JP7190758B2 - コーヒー豆の焙煎方法、焙煎コーヒー豆及び焙煎コーヒー豆粉砕物 - Google Patents
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Description
しないように工夫し海塩として析出させている。製造されるアミノ酸含有海塩はそのアミノ酸が有する豊かな味わいのため、通常の海塩製造方法において有するにがりの除去工程をあえて設ける必要がない。すなわちアミノ酸の豊かな味わいがにがりの苦味を掻き消するものである。取水した海水に一切何も加えず、海水中の水以外の成分を一切何も除去せずに、海水中に含まれている自然の成分をそのまま海塩として閉じ込めたまさに自然塩・天然塩と呼ぶに相応しい画期的な海塩を製造することができる。
このように得られたアミノ酸含有海塩をコーヒー豆の焙煎プロセスに用いることで焙煎コーヒー豆にこれまでになかった新しい豊かな味わいを提供できることを見出した。
本発明のコーヒー豆は、品種、生産地、生産工程は、特に限定されるものではなく、品種は、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種などいずれであってもよく特に限定されない。
本発明のコーヒー豆の焙煎方法は、コーヒー豆を加熱する第1の工程及び加熱後のコーヒー豆にアミノ酸を含む塩水を接触させる第2の工程を含むことを特長としている。
アミノ酸はうま味、甘味などの味覚の成分を有するため(図1参照)、様々なアミノ酸を含有することでよりふくよかな味わいを提供することができる。
このようなアミノ酸含有塩水は特許文献3,4に記載のとおり天然の海水から抽出できる。特に海底湧海水が豊富な場所ではこのようなアミノ酸含有塩水(海水)を取水することができる。本発明ではアミノ酸を含有する海水の水分を蒸発させて得たアミノ酸含有海塩から改めてアミノ酸を含有する塩水を作成してもよい。
また本発明のアミノ酸を含む塩水として天然のアミノ酸を含有する天然の海水を用いることもできる。このような海水は特許文献3,4で紹介されているように海底湧海水が豊富な場所などで入手が可能である。万一海水にゴミなどが含まれていた場合に備えて取水した海水をフィルターなどで濾過してもよいが基本的には海から取水したままの天然の海水をそのまま「アミノ酸を含む塩水」とするのが望ましい。このような海水を焙煎後(加熱後)のコーヒー豆に噴霧(又は散水)することでふくよかで味にしまりがあるまろやかな焙煎コーヒー豆を提供することができる。
本発明の焙煎コーヒー豆はアミノ酸含有海塩を含むことを特長としている。このような焙煎コーヒー豆は、典型的には実施例1の焙煎方法により得ることができる。アミノ酸を含む塩水を加熱後(焙煎後)のコーヒー豆に噴霧することにより、塩水中の水分が(その後の乾燥工程などを経て)蒸発しアミノ酸を含む塩成分(アミノ酸含有海塩)が焙煎コーヒー豆の表面又は内部に析出する。アミノ酸含有海塩を含む焙煎コーヒー豆とは焙煎コーヒー豆の表面にアミノ酸含有海塩が付着している又は焙煎コーヒー豆の内部にアミノ酸含有海塩が取り込まれていることを意味する。
また、本発明のアミノ酸含有海塩は、特許文献3,4のように天然の海水から水分を蒸発させて作成している場合、天然のアミノ酸含有海塩といえる。天然の海塩はミネラルを含み食卓塩のようなしょっぱさが抑制されているが、本発明の天然のアミノ酸含有海塩であればさらに天然のアミノ酸を含むためふくよかさとまろやかさを呈する。そのためこのような海塩と焙煎コーヒー豆を組み合わせると、コーヒーの酸味や苦味と天然のアミノ酸含有海塩の風味との相乗効果により、これまでにないふくよかなで味にしまりのあるまろやかな焙煎コーヒー豆を提供することができる。
上記の実施例で示したアミノ酸含有海塩中のアミノ酸の分量や成分比率の根拠となる実験データを示す。
図2に本願の実施例のアミノ酸含有海塩に含まれるアミノ酸の各成分の含有量(海塩100g当たり)を示す。試料1及び試料2はいずれもアミノ酸を含有する海底湧海水の水分をアミノ酸ができるだけ消失しないように蒸発させることで製造した海塩である。具体的には海水中に含まれるアミノ酸の分解温度以下で海水を加熱することで水分を蒸発させアミノ酸含有海塩をえた。海水中に含まれる各アミノ酸成分を取り込んだ海塩である。第1のアミノ酸群、第2のアミノ酸群及び第3のアミノ酸群を含有する海水の水分を蒸発させることにより、前記第1のアミノ酸群、前記第2のアミノ酸群及び前記第3のアミノ酸群を含有する海塩を製造することに成功した。すなわち、海水中に含まれる天然のアミノ酸のうま味成分だけでなく甘み成分も有効に活用しさらに自然感を有する海塩を提供する。
本発明のコーヒー豆の焙煎方法では、このようにして得られたアミノ酸含有海塩を水に溶解させた水溶液を「アミノ酸を含む塩水(アミノ酸含有塩水)」として採用することができる。また、本発明の焙煎コーヒー豆の実施例の一つはこのようなアミノ酸含有海塩を含む焙煎コーヒー豆である。
本発明のコーヒー豆の焙煎方法では、このような成分を持つアミノ酸含有海塩を水に溶解させた水溶液を「アミノ酸を含む塩水(アミノ酸含有塩水)」として採用することができる。また、本発明の焙煎コーヒー豆の実施例の一つはこのようなアミノ酸含有海塩を含む焙煎コーヒー豆である。
アミノ酸濃度(nM=nmol/L)× 各アミノ酸分子量(g/mol)÷ 1L当たり塩重量(1000×0.26g/L)× 100(塩100g当たり)=アミノ酸重量( ng / 塩100 g)。
1L当たりの塩重量は実際に用いた海水(海底湧海水)から求めた実測値である。
これまで説明してきた焙煎コーヒー豆をコーヒーミルなど公知な方法で粉砕する(挽く)ことで焙煎コーヒー豆粉砕物(粉状コーヒー)を得ることができる。コーヒー豆粉砕物にお湯を注ぐことコーヒー(飲料)を抽出することができる。
Claims (10)
- コーヒー豆を加熱する第1の工程及び加熱後のコーヒー豆にアミノ酸を含む塩水を接触させる第2の工程を含むコーヒー豆の焙煎方法であって、
前記第2の工程ではコーヒー豆の表面の温度が50℃以上200℃以下であることを特長とするコーヒー豆の焙煎方法。 - 前記アミノ酸を含む塩水は、アミノ酸含有海塩が水に溶解しているアミノ酸含有海塩水溶液であることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー豆の焙煎方法。
- 前記アミノ酸含有海塩水溶液におけるアミノ酸含有海塩の濃度は水100gに対して0.1g以上20g以下であることを特徴とする請求項2に記載のコーヒー豆の焙煎方法。
- 前記第2の工程は、塩水の噴霧又は散水により行われることを特長とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコーヒー豆の焙煎方法。
- 前記第2の工程の後はコーヒー豆に100℃以上の熱を加えないことを特長とする請求項1乃至4のいずれかに記載のコーヒー豆の焙煎方法。
- 前記アミノ酸は、アラニン(Ala)、アスパラギン(Asn)、グルタミン(Gln)、グリシン(Gly)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、アスパラギン酸(Asp)又はグルタミン酸(Glu)のいずれか1つ以上を含有することを特徴とする
請求項1乃至5のいずれかに記載のコーヒー豆の焙煎方法。 - 前記アミノ酸は、第1のアミノ酸群及び第2のアミノ酸群を含有するアミノ酸であって、前記第1のアミノ酸群がアラニン(Ala)、アスパラギン(Asn)、グルタミン(Gln)、グリシン(Gly)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)及びトレオニン(Thr)から構成され、前記第2のアミノ酸群がアスパラギン酸(Asp)又はグルタミン酸(Glu)のいずれか1つ以上から構成される、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコーヒー豆の焙煎方法。 - さらに第3のアミノ酸群を含有し、
前記第3のアミノ酸群がアルギニン(Arg)、ヒスチジン(His)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、リシン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、トリプトファン(Trp)、チロシン(Tyr)、バリン(Val)又はシステイン(Cys)のいずれか1つ以上から構成されることを特徴とする請求項7に記載のコーヒー豆の焙煎方法。 - 前記アミノ酸含有海塩は、アラニン(Ala)、アスパラギン(Asn)、グルタミン(Gln)、グリシン(Gly)、前記プロリン(Pro)、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)、アルギニン(Arg)、ヒスチジン(His)、イソロイシン(Ile)及びロイシン(Leu)、リシン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)並びにバリン(Val)を含み、その含有量が海塩100gに対してそれぞれ0.5μg以上100μg以下であることを特徴とする請求項2乃至3のいずれかに記載のコーヒー豆の焙煎方法。
- 前記アミノ酸を含む塩水は、天然のアミノ酸を含有している天然の海水であることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー豆の焙煎方法。
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世界2位のお塩の珈琲 召し上がれ,2019年,https://michinoeki-houhoku.jp/blog/?p=54556 |
塩珈琲 ドリップ,2022年06月07日,https://clay-shop.jp/view/item/000000001141 |
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