JP7193898B1 - マッサージ機 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、下記特許文献1には、背もたれ内に上下方向に移動自在に設けられたマッサージ駆動部に、左右一対の上側マッサージヘッドと左右一対の下側マッサージヘッドとを設けたマッサージ機が開示されている。このマッサージ機は、上側マッサージヘッドを、下方を指向しながら使用者側へ進出させるエアセルと、下側マッサージヘッドを、上方を指向しながら使用者側へ進出させるエアセルと、を備えている。このマッサージ機においては、上下のエアセルを伸長及び収縮させることで上下のマッサージヘッドを近接・離反させて縦方向の揉みが可能とされている。
一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
以下の実施形態では、背凭れ起立状態のマッサージ機に着座した被施療者を基準として、前後方向、左右方向及び上下方向を説明する。
図1~図11は、本実施形態に係るマッサージ機の一例及び同マッサージ機が備える施療子を含む施療部の変形例を模式的に示す図である。
この背凭れ部2や座部3における後記する施療ユニット12と干渉しない適宜の位置に、被施療者の背中や腰、臀部等を施療するエアセルが設けられていてもよい。この背凭れ部2の左右両側に、被施療者の左右の肩を拘束や施療するエアセルが設けられていてもよい。
この脚載部4に、脚受溝に受け入れた脚を施療するエアセルやローラー等の適宜の施療機構が設けられていてもよい。
マッサージ機1には、上記した各エアセルへの空気の供給及び各エアセルからの空気の排出を制御する給排気部8(図3参照)が設けられている。給排気部8としては、各エアセルとポンプ等の空気源とを接続する空気管路を開閉する電磁弁等であってもよい。
施療ユニット12には、左右両側のピニオンを回転させる本体昇降駆動部14(図3参照)が設けられている。この本体昇降駆動部14は、適宜のモータからなり、適宜の減速機を介して左右両側のピニオン軸を回転させる。つまり、本体昇降駆動部14を駆動すれば、施療ユニット12の左右両側のピニオンが回転し、これが噛み合う左右のガイドレール9のラックに沿って施療ユニット12が身体長手方向に移動することとなる。マッサージ機1には、本体昇降駆動部14によって移動される施療ユニット12の昇降位置を検出する本体昇降位置検出部が設けられている。本体昇降位置検出部としては、本体昇降駆動部14によって回転される回転体の回転数を検出するロータリーエンコーダであってもよく、または、施療ユニット12及びガイドレール9のうちの一方に設けられた被検出部を検出する適宜のセンサーであってもよい。
施療ユニット12には、左側施療子ユニット20A及び右側施療子ユニット20Bを叩き動作させる際に駆動される叩き駆動部17(図3参照)が設けられている。施療部本体13には、叩き駆動部17を構成するモータに適宜の減速機を介して連結され、左側施療子ユニット20A及び右側施療子ユニット20Bをガイドレール9の長手方向となる概ね上下に変位させる適宜のクランク機構や偏心ロータ、叩き軸等が設けられていてもよい。
上記した各駆動部6,7,14,15,16,17を構成するモータ及び後述する掴み機構24(34)のモータ22(32)は、正逆回転可能で回転数の制御可能なサーボモータ等であってもよい。
上記のようなマッサージ機1の基本構成については、その他、種々の公知の構成の採用が可能である。
本実施形態では、偏心軸25,25の軸方向が身体幅方向である。このような構成とすれば、上下の施療子28,30のうちの少なくとも一方となる施療子(上側施療子28)を、身体長手方向(上下方向)及び身体厚さ方向(前後方向)に揺動させて他方に対して接離させることができる。
上下の施療子28,30がそれぞれに設けられた左側施療子ユニット20A及び右側施療子ユニット20Bは、互いに同様の構成とされており、以下では、具体的構成の一例について、左右のうちの一方を例にとって説明する。以下において、左右の区別を要しない場合には、左側施療子ユニット20A及び右側施療子ユニット20Bを施療子ユニット20とし、左側モータ22A及び右側モータ22Bをモータ22とし、左側掴み機構24A及び右側掴み機構24Bを掴み機構24とし、左上側施療子28A及び右上側施療子28Bを上側施療子28とし、左側検出部29A及び右側検出部29Bを検出部29とし、左下側施療子30A及び右下側施療子30Bを下側施療子30として説明する。
上記した施療子幅駆動部15、揉み駆動部16及び叩き駆動部17は、種々の機械的な伝達機構を介してこのアーム部18を変位させる構成とされていてもよい。ここに、施療子ユニット20の支持部21が施療部本体13側に対して固定的に設けられているとは、このような施療子幅駆動部15、揉み駆動部16及び叩き駆動部17によって施療子ユニット20が変位される構成は含む一方、被施療者の身体の当接を伴って変位自在とされたような構成は除いてもよい。上下の施療子28,30の被施療者の身体への当接とは、上下の施療子28,30が直接的に身体に当接される構成に限られず、上下の施療子28,30の前方側を覆うように一般的に設けられるシート状のカバーや衣服等を介した当接を含む。
また、上側施療子28が掴み機構24によって所定の円周に沿って移動される構成に代えて、下側施療子30が移動される構成であってもよい。支持部21または別部位の上下や左右に、更に他の施療子が設けられていてもよい。支持部21の形状は、三日月状(ブーメラン状)に限られず、その他、種々の形状でもよい。
偏心軸25の軸方向が身体幅方向であるとは、概ね身体幅方向であればよい。この偏心軸25の軸方向は、例えば、身体幅方向に対していずれかの方向に20度程度の範囲で傾斜していてもよい。また、左上側施療子28Aの偏心軸25と右上側施療子28Bの偏心軸25とは、平行状とされていてもよく、互いに同方向や逆方向等、いずれかの方向に傾斜していてもよい。
この偏心軸25は、本実施形態では、上側施療子28に対して回転自在に設けられた円板状偏心カム26に対して回転不能となるように固定的に設けられている。この円板状偏心カム26は、厚さ方向が偏心軸25の軸方向と同方向となる板状で、厚さ方向に見て真円状とされている。偏心軸25は、この円板状偏心カム26の円心からずれた位置に設けられている。
上側施療子28には、円板状偏心カム26を回転自在に受け入れるカム受部28aが設けられている。このような構成とすれば、例えば、偏心軸25に対して上側施療子28が回転不能に固定的に設けられた構成と比べて、マッサージ機1を覆うカバーや被施療者の衣服等と上側施療子28との摩擦を生じ難くすることができ、円滑に移動させることができる。このカム受部28aの内周面と円板状偏心カム26の外周面との間に適宜の転がり軸受等が設けられていてもよい。
上側施療子28は、外周面が円柱外周面状とされた構成に限られず、外周面に指圧効果を高める凹凸形状が略全周に亘って交互に設けられた構成でもよい。
マッサージ機1は、図3に示すように、各部を制御する制御部10と操作表示部11とを備えている。この操作表示部11は、制御部10に適宜の信号線等を介して接続されたリモートコントローラ等であってもよい。この操作表示部11には、当該マッサージ機1を起動及び停止(ON/OFF)する操作部や、各種施療モードを選択する操作部、背凭れ部2や脚載部4を傾斜させる操作部、施療ユニット12を移動させる操作部等が設けられている。操作表示部11としては、手指等で操作される操作部に限られず、音声入力によって操作可能とされた音声認識部を備えていてもよく、その他、種々の構成とされたものでもよい。操作表示部11としては、マッサージ機1に予め付属的に設けられたものに限られず、操作用のアプリケーションソフトがインストールされた携帯情報端末等であってもよい。
以下の各変形例においては、先に説明した例との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、先に説明した例と同様に奏する作用効果についても説明を省略または簡略に説明する。また、以下の各変形例においても左右の施療子ユニットは互いに同様の構成であるので、上記した例と同様、左右の区別を要しない場合には一方を例にとって説明する。
本変形例では、掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Cは、左右それぞれのモータ(左側モータ22A及び右側モータ22B)22によって回転され軸心に対して偏心した位置に偏心軸25が設けられた左右の円板状偏心カム26を備えている。この掴み機構24Cは、左右それぞれの円板状偏心カム26を回転自在に受け入れるカム受部27aがそれぞれに設けられ、所定の円周に沿って移動される施療子としての上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28Cがそれぞれの一端に設けられた左右の施療子保持部27を備えている。このような構成とすれば、左右の円板状偏心カム26を回転させれば、上下の施療子28C,30のうちの少なくとも一方となる上側施療子28Cが設けられた各施療子保持部27のカム受部27a内において各円板状偏心カム26が回転し、これに伴って円(楕円)を描くようにして一方の施療子となる上側施療子28Cを他方の施療子となる下側施療子30に対して接離させることができる。
施療子保持部27は、図例では、左右方向に見て楕円状(卵状)とされた例を示しているが、このような形状に限られず、その他、種々の形状でもよい。この施療子保持部27のカム受部27aの内周面と円板状偏心カム26の外周面との間には、上記同様、適宜の転がり軸受等が設けられていてもよい。
この施療子保持部27には、支持部21側に固定的に設けられたピン状の規制突起24aが差し込まれたガイド溝27bが設けられている。規制突起24aは、軸方向が偏心軸25と平行状とされ、円板状偏心カム26の後方側に位置するように設けられている。ガイド溝27bは、カム受部27aよりも後方側(ガイドレール9側)において施療子保持部27の長手方向に延びるように設けられている。このガイド溝27bに沿って規制突起24aが相対的に移動することで、円板状偏心カム26の回転を伴う施療子保持部27の変位が規制される。
この上側施療子28Cは、図4(a)~(d)に示すように、モータ22を駆動すれば、円板状偏心カム26が回転し、これにより、規制突起24aによる規制を受けながら弧を描くように移動する施療子保持部27に連動して上下に長径の楕円を描くように揺動する。この上側施療子28Cは、上記と概ね同様、モータ22を一方向に回転させるように駆動すれば、前端位置、上端位置、後端位置及び下端位置を順に通るようにして円を描くように揺動する。この上側施療子28は、モータ22を他方向に回転させるように駆動すれば、上記とは逆に、前端位置、下端位置、後端位置及び上端位置を順に通るようにして円を描くように揺動する。このように上側施療子28Cが揺動する際に下側施療子30に対して接離し、上記同様、これら上下の施療子28C,30間の空間に受け入れた掴み対象部位に対して掴み施療が可能となる。
本変形例では、掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Dは、偏心軸25の軸方向が身体厚さ方向とされている。このような構成とすれば、上下の施療子28D,30のうちの少なくとも一方となる上側施療子28Dを、身体長手方向(上下方向)及び身体幅方向(左右方向)に揺動させて他方となる下側施療子30に対して接離させることができる。この偏心軸25の軸方向は、上記と概ね同様、概ね身体厚さ方向(前後方向)であればよい。この偏心軸25の軸方向は、例えば、身体厚さ方向に対していずれかの方向に20度程度の範囲で傾斜していてもよい。また、左上側施療子28Aの偏心軸25と右上側施療子28Bの偏心軸25とは、平行状とされていてもよく、互いに同方向や逆方向等、いずれかの方向に傾斜していてもよい。
この上側施療子28Dは、図5(a)~(h)に示すように、モータ22を一方向に回転させるように駆動すれば、偏心軸25に対して上方側に突出した上端位置、偏心軸25に対して左右方向一方側に突出した一方端位置、偏心軸25に対して下方側に突出した下端位置及び偏心軸25に対して左右方向他方側に突出した他方端位置を順に通るようにして円を描くように揺動する。この施療子28は、モータ22を他方向に回転させるように駆動すれば、上記とは逆に、上端位置、他方端位置、下端位置及び一方端位置を順に通るようにして円を描くように揺動する。このように上側施療子28Dが揺動する際に下側施療子30に対して接離し、上記同様、これら上下の施療子28D,30間の空間に受け入れた掴み対象部位に対して掴み施療が可能となる。
上側施療子28Dに設けられる施療突起28a,28bとしては、上記のような構成に限られず、その他、種々の構成とされていてもよい。例えば、これら施療突起28a,28bを、上側施療子28Dに設けられたボール受部に対して回転自在に設けられたボール状体の一部としてもよい。つまり、施療突起28a,28bを、いわゆるフリーボールベアリングによって構成してもよい。このような構成とすれば、上記同様、マッサージ機1を覆うカバーや被施療者の衣服等と施療突起28a,28bとの摩擦を生じ難くすることができ、円滑に移動させることができる。また、例えば、上側施療子28Dに、一つの施療突起が設けられた構成でもよく、また、上側施療子28Dの被施療者側に向く面に、略全周に亘って交互に凹凸形状が設けられた構成でもよい。
本変形例では、掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Eは、偏心軸25の軸方向が身体長手方向とされている。このような構成とすれば、上下の施療子28E,30のうちの少なくとも一方となる上側施療子28Eを、身体幅方向(左右方向)及び身体厚さ方向(前後方向)に揺動させて他方となる下側施療子30に対して接離させることができる。この偏心軸25の軸方向は、上記と概ね同様、概ね身体長手方向(上下方向)であればよい。この偏心軸25の軸方向は、例えば、身体長手方向に対していずれかの方向に20度程度の範囲で傾斜していてもよい。また、左上側施療子28Aの偏心軸25と右上側施療子28Bの偏心軸25とは、平行状とされていてもよく、互いに同方向や逆方向等、いずれかの方向に傾斜していてもよい。
この施療子28Eは、モータ22を一方向に回転させるように駆動すれば、偏心軸25に対して前方側に突出した前端位置、偏心軸25に対して左右方向一方側に突出した一方端位置、偏心軸25に対して後方側に突出した後端位置及び偏心軸25に対して左右方向他方側に突出した他方端位置を順に通るようにして円を描くように揺動する。この施療子28Eは、モータ22を他方向に回転させるように駆動すれば、上記とは逆に、前端位置、他方端位置、後端位置及び一方端位置を順に通るようにして円を描くように揺動する。このように上側施療子28Eが揺動する際に下側施療子30に対して接離し、上記同様、これら上下の施療子28E,30間の空間に受け入れた掴み対象部位に対して掴み施療が可能となる。
上側施療子28Eに設けられる施療突起28a,28bとしては、上記のような構成に限られず、上記同様、その他、種々の構成とされていてもよい。
本変形例では、掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Fは、第3変形例と同様、偏心軸25の軸方向が身体長手方向とされている。本変形例では、上側施療子28Fは、第1変形例と概ね同様な施療子保持部27の一端側となる前端部に設けられた取付部に取り付けられている。本変形例では、施療子保持部27は、厚さ方向が概ね身体長手方向とされている。この施療子保持部27には、上記同様、偏心軸25に対して回転不能とされた円板状偏心カム26を回転自在に受け入れるカム受部27a(図4参照)と、規制突起24aが差し込まれたガイド溝27bと、が設けられている。
この上側施療子28Fは、モータ22を駆動すれば、円板状偏心カム26が回転し、これにより、規制突起24aによる規制を受けながら弧を描くように移動する施療子保持部27に連動して左右に長径の楕円を描くように揺動する。この上側施療子28Fは、第3変形例と概ね同様、モータ22を一方向に回転させるように駆動すれば、前端位置、左右方向一方端位置、後端位置及び左右方向他方端位置を順に通るようにして円を描くように揺動する。この上側施療子28Fは、モータ22を他方向に回転させるように駆動すれば、上記とは逆に、前端位置、他方端位置、後端位置及び一方端位置を順に通るようにして円を描くように揺動する。このように上側施療子28Fが揺動する際に下側施療子30に対して接離し、上記同様、これら上下の施療子28F,30間の空間に受け入れた掴み対象部位に対して掴み施療が可能となる。
本変形例では、偏心軸25の軸方向に複数の上側施療子28,28Gが設けられている。図例では、施療子ユニット20Gは、図2を参照して説明した施療子28と同様の第1の上側施療子28と、この第1の上側施療子28の軸方向一方側に隣接して設けられた第2の上側施療子28Gと、を備えている。本変形例では、掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Gは、第1の上側施療子28の軸心と第2の上側施療子28Gの軸心とを偏心軸25回りに異なる位置となるように設けた例を示している。このような構成とすれば、モータ22を駆動すれば、第1の上側施療子28と第2の上側施療子28Gとが偏心軸25回りに位相をずらして円を描くように揺動する。これら第1の上側施療子28及び第2の上側施療子28Gは、偏心軸25に対して回転不能に固定的に設けられた円板状偏心カム26,26にそれぞれ回転自在に保持されている。
図例では、これら第1の上側施療子28の円板状偏心カム26と第2の上側施療子28Gの円板状偏心カム26とを偏心軸25回りに180度異なる位置となるように設けた例を示している。つまり、モータ22を駆動すれば、第1の上側施療子28と第2の上側施療子28Gとが偏心軸25回りに180度の位相差で円を描くように揺動する。
本変形例では、偏心軸25の軸方向が概ね身体幅方向とされている。本変形例では、掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Hは、偏心軸25に対して上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28Hの軸方向を傾斜させて設けた構成とされている。このような構成とすれば、モータ22を駆動すれば、上側施療子28Hは、その軸方向両側面が回転に伴って異なる方向を向くようにして円を描くように揺動する。図例では、偏心軸25に対して上側施療子28Hの軸方向を僅かに数度程度、傾斜させて設けた例を示しているが、このような傾斜角度に限られない。この上側施療子28Hは、上記と概ね同様、偏心軸25に対して回転不能に固定的に設けられた円板状偏心カム26Aに回転自在に保持されている。本変形例では、この円板状偏心カム26Aを、その軸方向を偏心軸25に対して傾斜させて設けた構成としている。図例では、円板状偏心カム26Aは、偏心軸25に連結された部位から離れるに従い減速機23側から離間した位置となるように偏心軸25に対して傾斜して設けられた例を示している。
上記した第1変形例~第5変形例において説明した施療子ユニット20C~20Gの円板状偏心カム26を、本変形例のように偏心軸25に対して軸方向を傾斜させた構成としてもよい。
本変形例では、左側掴み機構24A,34A及び右側掴み機構24B,34Bは、上下の施療子28,38の両方を互いに接離させるように移動させる構成とされている。このような構成とすれば、上下の施療子28,38のうちの一方のみを他方に対して接離させるように移動させる構成と比べて、上下の施療子28,38それぞれの接離方向への変位量を小さくすることが可能でありながらも、掴み量を比較的に大きくすることができる。つまり、上下の施療子28,38が互いに接離するように移動することで、上記同様、これら上下の施療子28,38間の空間に受け入れた掴み対象部位に対して掴み施療が可能となる。
本変形例では、下側施療子38を上側施療子28に対して接離させるように移動させる下側掴み機構(左下側掴み機構34A及び右下側掴み機構34B)34は、上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28を揺動させるモータ(左側モータ22A及び右側モータ22B)22とは別の下側モータ(左下側モータ32A及び右下側モータ32B)32によって駆動される。このような構成とすれば、左右の上下の施療子28A,28B,38A,38Bのそれぞれを個別に揺動させることができ、より多様な施療を行うことができる。
下側掴み機構34は、上側の掴み機構24と同様、円板状の下側施療子38の軸心に対して偏心した位置に設けられ、下側モータ32によって回転される偏心軸35を備えている。この偏心軸35は、上側の偏心軸25と同様、減速機33を介して下側モータ32に連結されている。この偏心軸35には、上側の掴み機構24と同様、円板状偏心カム36が回転不能に固定的に設けられている。下側施療子38は、上側施療子28と同様、この円板状偏心カム36に対して回転自在に保持されている。図例では、下側施療子38を、上側施療子28と略同径状とした例を示しているが、このような例に限られない。
下側検出部39は、上記した検出部29と同様の構成とされていてもよい。これら検出部29及び下側検出部39による上下の施療子28,38の揺動位置の検出に基づいて種々の掴み施療モードの実行がなされてもよい。上側施療子28の揺動位置を検出する検出部29及び下側施療子38の揺動位置を検出する下側検出部39の両方を設けた構成に代えて、いずれか一方のみを設けた構成としてもよい。
本変形例においても第7変形例と概ね同様、施療子ユニット20Jは、掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Cによって揺動される上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28Cと、下側掴み機構(左下側掴み機構34A及び右下側掴み機構34B)34によって揺動される下側施療子(左下側施療子38A及び右下側施療子38B)38と、を備えている。本変形例では、上側施療子28C及び上側の掴み機構24Cは、上記した第1変形例と同様の構成とされ、下側施療子38及び下側掴み機構34は、上記した第7変形例と同様の構成とされている。
本変形例においても第7変形例と概ね同様、施療子ユニット20Kは、掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Eによって揺動される上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28Eと、下側掴み機構(左下側掴み機構34A及び右下側掴み機構34B)34Cによって揺動される下側施療子(左下側施療子38A及び右下側施療子38B)38Cと、を備えている。本変形例では、上側施療子28E及び上側の掴み機構24Eは、上記した第3変形例と同様の構成とされている。下側施療子38C及び下側掴み機構34Cは、上記した第2変形例の上側施療子28D及び掴み機構24Dと概ね同様、軸方向が身体厚さ方向とされた偏心軸35に対して回転不能に固定的に設けられた円板状偏心カム36に下側施療子38Cを回転不能に固定的に設けた構成とされている。この下側施療子38Cに、上側施療子28Dと同様、施療突起38a,38bとして、突出寸法が大とされた第1施療突起38aと、この第1施療突起38aよりも突出寸法が小とされた第2施療突起38bと、を設けた例を示している。
本変形例では、上記した第7変形例~第9変形例とは異なり、下側施療子(左下側施療子38A及び右下側施療子38B)38を上側施療子28に対して接離させるように移動させる下側掴み機構(左下側掴み機構34A及び右下側掴み機構34B)34は、上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28を揺動させる掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24のモータ(左側モータ22A及び右側モータ22B)22Cによって駆動される。つまり、上側施療子28を揺動させる掴み機構24のモータ22Cと下側施療子38を揺動させる下側掴み機構34のモータ22Cとは、共通のモータ22Cとされている。このような構成とすれば、上記した第7変形例~第9変形例のように、上下の施療子28,38を別々のモータ22,32によって揺動させる構成と比べて、構造の簡素化やコンパクト化を図ることができる。
本変形例では、上記した第7変形例と概ね同様の上側施療子28と下側施療子38とを設けた例を示している。モータ22Cは、上側施療子28の偏心軸25に連結された減速機23及び下側施療子38の偏心軸35に連結された減速機33のそれぞれに連結される2つの出力軸を備えた構成とされていてもよい。
本変形例においても第10変形例と概ね同様、上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28Cを揺動させる掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Cのモータ(左側モータ22A及び右側モータ22B)22Cと下側施療子(左下側施療子38A及び右下側施療子38B)38を揺動させる下側掴み機構(左下側掴み機構34A及び右下側掴み機構34B)34のモータ22Cとは、共通のモータ22Cとされている。本変形例では、上記した第8変形例と概ね同様の上側施療子28Cと下側施療子38とを設けた例を示している。
本変形例においても第10変形例と概ね同様、上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28Eを揺動させる掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Eのモータ(左側モータ22A及び右側モータ22B)22Cと下側施療子(左下側施療子38A及び右下側施療子38B)38Cを揺動させる下側掴み機構(左下側掴み機構34A及び右下側掴み機構34B)34Cのモータ22Cとは、共通のモータ22Cとされている。本変形例では、上記した第9変形例と概ね同様の上側施療子28Eと下側施療子38Cとを設けた例を示している。
上記した第10変形例~第12変形例においては、上側施療子28,28C,28Eと下側施療子38,38Cとは、同様な揺動態様となるように揺動されてもよく、互いに位相差が生じるように揺動されてもよい。また、上側施療子28,28C,28Eの偏心軸25に連結された減速機23と下側施療子38,38Cの偏心軸35に連結された減速機33との減速比を異ならせることで上側施療子28,28C,28Eの回転周期と下側施療子38,38Cの回転周期とを異ならせた態様等としてもよい。
上記した第7変形例~第12変形例において説明した下側施療子38,38C及び下側掴み機構34,34Cに代えて、上記した第1変形例や第3変形例、第4変形例の上側施療子28C,28E,28F及び掴み機構24C,24E,24Fと概ね同様な構成とされた下側施療子及び下側掴み機構を設けた構成としてもよい。この場合は、上側施療子28E,28Fを上下反転させて設けたような構成としてもよい。
上記した第7変形例~第12変形例において、上記した第5変形例の上側施療子28,28Gと概ね同様、複数の下側施療子を設けた構成としてもよい。
本変形例では、掴み機構(左側掴み機構24A及び右側掴み機構24B)24Iは、上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28Cに連動させて下側施療子(左下側施療子38A及び右下側施療子38B)38Dを揺動させる構成とされている。本変形例では、掴み機構24Iは、偏心軸25に対して回転不能に固定的に設けられた円板状偏心カム26を回転自在に受け入れるカム受部27aが設けられた施療子保持部27Aと、この施療子保持部27Aに回転自在に連結された下側施療子保持部37と、を備えている。本変形例では、偏心軸25の軸方向は、概ね身体幅方向とされている。施療子保持部27Aは、本変形例では、概ね身体長手方向に長尺状とされ、その上端部から前方に向けて突出する取付部に上側施療子28Cが取り付けられた構成とされている。この施療子保持部27Aのカム受部27aの下方側には、施療子保持部27Aの長手方向に延びるようにガイド溝27bが設けられている。このガイド溝27bには、上記同様な規制突起24aが差し込まれている。
下側施療子保持部37は、施療子保持部27Aの下端部に連結軸27cによって回転自在に連結されている。この下側施療子保持部37は、施療子保持部27Aと同様、厚さ方向が偏心軸25の軸方向となる板状とされ、連結軸27cに連結された上端部から斜め前方側かつ下方側に延びるように設けられている。この下側施療子保持部37には、支持部21側に固定的に設けられたピン状の規制突起24bが差し込まれたガイド溝37aが設けられている。このガイド溝37aは、概ね身体厚さ方向(前後方向)に延びるように設けられている。この下側施療子保持部37は、ガイド溝37aに差し込まれた規制突起24bに規制されながら、上記した円板状偏心カム26の回転を伴う施療子保持部27Aの揺動に連動して円(楕円)を描くように揺動する連結軸27cに連動するように揺動する。このように下側施療子保持部37が揺動し、その前端部に設けられた下側施療子38Dが円(楕円)を描くように揺動する。
本変形例においても上下の施療子28,38Eの両方を互いに接離させるように移動させる構成とされている。本変形例では、上側施療子28及び掴み機構24は、第7変形例と同様、図2を参照して説明した例と略同様である。
下側施療子(左下側施療子38A及び右下側施療子38B)38Eを上側施療子(左上側施療子28A及び右上側施療子28B)28に対して接離させるように移動させる下側掴み機構(左下側掴み機構31A及び右下側掴み機構31B)31は、上記した各例とは大きく異なる。本変形例では、下側掴み機構31は、モータではなく空圧によって下側施療子38Eを移動させるエアセルとされている。つまり、下側掴み機構31は、空気の導入及び排出により膨張及び収縮する袋状部を備えている。
下側掴み機構31をエアセルとした態様に代えて、上記したようなモータによって駆動される下側掴み機構とし、上側施療子28を揺動させる掴み機構24をエアセルとしてもよく、その他、種々の変形が可能である。
上記した各例では、上側施療子28,28A~28H及び下側施療子38,38A~38Dが所定の円周に沿って周期的に揺動される例を示しているが、上側施療子28,28A~28H及び下側施療子38,38A~38Dのうちの一方がクランク機構等によって概ね直線状に揺動される構成とされていてもよい。
本実施形態に係るマッサージ機1を構成する各部の構成や施療モードは、上記した例に限られず、その他、種々の変形が可能である。
12 施療ユニット
20A 左側施療子ユニット(左側施療部)
20B 右側施療子ユニット(右側施療部)
22A 左側モータ(モータ)
22B 右側モータ(モータ)
24A 左側掴み機構
24B 右側掴み機構
25 偏心軸
26 円板状偏心カム
27 施療子保持部
27a カム受部
28A 左上側施療子(上側施療子)
28B 右上側施療子(上側施療子)
29A 左側検出部
29B 右側検出部
30A 左下側施療子(下側施療子)
30B 右下側施療子(下側施療子)
32A 左下側モータ(モータ)
32B 右下側モータ(モータ)
34A 左下側掴み機構(左側掴み機構)
34B 右下側掴み機構(右側掴み機構)
38A 左下側施療子(下側施療子)
38B 右下側施療子(下側施療子)
Claims (8)
- 身体長手方向に沿って移動可能とされた施療ユニットに設けられ、上下の施療子をそれぞれに有する左側施療部及び右側施療部と、
これら左側施療部及び右側施療部のそれぞれに設けられ、それぞれの駆動部を構成するモータを一方向に回転させることで、上下の施療子のうちの少なくとも一方を所定の円周に沿って他方に対して接離させるように移動させて掴み施療する左側掴み機構及び右側掴み機構と、
を備えていることを特徴とするマッサージ機。 - 請求項1において、
前記左側掴み機構及び前記右側掴み機構のそれぞれによる掴み量を検出する左側検出部及び右側検出部を備えていることを特徴とするマッサージ機。 - 請求項1または2において、
前記左側掴み機構及び前記右側掴み機構は、それぞれに円板状とされ前記所定の円周に沿って移動される施療子の軸心に対して偏心した位置に設けられ、左右それぞれの前記モータによって回転される偏心軸をそれぞれに備えていることを特徴とするマッサージ機。 - 請求項1または2において、
前記左側掴み機構及び前記右側掴み機構は、左右それぞれの前記モータによって回転され軸心に対して偏心した位置に偏心軸が設けられた左右の円板状偏心カムと、左右それぞれの前記円板状偏心カムを回転自在に受け入れるカム受部がそれぞれに設けられ、前記所定の円周に沿って移動される施療子がそれぞれの一端に設けられた左右の施療子保持部と、を備えていることを特徴とするマッサージ機。 - 請求項3または4において、
前記偏心軸の軸方向が身体幅方向であることを特徴とするマッサージ機。 - 請求項3または4において、
前記偏心軸の軸方向が身体長手方向であることを特徴とするマッサージ機。 - 請求項3または4において、
前記偏心軸の軸方向が身体厚さ方向であることを特徴とするマッサージ機。 - 請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記左側掴み機構及び前記右側掴み機構は、前記上下の施療子の両方を互いに接離させるように移動させる構成とされていることを特徴とするマッサージ機。
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