JP6930148B2 - 無線端末装置、捜索システムおよび通信方法 - Google Patents

無線端末装置、捜索システムおよび通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信技術に関するものであり、特に、無線端末装置の存在を検知する技術に関するものである。
土砂災害や地震による家屋の倒壊、遭難、事件または事故等の発生によって行方不明となった被捜索者は、声、音、身体の動きまたは光の放射など様々な方法で周囲に自分の存在を伝えようとする。また、被捜索者が携帯電話等の無線端末装置を所持している場合には、他者と通信を行うことで自分の居場所を周囲に伝えて救助を要請することも行われる。
しかし、このような方法では、周囲に人がいない場合に、被捜索者の体力の消耗や無線端末装置の電池切れ等によって救助の機会を逃す恐れがある。また、見通しが悪い環境において、被捜索者の体力や無線端末装置の電池の残量を温存しようとした場合や、事件等に巻き込まれて身体の自由を奪われている場合には、適切なタイミングで周囲に自身の存在を知らせることができずに救助の機会を逃す恐れもある。そのため、被捜索者の体力を温存し、所持している無線端末装置の稼働時間を長時間化しつつ、確実に被捜索者を発見することができる技術があることが望ましい。そのような背景から捜索者や被捜索者がそれぞれ所持している無線端末装置を用いて、被捜索者を発見するための技術の開発が行われている。捜索者や被捜索者がそれぞれ所持している無線端末装置を用いて、被捜索者を発見するための技術としては、例えば、特許文献1のような技術が開示されている。
特許文献1は、被災者の状態を推測して救助要請を自動で行う被災者用通信機器を備える被災者検知システムに関するものである。特許文献1の被災者用通信機器は、周囲のアクセスポイントの検出数の変化を監視して、大きく減少した場合に災害が発生したと判断している。また、特許文献1の被災者用通信機器は、災害が発生したと判断した場合に、被災者用通信機器の操作状況を基に、救助が必要かを判断している。特許文献1の被災者用通信機器は、救助が必要と判断したときに救助を要請する無線信号を周囲に送信している。特許文献1は、このような構成とすることで、基地局等を介さずに不特定多数の人物を対象とした捜索を行うことができるとしている。
特開2013−182429号公報
しかしながら、特許文献1の技術は次のような点で十分ではない。特許文献1の被災者用通信機器は、救助が必要と判断したときに、救助を要請する無線信号を周囲に送信している。救助が必要と判断したときには、特許文献1の被災者用通信機器は、周囲の救助者の存在の有無に関わらずに救助を要請する無線信号を送信する。そのため、特許文献1の被災者用通信機器は、救助を要請する無線信号を送信し続けることで早期に電源を失い、必要なときに救助の要請を行えない恐れがある。そのため、特許文献1の技術は、被捜索者側の無線端末装置を長時間稼動させつつ、被捜索者を発見するための技術としては十分ではない。
本発明は、上記の課題を解決するため、被捜索者側の無線端末装置を長時間稼動させつつ、より確実に被捜索側の無線端末装置を発見することができる無線端末装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明の無線端末装置は、無線通信手段と、識別子送信手段と、検知手段を備えている。無線通信手段は、無線信号を送受信する。識別子送信手段は、捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含む第1の識別子の情報を、無線通信手段を介して送信する。検知手段は、第1の識別子を受信した無線端末装置からの応答を基に、応答の発信元の無線端末装置の存在を検知する。
本発明の通信方法は、捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含む第1の無線端末装置の識別子の情報を送信する。本発明の通信方法は、第2の無線端末装置が受信した無線信号に、識別子の情報が含まれているとき、無線信号に対する応答を第2の無線端末装置から発信する。本発明の通信方法は、第2の無線端末装置から発信された応答を基に、第2の無線端末装置の存在を検知する。
本発明によると、被捜索者側の無線端末装置を長時間稼動させつつ、より確実に被捜索側の無線端末装置を発見することができる。
本発明の第1の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の捜索側無線装置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態の被捜索側無線装置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態の捜索側無線装置の動作フローの概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の被捜索側無線装置の動作フローの概要を示す図である。 本発明の第3の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第3の実施形態の捜索側無線装置の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態の被捜索側無線装置の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態の捜索側無線装置の動作フローの概要を示す図である。 本発明の第3の実施形態の被捜索側無線装置の動作フローの概要を示す図である。 本発明の第4の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第5の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第6の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第7の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第7の実施形態の情報管理サーバの構成を示す図である。 本発明の第7の実施形態の情報管理テーブルの例を示す図である。 本発明の第7の実施形態における画面表示の例を示す図である。 本発明の第8の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第9の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第9の実施形態の情報管理サーバの構成を示す図である。 本発明の第9の実施形態の管理テーブルの例を示す図である。 本発明の第10の実施形態の構成の概要を示す図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の無線端末装置の構成の概要を示したものである。本実施形態の通信端末装置は、無線通信手段1と、識別子送信手段2と、検知手段3を備えている。無線通信手段1は、無線信号を送受信する。識別子送信手段2は、捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含む第1の識別子の情報を、無線通信手段1を介して送信する。検知手段3は、第1の識別子を受信した無線端末装置からの応答を基に、応答の発信元の無線端末装置の存在を検知する。
本実施形態の無線端末装置は、識別子送信手段2において捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含む第1の識別子の情報を送信している。また、本実施形態の無線端末装置は、検知手段3において第1の識別子を受信した無線端末装置からの応答を基に、応答の発信元の無線端末装置の存在を検知している。このように、捜索時用の文字列を含む第1の識別子を送信し、応答を受信することで第1の識別子の送信範囲における無線端末装置の存在を検知することができる。また、応答の発信元の無線端末装置は、第1の識別子を受信したときのみ応答すればよいため、消費電力を抑制することができる。その結果、本実施形態の無線端末装置を用いることで被捜索者側の無線端末装置を長時間稼動させつつ、より確実に被捜索側の無線端末装置を発見することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図2は、本実施形態の捜索システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置10と、被捜索側無線装置20を備えている。捜索側無線装置10は、捜索者用の無線端末装置である。また、被捜索側無線装置20は、被捜索者用の無線端末装置である。
本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置10と被捜索側無線装置20によって通信システムを構成し、捜索側無線装置10を所持する捜索者が被捜索側無線装置20を所持する被捜索者を捜索するシステムである。以下の説明において捜索者とは、災害現場等で所在が不明な人を捜索する人のことをいう。また、被捜索者とは、所在が不明であり、捜索される側の人のことをいう。
捜索側無線装置10の構成について説明する。図3は、本実施形態の捜索側無線装置10の構成を示したものである。本実施形態の捜索側無線装置10は、無線通信部11と、制御部12と、インターフェース部13と、記憶部14と、アクセスポイント機能部15と、位置計測部16を備えている。
無線通信部11は、他の無線端末装置や無線基地局と無線通信を行う機能を有する。本実施形態の無線通信部11は、携帯電話網等の無線基地局と無線通信を行う機能と、無線基地局との通信よりも近距離で無線通信を行う機能を有する。無線通信部11は、携帯電話網等の無線基地局の通信を、例えば、LTE(Long Term Evolution)規格やLTE−Advanced規格に基づいて行う。また、無線通信部11は、近距離、すなわち、自装置の周囲との無線通信を、例えば、IEEE802.11規格に基づいた無線LAN(Local Area Network)方式によって行う。無線通信部11は、自装置の周囲との通信を行う機能のみを備えていてもよい。
無線通信部11は、自装置の周囲との無線通信においてアクセスポイントとして動作する。アクセスポイントとしての動作は、アクセスポイント機能部15の制御に基づいて行う。アクセスポイントは、通信ネットワークのエンドポイントにおいて他の通信装置からの接続要求を受け、通信ネットワークへの通信を仲介する機能のことをいう。本実施形態の捜索側無線装置10は、アクセスポイントとして動作する場合であっても、通信ネットワークへの通信の仲介を行う機能を停止していてもよい。
アクセスポイントには、それぞれのアクセスポイントを識別するための識別子が割り振られている。IEEE802.11規格に基づいた無線LAN(Local Area Network)方式の場合には、アクセスポイントの識別子には、SSID(Service Set Identifier)が用いられる。SSIDは、英数半角文字で最大32文字の識別子として設定される。また、本実施形態の無線通信部11の機能は、第1の実施形態の無線通信手段1に相当する。
制御部12は、捜索側無線装置10の制御全般を行う機能を有する。制御部12は、捜索を行う際に、アクセスポイント機能部15にアクセスポイント機能を有効にする要求を行う。制御部12は、記憶部14に保存されている捜索時用の文字列を基に、捜索時に用いるアクセスポイントの識別子を生成する機能を有する。
制御部12は、アクセスポイントの識別子を送信した際に、無線通信部11で受信する無線信号を監視して被捜索側無線装置20からの応答の有無を監視する。制御部12は、捜索時用の文字列が含まれるアクセスポイントの識別子を送信した際に、被捜索側無線装置20からの応答を検知すると、応答の送信元の被捜索側無線装置20を発見したと判断する。制御部12は、被捜索側無線装置20を発見したと判断するとインターフェース部13を介して被捜索側無線装置20を発見したことを示す情報を出力する。また、制御部12は、捜索側無線装置10の使用されていない部位の動作を停止させ、使用する電力を抑制する制御を行ってもよい。また、本実施形態の制御部12の被捜索側無線装置20からの応答を検知し、応答の送信元の被捜索側無線装置20を発見したと判断する機能は、第1の実施形態の検知手段3に相当する。
インターフェース部13は、捜索者、すなわち、捜索側無線装置10を所持している人からの入力を受け付ける機能と、捜索者に被捜索側無線装置20を発見したことを示す情報を通知する機能を有する。インターフェース部13は、キーボードやタッチパネル式の入力装置等を備えている。インターフェース部13は、音声認識による入力機能を備えていてもよい。また、インターフェース部13は、例えば、ディスプレイ装置や音声出力装置を備えている。インターフェース部13は、外部装置から入力信号を受け付け、外部装置に映像信号や音声信号を出力する入出力端子として備えられていてもよい。また、インターフェース部13は、光、音、塵、煙、衝撃またはその他の特異的な現象を検知する機能を有していてもよい。
記憶部14は、捜索側無線装置10の動作に必要なデータを保存する機能を有する。記憶部14は、アクセスポイントの識別子の一部として用いる捜索時用の文字列の情報を保存している。捜索時用の文字列は、識別子の一部として含まれることで識別子を受信した被捜索側無線装置20が、捜索者が所持している捜索側無線装置10の存在を検知するための情報である。捜索時用の文字列の情報は、被捜索側無線装置20と共有されている。
アクセスポイント機能部15は、捜索側無線装置10がアクセスポイントとして動作する際に、無線通信部11における他の無線端末装置との無線通信を制御する。アクセスポイント機能部15は、制御部12の制御に基づいてアクセスポイントとしての動作の開始および停止を行う。
アクセスポイント機能部15は、アクセスポイントとしての動作を開始する際に、制御部12から送られてくるアクセスポイントの識別子の情報を基に、アクセスポイントとして動作する際の識別子を設定する。アクセスポイント機能部15は、設定したアクセスポイントの識別子をブロードキャスト送信し、応答した被捜索側無線装置20と通信を確立する。本実施形態のアクセスポイント機能部15の機能は、第1の実施形態の識別子送信手段2に相当する。
位置計測部16は、捜索側無線装置10の位置を計測する。位置計測部16は、例えば、GPS(Global Positioning System)の電波に基づいて捜索側無線装置10の現在地を特定する。位置計測部16は、GPSを用いた計測結果と、加速度センサおよび磁気センサなどの他のセンサの計測結果や、無線基地局から送られてくる位置情報との組み合わせによって位置の計測精度を補正する構成であってもよい。
被捜索側無線装置20の構成について説明する。図4は、被捜索側無線装置20の構成を示したものである。本実施形態の被捜索側無線装置20は、無線通信部21と、制御部22と、インターフェース部23と、記憶部24と、アクセスポイント機能部25と、位置計測部26を備えている。
無線通信部21は、他の無線端末装置や無線基地局と無線通信を行う機能を有する。本実施形態の無線通信部21は、携帯電話網等の無線基地局と無線通信を行う機能と、無線基地局との通信よりも近距離で無線通信を行う機能を有する。無線通信部21は、携帯電話網等の無線基地局の通信を、例えば、LTE規格やLTE−Advanced規格に基づいて行う。また、無線通信部21は、近距離、すなわち、自装置の周囲との無線通信を、例えば、IEEE802.11規格に基づいた無線LAN方式によって行う。無線通信部21は、自装置の周囲との通信を行う機能のみを備えていてもよい。
無線通信部21は、自装置の周囲との無線通信においてアクセスポイントとして動作する。アクセスポイントとしての動作は、アクセスポイント機能部25の制御に基づいて行う。無線通信部21は、アクセスポイントとして動作する他の無線通信装置の子機として動作する機能のみを備えていてもよい。
制御部22は、被捜索側無線装置20の制御全般を行う機能を有する。制御部22は、捜索を行う際に、アクセスポイント機能部25にアクセスポイント機能を有効にする要求を行う。また、制御部22は、無線通信部21において受信する無線信号を監視し、アクセスポイントの識別子の情報の受信を検知する。制御部22は、アクセスポイントの識別子の情報の受信を検知すると、捜索時用の文字列の有無を判断する。制御部22は、アクセスポイントの識別子に捜索時用の文字列が含まれていると判断すると、アクセスポイントを発見したことを示す応答信号を、アクセスポイントの識別子の送信元の捜索側無線装置10に無線通信部21を介して送信する。制御部22は、応答信号に位置計測部26から取得する自装置の位置情報を付加して送信する。また、制御部22は、記憶部24に保存されている被捜索時用の文字列を基に、被捜索時に用いるアクセスポイントの識別子を生成する機能を有する。
また、制御部22は、無線通信部21において受信信号に含まれるアクセスポイントの識別子の情報の有無を監視しているとき、必要な機能以外の動作を抑制するように被捜索側無線装置20の各部位の制御を行ってもよい。制御部22は、捜索時用のアクセスポイントの識別子の情報を検知するまでは、インターフェース部23、アクセスポイント機能部25および位置計測部26の動作を停止させ、省電力モードとして被捜索側無線装置20が動作するように制御を行う。そのような制御を行うことで、被捜索側無線装置20を長時間稼動させることができるので、被捜索者が発見される可能性を高めることができる。
インターフェース部23は、被捜索者、すなわち、被捜索側無線装置20の所持者からの入力を受け付ける機能と、被捜索者に情報を通知する機能を有する。また、インターフェース部23は、光、音、塵、煙、衝撃またはその他の通知方法によって、被捜索側無線装置20の存在を他の無線端末装置や他者に伝達する機能を有する。インターフェース部23は、捜索側無線装置10のインターフェース部13と同様のデバイスによって構成される。
記憶部24は、被捜索側無線装置20の動作に必要なデータを保存する機能を有する。記憶部24は、捜索者が所持する捜索側無線装置10の存在を判断する際に用いる捜索時用の文字列の情報を保存している。また、記憶部24は、自装置がアクセスポイントとして動作する際に識別子の一部として用いる被捜索時用の文字列の情報を保存している。捜索時用の文字列および被捜索時用の文字列の情報は、捜索側無線装置10と共有されている。
アクセスポイント機能部25は、被捜索側無線装置20がアクセスポイントとして動作する際に、無線通信部21における他の無線端末装置との無線通信を制御する。アクセスポイント機能部25は、制御部22の制御に基づいてアクセスポイントとしての動作の開始および停止を行う。
アクセスポイント機能部25は、被捜索時用のアクセスポイントとしての動作を開始する際に、制御部22が設定した被捜索時用のアクセスポイントの識別子を、無線通信部21を介してブロードキャストで送信する。
位置計測部26は、被捜索側無線装置20の位置を計測する。位置計測部26は、例えば、GPSの電波に基づいて被捜索側無線装置20の現在地を特定する。位置計測部26は、GPSを用いた計測結果と、加速度センサおよび磁気センサなどの他のセンサの計測結果や、無線基地局から送られてくる位置情報との組み合わせによって位置の計測精度を補正する構成であってもよい。
本実施形態の捜索システムの動作について説明する。図5は、被捜索者を捜索する際における捜索側無線装置10の動作フローを示したものである。また、図6は、被捜索者を捜索する際における被捜索側無線装置20の動作フローを示したものである。
災害の発生時等に、捜索者は、捜索側無線装置10を所持して、被捜索側無線装置20を所持している被捜索者の捜索を行う。捜索側無線装置10の制御部12は、捜索開始の条件を検知すると捜索時の動作を開始する(ステップ101)。
制御部12は、例えば、インターフェース部13を介して捜索者が入力する捜索開始の情報を基に捜索開始を検知する。また、制御部12は、インターフェース部13を介して光、音、塵、煙、衝撃またはその他の現象を検知した際に捜索の開始を検知してもよい。また、制御部12は、無線通信部11を介して、捜索の開始を示す信号を受け取ったときに捜索の開始を検知してもよい。
捜索時の動作を開始すると、制御部12は、位置計測部16から捜索側無線装置10の位置情報を取得する(ステップ102)。また、制御部12は、記憶部14から捜索時用の文字列の情報を読み出す。捜索時であることを示す文字情報を読み出すと、制御部12は、位置情報と、捜索時であることを示す文字情報を基にアクセスポイントの識別子を設定する(ステップ103)。アクセスポイントの識別子を設定すると、制御部12は、アクセスポイントの識別子の情報とアクセスポイントとしての動作の開始の要求をアクセスポイント機能部15に送る。
捜索時用の文字列は、例えば、自治体や組織ごとにあらかじめ定められた情報として記憶部14に保存されている。アクセスポイントの識別子は、捜索時用の文字列を基に生成される。例えば、制御部12は、捜索時用の文字列と、位置計測部16が計測した位置情報を基に、「HELP_1393954.500_353426.000」のように「捜索時用の文字列_東経_北緯」で構成されるアクセスポイントの識別子を生成する。
また、位置計測部16が計測した位置情報を基に生成されたアクセスポイントの識別子は、新たに計測される位置情報を基に定期的に変更されるようにしてもよい。また、アクセスポイントの識別子は、捜索者がインターフェース部13を介して入力する情報や、無線通信部11を介して他の装置から入力される情報を用いて生成されてもよい。また、捜索時用の文字列には、被捜索者の無線端末装置と情報が共有されている文字列であれば、記憶部14に保存されている情報に代えて、インターフェース部13や無線通信部11を介して入力された情報が用いられてもよい。
アクセスポイント機能部15は、動作の開始の要求を受け取ると、制御部12から受け取ったアクセスポイントの識別子を、捜索側無線装置10の識別子として設定する。受け取った識別子を捜索側無線装置10の識別子として設定すると、アクセスポイント機能部15は、アクセスポイントとしての機能を有効化する(ステップ104)。アクセスポイントとしての機能が有効化されると、アクセスポイント機能部15は、捜索時用のアクセスアクセスポイントの識別子の情報を、無線通信部11を介してブロードキャストで捜索側無線装置10の周囲に送信する(ステップ105)。
被捜索者が所持している被捜索側無線装置20の制御部22は、無線通信部21において受信する無線信号を監視する(ステップ201)。無線信号が捜索時用の文字列を含むアクセスポイントの識別子であるとき(ステップ202でYes)、制御部22は、捜索時用の識別子を有するアクセスポイントを発見したと判断する。制御部22は、記憶部24に保存されている捜索時用の文字列の情報を参照し、受信したアクセスポイントの識別子に捜索時用の文字列が含まれているかを確認することで、捜索時用のアクセスポイントの識別子であるかを判断する。
識別子に捜索時用の文字列が含まれていないとき(ステップ202でNo)、制御部22は、ステップ201において、受信する無線信号の監視を継続する。
捜索時用の識別子を有するアクセスポイントを発見したと判断すると、制御部22は、位置計測部26から被捜索側無線装置20の位置情報を取得する(ステップ203)。位置情報を取得すると、制御部22は、被捜索時用のアクセスポイントの識別子を生成する。
制御部22は、被捜索時用の文字列の情報を記憶部24から読み出し、位置情報と、被捜索時用の文字列を基に、被捜索時用のアクセスポイントの識別子を設定する(ステップ204)。アクセスポイントの識別子を設定すると、制御部22は、アクセスポイントの識別子の情報とアクセスポイントとしての動作の開始の要求をアクセスポイント機能部25に送る。
被捜索時用の文字列は、例えば、自治体や組織ごとにあらかじめ定められた情報として記憶部24に保存されている。アクセスポイントの識別子は、被捜索時用の文字列を基に生成される。例えば、制御部22は、被捜索時用の文字列と、位置計測部26が計測した位置情報を基に、「HELPME_1393954.500_353426.000」のように「捜索時用の文字列_東経_北緯」で構成されるアクセスポイントの識別子を生成する。
また、位置計測部26が計測した位置情報を基に生成されたアクセスポイントの識別子は、新たに計測される位置情報を基に定期的に変更されるようにしてもよい。また、アクセスポイントの識別子は、被捜索者がインターフェース部23を介して入力する情報や、無線通信部21を介して他の装置から入力される情報を用いて生成されてもよい。また、被捜索時用の文字列には、捜索者の無線端末装置と情報が共有されている文字列であれば、記憶部24に保存されている情報に代えて、インターフェース部23や無線通信部21を介して入力された情報が用いられてもよい。
アクセスポイント機能部25は、制御部22からアクセスポイントとしての動作の開始の要求を受けると、アクセスポイント機能を有効化する(ステップ205)。アクセスポイント機能の有効化は、インターフェース部23を介して被捜索者に確認して許可を得た後に行われてもよい。アクセスポイント機能部25は、動作の開始の要求を受け取ると、制御部22から受け取ったアクセスポイントの識別子を、被捜索側無線装置20の識別子として設定し、アクセスポイント機能を有効化する。
アクセスポイント機能を有効化すると、制御部22は、無線通信部21を介して、アクセスポイントを発見したことを示す応答信号を捜索側無線装置10に送信する(ステップ206)。制御部22は、応答信号に被捜索側無線装置20の位置情報を付加して送信する。
応答信号を送信すると、制御部22は、インターフェース部23を介して被捜索者にアクセスポイントを発見したことを通知する(ステップ207)。制御部22は、画面表示、音、振動またはそれらの組み合わせなどによって被捜索者にアクセスポイントを発見したことを通知する。また、被捜索者にアクセスポイントを発見したことを通知する際に、大音量の音などで通知することで、捜索者にも認知されるように通知を行ってもよい。
被捜索者にアクセスポイントを発見したことを通知する際に、制御部22は、発見したアクセスポイントの電波強度に応じて、被捜索者に通知する際の音、文字または光などを変化させてもよい。また、制御部22は、アクセスポイントの識別子に対応する無線端末装置の位置をインターフェース部23に地図とともに示してもよい。
ステップ105において、アクセスポイントの識別子の情報を送信すると、捜索側無線装置10の制御部12は、受信信号を監視して応答信号の有無を確認する。応答信号の受信を検知すると(ステップ106)、制御部12は、インターフェース部13のディスプレイ装置等に被捜索者を発見したことを示す情報と、被捜索者の位置の情報を出力して表示する(ステップ107)。
制御部12は、インターフェース部13を介した被捜索者を発見したことを示す通知を、音、光、振動、熱、画像、文字またはそれらの組み合わせによって行ってもよい。また、制御部12は、被捜索者を発見したことを示す通知を、インターフェース部13を介して被捜索者宛に行ってもよい。制御部12は、無線通信部11を介して被捜索者の無線端末装置に応答信号を受信したことを示す信号を行ってもよい。
被捜索者を発見したことを示す情報等を表示した際に、全ての捜索を完了しているとき(ステップ108でYes)、捜索側無線装置10は、捜索に関する動作を終了する。
ステップ106で応答信号を受信できないとき(ステップ106でNo)、または、ステップ108で捜索を完了していないとき(ステップ108でNo)、制御部12は、位置計測部16から捜索側無線装置10の位置情報を取得する(ステップ109)。
また、制御部12は、捜索時用の文字列の情報を記憶部14から読み出す。捜索時であることを示す文字情報を読み出すと、制御部12は、位置情報と、捜索時であることを示す文字情報を基にアクセスポイントの識別子を設定する(ステップ110)。制御部12が、アクセスポイントの識別子を設定すると、アクセスポイント機能部15は、新たに設定されたアクセスポイントの識別子を基に動作する。
アクセスポイントの識別子を設定すると、制御部12は、設定した捜索時用の文字列を含むアクセスポイントの識別子を、無線通信部11を介して送信し、ステップ105からの動作を行う。
捜索側無線装置10が再度、アクセスポイントの識別子の情報を送信するタイミングは、あらかじめ定められた時間ごとでもよく、捜索側無線装置10があらかじめ定められた距離以上移動したときとしてもよい。また、再度、アクセスポイントの識別子の情報を送信するタイミングは、捜索者がインターフェース部13に送信の指示を入力したときとしてもよい。捜索側無線装置10は、音、光、振動またはその他の所定の現象をインターフェース部13において検知したときに、捜索時用のアクセスポイントの識別子を送信するようにしてもよい。
また、捜索側無線装置10の制御部12は、被捜索時用のアクセスポイントの識別子を受信したとき、被捜索者を発見したと判断してもよい。
被捜索側無線装置20の制御部22は、アクセスポイントを発見したときに、無線通信部21を介してアクセスポイントの識別子の送信元の捜索側無線装置10との通信を行ってもよい。また、アクセスポイントの識別子の送信元の捜索側無線装置10との通信を行う際には、インターフェース部23において通信可否の確認を行い、被捜索者が通信を許可した場合にのみ、通信を開始する構成としてもよい。
また、被捜索者の被捜索側無線装置20は、アクセスポイント機能部25を備えていなくてもよい。アクセスポイント機能部25を備えていない構成とする場合には、被捜索側無線装置20は、位置計測部26および記憶部24を備えていなくてもよい。そのような構成とすることで、被捜索側無線装置20の小型化や省電力化を行うことができる。
本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置10から捜索時用の文字列を含むアクセスポイントの識別子を無線送信することで、周囲に捜索者が所持している捜索側無線装置10の存在を知らせることができる。また、被捜索者が所持している被捜索側無線装置20は、捜索時用の文字列を含むアクセスポイントの識別子を含む無線信号を受信することで周囲に捜索者が所持している捜索側無線装置10が存在していることを検知する。
また、被捜索側無線装置20は、応答信号を送信することで捜索者が所持している捜索側無線装置10に自装置の存在を知らせる。捜索側無線装置10は、被捜索側無線装置20からの応答信号を検知した際に、被捜索者が所持している被捜索側無線装置20を発見したと判断して捜索者に通知する。
このような方法で、捜索者が所持している捜索側無線装置10の存在を調べることで、被捜索者が所持している被捜索側無線装置20は、アクセスポイントの有無を監視する最小限の処理のみ行うことで、捜索側無線装置10の存在を検知することができる。そのため、被捜索者は、所持している被捜索側無線装置20の電力消費を抑えながら、捜索者による捜索を待つことできる。電力消費を抑制しつつ捜索を待つことで、被捜索者は、捜索者が周囲に来た際にアクセスポイントを発見することで、見通しが悪い環境においても救助を要請することが可能になる。また、捜索側無線装置10によるアクセスポイントの識別子のブロードキャスト送信と、被捜索側無線装置20の応答信号の送信のみで互いの存在を検知できるため、被捜索者が多数、存在する状況でも、通信網の輻輳を防ぎながら捜索することができる。以上より、本実施形態の捜索システムは、被捜索者側の無線端末装置を長時間稼動させつつ、より確実に被捜索側の無線端末装置を発見することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について図を参照して説明する。図7は、本実施形態の捜索システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置30と、被捜索側無線装置40を備えている。捜索側無線装置30は、捜索者用の無線端末装置である。また、被捜索側無線装置40は、被捜索者用の無線端末装置である。
本実施形態の捜索システムは、第2の実施形態と同様に、捜索側無線装置30と被捜索側無線装置40によって通信システムを構成し、捜索側無線装置30を所持する捜索者が被捜索側無線装置40を所持する被捜索者を捜索するシステムである。第2の実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20が位置計測部等を備えているが、本実施形態では、より簡略な構成の無線端末装置によって捜索者と被捜索者が互いの存在を検知することを特徴としている。
捜索側無線装置30の構成について説明する。図8は、本実施形態の捜索側無線装置30の構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索側無線装置30は、無線通信部31と、制御部32と、インターフェース部33と、アクセスポイント機能部34を備えている。本実施形態の無線通信部31およびインターフェース部33の構成と機能は、第2の実施形態の同名称の部位と同様である。
制御部32は、捜索側無線装置30の制御全般を行う機能を有する。制御部32は、捜索を行う際に、アクセスポイント機能部34にアクセスポイント機能を有効にする要求を行う。また、制御部32は、アクセスポイントの識別子を送信した際に、被捜索側無線装置40からの応答の有無を監視する。制御部32は、捜索時用の文字列が含まれるアクセスポイントの識別子を送信した際に、被捜索側無線装置40からの応答を検知すると、応答の送信元の被捜索側無線装置40を発見したと判断する。制御部32は、被捜索側無線装置40を発見したと判断するとインターフェース部33を介して被捜索側無線装置40を発見したことを示す情報を出力する。
アクセスポイント機能部34は、捜索側無線装置30がアクセスポイントとして動作する際に、無線通信部31における他の無線端末装置との無線通信を制御する。アクセスポイント機能部34は、制御部32の制御に基づいてアクセスポイントとしての動作の開始および停止を行う。
アクセスポイント機能部34は、捜索時用のアクセスポイントとしての動作を開始する際に、捜索時用の文字列を含むアクセスポイントの識別子をブロードキャスト送信し、応答した被捜索側無線装置40と通信を確立する。捜索時用の文字列を含むアクセスポイントの識別子は、あらかじめ設定されている。また、捜索時用の文字列の情報は、被捜索側無線装置40と共有されている。
被捜索側無線装置40の構成について説明する。図9は、本実施形態の被捜索側無線装置40の構成を示したものである。本実施形態の被捜索側無線装置40は、無線通信部41と、制御部42と、記憶部43を備えている。本実施形態の無線通信部41および記憶部43の構成と機能は、第2の実施形態の同名称の部位と同様である。
制御部42は、被捜索側無線装置40の制御全般を行う機能を有する。制御部42は、無線通信部41において受信する無線信号を監視し、アクセスポイントの識別子の情報の受信を検知する。制御部42は、アクセスポイントの識別子の情報の受信を検知すると、捜索時用の文字列の有無を判断する。制御部42は、アクセスポイントの識別子に捜索時用の文字列が含まれていると判断すると、アクセスポイントを発見したことを示す応答信号を、アクセスポイントの識別子の送信元の捜索側無線装置30に無線通信部41を介して送信する。また、制御部42は、記憶部43に保存されている捜索時用の文字列を参照して、受信信号に捜索時用の文字列が含まれているかを判断する。
本実施形態の捜索システムの動作について説明する。図10は、被捜索者を捜索する際における捜索側無線装置30の動作フローを示したものである。また、図11は、被捜索者を捜索する際における被捜索側無線装置40の動作フローを示したものである。
災害の発生時等に、捜索者は、捜索側無線装置30を所持して、被捜索側無線装置40を所持している被捜索者の捜索を行う。捜索側無線装置30の制御部32は、捜索開始の条件を検知すると捜索時の動作を開始する(ステップ121)。
制御部32は、例えば、インターフェース部33を介して捜索者が入力する捜索開始の情報を基に捜索の開始を検知する。また、制御部32は、インターフェース部33を介して光、音、塵、煙、衝撃またはその他の現象を検知した際に捜索の開始を検知してもよい。また、制御部32は、無線通信部31を介して、捜索の開始を示す信号を受け取ったときに捜索の開始を検知してもよい。
捜索時の動作を開始すると、制御部32は、アクセスポイントとしての動作の開始の要求をアクセスポイント機能部34に送る。アクセスポイントとしての動作の開始の要求を受け取ると、アクセスポイント機能部34は、捜索時用のアクセスポイントの識別子を用いてアクセスポイントとしての動作を開始し、アクセスポイントの機能を有効化する(ステップ122)。
アクセスポイントの識別子は、捜索時用の文字列を基にあらかじめ設定されている。捜索時用のアクセスポイントの識別子は、例えば、自治体や組織ごとにあらかじめ定められた捜索時用の文字列が含まれている。また、アクセスポイントの識別子は、捜索者がインターフェース部33を介して入力する情報や、無線通信部31を介して他の装置から入力される情報を用いて生成されてもよい。また、捜索時用の文字列には、被捜索者の無線端末装置と情報が共有されている文字列であれば、あらかじめ設定されている情報に代えて、インターフェース部33や無線通信部31を介して入力された情報が用いられてもよい。
アクセスポイントとしての動作を開始すると、アクセスポイント機能部34は、アクセスポイントの識別子の情報を、無線通信部31を介してブロードキャストで捜索側無線装置30の周囲に送信する(ステップ123)。
被捜索者が所持している被捜索側無線装置40の制御部42は、無線通信部41において受信する無線信号を監視する(ステップ211)。無線信号を受信すると、制御部42は、アクセスポイントの識別子に捜索時用の文字列が含まれているか確認する。制御部42は、記憶部43に保存されている捜索時用の文字列の情報を参照し、受信したアクセスポイントの識別子に捜索時用の文字列が含まれているかを確認する。
識別子に捜索時用の文字列が含まれていないとき(ステップ212でNo)、制御部42は、ステップ211において、無線通信部41が受信する無線信号の監視を行う。
識別子に捜索時用の文字列が含まれているとき(ステップ212でYes)、制御部42は、捜索時用の識別子を有するアクセスポイントを発見したと判断する。アクセスポイントを発見したと判断すると、制御部42は、無線通信部41を介して捜索側無線装置30にアクセスポイントを発見したこと示す応答信号を送信する(ステップ213)。
ステップ123において、アクセスポイントの識別子の情報をブロードキャストで送信すると、捜索者が所持している捜索側無線装置30の制御部32は、被捜索者の無線端末装置からの応答信号の有無を監視する。
アクセスポイントを発見したことを示す応答信号を被捜索側無線装置40から受信できないとき(ステップ124でNo)、制御部32は、アクセスポイント機能部34を制御して、ステップ123において、再度、アクセスポイントの識別子の情報を送信する。再度、アクセスポイントの識別子の情報を送信するタイミングは、あらかじめ定められた時間ごとでもよく、捜索者がインターフェース部33に送信の指示を入力したときとしてもよい。
アクセスポイントを発見したことを示す応答信号を受信したとき(ステップ124でYes)、制御部32は、インターフェース部33を介して捜索者に被捜索側無線装置40を発見したことを通知する(ステップ125)。制御部32は、インターフェース部33を介した捜索者への被捜索者の被捜索側無線装置40を発見したことの通知を、音、光、振動、熱、画像、文字またはそれらの組み合わせによって行う。
被捜索者を発見したことを通知した際に、全ての捜索を完了しているとき(ステップ126でYes)、捜索側無線装置30は、捜索に関する動作を終了する。また、捜索を完了していないとき(ステップ126でNo)、制御部32は、アクセスポイント機能部34を制御し、ステップ123において、再度、捜索時用のアクセスポイントの識別子を送信する。
本実施形態の捜索システムでは、被捜索者が所持する被捜索側無線装置40から応答信号を受け取った捜索側無線装置30は、捜索側無線装置30を所持している捜索者に被捜索者を発見したことを示す通知を行っている。本実施形態の捜索システムでは、被捜索側無線装置40を所持している被捜索者は、被捜索側無線装置40の操作を行う必要はない。そのため、被捜索者が被捜索側無線装置40の操作を行えないような状況下でも、捜索者は、被捜索者の存在を認識することができる。
また、被捜索者の操作を必要とせずに、捜索者の側で被捜索者の存在を認識することができるので、例えば、認知症などの高齢者や年少者が被捜索側無線装置40を所持することで、捜索を行うことが容易になる。そのため、本実施形態の捜索システムでは、高齢者の徘徊や年少者の連れ去りが生じた際にも、効率よく捜索を行うことができる。また、動物や貨物などに被捜索側無線装置40を取り付けることで、所在がわからなくなったときに捜索することが可能になる。
本実施形態の捜索システムは、GPS等の位置計測部を必要としていないため、山間部、地下または崩落現場など電波が届きにくい場所においても、使用することができる。また、位置計測部等を必要としないことで、省電力化を行うことができるので捜索側無線装置30および被捜索側無線装置40の動作時間を長くすることができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図12は、本実施形態の捜索システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索システムは、複数の捜索側無線装置10と、被捜索側無線装置20を備えている。捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20の構成と機能は、第2の実施形態の捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20とそれぞれ同様である。
第2の実施形態では捜索者の無線端末装置である捜索側無線装置10が1台のみの例について説明したが、本実施形態の捜索システムは、捜索者の無線端末装置が複数台であることを特徴とする。図12は、10人の捜索者がそれぞれ捜索側無線装置10を1台ずつ所持し、合計10台の捜索側無線装置10が存在している場合を示している。
本実施形態の捜索システムでは、捜索側無線装置10は、捜索時用の文字列と、捜索側無線装置10をそれぞれ識別するための情報によって構成されるアクセスポイントの識別子を用いて動作する。例えば、各捜索側無線装置10には、「(捜索時用の文字列_00001」から「(捜索時用の文字列_00010」のようなアクセスポイントの識別子が割り当てられる。また、捜索側無線装置10のアクセスポイントの識別子は、共通の識別子が用いられていてもよい。
本実施形態の捜索システムの捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20は、第2の実施形態とそれぞれ同様に動作する。
本実施形態の捜索システムは、複数の捜索者がそれぞれ所持している捜索側無線装置10がアクセスポイントとしてカバーできる無線通信範囲を同時に捜索することができる。また、捜索側無線装置10のアクセスポイントとしてカバーしている範囲が重複するように捜索者を配置することで、捜索範囲の抜けが生じないように捜索網を設定することができる。また、図12のように捜索者を配置して、円の外側から内側に捜索者が移動しながら捜索を行うことで、捜索範囲のどこに被捜索者が存在していても、発見することが可能になる。
また、本実施形態の捜索システムにおいて、捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20に代えて、第3の実施形態の捜索側無線装置30および被捜索側無線装置40を用いてもよい。
本実施形態の捜索システムは、複数の捜索側無線装置10を用いて捜索を行うので、被捜索者が所持する被捜索側無線装置20をより確実に発見することができる。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図13は、本実施形態の捜索システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索システムは、複数の捜索側無線装置10と、被捜索側無線装置20を備えている。本実施形態の捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20の構成と機能は、第2の実施形態の捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20とそれぞれ同様である。捜索側の無線端末装置には、第2の実施形態の捜索側無線装置10に代えて、第3の実施形態の捜索側無線装置30と同様の構成のものを用いてもよい。また、被捜索側の無線端末装置には、第2の実施形態の被捜索側無線装置20に代えて、第3の実施形態の被捜索側無線装置40と同様の構成のものを用いてもよい。
第4の実施形態では、捜索側無線装置10は、捜索者とともに移動しているが、本実施形態の捜索システムは、一部の捜索側無線装置10の場所を固定することを特徴とする。
本実施形態の捜索システムでは、捜索が完了した範囲をカバーできるように無人の捜索側無線装置10が配置される。捜索者は、それぞれ捜索側無線装置10を所持しながら捜索が行われていない範囲の捜索を継続する。また、無人の捜索側無線装置10は、捜索が完了して捜索者が不在となる地点において捜索時用のアクセスポイントとしての動作を継続する。そのため、本実施形態の捜索システムは、無人の捜索側無線装置10がカバーする捜索者による捜索が完了した範囲と、捜索者が捜索側無線装置10を所持しながら捜索を行っている範囲で同時に捜索を行うことができる。
無人の捜索側無線装置10は、被捜索者の所持する被捜索側無線装置20から信号を受信すると、捜索者に通知する。捜索者への通知は、音の放出や、捜索者が保持している捜索側無線装置10に被捜索者からの信号を受信したことを示す無線信号を送信することで行われる。また、被捜索者の所持する被捜索側無線装置20から信号を受信したことの通知は、通信回線を介して捜索側無線装置10以外の通信装置に送信されてもよい。例えば、被捜索者の所持する被捜索側無線装置20から信号を受信したことの通知は、各自治体の防災行政無線や防災情報システムに通知されるようしてもよい。
本実施形態の捜索システムでは、捜索者と被捜索者が行き違いになった場合でも、一度、捜索が行われた範囲ならば、被捜索者の所持する被捜索側無線装置20は、無人の捜索側無線装置10からアクセスポイントの識別子の情報を受信することができる。そのため、捜索者が他の範囲を捜索している場合にも、被捜索者を発見することが可能になる。このような構成の捜索システムを用いることで、広大な捜索範囲で捜索する場合にも、捜索を効率的に行うことができる。また、悪天候や夜間など捜索が行われていないときに、一度、捜索した場所において無人の捜索側無線装置10による捜索を継続することができる。
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図14は、本実施形態の捜索システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置50と、被捜索側無線装置20を備えている。
第5の実施形態の捜索システムでは、一度、捜索が行われた範囲に無人の捜索側無線装置10が配置されたが、本実施形態の捜索システムは、無人の捜索側無線装置50が常設されていることを特徴とする。
捜索側無線装置50には、第2の実施形態の捜索側無線装置10と同様の構成のものを用いることができる。捜索側無線装置50は、固定して用いられるので位置計測部を備えていなくてもよい。本実施形態の被捜索側無線装置20の構成と機能は、第2の実施形態の被捜索側無線装置20と同様である。また、被捜索側の無線端末装置には、第2の実施形態の被捜索側無線装置20に代えて、第3の実施形態の被捜索側無線装置40と同様の構成のものを用いてもよい。
本実施形態の捜索システムにおいて、無人の捜索側無線装置50は、例えば、管理されている領域の入り口等に設置される。図14は、実線で囲まれた管理されている領域の入り口に捜索側無線装置50が設置されている例を示している。管理されている領域とは、例えば、スキー場などの天然の環境を用いたレジャー施設、入山管理された山、テーマパークや競技場、広域施設または大規模な工場など人の出入りを管理する必要のある領域のことをいう。
そのような管理された領域に入場する入場者は、被捜索側無線装置20のような構成を有する無線端末装置を所持する。入場者が所持する無線端末装置は、スマートフォンなどの無線端末装置に、被捜索者の端末装置として動作するアプリケーションソフトがインストールされたものであってもよい。
捜索側無線装置50は、入り口等でアクセスポイントの識別子をブロードキャストで送信する。被捜索側無線装置20は、アクセスポイントの識別子を受信すると、アクセスポイントを発見したことを示す応答信号を捜索側無線装置50に送信する。
捜索側無線装置50は、応答信号を受信するとあらかじめ設定された管理システム等の送信先に応答信号を受信した被捜索側無線装置20の情報を送信する。被捜索側無線装置20の情報を受け取った管理システム等は、管理された領域への入場者として被捜索側無線装置20の情報を保存する。
捜索側無線装置50が捜索時用のアクセスポイントの識別子をブロードキャストで送信すると、無線電波が届く範囲に存在する被捜索側無線装置20は、アクセスポイントを発見したことを示す応答信号を捜索側無線装置50に送信する。捜索側無線装置50は、アクセスポイントを発見したことを示す応答信号を受け取ると、応答信号の送信元の被捜索側無線装置20の情報を管理システム等に送信する。
管理された領域から退場が必要な場合に、捜索者が所持する第2の実施形態と同様の捜索側無線装置10または管理された領域内に設置された無人の捜索側無線装置50のいずれか、または、組み合わせによって、被捜索側無線装置20の所持者の捜索が行われる。無人の捜索側無線装置50によって捜索を行う場合には、あらかじめ設定された時刻をすぎると、アクセスポイントとしての動作を開始する構成としてもよい。
管理システム等は、捜索側無線装置50から送られてくる情報を基に、管理された領域に残留している被捜索側無線装置20の所持者の存在と、おおよその位置を認識する。また、応答信号にGPS等から検出した位置情報が含まれている場合には、管理システム等は、被捜索側無線装置20の所持者のより詳細な位置を特定することができる。
また、入場者の氏名や入場用IDなど入場者を特定できる情報と、被捜索側無線装置20の識別子の情報を互いに関連づけて、管理されている領域内に立ち入った人物や残留している人物を特定する構成であってもよい。
本実施形態の捜索システムを用いることで、管理された領域に存在する被捜索者の数を認識し、必要に応じて被捜索者の捜索を行うことができる。
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図15は、本実施形態の捜索システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置10と、被捜索側無線装置20と、情報管理サーバ60を備えている。また、情報管理サーバ60は、通信ネットワーク70を介して他の情報処理装置等と接続されている。本実施形態の捜索システムは、情報管理サーバ60によって捜索状況のデータを集中管理することを特徴とする。
本実施形態の捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20の構成と機能は、第2の実施形態の捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20とそれぞれ同様である。
情報管理サーバ60の構成について説明する。図16は、本実施形態の情報管理サーバ60の構成を示したものである。本実施形態の情報管理サーバ60は、通信部61と、制御部62と、データ管理部63と、インターフェース部64を備えている。
通信部61は、捜索側無線装置10と無線通信を行う。通信部61は、無線通信網を介して捜索側無線装置10と通信を行ってもよい。また、通信部61は、通信ネットワーク70を介して他の情報処理装置等と通信を行う。
制御部62は、捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20の情報と、各無線端末装置を所持している人の情報を処理する。制御部62は、捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20の情報と、各無線端末装置を所持している人の情報をデータ管理部63に保存する。また、制御部62は、被捜索者の発見日時の情報をデータ管理部63に管理テーブルとして保存する。
制御部62は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、メモリおよび各処理を実行するコンピュータプログラムによって構成されている。
データ管理部63は、捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20の情報と、各無線装置を所持している人の情報を保存する機能を有する。また、データ管理部63は、被捜索者の発見日時の情報を示す管理テーブルを保存している。
インターフェース部64は、捜索者や管理者等からの情報管理サーバ60へのデータの入力を受け付け、必要な情報を捜索者や管理者等に通知する。
通信ネットワーク70は、インターネット、専用の通信回線またはそれらの組み合わせによって構成されている。
本実施形態の捜索システムの動作について説明する。捜索者の捜索側無線装置10は、第2の実施形態と同様の方法で、被捜索側無線装置20を捜索する。被捜索側無線装置20は、捜索側無線装置10のアクセスポイントの識別子の情報を受信したとき、アクセスポイントを発見したことを示す情報と、自装置の位置情報を応答信号として捜索側無線装置10に送信する。捜索側無線装置10は、被捜索側無線装置20から応答信号を受け取ると、情報管理サーバ60に被捜索側無線装置20の位置情報と、応答信号の受信日時の情報を送る。また、捜索側無線装置10は、自装置の位置情報を情報管理サーバ60に送る。
情報管理サーバ60の制御部62は、通信部61を介して被捜索側無線装置20の位置情報等を受信すると、受け取った情報をデータ管理部63に保存する。情報管理サーバ60は、捜索側無線装置10から受信した情報をデータ管理部63に管理テーブルとして保存することで、各捜索者が所持する捜索側無線装置10から受信した情報を蓄積する。
図17は、管理テーブルの例を示したものである。図17の管理テーブルは、発見日時、被捜索者の位置(緯度)、被捜索者の位置(経度)および氏名の項目等によって構成されている。発見日時は、捜索側無線装置10が被捜索側無線装置20の応答信号を受信した日時である。被捜索者の位置(緯度)および被捜索者の位置(経度)は、応答信号に含まれる被捜索側無線装置20の位置情報である。応答信号に被捜索側無線装置20の位置情報が含まれていないときは、捜索側無線装置10の位置を被捜索者の位置とみなしてもよい。また、氏名は、被捜索側無線装置20を所持している人の情報である。これらの情報は、捜索側無線装置10の識別子、捜索側無線装置10を所持している人物および捜索側無線装置10の位置情報とさらに関連づけられていてもよい。
制御部62は、データ管理部63に受け取ったデータを保存すると、領域ごとの被捜索者数や捜索状況の統計データを生成する。また、制御部62は、生成した統計データを基に、必要な捜索体制や被捜索者の分布予測を予測する。必要な捜索体制や被捜索者の分布予測を予測すると、制御部62は、インターフェース部64を介して管理者等に捜索状況、被捜索者の発見場所などの統計データおよび捜索体制案や被捜索者の分布予測の情報を通知する。
図18は、インターフェース部64のディスプレイ装置に表示される情報の例を示したものである。図18では、捜索領域ごとの捜索側無線装置10の数が「捜索」として表示されている。また、図18では、捜索領域ごとに発見された被捜索側無線装置20の数が「被捜索」として表示されている。
インターフェース部64から通知を受けた捜索の指揮者等は、捜索状況の情報、統計データおよび予測データを基に重点的に捜索する場所を絞り込み、各避難所や捜索場所において必要な物資の手配および捜索体制の変更や捜索者への指示を行うことができる。
また、情報管理サーバ60からの指示に基づいて、捜索者が所持する捜索側無線装置10の捜索時用のアクセスポイントの識別子や、各無線端末装置の記憶部に保存されている文字列の情報およびその他の設定が更新されるようにしてもよい。さらに、特に救助の人手が必要な場所について、自動または手動でインターネット上のSNS(Social Networking Service)、災害掲示板または市町村防災同報無線の拡声放送設備に送信して、捜索者以外の一般市民への周知を行ってもよい。そのような周知を行うことで、一般市民による効率的な救助活動を自治体や組織が主導することができる。
また、本実施形態の捜索システムは、競技施設やテーマパーク等の警備における管理システムに用いることもできる。そのような用途では、例えば、入場者の氏名や入場用ID等の入場者を特定できる情報と、被捜索側無線装置20の端末IDとをあらかじめ紐付けた情報を、管理データとして有することで管理が行われる。被捜索側無線装置20から捜索側無線装置10に送られる応答信号に、被捜索側無線装置20の端末ID情報が含まれるように設定される。そのような構成とすることで、競技施設やテーマパーク等において、迷子やその保護者、その他の捜索対象となった個人を、周囲に知られること無くプライバシーを保護して捜索することが可能となる。
(第8の実施形態)
本発明の第8の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図19は、本実施形態の捜索システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索システムは、複数の捜索側無線装置80と、被捜索側無線装置20と、情報管理サーバ60を備えている。図19は、洞窟内に存在する被捜索側無線装置20を捜索する場合の例を模式的に示したものである。
第7の実施形態では、捜索側無線装置10がそれぞれ情報管理サーバと通信を行っているが、本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置80が互いに無線信号を中継することで情報管理サーバと通信を行うことを特徴としている。
本実施形態の被捜索側無線装置20の構成と機能は、第2の実施形態の被捜索側無線装置20と同様である。また、本実施形態の情報管理サーバ60の構成と機能は、第7の実施形態の情報管理サーバ60と同様である。また、被捜索側の無線装置は、第2の実施形態の被捜索側無線装置20に代えて、第3の実施形態の被捜索側無線装置40と同様の構成のものを用いてもよい。
捜索側無線装置80は、第2の実施形態の捜索側無線装置10と同様の機能に加え、捜索側無線装置80間で通信の中継を行う機能を有する。捜索側無線装置80は、例えば、IEEE802.11規格に基づいたアドホックモードによって通信の中継を行う。
本実施形態の捜索システムの動作について説明する。少なくとも1台の捜索側無線装置80は、直接、または、無線基地局を介して情報管理サーバ60と通信可能な位置に配置される。情報管理サーバ60と通信可能な位置に配置される捜索側無線装置80は、無人の状態で配置されてもよい。
洞窟内の捜索者は、それぞれが所持している捜索側無線装置80間で直接、通信できる範囲に広がり、被捜索者の捜索を行う。捜索中は、一時的に捜索者の捜索側無線装置80間で直接、通信できない距離まで離れてもよい。また、通信の中継を行うため途中に無人の捜索側無線装置80を配置してもよい。
捜索時用のアクセスポイントの識別子は、洞窟入り口から各捜索者の捜索側無線装置80までの距離または順番に基づいて設定される。アクセスポイントの識別子は、捜索者によって捜索側無線装置80に入力されてもよく、また、情報管理サーバ60が捜索側無線装置80の位置に応じて割り当てた情報を用いて設定されてもよい。
情報管理サーバ60から送信された信号は、情報管理サーバ60と通信可能な位置に配置された捜索側無線装置80が初めに受信し、捜索側無線装置80間で無線信号を順に中継することで最も遠い捜索側無線装置80まで伝達される。このような方法で通信を行うことで、各捜索者が所持する捜索側無線装置80は、情報管理サーバ60からの指示を受け付けることができる。
捜索範囲内にある被捜索者が所持している被捜索側無線装置20が、いずれかの捜索側無線装置80をアクセスポイントとして発見して無線による応答信号を送信すると、発見された捜索側無線装置80は、応答信号を受信する。
捜索側無線装置80は、被捜索側無線装置20からの応答を、応答信号に代えて被捜索者の被捜索側無線装置20からの音や光の放出や、被捜索者自身の動作を検知することで認識してもよい。
応答信号を受信することで被捜索側無線装置20を発見した捜索側無線装置80は、自装置のアクセスポイントの識別子に含まれている文字列情報と、被捜索者を発見した情報を他の捜索側無線装置80を中継して情報管理サーバ60に送信する。被捜索側無線装置20を発見した捜索側無線装置80は、アクセスポイントの識別子に含まれている文字列情報として、識別子のうち捜索側無線装置80の位置を示す部分の文字列情報を送信する。被捜索側無線装置20を発見したことを示す情報の送信は、自動で行われてもよく、また、被捜索側無線装置20を発見した捜索側無線装置80を所持している捜索者の操作に基づいて行われてもよい。
情報管理サーバ60は、被捜索側無線装置20を発見したことを示す情報を受け取ると、受け取った情報をデータ管理部63に保存して管理する。また、情報管理サーバ60は、被捜索側無線装置20を発見したことを示す情報を、インターフェース部64を介して捜索者や管理者等に通知する。
本実施形態の捜索システムは、洞窟内における捜索の他に、地下等、通信キャリアや自営の通信網の電波およびGPS電波の届かない場所での捜索に用いることができる。また、本実施形態の捜索システムは、競技施設やテーマパーク、救助活動中の場所において、通信キャリアや自営の通信網の輻輳を防ぎながら被捜索者の捜索を行う場合にも用いることができる。本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置80間で無線信号の中継を行うので、電波が直接、届かないような場所で捜索を行った場合にも、情報管理サーバ60で捜索に関する情報を集中的に管理することができる。
(第9の実施形態)
本発明の第9の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図20は、本実施形態の捜索システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置10と、被捜索側無線装置20と、情報管理サーバ90を備えている。捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20は、それぞれ複数、備えられている。
本実施形態の捜索システムは、被捜索者となる可能性のある人の情報がシステムユーザ情報としてあらかじめ情報管理サーバ90に登録されていることを特徴とする。
本実施形態の捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20の構成と機能は、第2の実施形態の捜索側無線装置10および被捜索側無線装置20とそれぞれ同様である。捜索側無線装置10は、直接、または、無線基地局等を介して情報管理サーバ90と通信を行う。捜索側の無線装置は、第2の実施形態の捜索側無線装置10に代えて、第3の実施形態の捜索側無線装置30と同様の構成のものを用いてもよい。また、被捜索側の無線装置は、第2の実施形態の被捜索側無線装置20に代えて、第3の実施形態の被捜索側無線装置40と同様の構成のものを用いてもよい。
情報管理サーバ90の構成について説明する。図21は、本実施形態の情報管理サーバ90の構成を示したものである。情報管理サーバ90は、通信部91と、制御部92と、データ管理部93と、ユーザデータ管理部94と、インターフェース部95を備えている。通信部91、データ管理部93およびインターフェース部95の構成と機能は、第7の実施形態の同名称の部位とそれぞれ同様である。
制御部92は、第7の実施形態の制御部62と同様の機能を有する。また、制御部92は、システムユーザの情報の管理を行う機能を有する。本実施形態では、情報管理サーバ90に情報が登録された被捜索者となる可能性のある人をシステムユーザとよぶ。システムユーザ情報は、例えば、管理ID、被捜索者となる可能性のある人の氏名、性別、年齢、住所およびその他の個人情報が関連づけられた情報によって構成されている。システムユーザ情報には、かかりつけ医の情報などが含まれていてもよい。管理IDは、システムユーザが有する無線端末装置ごとに割り当てられる。
ユーザデータ管理部94は、システムユーザ情報を保存する機能を有する。図22は、システムユーザ情報を管理する管理テーブルの例を示したものである。図22に示すようにシステムユーザの管理テーブルは、管理ID、氏名、性別、年齢、住所、かかりつけ医および救助された際などに必要なその他の情報が関連づけられて構成されている。管理IDは、被捜索者ごとに割り当てられている。被捜索者が複数の被捜索側無線装置20を所有している場合には、被捜索側無線装置20ごとに管理IDが割り当てられていてもよい。
本実施形態の捜索システムは、第7の実施形態の捜索システムと同様に被捜索者の捜索および管理が行われる。災害、事故または事件が発生してシステムユーザが被捜索者となると、情報管理サーバ90の制御部92は、データ管理部93を参照して管理IDに対応する被捜索側無線装置20が発見されているかを確認する。被捜索側無線装置20が発見されているとき、制御部92は、システムユーザ情報に発見日時の情報を追加する。また、制御部92は、通信部91またはインターフェース部95を介して、発見されているシステムユーザの情報を管理者等に通知する。システムユーザに対応する管理IDに対応する被捜索側無線装置20が発見されていないとき、制御部92は、管理IDを捜索側無線装置10または他の通信端末装置に送信し、被捜索者の存在を伝達する。制御部92は、インターフェース部95を介して、被捜索者の存在を管理者等に伝達してもよい。
本実施形態の捜索システムは、被捜索者となったシステムユーザの被捜索側無線装置20に割り当てた管理IDを基に捜索することで、被捜索者を効率的に捜索することができる。また、被捜索者となったシステムユーザを公開捜索しなければならない場合、氏名の代わりに被捜索者となったシステムユーザの無線端末装置に割り当てた管理IDのみ公開すればよい。そのため、被捜索者の氏名や年齢などの個人情報を公開する必要がないため、プライバシーを保護しながら被捜索者の捜索を行うことができる。誘拐により被捜索者となった場合には、誘拐犯に被捜索者を捜索していることを気づかれることなく、被捜索者を捜索することができる。また、第5の実施形態や第6の実施形態で示した無人の捜索側無線装置と情報管理サーバを接続して用いることで、捜索範囲が日本全国などにように広域であっても、場所や時間を問わずに被捜索者を捜索することができる。
本実施形態の捜索システムは、大規模災害が発生したときに用いることができる。例えば、捜索者が被捜索者を発見した時点で、被捜索者が所持している被捜索側無線装置20に割り当てた管理IDを情報管理サーバ90に照会することで、発見された被捜索者の個人情報やかかりつけ医などの情報を確認することができる。情報管理サーバ90から取得した情報を基に、被捜索者を搬入する病院の選定や、誘導する避難先の選定を迅速に行うことが可能となる。また、発見した被捜索者の意識が無い場合にも被捜索者を特定することができ、家族や災害掲示板への安否情報の提供を速やかに行うことができる。また、発見した被捜索者の性別や年齢を基に、誘導先となる避難所ごとの救援物資の迅速かつ適切に割り当てることもできる。
本実施形態の捜索システムを用いることで、捜索計画の立案や発見した被捜索者への適切な処置をすばやく行うことができる。
(第10の実施形態)
本発明の第10の実施形態について詳細に説明する。図23は、本実施形態の捜索システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の捜索システムは、捜索側無線装置100と、被捜索側無線装置110を備えている。第2乃至第9の実施形態では、捜索側無線装置は、捜索時用の識別子を用いてアクセスポイントとしての動作を行っている。本実施形態の捜索システムは、通常のアクセスポイント機能を有する捜索側無線装置100を介して被捜索側無線装置110が無線通信を行うことを特徴とする。
捜索側無線装置100には、第2の実施形態の捜索側無線装置10または第3の実施形態の捜索側無線装置30と同様の構成のものを用いることができる。捜索側無線装置100は、通常のアクセスポイントとして動作すればよいため、通常のアクセスポイントの識別子を送信する機能を有していればよく、捜索時用のアクセスポイントの識別子を送信する機能を有していなくてもよい。また、捜索側無線装置100は、固定回線を介して他の通信装置との通信を行う構成であってもよい。また、被捜索側無線装置110には、第2の実施形態の被捜索側無線装置20または第3の実施形態の被捜索側無線装置40と同様の構成のものを用いることができる。
本実施形態の捜索システムの動作について説明する。被捜索側無線装置110は、受信する無線信号を監視し、アクセスポイントの識別子の情報が含まれているかを確認する。アクセスポイントの識別子の情報が含まれているとき、被捜索側無線装置110は、アクセスポイントを発見したことを示す情報を周囲に伝達する。
アクセスポイントを発見したときに、被捜索側無線装置110は、光や音によって存在を外部に伝達する。被捜索側無線装置110は、無線通信によって捜索側無線装置100を介して管理システム等にアクセスポイントを発見したことを示す情報を送信してもよい。
また、被捜索側無線装置110は、アクセスポイントの識別子を発見したときに、被捜索時用の識別子を用いてアクセスポイント機能を有効にしてもよい。被捜索時用のアクセスポイント機能を有効にすると、被捜索側無線装置110は、捜索時用のアクセスポイントの識別子を周囲に送信し、捜索者が所持する捜索側無線装置100によって、自装置の捜索が行えるようする。そのような構成とした場合には、捜索者は、被捜索側無線装置110が送信する電波の強度を基に、被捜索側無線装置110の位置を推測することもできる。
本実施形態の被捜索側無線装置110は、例えば、貨物や逃亡の恐れのある人物に取り付けておき、特定の位置または捜索側無線装置100から離れた場合に捜索を行う用途に用いることができる。そのような場合には、逃亡する恐れのある人物の身体等に被捜索側無線装置110をあらかじめ取り付けておき、基準から一定距離以上離れた際にアクセスポイントとしての機能が有効になるようにする。逃亡した人物等が森林や海など周囲に人がおらず、アクセスポイントが1つも見つからない場所にいるときは、被捜索側無線装置110は周囲に存在を周知する動作を行わず消費電力を抑える。逃亡した人物が街や民家、商業施設や駅、空港等の公共施設の付近等、周囲に人がいて何らかのアクセスポイントが存在している場所に侵入した場合、その場所を離れるまで被捜索側無線装置110は周囲に存在を周知する動作を継続する。
また、消費電力抑制のため、被捜索側無線装置110が周囲に存在を周知する動作は連続ではなく、間隔を空けて繰り返して行われてもよい。そのように周囲に周知することで、捜索者は被捜索側無線装置110から発せられる光や音の向きや、被捜索時用の文字列を識別子とするアクセスポイントの電波強度を頼りに、被捜索者を捜索することができる。アクセスポイントの電波は目視できないため、逃亡した人物が、アクセスポイントが1つもない場所を選んで逃亡することは非常に困難である。また、商業施設や街には公共用または私用のアクセスポイントが乱立しているため、逃亡を図った直後に逃亡した人物が、アクセスポイントが1つもない場所に辿り着くことも難しい。そのため本実施形態の捜索システムは、逃亡した人物を効率よく発見することができる。
本実施形態の捜索システムを用いることで、被捜索側に発見される意思が無い場合でも、被捜索側無線装置110の発見を行うことができる。
また、各実施形態における捜索者および被捜索者の無線装置は、必要に応じて、携帯電話端末またはその他の通信端末装置に機能を組み込むことで構成されていてもよい。また、各実施形態における捜索者および被捜索者の無線装置は、防犯ブザー、施設の入館証、入場券、リストバンド、衣服、アクセサリー類または輸送機器などと一体化してもよい。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
無線信号を送受信する無線通信手段と、
捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含む第1の識別子の情報を、前記無線通信手段を介して送信する識別子送信手段と、
前記第1の識別子を受信した無線端末装置からの応答を基に、前記応答の発信元の前記無線端末装置の存在を検知する検知手段と
を備えることを特徴とする無線端末装置。
(付記2)
自装置の位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに備え、
前記識別子送信手段は、捜索時用の前記文字列と、前記位置情報とを含む前記第1の識別子の情報を送信することを特徴とする付記1に記載の無線端末装置。
(付記3)
前記識別子送信手段は、捜索時用の前記文字列と、他の無線端末装置との相対的な順番または位置を示す情報とを含む前記第1の識別子の情報を送信することを特徴とする付記1に記載の無線端末装置。
(付記4)
前記応答の発信元の前記無線端末装置の存在を検知したとき、前記応答の発信元の前記無線端末装置が存在することを示す情報を出力する情報出力手段をさらに備え、
前記情報出力手段は、前記応答の発信元の前記無線端末装置の位置情報が前記応答に含まれているとき、前記応答の発信元の前記無線端末装置の位置情報をさらに出力することを特徴とする付記1から3いずれかに記載の無線端末装置。
(付記5)
前記第1の識別子を受信した無線端末装置から応答を検知したとき、前記応答の発信元の無線端末装置を発見したことを示す情報を情報処理装置に送信する情報送信手段をさらに備えることを特徴とする付記1から4いずれかに記載の無線端末装置。
(付記6)
前記識別子送信手段は、所定の現象を検知したときに前記第1の識別子の情報を送信することを特徴とする付記1から5いずれかに記載の無線端末装置。
(付記7)
前記無線通信手段は、他の無線端末装置から受信した信号をさらに他の無線端末装置に中継する手段をさらに有することを特徴とする付記1から6いずれかに記載の無線端末装置。
(付記8)
無線信号を送受信する通信手段と、
前記通信手段が受信する前記無線信号に、捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含む第1の識別子の情報が含まれているとき、前記無線信号に対する応答を発信する応答手段と
を備えることを特徴とする無線端末装置。
(付記9)
自装置の位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに備え、
前記応答手段は、前記位置情報を含む前記応答を発信することを特徴とする付記8に記載の無線端末装置。
(付記10)
被捜索時用としてあらかじめ設定された文字列と、自装置の前記位置情報とを含む第2の識別子の情報を生成し、前記通信手段を介して送信する識別子生成手段をさらに備えることを特徴とする付記9に記載の無線端末装置。
(付記11)
前記無線信号に前記第1の識別子の情報が含まれているかを監視する監視手段と、
前記監視手段が、前記第1の識別子を検知していないとき、省電力モードで動作するように制御する制御手段と
を備えることを特徴とする付記8から10いずれかに記載の無線端末装置。
(付記12)
無線信号を送受信する通信手段と、
前記通信手段が受信する前記無線信号に、他の無線端末装置の識別子の情報が含まれているとき、被捜索時用としてあらかじめ設定された文字列と、自装置の前記位置情報とを含む第2の識別子の情報を生成し、前記通信手段を介して送信する識別子生成手段
を備えることを特徴とする無線端末装置。
(付記13)
付記1から7いずれかに記載の無線端末装置からなる第1の端末装置と、
付記8から12いずれかに記載の無線端末装置からなる第2の端末装置と
を備え、
前記第1の端末装置の前記識別子送信手段は前記識別子の情報を送信し、前記識別子の情報を受信した前記第2の端末装置の前記応答手段は、前記識別子を受信したことを示す前記応答を発信することを特徴とする捜索システム。
(付記14)
複数の前記第1の端末装置を備え、
複数の前記第1の端末装置のいずれかが前記第2の端末装置が発信した前記応答を検知したときに、前記応答を検知したことを示す情報を前記第1の端末装置間で中継して伝送することを特徴とする付記13に記載の捜索システム。
(付記15)
複数の前記第1の端末装置のうち、少なくとも1つの前記第1の端末装置は、位置が固定されていることを特徴とする付記14に記載の捜索システム。
(付記16)
前記第1の端末装置と通信する手段と、前記第1の端末装置を介して受信する前記第2の端末の情報を管理する手段とを有する情報処理装置をさらに備えることを特徴とする付記13から15いずれかに記載の捜索システム。
(付記17)
前記情報処理装置は、前記第2の端末装置を所持しているユーザの情報を保存した管理テーブルを有していることを特徴とする付記16に記載の捜索システム。
(付記18)
付記7に記載の無線端末装置からなる複数の第1の端末装置と、
付記8から12いずれかに記載の無線端末装置からなる第2の端末装置と
を備え、
前記第1の端末装置の前記識別子送信手段はそれぞれ前記識別子の情報を送信し、
前記識別子の情報を受信した前記第2の端末装置の前記応答手段は、前記識別子を受信したことを示す前記応答を発信し、
前記応答を受信した前記第1の端末装置は、他の前記第1の端末装置を中継して前記第2の端末装置を発見したこと示す情報を送信することを特徴とする捜索システム。
(付記19)
捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含む第1の無線端末装置の識別子の情報を送信し、
第2の無線端末装置において受信した無線信号に、前記識別子の情報が含まれているとき、前記無線信号に対する応答を前記第2の無線端末装置から発信し、
前記第2の無線端末装置から発信された前記応答を基に、前記第2の無線端末装置の存在を検知することを特徴とする通信方法。
(付記20)
前記第1の無線端末装置の位置情報を取得し、
捜索時用の前記文字列と、前記位置情報とを含む前記第1の識別子の情報を送信することを特徴とする付記19に記載の通信方法。
(付記21)
捜索時用の前記文字列と、他の無線端末装置との相対的な順番または位置を示す情報とを含む前記第1の識別子の情報を送信することを特徴とする付記19に記載の通信方法。
(付記22)
前記応答の発信元の前記第2の無線端末装置の位置情報が前記応答に含まれているとき、前記第2の無線端末装置の位置情報を出力することを特徴とする付記19から21いずれかに記載の通信方法。
(付記23)
前記第1の識別子を受信した前記第2の無線端末装置から応答を検知したとき、前記応答の発信元の前記第2の無線端末装置を発見したことを示す情報を情報処理装置に送信することを特徴とする付記19から22いずれかに記載の通信方法。
(付記24)
所定の現象を検知したときに前記第1の識別子の情報を送信することを特徴とする付記19から23いずれかに記載の通信方法。
(付記25)
他の無線端末装置から受信した信号をさらに他の無線端末装置に中継することを特徴とする付記19から24いずれかに記載の通信方法。
(付記26)
前記第2の無線端末装置の位置情報を取得し、
前記第2の無線端末装置の位置情報を含む前記応答を前記第2の無線端末装置から発信することを特徴とする付記19から25いずれかに記載の通信方法。
(付記27)
被捜索時用としてあらかじめ設定された文字列と、自装置の前記位置情報とを含む第2の識別子の情報を生成して前記第2の無線端末装置から送信することを特徴とする付記26に記載の通信方法。
(付記28)
前記無線信号に前記第1の識別子の情報が含まれているかを監視し、
前記第1の識別子を検知していないとき、省電力モードで動作するように前記第2の無線端末装置を制御することを特徴とする付記26または27いずれかに記載の通信方法。
(付記29)
複数の前記第1の無線端末装置のいずれかが前記第2の無線端末装置が発信した前記応答を検知したときに、前記応答を検知したことを示す情報を前記第1の無線端末装置間で中継して伝送することを特徴とする付記19から28いずれかに記載の通信方法。
(付記30)
複数の前記第1の無線端末装置のうち、少なくとも1つの前記第1の無線端末装置は、位置が固定されていることを特徴とする付記19から29いずれかに記載の通信方法。
(付記31)
前記第1の無線端末装置を介して受信する前記第2の端末の情報を情報処理装置において管理することを特徴とする付記19から30いずれかに記載の通信方法。
(付記32)
前記情報処理装置において、前記第2の無線端末装置を所持しているユーザの情報を管理テーブルとして保存していることを特徴とする付記31に記載の通信方法。
1 無線通信手段
2 識別子送信手段
3 検知手段
10 捜索側無線装置
11 無線通信部
12 制御部
13 インターフェース部
14 記憶部
15 アクセスポイント機能部
16 位置計測部
20 被捜索側無線装置
21 無線通信部
22 制御部
23 インターフェース部
24 記憶部
25 アクセスポイント機能部
26 位置計測部
30 捜索側無線装置
31 無線通信部
32 制御部
33 インターフェース部
34 アクセスポイント機能部
40 被捜索側無線装置
41 無線通信部
42 制御部
43 記憶部
50 捜索側無線装置
60 情報管理サーバ
61 通信部
62 制御部
63 データ管理部
64 インターフェース部
70 通信ネットワーク
80 捜索側無線装置
90 情報管理サーバ
91 通信部
92 制御部
93 データ管理部
94 ユーザデータ管理部
95 インターフェース部
100 捜索側無線装置
110 被捜索側無線装置

Claims (5)

  1. 無線信号を送受信する無線通信手段と、
    捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含むアクセスポイントの識別子を、前記無線通信手段を介して送信する識別子送信手段と、
    前記アクセスポイントの識別子を受信した無線端末装置からの応答を基に、前記応答の発信元の前記無線端末装置の存在を検知する検知手段と
    を備え、
    前記アクセスポイントの識別子をブロードキャストで送信し、
    管理された領域に入場する入場者が所持した前記無線端末装置から、前記アクセスポイントを発見したことを示す応答を受信し、
    前記応答の送信元の前記無線端末装置の情報を、前記管理された領域への入場者の情報を管理する管理システムへ送信し、
    自装置の位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに備え、
    前記識別子送信手段は、捜索時用の前記文字列と、前記位置情報とを含む前記アクセスポイントの識別子の情報を送信することを特徴とする無線端末装置。
  2. 前記応答の発信元の前記無線端末装置の存在を検知したとき、前記応答の発信元の前記無線端末装置が存在することを示す情報を出力する情報出力手段をさらに備え、
    前記情報出力手段は、前記応答の発信元の前記無線端末装置の位置情報が前記応答に含まれているとき、前記応答の発信元の前記無線端末装置の位置情報をさらに出力することを特徴とする請求項に記載の無線端末装置。
  3. 請求項1または2に記載の無線端末装置からなる第1の端末装置と、
    無線信号を送受信する通信手段と、前記通信手段が受信する前記無線信号に、捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含むアクセスポイントの識別子の情報が含まれているとき、被捜索時用としてあらかじめ設定された文字列と、自装置の位置情報とを含む第2のアクセスポイントの識別子の情報を生成し、前記通信手段を介して送信する識別子生成手段とを備えた無線端末装置からなる第2の端末装置と
    を備え、
    前記第1の端末装置の前記識別子送信手段は前記アクセスポイントの識別子の情報を送信し、前記アクセスポイントの識別子の情報を受信した前記第2の端末装置の前記識別子生成手段は、前記アクセスポイントの識別子を受信したことを示す前記応答を発信することを特徴とする捜索システム。
  4. 複数の前記第1の端末装置を備え、
    複数の前記第1の端末装置のいずれかが前記第2の端末装置が発信した前記応答を検知したときに、前記応答を検知したことを示す情報を前記第1の端末装置間で中継して伝送することを特徴とする請求項に記載の捜索システム。
  5. 捜索時用としてあらかじめ設定された文字列を含むアクセスポイントの識別子の情報をブロードキャストで送信し、
    管理された領域に入場する入場者が所持した第2の無線端末装置が受信した無線信号に、前記アクセスポイントの識別子の情報が含まれているとき、前記アクセスポイントを発見したことを示す応答を前記第2の無線端末装置から発信し、
    前記第2の無線端末装置から発信された前記応答を基に、前記第2の無線端末装置の存在を検知し、
    前記応答の送信元の前記第2の無線端末装置の情報を、前記管理された領域への入場者の情報を管理する管理システムへ送信し、
    自装置の位置情報をさらに取得し、
    捜索時用の前記文字列と、前記位置情報とを含む前記アクセスポイントの識別子の情報を送信することを特徴とする通信方法。
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