JP6600887B2 - 伸縮可能な吊下梯子 - Google Patents

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Description

本発明は長さ方向に伸縮自在の梯子に関する。特に吊下箇所に掛け止めて下方に向けて伸長させて使用状態とする伸縮可能な吊下梯子に関する。
一般的に、吊り下げ梯子は広く使用されている。ここでは、吊り下げ梯子とは平常時には壁面に固設されておらず、使用時に動的に吊下箇所から吊り下げられ、使用が終了すれば吊下箇所から取り外されて回収されるタイプを指している。例えば、作業において高所から下方の作業現場へ降りてゆく移動手段として作業時に吊下箇所に吊下される作業用吊り下げ梯子や、建物や電車などお客が外部に避難する必要が生じた緊急時に下方へ避難するための避難手段として吊下箇所に吊下される避難用吊り下げ梯子などがある。その他にも用途に応じて様々なバリエーションがあり得る。
従来技術において、吊り下げ梯子として幾つかの構造が知られている。
例えば、特開2006−299800号公報(特許文献1)に開示された建物のベランダなどに設置される避難梯子が知られている。この避難梯子は、図11に示すように、上下に隣接する2本の横桟1の両端部同士を連結する折り畳み自在な縦材2を横桟端部付近に穿設したスリット1aを通して横桟の内部に導き、横桟と結合ピン4によって結合することにより不使用時には縦材が横桟の内部に折り畳まれて収納され、また使用時には、伸長垂下した縦材の下側部材2bが、縦材と横桟の結合ピンに配設したスプリングバネの先端が延伸された端部の先端に接触して内側にわずかに押し戻される力を受け、避難はしご使用後片づける際、縦材が内側に確実・容易に折り畳まれるように工夫したものである。
例えば、特開2012−255275号公報(特許文献2)に開示された掘削溝の作業現場用の作業用吊り下げ梯子が知られている。この掘削溝現場の作業用の吊り下げ梯子は、図12に示すように、作業現場の掘削溝の上端から吊り下げて用いる梯子10であって、その各横桟1が縦桟2に対して傾動可能な構造となっており、各横桟1が縦桟2に対して直交方向に伸び出した使用状態1Lと、縦桟2と同じ方向に折り畳まれた収納状態1Mに変化させることができ、収納状態1Mにおいて横桟1の出っ張りを小さくするできるものである。
次に、例えば、マンホール作業現場の作業用梯子について述べる。従来はマンホールの蓋を開けると、内部の壁面に固設された梯子が取り付けられており、その梯子を用いて昇降していたが、梯子の最上段であってもマンホールの内部にあるため、下降開始時にマンホールの上端面から梯子の最上段へ乗り移ることが難しいという問題があった。そこで、例えば、特開平9−279615号公報(特許文献3)に開示されたマンホール作業現場で使用される作業用の梯子は、図13に示すように、マンホールの内周壁に固設された梯子6の両支柱7に可動支柱5が昇降自在にそれぞれ設けられており、両可動支柱5に横桟4及び縦桟3を設けた安全柵1が形成されたものであり、この安全柵1の上端部に蓋2と共に横バー12を設け、カウンタウエイト11を一端に吊り下げたワイヤー15によって安全柵1が昇降する構成となっている。
特開2001−315640号公報 特開2012−255275号公報 特開平9−279615号公報
このような吊り下げ梯子は、用途に応じて様々な構造や特徴が求められるが、概ね、以下の特徴が要求される。
第1の特徴は、収納時の状態がコンパクトであり可搬性に優れていることである。収納時(不使用時)には嵩張らずコンパクトに短縮収納状態となって収納保管が容易で、取り出して持ち運ぶ際にも軽くて可搬性に優れていることが要求される。
第2の特徴は、使用時のセッティングが簡単なことである。吊下箇所から吊り下げるだけで簡単に伸長して伸長使用状態となることである。
第3の特徴は、使用時の強度、安定性、利便性である。吊下箇所から吊り下げてセッティングした状態において、利用者の体重をしっかりと支持できるよう構造的強度が確保されているとともに、使用時に揺動せず、横桟の上に足を載せやすい構造であるなどの使用利便性が確保されていることが要求される。
第4の特徴は、使用終了後に収納状態へ再度戻す作業が簡単なことである。吊下箇所から吊り下げて使用した後、収納状態へ再度戻す作業が必要となるがその回収作業が簡単であることが好ましい。
ここで、上記の吊り下げ梯子のうち、作業用吊り下げ梯子と避難用吊り下げ梯子では、上記列挙した特徴に対する要望の強さが異なる。
避難用吊り下げ梯子は、火災など緊急時の避難が最大の目的であるため、第2の特徴と第3の特徴が最重要であり、他の第1の特徴や第4の特徴の優先度は低い。
しかし、作業用の吊り下げ梯子は、上記の第2の特徴と第3の特徴が重要であることには変わりはないが、作業効率の点から上記の第1の特徴と第4の特徴も重要となってくる。
上記した特許文献1の特開2006−299800号公報に開示された建物のベランダなどに設置される避難梯子は、第1の特徴である収納時の状態がコンパクトであり可搬性に優れている点は満たされており、第2の使用時のセッティングが簡単な点も満たされているが、第3の特徴である使用時の安定性や利便性は欠いている。全体として搖動しやすく、また横桟の面積が小さく、壁面に沿って吊下した場合には横桟に足を載せ置くことが困難である。また、第4の特徴である使用終了後に収納状態へ再度戻す作業の容易性については、ある程度工夫はされているものの、いまだ簡単なものとは言えない。全般的に避難梯子は、特徴3と特徴4が満たされていない。
次に、特許文献2の特開2012−255275号公報に開示された掘削溝の作業現場用の作業用吊り下げ梯子は、上記の特徴1から特徴4のすべてが満たされているが、長さ方向に伸縮できないものである。つまり、長さ方向に伸縮しないため、そのままの長さで現場に持ち込んで使用し、使用後にそのままの長さで撤去回収せざるを得ない。掘削溝のように昇降する高さが1〜2m程度の現場であれば用を足すが、マンホールのように3m以上(深いものでは10m以上)昇降しなければならない現場には使用できないという問題がある。
次に、特許文献3の特開平9−279615号公報に開示されたマンホール作業現場で使用される作業用の梯子は、安全柵1が上下に稼働するものであり、いわば梯子の上部が上方に伸縮するものと言える。しかし、梯子本体6自体はマンホールの壁面に固設されており不動であり、安全柵1は梯子本体6に対して取り付けられてマンホールの中に収納されている。この特許文献3のものは、上部が伸縮するものの、可搬性のない壁面固設型の梯子の類型であり、特徴1の可搬性が満たされていない上、その構造が複雑であり、コストが高いという問題もある。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、収納状態でコンパクトに収納でき可搬性に優れ、使用時には作業箇所に対して吊り下げるだけで容易に伸長使用状態となる操作性に優れ、伸長使用状態において構造的強度が確保されたものであるとともに、使用終了時の回収時に簡単に短縮させて短縮収納状態にできる吊下梯子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の吊下梯子は、所定の間隔を隔てて互いに平行に配置された一対の筒状支柱体と前記筒状支柱体の間に設けられた横桟を備えた梯子基本部材を基本単位とし、前記梯子基本部材同士が前記筒状支柱体の筒軸線方向に入れ子状態で摺動可能に順次接続したものであり、前記梯子基本部材が摺動収納された短縮収納状態と、前記梯子基本部材が摺動伸長した伸長使用状態を持つ伸縮式の梯子本体と、当段と下段の前記梯子基本部材同士が摺動して前記伸長使用状態になったことを契機として前記梯子基本部材同士を一時的に摺動不能に固定するロック機構と、外部からの操作を契機として前記ロック機構のロック状態を解除し、当段と下段の前記梯子基本部材同士を摺動可能にするロック解除機構と、前記梯子本体を吊下箇所に対して吊り下げて掛け止めする掛止具を備え、前記掛止具を介して前記吊下箇所に吊り下げると各段の前記梯子基本部材同士が摺動して下方に伸長し、前記ロック機構によって前記伸長使用状態で固定され、前記ロック解除機構により解除された段の前記梯子基本部材同士が摺動可能となり前記伸長使用状態から前記短縮収納状態に変化し得る伸縮可能な吊下梯子である。
ここで、ロック解除機構への外部からの操作を、ロック解除機構の部材に対する下方から到来する下段の横桟による押し込み操作であることとすれば、下方から下段の横桟を引き上げることにより次々とロック解除機構を操作してロック機構のロックを解除して短縮収納状態にすることができる。
ここで、伸長使用状態から短縮収納状態にするためには、一番始めに最下段のロック機構のロックを解除する必要がある。
第1のパターンは、上記構成において、ロック解除操作体と伸縮操作体を設ける構成である。ロック解除操作体は、ロック機構が設けられている最下段の横桟のロック解除機構に接続され、吊下箇所から操作可能なものである。例えば、紐体またはワイヤー体である。ロック解除操作体を介して操作することで最下段のロック解除機構の解除操作を行い、最下段の横桟のロックを解除することができる。
伸縮操作体は、ロック機構が設けられている最下段の梯子基本部材の一部に接続され、吊下箇所から操作可能なものである。例えば、紐体またはワイヤー体で良い。伸縮操作体を引き上げることにより、最下段の梯子基本部材を引き上げ、上段のロック解除機構への衝突によるロック機構のロック解除を繰り返し、下段から順々と梯子本体を短縮収納状態に変化させてゆく。
なお、このロック解除操作体と伸縮操作体を、同じ紐体またはワイヤーで兼用することができる。
第2のパターンとしては、ロック機構が設けられている最下段の横桟のさらに下に、ロック機構が設けられておらず筒状支柱体に対して摺動可能となっている自由横桟を設け、伸縮操作体により自由横桟を引き上げる構成である。
当該伸縮操作体を介して自由横桟を引き上げて上段の横桟のロック解除機構に衝突させることによりロック機構の解除操作を行い、上段の前記ロック解除機構への衝突によるロック機構のロック状態の解除を繰り返し、下段から順々と梯子本体を短縮収納状態に変化させてゆく。
ロック機構の構造例としては、付勢バネと付勢バネで付勢が付けられて摺動する嵌入ピンであって梯子基本部材の筒状支柱体の所定箇所に穿たれている嵌入孔に対して嵌入することでロック状態となり、嵌入孔から抜けることでロック解除状態となる構造とする。また、ロック解除機構の構造例としては、横桟の下面に組み込まれ、ロック機構の嵌入ピンの動きと連動するレバー構造体を設け、嵌入ピンが嵌入孔に対して嵌入する方向に動くと横桟の下面から下方に向けて突出する角度が大きくなってゆき、嵌入ピンが前記嵌入孔から抜け出る方向に動くと横桟の下面から下方に向けて突出する角度が小さくなってゆく構造とする。
上記構造であれば、横桟の上昇に伴ってレバー構造体を押し上げるだけで梯子基本部材が摺動可能となるため、梯子の使用終了時における回収・収納が簡単にできる。
つまり、当段の梯子基本部材の嵌入ピンが嵌入孔に嵌入して当段のロック機構がロック状態にある状態において、下段の梯子基本部材のロック機構のロック状態が解除されて当段の梯子基本部材に対して下から上へ摺動し、下段の梯子基本部材の横桟の上面が、当段の横桟の下面から突出しているロック解除機構に衝突させて押し上げてゆくと、嵌入ピンが嵌入孔から抜け出る方向に動き、嵌入ピンが嵌入孔から抜け出ると、当段のロック解除機構により当段のロック機構のロック状態が解除された状態となり摺動可能となる。
なお、ロック解除機構が横桟の下面から下方に向けて突出した状態から横桟の下面内に収納されるようにしておけば、上下の横桟同士が当接し合うように収納することができ、短縮収納状態が極めてコンパクトに収まるものとなる。
次に、梯子と壁面との距離を保つため、筒状支柱体を吊下箇所の壁面から所定の距離を離す壁面当て体を筒状支柱体に対して適宜の間隔で設けた構成とすることが好ましい。壁面当てが壁面に当接して筒状支柱体や横桟と壁面との間隔を適度に保つため、筒状支柱体を把持したり横桟に足を載せ置いたりしやすくなり、作業効率が向上する。
また、吊下箇所に吊下された梯子を利用して昇降しやすいように、筒状支柱体が掛止具の高さより高い位置まで上方に延設された構成とし、当該延設箇所に作業員が把持するための把持部を設けることが好ましい。吊下箇所から把持部が上方に突出した状態となれば作業者が把持部を掴みながら昇降することができ、作業効率が向上する。
本発明の吊下梯子によれば、梯子本体を展開する際には吊下箇所に掛止具を掛け止めて下に垂下させるだけで梯子基本部材同士が摺動し合って重力に従って展開し、回収時は、梯子基本部材の上昇に伴って横桟の上面で一つ上段のレバー構造体を押し上げてロック機構のロック状態が解除され、次々と梯子基本部材が摺動可能となって回収・収納が簡単にできる。
実施例1にかかる伸長使用状態における吊下梯子100の構成例を模式的に示す図である。 吊下梯子100の展開時における、梯子基本部材101の接合部分のロック機構130によりロックが掛かる仕組みを簡単に示す図である。 吊下梯子100の回収時におけるロック機構130のロックを解除する仕組みを簡単に示す図である。 最下段のロック機構130に対するロック解除操作体160によるロックを解除する仕組みを簡単に示す図である。 短縮収納状態にある吊下梯子100を吊下箇所に吊下して短縮収納状態から展開して伸長使用状態とする手順を説明する図である。 伸長使用状態にある吊下梯子100を回収して短縮収納状態に変化させる手順を説明する図である。 実施例2にかかる伸長使用状態における吊下梯子100の構成例を模式的に示す図である。 実施例3にかかる、伸長使用状態における吊下梯子100の構成例を模式的に示す図である。 短縮収納状態にある実施例3にかかる吊下梯子100を吊下箇所に吊下して短縮収納状態から展開して伸長使用状態とする手順を説明する図である。 実施例3にかかる伸長使用状態にある吊下梯子100を回収して短縮収納状態に変化させる手順を説明する図である。 特開2006−299800号公報(特許文献1)に開示された建物のベランダなどに設置される避難梯子を示す図である。 特開2012−255275号公報(特許文献2)に開示された掘削溝の作業現場用の作業用吊り下げ梯子を示す図である。 特開平9−279615号公報(特許文献3)に開示されたマンホール作業現場で使用される作業用の梯子を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の伸縮可能な吊下梯子の実施例を説明する。
本発明の範囲は以下の実施例に示した具体的な形状、デザイン、個数、角度などには限定されないことは言うまでもない。
実施例1は、最下段の横桟が筒状支柱体110に対して固定された固定横桟となっている例である。なお、伸縮操作体150とロック解除操作体160が兼用された構成例となっている。
実施例2は、実施例1と同様の構成であるが、伸縮操作体150とロック解除操作体160を別々に構成した例である。
実施例3は、最下段の横桟が筒状支柱体110に対して摺動可能な自由横桟となっている例である。
図1は、実施例1にかかる伸長使用状態における吊下梯子100の構成例を模式的に示す図である。
図1(a)は伸長使用状態の吊下梯子100の正面図(作業者が昇降する面)を示しており、図1(b)は同背面図(作業個所の壁面側に向く面)を示している。
本発明の吊下梯子100は、図1に示すように、梯子基本部材101を基本単位として上下方向に複数個を連続的に組み合わせたものとなっている。なお、梯子基本部材101同士は上下方向にスライド可能な構造となっており、吊下梯子100全体として、伸縮式のものとなっている。
この構成例では、基本単位の梯子基本部材101は8段で構成され、横桟の数で言えば最下段のものも含めて10段設けられている例である。この構成例では筒状支柱体110の上部には把持部180が設けられている。ロック機構130およびロック解除機構140が設けられている部分は梯子基本部材101がスライドすることにより伸縮する。
ここでは、最下段の横桟は固定横桟121となっており、筒状支柱体110に対して固定されている構造例となっている。なお、最下段の横桟が筒状支柱体110に対して摺動可能な自由横桟となっている例は実施例3で説明する。
梯子基本部材101は、一対の筒状支柱体110と、筒状支柱体110の間に設けられた横桟120と、ロック機構130と、ロック解除機構140を備えた構造となっている。
また、図1に示すように、吊下梯子100全体としては、基本構成単位である梯子基本部材101のほか、伸縮操作体150、ロック解除操作体160、掛止具170、把持部180を備えている。なお、図1では150と160の符号が兼用されているが、それは、伸縮操作体150とロック解除操作体160が兼用された構成例となっているためである。
以下、各構成要素を説明する。
筒状支柱体110は、図1に示すように、所定の間隔を隔てて互いに平行に配置された一対の支柱体である。素材は、アルミニウムなどの軽金属で構造的強度が強い素材で形成することが好ましい。
各々の梯子基本部材101にはある程度の剛性・強度が必要である。梯子基本部材101は作業個所において吊下梯子として作業者の昇降を支える機械的強度が必要となるからである。また、作業員が多少の重量の荷物も担った状態で昇降することもあり得るため、その荷重にも耐える必要がある。
梯子基本部材101ごとの筒状支柱体110の長さは特に限定されないが、人間が一段ずつ昇降する際の歩幅に適切な長さであれば良い。
なお、最上段の梯子基本部材101の筒状支柱体110には、後述する掛止具170が設けられている。またこの構成例では、最上段の梯子基本部材101の筒状支柱体110の高さは掛止具170の位置よりも上方に向けて把持部180が延設されている。
横桟120は、筒状支柱体110の間に設けられた横架された部材であり、作業者が昇降時に足を載せ置く部分である。横桟120は吊下梯子100の梯子1段分となっている。この例では、梯子基本部材101の筒状支柱体110の上端付近同士を横桟120が結ぶ形で設けられた例となっている。
横桟120の素材は、アルミニウムなどの軽金属で構造的強度が強い素材で形成することが好ましい。横桟120にはある程度の剛性・強度が必要である。作業者の昇降を支える機械的強度が必要となるからである。また、作業員が多少の重量の荷物も担った状態で昇降することもあり得るため、その荷重にも耐える必要がある。
横桟120の横方向の長さは特に限定されないが、作業員が1人ずつ昇降することを前提としたものであれば、少なくとも人間の腰幅程度の長さは必要である。
次に、ロック機構130とロック解除機構140、および、梯子基本部材101同士の摺動について説明する。
各々の梯子基本部材101は、図1に示すように、最上段の梯子基本部材101から最下段の梯子基本部材101にかけてそれらの筒状支柱体110の筒部の径の大きさが下に行くほど順次大きくなるように設けられており、それらが入れ子式になっており筒状支柱体110の筒軸線方向に摺動可能に順次接続されたものとなっている。つまり、当段の梯子基本部材101の筒状支柱体110に対してその直下にある下段の梯子基本部材101の筒状支柱体110は筒部の大きさが一回り大きいものとなっており、入れ子式になっている。
当段の梯子基本部材101の筒状支柱体110の筒部は、下段の梯子基本部材101の筒状支柱体110の筒部に対して摺動して出し入れできるようになっており、下方に引き出すことにより伸長状態となり、上方に押し込むことにより短縮状態となる。各段の梯子基本部材101がすべて短縮状態となった場合、吊下梯子100全体が短縮収納状態となり、各段の梯子基本部材101がすべて伸長状態となった場合、吊下梯子100全体も伸長状態となる。
ロック機構130は、各段の梯子基本部材101同士の連結部において、伸長使用状態となったことを契機として梯子基本部材101同士の摺動を一時的にロックするロック機構である。
ロック解除機構140は、外部からの操作を契機としてロック機構130のロック状態を解除し、梯子基本部材同士を摺動可能にする機構である。
このロック機構130の動作およびロック解除機構140の動作については詳しく後述する。
伸縮操作体150は、本実施例1では、その先端が最下段の梯子基本部材に接続され、吊下箇所から操作可能な部材となっている。例えば、先端が最下段の梯子基本部材に接続され基端が吊下箇所に保持されている紐体またはワイヤー体などで良い。ここでは丈夫な鋼鉄製のワイヤーとする。なお、引き上げる十分な強度が確保されてものであれば、紐体であっても良い。
伸縮操作体150は作業員の人手で昇降しても良いが、図示しないウィンチなどの機械的駆動装置で昇降しても良い。
この伸縮操作体150を介して最下段の梯子基本部材を昇降させ、吊下梯子100の伸長、短縮を操作することができる。
ロック解除操作体160は、その先端が最下段のロック解除機構140に接続され、吊下箇所から最下段のロック解除機構140に対する解除操作ができるものとなっている。例えば、先端が最下段のロック解除機構140に接続され、基端が吊下箇所に保持された紐体またはワイヤー体などで良い。この実施例1では、伸縮操作体150とロック解除操作体160が同じワイヤー体で兼用されている構成例となっている。
なお、ロック解除操作体160のロック機構130の解除操作については詳しく後述する。
次に、掛止具170について説明する。
掛止具170は、梯子本体110を吊下箇所から吊り下げるために掛け止めする部材である。掛止具170の形状は、掛けやすいものであれば特に限定されないが、この構成例ではコの字型をしており、マンホール等の開口の縁に対して掛け止めしやすい構造をしている。
次に、把持部180について説明する。
吊下箇所に吊下された梯子を利用して昇降しやすいように、筒状支柱体が掛止具170の高さより高い位置まで上方に延設された構成とし、当該延設箇所に作業員が把持するための把持部180を設けることが好ましい。このように最上段の梯子基本部材101の筒状支柱体110を上方に向けて把持部180を延設しておけば、作業者が把持部180を把持すれば安全が確保されやすく、作業効率も向上するというメリットがある。
以上が、各構成の説明である。
次に、ロック機構130の動作、ロック解除機構140の動作、ロック解除操作体160の動作について詳しく説明する。
図2は、吊下梯子100の展開時における、梯子基本部材101の接合部分のロック機構130によりロックが掛かる仕組みを簡単に示す図である。
図3は、吊下梯子100の回収時における、梯子基本部材101の接合部分のロック解除機構140によりロック機構130のロックを解除する仕組みを簡単に示す図である。
図4は、最下段のロック機構130に対するロック解除機構140をロック解除操作体160によって操作し、ロック機構130のロックを解除する仕組みを簡単に示す図である。
なお、図2〜図4は、横桟120の左端部と対向する筒状支柱体110の一部が示されており、内部の構造が分かりやすいように一部が断面図で示されている。筒状支柱体110の筒部の径の大きさが下に行くほど順次大きくなっており、1つ上段の筒状支柱体110が当段の筒状支柱体110の中に入れ子式で入り込むものとなっている。
なお、図示していないが、横桟120の右端部にも図2〜図4とは左右対称の同様の構造が設けられている。
図2に示すように、横桟120の左端部の内部には、突出可能に付勢された嵌入ピン131と付勢バネ132が設けられており、筒状支柱体110の一部には、嵌入孔111が形成されている。このように、嵌入ピン131は左側に付勢が付けられており、嵌入孔111の位置にくると突出して挿通可能に形成されている。
また、嵌入ピン131の一部には、ロック解除機構140が回動接合部143を介して回動可能に接続されている。嵌入ピン131の動作は左右水平方向にスライドする動作であるが、図3に示すように、ロック解除機構140は回動接合部143および回動軸142を介して垂直面内での回転動作に変換され、レバー構造体141が反時計回りに回転して下方に突出したり、時計回りに回転して上方に収納されたりする動作となる。
まず、ロック機構130によりロックが掛かる仕組みを詳しく説明する。
図2(a)に示すように、梯子基本部材101が重力により下方に落下して行く中、嵌入ピン131の先端が嵌入孔111に至ると、図2(b)に示すように、付勢バネ132の付勢力により嵌入ピン131が突出し、嵌入孔111に嵌入するようになっている。そのため、図2(b)に示すように、嵌入孔111がある位置に嵌入ピン131が来れば、付勢バネ132の付勢により嵌入ピン131が突出し、図2(c)に示すように、嵌入ピン131の先端が嵌入孔111内に嵌入し、梯子基本部材101が伸長使用状態において摺動不能に固定されることとなる。
この一連の動きの中で、ロック解除機構140は回動接合部143を介して嵌入ピン131と連動しており、回動軸142を支点として垂直方向に回転し、レバー構造体141が下方に突出する動作を行うようになっている。
図2は、横桟1段分の動きのみを示しているが、吊下梯子100が重力により各段の梯子基本部材101が落下してゆく中、各段の横桟120において図2に示したロック機構130によるロックが次々と掛かって伸長使用状態となる。
次に、吊下梯子100の回収時の各段におけるロック解除機構140による横桟のロックを外す仕組みについて説明する。なお、最下段のロック機構130に対するロック解除操作体160による解除操作については後述する。
吊下梯子100の使用の終了時点では、図3(a)に示すように、付勢バネ132により嵌入ピン131が左側の筒状支柱体110の嵌入孔111に押し込まれた状態が維持され、ロックが掛かっている。
ここで、図3(b)に示すように、外部からレバー構造体141が上方に押し上げられる操作を契機として、ロック解除機構140が時計回りに回動軸142を中心として回転し、嵌入ピン131と連動している回動接合部143が梃子の作用点として中心側に移動し、嵌入ピン131が連動して中心側にスライド移動し、その結果、ロック機構130のロック状態が解除される。
ここで、図3(b)には図示されていないが、後述するように、下方から下段の横桟120が上昇してレバー構造体141に対して衝突することにより、レバー構造体141が上方に押し上げられる操作となる。
ロック解除機構140によりロック機構130のロックが解除されると、図3(c)に示すように、当段の横桟120は筒状支柱体110に対して摺動可能となる。ここでは、下方から下段の横桟120が上昇してレバー構造体141に対して衝突し、下方から上に引き上げる力が働いているので、そのまま当段の梯子基本部材101が上昇してゆく。
次に、ロック解除操作体160によって最下段のロック機構130のロックを解除する仕組みを説明する。
図4は、ロック解除操作体160によって最下段のロック機構130のロックを解除する仕組みを簡単に示す図である。
図4(a)に示すように、最下段のロック機構140が設けられている梯子基本部材の横桟内における左右の嵌入ピン131にロック解除操作体160の先端が取り付けられている。
図4(b)に示すように、ロック解除操作体160を中央側に引っ張ることにより両端の左右の嵌入ピン131をそれぞれ引き戻すことができ、ロック機構のロック状態を同時に解除できる構造となっている。
嵌入ピン131が外されると、図4(c)に示すように、上段の梯子基本部材101が下段の梯子基本部材101に向けて摺動して収縮する。
このように最下段のロック機構130のロックが解除されれば、伸縮操作体150として兼用されているワイヤー体をそのまま上方に引き上げ続ければ、梯子基本部材が上段に向けて移動し、次々と各段のロック解除機構140に当接してゆき、ロックを解除でき、梯子全体を収縮させることができる。
次に、本発明の吊下梯子100の利用の手順について図5および図6を参照しつつ説明する。
図5は、短縮収納状態にある吊下梯子100を吊下箇所に吊下して短縮収納状態から展開して伸長使用状態とする手順を説明する図である。
作業員等は、短縮収納状態にある本発明の吊下梯子100を運搬して吊下箇所に搬入し、作業個所となるマンホールの縁など吊下箇所において掛止具170を介して本発明の吊下梯子100を吊下する。
作業員は、図5(a)の状態に示すように、掛止具170を介して吊下している吊下梯子100の伸縮操作体150であるワイヤーを緩めてゆく。
各段の梯子基本部材101は、まだロック機構130が作動していないため、筒状支柱体110同士が摺動し合い、重力により落下を開始して下方に伸長してゆく。
図5(b)は、伸縮操作体150を緩めて吊下梯子100を伸長してゆく途中段階の様子を示した図である。
各段の梯子基本部材101は重力に従って下方にスライドしてゆくが、その過程において、上段側にある梯子基本部材101から徐々にロック機構130のロックが掛かってゆく。つまり、筒状支柱体110同士の摺動により横桟120のロック機構130の嵌入ピン131が上段側の筒状支柱体110の嵌入孔111に到達すれば、図2(a)から図2(c)に示した流れに従って、嵌入ピン131が上段側の筒状支柱体110の嵌入孔111に突出してロックがかかって固定されてゆく。
図5(c)は、すべての梯子基本部材101が伸長し、すべての横桟120の筒状支柱体110に対するロックがかかり、伸長使用状態となった様子を示す図である。
このように、図5(a)から図5(c)の流れに従って、短縮収納状態にある吊下梯子100が展開して伸長使用状態となる。
次に、作業個所における吊下梯子100の使用が終了し、伸長使用状態にある吊下梯子100を短縮収納状態にする手順を説明する。
図6は、伸長使用状態にある吊下梯子100を回収して短縮収納状態に変化させる手順を説明する図である。
作業員等は、マンホールなどの作業個所で吊下梯子100の使用が終了すれば、作業者全員が吊下梯子100を上って吊下箇所に移動した後、本発明の吊下梯子100を回収するべく、回収作業を始める。
作業員は、図6(a)の状態に示すように、吊下箇所においてロック解除操作体160であるワイヤーを操作して最下段のロック機構130のロックを解除する。
ロック解除操作体160を引けば、図4(a)から図4(c)に示すように、最下段の横桟120(固定横桟121ではなくその1つ上段の横桟120)のロック機構130が外れ、最下段の梯子基本部材101が摺動可能となる。
次に、図6(b)に示すように、そのまま伸縮操作体150として兼用されているワイヤーを引き上げ続ければ、最下段の梯子基本部材101が摺動して上昇し、1つ上段の横桟120の下面に突出していたレバー構造体141に衝突して押し上げ、ロック解除機構140の作動によりロック機構130のロックが外れる。
各段の梯子基本部材101のロック機構130のロックが解除されると、次々と梯子基本部材101が摺動可能となり、引き上げられて上昇してゆく。
図6(c)は、伸縮操作体150を引き上げて吊下梯子100を短縮してゆく途中段階の様子を示した図である。
各段の梯子基本部材101は伸縮操作体150の引き上げに従って上方にスライドして上昇してゆくが、その過程において、1つ上段側にある梯子基本部材101のロック解除機構140によりロック機構130のロックを次々と外してゆく。つまり、図3(a)から図3(c)に示した流れに従って、筒状支柱体110同士の摺動により横桟120の上面が、1つ上段の横桟120の下面から突出しているレバー構造体141を押し上げてロック機構130のロックを外してゆく。
図6(d)は、すべての梯子基本部材101が短縮し、短縮収納状態となった様子を示す図である。
このように、図6(a)から図6(d)の流れに従って、伸長使用状態にある吊下梯子100が収縮して短縮収納状態となる。
実施例2は、実施例1と同様の構成において、伸縮操作体150と、ロック解除操作体160を別々に構成にした例である。
図7は、実施例2にかかる伸長使用状態における吊下梯子100の構成例を模式的に示す図である。
図7に示すように、実施例2にかかる吊下梯子100は、実施例1と同様、複数段の梯子基本部材101を摺動可能に接続したものであり、各段の梯子基本部材101は、筒状支柱体110、横桟120、ロック機構130、ロック解除機構140を備えた構造となっている。また、図7に示すように、実施例2にかかる吊下梯子100は、全体としては、基本構成単位である梯子基本部材101のほか、伸縮操作体150、ロック解除操作体160、掛止具170、把持部180を備えている。
ここで、実施例1の場合は、伸縮操作体150とロック解除操作体160が同じワイヤーで兼用された構成となっていたが、本実施例2にかかる吊下梯子100は、伸縮操作体150とロック解除操作体160がそれぞれ異なる構成となっている。
この構成例では、伸縮操作体150は、左右一対の丈夫な紐体となっている。紐は素材や構造により軽くて丈夫なものが適用できる。また、ロック解除操作体160は1本のワイヤーで先端が逆Yの字に開いており、それぞれの先端が、図4(a)に示すように、 最下段のロック機構140が設けられている梯子基本部材の横桟120内における左右の嵌入ピン131に取り付けられている。ロック解除操作体160を吊下箇所にいる作業者が引っ張ると、ワイヤーの先端の逆Yの字に開いている左右のワイヤーが左右の嵌入ピン131をそれぞれ引き戻し、ロック機構140のロック状態を同時に解除できる構造となっている。
その他の構造は、実施例1と同様で良いので、ここでの説明は省略する。
実施例3は、最下段の横桟が筒状支柱体110に対して摺動可能な自由横桟となっている例である。
図8は、実施例3にかかる、伸長使用状態における吊下梯子100の構成例を模式的に示す図である。
図8(a)は伸長使用状態の吊下梯子100の正面図(作業者が昇降する面)を示しており、図8(b)は同背面図(作業個所の壁面側に向く面)を示している。
実施例3にかかる吊下梯子100は、基本的構造は実施例1と同様であり、梯子基本部材101を基本単位として上下方向に複数個を連続的に組み合わせであり、梯子基本部材101同士は上下方向にスライド可能な構造となっており、吊下梯子100全体として、伸縮式のものとなっているが、実施例1に比べて最下段の横桟120が異なっている。実施例1では最下段の横桟は固定横桟121となっていたが、本実施例3では、最下段の横桟が筒状支柱体110に対して摺動可能な自由横桟122となっている。
梯子基本部材101の構造は実施例1と同様であり、一対の筒状支柱体110と、筒状支柱体110の間に設けられた横桟120と、ロック機構130と、ロック解除機構140を備えた構造となっている。また、吊下梯子100全体としては、基本構成単位である梯子基本部材101のほか、伸縮操作体150、掛止具170、把持部180を備えている。本実施例3では、実施例1の構成に比べてロック解除操作体160が省略された構成となっている。
自由横桟122以外の各構成要素は実施例1のものと同様で良いので、ここでの詳しい説明は省略する。
図8に示すように、横桟の最下段は自由横桟122となっている。
自由横桟122は、ロック機構が設けられている最下段の横桟120の下に設けられたものであり、ロック機構130が設けられておらず筒状支柱体110に対して摺動可能となっている横桟である。なお、自由横桟122が筒状支柱体110の所定位置で係止されるように係止体123が筒状支柱体110に対して固設されており、係止体123に係止することで対して自由横桟122が止まる。
伸縮操作体150は、本実施例3では自由横桟122に接続されている。実施例1では最下段の梯子基本部材の横桟120の内部に引き込まれ、ロック解除操作体160として嵌入ピン131に接続されているが、本実施例3では、自由横桟122の裏面側に強固に接続されている。伸縮操作体150は紐体やワイヤーで良い。
伸縮操作体150を介して作業員は自由横桟122を筒状支柱体110に対して摺動させて上昇させる操作が可能となる。
次に、実施例3にかかる吊下梯子100の利用の手順について図9および図10を参照しつつ説明する。
図9は、短縮収納状態にある実施例3にかかる吊下梯子100を吊下箇所に吊下して短縮収納状態から展開して伸長使用状態とする手順を説明する図である。
作業員等は、短縮収納状態にある本発明の吊下梯子100を運搬して吊下箇所に搬入し、作業個所となるマンホールの縁など吊下箇所において掛止具170を介して本発明の吊下梯子100を吊下する。
作業員は、図9(a)の状態に示すように、掛止具170を介して吊下している吊下梯子100の伸縮操作体150を緩めてゆく。
伸縮操作体150は自由横桟122に接続されており、自由横桟122が下方に移動するが、各段の梯子基本部材101はまだロック機構130が作動していないため、筒状支柱体110同士が摺動し合い、重力により落下を開始して下方に伸長してゆく。
図9(b)は、伸縮操作体150を緩め、実施例3にかかる吊下梯子100を伸長してゆく途中段階の様子を示した図である。
実施例1と同様、各段の梯子基本部材101は重力に従って下方にスライドしてゆくが、その過程において、上段側にある梯子基本部材101から徐々にロック機構130のロックが掛かってゆく。図2(a)から図2(c)に示した流れに従って、嵌入ピン131が上段側の筒状支柱体110の嵌入孔111に突出してロックがかかって固定されてゆく。
図9(c)は、すべての梯子基本部材101が伸長し、すべての横桟120の筒状支柱体110に対するロックがかかり、伸長使用状態となった様子を示す図である。自由横桟122は係止体123に係止するまで下方に移動してゆく。
このように、図9(a)から図9(c)の流れに従って、短縮収納状態にある吊下梯子100が展開して伸長使用状態となる。
次に、作業個所における吊下梯子100の使用が終了し、伸長使用状態にある実施例3にかかる吊下梯子100を短縮収納状態にする手順を説明する。
図10は、実施例3にかかる伸長使用状態にある吊下梯子100を回収して短縮収納状態に変化させる手順を説明する図である。
作業員は、図10(a)の状態に示すように、吊下箇所において伸縮操作体150を操作して引き上げる。
伸縮操作体150が接続されている自由横桟122は自由に摺動できるので即座に上昇し、図10(b)に示すように、1段上の横桟120の下面に衝突してレバー構造体141を押し上げ、ロック機構130が外れて摺動可能となる。
図10(c)は、伸縮操作体150を引き上げて吊下梯子100を短縮してゆく途中段階の様子を示した図である。
実施例1と同様、各段の梯子基本部材101は伸縮操作体150の引き上げに従って上方にスライドして上昇し、その過程において、1つ上段側にある梯子基本部材101のロック解除機構140によりロック機構130のロックを次々と外してゆく。
図10(d)は、すべての梯子基本部材101が短縮し、短縮収納状態となった様子を示す図である。
このように、図10(a)から図10(d)の流れに従って、伸長使用状態にある吊下梯子100が収縮して短縮収納状態となる。
以上、本発明の好ましい実施例を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。従って本発明の技術的範囲は添付された特許請求の範囲の記載によってのみ限定されるものである。
本発明の吊下梯子は、マンホールなどの作業個所で吊下する作業用の吊下梯子として、また、列車の車両の異常事態における車両から脱出する避難用の吊下梯子や、マンションやホテルなどのベランダから異常時に避難する避難用の吊下梯子として広く適用することができる。
100 吊下梯子
110 筒状支柱体
120 横桟
130 ロック機構
140 ロック解除機構
150 伸縮操作体
160 ロック解除操作体
170 掛止具
180 把持部

Claims (6)

  1. 所定の間隔を隔てて互いに平行に配置された一対の筒状支柱体と前記筒状支柱体の間に設けられた横桟を備えた梯子基本部材を基本単位とし、前記梯子基本部材同士が前記筒状支柱体の筒軸線方向に入れ子状態で摺動可能に順次接続したものであり、前記梯子基本部材が摺動収納された短縮収納状態と、前記梯子基本部材が摺動伸長した伸長使用状態を持つ伸縮式の梯子本体と、
    当段と下段の前記梯子基本部材同士が摺動して前記伸長使用状態になったことを契機として前記梯子基本部材同士を一時的に摺動不能に固定するロック機構と、
    外部からの操作を契機として前記ロック機構のロック状態を解除し、当段と下段の前記梯子基本部材同士を摺動可能にするロック解除機構と、
    前記梯子本体を吊下箇所に対して吊り下げて掛け止めする掛止具と、
    前記ロック機構が設けられている最下段の前記横桟の前記ロック解除機構に接続され、前記吊下箇所から操作可能なロック解除操作体を備え、
    前記掛止具を介して前記吊下箇所に吊り下げると各段の前記梯子基本部材同士が摺動して下方に伸長し、前記ロック機構によって前記伸長使用状態で固定され、
    前記ロック解除操作体を介して前記最下段の前記ロック解除機構の解除操作を行い、前記最下段の前記横桟のロックを解除し、
    各段の前記ロック解除機構の部材に対して下方から到来する下段の前記横桟による押し込み操作で前記各段の前記横桟のロックを解除し、
    前記ロック解除機構により解除された段の前記梯子基本部材同士が摺動可能となり前記伸長使用状態から前記短縮収納状態に変化し得る伸縮可能な吊下梯子。
  2. 前記ロック機構が設けられている最下段の前記梯子基本部材に接続され、前記吊下箇所から操作可能な伸縮操作体を設けた構成とし、
    前記伸縮操作体を引き上げることにより、前記最下段の前記梯子基本部材を引き上げ、上段の前記ロック解除機構への衝突による前記ロック機構のロック解除を繰り返し、下段から順々と前記梯子本体を前記短縮収納状態に変化させてゆくことが可能であることを特徴とする請求項に記載の伸縮可能な吊下梯子。
  3. 前記ロック解除操作体と前記伸縮操作体を、同じ紐体またはワイヤー体で兼用したことを特徴とする請求項に記載の伸縮可能な吊下梯子。
  4. 前記ロック機構が、付勢バネと前記付勢バネで付勢が付けられて摺動する嵌入ピンであって、前記梯子基本部材の前記筒状支柱体の所定箇所に穿たれている嵌入孔に対して嵌入することで前記ロック状態となり、前記嵌入孔から抜けることでロック解除状態となる構造であり、
    前記ロック解除機構が、前記横桟の下面に組み込まれて突出し、前記ロック機構の前記嵌入ピンの動きと連動するレバー構造体であり、前記嵌入ピンが前記嵌入孔に対して嵌入する方向に動けば前記レバー構造体が下方に向けて突出し、前記レバー構造体を前記横桟の下面に押し込めば前記嵌入ピンが前記嵌入孔から抜け出る方向に動くよう連動することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の伸縮可能な吊下梯子。
  5. 当段の前記梯子基本部材の前記嵌入ピンが前記嵌入孔に嵌入して当段の前記ロック機構がロック状態にある状態において、下段の前記梯子基本部材の前記ロック機構のロック状態が解除されて当段の前記梯子基本部材に対して下から上へ摺動し、下段の前記梯子基本部材の前記横桟の上面が、当段の前記横桟の下面から突出している前記ロック解除機構に当接して押し上げてゆくと、前記嵌入ピンが前記嵌入孔から抜け出る方向に動き、前記嵌入ピンが前記嵌入孔から抜け出ると、当段の前記ロック解除機構により当段の前記ロック機構のロック状態が解除された状態となり摺動可能となることを特徴とする請求項に記載の伸縮可能な吊下梯子。
  6. 前記ロック解除機構のレバー構造体が、前記横桟の下面から下方に向けて突出した状態から、前記横桟の下面内に収納されるまで変動可能であることを特徴とする請求項に記載の伸縮可能な吊下梯子。
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