JP7193197B2 - 筒状体摺動構造物およびそれを一部に適用した伸縮可能な梯子 - Google Patents

筒状体摺動構造物およびそれを一部に適用した伸縮可能な梯子 Download PDF

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Description

本発明は、所定状態となるまで摺動可能となる筒状体同士の摺動構造物、および、その筒状体同士の摺動構造物を一部に適用して長さ方向に伸縮自在の梯子に関する。
一般的に、筒状体の長さを伸縮する構造として筒状体同士を摺動可能とした構造物が知られている。
図15および図16は、筒状体同士を摺動可能としてその長さを伸縮可能とした構造物の例を示した図である(特開2012-072638号公報)。図15および図16の構造例とも、従来技術における伸縮可能な梯子の筒状支柱体として組み込まれた例となっている。
図15および図16には、径の大きな第1の筒状体10と、径の小さな第2の筒状体20が図示されている。
図15は、大きな径の第1の筒状体10が固定され、小さな径の第2の筒状体20が下方にスライドする例を説明する図となっている。
第1の筒状体10は、第2の筒状体20より径が大きくなっている。
第2の筒状体20は、第1の筒状体10の内径よりわずかに小さな外径を持ち、第1の筒状体10に内挿される形となっている。
第1の筒状体10の一部には絞り部分が設けられており、内壁面の内側に膨出するように内側膨出部11が設けられている。
第2の筒状体20の一部には膨出部分が設けられており、外壁面の外側に膨出するように外側膨出部21が設けられている。
図15に示すように、第1の筒状体10に対して、第2の筒状体20が上から内挿される形で挿入して摺動してゆくと、図15の右側に示すように、内側膨出部11と外側膨出部21が当接して係止状態となるまで下方に移動可能であるが、両者が係止すると第1の筒状体10に対する第2の筒状体20の相対的な摺動が停止する。第2の筒状体20はそれ以上下方には移動できず、第1の筒状体10の下側に抜け出ることがない。
次に、図16は、径の小さな第2の筒状体20に対して、径の大きな第1の筒状体10が下方にスライドする例を説明する図となっている。
図16は、小さな径の第2の筒状体20が固定され、大きな径の第1の筒状体10が下方にスライドする例を説明する図となっている。
第1の筒状体10は、第2の筒状体20の外径よりわずかに小さな内径を持ち、第1の筒状体10に対して外挿される形となっている。
図16の構成例でも、図15の場合と同様、第1の筒状体10の一部には絞り部分が設けられており、内壁面の内側に膨出するように内側膨出部11が設けられており、第2の筒状体20の一部には外壁面の外側に膨出するように外側膨出部21が設けられている。
図16に示すように、第2の筒状体20に対して、第1の筒状体10が上から外挿される形で挿入して摺動してゆくと、図16の右側に示すように、内側膨出部11と外側膨出部21が当接して係止状態となるまで下方に移動可能であるが、両者が係止すると第1の筒状体10に対する第2の筒状体20の相対的な摺動が停止する。第1の筒状体10はそれ以上下方には移動できず、第2の筒状体20の下側に抜け出ることがない。
このように、図15のように、大きな径の第1の筒状体10が固定され、小さな径の第2の筒状体20が下方に摺動してゆく構造例でも、図16のように、小さな径の第2の筒状体20が固定され、大きな径の第1の筒状体10が下方に摺動してゆく構造例でも、内側膨出部11と外側膨出部21が当接して係止し合うまでスライド可能であるが、両者が係止すればスライド移動が停止する仕組みとなっている。
筒状体が摺動して伸縮可能な構造は多様な部材として適用されている。そのごく一例として、伸縮梯子の筒状の支柱体の構造として使用されている。伸縮梯子とは平常時には短縮収納状態となっているが、使用時に動的に伸長して使用状態となり、梯子の使用が終了すれば短縮収納状態に戻される梯子である。例えば、作業において高所から下方の作業現場へ降りてゆく移動手段として作業時に吊下箇所に吊下される作業用吊下梯子や、建物や電車などお客が外部に避難する必要が生じた緊急時に下方へ避難するための避難手段として吊下箇所に吊下される避難用吊下梯子などがある。その他にも用途に応じて様々なバリエーションがあり得る。
特開2012-072638号公報 特開2019-015073号公報
上記したように、筒状体同士を摺動可能にした構造例は知られているが、印加される力が大きくなると、両者の係止構造が崩れて筒状体が抜け出てしまうおそれがある。
図17は、上記図15で示した構造において発生し得る問題を説明する図である。図17は、大きな径の第1の筒状体10が固定され、小さな径の第2の筒状体20が下方にスライドする例である。
内側の小さな径の第2の筒状体20が長く重い場合などには大きな重力が掛かる場合がある。外側膨出部21からの圧力により大きな重量がかかると、第1の筒状体の内側膨出部11の膨らみが潰れて径が拡がるおそれがある。同様に、第2の筒状体の外側膨出部21の膨らみが潰れて径が小さくなるおそれがある。両者いずれかまたは双方の径がある程度変化してくると、第1の筒状体10と第2の筒状体20との係止が働かなくなり、第2の筒状体20の外側膨出部21が通過してしまい、下側へ抜け出てしまうおそれがある。
固定されている第1の筒状体10に対して、第2の筒状体20が係止されずに下方に抜け出ると、第2の筒状体20全体が落下する不具合が発生する。
同様の問題は、上記図16で示した構造においても発生し得る。
図18は、上記図16で示した構造において発生し得る問題を説明する図である。図18は、内側の小さな径の第2の筒状体20が固定され、外側の大きな径の第1の筒状体10が下方にスライドする例である。
内側の第2の筒状体20に対して係止している外側の大きな径の第1の筒状体10が長く重い場合などに大きな重力が掛かる場合がある。内側膨出部11に外側膨出部21から受ける圧力により大きな重量がかかると、第1の筒状体10の内側膨出部11の膨らみが潰れ、径が拡がるおそれがある。同様に、第2の筒状体の外側膨出部21の膨らみが潰れて径が小さくなるおそれがある。両者いずれかまたは双方の径がある程度変化してくると第2の筒状体10との係止が働かなくなり、下側へ抜け出てしまうおそれがある。
この摺動構造体が梯子に組み込まれたものであれば、筒状体同士の係止が働かなくなると、梯子部材が離脱して一部が落下する危険がある。もっとも伸縮梯子の場合、梯子部材が離脱して落下する事故が発生しないように、二重・三重に安全対策が採られており、落下する事故は発生し得ないようになっているが、筒状体同士の摺動構造が正常に機能することが好ましいことは言うまでもない。
特開2019-015073号公報では内側膨出部11が潰れにくいように外締体で外側から締め上げる工夫がなされている。この技術は内側膨出部11が潰れにくいようにする効果は得られるが、逆に外側膨出部21については手当されていなかった。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、筒状体同士が摺動して伸縮可能な筒状体摺動構造物において、所定位置にまで伸長した筒状体同士の摺動を制限する構造が大きな構造的強度を持ち、抜け出る不具合が発生しないよう構造的強度を確保せしめることを目的とする。その構造的強度が確保された筒状体同士の摺動構造を組み入れ、伸長使用状態において構造的強度が確保されたものであるとともに、抜け出る不具合が発生しないよう構造的強度を確保せしめた伸縮梯子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の筒状体摺動構造物は、第1の筒状体と、前記第1の筒状体の内径よりわずかに小さな外径を持ち、前記第1の筒状体に内挿され得る第2の筒状体と、前記第1の筒状体の内面の一部に設けられ、内壁面の内径を小さくする縮径体と、前記第2の筒状体の一部に設けられ、外壁面の外径を大きくする拡径体を備えた構造において、前記縮径体の径が前記拡径体の径よりも小さいことを特徴とする筒状体摺動構造物である。
なお、第1の筒状体および第2の筒状体の素材、縮径体と拡径体の素材はいずれも限定されないが、例えば、第1の筒状体および第2の筒状体は金属素材で形成され、縮径体と拡径体のいずれかまたは双方が樹脂製素材で形成されたものとすることができる。
上記構成により、第1の筒状体の内空を第2の筒状体が相対的移動により通過する過程において、縮径体と拡径体が当接し合って通過できないこととなり、両者が当接し合うまでは摺動できるが一定の摺動を経た後には係止される構造となる。
ここで、縮径体が第1の筒状体の内面の一部に付加物として取り付けられ、拡径体が第2の筒状体の外面の一部に付加物として取り付けられたものであり、両者の径が容易には潰れたりしないような構造とすることが好ましい。
例えば、第1の取り付け方法として嵌合がある。
第1の筒状体の内面の内周側と縮径体の外周側に嵌合可能な一又は複数の凹凸嵌合構造が設けられ、両者が凹凸嵌合構造を介して嵌合し合って取り付けられたものとする。
第2の筒状体の外周側と拡径体の内周側に嵌合可能な一又は複数の凹凸嵌合構造が設けられ、両者が凹凸嵌合構造を介して嵌合し合って取り付けられたものとする。
この凹凸嵌合構造により、もともと筒状体である第1の筒状体、第2の筒状体は元のストレートな肉厚のまま、付加構造物として縮径体や拡径体が強固に取り付けられるため、容易には変形しない上部な機械的構造強度を得ることができる。
例えば、第2の取り付け方法として螺合がある。
第1の筒状体の内面の内周側の少なくとも一部にメスの螺合ネジ構造が設けられ、縮径体の外周側にオスの螺合ネジ構造が設けられ、縮径体を第1の筒状体の内面にねじ込んでいくことにより、縮径体を第1の筒状体の内面の所定位置において螺合による取り付けた構造とする。
第2の筒状体の外面の外周側の少なくとも一部にオスの螺合ネジ構造が設けられ、拡径体の内周側にメスの螺合ネジ構造が設けられ、拡径体を第2の筒状体の外面にねじ込んでいくことにより、拡径体を第2の筒状体の外面の所定位置において螺合による取り付けた構造とする。
この螺合構造も強固であり、もともと筒状体である第1の筒状体、第2の筒状体は元のストレートな肉厚のまま、付加構造物として縮径体や拡径体が強固に取り付けられるため、容易には変形しない上部な機械的構造強度を得ることができる。また、螺合で縮径体や拡径体を取り付けてゆくので、設定位置を前後に自在に調整することができ、後述する筒状体摺動構造物を一部に適用した伸縮可能な梯子の各段の幅などを任意に調整できる。
次に、縮径体と拡径体が当接し合う縁における形状の工夫について述べる。縮径体と拡径体が当接し合う縁には当接方向にテーパーを設けておくことができる。テーパー形状として各々のテーパー同士が噛み合うものとすれば、第1の筒状体と第2の筒状体が摺動してゆく中でテーパーが噛み合うように当接するため、一方のテーパーに対して他方のテーパーが下に潜り込むように入り込むため、縁のエッジが潰れてしまうことがなく、両者の当接により係止が確実となる。
なお、工夫として、いわゆるマージンを設けるため、縮径体と拡径体の少なくともいずれか一方において、周回構造の一部において周回構造を切断する隙間を設けたものとすることができる。
機械構造物において、部材の微妙なばらつきによっては、第1の筒状体と第2の筒状体が摺動してゆく中で、本来は通過できるサイズである縮径体の内径と、第2の筒状体の拡径体が設けられていない部分の外径が軋みあって通過しづらいとか、本来は通過できるサイズである拡径体の外径と、第1の筒状体の縮径体が設けられていない部分の内径が軋みあって通過しづらいなどの不具合があり得るが、縮径体と拡径体の少なくともいずれか一方においていわゆるマージンがあれば、そのばらつきに起因する不具合を低減することができる。
ここで、筒状体のうち固定される側と径の大きさの関係において2パターンある。
第1のパターンは、上記の第1の筒状体および第2の筒状体を基本構造とし、第2の筒状体が支持された状態にあり、第1の筒状体が第2の筒状体に対して上側から外挿され、第1の筒状体の縮径体が、第2の筒状体の拡径体を通過できず、縮径体と拡径体の当接によって第1の筒状体が第2の筒状体に対して係止され得るものとすれば、伸縮梯子の基本部材と捉えることができる。
つまり、この第1のパターンである筒状体摺動構造物を一部に適用した伸縮可能な梯子は、所定の間隔を隔てて互いに平行に配置された一対の筒状体と前記筒状体の間に設けられた横桟を備えた梯子基本部材を基本単位とし、前記梯子基本部材同士が前記筒状体の筒軸線方向に入れ子状態で摺動可能に順次接続したものであり、前記梯子基本部材が摺動収納された短縮収納状態と、前記梯子基本部材が摺動伸長した伸長使用状態を持ち、各段の前記梯子基本部材同士が摺動して下方に伸長して前記伸長使用状態となり、前記伸長使用状態から前記短縮収納状態に変化し得る伸縮可能な梯子において、当段の前記梯子基本部材の前記筒状体の上部付近に前記縮径体を設け、上段側にある前記梯子基本部材の前記筒状体の下部付近に前記拡径体を設け、前記第1の筒状体と前記第2の筒状体の関係とし、上段側にある前記梯子基本部材に対して当段の前記梯子基本部材を上下に摺動可能とし、前記縮径体と前記拡径体が当接し合うまで伸長可能とした伸縮梯子となる。
次に、第2のパターンは、上記の第1の筒状体および第2の筒状体を基本構造とし、第1の筒状体が支持された状態にあり、第2の筒状体が第1の筒状体に対して上側から内挿され、第1の筒状体の縮径体を、第2の筒状体の拡径体が通過できず、縮径体と拡径体の当接によって第2の筒状体が第1の筒状体に対して係止され得るものとすれば、伸縮梯子の基本部材と捉えることができる。
つまり、この第2のパターンである筒状体摺動構造物を一部に適用した伸縮可能な梯子は、この筒状体摺動構造物を一部に適用した伸縮可能な梯子であって、所定の間隔を隔てて互いに平行に配置された一対の筒状体と前記筒状体の間に設けられた横桟を備えた梯子基本部材を基本単位とし、前記梯子基本部材同士が前記筒状体の筒軸線方向に入れ子状態で摺動可能に順次接続したものであり、前記梯子基本部材が摺動収納された短縮収納状態と、前記梯子基本部材が摺動伸長した伸長使用状態を持ち、各段の前記梯子基本部材同士が摺動して下方に伸長して前記伸長使用状態となり、前記伸長使用状態から前記短縮収納状態に変化し得る伸縮可能な伸縮梯子において、当段の前記梯子基本部材の前記筒状体の下部付近に前記縮径体を設け、上段側にある前記梯子基本部材の前記筒状体の上部付近に前記拡径体を設け、前記第1の筒状体と前記第2の筒状体の関係とし、上段側にある前記梯子基本部材に対して当段の前記梯子基本部材を上下に摺動可能とし、前記縮径体と前記拡径体が当接し合うまで伸長可能とした伸縮梯子となる。
上記の伸縮梯子において、各段の基本部材が伸張状態となった場合に一時的に安定させ、また、短縮状態に変化させる場合に摺動可能とするため、ロック機構を設けることが好ましい。つまり、縮径体と拡径体が係止し合う状態において、梯子基本部材同士を一時的に摺動不能に固定するロック機構と、外部からの操作を契機としてロック機構のロック状態を解除し、当段と下段の前記梯子基本部材同士を摺動可能にするロック解除機構を備えた構造とすることが好ましい。
本発明の筒状摺動構造物によれば、第1の筒状体および第2の筒状体に拡径体および縮径体を取り付けることにより、それぞれ潰れることができないよう強固にサポートでき、筒状体同士の摺動を制限する係止構造が大きな構造的強度を持ち、筒状体が抜け出る不具合が発生しない構造的強度を確保せしめることができる。
また本発明の伸縮梯子によれば、梯子本体を展開する際には梯子基本部材同士が摺動し合って展開するとともに、各々の梯子基本部材同士の摺動構造の構造的強度が大きくなり、梯子基本部材が抜け出る不具合が発生しない構造的強度を確保せしめることができる。
縮径体111を持つ第1の筒状体110-1および拡径体112を持つ第2の筒状体110-2の基本的構成例を模式的に示す図である。 第1のパターンにより第1の筒状体110-1の内部を第2の筒状体110-2が通過する際に縮径体111と拡径体112が当接する様子を示す図である。 第2のパターンにより第1の筒状体110-1を固定して第1の筒状体110-1の内部を第2の筒状体110-2が通過する際に縮径体111と拡径体112が当接する様子を示す図である。 嵌合方式による取り付け方法を簡単に示した図である。 螺合方式による取り付け方法を簡単に示した図である。 縮径体111および拡径体112のテーパー角の付け方の一例を示す図である。 実施例2にかかる伸長使用状態の伸縮梯子100の背面図(作業個所の壁面側に向く面)を示している。 短縮収納状態にある伸縮梯子100を短縮収納状態から展開して伸長使用状態とする手順を説明する図である。 伸長使用状態にある伸縮梯子100を回収して短縮収納状態に変化させる手順を説明する図である。 実施例3にかかる伸長使用状態の伸縮梯子100の背面図(作業個所の壁面側に向く面)を示している。 短縮収納状態にある伸縮梯子100を短縮収納状態から展開して伸長使用状態とする手順を説明する図である。 伸長使用状態にある伸縮梯子100を回収して短縮収納状態に変化させる手順を説明する図である。 伸縮梯子100の展開時における、梯子基本部材101の接合部分のロック機構130によりロックが掛かる仕組みを簡単に示す図である。 伸縮梯子100の回収時におけるロック解除機構140によってロック機構130のロックを解除する仕組みを簡単に示す図である。 従来技術において、大きな径の第1の筒状体10が固定され、小さな径の第2の筒状体20が下方にスライドする例を説明する図である。 従来技術において、径の小さな第2の筒状体20に対して、径の大きな第1の筒状体10が下方にスライドする例を説明する図である。 図15で示した構造において発生し得る問題を説明する図である。 図16で示した構造において発生し得る問題を説明する図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の伸縮可能な伸縮梯子の実施例を説明する。
本発明の範囲は以下の実施例に示した具体的な形状、デザイン、個数、角度などには限定されないことは言うまでもない。
以下、各実施例として以下の順で説明する。
実施例1は、筒状体摺動構造物の基本的構造を説明する。
実施例2は、筒状体摺動構造物を一部に組み込んだ伸縮梯子のうち、下に行くほど筒状体の径が大きくなるパターンの構造を持つ伸縮梯子について説明する。
実施例3は、筒状体摺動構造物を一部に組み込んだ伸縮梯子のうち、下に行くほど筒状体の径が小さくなるパターンの構造を持つ伸縮梯子について説明する。
実施例4は、筒状体摺動構造物を一部に組み込んだ伸縮梯子に対して伸長使用状態にある場合に、筒状体の摺動を一時的に固定するロック機構とロック解除機構を設けた構造について説明する。
図1は、実施例1にかかる筒状体摺動構造物100のうち、内径が小さくなる縮径体111を持つ第1の筒状体110-1および外径が大きくなる拡径体112を持つ第2の筒状体110-2の基本的構成例を模式的に示す図である。
図1(a)は、第1の筒状体110-1の構造の一部をうち縮径体111付近を取り出して示した図である。
図1(a)に示すように、第1の筒状体110-1の構造の一部において縮径体111が設けられており、この構成例では第1の筒状体110-1の内周の一部に縮径体111が取り付けられている。つまり、第1の筒状体110-1の内径と縮径体111の外径が合致しており強固に取り付けられている。その取り付け方法は限定されないが、取り付け例は後述する。
第1の筒状体110-1の内周の一部に縮径体111が取り付けられてため、第1の筒状体110-1の内部を第2の筒状体110-2が通過する際、縮径体111の付近だけ内径が小さくなっていることとなる。第1の筒状体110-1の内径をR1とすると、縮径体111の内径をr1とすると、r1<R1の関係にある。
なお、第1の筒状体110-1の素材は、金属製や剛性のあるプラスチックで良い。また、縮径体111の素材は金属製や剛性のあるプラスチックで良い。
図1(b)は、第2の筒状体110-2の構造の一部をうち拡径体112付近を取り出して示した図である。
図1(b)に示すように、第2の筒状体110-1の構造の一部において拡径体112が設けられており、この構成例では第2の筒状体110-2の外周の一部に拡径体112が取り付けられている。つまり、第2の筒状体110-2の外径と拡径体112の内径が合致しており強固に取り付けられている。その取り付け方法は限定されないが、取り付け例は後述する。
第2の筒状体110-2の外周の一部に拡径体112が取り付けられてため、第2の筒状体110-2が第1の筒状体110-1の内部を通過する際、拡径体112の付近だけ外径が大きくなっていることとなる。第2の筒状体110-2の外径をR2とすると、拡径体112の外径をr2とすると、R2<r2の関係にある。
なお、第2の筒状体110-2の素材は、金属製や剛性のあるプラスチックで良い。また、拡径体112の素材は金属製や剛性のあるプラスチックで良い。
ここで、第1の筒状体110-1と第2の筒状体110-2との相対的移動および両者に配された縮径体111と拡径体112の当接による相対的移動制限について説明する。この両者の相対的移動には大きく分けて2パターンがある。
第1のパターンは、径の小さな第2の筒状体110-2を固定して、径の大きな第1の筒状体110-1を上から下に被せるように摺動させて係止する組み合わせのパターンである。
第2のパターンは、径の大きな第1の筒状体110-1を固定して、径の小さな第2の筒状体110-2を上から下に摺動させて係止する組み合わせのパターンである。
まず、第1のパターンを説明する。
図2は、第1のパターンにより第1の筒状体110-1の内部を第2の筒状体110-2が通過する際に縮径体111と拡径体112が当接する様子を示す図である。
この例では、第2の筒状体110-2の方が支持固定されており、第1の筒状体110-1の方が上から下方向へ移動する例として説明するが、逆の関係であっても当接する関係は同じである。
図2(a)に示すように、第1の筒状体110-1を第2の筒状体110-2に被せてゆき、第1の筒状体110-1の内部に第2の筒状体110-2を通してゆくと、やがて図2(b)に示すように、縮径体111と拡径体112が当接する。
ここで、それぞれの部材の径の関係を整理する。この例では、縮径体111の内径r1、拡径体112の外径r2の関係は、r1<r2となっている。さらにこの構成例では第1の筒状体110-1の内径R1、第2の筒状体110-2の外径R2との関係においても示すと以下のようになっている。
R2≦r1<r2≦R1
ここで、上記式において、実際には物理的に機械的マージンを採らないと大きな摩擦力が生じてしまうため、実際にはR2<r1<r2<R1となる関係が好ましい。
縮径体111の肉厚とも言える厚みD1は絶対値がついて|r1-R1|である。また、拡径体111の肉厚とも言える厚みD2はr2-R2であるが、図2(b)の構成例では、D1≒D2となっている。つまり、図2(b)において縮径体111の厚みD1と拡径体112の厚みD2の全面に渡って当接し合っており、両者が強固に係止し合うものとなっている。
このように、第1の筒状体110-1が下側に移動しようとしても、内部にある第2の筒状体110-2が上方で支持されており、そこにある拡径体112の外径を縮径体111が通過することができず、両者が係止し合って第1の筒状体110-1は下方に移動できない。その結果、第1の筒状体110-1および第2の筒状体110-2が相対的移動できなくなり両者が固定される。
次に、第2のパターンを説明する。
図3は、第2のパターンにより径の大きな第1の筒状体110-1を固定して、第1の筒状体110-1の内部を第2の筒状体110-2が通過する際に縮径体111と拡径体112が当接する様子を示す図である。
この例では、第1の筒状体110-1の方が支持固定されており、第2の筒状体110-2の方が上から下方向へ移動する例として説明するが、逆の関係であっても当接する関係は同じである。
図3(a)に示すように、第2の筒状体110-2を第1の筒状体110-1の中に挿入してゆき、第1の筒状体110-1の内部を第2の筒状体110-2が通過すると、やがて図3(b)に示すように、縮径体111と拡径体112が当接する。
ここで、それぞれの部材の径の関係を整理する。この例では、縮径体111の内径r1、拡径体112の外径r2の関係は、r1<r2となっている。さらにこの構成例でも、第1の筒状体110-1の内径R1、第2の筒状体110-2の外径R2との関係についても第1のパターンと同様に以下の関係がある。
R2≦r1<r2≦R1
第1のパターンと同様、上記式において実際には物理的に機械的マージンを採らないと大きな摩擦力が生じてしまうため、実際にはR2<r1<r2<R1となる関係が好ましい。
縮径体111の肉厚とも言える厚みD1も|r1-R1|であり、また、拡径体111の肉厚とも言える厚みD2もr2-R2であり、図3(b)の構成例では、D1≒D2となっている。つまり、図3(b)においても縮径体111の厚みD1と拡径体112の厚みD2の全面に渡って当接し合っており、両者が強固に係止し合うものとなっている。
このように、第2の筒状体110-2が下側に移動しようとしても、第1の筒状体110-1が支持されており、そこにある縮径体111の内径を拡径体112の外径が通過することができず、両者が係止し合って第2の筒状体110-2は下方に相対的移動ができない。その結果、第1の筒状体110-1および第2の筒状体110-2が相対的移動できなくなり両者が固定される。
上記のように、第1の筒状体110-1に縮径体111を取り付けて、第2の筒状体110-2に拡径体112を取り付けることにより、両者の相対的移動による摺動を制御して所定位置にて当接させて係止を可能とするが、ここで、この第1の筒状体110-1への縮径体111の取り付け方法、第2の筒状体110-2への拡径体112の取り付け方法について述べる。
この取り付け方法としては限定されず幾つかの方法があるが、ここでは下記に2つの方法を説明する。
図4は、嵌合方式による取り付け方法を簡単に示した図である。
図4(a)は、第1の筒状体110-1へ縮径体111を嵌合により取り付けた様子を示す図である。右側に第1の筒状体110-1と縮径体111が嵌合された様子が示されており、左側に嵌合されている部分を拡大した図がある。
図4(a)はごく簡単に4箇所において嵌合させている例となっている。第1の筒状体110-1の壁面に4箇所の凹部を設けている。この例では側壁面に直交する円筒形の穴を設けた例となっている。一方、縮径体111には外周壁に4箇所の凸部を設けている。第1の筒状体110-1の壁面の凹部と縮径体111の凸部の形状は相互に合致する形状となっている。そのため、第1の筒状体110-1の壁面の凹部に縮径体111の凸部を嵌め込むことにより両者が嵌合固定される。
なお、この嵌合し合う凹部と凸部の形状は相互に嵌合すれば良く、円筒形に限定されない。また、個数や位置も限定されず、両者が嵌合し合えば任意に位置に任意の数とすることは可能である。
図4(b)は、第2の筒状体110-2へ拡径体112を嵌合により取り付けた様子を示す図である。右側に第2の筒状体110-2と拡径体112が嵌合された様子が示されており、左側に嵌合されている部分を拡大した図がある。
図4(b)はごく簡単に4箇所において嵌合させている例となっている。第2の筒状体110-2の外周壁面に4箇所の凹部を設けている。この例では側壁面に直交する円筒形の穴を設けた例となっている。一方、拡径体112には内周壁に4箇所の凸部を設けている。第2の筒状体110-2の壁面の凹部と拡径体112の凸部の形状は相互に合致する形状となっている。そのため、第2の筒状体110-2の壁面の凹部に拡径体112の凸部を嵌め込むことにより両者が嵌合固定される。
なお、この嵌合し合う凹部と凸部の形状は相互に嵌合すれば良く、円筒形に限定されない。また、個数や位置も限定されず、両者が嵌合し合えば任意に位置に任意の数とすることは可能である。
なお、両者の嵌合による固定に併用して、第1の筒状体110-2の内壁面と縮径体111の外壁面の間、第2の筒状体110-2の外壁面と拡径体112の内壁面の間に接着剤を塗布して接着剤による補強を行っても良い。
次に、螺合による取り付け方法を説明する。
図5は、螺合方式による取り付け方法を簡単に示した図である。
図5(a)は、第1の筒状体110-1へ縮径体111を螺合により取り付けた様子を示す図である。右側に第1の筒状体110-1に縮径体111を螺合する前の様子、左側に螺合した様子を示す図がある。
図5(a)では第1の筒状体110-1の内周にメスネジが設けられている例となっている。一方、縮径体111の外周壁にはオスネジが設けられている。第1の筒状体110-1の内壁面のメスネジと縮径体111の外壁面のオスネジは相互に螺合する径となっている。そのため、第1の筒状体110-1の内壁面のメスネジに沿って縮径体111のオスネジを螺合させてねじ込んでゆくことにより両者が螺合固定される。
なお、第1の筒状体110-1の内壁面のメスネジを設ける範囲は、縮径体111を取り付ける位置まで設けておけば良いが、多少のマージンを取っておけば縮径体111の取り付け位置を調整するマージンともなる。
図5(b)は、第2の筒状体110-2へ拡径体112を螺合により取り付けた様子を示す図である。右側に第2の筒状体110-2に拡径体112を螺合する前の様子、左側に螺合した様子を示す図がある。
図5(b)では第2の筒状体110-2の外周にオスネジが設けられている例となっている。一方、拡径体112の内周壁にはメスネジが設けられている。第2の筒状体110-2の外壁面のオスネジと拡径体112の内壁面のメスネジは相互に螺合する径となっている。そのため、第2の筒状体110-2の外壁面のオスネジに沿って拡径体112のメスネジを螺合させてねじ込んでゆくことにより両者が螺合固定される。
なお、第2の筒状体110-2の外壁面のオスネジを設ける範囲は、拡径体112を取り付ける位置まで設けておけば良いが、多少のマージンを取っておけば拡径体112の取り付け位置を調整するマージンともなる。
なお、図5のように螺合方式で取り付けた場合であっても、上記したように、R2<r1<r2<R1の関係が適度であれば、図2や図3に示した第1の筒状体110-1と第2の筒状体110-2との相対的移動において、ネジ山が邪魔になることはない。
次に、当接し合う第1の筒状体110-1の縮径体111のエッジ形状と第2の筒状体110-2の拡径体112のエッジ形状の工夫について述べる。
第1の筒状体110-1の縮径体111のエッジと第2の筒状体110-2の拡径体112のエッジは当接し合うため、両者が安定して対向し合って係止できる形状であることが好ましい。
もっともシンプルな形状としては、第1の筒状体110-1の縮径体111のエッジと第2の筒状体110-2の拡径体112のエッジが両者とも当接方向に直交する平面である形状がある。つまり、図1から図3に示したように、両者が角度を付けずに真正面から対向し合うものである。
その他としては、第1の筒状体110-1の縮径体111のエッジ形状と第2の筒状体110-2の拡径体112のエッジ形状にテーパーが設けられている例がある。
図6は、縮径体111、拡径体112のテーパー角の付け方の一例を示す図である。図6に示すように、第1の筒状体110-1の縮径体111のエッジ形状の先端が内周側に向けて突出し、第1の筒状体110-1に接している側に向けて落ち込むようにテーパーが付けられている。一方、第2の筒状体110-2の拡径体112のエッジ形状の先端が外周側に向けて突出し、第2の筒状体110-2に接している側に向けて落ち込むようにテーパーが付けられている。
図6(a)はこの状態にある第1の筒状体110-1の縮径体111に対して、第2の筒状体110-2の拡径体112が進行して接近してゆく様子を示している。図6(b)はそのまま両者が当接し合った状態を示す図である。図6(b)に示すように、縮径体111のエッジと拡径体112のエッジが噛み合うように当接し合っており、一度噛み合うと強固に固定されることが理解されよう。
なお、テーパー角の大きさについては限定されず多様な角度が可能である。
以上、第1の筒状体110-1と第2の筒状体110-2について説明してきたが、両者が摺動しあって相対的移動を行う様々な部材として適用することができる。
次に、実施例2として、実施例1に説明した筒状体摺動構造物を一部に組み込んだ伸縮梯子であって、下側に行くほど梯子基本部材の筒状体の径が大きくなるパターンの構造を持つものについて説明する。
なお、以下、掛止具を介して吊下すれば伸長する伸縮可能な吊下梯子として説明するが、地面から上へ伸ばしてゆく伸縮梯子であっても適用可能であるので、本発明の伸縮梯子は吊下式のものに限定されない。
図7は、実施例2にかかる伸長使用状態の伸縮梯子100の背面図(作業個所の壁面側に向く面)を示している。
本発明の伸縮梯子100は、図7の右側に示すように、梯子基本部材101を基本単位とし、上下方向に複数個を連続的に組み合わせたものとなっている。なお、梯子基本部材101同士は上下方向にスライド可能な構造となっており、伸縮梯子100全体として、伸縮式のものとなっている。
この構成例では、基本単位の梯子基本部材101は8段で構成され、横桟の数で言えば最下段のものも含めて10段設けられている例である。この構成例では筒状支柱体110の上部には把持部180が設けられている。
なお、上下方向に組み合わせされている梯子基本部材101の筒状体110は、上段の梯子基本部材101との関係において、当段の梯子基本部材101の筒状体は図2における摺動する第1の筒状体110-1となり、上段の梯子基本部材101の筒状体は図2における支持された第2の筒状体110-2となるが、下段の梯子基本部材101との関係において、当段の梯子基本部材101の筒状体は図2における支持された第2の筒状体110-2となり、上段の梯子基本部材101の筒状体は図2における摺動する第1の筒状体110-1となる。このように、同じ1つの梯子基本部材101の筒状体が、上段との関係で図2に示した摺動する第1の筒状体110-1となり、下段との関係では図2に示した支持された第2の筒状体110-2となる点を理解するように注意する必要がある。
梯子基本部材101は、図7の右側に示すように、一対の筒状支柱体110と、筒状体110の間に設けられた横桟120を備えた構造となっている。なお、1つの筒状体110において、内周の上方には縮径体111が設けられ、外周の下方には拡径体112が設けられている。縮径体111、拡径体112は、図1および図2に示したものと同様であり、径の関係も実施例1で示したように、R2<r1<r2<R1の関係が満たされたものとなっている。
各々の梯子基本部材101にはある程度の剛性・強度が必要である。梯子基本部材101は作業個所において伸縮梯子として作業者の昇降を支える機械的強度が必要となるからである。また、作業員が多少の重量の荷物も担った状態で昇降することもあり得るため、その荷重にも耐える必要がある。
梯子基本部材101ごとの筒状支柱体110の長さは特に限定されないが、人間が一段ずつ昇降する際の歩幅に適切な長さであれば良い。
伸縮梯子100全体としては、図5の左側に示すように、基本構成単位である梯子基本部材101のほか、掛止具170、把持部180を備えている。
以下、各構成要素を説明する。
筒状支柱体110は、図5に示すように、所定の間隔を隔てて互いに平行に配置された一対の支柱体である。素材は、アルミニウムなどの軽金属で構造的強度が強い素材で形成することが好ましい。
なお、縮径体111、拡径体112の素材は、剛性のあるプラスチック樹脂素材やアルミニウムなどの軽金属で良い。
なお、最上段の梯子基本部材101の筒状支柱体110には、掛止具170が設けられている。また、この構成例では、最上段の梯子基本部材101の筒状支柱体110の高さは掛止具170の位置よりも上方に向けて把持部180が延設されている。
横桟120は、筒状支柱体110の間に設けられた横架された部材であり、作業者が昇降時に足を載せ置く部分である。横桟120は伸縮梯子100の梯子1段分となっている。この例では、梯子基本部材101の筒状支柱体110の上端付近同士を横桟120が結ぶ形で設けられた例となっている。
横桟120の素材は、アルミニウムなどの軽金属で構造的強度が強い素材で形成することが好ましい。横桟120にはある程度の剛性・強度が必要である。作業者の昇降を支える機械的強度が必要となるからである。また、作業員が多少の重量の荷物も担った状態で昇降することもあり得るため、その荷重にも耐える必要がある。
横桟120の横方向の長さは特に限定されないが、作業員が1人ずつ昇降することを前提としたものであれば、少なくとも人間の腰幅程度の長さは必要である。
掛止具170は、梯子本体110を吊下箇所から吊り下げるために掛け止めする部材である。掛止具170の形状は、掛けやすいものであれば特に限定されないが、この構成例ではコの字型をしており、マンホール等の開口の縁に対して掛け止めしやすい構造をしている。
把持部180は、吊下箇所に吊下された梯子を利用して昇降しやすいように設けたものである。最上段の梯子基本部材101の筒状支柱体110を上方に向けて把持部180を延設しておけば、作業者が把持部180を把持すれば安全が確保されやすく、作業効率も向上するというメリットがある。
次に、梯子基本部材101同士の摺動による伸縮梯子の伸長と短縮の仕組みについて説明する。
各々の梯子基本部材101は、最上段の梯子基本部材101から最下段の梯子基本部材101にかけてそれらの筒状支柱体110の筒部の径の大きさが順次大きくなるように設けられており、それらが入れ子式になっており筒状支柱体110の筒軸線方向に摺動可能に順次接続されたものとなっている。つまり、当段の梯子基本部材101の筒状支柱体110に対してその直下にある下段の梯子基本部材101の筒状支柱体110は筒部の大きさが一回り大きいものとなっており、入れ子式になっている。
当段の梯子基本部材101の筒状支柱体110の筒部は、下段の梯子基本部材101の筒状支柱体110の筒部に対して摺動して出し入れできるようになっており、下方に引き出すことにより伸長状態となり、上方に押し込むことにより短縮状態となる。各段の梯子基本部材101がすべて短縮状態となった場合、伸縮梯子100全体が短縮収納状態となり、各段の梯子基本部材101がすべて伸長状態となった場合、伸縮梯子100全体も伸長状態となる。
次に、本発明の伸縮梯子100の利用の手順について図8および図9を参照しつつ説明する。
図8は、短縮収納状態にある伸縮梯子100を短縮収納状態から展開して伸長使用状態とする手順を説明する図である。
作業員等は、短縮収納状態にある本発明の伸縮梯子100を運搬して吊下箇所に搬入し、作業個所となるマンホールの縁など吊下箇所において掛止具170を介して実施例2にかかる伸縮梯子100を吊下する。
作業員は、図8(a)の状態に示すように、掛止具170を介して伸縮梯子100を吊下する。
各段の梯子基本部材101は、筒状体110同士が摺動し合い、重力により落下を開始して下方に伸長してゆく。
まず、最上段の梯子基本部材101の筒状体110は、掛止具170を介して支持されており、図2における第2の筒状体110-2として機能する。1つ下にある下段(上から2段目)の梯子基本部材101の筒状体110が図2における第1の筒状体110-1として、下方に摺動してゆく。摺動が進んでゆくと、やがて図2(b)および図8の右図に示すように、縮径体111が拡径体112を通過できずに当接して係止され、摺動が制限され吊下支持状態となる。
ここで、上から2段目の梯子基本部材101の筒状体110の上方の縮径体111には上から2段目から8段目までの梯子基本部材101のすべての重量が一時的に掛かって圧力が印加されるので、縮径体111の形状が潰れない構造的強度が必要である。
次に、上から2段目の梯子基本部材101の筒状体110が吊下支持状態となると、図2および図8(b)右側の図に示すように、第2の筒状体110-2となって、その1つ下にある下段(上から3段目)の梯子基本部材101の筒状体110が図2における第1の筒状体110-1として、下方に摺動してゆく。このような摺動によるスライドと摺動制限による停止が連動してゆき、次々と梯子基本部材101が上から展開されて伸長してゆく。
図8(b)は、伸縮梯子100を伸長してゆく途中段階の様子を示した図である。
各段の梯子基本部材101は重力に従って下方にスライドしてゆくが、その過程において、上段側にある梯子基本部材101の筒状体110から、縮径体111が拡径体112により徐々に係止されて各段の梯子基本部材101の摺動が制限されてゆく。
すべての梯子基本部材101が伸長すれば、伸縮梯子100伸長使用状態となる。
次に、作業個所における伸縮梯子100の使用が終了し、伸長使用状態にある伸縮梯子100を短縮収納状態にする手順を説明する。
図9は、伸長使用状態にある伸縮梯子100を回収して短縮収納状態に変化させる手順を説明する図である。
作業員等は、マンホールなどの作業個所で伸縮梯子100の使用が終了すれば、作業者全員が伸縮梯子100を上って吊下箇所に移動した後、本発明の伸縮梯子100を回収するべく、回収作業を始める。
作業員は、図9(a)の状態から下段の梯子基本部材から上方にスライドさせて短縮してゆく。
この例では最下段は固定横桟121であるので、その1つ上の段の梯子基本部材101から上昇させてゆく。その梯子基本部材101の筒状体110は、図2の第1の筒状体110-1に相当し、1つ上段の筒状体が第2の筒状体110-2に対して吊下支持されている。その梯子基本部材101の筒状体110は上方に押し上げると、縮径体111と拡径体112の係止が外れ、そのまま上方にスライドして上昇する。摺動が進んでゆくと、やがて横桟120が1つ上段(下から3段目)の横桟120に当接し、梯子基本部材101ごと押し上げることができる。
次に、下から3段目の梯子基本部材101の筒状体110が上方に摺動してスライドしてゆくと、当段の梯子基本部材101の筒状体110は第1の筒状体110-1となり上方に摺動してスライド移動してゆき、その1つ上段の梯子基本部材101の筒状体110は吊下支持されている第2の筒状体110-2となる。
このような摺動によるスライドと、上段の横桟120への当接が連動してゆき、次々と梯子基本部材101が下から短縮して収納されてゆく。
図9(b)は、伸縮梯子100を短縮してゆく途中段階の様子を示した図である。
すべての梯子基本部材101が短縮すれば、伸縮梯子の短縮収納状態となる。
上記したように、梯子基本部材101の筒状体110の摺動において、各段の筒状体110の縮径体111には、それより下段にあるすべての梯子基本部材101の重量が一時的に掛かって圧力が印加されるが、各段の縮径体111の外周には外締体190が取り付けられており、縮径体111の形状が潰れないように外周側からしっかりと挟持され、構造的強度が補強されている。
実施例3は、実施例1に示した筒状体摺動構造物を一部に組み込んだ伸縮梯子のうち、下に行くほど筒状体の径が小さくなるパターンの構造を持つ伸縮梯子である。なお、実施例2と同様の部分についてはここでの説明は適宜省略する。
図10は、実施例3にかかる伸長使用状態の伸縮梯子100の背面図(作業個所の壁面側に向く面)を示している。
本発明の伸縮梯子100は、図10の右側に示すように、梯子基本部材101を基本単位とし、上下方向に複数個を連続的に組み合わせたものとなっている。横桟120は左右の筒状体110の下端付近同士を接続する形となっている。なお、梯子基本部材101同士は上下方向にスライド可能な構造となっており、伸縮梯子100全体として、伸縮式のものとなっている。
この構成例では、基本単位の梯子基本部材101は8段で構成され、横桟の数で言えば最下段のものも含めて10段設けられている例である。この構成例では筒状支柱体110の上部には把持部180が設けられている。
なお、上下方向に組み合わせされている梯子基本部材101の筒状体110は、上段の梯子基本部材101との関係において、当段の梯子基本部材101の筒状体は図3における摺動する第1の筒状体110-1となり、上段の梯子基本部材101の筒状体は図3における支持された第2の筒状体110-2となる。また、下段の梯子基本部材101との関係において、当段の梯子基本部材101の筒状体は図3における支持された第2の筒状体110-2となり、上段の梯子基本部材101の筒状体は図3における摺動する第1の筒状体110-1となる。このように、同じ1つの梯子基本部材101の筒状体が、上段との関係では図3に示す摺動する第1の筒状体110-1となり、下段との関係では図3に示す支持された第2の筒状体110-2となる点を理解するように注意する必要がある。
梯子基本部材101は、図10の右側に示すように、一対の筒状支柱体110と、筒状体110の間に設けられた横桟120を備えた構造となっている。なお、1つの筒状体110において、内周の下方には縮径体111が設けられ、外周の上方には拡径体112が設けられている。縮径体111、拡径体112は、図1および図2に示したものと同様であり、径の関係も実施例1で示したように、R2<r1<r2<R1の関係が満たされたものとなっている。
横桟120は筒状体110の下端付近同士を接続するように設けられている。
梯子基本部材101同士の摺動による伸縮梯子の伸長と短縮の仕組みについて説明する。
各々の梯子基本部材101は、最上段の梯子基本部材101から最下段の梯子基本部材101にかけてそれらの筒状支柱体110の筒部の径の大きさが順次小さくなるように設けられており、それらが入れ子式になっており筒状支柱体110の筒軸線方向に摺動可能に順次接続されたものとなっている。つまり、当段の梯子基本部材101の筒状支柱体110に対してその直下にある下段の梯子基本部材101の筒状支柱体110は筒部の大きさが一回り小さいものとなっており、入れ子式になっている。
当段の梯子基本部材101の筒状支柱体110の筒部は、上段の梯子基本部材101の筒状支柱体110の筒部に対して内挿する形で摺動して出し入れできるようになっており、下方に引き出すことにより伸長状態となり、上方に押し込むことにより短縮状態となる。各段の梯子基本部材101がすべて短縮状態となった場合、伸縮梯子100全体が短縮収納状態となり、各段の梯子基本部材101がすべて伸長状態となった場合、伸縮梯子100全体も伸長状態となる。
次に、本発明の伸縮梯子100の利用の手順について図11および図12を参照しつつ説明する。
図11は、短縮収納状態にある伸縮梯子100を吊下箇所に吊下して短縮収納状態から展開して伸長使用状態とする手順を説明する図である。
作業員等は、短縮収納状態にある本発明の伸縮梯子100を運搬して吊下箇所に搬入し、作業個所となるマンホールの縁など吊下箇所において掛止具170を介して実施例2にかかる伸縮梯子100を吊下する。
作業員は、図11(a)の状態に示すように、掛止具170を介して伸縮梯子100を吊下する。各段の梯子基本部材101は、筒状体110同士が摺動し合い、重力により落下を開始して下方に伸長してゆく。
まず、最上段の梯子基本部材101の筒状体110は、掛止具170を介して吊下支持されており、図3における第1の筒状体110-1として機能する。1つ下にある下段(上から2段目)の梯子基本部材101の筒状体110が図2における第2の筒状体110-2として、下方に摺動してゆく。摺動が進んでゆくと、やがて図3(b)および図9の右図に示すように、拡径体112が縮径体111を通過できずに当接して係止され、摺動が制限され吊下支持状態となる。
ここで、最上段の梯子基本部材101の筒状体110の下方にある縮径体111には上から2段目から8段目までの梯子基本部材101のすべての重量が一時的に掛かって圧力が印加されるため構造的強度が求められる。
次に、上から2段目の梯子基本部材101の筒状体110が吊下支持状態となると、図3および図11(b)右側の図に示すように、外側にある第1の筒状体110-1となって、その1つ下にある下段(上から3段目)の梯子基本部材101の筒状体110が図3における内側にある第2の筒状体110-2として、下方に摺動してゆく。このような摺動によるスライドと摺動制限による停止が連動してゆき、次々と梯子基本部材101が上から展開されて伸長してゆく。
図11(b)は、伸縮梯子100を伸長してゆく途中段階の様子を示した図である。
各段の梯子基本部材101は重力に従って下方にスライドしてゆくが、その過程において、上段側にある梯子基本部材101の筒状体110から下段側にある梯子基本部材101の筒状体110が伸長してゆき、内部において拡径体112が縮径体111により係止されて各段の摺動が制限されてゆく。
すべての梯子基本部材101が伸長すれば、伸縮梯子の伸長使用状態となる。
次に、作業個所における伸縮梯子100の使用が終了し、伸長使用状態にある伸縮梯子100を短縮収納状態にする手順を説明する。
図12は、伸長使用状態にある伸縮梯子100を回収して短縮収納状態に変化させる手順を説明する図である。
作業員等は、マンホールなどの作業個所で伸縮梯子100の使用が終了すれば、作業者全員が伸縮梯子100を上って吊下箇所に移動した後、本発明の伸縮梯子100を回収するべく、回収作業を始める。
作業員は、図12(a)の状態から下段の梯子基本部材から上方にスライドさせて短縮してゆく。
この例では最下段は固定横桟121であるので、その1つ上の段の梯子基本部材101から上昇させてゆく。その梯子基本部材101筒状体110は、図3の第2の筒状体110-2に相当し、1つ上段の筒状体が第1の筒状体110-1に対して吊下支持されている。下から2段目の梯子基本部材101の筒状体110は上方に押し上げると、図3の逆の流れになり、縮径体111と拡径体112の係止が外れ、そのまま上方にスライドして上昇する。
摺動が進んでゆくと、やがて横桟120が1つ上段(下から3段目)の横桟120に当接し、梯子基本部材101ごと押し上げることができる。
次に、下から3段目の梯子基本部材101の筒状体110は第2の筒状体110-2となり上方に摺動してスライド移動してゆき、その1つ上段(下から4段目)の梯子基本部材101の筒状体110は吊下支持されている第1の筒状体110-1となる。
このような摺動によるスライドと、上段の横桟120への当接が連動してゆき、次々と梯子基本部材101が下から短縮して収納されてゆく。
図12(b)は、伸縮梯子100を短縮してゆく途中段階の様子を示した図である。すべての梯子基本部材101が短縮すれば、伸縮梯子の短縮収納状態となる。
上記したように、梯子基本部材101の筒状体110の摺動において、各段の筒状体110の縮径体111には、それより下段にあるすべての梯子基本部材101の重量が一時的に掛かって圧力が印加されるが、各段の縮径体111の外周には外締体190が取り付けられており、縮径体111の形状が潰れないように外周側からしっかりと挟持され、構造的強度が補強されている。
実施例4として、筒状体摺動構造物を一部に組み込んだ伸縮梯子に対して伸長使用状態にある場合に、筒状体の摺動を一時的に固定するロック機構とロック解除機構を設けた構造について説明する。
梯子本体については、実施例2、実施例3で説明したものと同様で良く、ここでの説明は省略する。
ロック機構130は、各段の梯子基本部材101同士の連結部において、伸長使用状態となったことを契機として梯子基本部材101同士の摺動を一時的にロックするロック機構である。
ロック解除機構140は、外部からの操作を契機としてロック機構130のロック状態を解除し、梯子基本部材同士を摺動可能にする機構である。
図13は、伸縮梯子100の展開時における、梯子基本部材101の接合部分のロック機構130によりロックが掛かる仕組みを簡単に示す図である。
図14は、伸縮梯子100の回収時における、梯子基本部材101の接合部分のロック解除機構140によりロック機構130のロックを解除する仕組みを簡単に示す図である。
なお、図13と図14は、横桟120の左端部と対向する筒状支柱体110の一部が示されており、内部の構造が分かりやすいように一部が断面図で示されている。筒状支柱体110の筒部の径の大きさは下に行くほど大きくなっており、1つ上段の筒状支柱体110が当段の筒状支柱体110の中に入れ子式で入り込むものとなっている。
なお、図示していないが、横桟120の右端部にも図13~図14とは左右対称の同様の構造が設けられている。
図13に示すように、横桟120の左端部の内部には、突出可能に付勢された嵌入ピン131と付勢バネ132が設けられており、筒状支柱体110の一部には、嵌入孔111が形成されている。このように、嵌入ピン131は左側に付勢が付けられており、嵌入孔111の位置にくると突出して挿通可能に形成されている。
また、嵌入ピン131の一部には、ロック解除機構140が回動接合部143を介して回動可能に接続されている。嵌入ピン131の動作は左右水平方向にスライドする動作であるが、図13に示すように、ロック解除機構140は回動接合部143および回動軸142を介して垂直面内での回転動作に変換され、レバー構造体141が反時計回りに回転することにより下方に突出したり、時計回りに回転することにより上方に収納されたりする動作となる。
まず、ロック機構130によりロックが掛かる仕組みを詳しく説明する。
図13(a)に示すように、梯子基本部材101が重力により下方に落下して行く中、嵌入ピン131の先端が嵌入孔111に至ると、図13(b)に示すように、付勢バネ132の付勢力により嵌入ピン131が突出し、嵌入孔111に嵌入するようになっている。そのため、図13(b)に示すように、嵌入孔111がある位置に嵌入ピン131が来れば、付勢バネ132の付勢により嵌入ピン131が突出し、図13(c)に示すように、嵌入ピン131の先端が嵌入孔111内に嵌入し、梯子基本部材101が伸長使用状態において摺動不能に固定されることとなる。
この一連の動きの中で、ロック解除機構140は回動接合部143を介して嵌入ピン131と連動しており、回動軸142を支点として垂直方向に回転し、レバー構造体141が下方に突出する動作を行うようになっている。
図13は、横桟1段分の動きのみを示しているが、伸縮梯子100が重力により各段の梯子基本部材101が落下してゆく中、各段の横桟120において図13に示したロック機構130によるロックが次々と掛かって伸長使用状態となる。
次に、伸縮梯子100の回収時の各段におけるロック解除機構140による横桟のロックを外す仕組みについて説明する。
伸縮梯子100の使用の終了時点では、図14(a)に示すように、付勢バネ132により嵌入ピン131が左側の筒状支柱体110の嵌入孔111に押し込まれた状態が維持され、ロックが掛かっている。
ここで、図14(b)に示すように、外部からレバー構造体141が上方に押し上げられる操作を契機として、ロック解除機構140が時計回りに回動軸142を中心として回転し、嵌入ピン131と連動している回動接合部143が梃子の作用点として中心側に移動し、嵌入ピン131が連動して中心側にスライド移動し、その結果、ロック機構130のロック状態が解除される。
ここで、図14(b)には図示されていないが、後述するように、下方から下段の横桟120が上昇してレバー構造体141に対して衝突すれば、上記した操作レバー構造体141が上方に押し上げられる操作となる。
ロック解除機構140によりロック機構130のロックが解除されると、図14(c)に示すように、当段の横桟120は筒状支柱体110に対して摺動可能となる。ここでは、下方から下段の横桟120が上昇してレバー構造体141に対して衝突し、下方から上に引き上げる力が働いているので、そのまま当段の梯子基本部材101が上昇してゆく。
図13、図14に示した上記の動作が各段で実行され、伸縮梯子全体が伸長使用状態となったり、短縮収納状態となったりする。
以上、本発明の好ましい実施例を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。従って本発明の技術的範囲は添付された特許請求の範囲の記載によってのみ限定されるものである。
本発明の筒状体摺動構造物は、摺動して伸縮する部材として広く様々な構造物に適用することができる。
本発明の伸縮梯子は、マンホールなどの作業個所で使用する作業用の伸縮梯子として、また、列車の車両の異常事態における車両から脱出する避難用の伸縮梯子や、マンションやホテルなどのベランダから異常時に避難する避難用の伸縮梯子として広く適用することができる。
100 伸縮梯子
110 筒状支柱体
111 縮径体
112 拡径体
120 横桟
130 ロック機構
140 ロック解除機構
170 掛止具
180 把持部

Claims (10)

  1. 第1の筒状体と、
    前記第1の筒状体の内径よりわずかに小さな外径を持ち、前記第1の筒状体に内挿され得る第2の筒状体と、
    前記第1の筒状体の内面の一部に設けられ、内壁面の内径を小さくする縮径体と、
    前記第2の筒状体の一部に設けられ、外壁面の外径を大きくする拡径体を備え、
    前記縮径体の内径が前記拡径体の外径よりも小さく、前記第1の筒状体の内空を前記第2の筒状体が相対的移動により移動すると、前記縮径体と前記拡径体が当接し合って前記第1の筒状体と前記第2の筒状体の相対的移動が制動され得る構造であり、
    前記第1の筒状体の内面の内周側と前記縮径体の外周側に嵌合可能な一又は複数の凹凸嵌合構造が設けられ、両者が前記凹凸嵌合構造を介して嵌合し合って取り付けられたものであり、
    前記第2の筒状体の外周側と前記拡径体の内周側に嵌合可能な一又は複数の凹凸嵌合構造が設けられ、両者が前記凹凸嵌合構造を介して嵌合し合って取り付けられたものであることを特徴とする筒状体摺動構造物。
  2. 前記第1の筒状体および前記第2の筒状体が金属素材で形成され、前記縮径体と前記拡径体のいずれかまたは双方が樹脂製素材で形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の筒状体摺動構造物。
  3. 前記第1の筒状体の内面の内周側の少なくとも一部にメスの螺合ネジ構造が設けられ、前記縮径体の外周側にオスの螺合ネジ構造が設けられ、前記縮径体を前記第1の筒状体の内面にねじ込んでいくことにより、前記縮径体を前記第1の筒状体の内面の所定位置において螺合による取り付けが可能であり、
    前記第2の筒状体の外面の外周側の少なくとも一部にオスの螺合ネジ構造が設けられ、前記拡径体の内周側にメスの螺合ネジ構造が設けられ、前記拡径体を前記第2の筒状体の外面にねじ込んでいくことにより、前記拡径体を前記第2の筒状体の外面の所定位置において螺合による取り付けが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の筒状体摺動構造物。
  4. 前記縮径体と前記拡径体が当接し合うそれぞれの縁において、当接方向にテーパーが設けられており、各々の前記テーパー同士が噛み合うものとなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の筒状体摺動構造物。
  5. 前記縮径体と前記拡径体の少なくとも一方において、周回構造の一部において前記周回構造を切断する隙間を設けたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の筒状体摺動構造物。
  6. 前記第2の筒状体が支持された状態にあり、前記第1の筒状体が前記第2の筒状体に対して上側から外挿され、前記縮径体と前記拡径体の当接によって前記第1の筒状体が前記第2の筒状体に対して係止され得ることを特徴とする請求項1または2に記載の筒状体摺動構造物。
  7. 前記第1の筒状体が支持された状態にあり、前記第2の筒状体が前記第1の筒状体に対して上側から内挿され、前記縮径体と前記拡径体の当接によって前記第2の筒状体が前記第1の筒状体に対して係止され得ることを特徴とする請求項1または2に記載の筒状体摺動構造物。
  8. 請求項に記載の筒状体摺動構造物を一部に適用した伸縮可能な梯子であって、
    所定の間隔を隔てて互いに平行に配置された一対の筒状体と前記筒状体の間に設けられた横桟を備えた梯子基本部材を基本単位とし、前記梯子基本部材同士が前記筒状体の筒軸線方向に入れ子状態で摺動可能に順次接続したものであり、前記梯子基本部材が摺動収納された短縮収納状態と、前記梯子基本部材が摺動伸長した伸長使用状態を持ち、各段の前記梯子基本部材同士が摺動して下方に伸長して前記伸長使用状態となり、前記伸長使用状態から前記短縮収納状態に変化し得る伸縮可能な梯子において、
    当段の前記梯子基本部材の前記筒状体の上部付近に前記縮径体を設け、上段側にある前記梯子基本部材の前記筒状体の下部付近に前記拡径体を設け、前記第1の筒状体と前記第2の筒状体の関係とし、
    上段側にある前記梯子基本部材に対して当段の前記梯子基本部材を上下に摺動可能とし、前記縮径体と前記拡径体が当接し合うまで伸長可能としたことを特徴とする伸縮梯子。
  9. 請求項に記載の筒状体摺動構造物を一部に適用した伸縮可能な梯子であって、
    所定の間隔を隔てて互いに平行に配置された一対の筒状体と前記筒状体の間に設けられた横桟を備えた梯子基本部材を基本単位とし、前記梯子基本部材同士が前記筒状体の筒軸線方向に入れ子状態で摺動可能に順次接続したものであり、前記梯子基本部材が摺動収納された短縮収納状態と、前記梯子基本部材が摺動伸長した伸長使用状態を持ち、各段の前記梯子基本部材同士が摺動して下方に伸長して前記伸長使用状態となり、前記伸長使用状態から前記短縮収納状態に変化し得る伸縮可能な伸縮梯子において、
    当段の前記梯子基本部材の前記筒状体の下部付近に前記縮径体を設け、上段側にある前記梯子基本部材の前記筒状体の上部付近に前記拡径体を設け、前記第1の筒状体と前記第2の筒状体の関係とし、
    上段側にある前記梯子基本部材に対して当段の前記梯子基本部材を上下に摺動可能とし、前記縮径体と前記拡径体が当接し合うまで伸長可能としたことを特徴とする伸縮梯子。
  10. 前記縮径体と前記拡径体が係止し合う状態において、前記梯子基本部材同士を一時的に摺動不能に固定するロック機構と、外部からの操作を契機として前記ロック機構のロック状態を解除し、当段と下段の前記梯子基本部材同士を摺動可能にするロック解除機構を備えたことを特徴とする請求項に記載の伸縮梯子。
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