JP7191905B2 - 災害対策支援装置、災害対策支援方法、及び災害対策支援プログラム - Google Patents

災害対策支援装置、災害対策支援方法、及び災害対策支援プログラム Download PDF

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Description

本発明は、災害発生時、または災害が予測される災害予測時にユーザに情報を配信する災害対策支援装置、災害対策支援方法、及び災害対策支援プログラムに関する。
従来、地震や台風等の災害の発生を予測し、当該災害の発生前にユーザに災害が発生する可能性がある旨を通知する通知システムが知られている。例えば、日本国における地震対策を例にすると、全国に地震観測網が形成されており、各観測点の観測データから地震の発生を迅速に検知して緊急地震速報が発信される。この緊急地震速報は、電気通信事業者が管理する管理サーバからSMS等の通信手段により、ユーザが保有するスマートフォン等の携帯型端末に迅速に送信され、プッシュ通知によってユーザに伝えられる。
また、災害対策情報をユーザに通知するシステムも知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の装置は、地震発生情報を受信すると災害波及地域を特定し、その災害波及地域に該当する住所の顧客を抽出する。そして、抽出した顧客に対して災害対策ウェブページのURLを送信する。この災害対策ウェブページは、顧客住所において災害が起きた場合の複数の対策を記載されたページであり、予め事業者によって作成されている。
特開2018-186361号公報
しかしながら、従来の緊急地震速報等の災害発生を知らせる災害発生情報は、災害の発生を知らせるものであり、ユーザがどのような行動を行うべきかを知らせるものではない。例えば地震の場合、ユーザは、緊急地震速報を受信してから、地震が到達するまでの僅かな時間(例えば10秒から30秒)で、どのような行動を取るべきかを迅速に判断しなければいけない。
また、特許文献1に記載の装置では、災害発生によって被害が波及する地域のユーザに対して、災害対策ウェブページを案内するが、当該災害対策ウェブページには複数の対策項目が羅列されており、その中からユーザがどのような行動を行うべきかを自ら判断しなければいけない。しかしながら、災害による被害が波及するまでの時間が短いことも多い。例えば、地震の場合、地震発生から地震到達までの僅か数秒から数十秒の間に、ユーザが災害対策ウェブページにアクセスし、羅列された複数の項目から、ユーザが何を優先して行動すべきかを瞬時に判断する必要があり、非現実的である。
また、特許文献1では、一例として、ガス事業者が、地震発生時の対策事項を災害対策ウェブページに掲載する例を示しているが、ユーザがガスを使用していない状況では、当該災害ウェブページを参照しても、何の参考にもならない。
特許文献1と同様のシステムを用いて、ガス事業者以外の各サービス業者(例えば、水道事業者や、電気事業者など)が、それぞれ災害対策ウェブページをインターネット上に掲載することも考えられる。しかし、この場合、地震発生の直後に、複数の事業者の災害対策ウェブページを紹介する通知が各ユーザのユーザ端末に送信されることになり、ユーザが地震発生までの間に、これらのウェブページのすべてを確認することは極めて困難である。仮に1つの災害対策ウェブページに、ガスや水道、電気等の複数の項目について、災害時の対策を掲載した場合でも、やはり、複数の項目からユーザが瞬時に最優先で行動すべき対策を判断する必要がある。
本発明は、災害発生時のユーザの状況に応じた災害対策案をユーザに通知可能な災害対策支援装置、災害対策支援方法、及び災害対策支援プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る災害対策支援装置は、ユーザの位置を含むユーザ状況情報を取得するユーザ情報取得部と、災害の内容、前記災害が発生した災害発生地点、及び災発生日時を含む災害発生情報、または、災害の内容、前記災害が発生すると予測される災害予測地点、及び前記災害が発生すると予測される災害予測日時を含む災害予測情報を取得する災害情報取得部と、前記ユーザの位置と、前記災害発生地点または前記災害予測地点とから、前記ユーザの位置における前記災害の影響度を判定する災害影響判定部と、判定された前記影響度に基づいて、前記ユーザが取るべき前記災害への対策行動を判定する行動判定部と、前記対策行動を含む災害対策通知を、前記ユーザが所有するユーザ端末に送信する情報通知部と、を備える。
本発明の災害対策支援装置では、災害がユーザに及ぼす影響である影響度を判定し、その影響度の応じたユーザが取るべき対策行動をユーザに通知する。つまり、本発明では、ユーザに、不要な情報が伝達されず、ユーザが取るべき最優先すべき対策行動を含む災害対策通知がユーザに伝達される。これにより、災害の被害を受けたユーザが、複数の情報を受信することによる混乱を避けることができ、また、各ユーザにどのような行動を取ることが最善であるかを適切に伝達することができる。これにより、災害による被害拡大を抑制することができる。
第一実施形態の災害対策システムを示す概略図。 第一実施形態のサーバ装置の概略構成を示すブロック図。 第一実施形態の行動情報記録部に記録される行動情報の一例を示す図。 第一実施形態のユーザ端末の構成例を示すブロック図。 第一実施形態の災害対策支援方法における事前設定処理を示すフローチャート。 第一実施形態の災害対策支援方法における通知支援処理を示すフローチャート。 第二実施形態におけるサーバ装置の概略構成を示す図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態について説明する。
[災害対策システムの概要]
図1は、本実施形態の災害対策システムを示す概略図である。
本実施形態の災害対策システムは、図1に示すように、災害対策支援装置であるサーバ装置10、サーバ装置10に対してインターネットを介して接続された複数のユーザ端末20、及び災害速報サーバ30を備える。
本実施形態の災害対策システムは、災害発生時、または、災害が発生すると予測された場合に、災害速報サーバ30からサーバ装置10に災害発生に係る災害発生情報や災害予測情報が送信され、サーバ装置10から各ユーザ端末20に対して、当該緊急速報情報が通知されるシステムである。
災害速報サーバ30は、例えば気象庁等の省庁が管理する装置であり、例えば日本国においては、全国各所の配置された災害観測網で観測される観測データから災害の発生や災害の発生予測を行い、その災害発生時や災害発生が予測された時点で、緊急速報(災害発生情報、災害予測情報)を発信する。
サーバ装置10は、このような緊急速報を災害速報サーバ30から取得すると、各ユーザ端末20に対して、当該災害に対してどのような行動をとるべきかを示した災害対策通知を送信する。
以下、本実施形態の災害対策システムについて、特にサーバ装置10の構成を中心に詳細に説明する。
[サーバ装置10の構成]
図2は、サーバ装置10の概略構成を示すブロック図である。
サーバ装置10は、一般的なコンピュータにより構成されており、図2に示すように、通信部11、記録部12、プロセッサ13等の、コンピュータを構成する各部を備えている。なお、サーバ装置10を構成するコンピュータの数は特に限定されない。例えば、1台のコンピュータによってサーバ装置10が構成されてもよく、複数のコンピュータをネットワークで接続して構築されるクラウドサーバをサーバ装置10としてもよい。
通信部11は、インターネットに接続され、インターネットを介してユーザ端末20及び災害速報サーバ30等の各装置と通信する。
記録部12は、サーバ装置10を制御するための各種情報や災害対策支援プログラムを記録する。
また、記録部12は、ユーザ情報を記録するユーザ情報記録部121、施設情報を記録する施設情報記録部122、及び、行動情報を記録する行動情報記録部123等を備える。
なお、ここでは、サーバ装置10の記録部12に、ユーザ情報記録部121、施設情報記録部122、及び行動情報記録部123等の各種データベースや情報が記録される例を示すが、サーバ装置10とネットワークを介して通信可能に接続された他のデータサーバやクラウドストレージに、これらの情報が記録される構成としてもよい。
(ユーザ情報記録部121に記録されるユーザ情報)
ユーザ情報記録部121は、各ユーザに関するユーザ情報を記録するデータベースである。
ユーザ情報記録部121に記録されるユーザ情報は、ユーザID、履歴蓄積部、拠点情報、対応能力情報、及びユーザ関係情報等が記録されている。
ユーザIDは、ユーザを識別する情報であり、例えば、ユーザアカウント名等が記録される。
履歴蓄積部は、ユーザの各種履歴情報を蓄積する。この履歴情報としては、ユーザ端末20が搭載するGPS装置等により測位される地図上における座標位置(例えば経緯度等)の位置履歴の他、施設内の複数の無線LANアクセスポイントから発信される無線信号のそれぞれの受信強度を記録した受信履歴等が含まれる。これらの位置履歴、受信履歴は、ユーザの位置を示す履歴情報となる。また、履歴情報としては、その他、ユーザ端末20が備える、加速度センサーやジャイロセンサー等の各種モーションセンサーによって検出されるモーションデータの履歴(モーション履歴)が含まれてもよい。
拠点情報は、ユーザが普段滞在する自宅や職場の場所を示す情報であり、例えば、拠点位置を示す経緯度等が記録されている。
対応能力情報は、ユーザの災害に対する強さを示す情報である。対応能力情報としては、例えばユーザの身体に関するユーザ身体情報が記録される。ユーザ身体情報は、ユーザの性別、年齢等、持病や障害の有無が記録されてもよく、さらに、ユーザのスポーツ歴、体力測定結果等が記録されていてもよい。また、ユーザ身体情報として、上記のような、ユーザの性別、年齢、持病や障害の有無やその重度、スポーツ歴、体力測定結果、各種履歴情報(位置履歴、受信履歴、モーション履歴)等に基づいて、所定の計算式によって算出されるスコアが記録されていてもよく、当該スコアを複数のレベル帯に分類した際の身体レベルが記録されていてもよい。本実施形態では、ユーザ身体情報として、身体レベルが記録される例を示す。
また、対応能力情報としては、ユーザの知識に関するユーザ知識情報等が記録されていてもよい。ユーザ知識情報としては、災害に対してユーザがどの程度精通しているかを示す情報であり、例えば、消防士やレスキュー隊等の災害に対する知識を有する職歴の有無、医師や看護師等の人命救助に関する知識を有する職歴の有無等が記録されていてもよい。また、災害に対する知識、及び人命救助に関する知識を複数のレベル帯で分類し、各職歴の長さに応じた災害知識レベル及び救助知識レベルが記録されていてもよい。
ユーザ関係情報は、ユーザIDで特定されるユーザと、他のユーザとの関係性を示す情報であり、例えば、ユーザの家族を示すユーザID、友人を示すユーザID等が記録されている。ユーザ関係情報は、ユーザにより入力される情報であってもよく、複数のユーザの位置履歴や受信履歴に基づいて、ユーザと行動を共にするユーザを判定することで設定されてもよい。例えば、夜間におけるユーザの位置履歴から、ユーザの自宅を検出し、同時間帯で当該自宅にいる他のユーザを家族として判定してもよい。ユーザの位置履歴や受信履歴から、休日にユーザと行動をともにするユーザを検出し、当該ユーザを友人として判定してもよい。
(施設情報記録部122に記録される施設情報)
施設情報記録部122には、各施設に関する施設情報が記録されている。この施設情報には、施設ID、施設位置情報、内間取り情報、及び避難地点情報が記録されている。また、施設情報として、その施設の種別(例えばショッピングモール、アミューズメントパーク、鉄道駅、マンション等)が記録されていてもよい。
施設IDは、施設を識別するための識別情報である。
施設位置情報は、地図における施設の座標位置(例えば経緯度)が記録される。
間取り情報は、施設内における詳細な間取りであり、例えば、給湯室の位置、台所の位置、トイレ、寝室、階段等の位置が記録されている。
間取り情報としては、例えば、施設の管理者やユーザによって登録される情報であってもよい。または、複数の無線LANから発信される各無線信号の受信履歴に基づいて、サーバ装置10またはユーザ端末20を検出してもよい。施設内でのユーザの位置は、例えば、Wi-Fi(登録商標)などの無線LANの電波反射データを用いて検出することができる(例えば、月刊テレコミュニケーション2020年2月号、「センサー不要のセンシング&測位技術「WirelessAI」Wi-Fiで位置も呼吸も転倒も」参照)。また、ユーザ端末20の各種センサーで取得されるモーション履歴に基づいて、各施設内位置でのユーザ端末20の加わる運動(加速度や姿勢等)を検出することも可能であり、これらの受信履歴やモーション履歴に基づいて、ユーザのライフログを推測することができる。このライフログは、例えば、調理中、就寝中、入浴中等といったユーザの動作を示すログであり、当該動作を行った施設内の場所が関連付けられる。したがって、ライフログから拠点の間取り情報を推定することができる。例えば、ライフログとしてユーザが調理をしていると判定された場合に、当該ユーザの位置近傍の間取りが台所であるとして推定できる。また、無線信号の信号強度に基づいて間取りを判定した場合では、推定した間取りの各部屋での無線信号の信号強度を対応付けて記録しておく。これにより、無線信号の信号強度のみにより、ユーザが位置する施設内位置を検出できる。
また、間取り情報としては、例えば、当該間取りの位置に設置された各設備が記録されていてもよい。例えば、「台所」に対して、「ガスコンロ設置」、「湯沸かし給湯器設置」等の情報が記録されていてもよい。これらの設備に関する情報は、ユーザにより間取り情報とともに登録されてもよく、各設備がBluetooth(登録商標)等の近距離通信手段によりユーザ端末20と通信し、ユーザ端末20が通信により得られた各設備の情報をサーバ装置10に送信してもよい。或いは、各設備がIoT機器であって、インターネットを介してサーバ装置10やユーザ端末20と通信可能である場合、各設備からサーバ装置10に当該設備の種類や設置場所に関する情報が送信されてもよい。
避難地点情報には、避難地点に関する情報が記録されている。
避難地点としては、地方自治体等が定めた最寄りの施設外避難地点と、施設内で最も安全な施設内避難地点が記録されていてもよく、さらに、災害の内容毎にそれぞれ異なる情報が記録されていてもよい。例えば、地震の場合に、施設外避難地点として最寄りの小学校体育館、施設内避難地点としてリビングが記録され、津波の場合に、施設外避難地点として最寄りの高台、施設内避難地点として屋上が記録されていてもよい。
(行動情報記録部123に記録される行動情報)
行動情報記録部123には、ユーザが遭遇する様々なシチュエーションに対して、各種災害が発生した場合のユーザが取るべき行動に関する複数の行動情報が記録されている。
図3は、行動情報記録部123に記録される行動情報の一例を模式的に示す図である。
図3に示すように、対応災害情報、災害レベル、シチュエーション情報、身体レベル、及び対策行動が含まれる。
対応災害情報は、災害の内容であり、例えば、地震、津波、洪水等が記録される。
災害レベルは、ユーザが災害により被害を受けるレベルを示したものであり、災害の被害が大きいと想定されるもののレベルが高く設定される。地震を例にすると、震度(またはマグニチュード)が高く、ユーザの位置が震源地に近い程、災害レベルが高くなる。
シチュエーション情報は、災害発生時、災害発生予測時におけるユーザの施設内の位置や行動中の動作を示す情報である。例えば、台所、風呂場、寝室等の施設内の位置を示す情報が記録されていてもよく、調理中、入浴中、就寝中等のユーザの行動中の動作が記録されていてもよい。また、シチュエーション情報として、施設内の所定位置に配置された設備や、当該設備を利用した動作が記録されていてもよく、例えば、「IHクッキングヒータを備えた台所」といった施設内の位置や、「ガスコンロを用いて調理中」といった動作が記録されていてもよい。
身体レベルは、ユーザの対応能力情報に記録されるユーザ身体情報である。
対策行動は、ユーザが災害発生時に推奨される、直ちに行動すべき行動を示した情報であり、災害内容毎、災害レベル毎、シチュエーション情報毎、身体レベル毎に分けてそれぞれ記録されている。また、対策行動としては、施設外避難地点や施設内避難地点への移動を示す内容が記録されていてもよく、例えば、身体レベルが一定値以上のユーザに対して施設外避難地点への移動、身体レベルが一定値未満のユーザに対して施設内避難地点への移動が記録されてもよい。
[プロセッサ13による機能構成]
プロセッサ13は、CPU等の演算回路、RAM等の記録回路により構成される。プロセッサ13は、記録部12に記録されている災害対策支援プログラムをRAMに展開し、RAMに展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
そして、プロセッサ13は、災害対策支援プログラムを読み込み実行することで、図2に示すように、ユーザ情報取得部131、災害情報取得部132、災害影響判定部133、行動判定部134、及び情報通知部135等として機能する。
ユーザ情報取得部131は、ユーザ端末20からユーザ情報を取得する。具体的には、ユーザ情報取得部131は、情報登録部131A、拠点推定部131B。緊急時位置取得部131Cとして機能する。
情報登録部131Aは、ユーザ情報記録部121に登録するユーザ情報をユーザ端末20から取得する。情報登録部131Aは、ユーザがユーザ端末20を操作して入力される情報(例えば、対応能力情報、及びユーザ関係情報)を取得する。また、情報登録部131Aは、ユーザ端末20から、所定周期で送信される位置履歴を取得する。
拠点推定部131Bは、ユーザの位置履歴に基づいて、ユーザの拠点を推定する。また、拠点となる施設内での受信履歴やモーション履歴に基づいて、ユーザのライフログを推定し、当該ライフログからユーザの拠点等の施設における間取り情報を推定する。なお、本実施形態では、サーバ装置10のプロセッサ13が拠点推定部131Bとして機能する例を示すが、上述のように、ユーザ端末20が施設の間取り情報を推定する機能を有してもよい。この場合、サーバ装置10は、ユーザ端末20から間取り情報を取得すればよい。
緊急時位置取得部131Cは、災害速報サーバ30から災害発生情報や災害予測情報が発信された場合に、ユーザの位置を含むユーザ状況情報を取得する。ユーザ状況情報に含まれるユーザの位置は、ユーザ端末20で検出された地図上におけるユーザのいる施設の位置(施設位置)の他、当該施設に設置された各無線LANアクセスポイントからの無線信号のそれぞれの受信強度が含まれる。また、ユーザ端末20が搭載するモーションセンサーにより検出されたモーションデータが含まれていてもよい。
災害情報取得部132は、災害速報サーバ30から災害発生情報または災害予測情報を取得する。
災害発生情報には、少なくとも、災害の内容、災害レベル(規模)、災害が発生した災害発生地点、及び災害発生日時が含まれる。例えば、地震の発生時には、災害の内容が地震であり、災害レベルとして、地震の震度またはマグニチュード、災害発生地点として震源地、及び地震発生日時が含まれる。
災害予測情報には、少なくとも、予測される災害の内容、予測される災害レベル、災害が発生すると予測される災害予測地点、及び災害が発生すると予測される災害予測日時とが含まれる。例えば、大雨による洪水が予測される場合、災害の内容が洪水であり、災害レベルとして、水位レベル(床下浸水か床上浸水か等)、災害予測地点として、どの河川のどの地点を中心とした地域か、災害予測日時として、河川の決壊が予測される日時が含まれる。
災害影響判定部133は、災害発生情報または災害予測情報を受信した時点での、各ユーザのいる位置での災害に対する影響度を判定する。具体的には、緊急時位置取得部131Cにより取得されるユーザ状況情報の位置と、災害発生地点または災害予測地点との距離に基づいて、影響度を判定する。影響度は、各災害において、それぞれ異なる計算式により算出されてもよい。例えば、地震の場合、ユーザが現在いる地点での震度を影響度としてもよい。また、洪水等では、ユーザの現在位置から河川までの距離や河川の水位に基づいて算出されてもよい。あるいは、影響度は、共通の計算式により算出されてもよい。例えば、災害発生地点や災害予測地点からユーザの現在位置までの距離に基づいて所定の計算式で影響度が算出されてもよい。
また、災害影響判定部133は、ユーザの現在位置での災害の被害の大きさに加え、ユーザの身体レベルに基づいて、影響度を補正してもよく、ユーザの現在位置の施設における施設内位置に基づいて、影響度を補正してもよい。例えば、身体レベルが低いユーザに関して、身体レベルの基準値との差に基づいて、影響度を高くしてもよい。また、災害の内容に応じて、例えば地震の場合では、台所などの火を扱う施設内位置、風呂場等の避難経路が限られる施設内位置に関して、影響度を高くしてもよい。
行動判定部134は、災害影響判定部133により判定されたユーザの現在位置における災害の影響度に応じて、ユーザが災害に対して迅速に対応すべき対策行動を判定する。この際、対策行動として、施設外避難地点や施設内避難地点が指定される場合、行動判定部134は、ユーザの現在位置の施設に対応する施設情報に記録された避難地点情報を参照して、避難地点を取得する。
情報通知部135は、行動判定部134により判定されたユーザ毎の対策行動を含む災害対策通知を、対応するユーザに送信(通知)する。当該災害対策通知は、例えば、緊急を知らせる警告音と共にユーザ端末20にプッシュ通知されるように、送信されることが好ましい。
[ユーザ端末20の構成]
ユーザ端末20は、一般ユーザが管理するコンピュータであり、例えばスマートフォン、タブレット端末等により構成されている。
図4は、ユーザ端末20の構成例を示すブロック図である。
ユーザ端末20は、一般的なスマートフォンやタブレット端末などの、携帯型のコンピュータにより構成されており、コンピュータが有する基本的な構成を備える。すなわち、ユーザ端末20は、操作者の操作を受け付ける入力操作部21、画像情報を表示させるディスプレイ22、各種情報を記録する端末記録部23、各種情報を演算処理する端末プロセッサ24(CPU等)を備えている。
また、ユーザ端末20は、ユーザ端末20の現在位置、つまり地図における座標位置(経緯度等)を測位する測位センサー25(例えばGPS装置等)を備える。測位センサー25により測位される位置情報は端末記録部23に位置履歴として蓄積される。
さらに、ユーザ端末20のインターネットを介して外部機器と通信可能な端末通信部26を備えている。この端末通信部26は、少なくとも、無線LANを用いたインターネット接続を行う無線LAN装置を備え、無線LANアクセスポイントからの無線信号を受信する。これにより、ユーザ端末20は、各無線LANアクセスポイントからの無線信号の信号強度を検出することができ、無線信号の受信日時と受信強度、及び無線LANアクセスポイントを特定する識別情報(例えばSSID等)を受信履歴として端末記録部23に蓄積する。なお、本実施形態では、測位センサー25により検出されるユーザの位置を施設位置として検出する例を示すが、無線LANアクセスポイントからの無線信号に基づいて、ユーザが位置する施設位置を検出してもよく、この場合、測位センサー25を搭載していないユーザ端末20をユーザが用いる場合でも、ユーザのいる施設位置を検出できる。
さらには、ユーザ端末20は、加速度センサーやジャイロセンサーなどのモーションセンサー27を備えている。これらのモーションセンサー27により検出されるモーションデータは、端末記録部23にモーション履歴として蓄積される。
本実施形態では、ユーザ端末20の記憶装置に蓄積された位置履歴、受信履歴、モーション履歴は、一定周期でサーバ装置10に送信される。
なお、上述したように、ユーザ端末20において、受信履歴やモーション履歴に基づいて、ライフログが推定されてもよく、当該ライフログに基づいて、施設における間取り情報が推定されてもよい。この場合、測位センサー25により検出される位置情報とともに、ライフログに基づいた間取り情報をサーバ装置10に送信する。これにより、サーバ装置10の施設情報記録部122への施設情報の登録や更新を行うことができる。
端末記録部23には、上述したような位置履歴、受信履歴、及びモーション履歴が記録される。また、端末記録部23には、災害対策支援システムを利用するための端末用支援アプリケーション(端末用支援プログラム)を記録する。
端末プロセッサ24は、端末記録部23に記録されたプログラムを読み込み実行することで、ユーザ端末20の全体の動作を制御する。例えば、端末プロセッサ24は、上記端末用支援アプリケーションを読み込み実行することで、入力情報取得部241、履歴蓄積部242、身体レベル測定部243、及び災害対策通知部244等として機能する。
入力情報取得部241は、ユーザ情報として、ユーザ情報記録部121に記録する各種情報の入力をユーザに促し、ユーザにより入力されたユーザ情報をサーバ装置10に送信する。
履歴蓄積部242は、測位センサー25により取得される位置履歴、端末通信部26により取得される受信履歴、モーションセンサー27により取得されるモーション履歴を端末記録部23に蓄積して記録する。また、履歴蓄積部242は、一定周期(例えば、1週間間隔や1か月間隔)で蓄積した履歴情報をサーバ装置10に送信する。
身体レベル測定部243は、ユーザにより設定入力された、例えばユーザの性別、年齢、病歴、障害の有無、スポーツ歴、体力測定結果等の各種情報や、各種センターにより検出される位置履歴、受信履歴、モーション履歴等に基づいて、ユーザ身体情報を算出する。例えば、ユーザの年齢から算出される基本スコアから、持病や障害の有無やその重度に基づいたスコア減算値を減算し、スポーツ歴や体力測定結果に基づいたスコアや、位置履歴や受信履歴やモーション履歴から検出される単位時間当たりのユーザの移動量や動作量に基づくスコアを加算する。そして、算出されたスコアに対応する身体レベルをユーザ身体情報として設定する。なお、本実施形態では、身体レベル測定部243により、ユーザ身体情報が設定される例を示すが、ユーザ情報を取得したサーバ装置10が、ユーザ身体情報を設定してもよい。
災害対策通知部244は、災害速報サーバ30から発信される災害発生情報や災害予測情報を、電気通信事業者が管理する管理サーバを介して取得し、ディスプレイ22にプッシュ通知により表示させる。また、災害対策通知部244は、災害発生情報や災害予測情報の受信タイミングで、測位センサー25で検出されるユーザ端末20の地図上での座標位置(例えば、経緯度)、及び、各無線LANアクセスポイントからの無線信号の信号強度を取得し、サーバ装置10に送信する。測位センサー25によって検出される位置は、ユーザがいる施設の地図上の位置である施設位置を示し、無線信号の信号強度は施設内におけるユーザの位置である施設内位置を示す。
そして、サーバ装置10から、対策行動を含む災害対策通知を受信し、ディスプレイ22に当該対策行動をプッシュ通知により表示させる。
[災害速報サーバ30の構成]
災害速報サーバ30は、例えば気象庁などの省庁が管理するコンピュータであり、全国に配置された災害観測網の各観測所から送信される観測データに基づいて、災害の発生を迅速に検出し、或いは、災害の発生を迅速に予測する。災害速報サーバ30の具体的な構成の図示及び説明は省略するが、一般的なコンピュータの基本構成を備える。すなわち、災害速報サーバ30は、各種情報を記録する記録装置、各種情報を演算処理する演算回路(CPU等)を備える。そして、上述したように、演算回路が各種プログラムを実行することで、災害観測網の各観測所において災害の発生が検知された場合や、災害が予測された場合に、災害発生情報や災害予測情報を発信する。
このような災害発生情報や災害予測情報をスマートフォン等のユーザ端末20に配信する場合、通常、携帯電話会社等の電気通信事業者が管理する管理サーバからSMS(ショートメッセージサービス)等を用いて、災害対象となるエリアに存在するユーザ端末20に一斉送信される。
[災害対策支援システムにおける災害対策支援方法]
次に、本実施形態の災害対策支援システムにおける、災害対策支援方法について、サーバ装置10の動作を中心に説明する。
図5は、本実施形態の災害対策支援方法における事前設定処理を示すフローチャートである。
本実施形態において、災害対策支援システムを利用するユーザは、予めサーバ装置10のユーザ情報記録部121にユーザ情報を登録する。
例えば、ユーザがユーザ端末20を操作して、端末用支援アプリケーションをインストールして実行すると、ユーザ自身の情報を当該アプリケーション上で入力する登録画面が表示される。当該登録画面で入力される情報としては、例えば、ユーザの性別や年齢、持病や障害の有無、スポーツ歴、体力測定結果、ユーザ関係情報等が挙げられ、当該情報は、任意のタイミングでユーザ自身により修正及び更新することができる。また、その他、ユーザの拠点を示す地図情報の座標位置や住所、拠点における間取り等が含まれてもよい。
入力情報取得部241は、ユーザが登録画面に従って入力した各種情報を取得すると、当該情報をユーザ情報としてサーバ装置10に送信する(ステップS11)。
また、身体レベル測定部243は、入力された情報に基づいて、ユーザの身体レベルを算出し、サーバ装置10に送信する(ステップS12)。
サーバ装置10の情報登録部131Aは、ステップS11及びステップS12で送信された情報を受信すると、受信した情報をユーザ情報としてユーザ情報記録部121に記録(更新、または新規登録)する(ステップS21)。
また、ユーザ端末20の履歴蓄積部242は、例えばバックグラウンドで測位センサーによる測位処理、無線LANアクセスポイントからの無線信号の受信、及び各種モーションセンサーによるモーションデータの取得処理を実施し、位置履歴、受信履歴、モーション履歴を蓄積する。また、履歴蓄積部242は、例えば一定周期(1週間間隔、1か月間隔等)で、これらの履歴情報とユーザIDとをサーバ装置10に送信する(ステップS13)。
サーバ装置10の情報登録部131Aは、ステップS13で送信された履歴情報を受信すると、受信した履歴情報を対応するユーザのユーザ情報に蓄積する(ステップS22)。
この後、拠点推定部131Bは、受信した履歴情報の位置情報に基づいて、ユーザの拠点を推定し、施設情報として記録する(ステップS23)。さらに、拠点推定部131Bは、受信履歴やモーション履歴に基づいて、ユーザの動作に基づいた施設内でのライフログを推定し、当該ライフログからその施設における間取りを推定して、間取り情報として施設情報に記録する(ステップS24)。なお、上述したように、ユーザ端末20において、間取り情報の推定または登録が実施されてもよく、この場合、ユーザ端末20から間取り情報を取得すればよい。ユーザ端末20で間取り情報を取得する場合、ユーザ端末20と近距離通信装置を用いて通信可能な各種機器や、IoT機器等により、各間取りに配置された設備機器の情報を送信することもできる。また、ユーザ操作によって、各部屋の物の配置等を360度カメラで撮影し、撮影された画像をサーバ装置10に送信してもよい。
サーバ装置10は、以上の処理を複数のユーザに対して実施することで、各ユーザの自宅における間取りの他、ユーザの職場の間取り、複数のユーザが利用するショッピングモール等の公共施設における間取りを検出することができる。
図6は、本実施形態の災害対策支援方法における通知支援処理を示すフローチャートである。
次に、災害発生時、または災害発生が予測された場合の処理について説明する。
本実施形態の災害対策支援システムでは、例えば地震等の災害が発生した時点、または洪水や津波などの災害の発生が予測された時点で、災害速報サーバ30から災害発生情報(例えば、緊急地震速報等)または災害予測情報(津波警報や洪水警報等)が発信される。これらの災害発生情報や災害予測情報は、電気通信業者の管理サーバを介して、各ユーザのユーザ端末20及びサーバ装置10に送信される。
サーバ装置10の災害情報取得部132は、災害速報サーバ30から災害発生情報または災害予測情報を受信すると(ステップS31:災害情報取得ステップ)、各ユーザのユーザ端末20にユーザの位置を問う位置確認信号を送信する(ステップS32)。
ユーザ端末20の災害対策通知部244は、位置確認信号を受信すると、測位センサー25により測位されたユーザ端末20の現在位置により示される施設位置、及び、端末通信部26で受信される各無線LANアクセスポイントからの無線信号の信号強度により示される施設内位置を含むユーザ状況情報を、サーバ装置10に送信する(ステップS41)。ステップS41において、災害対策通知部244は、モーションセンサー27により検出されるモーションデータをユーザ状況情報に含めてもよい。
サーバ装置10において、緊急時位置取得部131Cは、ユーザ状況情報を受信すると、ユーザ状況情報に含まれる施設位置に基づいてユーザが現在いる施設を、施設情報記録部122から抽出し、さらに、ユーザ状況情報に含まれる無線信号の信号強度に基づいて、ユーザがいる部屋(施設内位置)を特定する(ステップS33:ユーザ情報取得ステップ)。
この後、災害影響判定部133は、各ユーザの災害に対する影響度を判定する(ステップS34:災害影響判定ステップ)。例えば、災害影響判定部133は、ステップS31により受信した災害発生情報または災害予測情報に示される災害発生地点または災害予測地点と、ユーザ状況情報に含まれるユーザの現在位置との距離等に基づいて、ユーザが現在いる地点(施設)における災害に対する影響度を算出する。或いは、上述したように、各ユーザの身体レベルや、施設内位置に基づいて、影響度を補正してもよい。
次に、行動判定部134は、各ユーザの災害に対する影響度に応じた対策行動を判定する(ステップS35:行動判定ステップ)。
例えば、行動判定部134は、行動情報記録部123から、災害発生情報または災害予測情報の災害の内容に対応する行動情報を読み出し、ステップS34により判定された影響度に対応する災害レベルの行動情報を抽出する。そして、行動判定部134は、ステップS33で特定したユーザの施設内位置に対応し、かつ、ユーザの身体レベルに対応した対策行動を絞り込み、そのユーザが最優先で取るべき対策行動であると判定する。この際、対策行動に施設外避難地点や施設内避難地点が指定される場合、行動判定部134は、ユーザの現在位置の施設に対応する施設情報に記録された避難地点情報を参照して、避難地点を取得する。
そして、情報通知部135は、ステップS35で判定された対策行動を含む災害対策通知をユーザに送信する(ステップS36:情報通知ステップ)。
ステップS35からステップS36は、災害に対する影響度が所定影響度以上と判定された全てのユーザに対して実施され、各ユーザにそれぞれの影響度や身体レベルに応じた災害対策通知が送信されることになる。
ユーザ端末20の災害対策通知部244は、サーバ装置10から送信された災害対策通知を受信すると、災害対策通知に含まれる対策行動をディスプレイ22にプッシュ通知により表示させるとともに、予め設定された所定の通知音(警告音)を出力する(ステップS42)。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態のサーバ装置10は、記録部12と、プロセッサ13とを備え、プロセッサ13は、記録部12に記憶された災害対策支援プログラムを読み込むことで、ユーザ情報取得部131、災害情報取得部132、災害影響判定部133、及び行動判定部134として機能する。ユーザ情報取得部131は、ユーザの位置を含むユーザ状況情報を取得する。災害情報取得部132は、災害の内容、災害が発生した災害発生地点、及び災害発生日時を含む災害発生情報、または、災害の内容、災害が発生すると予測される災害予測地点、及び災害が発生すると予測される災害予測日時を含む災害予測情報を取得する。災害影響判定部133は、ユーザの位置と、災害発生地点または災害予測地点とからユーザへの災害の影響度を判定する。行動判定部134は、判定された影響度に基づいて、ユーザが取るべき前害への対策行動を判定する。情報通知部135は、対策行動を含む災害対策通知を、ユーザが所有するユーザ端末20に送信する。
これにより、本実施形態では、災害発生時、または災害の発生が予測された時に、各ユーザの現在位置における災害の影響度に応じた、ユーザが最優先で行うべき行動を対策行動として、ユーザ端末20に送信できる。このため、例えば、緊急地震速報等によって、災害の発生や、災害の発生の予測のみがユーザに通知される場合に比べて、ユーザは、現段階でどのような行動をすることが適切であるかを容易に判断できる。また、複数の対策行動を専用の災害対策ウェブページに掲載する場合に比べて、ユーザが緊急時に災害対策ウェブページにアクセスする必要もなく、ユーザが複数の項目から自分が取るべき行動を選択する必要もない。よって、ユーザが複数の項目からどのような行動を最優先に行動すべきかを迷うことがなく、緊急時におけるユーザの混乱を抑制でき、優先すべき対策行動を迅速にユーザに通知することができる。
本実施形態において、ユーザ状況情報は、ユーザが位置する施設の地図における座標位置と、施設内位置を示す情報として無線LANの受信信号の信号強度と、を含み、行動判定部134は、影響度及び施設内位置に基づいて、対策行動を判定する。
つまり、行動判定部134は、本実施形態では、ユーザの地図上における現在位置のみならず、ユーザが現在いる施設の中のどの位置にいるかに応じた対策行動を判定する。これにより、本実施形態では、ユーザの現在の施設内位置や、ユーザの現在のシチュエーションに応じた最適な対策行動を含む災害対策通知を各ユーザに通知することができる。つまり、本実施形態では、単に地図上における災害発生地点や、災害予測地点からの距離のみに基づいた対策行動を通知するのではなく、ユーザの施設内位置に応じた、より具体的な行動を各ユーザに知らせることができる。このように、災害発生時や災害予測時の緊急時に各ユーザに対して、最適な対策行動案を提案することにより、災害による甚大な被害を回避できる可能性を高められる。
本実施形態では、ユーザ情報取得部131は、ユーザの災害に対する強さを示す対応能力情報をさらに取得し、行動判定部134は、対応能力情報に応じた対策行動を判定する。
これにより、各ユーザの災害に対する強さに基づいて、そのユーザに対する最適な対策行動を含む災害対策通知を通知することができる。例えば、本実施形態では、対応能力情報としてユーザの身体レベルを示すユーザ身体情報を取得し、ユーザの身体能力に応じた対策行動が選択される。これにより、例えば、体力の低い高齢者、子供、妊婦、持病や障害を有するユーザに対して、身体レベル以上の行動を要求しても、当該ユーザにとって不可能な行動であり、逆にそのユーザを混乱させることになる。これに対して、本実施形態では、行動情報として、身体レベル毎に、各ユーザが実施可能な対策行動が記録されており、ユーザの身体レベルに応じた対策行動が通知される。したがって、各ユーザが、通知された対策行動を実施できる可能性が高く、これにより、災害時の被害を抑制することができる。
[第二実施形態]
次に、第二実施形態について説明する。
上記第一実施形態では、サーバ装置10は、各ユーザの現在位置(地図における経緯度等の座標位置)、施設内位置、及びユーザの身体レベルに応じた対策行動を含む災害対策通知として各ユーザに送信した。これに対して、本実施形態では、さらに、同一施設内等の一定の範囲内に居合わせるユーザ間での連携支援と各ユーザに提案する点で、上記第一実施形態と相違する。
なお、以降の説明にあたり、すでに説明した事項については、同符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
図7は、第二実施形態におけるサーバ装置10Aの概略構成を示す図である。
本実施形態のサーバ装置10Aは、第一実施形態と同様、プロセッサ13が記録部12に記録された災害対策支援プログラムを読み込み実行することで、ユーザ情報取得部131、災害情報取得部132、災害影響判定部133、行動判定部134、及び情報通知部135等として機能し、さらに、相互支援判定部136として機能する。
相互支援判定部136は、ユーザ情報に記録された対応能力情報に基づいて、一定距離範囲内に存在する、周囲の人を支援可能なユーザ、及び、行動に支援が必要なユーザを特定する。
周囲の人を支援可能なユーザとは、ユーザ身体情報において、基準値よりも高い第一閾値以上の身体レベル(またはスコア)を有するユーザが例示でき、例えば、20代から30代の男性、直近でのスポーツ経験が豊富、筋力等の体力測定結果が所定値以上であるユーザが相当する。また、対応能力情報として、災害知識レベルや救助知識レベルが所定レベル以上となるユーザを、周囲の人を支援可能なユーザとして特定してもよい。
一方、行動に支援が必要なユーザとは、ユーザ身体情報において、基準値よりも低い第二閾値未満の身体レベル(またはスコア)を有するユーザが例示でき、例えば、12歳未満の子供、60代以上の高齢者、持病や障害を有する人、妊婦等であるユーザが相当する。
また、相互支援判定部136は、ユーザ情報に記録されるユーザ関係情報に基づいて、互いに関係があるユーザを特定することが好ましい。例えば親子関係、家族関係、恋人関係、友人関係、同僚関係等のユーザを選択する。この際、ユーザ間の関係に優先度を設定し、優先度が高い順にユーザを特定することがより好ましい。例えば、親子関係、家族関係、恋人関係、友人関係、同僚関係の順に優先度を設定して、周囲の人を支援可能なユーザと、行動に支援が必要なユーザとの組み合わせを特定する。
また、本実施形態では、行動情報として、身体レベルが第一閾値以上のユーザ、災害知識レベルが所定レベルのユーザ、救助知識レベルが所定レベル以上のユーザに関し、それぞれ、周囲に支援を必要とする人がいる場合の対策行動が記録されている。例えば、地震に関する行動情報の「台所」とのシチュエーション情報に対し、身体レベルが第一閾値以上のユーザに関して、「ガス栓を締めた後、支援対象者の安全を確保する」との対策行動が記録され、第二閾値から第一閾値のユーザに関して、「ガス栓を締めた後、テーブルの下で頭部を保護する」との対策行動が記録され、第二閾値未満のユーザに関して、「頭部を保護するようにうずくまる」「支援者の支援を受ける」との対策行動が記録される。
また、行動情報として、ユーザの関係性に応じて、当該対策行動を取るか否かが記録されていてもよい。例えば、災害レベルが高い場合には、ユーザ間の関係が家族関係の場合のみ、周囲の人を支援可能なユーザに対する対策行動として、行動に支援が必要なユーザの支援行動が選択されるように記録される。あるいは、地震等による災害発生情報では、既に災害が発生している場合の対策行動であり、このような緊急性の高いケースでは、ユーザ間の関係が家族関係の場合のみ、周囲の人を支援可能なユーザに対する対策行動として、行動に支援が必要なユーザの支援行動が選択されるように記録されていてもよい。
一方、災害予測情報等、災害の発生までの時間猶予が比較的ある程度ある場合の対策行動として、ユーザ間の関係に依らない対策行動が記録されていてもよい。例えば、「直近の行動に支援が必要なユーザと、避難場所への移動」等の情報が記録されていてもよい。
次に、本実施形態における災害対策支援方法について説明する。
本実施形態は第一実施形態と同様、図5に示す事前設定処理を実施する。また、本実施形態では、第一実施形態と略同様の通知支援処理を実施する。
ここで、本実施形態では、図6のステップS34の後、相互支援判定部136は、災害レベルに応じて、ユーザが、周囲の人を支援可能なユーザであるか、行動に支援が必要なユーザであるかを判定する。
例えば、災害レベルが所定レベル以上である場合、周囲の人を支援可能なユーザと、当該ユーザと家族関係にあり、一定距離範囲内にいる、行動に支援が必要なユーザとを選択する。また、災害レベルが所定レベル未満である場合や、災害の発生まで時間がある場合では、ユーザ間の関係の優先度に応じて、周囲の人を支援可能なユーザと、行動に支援が必要なユーザとを選択する。この時、相互支援判定部136は、一定距離範囲内にいる両者のユーザを特定する。一定距離範囲としては、予め設定された距離であってもよく、周囲の人を支援可能なユーザの身体レベルに応じて設定されてもよい。なお、一定距離範囲内に対象ユーザがいない場合は、第一実施形態と同様の処理となる。
この後、行動判定部134は、ステップS35と同様、行動情報に基づいて、各ユーザに対する対策行動を判定する。
上述のように、本実施形態では、行動情報として、身体レベルが第一閾値以上のユーザ、災害知識レベルが所定レベルのユーザ、救助知識レベルが所定レベル以上のユーザに関し、それぞれ、周囲に支援を必要とする人がいる場合の対策行動が記録されている。したがて、相互支援判定部136により、一定距離範囲内に行動の支援が必要なユーザが特定されている場合、行動判定部134は、周囲の人を支援可能なユーザが優先すべき行動として、行動の支援が必要なユーザを支援する対策行動を選択する。
この後、情報通知部135は、第一実施形態のステップS36と同様、対策行動を含む災害対策通知を各ユーザ端末20に送信する。
このような本実施形態における通知支援処理を、具体例を挙げて説明する。例えば、妊婦である妻(身体レベル2)と、体力のある夫(身体レベル5)とが自宅に滞在し、妻が寝室で休み、夫が台所で調理中の状況下で、比較的強い揺れの地震が発生したとする。また、行動情報として、災害の内容が「地震」、災害レベルが「4」であり、シチュエーション情報「台所」、身体レベル「5」に対して、「ガス栓を締めて、(親子、家族)関係内の支援対象の安全を確保」との対策行動が記録されている。さらに、行動情報として、災害の内容が「地震」、災害レベルが「4」であり、シチュエーション情報「寝室」、身体レベル「2」に対して、「身近なもので頭部を保護」「支援者の支援を受ける」との対策行動が記録されている。
この場合、相互支援判定部136は、夫ユーザに関する判定として、当該ユーザは周囲の人を支援可能なユーザであり、一定距離範囲内にいる支援が必要とするユーザとして妻を特定する。また、妻ユーザに関する判定として、支援が必要なユーザであり、一定距離範囲内にいる周囲の人を支援可能なユーザとして夫を特定する。
そして、行動判定部134は、夫ユーザに対する対策行動として、「ガス栓を締めて、支援対象の安全を確保」を読み出し、支援対象として、相互支援判定部136により特定された「妻」を選択とする。なお、仮に、相互支援判定部136により支援対象が特定されなかった場合、または、ユーザ関係情報に支援対象者との関係性が記録されていない場合では、「ガス栓を締める」のみが対策行動となる。
また、行動判定部134は、妻ユーザに対する対策行動として、「身近なもので頭部を保護」「支援者の支援を受ける」を読み出し、支援者として、相互支援判定部136により特定された「夫」を選択とする。なお、仮に、相互支援判定部136により支援者が特定されなかった場合、または、ユーザ関係情報に支援対象者との関係性が記録されていない場合では、「身近なもので頭部を保護」のみが対策行動となる。
[第二実施形態の作用効果]
本実施形態のサーバ装置10Aでは、プロセッサ13は、一定距離範囲内にいる複数のユーザの対応能力情報に基づいて、周囲の人を支援可能なユーザ、及び、行動に支援が必要なユーザを特定する相互支援判定部136としても機能する。そして、行動判定部134は、周囲の人を支援可能なユーザに対する対策行動として、支援が必要なユーザを支援する行動を判定する。
これにより、例えば、高齢者、子供、妊婦、持病や障害のある人等、災害に対する行動が困難なユーザに対して、体力的に余裕のある身体レベル高いユーザや、災害に対する知識や人命救助に対する知識が豊富なユーザが周囲にいることを伝えることができる。また、周囲の人の支援が可能なユーザに対して、支援が必要な人に対する支援要求を行うことで、当該ユーザに、責任感や使命感、災害時に対する連帯感を与えることができ、多くの人の災害時の被害を低減させることができる。
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形をも含むものである。
[変形例1]
第一実施形態において、ユーザ端末20の端末プロセッサ24が身体レベル測定部243として機能し、ユーザ身体情報を算出する例を示した。これに対して、サーバ装置10のプロセッサ13が身体レベル測定部として機能し、ユーザ端末20から取得されるユーザ情報や履歴情報に基づいて、身体レベルを算出してもよい。
[変形例2]
第一実施形態では、ステップS41で、ユーザ端末20の災害対策通知部244は、端末通信部26で受信される各無線LANアクセスポイントからの無線信号の信号強度をサーバ装置10に送信する例を示すが、これに限定されない。例えば、ユーザ端末20の災害対策通知部244は、各無線信号の信号強度から、ユーザの施設内位置を推定し、推定された施設内位置をサーバ装置10に送信してもよい。
[変形例3]
第一実施形態では、行動判定部134は、ステップS34によって判定されるユーザの施設内位置に対応した対策行動を、ユーザが取るべき行動として判定したが、これに限定されない。例えば、ステップS34において、緊急時位置取得部131Cは、複数の無線信号のそれぞれの信号強度や、モーションセンサー27により検出されたモーションデータから、ユーザのシチュエーション(例えば、調理中、食事中、就寝中等の動作)を判定し、行動判定部134は、当該シチュエーションに対応した対策行動を判定してもよい。
[変形例4]
第一実施形態では、電気通信事業者が管理する管理サーバから、各ユーザ端末20及びサーバ装置10に災害発生情報や災害予測情報が発信された後、サーバ装置10からユーザ端末20に位置確認信号を送信して、ユーザ端末20から位置確認信号の返信としてユーザ状況情報が送信された。これに対して、ユーザ端末20が災害発生情報を受信した時点で、ユーザ端末20からサーバ装置10にユーザ状況情報が送信されてもよい。この場合、ステップS32の処理を省略することができる。
また、第一実施形態は、電気通信事業者が管理する管理サーバと、サーバ装置10とが別体である例を示したが、電気通信事業者が管理する管理サーバをサーバ装置10(本発明の災害対策支援装置)として機能させてもよい。
この場合、サーバ装置10は、災害速報サーバ30による災害発生情報や災害予測情報の発信と同時に、ステップS32の処理を実施し、ステップS33でユーザ状況情報を受信すると、ステップS34~ステップS36の処理により各ユーザに対する対策行動を判定し、対策行動を含む災害発生情報や災害予測情報をユーザ端末20に送信してもよい。
つまり、第一実施形態では、ユーザ端末20は、災害発生情報と、災害対策通知との双方を受信することになるが、上記のように、電気通信事業者が管理する管理サーバをサーバ装置10とすることで、ユーザ端末20は、災害対策通知のみを受信することになり、情報過多によるユーザの混乱を抑制できる。
[変形例5]
第二実施形態では、相互支援判定部136は、ユーザ関係情報に基づいて、周囲の人を支援可能なユーザ、及び支援が必要なユーザを特定する優先度を設定したが、支援可能なユーザに対して、ユーザ関係情報に関係なく、支援可能なユーザに、支援が必要なユーザを割り当ててもよい。この場合、支援を行ったユーザに対して、支援を行うことによる特典を付与してもよく、これにより、災害発生時におけるユーザ間の相互支援を促進できる。また、大震災等の大きな災害では、災害の後においても人々の助け合いが必要となる。ユーザ間に関係なく一定距離範囲内のユーザにおいて、周囲の支援が可能なユーザと、支援が必要なユーザとを対応付けることで、災害の後における両者のユーザの助け合いを促すことができ、災害復興に対する支援も促進させることができる。
[変形例6]
また、相互支援判定部136は、周囲の人を支援可能なユーザ、及び支援が必要なユーザを、ユーザ情報の対応能力情報に基づいて判定したが、これに限定されない。例えば、一定距離範囲内にいるユーザをグループ化し、各グループに属するユーザを相互支援対象として特定してもよい。この場合、行動情報の対策行動として、複数人の相互支援により、行うべき行動が記録されていればよく、例えば、「相互支援により、〇〇避難地点まで移動する」といった集団避難活動を支援できる。
この場合、グループ内に身体レベルが低いユーザがいるものの、身体レベルが一定レベル以上のユーザがいない場合であっても、複数のユーザによる相互支援により災害に対して適切な対応ができる可能性が高くなる。
また、行動情報として、各グループに属するユーザの身体レベルの平均によって、異なる対策行動が記録されていてもよい。例えば、高齢者が多いグループ等、身体レベルの平均が低いグループに対しては、長距離の移動を避け、施設内避難地点で救助を待つ旨の対策行動が記録されてもよい。また、身体レベルの平均が高いグループに対して、身体レベルの平均が低いグループへの支援を行う旨の対策行動が記録されていてもよい。
[変形例7]
第一実施形態では、行動判定部134は、ユーザの施設内位置に応じた対策行動を判定する例を示したが、これに限定されない。例えば、行動判定部134は、ユーザの現在位置、つまり、施設位置に応じた対策行動を判定してもよい。この場合、第一実施形態のような施設内の各位置に応じた対策行動をユーザに通知できないものの、災害発生地点から現在位置までの距離に基づく影響度(災害レベル)に応じた対策行動の通知は行える。したがって、災害発生や災害予測の通知のみを行う場合に比べて、ユーザに対してどのような行動を取るべきかを伝えることができる。
[変形例8]
第一実施形態において、ユーザ情報として、ユーザIDを保有していない未就学児や要介護者の有無が記録されていてもよい。この場合、行動情報として、未就学児有のユーザに対する対策行動、要介護者有に対する対策行動などが、さらに記録されている。これにより、未就学児の親や要介護者を介護する介護者に対して、自身と、未就学児や介護者とを守るための対策行動を含む災害対策通知を通知することができる。
つまり、第二実施形態では、各ユーザがユーザIDを保有し、かつユーザ端末20を所持していることが前提となるが、未就学児や要介護者には、ユーザIDを保有しておらず、ユーザ端末20を所持していない人も多い。これに対して、本例では、ユーザIDを保持しているユーザのユーザ情報として、そのユーザが守るべき未就学児や要介護者の情報を記録しておくので、ユーザIDを保有していない人が、災害により大きな被害を受けることを抑制できる。
[変形例9]
第一実施形態において、拠点推定部131Bが、ライフログからユーザの拠点等の施設における間取り情報を推定する例を示し、さらに、これに代えて、ユーザ端末20が施設の間取り情報を推定し、或いはユーザが間取り情報を登録して、サーバ装置10に送信してもよい旨を示した。ここで、ユーザ端末20から間取り情報を送信する場合、ユーザ端末20は、近距離通信装置を用いて通信可能な各種機器やIoT機器等から、各間取りに配置された設備機器の情報を取得してサーバ装置10に送信してもよく、ユーザが各部屋の画像を360度カメラで撮影し、撮影された画像をユーザ端末20からサーバ装置10に送信してもよい。
この場合、サーバ装置10の拠点推定部131Bは、部屋に配置される各設備の位置や360度カメラで撮影された画像から、各部屋における、各災害に対して安全と推定できる位置を判定してもよい。例えば、360度カメラによる画像や、地震発生時に転倒や移動する可能性がある設備(本棚、冷蔵庫等)、落下する可能性がある室内灯や装飾品を推定する。そして、これらの転倒や落下の被害を受けない位置をその部屋における安全地点として登録する。
これにより、行動情報の対策行動として、例えば、「部屋内の安全な位置で待機」との対策行動が記録される場合に、行動判定部134は、間取り情報から、部屋内の安全な位置を特定でき、部屋内のどの位置に移動することが最も安全かを適切にユーザに通知することができ、災害による被害をさらに抑制することができる。
10,10A…サーバ装置(災害対策支援装置)、11…通信部、12…記録部、13…プロセッサ、20…ユーザ端末、30…災害速報サーバ、121…ユーザ情報記録部、122…施設情報記録部、123…行動情報記録部、131…ユーザ情報取得部、131A…情報登録部、131B…拠点推定部、131C…緊急時位置取得部、132…災害情報取得部、133…災害影響判定部、134…行動判定部、135…情報通知部、136…相互支援判定部。

Claims (6)

  1. ユーザの位置を含むユーザ状況情報を取得するユーザ情報取得部と、
    災害の内容、前記災害が発生した災害発生地点、及び災害発生日時を含む災害発生情報、または、災害の内容、前記災害が発生すると予測される災害予測地点、及び前記災害が発生すると予測される災害予測日時を含む災害予測情報を取得する災害情報取得部と、
    前記ユーザの位置と、前記災害発生地点または前記災害予測地点とから、前記ユーザの位置における前記災害の影響度を判定する災害影響判定部と、
    災害の内容を示す対応災害情報、当該災害によりユーザが被害を受けるレベルを示す災害レベル、及び、災害発生時に推奨される行動を示す対策行動を少なくとも含む行動情報を記録した行動情報記録部から、前記災害発生情報又は前記災害予測情報の前記災害の内容に対応する前記対応災害情報、及び前記影響度に対応する前記災害レベルを含む前記行動情報の前記対策行動を読み出す行動判定部と、
    前記対策行動を含む災害対策通知を、前記ユーザが所有するユーザ端末に送信する情報通知部と、
    を備える災害対策支援装置。
  2. 前記ユーザ状況情報は、前記ユーザが位置する施設の地図における座標位置と、当該施設内での前記ユーザの位置である施設内位置を示す情報と、を含み、
    前記行動判定部は、前記影響度及び前記施設内位置に基づいて、前記対策行動を判定する、
    請求項1に記載の災害対策支援装置。
  3. 前記ユーザ情報取得部は、前記ユーザの前記災害に対する強さを示す対応能力情報をさらに取得し、
    前記行動判定部は、前記対応能力情報に応じた前記対策行動を判定する、
    請求項1または請求項2に記載の災害対策支援装置。
  4. 一定距離範囲内にいる複数の前記ユーザの前記対応能力情報に基づいて、周囲の人を支援可能なユーザ、及び、行動に支援が必要なユーザを特定する相互支援判定部をさらに備え、
    前記行動判定部は、前記周囲の人を支援可能なユーザに対する前記対策行動として、前記支援が必要なユーザを支援する行動を判定する
    請求項3に記載の災害対策支援装置。
  5. コンピュータにより、災害に対するユーザが取るべき対策行動を通知する災害対策支援方法であって、
    前記コンピュータは、ユーザ情報取得部、災害情報取得部、災害影響判定部、行動判定部、及び情報通知部を備え、
    前記ユーザ情報取得部が、前記ユーザの位置を含むユーザ状況情報を取得するユーザ情報取得ステップと、
    前記災害情報取得部が、前記災害の内容、前記災害が発生した災害発生地点、及び災害発生日時を含む災害発生情報、または、前記災害の内容、前記災害が発生すると予測される災害予測地点、及び前記災害が発生すると予測される災害予測日時を含む災害予測情報を取得する災害情報取得ステップと、
    前記災害影響判定部が、前記ユーザの位置と、前記災害発生地点または前記災害予測地点とから、前記ユーザの位置における前記災害の影響度を判定する災害影響判定ステップと、
    前記行動判定部が、災害の内容を示す対応災害情報、当該災害によりユーザが被害を受けるレベルを示す災害レベル、及び、災害発生時に推奨される行動を示す対策行動を少なくとも含む行動情報を記録した行動情報記録部から、前記災害発生情報又は前記災害予測情報の前記災害の内容に対応する前記対応災害情報、及び前記影響度に対応する前記災害レベルを含む前記行動情報の前記対策行動を読み出す行動判定ステップと、
    前記情報通知部が、前記対策行動を含む災害対策通知を、前記ユーザが所有するユーザ端末に送信する情報通知ステップと、
    を実施する災害対策支援方法。
  6. コンピュータにより読み取り実行可能な災害対策支援プログラムであって、
    前記コンピュータを、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の災害対策支援装置として機能させる、災害対策支援プログラム。
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