JP7190878B2 - 微粒子分散樹脂組成物の製造方法、及び微粒子分散樹脂組成物 - Google Patents
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《態様1》
微粒子及びその分散剤を含む複合粒子、相溶化剤、並びにポリプロピレンを混練することを含み、
前記複合粒子の分散剤が、極性基含有樹脂を含み、かつ
前記相溶化剤は、極性基含有ポリオレフィンである、
微粒子分散樹脂組成物の製造方法。
《態様2》
前記ポリプロピレン100質量部に対して、0.01~50質量部の前記複合粒子及び前記相溶化剤を1~300質量部混練する、態様1に記載の製造方法。
《態様3》
0.05質量%~25質量%の前記複合粒子、0.01質量%~75質量%の前記相溶化剤、20~97質量%の前記ポリプロピレンを混練する、態様1に記載の製造方法。
《態様4》
前記微粒子が、無機微粒子である、態様1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
《態様5》
前記無機微粒子が、タングステン系酸化物を含む、態様4に記載の製造方法。
《態様6》
前記分散剤の前記極性基含有樹脂が、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、及び/又はエポキシ基を有している樹脂である、態様1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
《態様7》
前記分散剤が、水酸基及び/又はエポキシ基を有しているアクリル系樹脂である、態様6に記載の製造方法。
《態様8》
前記相溶化剤が、酸変性ポリオレフィン、エチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体、エチレン-酢酸ビニル系共重合体、又はこれらの組み合わせである、態様1~7のいずれか一項に記載の製造方法。
《態様9》
前記ポリプロピレン100質量部に対して、0.01~10質量部の前記複合粒子、及び60~100質量部の前記相溶化剤を含み、
前記微粒子が、タングステン系酸化物粒子であり、
前記極性基含有樹脂が、水酸基及び/又はエポキシ基を有しているアクリル系樹脂であり、
前記相溶化剤が、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、アイオノマー、又はこれらの組み合わせである、
態様1に記載の製造方法。
《態様10》
微粒子、極性基含有樹脂、相溶化剤、及びポリプロピレンを含み、前記相溶化剤は、極性基含有ポリオレフィンである、微粒子分散樹脂組成物。
《態様11》
前記ポリプロピレン100質量部に対して、0.01~10質量部の前記極性基含有樹脂、0.01~10質量部の微粒子、及び60~100質量部の前記相溶化剤を含み、
前記微粒子が、タングステン系酸化物粒子であり、
前記極性基含有樹脂が、水酸基及び/又はエポキシ基を有しているアクリル系樹脂であり、
前記相溶化剤が、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、アイオノマー、又はこれらの組み合わせである、
態様9に記載の微粒子分散樹脂組成物。
《態様12》
態様10又は11に記載の微粒子分散樹脂組成物を含む、フィルム。
《態様13》
態様10又は11に記載の微粒子分散樹脂組成物を含む、繊維。
本発明の方法では、微粒子の組成物中への分散性を高める等の目的で、微粒子とその分散剤を含有する複合粒子を用いる。複合粒子において、分散剤は、微粒子の表面をコーティングしていてもよく、分散剤の樹脂中に微粒子が分散されている形態で用いられてもよい。
本発明の方法で用いられる複合粒子中の微粒子としては、特にその種類は限定されないが、分散剤及び相溶化剤を用いない場合に、ポリプロピレンへの均一な分散が困難である微粒子が挙げられる。
一般式(1):MxWyOz{式中、Mは、H、He、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、及びIから成る群から選択される1種類以上の元素であり、Wはタングステンであり、Oは酸素であり、x、y及びzは、それぞれ正数であり、0<x/y≦1であり、かつ2.2≦z/y≦3.0である}で表される複合タングステン酸化物の粒子、又は
一般式(2):WyOz{式中、Wはタングステンであり、Oは酸素であり、y及びzは、それぞれ正数であり、かつ2.45≦z/y≦2.999である}で表されるマグネリ相を有するタングステン酸化物の粒子
であってもよい。
微粒子の分散性を高める等の目的で、本発明の方法では、微粒子とその分散剤を含有する複合粒子を用いる。分散剤は、以下で説明される相溶化剤とは異なる物質が用いられるが、相溶化剤の種類に応じて、その物質を選択することができる。
本発明の方法では、相溶化剤を用いて微粒子の組成物中への分散性を高める。相溶化剤は、極性基含有ポリオレフィンから選択される。
本発明の方法によって得られる樹脂組成物には、ポリプロピレンが含まれる。ポリプロピレンとしては、例えば、ポリプロピレン(PP)ホモポリマー、ランダムポリプロピレン(ランダムPP)、ブロックポリプロピレン(ブロックPP)等を挙げることができる。
本発明の微粒子分散樹脂組成物は、微粒子、極性基含有樹脂、相溶化剤 、及びポリプロピレンを含み、相溶化剤は、極性基含有ポリオレフィンである。
本発明の微粒子分散樹脂組成物を含むフィルムは、上記のようにして得られた樹脂組成物を、フィルム化することによって得られる。フィルムの成形法は特に限定されないが、熱プレス法、単層又は多層インフレーション法、Tダイ法等を挙げることができる。また、本発明のフィルムは、上記の各成分を含むマスターバッチと他の樹脂とを混合して微粒子分散樹脂組成物を得て、これをフィルム化してもよい。
本発明の微粒子分散樹脂組成物を含む繊維は、例えば、上記のようにして得られた樹脂組成物を溶融紡糸することによって得ることができる。溶融紡糸においては、一般的に用いられる溶融紡糸装置を使用することが可能である。また、本発明の繊維は、上記の各成分を含むマスターバッチと他の樹脂とを混合して微粒子分散樹脂組成物を得て、これを溶融紡糸してもよい。
〈実施例1~4及び比較例1〉
六方晶のセシウム酸化タングステンCs0.33WO3が、水酸基及び/又はエポキシ基を有するアクリル系樹脂でコーティングされている複合粒子(住友金属鉱山株式会社、CWO(商標)YMDS―874)と、相溶化剤である無水マレイン酸変性ポリオレフィン(MA-g-PO)(三井化学株式会社、アドマー(商標)PF508)と、ランダムポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社、ウィンテック(商標)WFW5T)とを、表1に記載の配合量で配合し、実施例1~4及び比較例1の微粒子分散樹脂組成物を得た。なお、比較例1では、相溶化剤を使用しなかった。
〈赤外線吸収性〉
各例の微粒子分散樹脂組成物をミキサー混練機で混練した後、熱プレス機でフィルム化し、50μmの厚さの樹脂フィルムを得た。
各例の微粒子分散樹脂組成物を二軸押出機で混練した。そして、微粒子分散樹脂組成物の加工性を二軸押出機の混練トルク(吐出変動)の安定性で評価した。なお、混練時に混練トルクが変動すると、セシウム酸化タングステン濃度にバラつきが生じ、安定した製造ができない。混練トルクが安定している場合に「○」とし、混練トルクが不安定でセシウム酸化タングステン濃度にバラつきが生じている場合に「×」とした。
Claims (4)
- タングステン系酸化物粒子及びその分散剤を含む複合粒子、相溶化剤、並びにポリプロピレンを混練することを含み、
前記複合粒子の分散剤が、水酸基及び/又はエポキシ基を有しているアクリル系樹脂を含み、かつ
前記相溶化剤は、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、アイオノマー、又はこれらの組み合わせであり、かつ
前記ポリプロピレン100質量部に対して、0.01~10質量部の前記複合粒子、及び60~100質量部の前記相溶化剤を含む、
微粒子分散樹脂組成物の製造方法。 - タングステン酸化物粒子、極性基含有樹脂、相溶化剤、及びポリプロピレンを含み、
前記ポリプロピレン100質量部に対して、0.01~10質量部の前記極性基含有樹脂、0.01~10質量部の微粒子、及び60~100質量部の前記相溶化剤を含み、
前記極性基含有樹脂が、水酸基及び/又はエポキシ基を有しているアクリル系樹脂であり、
前記相溶化剤が、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、アイオノマー、又はこれらの組み合わせである、
微粒子分散樹脂組成物。 - 請求項2に記載の微粒子分散樹脂組成物を含む、フィルム。
- 請求項2に記載の微粒子分散樹脂組成物を含む、繊維。
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