JP7189452B2 - コア、回転電気機械、及び静止器 - Google Patents

コア、回転電気機械、及び静止器 Download PDF

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Description

本開示は、コア、回転電気機械、及び静止器に関する。
従来、モータや発電機などの回転電気機械が知られている。特許文献1には、ステータ(固定子)とロータ(回転子)とを備え、圧縮機のケーシングに収容されたモータが開示されている。特許文献1のステータは、ステータコア(コア)を備えている。ステータコアの外周面の一部は、ケーシング(保持部材)の内周面に接触するように嵌め入れられて固定されている。
特開2019-180160号公報
上記特許文献1のモータでは、ステータとロータとの間に設けられたエアギャップに作用する電磁力に起因して振動が発生する。この振動は、コアを介して保持部材に伝達される場合があった。振動が保持部材に伝達されると、保持部材が振動し騒音が発生してしまう。
本開示の目的は、コアから保持部材に伝わる振動を抑制することである。
本開示の第1の態様は、
互いに積層される複数の電磁鋼板からなるとともに、保持部材(4,2a)に保持される積層体(12,22)を備え、
前記積層体(12,22)は、磁路を形成する磁路部(13)と、該磁路部(13)から突出して前記保持部材(4,2a)と連結する複数の連結部(30)を有し、
前記複数の連結部(30)のうち少なくとも1つが、弾性部(40)で構成され、
前記弾性部(40)は、前記複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により該積層方向に弾性変形する変形量が前記磁路部(13)における該変形量よりも大きい
ことを特徴とするコアである。
第1の態様では、コア(11,21)が振動した場合、弾性部(40)は、複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により該積層方向に弾性変形する変形量が磁路部(13)における該変形量よりも大きいので、弾性部(40)がコア(11,21)の振動を吸収できる。その結果、コア(11,21)から保持部材(4,2a)に伝わる振動を抑制できる。
本開示の第2の態様は、第1の態様のコア(11,21)において、
前記複数の連結部(30)は、第1方向に配列される第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)を含み、
前記第1連結部(31a)及び前記第2連結部(31b)は、前記第1方向に隙間(V)を介して配列される
ことを特徴とする。
第2の態様では、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)は第1方向に隙間(V)を介して配列されるので、第1方向の隙間(V)によって、弾性部(40)の弾性変形を許容できる。
本開示の第3の態様は、第2の態様のコア(11,21)において、
前記第1連結部(31a)及び前記第2連結部(31b)の両方が、前記弾性部(40)で構成される
ことを特徴とする。
第3の態様では、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)の両方が弾性部(40)で構成されるので、コア(11,21)の振動を弾性部(40)でより吸収できる。
本開示の第4の態様は、第2又は第3の態様のコア(11,21)において、
前記弾性部(40)は、前記第1方向の弾性変形の変形量が前記磁路部(13)における前記第1方向の弾性変形の変形量よりも大きい
ことを特徴とする。
第4の態様では、弾性部(40)における第1方向の弾性変形の変形量が、磁路部(13)における第1方向の弾性変形の変形量よりも大きいので、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)の隙間(V)によって弾性部(40)の第1方向の弾性変形を許容できる。
本開示の第5の態様は、第4の態様のコア(11,21)において、
前記第1方向は、前記積層方向である
ことを特徴とする。
第5の態様では、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)が、複数の電磁鋼板の積層方向に隙間(V)を介して配列される。これにより、この積層方向の隙間(V)によって弾性部(40)の積層方向の弾性変形を許容できる。
本開示の第6の態様は、第4の態様のコア(11,21)において、
前記積層体(12,22)は、筒状に形成され、
前記第1方向は、前記積層体(12,22)の周方向である
ことを特徴とする。
第6の態様では、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)が、積層体(12,22)の周方向に隙間(V)を介して配列される。これにより、この周方向の隙間(V)によって弾性部(40)における周方向の弾性変形を許容できる。
本開示の第7の態様は、第1~第6の態様のいずれか1つのコア(11,21)において、
前記弾性部(40)は、曲げ部(41)を有する
ことを特徴とする。
第7の態様では、弾性部(40)が曲げ部(41)を有することにより、コア(11,21)が振動した場合に、弾性部(40)が弾性変形できる。
本開示の第8の態様は、第7の態様のコア(11,21)において、
前記曲げ部(41)は、前記積層方向の一方側に曲げられた第1曲げ部(41a)と、前記積層方向の他方側に曲げられた第2曲げ部(41b)とを含む
ことを特徴とする。
第8の態様では、第1曲げ部(41a)が積層方向の一方側に曲げられ、第2曲げ部(41b)が積層方向の他方側に曲げられていることにより、弾性部(40)がより弾性変形しやすい。
本開示の第9の態様は、第1~第8の態様のいずれか1つのコア(11,21)において、
前記電磁鋼板は、板本体部(45)と、該板本体部(45)よりも板厚が薄い薄肉部(46)とを有し、
前記弾性部(40)は、前記薄肉部(46)を有する
ことを特徴とする。
第9の態様では、弾性部(40)が薄肉部(46)を有することにより、コア(11,21)が振動した場合に、弾性部(40)が弾性変形できる。
本開示の第10の態様は、第1~第9の態様のいずれか1つに記載のコア(11,21)を備えている
ことを特徴とする回転電気機械である。
本開示の第11の態様は、第1~第9の態様のいずれか1つに記載のコア(11,21)を備えている
ことを特徴とする静止器である。
図1は、実施形態1の圧縮機の縦断面図である。 図2は、実施形態1のモータの断面形状を模式的に示す横断面図である。 図3は、図2のII-II線矢視断面図である。 図4は、実施形態1の変形例1の図3に相当する断面図である。 図5は、実施形態1の変形例2の図3に相当する断面図である。 図6は、実施形態1の変形例3の図3に相当する断面図である。 図7は、実施形態1の変形例4の図3に相当する断面図である。 図8は、実施形態1の変形例5のモータの弾性部を拡大した横断面図である。 図9は、図8のVIII-VIII線矢視断面図である。 図10は、実施形態1の変形例6の図3に相当する断面図である。 図11は、実施形態2の図3に相当する断面図である。 図12は、実施形態2の変形例1の図3に相当する断面図である。 図13は、実施形態2の変形例2の図3に相当する断面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。
図1は、実施形態1の圧縮機(1)を示す。圧縮機(1)は、例えば、空気調和装置の冷媒回路(図示は省略)に設けられる。圧縮機(1)は、冷媒回路において、冷媒を圧縮する。圧縮機(1)は、図1に示すように、モータ(2)、圧縮機構(3)、およびケーシング(4)を備えている。
ケーシング(4)は、圧縮機構(3)とモータ(2)とを収容する容器である。ケーシング(4)は、モータ(2)の固定子(10)を保持する保持部材である。
ケーシング(4)は、密閉容器である。ケーシング(4)は、鉄などの金属によって形成されている。ケーシング(4)は、例えば、金属板(鉄等の板材)に、いわゆるロール加工を施して円筒状の部材を形成し、その円筒状部材の両端に鏡板(鉄等の金属)を溶接することで形成される。
圧縮機構(3)は、流体(この例では冷媒)を圧縮する。圧縮機構(3)には、種々の流体機械を採用可能である。例えば、圧縮機構(3)には、ロータリ式圧縮機構、スクロール式圧縮機構などを採用することができる。本例では、圧縮機構(3)は、ケーシング(4)の側面に設けられた吸入管(3a)から流体を吸入し、圧縮した流体をケーシング(4)内に吐出する。ケーシング(4)内に吐出された流体(冷媒)は、吐出管(3b)を介して吐出される。
-モータの構成-
モータ(2)は、回転電気機械の一例である。モータ(2)は、圧縮機構(3)を駆動する。モータ(2)は、磁石埋込型の回転電気機械である。モータ(2)は、図2に示すように、固定子(10)と、回転子(20)と、回転軸(2a)とを備えている。
回転軸(2a)は、回転子(20)を保持する保持部材である。回転軸(2a)は、鉄などの金属で形成されている。回転軸(2a)は、圧縮機構(3)にも連結されている。
以下の説明においては、軸方向とは、回転軸(2a)の軸心の方向を意味する。径方向とは、軸方向と直交する方向を意味する。外周側とは、軸心から遠離する側を意味する。内周側とは、軸心に近接する側を意味する。
〈回転子〉
回転子(20)は、回転子コア(21)と、永久磁石(26)とを備えている。永久磁石(26)は、回転子コア(21)に形成された貫通孔(磁石スロット(27))に収容されている。本例では、回転子(20)は、4つの永久磁石(26)を備えている。
回転子コア(21)は、積層体(22)を有する。積層体(22)は、円筒状の部材である。積層体(22)は、多数のプレート部材(以下、回転子用プレート(23)という)が、軸方向に積層されて構成されている。回転子コア(21)は、いわゆる積層コアである。
回転子用プレート(23)は、電磁鋼板によって構成されている。回転子用プレート(23)は、例えば、電磁鋼板をプレス加工することで製造できる。固定子コア(11)を製造する際には、回転子用プレート(23)同士は、例えば、カシメによって、互いを固定する。
回転子用プレート(23)には、磁石スロット(27)を形成するために、貫通孔が形成されている。回転子用プレート(23)の中央には、回転軸(2a)を挿入する貫通孔が形成されている。
〈固定子〉
固定子(10)は、固定子コア(11)と、コイル(16)とを備えている。固定子コア(11)が、本開示のコアに対応する。固定子コア(11)は、積層体(12)を有する。積層体(12)は、円筒状の部材である。積層体(12)は、多数のプレート部材(以下、固定子用プレート(17)という)が、軸方向に積層されて構成されている。言い換えると、固定子用プレート(17)の積層方向は、軸方向と概ね平行である。固定子コア(11)は、いわゆる積層コアである。
固定子用プレート(17)は、電磁鋼板によって構成されている。固定子用プレート(17)は、例えば、電磁鋼板をプレス加工することで製造される。固定子コア(11)を製造する際には、固定子用プレート(17)同士は、例えば、カシメによって、互いを固定する。
積層体(12)は、1つの磁路部(13)と、複数の連結部(30)とを備えている。
(磁路部)
磁路部(13)は、積層体(12)において磁路を形成する部分である。磁路部(13)は、複数の固定子用プレート(17)が隙間なく積層されている。磁路部(13)は、通過する磁束が平均の1/4以上となる部分である。磁路部(13)は、1つのバックヨーク部(13a)と、複数のティース部(13b)と、複数のツバ部(13c)とを有する。
バックヨーク部(13a)は、積層体(12)における外周側の部分である。バックヨーク部(13a)は、軸方向から見た平面形状が環状である。
各ティース部(13b)は、固定子コア(11)において、バックヨーク部(13a)の内周から径方向内方に伸びる直方体状の部分である。本例では、磁路部(13)は、6つのティース部(13b)を有する。各ティース部(13b)には、例えば、集中巻方式でコイル(16)が巻回される。相互に隣接するティース部(13b)間の空間は、コイル(16)を収容するためのコイル用スロット(15)である。
各ツバ部(13c)は、各ティース部(13b)の内周側に連続して、各ティース部(13b)の両側に張り出した部分である。ツバ部(13c)は、ティース部(13b)よりも幅(周方向の長さ)が大きく形成されている。ツバ部(13c)は、内周側の面が円筒面である。この円筒面は、回転子(20)の外周面(円筒面)と所定の距離(エアギャップ(G))を空けて対向している。
(連結部)
各連結部(30)は、積層体(12)の磁路部(13)とケーシング(4)とを連結している。具体的には、各連結部(30)がケーシング(4)の内周面に接触するように嵌め入れられて固定されている。これにより、固定子コア(11)がケーシング(4)に保持されている。連結部(30)は、1枚の固定子用プレート(17)において磁路部(13)と連続して形成されている。連結部(30)は、通過する磁束が平均の1/4未満となる部分である。
本例では、複数の固定子用プレート(17)は、第1固定子用プレート(17a)及び第2固定子用プレート(17b)を含む。第1固定子用プレート(17a)は、図2に示すように、軸方向から見て12個の連結部(30)を備えている。第2固定子用プレート(17b)は、連結部(30)を備えていない。積層体(12)は、図3に示すように、第1固定子用プレート(17a)と、第2固定子用プレート(17b)とが軸方向に交互に積層されている。言い換えると、積層体(12)を構成する固定子用プレート(17)のうち一部の固定子用プレート(17)が、連結部(30)を備えている。
図2に示すように、各連結部(30)は、バックヨーク部(13a)の外周に形成されている。各連結部(30)は、バックヨーク部(13a)の外周から径方向外方に突出している。複数の連結部(30)は、磁路部(13)の外周から放射状に形成されている。
各連結部(30)は、軸方向から見て積層体(12)の周方向に所定の間隔を空けて配置されている。言い換えると、複数の連結部(30)は、固定子コア(11)の周方向に隙間(V)を介して互いに配列されている。複数の連結部(30)は、第1横連結部(31a)及び第2横連結部(31b)を含む。第1横連結部(31a)及び第2横連結部(31b)は、周方向において隣り合って形成されている。第1横連結部(31a)と第2横連結部(31b)との間には、隙間(V)が形成されている。第1横連結部(31a)は、本開示の第1連結部に対応する。第2横連結部(31b)は、本開示の第2連結部に対応する。積層体(12)の周方向は、本開示の第1方向に対応する。
複数の連結部(30)は、固定子用プレート(17)の積層方向(軸方向)に一直線状に配列されている。複数の連結部(30)は、積層方向(軸方向)に隙間(V)を介して互いに配列されている。具体的には、複数の連結部(30)は、第1縦連結部(32a)及び第2縦連結部(32b)を含む。第2縦連結部(32b)は、積層方向において第1縦連結部(32a)と隣り合っている。第1縦連結部(32a)と第2縦連結部との間には、隙間(V)が形成されている。第1縦連結部(32a)は、本開示の第1連結部に対応する。第2縦連結部(32b)は、本開示の第2連結部に対応する。固定子用プレート(17)の積層方向は、本開示の第1方向に対応する。
(弾性部)
本例では、全ての連結部(30)が、弾性を有する弾性部(40)で構成されている。言い換えると、固定子コア(11)は、全ての弾性部(40)を介してケーシング(4)と連結されている。
弾性部(40)は、固定子用プレート(17)において磁路部(13)と一体に形成されている。弾性部(40)は、積層方向及び周方向に弾性変形する。弾性部(40)は、磁路部(13)よりも弾性変形しやすいように構成されている。具体的には、本実施形態の各弾性部(40)は、曲げ部(41)を有する。曲げ部(41)は、固定子用プレート(17)が折り曲げられた部分である。本例では、弾性部(40)は、2つの曲げ部(41)を有する。2つの曲げ部(41)は、第1曲げ部(41a)及び第2曲げ部(41b)を含む。
第1曲げ部(41a)は、弾性部(40)における内周側に形成されている。第1曲げ部(41a)は、軸方向(積層方向)の一方側(上側)に折り曲げられている。第2曲げ部(41b)は、弾性部(40)における第1曲げ部(41a)よりも外周側に形成されている。第2曲げ部(41b)は、軸方向(積層方向)の他方側(下側)に折り曲げられている。図2に示すように、第1曲げ部(41a)及び第2曲げ部(41b)において固定子用プレートを折り曲げた際に形成される線(折り曲げ線)は、積層体(12)の周方向に形成されている。言い換えると、第1曲げ部(41a)及び第2曲げ部(41b)は、磁路方向に対して概ね平行に折り曲げられている。
なお、ここで示す曲げ部(41)の数は単なる一例である。弾性部(40)は、1つの曲げ部(41)を有してもよい。この1つの曲げ部(41)は、軸方向の一方側又は他方側に折り曲げられていればよい。
ところで、モータ(2)が駆動すると、エアギャップ(G)に磁気吸引力が発生する。この磁気吸引力により固定子コア(11)は径方向に加振されやすくなる。この径方向の加振に伴って、固定子用プレート(17)では径方向の応力が発生しやすくなる。加えて、エアギャップ(G)における磁気吸引力の周方向成分により、固定子コア(11)は周方向にも加振される。この周方向の加振に伴い、固定子用プレート(17)では周方向の応力も発生する。言い換えると、固定子用プレート(17)では、積層方向に直交する方向に応力が発生する。
弾性部(40)は、板状であり、かつ積層方向の一方側又は他方側に折り曲げられているため、径方向に力を受けると積層方向の変形量が大きくなりやすい。言い換えると、弾性部(40)は、積層方向に直交する方向の力を受けると積層方向に弾性変形しやすい。具体的には、弾性部(40)及び磁路部(13)が積層方向に直交する方向の力を受けたとき、弾性部(40)における積層方向に弾性変形する変形量は、磁路部(13)における積層方向に弾性変形する変形量よりも大きい。
連結部(30)は弾性部(40)で構成されているので、弾性部(40)は、積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形する。これにより、固定子コア(11)の振動を吸収できる。その結果、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。
ここで、弾性部(40)は、2つ以上の曲げ部(41)を有することが好ましい。弾性部(40)が2つ以上の曲げ部(41)を有することにより、固定子用プレート(17)の板厚方向(積層方向)の振動と、固定子用プレート(17)の板厚方向と直交する方向(径方向)が連動しにくくなる。
図3に示すように、各弾性部(40)は、ケーシング(4)に対して下方に向かって斜めに接触している。具体的には、固定子用プレート(17)における板厚方向と直交する方向の端面が、ケーシング(4)と接触している。固定子用プレート(17)における板厚方向の端面は、ケーシング(4)と接触していない。
本例では、複数の弾性部(40)は、積層方向に一直線状に配列されている。複数の弾性部(40)は、積層方向に隙間(V)を介して互いに隣り合って配置されている。また、上端の第1固定子用プレート(17a)に形成された弾性部(40)の上部には、空間(S)が形成されている。上端と同様に、下端の第1固定子用プレート(17a)に形成された弾性部(40)の下部にも、空間(S)が形成されている。
積層方向に形成された弾性部(40)同士の隙間(V)、及び第1固定子用プレート(17a)の上端及び下端の空間(S)により、弾性部(40)が積層方向に弾性変形したときに、弾性部(40)の弾性変形を許容できる。言い換えると、積層方向に上記隙間(V)及び上記空間(S)が形成されていることにより、弾性部(40)の周辺の連結部(30)によって弾性部(40)の弾性変形が妨げられることを回避できる。
本例では、複数の弾性部(40)は、磁路部(13)から径方向外方に延びている。複数の弾性部(40)は、周方向に隙間(V)を介して互いに隣り合って配置されている。積層体(12)が振動したとき、弾性部(40)は、周方向において磁路部(13)よりも弾性変形しやすい。具体的には、弾性部(40)は、周方向の弾性変形の変形量が磁路部(13)における周方向の弾性変形の変形量よりも大きい。周方向に形成された弾性部(40)同士の隙間(V)により、弾性部(40)が周方向に弾性変形したときに、弾性部(40)の弾性変形を許容できる。言い換えると、周方向に上記隙間(V)が形成されていることにより、弾性部(40)の周辺の連結部(30)によって弾性部(40)の弾性変形が妨げられることを回避できる。
-実施形態1の特徴-
本実施形態の特徴(1)は、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)の少なくとも一方が弾性部(40)で構成され、弾性部(40)は、複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により該積層方向に弾性変形する変形量が磁路部(13)における該変形量よりも大きいことである。
本実施形態の特徴(1)によれば、固定子コア(11)が振動した場合、弾性部(40)は、複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形する変形量が磁路部(13)における該変形量よりも大きいので、弾性部(40)が固定子コア(11)の振動を吸収できる。その結果、固定子コア(11)から保持部材(4)に伝わる振動を抑制できる。
本実施形態の特徴(2)は、複数の連結部(30)は、第1方向に配列される第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)を含み、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)は、第1方向に隙間(V)を介して配列されることである。
本実施形態の特徴(2)によれば、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)は第1方向に隙間(V)を介して配列されるので、第1方向の隙間(V)によって、弾性部(40)の弾性変形を許容できる。
本実施形態の特徴(3)は、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)の両方が、弾性部(40)で構成されることである。
本実施形態の特徴(3)によれば、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)の両方が弾性部(40)で構成されるので、固定子コア(11)の振動を弾性部(40)でより吸収できる。
本実施形態の特徴(4)は、全ての連結部(30)が弾性部(40)で構成されていることである。
本実施形態の特徴(4)によれば、弾性部(40)があらゆる方向の振動を吸収できるので、より固定子コア(11)から保持部材(4)に伝わる振動を抑制できる。
本実施形態の特徴(5)は、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)は、第1方向に隙間(V)を介して配列されることである。
本実施形態の特徴(5)によれば、第1方向の隙間(V)によって、弾性部(40)における第1方向の弾性変形を許容できる。
本実施形態の特徴(6)は、弾性部(40)における第1方向の弾性変形の変形量が、磁路部(13)における第1方向の弾性変形の変形量よりも大きいことである。
本実施形態の特徴(6)によれば、第1連結部(31a)及び第2連結部(31b)の隙間(V)によって弾性部(40)の第1方向の弾性変形を許容できる。
本実施形態の特徴(7)は、第1方向は、複数の電磁鋼板の積層方向である。
本実施形態の特徴(7)によれば、積層方向の隙間(V)によって弾性部(40)の積層方向の弾性変形を許容できる。
本実施形態の特徴(8)は、積層体(12)は円筒状に形成され、第1方向は積層体(12)の周方向である。
本実施形態の特徴(8)によれば、周方向の隙間(V)によって、弾性部(40)における周方向の弾性変形を許容できる。言い換えると、周方向の隙間(V)によって、弾性部(40)同士が周方向に接触して弾性部(40)の弾性変形が妨げられることが回避できる
更に、固定子コア(11)が加振されたときに、周方向の隙間(V)によって、各弾性部(40)同士が周方向に接触することを回避できるので、各弾性部(40)が独立に振動を吸収できる。
本実施形態の特徴(9)は、弾性部(40)は曲げ部(41)を有することである。
本実施形態の特徴(9)によれば、弾性部(40)が曲げ部(41)を有することにより、固定子コア(11)が振動した場合に、弾性部(40)が弾性変形できる。
本実施形態の特徴(10)は、曲げ部(41)は磁路方向に対して概ね平行に折り曲げられていることである。
本実施形態の特徴(10)によれば、磁路方向に対して略直角に折り曲げる場合に比べ、電磁鋼板の磁気特性が悪化せず、モータの効率が低下することを抑制できる。
本実施形態の特徴(11)は、弾性部(40)は、磁路部(13)と一体に形成されている。
本実施形態の特徴(11)によれば、弾性部(40)を磁路部(13)と別体で構成する場合に比べ、固定子コア(11)をケーシング(4)に保持する際の同軸度の精度が悪化することを抑制できる。
-実施形態1の変形例-
〈変形例1〉
図4に示すように、本実施形態の固定子コア(11)では、弾性部(40)の曲げ部(41)は、固定子用プレート(17)が湾曲した部分でもよい。具体的には、第1曲げ部(41a)は、積層方向の一方(下方)に凸状となるように湾曲している。第2曲げ部(41b)は、積層方向の他方(上方)に凸状となるように湾曲している。
本変形例においても、弾性部(40)が複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形することで、振動が吸収される。これにより、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。
〈変形例2〉
図5に示すように、本実施形態の固定子コア(11)では、複数の連結部(30)が積層されてもよい。具体的には、積層体(12)は、2枚の第1固定子用プレート(17a,17a)と、2枚の第2固定子用プレート(17b,17b)とが軸方向に交互に積層されている。
本変形例における第1縦連結部(32a)は、2枚の第1固定子用プレート(17a,17a)における下側の第1固定子用プレート(17a)の連結部(30)である。本変形例における第2縦連結部(32b)は、2枚の第1固定子用プレート(17a,17a)における上側の第1固定子用プレート(17a)の連結部(30)である。第1縦連結部(32a)及び第2縦連結部(32b)の間には、隙間(V)が形成されている。なお、ここで示す第1固定子用プレート(17a)及び第2固定子用プレート(17b)の数は単なる一例である。
また、本変形例では、弾性部(40)は、4つの曲げ部(41)を有する。4つの曲げ部(41)は、第1曲げ部(41a)、第2曲げ部(41b)、第3曲げ部(41c)、及び第4曲げ部(41d)を含む。第1曲げ部(41a)及び第3曲げ部(41c)は、軸方向(積層方向)の一方側(下側)に折り曲げられている。第2曲げ部(41b)及び第4曲げ部(41d)は、軸方向(積層方向)の他方側(上側)に折り曲げられている。
本変形例においても、弾性部(40)が複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形することで、振動が吸収される。これにより、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。
第1縦連結部(32a)及び第2縦連結部(32b)の間に形成された積層方向の隙間(V)によって、弾性部(40)の弾性変形を許容できる。さらに、弾性部(40)は、3つ以上の曲げ部を有するので、第1縦連結部(32a)及び第2縦連結部(32b)の間に形成される隙間(V)を小さくできる。
〈変形例3〉
図6に示すように、本実施形態の固定子コア(11)では、各弾性部(40)は、ケーシング(4)に対して垂直に接触してもよい。具体的には、固定子用プレート(17)における板厚方向と直交する方向の端面が、ケーシング(4)に対して垂直に接触している。
本変形例においても、弾性部(40)が、複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形することで、振動が吸収される。これにより、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。
〈変形例4〉
図7に示すように、本実施形態の固定子コア(11)では、各弾性部(40)は、ケーシング(4)に対して平行に接触してもよい。具体的には、弾性部(40)は、縦断面の形状が略逆J字状である。弾性部(40)は、3つの曲げ部(41)と、接触部(42)とを有する。
3つの曲げ部(41)は、第1曲げ部(41a)、第2曲げ部(41b)、及び第3曲げ部(41c)を含む。第1曲げ部(41a)及び第2曲げ部(41b)の位置と曲げ方向は、実施形態1と同様である。第3曲げ部(41c)は、弾性部(40)における第2曲げ部(41b)よりも外周側に形成されている。第3曲げ部(41c)は、軸方向(積層方向)の他方側(下側)に、固定子用プレート(17)における板厚方向の端面の一部が、ケーシング(4)の内壁と平行になるように折り曲げられている。接触部(42)は、固定子用プレート(17)における板厚方向の端面の一部であり、ケーシング(4)の内壁と平行な部分である。接触部(42)は、ケーシング(4)の内壁と接触している。
本変形例においても、弾性部(40)が、複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形することで、振動が吸収される。これにより、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。加えて、本変形例では、弾性部(40)とケーシング(4)との接触面が大きいので、固定子コア(11)とケーシング(4)との保持力が大きい。
〈変形例5〉
図8及び図9に示すように、本実施形態の固定子コア(11)では、異なる固定子用プレート(17)の弾性部(40)同士が、軸方向視において周方向にずれていてもよい。
具体的には、積層体(12)を構成する複数の固定子用プレート(17)は、第1固定子用プレート(17a)及び第2固定子用プレート(17b)を含む。第1固定子用プレート(17a)及び第2固定子用プレート(17b)は、それぞれ複数の連結部(30)を備えている。積層体(12)は、第1固定子用プレート(17a)と、第2固定子用プレート(17b)とが軸方向に交互に積層されている。言い換えると、積層体(12)を構成する全ての固定子用プレート(17)が連結部(30)を備えている。
図8に示すように、第1固定子用プレート(17a)は、周方向に互いに隣り合う第1横連結部(31a)及び第3横連結部(31c)を有する。第1横連結部(31a)及び第3横連結部(31c)の間には、隙間(V)が形成されている。第2固定子用プレート(17b)は、周方向に互いに隣り合う第2横連結部(31b)及び第4横連結部(31d)を有する。第2横連結部(31b)及び第4横連結部(31d)の間には、隙間(V)が形成されている。
第1~第4横連結部(31a,31b,31c,31d)は、軸方向視において互いに周方向にずれている。言い換えると、第1~第4横連結部(31a,31b,31c,31d)は、積層方向に重なっていない。第1横連結部(31a)及び第2横連結部(31b)の間、第2横連結部(31b)及び第3横連結部(31c)の間、並びに第3横連結部(31c)及び第4横連結部(31d)との間にも、それぞれ隙間(V)が形成されている。
第1固定子用プレート(17a)及び第2固定子用プレート(17b)の全ての連結部(30)は、弾性部(40)で構成されている。第1固定子用プレート(17a)及び第2固定子用プレート(17b)の弾性部(40)は、それぞれ第1曲げ部(41a)及び第2曲げ部(41b)を有する。
図9に示すように、第1固定子用プレート(17a)の第1曲げ部(41a)は、軸方向(積層方向)の一方側(下側)に折り曲げられている。第2固定子用プレート(17b)の第1曲げ部(41a)は、軸方向(積層方向)の他方側(上側)に折り曲げられている。第1及び第2固定子用プレート(17a,17b)の第1曲げ部(41a,41a)は、互いに逆方向に折り曲げられている。
第1固定子用プレート(17a)及び第2固定子用プレート(17b)は、それぞれ積層方向に互いに隣り合う第1縦連結部(32a)、第2縦連結部(32b)、及び第3縦連結部(32c)を有する。第1縦連結部(32a)及び第2縦連結部(32b)の間、並びに第2縦連結部(32b)及び第3縦連結部(32c)の間には、それぞれ隙間(V)が形成されている。
本変形例においても、弾性部(40)が、複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形することで、振動が吸収される。これにより、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。
また、積層方向及び周方向に形成された弾性部(40)同士の隙間(V)、及び第1固定子用プレート(17a)の上端及び下端の空間(S)により、弾性部(40)が積層方向に弾性変形したときに、弾性部(40)の弾性変形を許容できる。
〈変形例6〉
図10に示すように、本実施形態の固定子コア(11)は、連結部(30)のうち一部の連結部(30)が弾性部(40)を構成してもよい。
具体的には、積層体(12)を構成する複数の固定子用プレート(17)は、第1固定子用プレート(17a)、第2固定子用プレート(17b)、及び第3固定子用プレート(17c)を含む。第1固定子用プレート(17a)及び第3固定子用プレート(17c)は、それぞれ複数の連結部(30)を備えている。第2固定子用プレート(17b)は、連結部(30)を備えていない。第1固定子用プレート(17a)の連結部(30)のみが、弾性部(40)で構成されている。
積層体(12)は、1枚の第1固定子用プレート(17a)と、1枚の第2固定子用プレート(17b)と、1枚の第3固定子用プレート(17c)と、2枚の第2固定子用プレート(17b,17b)が上から順に軸方向に積層され、この順で積層された固定子用プレートが下方に繰り返し積層されている。本変形例では、積層方向において、連結部(30)のうち一部の連結部(30)が弾性部(40)で構成されている。連結部(30)とケーシング(4)との接触面積のうち1/2以上の接触面積が、弾性部(40)を介してケーシング(4)と接触している。このように、連結部(30)とケーシング(4)との接触面積のうち1/2以上の接触面積が、弾性部(40)を介してケーシング(4)と接触していることが好ましい。
本変形例においても、弾性部(40)が、複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形することで、振動が吸収される。これにより、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。また、積層方向及び周方向に形成された弾性部(40)同士の隙間(V)、及び第1固定子用プレート(17a)の上端の空間(S)により、弾性部(40)が積層方向に弾性変形したときに、弾性部(40)の弾性変形を許容できる。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。本実施形態の固定子コア(11)は、実施形態1の固定子コア(11)において、弾性部(40)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の固定子コア(11)について、実施形態1の固定子コア(11)と異なる点を説明する。
図11に示すように、本例では、積層体(12)は、複数の第1固定子用プレート(17a)が軸方向に積層されている。第1固定子用プレート(17a)は、板本体部(45)と、薄肉部(46)とを有する。磁路部(13)は、複数の板本体部(45)が積層されて構成されている。薄肉部(46)は、板本体部(45)よりも板厚が薄い部分である。本例では、薄肉部(46)は、第1固定子用プレート(17a)における板厚方向の両側から板厚を減じるように構成されている。薄肉部(46)は、第1固定子用プレート(17a)の一部にプレス加工又は研磨等を施して板厚を薄くすることで形成される。本例では、薄肉部(46)の全体が連結部(30)である。薄肉部(46)同士の間には、隙間(V)が形成されている。
第1固定子用プレート(17a)の連結部(30)は、弾性部(40)で構成されている。本実施形態の各弾性部(40)は、薄肉部(46)を有する。本例では、薄肉部(46)全体が弾性部(40)である。
薄肉部(46)は、板本体部(45)よりも板厚が薄いので、径方向に力を受けると積層方向の変形量が大きくなりやすい。言い換えると、弾性部(40)は、積層方向に直交する方向の力を受けると積層方向に弾性変形しやすい。連結部(30)は弾性部(40)で構成されているので、弾性部(40)は、積層方向に直交する方向の応力により弾性変形する。これにより、固定子コア(11)の振動を吸収できる。その結果、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。
また、弾性部(40)同士の間に隙間(V)が形成され、第1固定子用プレート(17a)の上端及び下端にも空間(S)が形成されていることにより、弾性部(40)が積層方向に弾性変形したときに、弾性部(40)の弾性変形を妨げることなく許容できる。
-実施形態2の特徴-
本実施形態の特徴(1)は、弾性部(40)は薄肉部(46)を有することである。
本実施形態の特徴(1)によれば、弾性部(40)が薄肉部(46)を有することにより、コア(11,21)が振動した場合に、弾性部(40)が弾性変形できる。
-実施形態2の変形例-
〈変形例1〉
図12に示すように、本実施形態の固定子コア(11)では、薄肉部(46)は、固定子用プレート(17)における板厚方向の一方側から板厚を減じるように構成されてもよい。
具体的には、積層体(12)は、第1固定子用プレート(17a)と、第2固定子用プレート(17b)が軸方向に交互に積層されている。第1固定子用プレート(17a)は、板本体部(45)と、薄肉部(46)とを有する。薄肉部(46)は、板厚方向の一方側(上側)から板厚を減じるように構成されている。なお、薄肉部(46)は、板厚方向の他方側(下側)から板厚を減じるように構成してもよい。第2固定子用プレート(17b)は、板厚が一定である。
本例においても、第1固定子用プレート(17a)の薄肉部(46)が連結部(30)であり、弾性部(40)である。第2固定子用プレート(17b)において、第1固定子用プレート(17a)の薄肉部(46)に対応する部分が、連結部(30)である。
本例では、第2固定子用プレート(17b)の連結部(30)が第1縦連結部(32a)であり、第1固定子用プレート(17a)の連結部(30)が第2縦連結部(32b)である。第1縦連結部(32a)と第2縦連結部(32b)との間に隙間(V)が形成されている。
本変形例においても、弾性部(40)が複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形することで、振動が吸収される。これにより、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。また、第1固定子用プレート(17a)の弾性部(40)と第2固定子用プレート(17b)の連結部(30)との間の隙間(V)、及び第1固定子用プレート(17a)の上端の空間(S)により、弾性部(40)が積層方向に弾性変形したときに、弾性部(40)の弾性変形を許容できる。
〈変形例2〉
図13に示すように、本実施形態の固定子コア(11)では、薄肉部(46)は、固定子用プレート(17)に設けられた凹部(47)によって形成されてもよい。言い換えると、薄肉部(46)は、固定子用プレート(17)の外周側の端部まで形成されていなくてもよい。
具体的には、積層体(12)は、第1固定子用プレート(17a)と、第2固定子用プレート(17b)と、第3固定子用プレート(17c)とが軸方向に上から順に繰り返して積層されている。第1固定子用プレート(17a)及び第3固定子用プレート(17c)には、薄肉部(46)である凹部(47)が形成されている。
本変形例においても、弾性部(40)が複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により積層方向に弾性変形することで、振動が吸収される。これにより、固定子コア(11)からケーシング(4)に伝わる振動を抑制できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態1の固定子コア(11)において、複数の弾性部(40)は、互いに形状が同一でなくてもよく、曲げ部(41)の数も同一でなくてよい。
上記各実施形態の連結部(30)は、周方向において、連結部(30)のうち一部の連結部(30)が弾性部(40)で構成されていてもよい。
上記各実施形態の複数の弾性部(40)は、ケーシング(4)と接触しない弾性部(40)を有していてもよい。
上記各実施形態の固定子コア(11)において、弾性部(40)は、曲げ部(41)及び薄肉部(46)の両方を有していてもよい。
上記各実施形態の固定子コア(11)には、冷媒が通過するためのコアカットが形成されていてもよい。コアカットは、固定子コア(11)の外周面に径方向内方に切り欠かれた切欠きによって構成される。固定子コア(11)にコアカットが形成されている場合、連結部(30)は、コアカットを避けて形成される。
上記各実施形態及び変形例で説明した固定子コア(11)とケーシング(4)との連結構造は、回転子コア(21)と回転軸(2a)との連結に適用してもよい。回転子コア(21)と回転軸(2a)とを連結する場合には、保持部材は回転軸(2a)である。
上記各実施形態のモータ(2)において、固定子(10)及び回転子(20)の磁極数は、例示であってもよい。
上記各実施形態では、コアと保持部材との連結構造について、回転電気機械の一例としてモータを例に挙げて説明したが、連結構造の構成は発電機に適用してもよい。
上記各実施形態及び変形例で説明したコアと保持部材との連結構造の構成は、静止器に適用してもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、及びその他の実施形態は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、コア、回転電気機械、及び静止器について有用である。
1 圧縮機
2 モータ(回転電気機械)
2a 回転軸(保持部材)
4 ケーシング(保持部材)
11 固定子コア(コア)
12 積層体
13 磁路部
21 回転子コア(コア)
30 連結部
31a 第1横連結部(第1連結部)
31b 第2横連結部(第2連結部)
32a 第1縦連結部(第1連結部)
32b 第2縦連結部(第2連結部)
40 弾性部
41 曲げ部
41a 第1曲げ部
41b 第2曲げ部
45 板本体部
46 薄肉部
V 隙間

Claims (11)

  1. 互いに積層される複数の電磁鋼板からなるとともに、保持部材(4,2a)に保持される積層体(12,22)を備え、
    前記積層体(12,22)は、磁路を形成する磁路部(13)と、該磁路部(13)から突出して前記保持部材(4,2a)と連結する複数の連結部(30)を有し、
    前記複数の連結部(30)のうち少なくとも1つが、弾性部(40)で構成され、
    前記弾性部(40)は、曲げ部(41)を有し、前記複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により該積層方向に弾性変形する変形量が前記磁路部(13)における該変形量よりも大きく、
    前記曲げ部(41)は、前記積層方向に曲げられるとともに、前記保持部材(4,2a)に接触しない
    ことを特徴とするコア。
  2. 請求項のコア(11,21)において、
    前記曲げ部(41)は、前記積層方向の一方側に曲げられた第1曲げ部(41a)と、前記積層方向の他方側に曲げられた第2曲げ部(41b)とを含む
    ことを特徴とするコア。
  3. 互いに積層される複数の電磁鋼板からなるとともに、保持部材(4,2a)に保持される積層体(12,22)を備え、
    前記積層体(12,22)は、磁路を形成する磁路部(13)と、該磁路部(13)から突出して前記保持部材(4,2a)と連結する複数の連結部(30)を有し、
    前記複数の連結部(30)のうち少なくとも1つが、弾性部(40)で構成され、
    前記弾性部(40)は、曲げ部(41)を有し、前記複数の電磁鋼板の積層方向に直交する方向の応力により該積層方向に弾性変形する変形量が前記磁路部(13)における該変形量よりも大きく、
    前記曲げ部(41)は、前記積層方向の一方側に曲げられた第1曲げ部(41a)と、前記積層方向の他方側に曲げられた第2曲げ部(41b)とを含む
    ことを特徴とするコア。
  4. 請求項1~のいずれか1つのコア(11,21)において、
    前記複数の連結部(30)は、第1方向に配列される第1連結部(31a,32a)及び第2連結部(31b,32b)を含み、
    前記第1連結部(31a,32a)及び前記第2連結部(31b,32b)は、前記第1方向に隙間(V)を介して配列される
    ことを特徴とするコア。
  5. 請求項のコア(11,21)において、
    前記第1連結部(31a,32a)及び前記第2連結部(31b,32b)の両方が、前記弾性部(40)で構成される
    ことを特徴とするコア。
  6. 請求項又はのコア(11,21)において、
    前記弾性部(40)は、前記第1方向の弾性変形の変形量が前記磁路部(13)における前記第1方向の弾性変形の変形量よりも大きい
    ことを特徴とするコア。
  7. 請求項のコア(11,21)において、
    前記第1方向は、前記積層方向である
    ことを特徴とするコア。
  8. 請求項のコア(11,21)において、
    前記積層体(12,22)は、筒状に形成され、
    前記第1方向は、前記積層体(12,22)の周方向である
    ことを特徴とするコア。
  9. 請求項1~のいずれか1つのコア(11,21)において、
    前記電磁鋼板は、板本体部(45)と、該板本体部(45)よりも板厚が薄い薄肉部(46)とを有し、
    前記弾性部(40)は、前記薄肉部(46)を有する
    ことを特徴とするコア。
  10. 請求項1~のいずれか1つに記載のコア(11,21)を備えている
    ことを特徴とする回転電気機械。
  11. 請求項1~のいずれか1つに記載のコア(11,21)を備えている
    ことを特徴とする静止器。
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