以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図面は、一例であって、発明の範囲を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、後述するヘッドディスクアセンブリ(HDA)と、ドライバIC20と、ヘッドアンプ集積回路(以下、ヘッドアンプIC、又はプリアンプ)30と、揮発性メモリ70と、不揮発性メモリ80と、バッファメモリ(バッファ)90と、1チップの集積回路であるシステムコントローラ130とを備える。また、磁気ディスク装置1は、ホストシステム(以下、単に、ホストと称する)100と接続される。
HDAは、磁気ディスク(以下、ディスクと称する)10と、スピンドルモータ(以下、SPMと称する)12と、ヘッド15を搭載しているアーム13と、ボイスコイルモータ(以下、VCMと称する)14とを有する。ディスク10は、SPM12に取り付けられ、SPM12の駆動により回転する。アーム13及びVCM14は、アクチュエータを構成している。アクチュエータは、VCM14の駆動により、アーム13に搭載されているヘッド15をディスク10の所定の位置まで移動制御する。ディスク10およびヘッド15は、2つ以上の数が設けられてもよい。
ディスク10は、そのデータをライト可能な領域に、ユーザから利用可能なユーザデータ領域10aと、ホスト等から転送されたデータ(又はコマンド)をユーザデータ領域10aの所定の領域にライトする前に一時的に保持するメディアキャッシュ(又は、メディアキャッシュ領域と称する場合もある)10bと、システム管理に必要な情報をライトするシステムエリア10cとが割り当てられている。以下、ディスク10の内周から外周へ向かう方向、又はディスク10の外周から内周へ向かう方向を半径方向と称する。半径方向において、内周から外周へ向かう方向を外方向(外側)と称し、内周から外周へ向かう方向を内方向(内側)と称する。ディスク10の半径方向に直交する方向を円周方向と称する。円周方向は、ディスク10の円周に沿った方向に相当する。また、ディスク10の半径方向の所定の位置を半径位置と称し、ディスク10の円周方向の所定の位置を円周位置と称する場合もある。半径位置及び円周位置をまとめて単に位置と称する場合もある。ディスク10は、半径方向の所定の範囲毎に複数の領域(以下、ゾーンと称する場合もある)に区分される。ゾーンは、半径方向の所定の範囲毎に複数の領域(以下、バンド領域と称する場合もある)に区分され得る。バンド領域には、複数のトラックがライトされ得る。トラックは、複数のセクタを含む。また、ディスク10を半径方向に区分した領域を半径領域と称する場合もある。半径領域は、ゾーン、バンド領域、及びトラック等を含む。なお、“トラック”は、ディスク10の半径方向に区分した複数の領域の内の1つの領域、所定の半径位置におけるヘッド15の経路、ディスク10の円周方向に延長するデータ、所定の半径位置のトラックにライトされた1周分のデータ、トラックにライトされたデータや、その他の種々の意味で用いる。“セクタ”は、トラックを円周方向に区分した複数の領域の内の1つの領域、ディスク10の所定の位置にライトされたデータ、セクタにライトされたデータや、その他の種々の意味で用いる。“ディスク10にライトしたトラック”を“ライトトラック”と称し、“ディスク10からリードするトラック”を“リードトラック”と称する場合もある。“ライトトラック”を単に“トラック”と称する場合もあるし、“リードトラック”を単に“トラック”と称す場合もあるし、“ライトトラック”及び“リードトラック”をまとめて“トラック”と称する場合もある。“トラックの半径方向の幅”を“トラック幅”と称する場合もある。“ライトトラックの半径方向の幅”を“ライトトラック幅”と称し、“リードトラックの半径方向の幅”を“リードトラック幅”と称する場合もある。“ライトトラック幅及びリードトラック幅”をまとめて単に“トラック幅”と称する場合もある。“所定のトラックにおけるトラック幅の中心位置を通る経路”を“トラックセンタ”と称する。“所定のライトトラックにおけるライトトラック幅の中心位置を通る経路”を“ライトトラックセンタ”と称し、“リードトラックのリードトラック幅の中心位置を通る経路”を“リードトラックセンタ”と称する場合もある。“ライトトラックセンタ及びリードトラックセンタ”をまとめて単に“トラックセンタ”と称する場合もある。“ユーザデータ領域”という用語は、“ユーザデータ領域の一部”という意味で用いる場合もあるし、“複数のユーザデータ領域の内の1つのユーザデータ領域”という意味で用いる場合もあるし、“複数のユーザデータ領域の内の幾つかのユーザデータ領域”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全てのユーザデータ領域”という意味で用いる場合もある。“メディアキャッシュ”という用語は、“メディアキャッシュの一部”という意味で用いる場合もあるし、“複数のメディアキャッシュの内の1つのメディアキャッシュ”という意味で用いる場合もあるし、“複数のメディアキャッシュの内の幾つかのメディアキャッシュ”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全てのメディアキャッシュ”という意味で用いる場合もある。
ヘッド15は、スライダを本体として、当該スライダに実装されているライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとを備える。ライトヘッド15Wは、ディスク10にデータをライトする。リードヘッド15Rは、ディスク10にライトされたデータをリードする。なお、“ライトヘッド15W”を単に“ヘッド15”と称する場合もあるし、“リードヘッド15R”を単に“ヘッド15”と称する場合もあるし、“ライトヘッド15W及びリードヘッド15R”をまとめて“ヘッド15”と称する場合もある。“ヘッド15の中心部”を“ヘッド15”と称し、“ライトヘッド15Wの中心部”を“ライトヘッド15W”と称し、“リードヘッド15Rの中心部”を“リードヘッド15R”と称する場合もある。“ライトヘッド15Wの中心部”を単に“ヘッド15”と称する場合もあるし、“リードヘッド15Rの中心部”を単に“ヘッド15”と称する場合もある。“ヘッド15の中心部を所定のトラックのトラックセンタに位置決めする”ことを“ヘッド15を所定のトラックに位置決めする”、“ヘッド15を所定のトラックに配置する”、又は“ヘッド15を所定のトラックに位置する”等で表現する場合もある。
図2は、本実施形態に係るディスク10に対するヘッド15の配置の一例を示す模式図である。図2に示すように、円周方向において、ディスク10の回転する方向を回転方向と称する。なお、図2に示した例では、回転方向は、反時計回りで示しているが、逆向き(時計回り)であってもよい。図2において、ディスク10は、内方向に位置する内周領域IRと、外方向に位置する外周領域ORと、内周領域IRと外周領域ORとの間に位置する中周領域MRとに区分されている。図2には、メディアキャッシュ10bを示している。図2では、メディアキャッシュ10b及びシステムエリア10cは、外周領域ORに位置している。図2に示した例では、システムエリア10cは、ディスク10の最外周に位置している。メディアキャッシュ10bは、システムエリア10cの内方向に隣接して配置されている。ここで、“隣接”とは、データ、物体、領域、及び空間等が接して並んでいることはもちろん、所定の間隔を置いて並んでいることも含む。なお、メディアキャッシュ10bは、内周領域IR又は中周領域MRに位置していてもよい。また、メディアキャッシュ10bは、外周領域OR、中周領域MR、及び内周領域IRに分散して位置していてもよい。図2には、半径位置RPを示している。図2に示した例では、半径位置RPは、中周領域MRに含まれている。図2には、トラックセンタTRCを示している。トラックセンタTRCは、例えば、ディスク10と同心円状に位置している。例えば、トラックセンタTRCは、真円状に位置している。なお、トラックセンタTRCは、円状に位置していなくてもよく、半径方向に変動しながら円周方向に延出する波状に位置していてもよい。図2において、半径位置RPは、トラックセンタTRCに相当する。
ヘッド15は、半径位置RPに位置決めされ、ライトヘッド15WによりトラックセンタTRCに沿って所定のトラックにデータをライトする、又はリードヘッド15RによりトラックセンタTRCに沿って所定のトラックにライトされたデータをリードする。
ドライバIC20は、システムコントローラ130(詳細には、後述するMPU60)の制御に従って、SPM12およびVCM14の駆動を制御する。
ヘッドアンプIC(プリアンプ)30は、リードアンプ及びライトドライバ等を備えている。リードアンプは、ディスク10からリードしたリード信号を増幅して、システムコントローラ130(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル50)に出力する。ライトドライバは、R/Wチャネル50から出力される信号に応じたライト電流をヘッド15に出力する。
揮発性メモリ70は、電力供給が断たれると保存しているデータが失われる半導体メモリである。揮発性メモリ70は、磁気ディスク装置1の各部での処理に必要なデータ等を格納する。揮発性メモリ70は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、又はSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)である。
不揮発性メモリ80は、電力供給が断たれても保存しているデータを記録する半導体メモリである。不揮発性メモリ80は、例えば、NOR型またはNAND型のフラッシュROM(Flash Read Only Memory :FROM)である。
バッファメモリ90は、磁気ディスク装置1とホスト100との間で送受信されるデータ等を一時的に記録する半導体メモリである。なお、バッファメモリ90は、揮発性メモリ70と一体に構成されていてもよい。バッファメモリ90は、例えば、DRAM、SRAM(Static Random Access Memory)、SDRAM、FeRAM(Ferroelectric Random Access memory)、又はMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等である。
システムコントローラ(コントローラ)130は、例えば、複数の素子が単一チップに集積されたSystem-on-a-Chip(SoC)と称される大規模集積回路(LSI)を用いて実現される。システムコントローラ130は、ハードディスクコントローラ(HDC)40と、リード/ライト(R/W)チャネル50と、マイクロプロセッサ又はマイクロプロセッシングユニット(MPU)60と、を含む。HDC40、R/Wチャネル50、及びMPU60は、それぞれ、互いに電気的に接続されている。システムコントローラ130は、例えば、ドライバIC20、ヘッドアンプIC30、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、バッファメモリ90、及びホストシステム100等に電気的に接続されている。
HDC40は、後述するMPU60からの指示に応じて、ホスト100とR/Wチャネル50との間のデータ転送を制御する。HDC40は、例えば、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90等に電気的に接続されている。
R/Wチャネル50は、MPU60からの指示に応じて、リードデータ及びライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル50は、ライトデータを変調する回路、又は機能を有している。また、R/Wチャネル50は、リードデータの信号品質を測定する回路、又は機能を有している。R/Wチャネル50は、例えば、ヘッドアンプIC30等に電気的に接続されている。
MPU60は、磁気ディスク装置1の各部を制御するメインコントローラである。MPU60は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ヘッド15の位置決めを実行する。MPU60は、ディスク10へのデータのライト動作を制御すると共に、ホスト100から転送されるライトデータの保存先を選択する。また、MPU60は、ディスク10からのデータのリード動作を制御すると共に、ディスク10からホスト100に転送されるリードデータの処理を制御する。また、MPU60は、データを記録する領域を管理する。MPU60は、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU60は、例えば、ドライバIC20、HDC40、及びR/Wチャネル50等に電気的に接続されている。
MPU60は、リード/ライト制御部610、及び記録領域管理部620を備えている。MPU60は、各部、例えば、リード/ライト制御部610、及び記録領域管理部620等の処理をファームウェア上で実行する。なお、MPU60は、各部、例えば、リード/ライト制御部610、及び記録領域管理部620等を回路として備えていてもよい。
リード/ライト制御部610は、ホスト100からのコマンド等に従って、データのリード処理及びライト処理を制御する。リード/ライト制御部610は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ヘッド15をディスク10上の所定の半径位置に位置決めし、リード処理又はライト処理を実行する。
例えば、リード/ライト制御部610は、所定のトラックから半径方向に所定の間隔(ギャップ)を空けてこの所定のトラックの半径方向に隣接する他のトラック(以下、隣接トラックと称する場合もある)にデータをライトする通常記録(Conventional Magnetic Recording:CMR)型式でライト処理を実行する。”隣接トラック”は、“所定のトラックの外方向に隣接するトラック”、“所定のトラックの内方向に隣接トラック”、及び“所定のトラックの外方向及び内方向に隣接する複数のトラック”を含む。以下、“通常記録型式でデータをライトする“ことを”通常記録する“、”通常記録処理を実行する“、又は単に”ライトする“と称する場合もある。また、リード/ライト制御部610は、所定のトラックの(以下、前のトラックと称する場合もある)半径方向の一部に次にライトするトラック(以下、次のトラックと称する場合もある)を重ね書きする瓦記録(Shingled write Magnetic Recording:SMR、又はShingled Write Recording:SWR)型式でライト処理を実行する。以下、”瓦記録型式でデータをライトする“ことを”瓦記録する“、又は”瓦記録処理を実行する“と称する場合もある。リード/ライト制御部610は、ホスト100からのコマンド等に従って、通常記録処理、又は瓦記録処理を実行する。言い換えると、リード/ライト制御部610は、ホスト100からのコマンド等に従って、通常記録処理及び瓦記録処理を選択的に実行する。なお、リード/ライト制御部610は、通常記録処理のみを実行してもよいし、瓦記録処理をのみを実行してもよい。また、瓦記録処理でないライト処理を通常記録処理と称する場合もある。
図3は、通常記録処理の一例を示す模式図である。図3には、トラックTR1、TR2、及びTR3を示している。図3には、トラックTR1のトラックセンタTRC1、トラックTR2のトラックセンタTRC2、及びトラックTR2のトラックセンタTRC3を示している。通常記録において、トラックTR1及びTR2のトラックピッチTRP1は、トラックセンタTRC1及びTRC2の距離に相当し、トラックTR2及びTR3のトラックピッチTRP2は、トラックセンタTRC2及びTRC3の距離に相当する。トラックTR1及びトラックTR2は、ギャップGP1で離間している。トラックTR2及びトラックTR3は、ギャップGP2で離間している。図3では、説明の便宜上、各トラックを所定のトラック幅で円周方向に延出している長方形状に示しているが、実際には、円周方向に沿って湾曲している。また、各トラックは、半径方向に変動しながら円周方向に延出している波状であってもよい。
図3に示した例では、リード/ライト制御部610は、ディスク10の所定の領域、例えば、ユーザデータ領域10aにおいて、トラックセンタTRC1にヘッド15を位置決めしてトラックTR1又はトラックTR1の所定のセクタを通常記録する。リード/ライト制御部610は、ユーザデータ領域10aにおいて、トラックTR1のトラックセンタTRC1から外方向にトラックピッチTRP1で離間しているトラックセンタTRC2にヘッド15を位置決めしてトラックTR2又はトラックTR2の所定のセクタを通常記録する。リード/ライト制御部610は、ユーザデータ領域10aにおいて、トラックTR2のトラックセンタTRC2から外方向にトラックピッチTRP2で離間しているトラックセンタTRC3にヘッド15を位置決めしてトラックTR3又はトラックTR3の所定のセクタを通常記録する。リード/ライト制御部610は、ディスク10の所定の領域、例えば、ユーザデータ領域10aにおいて、トラックTR1、TR2、及びTR3をシーケンシャルに通常記録してもよいし、トラックTR1の所定のセクタ、トラックTR2の所定のセクタ、及びトラックTR3の所定のセクタにランダムに通常記録してもよい。
図4は、瓦記録処理の一例を示す模式図である。図4には、半径方向において一方向に連続的に重ね書きされた複数のトラック(トラック群又はバンド)を示している。瓦記録では、ライトヘッド15Wによりデータがライトされた領域をライトトラックと称し、所定のライトトラックから他のライトトラックを重ね書きした領域以外の残りの領域をリードトラックと称する。図4では、説明の便宜上、各トラックを所定のトラック幅で円周方向に延出している長方形状に示しているが、実際には、円周方向に沿って湾曲している。また、各トラックは、半径方向に変動しながら円周方向に延出している波状であってもよい。
図4では、ライトトラック幅WTW1のライトトラックWT1と、ライトトラック幅WTW2のライトトラックWT2と、ライトトラック幅WTW3のライトトラックWT3とが外方向に向かってシーケンシャルに瓦記録されている。言い換えると、ライトトラックWT1、ライトトラックWT2、及びライトトラックWT3は、記載の順に外方向に重ね書きされている。ライトトラックWT2は、ライトトラックWT1の外方向に重ね書きされている。ライトトラックWT2のトラックセンタWTC2は、ライトトラックWT1のトラックセンタWTC1の外方向にトラックピッチWTP1離れた位置に位置している。リードトラックRT1は、ライトトラックWT1においてライトトラックWT2を重ね書きした領域以外の残りの領域に相当する。リードトラックRT1のリードトラック幅RTW1は、トラックピッチWTP1に相当する。ライトトラックWT3は、ライトトラックWT2の外方向に重ね書きされている。ライトトラックWT3のトラックセンタWTC3は、ライトトラックWT2のトラックセンタWTC2の外方向にトラックピッチWTP2離れた位置に位置している。リードトラックRT2は、ライトトラックWT2においてライトトラックWT3を重ね書きした領域以外の残りの領域に相当する。リードトラックRT2のリードトラック幅RTW2は、トラックピッチWTP2に相当する。リードトラックRT3は、ライトトラックWT3に相当する。リードトラックRT3のリードトラック幅RTW3は、ライトトラック幅WTW3に相当する。なお、図4では、3つのトラックを重ね書きしているが、3つ未満、又は3つよりも多くのトラックを重ね書きしてもよい。
記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてディスク10の記録領域(以下、単にディスク10と称する場合もある)を管理する。記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示、例えば、データの容量(以下、データ容量と称する)、所定の領域の半径方向の範囲(以下、半径範囲と称する場合もある)、所定の領域の面積、記録型式、及び所定の記録型式によりデータをライトする領域の半径範囲等の指示に応じて、ディスク10におけるユーザデータ領域10aの半径範囲(若しくは面積)及びメディアキャッシュ10bの半径範囲(若しくは面積)を設定又は変更する。言い換えると、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じて、ディスク10におけるユーザデータ領域10aの面積及びメディアキャッシュ10bの面積の割合を調整する。つまり、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じて、ディスク10においてユーザデータ領域10aにライト可能なデータ容量(以下、ユーザデータ容量と称する場合もある)とディスク10においてメディアキャッシュ10bにライト可能なデータ容量(以下、メディアキャッシュ容量と称する場合もある)と、を設定又は変更する。なお、“半径範囲”は、 “所定の半径位置から他の半径位置までの領域”、“所定の半径位置から他の半径位置までの距離”、“所定のトラックからの他のトラックまでの領域”、“半径方向に並ぶトラックの数”、及び“所定の半径位置”等の意味を含む。“ユーザデータ領域の半径範囲”又は“ユーザデータ領域の面積”を単に“ユーザデータ領域”と称する場合もあるし、“メディアキャッシュの半径範囲”又は“メディアキャッシュの面積”を単に“メディアキャッシュ”と称する場合もある。ユーザデータ容量は、例えば、所定のユーザデータ領域10aにライト可能なデータ容量の上限値に相当する。メディアキャッシュ容量は、例えば、所定のメディアキャッシュ10bにライト可能なデータ容量の上限値に相当する。“ユーザデータ領域の半径範囲“、“ユーザデータ領域の面積“又は” ユーザデータ領域“という用語は、”ユーザデータ領域の一部の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数のユーザデータ領域の内の1つのユーザデータ領域の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数のユーザデータ領域の内の幾つかのユーザデータ領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全てのユーザデータ領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もある。“ユーザデータ容量”という用語は、“複数のユーザデータ領域の内の1つのユーザデータ領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“複数のユーザデータ領域の内の幾つかのユーザデータ領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全てのユーザデータ領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もある。“メディアキャッシュの面積“又は”メディアキャッシュ“という用語は、”メディアキャッシュの一部の面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数のメディアキャッシュの内の1つのメディアキャッシュの面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数のメディアキャッシュの内の幾つかのメディアキャッシュの面積の和”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全てのメディアキャッシュの面積の和”という意味で用いる場合もあるし、”メディアキャッシュに含まれるトラック“という意味で用いる場合もあるし、”メディアキャッシュに含まれる幾つかのトラック“という意味で用いる場合もあるし、”メディアキャッシュに含まれるトラックの数“という意味で用いる場合もある。“メディアキャッシュ容量”という用語は、“複数のメディアキャッシュの内の1つのメディアキャッシュにライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“複数のメディアキャッシュの内の幾つかのメディアキャッシュにライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全てのメディアキャッシュにライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もある。また、記録領域管理部620は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等にユーザデータ領域10a、メディアキャッシュ10b、及びシステムエリア10cのディスク10における区分をテーブルとして保持していてもよい。例えば、記録領域管理部620は、このテーブルに記録されたユーザデータ領域10a、メディアキャッシュ10b、及びシステムエリア10cの値を書き換えることでディスク10にユーザデータ領域10a、メディアキャッシュ10b、及びシステムエリア10cを設定する。
記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてディスク10の所定の記録領域を通常記録型式でデータをライトするユーザデータ領域10a(以下、通常記録領域と称する)に設定又は変更する。言い換えると、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてディスク10における通常記録領域の半径範囲(若しくは面積)を設定又は変更する。つまり、記録領域管理部620は、ホスト100等から指示に応じてディスク10において通常記録型式でライト可能なデータ容量(以下、通常記録領域の容量、又は通常記録容量と称する場合もある)を設定又は変更する。通常記録容量は、例えば、ディスク10に通常記録型式でライト可能なデータ容量の上限値に相当する。“通常記録容量”という用語は、“複数の通常記録領域の内の1つの通常記録領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“複数の通常記録領域の内の幾つかの通常記録領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての通常記録領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もある。例えば、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの瓦記録領域の内の所定の領域を通常記録領域に変更する。例えば、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの瓦記録領域の内の所定の領域を通常記録領域に変更して、ディスク10における通常記録領域の面積を増加させ、ディスク10における瓦記録領域の面積を減少させる。以下、“通常記録領域の半径範囲”又は“通常記録領域の面積”を単に“通常記録領域”と称する場合もあるし、“瓦記録領域の半径範囲”又は“瓦記録領域の面積”を単に“瓦記録領域”と称する場合もある。“通常記録領域”という用語は、“通常記録領域の一部”という意味で用いる場合もあるし、“複数の通常記録領域の内の1つの通常記録領域”という意味で用いる場合もあるし、“複数の通常記録領域の内の幾つかの通常記録領域”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての通常記録領域”という意味で用いる場合もある。“通常記録領域の半径範囲“、“通常記録領域の面積“及び”通常記録領域“という用語は、”通常記録領域の一部の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数の通常記録領域の内の1つの通常記録領域の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数の通常記録領域の内の幾つかの通常記録領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての通常記録領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もある。“瓦記録領域”という用語は、“瓦記録領域の一部”という意味で用いる場合もあるし、“複数の瓦記録領域の内の1つの瓦記録領域”という意味で用いる場合もあるし、“複数の瓦記録領域の内の幾つかの瓦記録領域”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての瓦記録領域”という意味で用いる場合もある。“瓦記録領域の半径範囲“、“瓦記録領域の面積“及び”瓦記録領域“という用語は、”瓦記録領域の一部の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数の瓦記録領域の内の1つの瓦記録領域の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数の瓦記録領域の内の幾つかの瓦記録領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての瓦記録領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もある。例えば、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてメディアキャッシュ10bの内の所定の領域を通常記録領域に変更する。例えば、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてメディアキャッシュ10bの内の所定の領域を通常記録領域に変更して、ディスク10における通常記録領域の面積を増加させ、ディスク10におけるメディアキャッシュ10bを減少させる。一例では、記録領域管理部620は、通常記録領域を特定の面積(若しくは特定の半径範囲)の領域又は特定のデータ容量までデータをライト可能な領域(以下、通常記録バンド領域と称する場合もある)毎に管理する。通常記録バンド領域は、通常記録によりライトされる複数のトラックを含み得る。例えば、記録領域管理部620は、ディスク10において通常記録バンド領域毎に通常記録領域を設定する。また、例えば、記録領域管理部620は、通常記録バンド領域毎に通常記録領域を瓦記録領域に変更する。なお、記録領域管理部620は、通常記録バンド領域毎に通常記録領域を設定しなくともよく、ホスト100等の指示に応じてディスク10の任意の半径範囲(又は面積)の領域を通常記録領域に設定してもよい。
記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてディスク10の所定の記録領域を瓦記録型式でデータをライトするユーザデータ領域10a(以下、瓦記録領域と称する)に設定又は変更する。言い換えると、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてディスク10における瓦記録領域の半径範囲(若しくは面積)を設定又は変更する。つまり、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてディスク10において瓦記録型式でライト可能なデータ容量(以下、瓦記録領域の容量、又は瓦記録容量と称する場合もある)を設定又は変更する。瓦記録容量は、例えば、瓦記録型式でライト可能なデータ容量の上限値に相当する。“瓦記録容量”という用語は、“複数の瓦記録領域の内の1つの瓦記録領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“複数の瓦記録領域の内の幾つかの瓦記録領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての瓦記録領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もある。例えば、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録領域の内の所定の領域を瓦記録領域に変更する。例えば、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録領域の内の所定の領域を瓦記領域に変更して、ディスク10における瓦記録領域を増加させ、ディスク10における通常記録領域を減少させる。つまり、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録領域及び瓦記録領域の割合を調整する。例えば、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてメディアキャッシュ10bの内の所定の領域を瓦記録領域に変更する。言い換えると、記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてメディアキャッシュ10bの内の所定の領域を瓦記録領域に変更して、ディスク10における瓦記録領域を増加させ、ディスク10におけるメディアキャッシュ10bを減少させる。一例では、記録領域管理部620は、瓦記録領域を特定の面積(若しくは特定の半径範囲)の領域又は特定のデータ容量までデータをライト可能な領域(以下、瓦記録バンド領域と称する場合もある)毎に管理する。瓦記録バンド領域は、瓦記録によりライトされる複数のトラックを含み得る。例えば、記録領域管理部620は、ディスク10において瓦記録バンド領域毎に瓦記録領域を設定する。また、例えば、記録領域管理部620は、瓦記録バンド領域毎に瓦記録領域を通常記録領域に変更する。なお、記録領域管理部620は、瓦記録バンド領域毎に瓦記録領域を設定しなくともよく、ホスト100等の指示に応じてディスク10の任意の半径範囲(又は面積)の領域を瓦記録領域に設定してもよい。また、記録領域管理部620は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等に通常記録領域及び瓦記録領域のユーザデータ領域10aにおける区分をテーブルとして保持していてもよい。例えば、記録領域管理部620は、このテーブルに記録された通常記録領域及び瓦記録領域の値を書き換えることでユーザデータ領域10aに通常記録領域及び瓦記録領域を設定する。
通常記録バンド領域の半径範囲(以下、通常記録バンド範囲と称する場合もある)と瓦記録バンド領域の半径範囲(以下、瓦記録バンド範囲と称する場合もある)とは、異なっている。言い換えると、通常記録バンド領域の面積と瓦記録バンド領域の面積は、異なっている。以下、“通常記録バンド範囲”又は“通常記録バンド領域の面積”を単に“通常記録バンド領域”と称し、“瓦記録バンド領域範囲”又は“瓦記録バンド領域の面積”を単に“瓦記録バンド領域”と称する場合もある。例えば、通常記録バンド範囲は、瓦記録バンド範囲よりも大きい。言い換えると、通常記録バンド領域は、瓦記録バンド領域よりも大きい。なお、通常記録バンド範囲と瓦記録バンド範囲とは、同じであってもよい。言い換えると、通常記録バンド領域と瓦記録バンド領域とは、同じであってもよい。“同じ”及び“一致”等の用語は、“完全に同じ”及び“完全に一致”という意味はもちろん、“実質的に同じと見做せる程度にずれている”及び“実質的に一致と見做せる程度にずれている”という意味も含む。また、通常記録バンド範囲は、瓦記録バンド範囲よりも小さくてもよい。例えば、1つの通常記録バンド領域にライト可能なデータ容量(以下、通常記録バンド容量と称する場合もある)と1つの瓦記録バンド領域にライト可能なデータ容量(以下、瓦記録バンド容量と称する場合もある)とは、同じである。通常記録バンド容量は、例えば、1つの通常記録バンド領域にライト可能なデータ容量の上限値に相当する。また、瓦記録データ容量は、例えば、1つの瓦記録バンド領域にライト可能なデータ容量の上限値に相当する。なお、通常記録バンド容量と瓦記録バンド容量とは、異なっていてもよい。“通常記録バンド領域”という用語は、“通常記録バンド領域の一部”という意味で用いる場合もあるし、“複数の通常記録バンド領域の内の1つの通常記録バンド領域”という意味で用いる場合もあるし、“複数の通常記録バンド領域の内の幾つかの通常記録バンド領域”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての通常記録バンド領域”という意味で用いる場合もある。“通常記録バンド領域の半径範囲“、“通常記録バンド領域の面積“及び” 通常記録バンド領域“という用語は、”通常記録バンド領域の一部の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数の通常記録バンド領域の内の1つの通常記録バンド領域の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数の通常記録バンド領域の内の幾つかの通常記録バンド領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての通常記録バンド領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もある。“通常記録バンド容量”という用語は、“複数の通常記録バンド領域の内の1つの通常記録バンド領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“複数の通常記録バンド領域の内の幾つかの通常記録バンド領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての通常記録バンド領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もある。“瓦記録バンド領域”という用語は、“瓦記録バンド領域の一部”という意味で用いる場合もあるし、“複数の瓦記録バンド領域の内の1つの瓦記録バンド領域”という意味で用いる場合もあるし、“複数の瓦記録バンド領域の内の幾つかの瓦記録バンド領域”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての瓦記録バンド領域”という意味で用いる場合もある。“瓦記録バンド領域の半径範囲“、“瓦記録バンド領域の面積“及び”瓦記録バンド領域“という用語は、”瓦記録バンド領域の一部の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数の瓦記録バンド領域の内の1つの瓦記録バンド領域の半径範囲又は面積”という意味で用いる場合もあるし、”複数の瓦記録バンド領域の内の幾つかの瓦記録バンド領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての瓦記録バンド領域の半径範囲又は面積の和”という意味で用いる場合もある。“瓦記録バンド容量”という用語は、“複数の瓦記録バンド領域の内の1つの瓦記録バンド領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“複数の瓦記録バンド領域の内の幾つかの瓦記録バンド領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もあるし、“ディスク10の全ての瓦記録バンド領域にライト可能なデータ容量の上限値”という意味で用いる場合もある。
記録領域管理部620は、瓦記録容量(瓦記録領域の面積、又は瓦記録領域の半径範囲)に応じてメディアキャッシュ10b(又は、メディアキャッシュ容量)を設定又は変更する。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量(瓦記録領域の面積、又は瓦記録領域の半径範囲)に応じてメディアキャッシュ容量を設定又は変更する。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量が増加した場合、メディアキャッシュ10b(又は、メディアキャッシュ容量)を増加させる。また、記録領域管理部620は、瓦記録容量が減少した場合、メディアキャッシュ10b(メディアキャッシュ10bの半径範囲、又はメディアキャッシュ容量)を減少させる。一例では、ディスク10のユーザデータ領域10aが全て通常記録領域である場合、メディアキャッシュ容量は、数MB(Megabyte)~数百MBであり、例えば、256MBである。一例では、ディスク10のユーザデータ領域10aが全て瓦記録領域である場合、メディアキャッシュ容量は、数GB(Gigabyte)~数十GB、例えば、16GBである。なお、記録領域管理部620は、通常記録容量(通常記録領域の面積、又は通常記録領域の半径範囲)に応じてメディアキャッシュ10b(又は、メディアキャッシュ容量)を設定又は変更してもよい。また、記録領域管理部620は、瓦記録容量(瓦記録領域の面積、又は瓦記録領域の半径範囲)に応じてメディアキャッシュ10b(又は、メディアキャッシュ容量)を設定又は変更しなくともよい。
図5は、通常記録領域CR及び瓦記録領域SRの一例を示す模式図である。
記録領域管理部620は、ユーザデータ領域10aに通常記録領域CR及び瓦記録領域SRを設定している。通常記録領域CRは、少なくとも1つのバンド領域BA(通常記録バンド領域CBA)を含む。図5に示した例では、通常記録領域CRは、2つの通常記録バンド領域CBAを含む。瓦記録領域SRは、少なくとも1つのバンド領域BA(瓦記録バンド領域SBA)を含む。図5に示した例では、瓦記録領域SRは、2つの瓦記録バンド領域SBAを含む。通常記録バンド領域CBAの通常記録バンド容量と瓦記録バンド領域SBAの瓦記録バンド容量とは、同じである。また、通常記録バンド範囲BW1は、瓦記録バンド範囲BW2よりも大きい。1つのバンド領域BAにライト可能なデータ容量(以下、バンド容量と称する場合もある)は、数MB~数GB、例えば、256MBである。言い換えると、通常記録バンド容量及び瓦記録バンド容量は、数MB~数GB、例えば、256MBである。
図6は、本実施形態に係るディスク10の状態の一例を示す模式図である。図6には、ディスク10の状態6A、ディスク10の状態6B、及びディスク10の状態6Cを示している。状態6A乃至状態6Cでは、ディスク10の一部の領域を示している。状態6A乃至状態6Cには、説明の便宜上、ディスク10の一部の領域を半径方向に延出する長方形状に示しているが、実際には図1及び図2に示すように円周方向に湾曲している。状態6Aは、全てのユーザデータ領域10aを通常記録領域CRに設定したディスク10の状態を示している。例えば、状態6Aの瓦記録容量は、0(ゼロ)Byteである。状態6Aには、ディスク10の最内周から最外周までの半径範囲(以下、単に、ディスク10の半径範囲又はディスク10の半径と称する場合もある)RDWと、ユーザデータ領域10aの半径範囲UW1と、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW1と、システムエリア10cの半径範囲SWとを示している。ユーザデータ領域10aの半径範囲UW1は、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW1よりも大きい。状態6Bは、ユーザデータ領域10aにおいて通常記録領域CR及び瓦記録領域SRが混在するディスク10の状態を示している。状態6Bの瓦記録容量は、状態6Aの瓦記録容量よりも大きい。状態6Bには、ディスク10の半径範囲RDWと、ユーザデータ領域10aの半径範囲UW2と、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW2と、システムエリア10cの半径範囲SWとを示している。ユーザデータ領域10aの半径範囲UW2は、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW2よりも大きい。状態6Bのユーザデータ領域10aの半径範囲UW2は、状態6Aのユーザデータ領域10aの半径範囲UW1よりも小さい。状態6Bのメディアキャッシュ10bの半径範囲MW2は、状態6Aのメディアキャッシュ10bの半径範囲MW1よりも大きい。つまり、状態6Bのメディアキャッシュ容量は、状態6Aのメディアキャッシュ容量よりも大きい。状態6Cは、全てのユーザデータ領域10aを瓦記録領域SRに設定したディスク10の状態を示している。状態6Cの瓦記録容量は、状態6Bの瓦記録容量よりも大きい。状態6Cには、ディスク10の半径範囲RDWと、ユーザデータ領域10aの半径範囲UW3と、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW3と、システムエリア10cの半径範囲SWとを示している。ユーザデータ領域10aの半径範囲UW3は、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW3よりも大きい。状態6Cのユーザデータ領域10aの半径範囲UW3は、状態6Bのユーザデータ領域10aの半径範囲UW2よりも小さい。状態6Cのメディアキャッシュ10bの半径範囲MW3は、状態6Bのメディアキャッシュ10bの半径範囲MW2よりも大きい。つまり、状態6Cのメディアキャッシュ容量は、状態6Bのメディアキャッシュ容量よりも大きい。
記録領域管理部620は、ホスト100等からの指示に応じてメディアキャッシュ10bを設定する。図6に示した例では、記録領域管理部620は、状態6Aの瓦記録領域SRの全ての半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録領域容量(=0)に設定する指示をホスト100等から受けた場合、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW1に設定する。記録領域管理部620は、システムエリア10c及びメディアキャッシュ10bを除くディスク10の領域をユーザデータ領域10aに設定する。図6に示した例では、記録領域管理部620は、システムエリア10cの半径範囲SW及びメディアキャッシュ10bの半径範囲MW1を除くディスク10の半径範囲RDWの残りの半径範囲UW1をユーザデータ領域10aに設定する。記録領域管理部620は、ホスト100等に指示された状態6Aの瓦記録領域SRの全ての半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量に応じてユーザデータ領域10aの全ての領域を通常記録領域CRに設定する。
記録領域管理部620は、状態6Aの瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量から状態6Bの複数の瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)の和に対応する瓦記録容量に変更する指示をホスト100等から受けた場合、状態6Aのメディアキャッシュ10bから状態6Bのメディアキャッシュ10bに変更する。図6に示した例では、記録領域管理部620は、状態6Aの瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量から状態6Bの複数の瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)の和に対応する瓦記録容量に変更する指示をホスト100等から受けた場合、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW1からメディアキャッシュ10bの半径範囲MW2に変更する。記録領域管理部620は、システムエリア10c及びメディアキャッシュ10bを除くディスク10の領域をユーザデータ領域10aに設定する。図6に示した例では、記録領域管理部620は、システムエリア10cの半径範囲SW及びメディアキャッシュ10bの半径範囲MW2を除くディスク10の半径範囲RDWの残りの半径範囲UW2をユーザデータ領域10aに設定する。記録領域管理部620は、ホスト100等に指示された状態6Bの複数の瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)の和に対応する瓦記録容量に応じてユーザデータ領域10aの内の所定の通常記録領域CRを瓦記録領域SRに変更する。
記録領域管理部620は、状態6Bの複数の瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)の和に対応する瓦記録容量から状態6Cの瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量に変更する指示をホスト100等から受けた場合、状態6Bのメディアキャッシュ10bから状態6Cのメディアキャッシュ10bに変更する。図6に示した例では、記録領域管理部620は、状態6Bの複数の瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)の和に対応する瓦記録容量から状態6Cの瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量に変更する指示をホスト100等から受けた場合、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW2からメディアキャッシュ10bの半径範囲MW3に変更する。記録領域管理部620は、システムエリア10c及びメディアキャッシュ10bを除くディスク10の領域をユーザデータ領域10aに設定する。図6に示した例では、記録領域管理部620は、システムエリア10cの半径範囲SW及びメディアキャッシュ10bの半径範囲MW3を除くディスク10の半径範囲RDWの残りの半径範囲UW3をユーザデータ領域10aに設定する。記録領域管理部620は、ホスト100等に指示された状態6Cの瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量に応じてユーザデータ領域10aの内の全ての通常記録領域CRを瓦記録領域SRに変更する。
なお、図6では、状態6Aから状態6Bに変更し、状態6Bから状態6Cに変更する場合について説明したが、状態6Aから状態6Cに変更してもよいし、状態6Bから状態6Aに変更してもよいし、状態6Cから状態6A又は状態6Bに変更してもよい。状態6Aのメディアキャッシュ容量(メディアキャッシュ10bの面積又はメディアキャッシュ10bの半径範囲)を固定して、通常記録領域CRを瓦記録領域SRに変更してもよい。状態6Bのメディアキャッシュ容量(メディアキャッシュ10bの面積又はメディアキャッシュ10bの半径範囲)を固定して、通常記録領域CRを瓦記録領域SRに変更してもよいし、瓦記録領域SRを通常記録領域CRに変更してもよい。また、状態6Cのメディアキャッシュ容量(メディアキャッシュ10bの面積又はメディアキャッシュ10bの半径範囲)を固定して、瓦記録領域SRを通常記録領域CRに変更してもよい。
以下、図7、図8、図9、図10、及び図11を参照して、瓦記録容量又は瓦記録バンド領域の数に応じたメディアキャッシュ容量の設定方法の一例を示す。
図7は、瓦記録バンド領域SBAの数に対する瓦記録容量の変化SCLと瓦記録バンド領域SBAの数に対するメディアキャッシュ容量の変化MCL1との一例を示す模式図である。図7において、縦軸は、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量を示し、横軸は、瓦記録バンド領域SBAの数を示している。瓦記録バンド領域SBAの数は、例えば、瓦記録領域SRの面積、又は瓦記録領域SRの半径範囲に相当する。図7において、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量は、縦軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図7の縦軸には、ホスト100等から送信された特定の容量(又は数)のデータ(又はコマンド)を保持可能な容量(以下、規定容量と称する場合もある)MACを示している。規定容量は、例えば、ユーザデータ領域10aを全て瓦記録領域SRに設定した場合にライト処理やデータを書き直すリフレッシュ処理を実行するために十分なメディアキャッシュ容量に相当する。規定容量は、ユーザデータ領域10aを全て瓦記録領域SRに設定した場合に許可されているライトコマンド数、ユーザデータ領域10aを全て瓦記録領域SRに設定した場合に想定されるリフレッシュライトの頻度、及びユーザデータ領域10aを全て瓦記録領域SRに設定した場合に許容されるライトパフォーマンスの劣化の度合い等に基づいて設定される。なお、規定容量は、全ての磁気ディスク装置に同じ値が設定されていてもよいし、磁気ディスク装置毎に異なる値が設定されていてもよい。規定容量は、例えば、ホスト100等から送信されたコマンドを数コマンド乃至数百コマンド格納できる容量に相当する。一例では、規定容量は、ホスト100等から送信されたコマンドを100コマンド可能できる容量に相当する。規定容量は、十数~数十GB、例えば、バンド容量が256MBである場合に16GBである。図7において、瓦記録バンド領域SBAの数は、横軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図7の横軸には、瓦領域容量が規定容量MACに到達する瓦記録バンド領域の数(以下、規定数と称する場合もある)SVを示している。規定数SVは、数~数十であり、例えば、バンド容量が256MBであり、且つ規定容量が16GBである場合に62又は63である。図7には、瓦記録バンド領域SBAの数に対するメディアキャッシュ容量の変化(以下、メディアキャッシュ容量の変化と称する場合もある)MCL1と、瓦記録バンド領域SBAの数に対する瓦記録容量の変化(以下、瓦記録容量の変化と称する場合もある)SCLとを示している。図7に示した例では、メディアキャッシュ容量の変化MCL1は、一定である。また、瓦記録容量の変化SCLは、瓦記録バンド領域SBAの数に直線状に比例している。例えば、図7に示すメディアキャッシュ容量の変化MCL1及び瓦記録容量の変化SCLは、図6の状態6Cにおいてメディアキャッシュ10bを一定にして、ユーザデータ領域10aを通常記録領域CRから瓦記録領域SRに変化させる、又はユーザデータ領域10aを瓦記録領域SRから通常記録領域CRに変化させる状態を示している。
記録領域管理部620は、瓦記録容量に応じてメディアキャッシュ容量を変化させない。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録バンド領域の数に応じてメディアキャッシュ容量を変化させない。図7に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL1に従ってメディアキャッシュ容量を一定に維持する。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数(瓦記録領域SRの面積、又は瓦記録領域SRの半径範囲)を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL1に従ってメディアキャッシュ10bの面積(又は、メディアキャッシュ10bの半径範囲)を一定に維持する。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数(瓦記録領域SRの面積、又は瓦記録領域SRの半径範囲)を増加させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を減少させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL1に従ってメディアキャッシュ10bの面積(又は、メディアキャッシュ10bの半径範囲)を一定に維持し、ユーザデータ領域10aの面積(又は、ユーザデータ領域10aの半径範囲)を一定に維持する。通常記録バンド領域CBAの数は、例えば、通常記録領域CRの面積、又は通常記録領域CRの半径範囲に相当する。
図7に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL1に従ってメディアキャッシュ容量を一定に維持する。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL1に従ってメディアキャッシュ10bの面積(又は、メディアキャッシュ10bの半径範囲)を一定に維持する。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を増加させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL1に従ってメディアキャッシュ10bの面積(又は、メディアキャッシュ10bの半径範囲)を一定に維持し、ユーザデータ領域10aの面積(又は、ユーザデータ領域10aの半径範囲)を一定に維持する。
図8は、瓦記録バンド領域SBAの数に対する瓦記録容量の変化SCLと瓦記録バンド領域SBAの数に対するメディアキャッシュ容量の変化MCL2との一例を示す模式図である。図8において、縦軸は、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量を示し、横軸は、瓦記録バンド領域SBAの数を示している。図8において、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量は、縦軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図8の縦軸には、規定容量MACと、最小のメディアキャッシュ容量(以下、最小容量と称する場合もある)MICとを示している。最小容量MICは、ユーザデータ領域10aを全て通常記録領域CRに設定した場合のメディアキャッシュ容量に相当する。一例では、最小容量MICは、数MB~数百MBであり、例えば、バンド容量が256MBである場合に256MBである。図8において、瓦記録バンド領域SBAの数は、横軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図8の横軸には、規定数SVを示している。図8には、メディアキャッシュ容量の変化MCL1及びMCL2と、瓦記録容量の変化SCLとを示している。瓦記録バンド領域SBAの数が0(ゼロ)、つまり、ユーザデータ領域10aが全て通常記録バンド領域CBAである場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL2は、最小容量MICである。瓦記録バンド領域SBAの数が0(ゼロ)から規定数SVまでの範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL2は、瓦記録バンド領域SBAの数に直線状に比例している。規定数SV以上の範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL2は、規定容量MACである。
記録領域管理部620は、瓦記録容量に応じてメディアキャッシュ容量を変化させる。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録バンド領域の数に応じてメディアキャッシュ容量を変化させる。図8に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL2に従ってメディアキャッシュ容量を増加させる。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数(瓦記録領域SRの面積、又は瓦記録領域SRの半径範囲)を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL2に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させる。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を増加させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を減少させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL2に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させ、メディアキャッシュ10bの面積の増加に応じてユーザデータ領域10aの面積を減少させる。
また、図8に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL2に従ってメディアキャッシュ容量を減少させる。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL2に従ってメディアキャッシュ10bの面積を減少させる。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を増加させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL2に従ってメディアキャッシュ10bの面積を減少させ、メディアキャッシュ10bの面積の減少に応じてユーザデータ領域10aの面積を増加させる。
図9は、瓦記録バンド領域SBAの数に対する瓦記録容量の変化SCLと瓦記録バンド領域SBAの数に対するメディアキャッシュ容量の変化MCL3との一例を示す模式図である。図9において、縦軸は、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量を示し、横軸は、瓦記録バンド領域SBAの数を示している。図9において、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量は、縦軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図9の縦軸には、規定容量MACと、最小容量MICとを示している。図9において、瓦記録バンド領域SBAの数は、横軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図9の横軸には、瓦記録バンド領域SBAの数N1と、規定数SVとを示している。瓦記録バンド領域SBAの数N1は、0(ゼロ)よりも大きく、規定数SVよりも小さい。図9には、メディアキャッシュ容量の変化MCL1及びMCL3と、瓦記録容量の変化SCLとを示している。瓦記録バンド領域SBAの数が0(ゼロ)、つまり、ユーザデータ領域10aが全て通常記録バンド領域CBAである場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL3は、最小容量MICである。瓦記録バンド領域SBAの数が0(ゼロ)から瓦記録バンド領域SBAの数N1までの範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL3は、瓦記録バンド領域SBAの数に比例している。例えば、瓦記録バンド領域SBAの数が0(ゼロ)から瓦記録バンド領域SBAの数N1までの範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL3の増加量は、瓦記録容量の変化SCLの増加量の2倍である。瓦記録バンド領域SBAの数N1以上の範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL2は、規定容量MACである。
図9に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL3に従ってメディアキャッシュ容量を増加させる。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL3に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させる。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を増加させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を減少させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL3に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させ、メディアキャッシュ10bの面積の増加に応じてユーザデータ領域10aの面積を減少させる。図9に示すように、瓦記録容量の増加量に対して2倍の増加量でメディアキャッシュ容量を増加させることで、ホスト100等から想定以上のライトコマンドやリフレッシュコマンドが発行された場合であってもライト処理やリフレッシュ処理を実行するために十分なメディアキャッシュ容量を確保することが可能となる。
また、図9に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL3に従ってメディアキャッシュ容量を減少させる。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL3に従ってメディアキャッシュ10bの面積を減少させる。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を増加させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL3に従ってメディアキャッシュ10bの面積を減少させ、メディアキャッシュ10bの面積の減少に応じてユーザデータ領域10aの面積を増加させる。
図10は、瓦記録バンド領域SBAの数に対する瓦記録容量の変化SCLと瓦記録バンド領域SBAの数に対するメディアキャッシュ容量の変化MCL4との一例を示す模式図である。図10において、縦軸は、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量を示し、横軸は、瓦記録バンド領域SBAの数を示している。図10において、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量は、縦軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図10の縦軸には、規定容量MACと、最小容量MICとを示している。図10において、瓦記録バンド領域SBAの数は、横軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図10の横軸には、瓦記録バンド領域SBAの数N2と、規定数SVとを示している。瓦記録バンド領域SBAの数N2は、0(ゼロ)よりも大きく、規定数SVよりも小さい。図10には、メディアキャッシュ容量の変化MCL1及びMCL4と、瓦記録容量の変化SCLとを示している。瓦記録バンド領域の数が0(ゼロ)、つまり、ユーザデータ領域10aが全て通常記録バンド領域CBAである場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL4は、最小容量MICである。瓦記録バンド領域SBAの数が0(ゼロ)から瓦記録バンド領域の数N2までの範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL4は、瓦記録バンド領域SBAの数に指数関数状に比例している。瓦記録バンド領域SBAの数N2以上の範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL2は、規定容量MACである。
図10に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL4に従ってメディアキャッシュ容量を増加させる。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL4に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させる。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を増加させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を減少させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL4に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させ、メディアキャッシュ10bの面積の増加に応じてユーザデータ領域10aの面積を減少させる。図10に示すように、瓦記録容量に対して非線形状にメディアキャッシュ容量を増加させることで、ライトパフォーマンスの低い場合やサーバー振動等の影響を受けている場合等であってもライト処理やリフレッシュ処理を実行するために十分なメディアキャッシュ容量を確保することが可能となる。
また、図10に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL4に従ってメディアキャッシュ容量を減少させる。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL4に従ってメディアキャッシュ10bの面積を減少させる。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を増加させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL4に従ってメディアキャッシュ10bの面積を減少させ、メディアキャッシュ10bの面積の減少に応じてユーザデータ領域10aの面積を減少させる。
図11は、瓦記録バンド領域SBAの数に対する瓦記録容量の変化SCLと瓦記録バンド領域SBAの数に対するメディアキャッシュ容量の変化MCL5との一例を示す模式図である。図11において、縦軸は、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量を示し、横軸は、瓦記録バンド領域SBAの数を示している。図11において、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量は、縦軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図11の縦軸には、規定容量MACと、メディアキャッシュ容量C1と、最小容量MICとを示している。メディアキャッシュ容量C1は、最小容量MICよりも大きく、規定容量MACよりも小さい。図11において、瓦記録バンド領域SBAの数は、横軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図11の横軸には、瓦記録バンド領域SBAの数N3と、規定数SVとを示している。瓦記録バンド領域の数N3は、0(ゼロ)よりも大きく、規定数SVよりも小さい。図11には、メディアキャッシュ容量の変化MCL1及びMCL5と、瓦記録容量の変化SCLとを示している。瓦記録バンド領域の数が0(ゼロ)、つまり、ユーザデータ領域10aが全て通常記録バンド領域CBAである場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL5は、メディアキャッシュ容量C1である。瓦記録バンド領域SBAの数が0(ゼロ)から瓦記録バンド領域の数N3までの範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL4は、瓦記録バンド領域SBAの数に比例している。瓦記録バンド領域SBAの数N3以上の範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL2は、規定容量MACである。
図11に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL5に従ってメディアキャッシュ容量を増加させる。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL5に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させる。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を増加させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を減少させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL5に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させ、メディアキャッシュ10bの面積の増加に応じてユーザデータ領域10aの面積を減少させる。図11に示すように、瓦記録バンド領域の数が0(ゼロ)の場合にメディアキャッシュ容量C1となるように設定することで、通常記録領域CRのほとんどを使用している際に使用されていない僅かな通常記録領域CRを瓦記録領域SRに変更した場合等であってもライト処理やリフレッシュ処理を実行するために十分なメディアキャッシュ容量を確保することが可能となる。
また、図11に示した例では、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL5に従ってメディアキャッシュ容量を減少させる。言い換えると、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL5に従ってメディアキャッシュ10bの減少を増加させる。例えば、記録領域管理部620は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を増加させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL5に従ってメディアキャッシュ10bの面積を減少させ、メディアキャッシュ10bの面積の減少に応じてユーザデータ領域10aの面積を増加させる。
図12は、本実施形態に係るディスク10の記録容量の設定方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、メディアキャッシュ容量を変更するか変更しないかを判定する(B1201)。メディアキャッシュ容量を変更しないと判定した場合(B1201のNO)、MPU60は、処理を終了する。メディアキャッシュ容量を変更すると判定した場合(B1201のYES)、MPU60は、瓦記録容量を増加させるか増加させないかを判定する(B1202)。瓦記録容量を増加させると判定した場合(B1202のYES)、MPU60は、瓦記録容量を増加させる(B1203)。言い換えると、瓦記録領域SRを増加させると判定した場合、MPU60は、瓦記録領域SRを増加させる。例えば、瓦記録領域SRを増加させると判定した場合、MPU60は、瓦記録領域SRを増加させ、瓦記録領域SRの増加に応じて通常記録領域CRを減少させる。MPU60は、メディアキャッシュ容量を増加させるか増加させないかを判定する(B1204)。メディアキャッシュ容量を増加させないと判定した場合(B1204のNO)、MPU60は、処理を終了する。メディアキャッシュ容量を増加させると判定した場合(B1204のYES)、MPU60は、メディアキャッシュ容量を増加させ(B1205)、処理を終了する。言い換えると、メディアキャッシュ10bを増加させると判定した場合、MPU60は、メディアキャッシュ10bを増加させる。例えば、メディアキャッシュ10bを増加させると判定した場合、MPU60は、ディスク10のメディアキャッシュ10bを増加させ、ユーザデータ領域10aを減少させ、処理を終了する。
瓦記録容量を増加させないと判定した場合(B1202のNO)、MPU60は、瓦記録容量を減少させる(B1206)。言い換えると、瓦記録領域SRを減少させると判定した場合、MPU60は、瓦記録領域SRを減少させる。例えば、瓦記録領域SRを増加させないと判定した場合、MPU60は、瓦記録領域SRを減少させ、瓦記録領域SRの減少に応じて通常記録領域CRを増加させる。MPU60は、メディアキャッシュ容量を減少させるか減少させないかを判定する(B1207)。メディアキャッシュ容量を減少させないと判定した場合(B1207のNO)、MPU60は、処理を終了する。メディアキャッシュ容量を減少させると判定した場合(B1207のYES)、MPU60は、メディアキャッシュ容量を減少させ(B1208)、処理を終了する。言い換えると、メディアキャッシュ10bを減少させると判定した場合、MPU60は、メディアキャッシュ10bを減少させる。例えば、メディアキャッシュ10bを減少させると判定した場合、MPU60は、ディスク10のメディアキャッシュ10bを減少させ、ユーザデータ領域10aを増加させ、処理を終了する。
第1実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、瓦記録容量(瓦記録領域SRの半径範囲又は瓦記録領域SRの面積)に応じてメディアキャッシュ10b(又は、メディアキャッシュ容量)を設定又は変更する。言い換えると、磁気ディスク装置1は、瓦記録容量に応じてディスク10のユーザデータ領域10a及びメディアキャッシュ10bを設定又は変更する。ユーザデータ領域10a及びメディアキャッシュ10bを設定又は変更可能であるために、磁気ディスク装置1は、フォーマット効率を向上することができる。そのため、磁気ディスク装置1は、ディスク10に効率的にデータをライトすることできる。
次に、他の実施形態及び他の変形例に係る磁気ディスク装置について説明する。他の実施形態及び他の変形例において、前述の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
(変形例1)
変形例1の磁気ディスク装置1は、ユーザデータ領域10aの設定方法が前述した第1実施形態の磁気ディスク装置1と異なる。
MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの所定のデータ容量をライト可能な通常記録領域CRをこの通常記録領域CRにライト可能なデータ容量と同じデータ容量をライト可能な瓦記録領域SRに変更し、この通常記録領域CR及びこの瓦記録領域SRの差分に相当する領域(以下、余剰領域と称する場合もある)をメディアキャッシュ10b及び瓦記録領域SRの少なくとも一方に設定又は変更する。例えば、MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBAを瓦記録バンド領域SBAに変更し、通常記録バンド領域CBAから瓦記録バンド領域SBAを除いた余剰領域をメディアキャッシュ10b及び瓦記録バンド領域SBAの少なくとも一方に設定又は変更する。
図13は、変形例1に係るディスク10の状態の一例を示す模式図である。図13には、ディスク10の状態13A、及びディスク10の状態13Bを示している。状態13A及び状態13Bでは、ディスク10の一部の領域を示している。状態13A及び状態13Bには、説明の便宜上、ディスク10の一部の領域を半径方向に延出する長方形状に示しているが、実際には図1及び図2に示すように円周方向に湾曲している。状態13Aは、ユーザデータ領域10aの内の所定の通常記録バンド領域CBAの状態を示している。状態13Aには、通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWを示している。状態13Bは、ユーザデータ領域10aの内の所定の瓦記録バンド領域SBA及び所定のメディアキャッシュ10bの状態を示している。例えば、状態13Aの通常記録バンド領域CBAの通常記録バンド容量及び状態13Bの瓦記録バンド領域SBAの瓦記録バンド容量は、同じである。状態13Bには、状態13Aの通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWと、瓦記録バンド領域SBAの半径範囲SBW1と、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW131とを示している。通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWは、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW131と、瓦記録バンド領域SBAの半径範囲SBW1との和に相当する。つまり、瓦記録バンド領域SBAの半径範囲SBW1は、通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWよりも小さい。
図13に示した例では、MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBAの一部を瓦記録バンド領域SBAに変更し、通常記録バンド領域CBAから瓦記録バンド領域SBAを除いた余剰領域をメディアキャッシュ10bに変更する。なお、図13では、状態13Aから状態13Bに変更する場合について説明したが、MPU60は、状態13Bから状態13Aに変更することもできる。
図14は、変形例1に係るディスク10の状態の一例を示す模式図である。図14には、ディスク10の状態14A、及びディスク10の状態14Bを示している。状態14A及び状態14Bでは、ディスク10の一部の領域を示している。状態14A及び状態14Bには、説明の便宜上、ディスク10の一部の領域を半径方向に延出する長方形状に示しているが、実際には図1及び図2に示すように円周方向に湾曲している。状態14Aは、ユーザデータ領域10aの内の所定の通常記録バンド領域CBAの状態を示している。状態14Aには、通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWを示している。状態14Bは、ユーザデータ領域10aの内の所定の瓦記録バンド領域SBA(SBA1)、所定の瓦記録バンド領域SBAの一部(以下、部分瓦記録バンド領域と称する場合もある)PSA、及び所定のメディアキャッシュ10bの状態を示している。例えば、状態14Aの通常記録バンド領域CBAの通常記録バンド容量及び状態14Bの瓦記録バンド領域SBAの瓦記録バンド容量は、同じである。また、瓦記録バンド容量は、部分瓦記録バンド領域PSAにライト可能なデータ容量(以下、部分瓦記録バンド容量と称する場合もある)よりも大きい。状態14Bには、状態14Aの通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWと、瓦記録バンド領域SBAの半径範囲SBW1と、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW141と、部分瓦記録バンド領域PSAの半径範囲SBW2とを示している。通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWは、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW141と、瓦記録バンド領域SBA(SBA1)の半径範囲SBW1と、部分瓦記録バンド領域PSAの半径範囲SBW2との和に相当する。瓦記録バンド領域SBA(SBA1)の半径範囲SBW1は、部分瓦記録バンド領域PSAの半径範囲SBW2よりも大きい。
図14に示した例では、MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBAの一部を瓦記録バンド領域SBA(SBA1)に変更する。MPU60は、通常記録バンド領域CBAから瓦記録バンド領域SBA(SBA1)を除いた余剰領域の一部をメディアキャッシュ10bに変更し、余剰領域のメディアキャッシュ10b以外の領域を瓦記録バンド領域SBA(SBA1)と異なる他の瓦記録バンド領域SBAの一部に相当する部分瓦記録バンド領域PSAに変更する。なお、図14では、状態14Aから状態14Bに変更する場合について説明したが、MPU60は、状態14Bから状態14Aに変更することもできる。
図15は、変形例1に係るディスク10の状態の一例を示す模式図である。図15には、ディスク10の状態15A、及びディスク10の状態15Bを示している。状態15A及び状態15Bでは、ディスク10の一部の領域を示している。状態15A及び状態15Bには、説明の便宜上、ディスク10の一部の領域を半径方向に延出する長方形状に示しているが、実際には図1及び図2に示すように円周方向に湾曲している。状態15Aは、ユーザデータ領域10aの内の所定の通常記録バンド領域CBAの状態を示している。状態15Aには、通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWを示している。状態15Bは、ユーザデータ領域10aの内の所定の瓦記録バンド領域SBA(SBA1)、及び所定の部分瓦記録バンド領域PSAの状態を示している。例えば、状態15Aの通常記録バンド領域CBAの通常記録バンド容量及び状態15Bの瓦記録バンド領域SBAの瓦記録バンド容量は、同じである。また、状態15Bの瓦記録バンド容量は、状態15Bの部分瓦記録バンド容量よりも大きい。状態15Bには、状態15Aの通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWと、瓦記録バンド領域SBAの半径範囲SBW1と、部分瓦記録バンド領域PSAの半径範囲SBW3とを示している。通常記録バンド領域CBAの半径範囲CBWは、瓦記録バンド領域SBA(SBA1)の半径範囲SBW1と、部分瓦記録バンド領域PSAの半径範囲SBW3との和に相当する。瓦記録バンド領域SBA(SBA1)の半径範囲SBW1は、部分瓦記録バンド領域PSAの半径範囲SBW3よりも大きい。
図15に示した例では、MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBAの一部を瓦記録バンド領域SBA1に変更する。MPU60は、通常記録バンド領域CBAから瓦記録バンド領域SBA1を除いた余剰領域を瓦記録バンド領域SBA1と異なる他の瓦記録バンド領域SBAの一部に相当する部分瓦記録バンド領域PSAに変更する。なお、図15では、状態15Aから状態15Bに変更する場合について説明したが、MPU60は、状態15Bから状態15Aに変更することもできる。
図16は、変形例1に係るディスク10の状態の一例を示す模式図である。図16には、ディスク10の状態16A、及びディスク10の状態16Bを示している。状態16A及び状態16Bでは、ディスク10の一部の領域を示している。状態16A及び状態16Bには、説明の便宜上、ディスク10の一部の領域を半径方向に延出する長方形状に示しているが、実際には図1及び図2に示すように円周方向に湾曲している。状態16Aは、ユーザデータ領域10aの内の半径方向で隣接する2つ通常記録バンド領域CBA(CBA1及びCBA2)の状態を示している。状態16Aには、通常記録バンド領域CBA1及びCBA2の半径範囲CBWを示している。状態16Bは、ユーザデータ領域10aの内の所定の瓦記録バンド領域SBA(SBA1)及び所定のメディアキャッシュ10bの状態を示している。例えば、状態16Aの通常記録バンド領域CBAの通常記録バンド容量及び状態16Bの瓦記録バンド領域SBAの瓦記録バンド容量は、同じである。状態16Bには、状態16Aの通常記録バンド領域CBA1及びCBA2の半径範囲CBWと、瓦記録バンド領域SBA(SBA1)の半径範囲SBW1と、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW131と、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW161とを示している。通常記録バンド領域CBA1の半径範囲CBWは、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW131と、瓦記録バンド領域SBAの半径範囲SBW1との和に相当する。通常記録バンド領域CBA2の半径範囲CBWは、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW161に相当する。つまり、通常記録バンド領域CBA2の半径範囲CBWと、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW161とは、同じである。
図16に示した例では、MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBA1の一部を瓦記録バンド領域SBA1に変更し、通常記録バンド領域CBA1から瓦記録バンド領域SBA1を除いた余剰領域をメディアキャッシュ10bに変更する。
図16に示した例では、MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBA2をメディアキャッシュ10bに変更する。例えば、MPU60は、半径方向で隣接するように通常記録バンド領域CBA1に対応するメディアキャッシュ10bと、通常記録バンド領域CBA2に対応するメディアキャッシュ10bとを通常記録バンド領域CBA1及びCBA2に対応する領域に配置する。なお、図16では、状態16Aから状態16Bに変更する場合について説明したが、MPU60は、状態16Bから状態16Aに変更することもできる。
図17は、変形例1に係るディスク10の状態の一例を示す模式図である。図17には、ディスク10の状態17A、及びディスク10の状態17Bを示している。状態17A及び状態17Bでは、ディスク10の一部の領域を示している。状態17A及び状態17Bには、説明の便宜上、ディスク10の一部の領域を半径方向に延出する長方形状に示しているが、実際には図1及び図2に示すように円周方向に湾曲している。状態17Aは、ユーザデータ領域10aの内の半径方向で隣接する2つ通常記録バンド領域CBA(CBA1及びCBA2)の状態を示している。状態17Aには、通常記録バンド領域CBA1及びCBA2の半径範囲CBWを示している。状態17Bは、ユーザデータ領域10aの内の所定の瓦記録バンド領域SBA(SBA1及びSBA2)及び所定のメディアキャッシュ10bの状態を示している。例えば、状態17Aの通常記録バンド領域CBAの通常記録バンド容量及び状態17Bの瓦記録バンド領域SBAの瓦記録バンド容量は、同じである。状態17Bには、状態17Aの通常記録バンド領域CBA1及びCBA2の半径範囲CBWと、瓦記録バンド領域SBA1及びSBA2の半径範囲SBW1と、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW131とを示している。通常記録バンド領域CBA1の半径範囲CBWは、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW131と、瓦記録バンド領域SBA1の半径範囲SBW1との和に相当する。通常記録バンド領域CBA2の半径範囲CBWは、メディアキャッシュ10bの半径範囲MW131と、瓦記録バンド領域SBA2の半径範囲SBW1との和に相当する。
図17に示した例では、MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBA1の一部を瓦記録バンド領域SBA1に変更し、通常記録バンド領域CBA1から瓦記録バンド領域SBA1を除いた余剰領域をメディアキャッシュ10bに変更する。
図17に示した例では、MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBA2の一部を瓦記録バンド領域SBA2し、通常記録バンド領域CBA2から瓦記録バンド領域SBA2を除いた余剰領域をメディアキャッシュ10bに変更する。例えば、MPU60は、半径方向で隣接するように通常記録バンド領域CBA1に対応するメディアキャッシュ10bと、通常記録バンド領域CBA2に対応するメディアキャッシュ10bとを通常記録バンド領域CBA1及びCBA2に対応する領域に配置する。なお、図17では、状態17Aから状態17Bに変更する場合について説明したが、MPU60は、状態17Bから状態17Aに変更することもできる。
図18は、変形例1に係るディスク10の状態の一例を示す模式図である。図18には、ディスク10の状態18A、及びディスク10の状態18Bを示している。状態18A及び状態18Bでは、ディスク10の一部の領域を示している。状態18A及び状態18Bには、説明の便宜上、ディスク10の一部の領域を半径方向に延出する長方形状に示しているが、実際には図1及び図2に示すように円周方向に湾曲している。状態18Aは、ユーザデータ領域10aの内の半径方向で隣接する2つ通常記録バンド領域CBA(CBA1及びCBA2)の状態を示している。状態18Aには、通常記録バンド領域CBA1及びCBA2の半径範囲CBWを示している。状態18Bは、ユーザデータ領域10aの瓦記録バンド領域SBA(SBA1及びSBA2)及び部分瓦記録バンド領域PSAの状態を示している。例えば、状態18Aの通常記録バンド領域CBAの通常記録バンド容量及び状態18Bの瓦記録バンド領域SBAの瓦記録バンド容量は、同じである。状態18Bには、状態18Aの通常記録バンド領域CBA1及びCBA2の半径範囲の和2CBWと、瓦記録バンド領域SBA1及びSBA2の半径範囲SBW1と、部分瓦記録バンド領域PSAの半径範囲SBW4とを示している。通常記録バンド領域CBA1及びCBA2の半径範囲の和2CBWは、瓦記録バンド領域SBA1の半径範囲SBW1と、瓦記録バンド領域SBA2の半径範囲SBW1と、部分瓦記録バンド領域PSAの半径範囲SBW4との和に相当する。瓦記録バンド領域SBA1及びSBA2の半径範囲SBW1は、部分瓦記録バンド領域PSAの半径範囲SBW4よりも大きい。
図18に示した例では、MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBA1を瓦記録バンド領域SBA1に変更する。MPU60は、ホスト100等からの指示に応じてユーザデータ領域10aの通常記録バンド領域CBA2を瓦記録バンド領域SBA2に変更する。MPU60は、通常記録バンド領域CBA1及びCBA2に対応する領域から瓦記録バンド領域SBA1及びSBA2を除いた余剰領域を瓦記録バンド領域SBA1及びSBA2と異なる瓦記録バンド領域SBAの一部に相当する部分瓦記録バンド領域PSAに変更する。例えば、MPU60は、半径方向で隣接するように瓦記録バンド領域SBA1と、瓦記録バンド領域SBA2とを通常記録バンド領域CBA1及びCBA2に対応する領域に配置する。また、MPU60は、半径方向で隣接するように瓦記録バンド領域SBA2と、部分瓦記録バンド領域PSAとを通常記録バンド領域CBA1及びCBA2に対応する領域に配置する。なお、図18では、状態18Aから状態18Bに変更する場合について説明したが、MPU60は、状態18Bから状態18Aに変更することもできる。
図19は、変形例1に係るディスク10の記録領域の設定方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、通常記録バンド領域CBAを瓦記録バンド領域SBAに変更(又は設定)するか変更(又は設定)しないかを判定する(B1901)。通常記録バンド領域CBAを瓦記録バンド領域SBAに変更しないと判定した場合(B1901のNO)、MPU60は、処理を終了する。通常記録バンド領域CBAを瓦記録バンド領域SBAに変更すると判定した場合(B1901のYES)、MPU60は、通常記録バンド領域CBAから瓦記録バンド領域SBAを除いた余剰領域の全ての領域を瓦記録バンド領域SBAに変更するか変更しないかを判定する(B1902)。余剰領域の全ての領域を瓦記録バンド領域SBAに変更すると判定した場合(B1902のYES)、MPU60は、余剰領域の全ての領域を瓦記録バンド領域SBAに変更し(B1903)、処理を終了する。余剰領域の全ての領域を瓦記録バンド領域SBAに変更しないと判定した場合(B1902のNO)、MPU60は、余剰領域の全ての領域をメディアキャッシュ10bに変更するか変更しないかを判定する(B1904)。余剰領域の全ての領域をメディアキャッシュ10bに変更すると判定した場合(B1904のYES)、MPU60は、余剰領域の全ての領域をメディアキャッシュ10bに変更し(B1905)、処理を終了する。余剰領域の全ての領域をメディアキャッシュ10bに変更しないと判定した場合(B1904のNO)、MPU60は、余剰領域の一部の領域を瓦記録バンド領域SBAに変更する(B1906)。MPU60は、余剰領域から瓦記録バンド領域SBAを除いた領域をメディアキャッシュ10bに変更し(B1907)、処理を終了する。
変形例1によれば、磁気ディスク装置1は、通常記録バンド領域CBAを瓦記録バンド領域SBAに変更した場合に、通常記録バンド領域CBAから瓦記録バンド領域SBAを除いた余剰領域をメディアキャッシュ10b及び瓦記録バンド領域SBAの少なくとも一方に変更又は設定する。そのため、磁気ディスク装置1は、ディスク10に効率的にデータをライトすることができる。
(変形例2)
変形例2の磁気ディスク装置1は、ディスク10において半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bを有する点が前述した第1実施形態及び変形例1の磁気ディスク装置1と異なる。
MPU60は、ディスク10において半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bを有する。言い換えると、MPU60は、ディスク10において半径方向に間隔を置いて配置された複数のユーザデータ領域10aと、ディスク10において半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bとを有する。MPU60は、ディスク10において半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bをコマンド処理等の処理を実行していない、又はコマンド処理等の処理が少ない時、例えば、アイドル時に1つの領域に集約する(又は、まとめる)。例えば、MPU60は、ディスク10の最外周に位置するシステムエリア10cに隣接する領域にディスク10において半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bを集約する。つまり、MPU60は、コマンド処理等の処理を実行している場合には、ディスク10において複数のユーザデータ領域10aと複数のメディアキャッシュ10bとを混在させている。言い換えると、MPU60は、コマンド処理等の処理を実行している場合には、ディスク10において複数のユーザデータ領域10aの間に少なくとも1つのメディアキャッシュ10bを設定している。
図20は、変形例2に係るディスク10の状態の一例を示す模式図である。図20には、ディスク10の状態6A、ディスク10の状態20A、ディスク10の状態20B、及びディスク10の状態6Cを示している。状態20A及び状態20Bでは、ディスク10の一部の領域を示している。状態20A及び状態20Bには、説明の便宜上、ディスク10の一部の領域を半径方向に延出する長方形状に示しているが、実際には図1及び図2に示すように円周方向に湾曲している。状態20Aは、半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bを有するディスク10の状態を示している。状態20Aには、ディスク10の半径範囲RDWと、複数のメディアキャッシュ10bの内の最も外方向に位置するメディアキャッシュ(以下、最外メディアキャッシュと称する場合もある)10bの半径範囲MW1と、システムエリア10cの半径範囲SWとを示している。状態20Bは、状態20Aに示した複数のメディアキャッシュ10bの一部を集約したディスク10の状態を示している。状態20Bには、ディスク10の半径範囲RDWと、最外メディアキャッシュ10bの半径範囲MW4と、システムエリア10cの半径範囲SWとを示している。状態20Bの最外メディアキャッシュ10bの半径範囲MW4は、状態20Aの最外メディアキャッシュ10bの半径範囲MW1よりも大きい。また、状態6Cのメディアキャッシュ10bの半径範囲MW3は、状態20Bの最外メディアキャッシュ10bの半径範囲MW4よりも大きい。
MPU60は、ホスト100等から状態6Aに対応する瓦記録容量から状態20Aに対応する瓦記録容量に変更する指示を受けた場合、状態6Aの通常記録領域CRの内の幾つかの通常記録バンド領域CBAを瓦記録領域SR(瓦記録バンド領域SBA)に変更する。図20に示した例では、MPU60は、状態6Aの瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量から状態20Aの瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量に変更する指示をホスト100等から受けた場合、状態6Aの通常記録領域CRの内の複数の通常記録バンド領域CBAをそれぞれ複数の瓦記録領域SR(瓦記録バンド領域SBA)に変更し、複数の瓦記録領域SR(瓦記録バンド領域SBA)にそれぞれ対応する複数の余剰領域をそれぞれ複数のメディアキャッシュ10bに変更する。言い換えると、MPU60は、状態6Aの瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量から状態20Aの瓦記録領域SRの半径範囲(又は面積)に対応する瓦記録容量に変更する指示をホスト100等から受けた場合、状態6Aの通常記録領域CRの内の複数の通常記録バンド領域CBAをそれぞれ複数の瓦記録領域SR(瓦記録バンド領域SBA)に変更し、複数の瓦記録領域SR(瓦記録バンド領域SBA)の半径方向にそれぞれ隣接する複数のメディアキャッシュ10bを設定又は配置する。
MPU60は、コマンド処理等の処理を実行していない、又はコマンド処理等の処理が少ない時、例えば、アイドル時に状態20Aに示すような半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bの内の幾つかのメディアキャッシュ10bを状態20Bに示すように最外メディアキャッシュ10bに集約する。言い換えると、MPU60は、コマンド処理等の処理を実行時には、ディスク10の半径方向に間隔を置いて配置された複数の瓦記録領域SRの半径方向にそれぞれ隣接する複数のメディアキャッシュ10bを配置している。
さらに、MPU60は、他の処理を実行していない、又は他の処理が少ない時、例えば、アイドル時に、状態20Bに示すような半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bを状態6Cに示すように最外メディアキャッシュ10bに集約する。
変形例2によれば、磁気ディスク装置1は、ディスク10において半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bを有する。MPU60は、ディスク10において半径方向に間隔を置いて配置された複数のメディアキャッシュ10bを他の処理を実行していない、又は他の処理が少ない時、例えば、アイドル時にディスク10の1つの領域に集約する。そのため、磁気ディスク装置1は、ディスク10に効率的にデータをライトすることができる。
(変形例3)
変形例3の磁気ディスク装置1は、メディアキャッシュ容量の設定方法が前述した第1実施形態、変形例1、及び変形例2の磁気ディスク装置1と異なる。
MPU60は、瓦記録容量に応じてメディアキャッシュ容量を規定容量よりも大きく変化させることができる。
図21は、瓦記録バンド領域SBAの数に対する瓦記録容量の変化SCLと瓦記録バンド領域SBAの数に対するメディアキャッシュ容量の変化MCL6との一例を示す模式図である。図21において、縦軸は、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量を示し、横軸は、瓦記録バンド領域SBAの数を示している。図21において、瓦記録容量及びメディアキャッシュ容量は、縦軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図21の縦軸には、メディアキャッシュ容量C2と、規定容量MACと、最小容量MICとを示している。メディアキャッシュ容量C2は、規定容量MACよりも大きい。図21において、瓦記録バンド領域SBAの数は、横軸の矢印の先端側に進むに従って大きくなる。図21の横軸には、規定数SVと、瓦記録バンド領域SBAの数N4とを示している。瓦記録バンド領域SBAの数N4は、規定数SVよりも大きい。図21には、メディアキャッシュ容量の変化MCL1及びMCL6と、瓦記録容量の変化SCLとを示している。瓦記録バンド領域SBAの数が0(ゼロ)、つまり、ユーザデータ領域10aが全て通常記録バンド領域CBAである場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL6は、最小容量MICである。瓦記録バンド領域SBAの数が0(ゼロ)から瓦記録バンド領域の数N4までの範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL6は、瓦記録バンド領域SBAの数に直線状に比例している。規定数SV以上の範囲で、メディアキャッシュ容量の変化MCL6は、メディアキャッシュ容量C2である。
図21に示した例では、MPU60は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL6に従ってメディアキャッシュ容量を増加させる。言い換えると、MPU60は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を増加させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL6に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させる。例えば、MPU60は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を増加させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を減少させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL6に従ってメディアキャッシュ10bの面積を増加させ、メディアキャッシュ10bの面積の増加に応じてユーザデータ領域10aの面積を減少させる。
また、図21に示した例では、MPU60は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録容量を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL6に従ってメディアキャッシュ容量を減少させる。言い換えると、MPU60は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させる場合、メディアキャッシュ容量の変化MCL6に従ってメディアキャッシュ10bの面積を減少させる。例えば、MPU60は、瓦記録容量の変化SCLに従って瓦記録バンド領域SBAの数を減少させてディスク10における通常記録バンド領域CBAの数を増加させ、メディアキャッシュ容量の変化MCL6に従ってメディアキャッシュ10bの面積を減少させ、メディアキャッシュ10bの面積の増加に応じてユーザデータ領域10aの面積を増加させる。
変形例3によれば、磁気ディスク装置1は、瓦記録容量に応じてメディアキャッシュ容量を規定容量よりも大きく変化させることができる。そのため、磁気ディスク装置1は、ディスク10に効率的にデータをライトすることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の磁気ディスク装置1は、メディアキャッシュ10bの設定方法が前述した第1実施形態、変形例1乃至変形例3の磁気ディスク装置1と異なる。
MPU60は、瓦記録容量を増加させてユーザデータ領域10aの内の所定の領域(以下、対象ユーザデータ領域と称する場合もある)をメディアキャッシュ10bに設定(若しくは変更)する場合、対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに設定(若しくは変更)可能であるか設定(若しくは変更)不可であるかを判定する。対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに設定(若しくは変更)可能であると判定した場合、MPU60は、対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに設定(若しくは変更)する。例えば、MPU60は、対象ユーザデータ領域にライトされたデータが消去してもよいデータである場合、対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに設定(若しくは変更)可能であると判定する。また、例えば、MPU60は、対象ユーザデータ領域にライトされたデータが消去してはいけないデータである場合、対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに設定(若しくは変更)不可であると判定する。
図22は、第2実施形態に係るメディアキャッシュ10bの設定方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、瓦記録領域を増加させ(B2201)、対象ユーザデータ領域がメディアキャッシュ10bに変更(若しくは設定)可であるか変更(若しくは設定)不可であるかを判定する(B2202)。対象ユーザデータ領域がメディアキャッシュ10bに変更(若しくは設定)不可であると判定した場合(B2202のNO)、MPU60は、処理を終了する。対象ユーザデータ領域がメディアキャッシュ10bに変更(若しくは設定)可であると判定した場合(B2202のYES)、MPU60は、対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに変更(若しくは設定)し(B2203)、処理を終了する。
第2実施形態に係る磁気ディスク装置1は、瓦記録容量を増加させて対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに設定又は変更する場合、対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに設定(若しくは変更)可能であるか設定(若しくは変更)不可であるかを判定する。対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに変更可能であると判定した場合、磁気ディスク装置1は、対象ユーザデータ領域をメディアキャッシュ10bに設定又は変更する。そのため、磁気ディスク装置1は、信頼性を向上することができる。
(変形例4)
変形例4の磁気ディスク装置1は、メディアキャッシュ10bの設定方法が前述した第1実施形態、第2実施形態、変形例1乃至変形例3の磁気ディスク装置1と異なる。
MPU60は、瓦記録容量を減少させてメディアキャッシュ10bの内の所定の領域(以下、対象メディアキャッシュ領域と称する場合もある)をユーザデータ領域10aに設定(若しくは変更)する場合、対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに設定(若しくは変更)可能であるか設定(若しくは変更)不可であるかを判定する。対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに設定(若しくは変更)可能であると判定した場合、MPU60は、対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに設定(若しくは変更)する。例えば、MPU60は、対象メディアキャッシュ領域にライトされたデータが消去してもよいデータである場合、対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに設定(若しくは変更)可能であると判定する。また、例えば、MPU60は、対象メディアキャッシュ領域にライトされたデータが消去してはいけないデータである場合、対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに設定(若しくは変更)不可であると判定する。
図23は、変形例4に係るメディアキャッシュ10bの設定方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、瓦記録領域を減少させ(B2301)、対象メディアキャッシュ領域がユーザデータ領域10aに変更(若しくは設定)可であるか変更(若しくは設定)不可であるかを判定する(B2202)。対象メディアキャッシュ領域がユーザデータ領域10aに変更(若しくは設定)不可であると判定した場合(B2302のNO)、MPU60は、処理を終了する。対象メディアキャッシュ領域がユーザデータ領域10aに変更(若しくは設定)可であると判定した場合(B2302のYES)、MPU60は、対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに変更(若しくは設定)し(B2303)、処理を終了する。
変形例4に係る磁気ディスク装置1は、瓦記録容量を増加させて対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに設定又は変更する場合、対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに設定又は変更可能であるか設定又は変更不可であるかを判定する。対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに変更又は設定可能であると判定した場合、磁気ディスク装置1は、対象メディアキャッシュ領域をユーザデータ領域10aに設定又は変更する。そのため、磁気ディスク装置1は、信頼性を向上することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。