、商用電源からワーク移載システム10で必要な直流電力等を生成する装置であり、ブリッジ回路や平滑化回路等を備えている。スイッチング回路97は、第1電源ライン99と第2電源ライン101を介して電源部95に接続されている。スイッチング回路97は、電源部95から第1電源ライン99を介して所定の電位(例えば、数十V)の電力を供給される。また、スイッチング回路97は、第2電源ライン101を介して第1電源ライン99の電位より低い電位(例えば、グランドレベル)の電力を供給される。
スイッチング回路97は、第1電源ライン99と第2電源ライン101との間で直列に接続されるハイサイドスイッチング素子THとローサイドスイッチング素子TLの組み合わせを各相に合わせて3組有している。ハイサイドスイッチング素子TH及びローサイドスイッチング素子TLは、例えば、N型のMOSFETである。尚、ハイサイドスイッチング素子TH及びローサイドスイッチング素子TLは、同一型のMOSFETに限らない。例えば、ハイサイドスイッチング素子THをP型MOSFET、ローサイドスイッチング素子TLをN型MOSFETで構成しても良い。また、ハイサイドスイッチング素子TH及びローサイドスイッチング素子TLは、MOSFETに限らず、バイポーラトランジスタ、IGBTなど、様々な種類のスイッチング素子を用いることができる。
ハイサイドスイッチング素子THの第2電源ライン101(ローサイド)側と、ローサイドスイッチング素子TLの第1電源ライン99(ハイサイド)側との接点は、モータ動力線93に接続されている。ハイサイドスイッチング素子TH及びローサイドスイッチング素子TLは、例えば、制御装置19からPWM(Pulse Width Modulation)信号のスイッチング信号PWMを供給されスイッチングを行なう。これにより、制御装置19は、スイッチング信号PWMのデューティ比等を制御することで、スイッチング回路97からサーボモータ83へ供給する三相交流Wを制御可能、即ち、サーボモータ83の回転動作を制御可能となっている。
また、制御装置19は、制御部103、回転検出回路105、異常検出回路107を有する。制御部103は、例えば、CPUを主体とするコンピュータで構成され、スイッチング回路97に供給するスイッチング信号PWMの出力、出力の停止、デューティ比等を制御する。尚、制御部103の構成は、特に限定されない。例えば、制御部103を、コンフィグ情報に基づいて論理回路を構築可能なプログラマブル論理デバイスであるFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成しても良い。
回転検出回路105は、エンコーダケーブル87を介してエンコーダ85に接続されている。エンコーダ85は、サーボモータ83の回転位置等を検出し、検出した情報をエンコーダ信号EDとして回転検出回路105へ出力する。回転検出回路105は、例えば、エンコーダ信号EDに基づいてサーボモータ83のロータの回転位置を検出し、検出した位置情報を制御部103へ出力する。制御部103は、回転検出回路105から入力した位置情報に基づいてスイッチング信号PWMを制御する。例えば、制御部103は、スイッチング信号PWMにより三相交流Wの大きさや周期等を変更する。これにより、制御装置19は、第1駆動部32のサーボモータ83に対するフィードバック制御を実行する。制御部103は、サーボモータ83の回転位置や回転速度の制御だけでなく、サーボモータ83のトルク制御なども実行しても良い。尚、回転検出回路105は、回転位置の他に、回転数や回転速度等を検出しても良い。また、上記したように、第1駆動部32以外の第2駆動部35、第3駆動部37、第4駆動部51は、第1駆動部32と同様の構成となっており、制御装置19によってフィードバック制御が実行される。
異常検出回路107は、モータ(サーボモータ83)の駆動に係わる異常を検出する。ここでいうモータの駆動に係わる異常とは、例えば、サーボモータ83の回転を制御する際に発生し得る異常である。例えば、異常検出回路107は、電源部95の異常をモータの駆動に係わる異常として検出する。図4に示すように、異常検出回路107は、第1電源ライン99に接続された検出抵抗Rから電源電圧VHを入力し、電源電圧VHに基づいて電源部95の異常を判定する。具体的には、異常検出回路107は、電源電圧VHが予め定められた閾値を上回る場合に、電源部95の異常の発生を制御部103に通知する。制御部103は、異常の通知を異常検出回路107から入力すると、サーボモータ83を減速や停止させる制御を実行する。
本開示のモータの駆動に係わる異常は、上記した電源部95の異常に限定されない。例えば、異常検出回路107は、スイッチング回路97からサーボモータ83へモータ動力線93を介して供給する各相の三相交流W(電流値など)の異常を検出しても良い。また、異常検出回路107は、例えば、サーボモータ83に発生する負荷が過剰に増大(トルクが過剰に増大)する異常を検出しても良い。また、異常検出回路107は、例えば、エンコーダ85の故障、エンコーダケーブル87の断線などのエンコーダ信号EDの通信に係わる異常を検出しても良い。従って、本開示のモータの駆動に係わる異常としては、サーボモータ83の回転を制御する際に発生し得る様々な異常を採用できる。
また、本実施形態のワーク移載装置11は、モータ動力線93にダイナミックブレーキ用リレー109を備えている。ダイナミックブレーキ用リレー109は、ダイナミックブレーキ(発電ブレーキとも言う)を掛けるためのリレーであり、例えば、U相のモータ動力線93とV相のモータ動力線93に接続されている。ダイナミックブレーキ用リレー109は、例えば、ノーマリークローズ型のリレーであり、ワーク移載システム10のシステム起動時(起動初期)には閉じた状態となり、2つの相のモータ動力線93を接続する。
また、制御部103は、ワーク移載システム10のシステムの起動に電力を供給されると、ハイレベルのリレー信号RSをダイナミックブレーキ用リレー109へ供給する。ダイナミックブレーキ用リレー109は、ハイレベルのリレー信号RSを供給されている間、U相とV相のモータ動力線93を切断した状態となる。ダイナミックブレーキ用リレー109は、リレー信号RSの供給を停止されると、2つの相のモータ動力線93を接続(短絡)する。これにより、モータ動力線93、コイル91、ダイナミックブレーキ用リレー109により閉回路を形成することができる。サーボモータ83の回転によって発生する電力をこの閉回路で消費してサーボモータ83の回転を発電ブレーキにより減速させることができる。
リレー信号RSの供給を停止する条件は、特に限定されない。例えば、制御装置19の故障、制御装置19への電力供給が停止されると、制御装置19は、ハイレベルのリレー信号RSを供給できない状態となる。従って、制御装置19に係わる異常が発生した場合、リレー信号RSは停止される。あるいは、リレー信号RSの信号線が切断された場合にも、リレー信号RSの供給が停止される。また、制御部103は、制御装置19に異常が発生していない場合でも、例えば、異常検出回路107で異常を検出した場合に、リレー信号RSの供給を停止しても良い。
従って、本実施形態のスイッチング回路97は、三相の各々に対応するモータ動力線93によりサーボモータ83に三相交流Wを供給する。モータ駆動装置50は、U相(第1相の一例)に対応するモータ動力線93(第1モータ動力線の一例)と、V相(第2相の一例)に対応するモータ動力線93(第2モータ動力線の一例)の接続を切り替えるダイナミックブレーキ用リレー109(リレーの一例)を有する。ダイナミックブレーキ用リレー109は、制御装置19に異常が発生した場合に、2つの相のモータ動力線93を接続する。
制御装置19へ供給する電力が停止した場合など、何らかの異常が制御装置19に発生した場合、制御装置19によるスイッチング回路97の制御ができなくなる。モータ駆動装置50は、制御装置19に異常が発生した場合、2つの相のモータ動力線93をダイナミックブレーキ用リレー109でショートさせる。これにより、閉回路を形成し、制御装置19の異常時にサーボモータ83にブレーキを掛けることができる。
次に、モータの駆動に係わる異常(以下、モータ異常という場合がある)が発生した場合に制御装置19が実行するブレーキ制御について説明する。ここで、本実施形態のモータ駆動装置50は、モータ異常が発生した場合、スイッチング回路97によるダイナミックブレーキを実行する。
具体的には、図5は、モータ異常時のスイッチング信号PMWの状態を示しており、横軸は時間Tを示している。例えば、モータ駆動装置50は、モータ異常が発生する時間T1までの間、第1駆動部32~第4駆動部51を駆動してワーク移載装置11による通常の作業を行なう(図中の通常PWM制御)。モータ駆動装置50は、スイッチング信号PWMを制御して第1駆動部32~第4駆動部51を制御することで、ワーク移載装置11の動作を制御する。
例えば、時間T1において、制御装置19は、異常検出回路107からの異常信号に基づいてモータ異常を検出する。制御装置19は、全てのハイサイドスイッチング素子THをオフする(図中のOFF)。また、制御装置19は、ローサイドスイッチング素子TLのスイッチング信号PWMを制御して、ローサイドスイッチング素子TL、モータ動力線93、コイル91により閉回路を形成する。制御装置19は、例えば、全てのローサイドスイッチング素子TLを、異なるタイミングのスイッチング信号PWMで制御する。制御装置19は、例えば、U相とV相のローサイドスイッチング素子TLにより閉回路形成し、異なるタイミングでV相とW相のローサイドスイッチング素子TLにより閉回路を形成する。即ち、制御装置19は、ローサイドスイッチング素子TLを切り替えて経路の異なる閉回路を形成する。尚、制御装置19は、同一のスイッチング信号PWMで3つのローサイドスイッチング素子TLを制御しても良い。また、制御装置19は、2つのローサイドスイッチング素子TLをスイッチング信号PWMで適宜オンさせ、残りの1つのローサイドスイッチング素子TLを常時オフしても良い。この場合にも、2つのローサイドスイッチング素子TLにより閉回路を構成することができる。
例えば、U相とV相のローサイドスイッチング素子TLをオンさせることで、第2電源ライン101(グランドレベル)、ローサイドスイッチング素子TL、モータ動力線93、コイル91を介したU、V相の閉回路を形成でき、ダイナミックブレーキを掛けることができる。サーボモータ83の回転によって発生する電力を当該閉回路で消費してサーボモータ83の回転を減速させることができる。制御装置19は、スイッチング回路97によるダイナミックブレーキを実行する際、ダイナミックブレーキ用リレー109を常に切断(オフ)しても良く、ダイナミックブレーキ用リレー109を適宜接続してダイナミックブレーキ用リレー109によるダイナミックブレーキを掛けても良い。
スイッチング回路97によるダイナミックブレーキの制動力は、ローサイドスイッチング素子TLのオン期間のデューティ比、即ち、スイッチング信号PWMのデューティ比によって変更することができる。デューティ比のオン期間が長いほど、制動力が大きくなり、オン期間が短いほど、制御力が小さくなる。一方で、モータ異常時に大きな制動力でブレーキを掛けると、制動力の反動によってワーク移載装置11のアーム部33や支持軸部41に大きな負荷が掛かる。その結果、第2駆動部35などの連結部分の故障、第1アーム45の内部の部品の故障、第1アーム45の変形等を発生させる虞がある。
そこで、制御装置19は、モータ異常が発生し、ブレーキ制御を開始してから初期期間t1の間、ローサイドスイッチング素子TLのスイッチング信号PWMのデューティ比を変更し、制動力によって生じるワーク移載装置11の反動を所望の負荷以下に抑制する。尚、ダイナミックブレーキの制動力は、オンさせるローサイドスイッチング素子TLの数によっても変更することができる。このため、制御装置19は、デューティ比に加え、オンするローサイドスイッチング素子TLの数を変更して制動力(反動)を所望の大きさ以下に制御しても良い。
図5に示すように、制御装置19は、例えば、予め設定された初期期間t1において、予め設定されたデューティ比Dutyで制御を実行する。この初期期間t1及びデューティ比Dutyは、例えば、サーボモータ83を最大速度で動作させてブレーキ制御を実行した場合に発生する反動の大きさに基づいて予め設定された値である。ここでいうサーボモータ83の最大速度とは、例えば、ワーク移載装置11の設計上又は使用上において許容される最大速度であり、ワーク移載装置11が回転・移動可能な最大速度である。例えば、第1駆動部32であれば、円柱部41Aを回転させる最大速度である。
例えば、サーボモータ83の駆動において許容する最大速度で発生する反動の大きさを予め測定する。そして、測定した反動の大きさが、モータ駆動装置50やモータ駆動装置50を搭載するワーク移載装置11で許容される(故障等が発生しない)大きさとなるように、初期期間t1やデューティ比Dutyを設定する。例えば、第1駆動部32により円柱部41Aを許容される最大速度で回転させてダイナミックブレーキを掛ける。その際に、支持軸部41やアーム部33に発生する反動の大きさを測定する。また、支持軸部41やアーム部33に故障が発生していないか確認する。そして、故障等が発生しないように第1駆動部32のダイナミックブレーキのデューティ比Dutyや初期期間t1を設定する。これにより、部品の故障等が一番発生し易い最大速度において発生する反動の大きさを、ワーク移載装置11が許容する反動の大きさ以下となるように、初期期間t1やデューティ比Dutyを予め設定できる。所望の大きさに反動を抑制しつつ、より迅速にサーボモータ83の減速や停止を実行できる。尚、上記した初期期間t1及びデューティ比Dutyは、例えば、ワーク移載システム10の製造時に予め設定された値であり、制御装置19のメモリ等に記憶される。
また、制御装置19は、初期期間t1において、デューティ比Duty(ローサイドスイッチング素子TLのオン期間)を徐々に増大させる。これによれば、デューティ比Dutyを徐々に増大させることで、反動の増大を抑制しつつ、制動力を徐々に大きくすることができる。
例えば、図5に示すように、制御装置19は、デューティ比Dutyが0%の状態からデューティ比dt1(例えば、50%)となるまで、初期期間t1において一定の変化率でデューティ比Dutyを増大させる。換言すれば、初期期間をt1、初期期間を経過した時点(図5の時間T2)のデューティ比をdt1、ブレーキ制御を開始してからの経過時間をt、経過時間tの時点のデューティ比をDutyとした場合、Dutyは次式、
Duty=(dt1/t1)*t
で表される。これによれば、時間の経過に合わせて一定の変化率(dt1/t1)でデューティ比Dutyを増大させ、初期期間t1が経過した後に所望のデューティ比dt1にすることができる。反動を抑制しつつ、デューティ比dt1を徐々に増大させ制動力を大きくすることができる。このデューティ比dt1や変化率(dt1/t1)は、例えば、上記したように、ワーク移載装置11に最大の負荷(反動)が付与される最大速度などの条件に基づいて設定される。
尚、1つの駆動部に対応する3つのローサイドスイッチング素子TLの各々を制御するスイッチング信号PWMの立ち上がりタイミングやデューティ比Dutyは、互いに同一でも良く、異なるタイミングや異なるデューティ比Dutyでも良い。例えば、各ローサイドスイッチング素子TLのスイッチング信号PWMは、2つのローサイドスイッチング素子TLのオン期間が重なるように、且つ2つのローサイドスイッチング素子TLの組み合わせを切り替えながら、デューティ比Duty(オン期間)を増大させるように設定される。あるいは、各ローサイドスイッチング素子TLのスイッチング信号PWMを同一波形とし、3つのローサイドスイッチング素子TLのオン期間を重ねながら(立ち上がりを揃えた状態で)、デューティ比Duty(オン期間)を増大させるように設定しても良い。
また、図5に示すように、制御装置19は、初期期間t1が経過した時間T2においてローサイドスイッチング素子TLを全てオンさせる。全てのローサイドスイッチング素子TLのスイッチング信号PWMのデューティ比Dutyを100%にする。これによれば、初期期間t1において反動を抑制しつつ、サーボモータ83を減速させた後、ローサイドスイッチング素子TLを全てオンさせブレーキを掛けることができる。従って、サーボモータ83の回転速度を十分に抑えてから、ローサイドスイッチング素子TLを全てオンして制動力を大きくすることができる。反動を抑制してサーボモータ83を迅速に停止できる。
尚、制御装置19は、初期期間t1が経過した時間T2において、少なくとも1つのローサイドスイッチング素子TLをオン状態(デューティ比Dutyが100%)にしても良い。また、図5に示すスイッチング信号PWMの制御内容は、一例である。例えば、図6に示すように、制御装置19は、初期期間t1において、デューティ比Dutyを、一定のデューティ比dt1(例えば、50%)でブレーキ制御を実行しても良い。また、制御装置19は、初期期間t1が経過した時間T2にローサイドスイッチング素子TLを全てオンせず、デューティ比Dutyを第1期間t2の間に徐々に増加させても良い。
あるいは、図7に示すように、制御装置19は、初期期間t1において、デューティ比Dutyを段階的に増大させても良い。このような場合にも、予めデューティ比Duty,dt1、初期期間t1を、反動が抑制させる値に設定しておくことで、ブレーキ制御における負荷を軽減することができる。
また、本実施形態のスイッチング回路97は、第1電源ライン99と、第1電源ライン99の電位よりも低い電位の第2電源ライン101との間で直列に接続されるハイサイドスイッチング素子TH及びローサイドスイッチング素子TLを有する。スイッチング回路97は、ハイサイドスイッチング素子TH及びローサイドスイッチング素子TLの組み合わせを三相の各々に対応して有している。制御装置19は、初期期間t1においてハイサイドスイッチング素子THを全てオフさせ、ローサイドスイッチング素子TLを予め設定されたデューティ比Dutyでスイッチングさせる。
これによれば、ローサイドスイッチング素子TLをオンさせることでローサイドスイッチング素子TL、モータ動力線93、サーボモータ83のコイル91等により閉回路を形成し、サーボモータ83の回転によって発生する電力を閉回路で消費させブレーキを掛けることができる。
また、本実施形態のワーク移載装置11は、アームごとに異なるブレーキ制御を実行する。上記したように本実施形態のワーク移載装置11は、モータ駆動装置50と、基端側から先端側へ直列に接続された複数のアーム(支持軸部41、第1アーム45、第2アーム46)を備える。サーボモータ83及びスイッチング回路97は、複数のアームの各々に対応して複数設けられ、複数のアームを個別に動作させる。この場合に、初期期間t1及びデューティ比Dutyを、支持軸部41(第1駆動部32)、第1アーム45(第2駆動部35)、第2アーム46(第3駆動部37)の各々で個別に設定する。
例えば、各駆動部(第1駆動部32、第2駆動部35、第3駆動部37)で最大速度が異なる場合、各駆動部の最大速度に応じて、初期期間t1及びデューティ比Dutyを各駆動部で個別に設定する。あるいは、各アーム(支持軸部41、第1アーム45、第2アーム46)や駆動部に掛かる負荷(重量やブレーキ制御の反動)に応じて、初期期間t1及びデューティ比Dutyを各駆動部で個別に設定しても良い。この場合、デューティ比Dutyの増加量も個別に設定しても良い。また、各駆動部でブレーキを掛け始めるタイミングをずらすため、初期期間t1の最初にデューティ比Dutyがゼロの期間を設けても良い。
これによれば、ワーク移載装置11は、各アーム(各駆動部の最大速度や反動)に応じたダイナミックブレーキのブレーキ制御を実行することができる。各アーム(各駆動部)を駆動するサーボモータ83に係わるモータ異常を検出した場合、初期期間t1及びデューティ比Dutyに基づいてサーボモータ83を、個々に違った態様(より適した態様)で減速させ、アームの移動速度を減速させる。これにより、荷重や移動速度が異なる複数のアームについて、反動を抑制しつつ、より迅速にブレーキ制御を開始できる。各アームに適したブレーキ制御を実行することで、アームに取り付けられた部品等の故障の発生を抑制できる。
例えば、制御装置19は、基端側の支持軸部41を駆動する第1駆動部32のサーボモータ83のブレーキ制御におけるデューティ比Dutyに比べ、より先端側に配置された第1アーム45を駆動する第2駆動部35のサーボモータ83のブレーキ制御におけるデューティ比Dutyをゆっくりと増大させても良い。同様に、制御装置19は、基端側の第1アーム45を駆動する第2駆動部35のブレーキ制御におけるデューティ比Dutyに比べ、より先端側に配置された第2アーム46を駆動する第3駆動部37のブレーキ制御におけるデューティ比Dutyをゆっくりと増大させても良い。例えば、第1駆動部32、第2駆動部35、第3駆動部37の順に、変化率(dt1/t1)を徐々に小さくしても良い。また、変化率(dt1/t1)の変更に合わせて、第1駆動部32、第2駆動部35、第3駆動部37の順に、初期期間t1を長くし、初期期間t1が経過した時間T2における各駆動部のデューティ比dt1を同一値にしても良い。即ち、全てのローサイドスイッチング素子TLをオンする直前のデューティ比dt1を揃えるため、変化率(dt1/t1)の勾配に応じて初期期間t1の長さを調整しても良い。
尚、デューティ比Dutyをゆっくりと増大させる方法は、一定の変化率(dt1/t1)を小さくする方法(線形的に小さく増大させる方法)に限らない。例えば、より先端側の駆動部が所定のデューティ比Dutyまで増大(到達)したことを条件に、基端側の駆動部のデューティ比Dutyの増大を開始し、段階的に増大させても良い。
ワーク移載装置11のような多関節ロボットは、エンドエフェクタ39などの繊細な動作をする先端側を軽量化したい場合がある。ワーク移載装置11は、軽量化することで、より先端側ほど、強度が低くなる可能性がある。このような場合に、より先端側に配置された第2アーム46に対するブレーキ制御において、デューティ比Dutyをゆっくりと増大させる。これにより、多関節ロボットの強度に合わせて、反動を抑制したブレーキ制御が実行でき、部品等の故障の発生を抑制できる。
尚、上記したデューティ比Dutyの設定は、一例である。例えば、第1~第3駆動部32,35,37のうち、1つの駆動部のデューティ比Dutyだけ異なるデューティ比Dutyとしても良い。例えば、第1駆動部32に比べ、第2駆動部35と第3駆動部37の変化率(dt1/t1)を小さくしても良い。あるいは、第4駆動部51を含め、第1駆動部32、第2駆動部35、第3駆動部37、第4駆動部51の順に、変化率(dt1/t1)を徐々に小さくしても良い。また、各アーム(第1駆動部32、第2駆動部35、第3駆動部37)の変化率(dt1/t1)は、同一でも良い。また、先端側の第3駆動部37の変化率(dt1/t1)に比べ、基端側の第1駆動部32や第2駆動部35の変化率(dt1/t1)を小さくしても良い。例えば、より基端側に大きな制動力のブレーキを掛けることで先端側が大きく振れ、先端側に大きな反動が加わるような場合、基端側の変化率(dt1/t1)を小さくすることで、先端側への負荷を小さくすることができる。
因みに、ワーク移載装置11、ワーク供給装置13は、多関節ロボットの一例である。支持軸部41、第1アーム45、第2アーム46は、アームの一例である。サーボモータ83は、モータの一例である。ダイナミックブレーキ用リレー109は、リレーの一例である。三相交流Wは、電力の一例である。ローサイドスイッチング素子TLは、スイッチング素子の一例である。
以上、上記した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
本実施形態の一態様では、ワーク移載装置11の制御装置19は、モータ異常を検出しブレーキ制御を実行する場合に、ブレーキ制御を開始してから予め設定された初期期間t1が経過するまでの間、ローサイドスイッチング素子TLを予め設定されたデューティ比Dutyでスイッチングさせる。これによれば、初期期間t1及びデューティ比Dutyを予め設定しておくことで、異常を検出して直ぐにブレーキ制御を開始できる。また、デューティ比Dutyを反動の小さい比率に設定しておくことで、ブレーキ制御の開始時における反動を抑制することができる。反動を少なくしワーク移載装置11の故障の発生を抑制でき、サーボモータ83を円滑に停止させることができる。
尚、本願は上記の実施形態に限定されるものではなく、本願の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、本願のモータは、三相交流により回転する三相モータに限らず、他の複数相で制御されるモータでも良い。この場合、スイッチング回路97は、相の数に応じて、ハイサイドスイッチング素子TH及びローサイドスイッチング素子TLを備えても良い。
また、本願のモータは、サーボモータに限らず、ブラシレスモータなどの他のモータでも良い。
上記実施形態では、異常検出回路107がモータ異常を検出したが、制御部103が、電源電圧VH等を入力しモータ異常の発生の有無を判定しても良い。
また、制御装置19は、モータ異常時において、ハイサイドスイッチング素子THを完全にオフせずに、スイッチング信号PWMよりスイッチングしても良い。
また、初期期間t1やデューティ比Dutyを、モータの最大速度以外の条件で設定しても良い。例えば、モータ異常時のサーボモータ83の速度に応じて、予め初期期間t1やデューティ比Dutyを設定しておいても良い。この場合にも、予め初期期間t1等を設定しておくことで、迅速にブレーキ制御を開始できる。
また、上記実施形態では、制御装置19は、予め設定された初期期間t1及びデューティ比Dutyとして、ワーク移載システム10の製造時に予め設定され、制御装置19のメモリ等に記憶される固定値を用いたが、これに限らない。例えば、制御装置19のメモリに、複数のパターンの初期期間t1及びデューティ比Dutyを記憶しても良い。そして、制御装置19は、予め設定された複数のパターンの初期期間t1及びデューティ比Dutyの中から、ブレーキ制御をかける際の第1駆動部32の状態(サーボモータ83の回転速度やトルクなど)に動作に応じて最適なパターンを選択する制御を実行しても良い。この場合にも、ブレーキ制御を開始する際に、予め設定されたパターンの中から、初期期間t1を選択するだけの処理ですむため、迅速にブレーキ制御を開始できる。
あるいは、制御装置19は、1度ブレーキ制御を実行した後に、次のブレーキ制御を開始するまでの間、初期期間t1及びデューティ比Dutyを補正して再設定を実行しても良い。これにより、ブレーキ制御を繰り返すごとに、初期期間t1及びデューティ比Dutyを最適化することができる。また、例えば、サーボモータ83の駆動において許容する最大速度が、経年劣化等により遅くなった場合、制御装置19は、遅くなった最大速度に応じて、ブレーキ制御を開始する前に、予め初期期間t1及びデューティ比Dutyを補正してブレーキ制御に用いても良い。この場合にも、次のブレーキ制御を開始する前に、予め初期期間t1等を設定しておくことで、迅速にブレーキ制御を開始できる。
また、モータ駆動装置50は、ダイナミックブレーキ用リレー109を備えなくとも良い。
また、上記実施形態では、制御装置19の故障時など、リレー信号RSを供給できない異常が発生した場合に、ダイナミックブレーキ用リレー109によるブレーキ制御を実行したが、これに限らない。制御装置19は、例えば、モータ異常が発生した初期期間t1において、スイッチング回路97とダイナミックブレーキ用リレー109を併用してダイナミックブレーキをサーボモータ83に掛けても良い。制御装置19は、所定のデューティ比でダイナミックブレーキ用リレー109をスイッチングしても良い。
また、上記実施形態では、モータ駆動装置50を備える装置として、ワーク移載装置11を採用したが、これに限らない。例えば、モータ駆動装置50は、搬送部25の駆動源である電磁モータを駆動する装置でも良い。この場合にも予め設定されたデューティ比Dutyで電磁モータのブレーキ制御を実行しても良い。また、モータ駆動装置50を備える装置としては、対基板装置、はんだ塗布装置、介護ロボット、組み立てロボットなど、モータを駆動源として動作する様々な装置を採用できる。
11 ワーク移載装置(多関節ロボット)、13 ワーク供給装置(多関節ロボット)、41 支持軸部(アーム)、45 第1アーム(アーム)、46 第2アーム(アーム)、50 モータ駆動装置、83 サーボモータ(モータ)、93 モータ動力線、97 スイッチング回路、99 第1電源ライン、101 第2電源ライン、109 ダイナミックブレーキ用リレー、t1 初期期間、Duty デューティ比、TH ハイサイドスイッチング素子、TL ローサイドスイッチング素子、W 三相交流(電力)。

Claims (1)

  1. モータと、
    前記モータに供給する電力をスイッチング素子により制御するスイッチング回路と、
    前記モータの駆動に係わる異常を検出し前記モータの回転を減速させるブレーキ制御を実行する場合に、ブレーキ制御を開始してから設定された初期期間が経過するまでの間、前記スイッチング回路を制御して前記スイッチング素子を設定されたデューティ比でスイッチングさせる制御装置と、
    基端側から先端側へ直列に接続された複数のアームと、
    を備え、
    前記モータ及び前記スイッチング回路は、
    複数の前記アームの各々に対応して複数設けられ、複数の前記アームを個別に動作させ、
    前記初期期間及び前記デューティ比は、
    複数の前記アームの各々で個別に設定され、
    前記制御装置は、
    前記初期期間において、前記デューティ比を徐々に増大させ、且つ基端側の前記アームに対応する前記モータのブレーキ制御におけるデューティ比に比べ、より先端側に配置された前記アームに対応する前記モータのブレーキ制御におけるデューティ比をゆっくりと増大させる、多関節ロボット。
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