JP2005261158A - 回転機 - Google Patents

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繁 大熊
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慎二 道木
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Mitsuhiko Sato
光彦 佐藤
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Abstract

【課題】 ステータコアをステータハウジングに嵌合させることによってステータコアに発生する応力に起因する鉄損を効果的に低減し、効率低下を低減した回転機を提供する。
【解決手段】 ステータハウジングに嵌合されるステータコア100の外周面101には周方向に沿った切り欠き部130が設けられている。ステータコア100のステータヨーク102の径方向の厚みCと切り欠き部130の軸方向長さDは、[2×C≦D]を満足するように設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロータと、ステータと、ステータが嵌合されるステータハウジングとを備える回転機に関し、特に、このような回転機の効率を向上させる技術に関する。
一般的に、モータ等の回転機は、ロータ(回転子)と、ステータ(固定子)と、ステータを固定するステータハウジングを備えている。ステータをステータハウジングに固定する方法としては、例えば、ステータを構成するステータコア(例えば、ステータ鉄心)をステータハウジングに密着して嵌合させる方法が用いられる。
なお、本明細書では、ステータコアをステータハウジングに密着して嵌合させることによってステータコアをステーハウジングに固定することを、「嵌合」と表現する。
ステータコアをステータハウジングに嵌合する方法としては、種々の方法が用いられているが、エアコンや冷蔵庫等のコンプレッサに用いられるモータでは、「焼き嵌め」と呼ばれる方法が多用されている。
「焼き嵌め」によってステータコアをステータハウジングに嵌合させる場合には、例えば、断面の外周が円形形状を有するステータコアと、断面の内周が円形形状を有し、内周径が、ステータコアの外周径と略等しいか少し小さいステータハウジング(例えば、鉄管)を用意する。そして、まず、ステータハウジングを300℃〜500℃程度に熱することにより、ステータハウジングの内周径を拡大させる(膨張させる)。次に、この状態で、ステータハウジングの内周側にステータコアを挿入した後、ステータハウジングを冷却する。これにより、ステータハウジングの内周径が小さくなって(収縮することによって)ステータコアの外周面がステータハウジングの内周面に密着した状態(当接した状態)となり、ステータコアがステータハウジングに固定される。
常温時のステータハウジングの内周径と、焼き嵌め後におけるステータハウジングの内周径との差は、「焼き嵌めシロ」と称呼されている。ステータハウジングの内周径(設計寸法)とステータコアの外周径(設計寸法)は、この「焼き嵌めシロ」に応じて設定される。
ところで、ステータコアをステータハウジングに固定する方法としてこのような焼き嵌め方法を用いる場合、ステータハウジングの収縮力が、圧縮力としてステータコアに作用する。すなわち、ステータコアに、外周面から中心方向に向かう応力(圧縮応力)が発生する。
ステータコアにこのような応力が発生すると、ステータコアの磁気特性が劣化して鉄損が増加し、モータの効率が低下する。
従来、このようなステータコアに発生する応力によりモータの効率が低下するのを防止するために、ステータコア内部に、ステータコアに発生する応力を緩和させる孔を設けたモータが提案されている。(特許文献1参照)
特開2002−136013号公報
従来のモータは、ステータコア内部に、ステータコアに発生する応力を緩和させる孔を設けることによってモータ効率の低下を防止している。
本発明者は、ステータコアをステータハウジングに嵌合させることによって、ステータコアをステータハウジングに固定する、モータ等の回転機において、ステータコアに発生する応力による回転機の効率の低下を防止するための手法について、前記従来技術で用いられている方法以外の方法について種々検討した結果、ステータハウジングの内周面と当接するステータコアの外周面に、ステータハウジングの内周面との当接を回避する非当接部としての切り欠き部を設けることにより、回転機の効率の低下をより効果的に低減することができることを見い出した。
したがって、本発明は、ステータコアをステータハウジングに嵌合させることによりステータコアに発生する応力に起因するステータコアの鉄損を効果的に低減し、効率低下を効果的に低減した回転機を提供することを目的とする。
(請求項1に記載の発明)
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、ステータハウジング、ステータ、ロータを有する回転機が構成される。
ステータは、ステータヨークを有するステータコアにより構成され、ステータコアは、ステータハウジングに嵌合されている。
回転機には、モータや発電機等が含まれる。
この「ステータハウジング」は、内周面がステータコアの外周面の少なくとも一部に密着してステータコアを固定可能な形状であればよく、また、種々の材料で形成することができる。例えば、鉄、アルミ等により管状に形成された環状部材を広く包含する。
また「嵌合」とは、ステータコアの外周面の少なくとも一部がステータハウジングの内周面に密着することで固定されていれば足りる。ステータコアをステータハウジングに嵌合させる方法としては、焼き嵌め、圧入等種々の方法が用いられる。
また、一般的に、回転機のステータ(固定子)は、ステータヨークとティース(歯)を有するステータコア(ステータ鉄心とも称呼される)と、ティースによりステータコアの内周面側に形成されるスロットに配設された複数のコイルを有している。一般的に、ステータコアは、ロータ(回転子)が回転可能に配設される中空部を有するステータコアの断面形状を模して形成された薄板状の鋼板を積層状に多数重ね合わせることによって筒状の部材として構成されている。そして、ステータコアのスロットに配設されたコイルが通電され、コイルすなわちステータコアに磁界が発生することにより「ロータ」が回転駆動される。
このように構成された回転機では、上記従来の技術で記載したように、ステータコアがステータハウジングに嵌合されることによって発生する圧縮応力によりステータコアの磁気特性が劣化することで、回転機の効率低下等の種々の問題が発生していた。
そこで、本発明の回転機では、ステータコアの外周面に、周方向に沿った切り欠き部が設けられている。さらには、ステータコアのステータヨークの径方向の厚みCと切り欠き部の軸方向の長さDは、[2C≦D]を満足するように設定されている。
この「切り欠き部」は、ステータコアの外周面の少なくとも一部に周方向に沿って設けられていればよく、周方向に沿って全周にわたり設けられている場合、周方向に沿って一部に設けられている場合を広く含む。また、切り欠き部の数は、少なくとも1つであればよく、複数設けられている場合をも好適に包含する。切り欠き部の形状は、ステータコアの外周面に、ステータハウジングの内周面と当接しない部分(「非当接部」)が形成される形状であればよい。
なお、「切り欠き部」は、ステータコアの外周部分に設けられた、ステータハウジングの内周面と当接しない部分(「非当接部」)を意味するが、寸法公差によってステータハウジングの内周面と当接しない部分(例えば、本来真円状あるいは真直状に形成される部材が、寸法公差によって真円状あるいは真直状に形成されなかった場合の非当接部)は、除外される。
また、「ステータヨークの径方向の厚みC」は、ステータコアの内周側にスロットが設けられている場合には、スロットの底部からステータコアの外周面までの最短距離を示す。この「ステータコアの外周面」は、ステータコアがステータハウジングに当接する部分の外周面(例えば、円筒形状のステータコアの場合、ステータコアの外周側の円周面)を示し、ステータコアの外周面に設けられた切り欠き部の底面は除外される。なお、ステータヨークの径方向の厚みCは回転機固有の値として、回転機の仕様等に基づいて決定されている(例えば、ACモータでは、DCモータよりも厚みCが厚く構成されることが知られている)。
本発明の回転機では、ステータコアのステータヨークの厚みCに対応して、切り欠き部の軸方向の長さDを、回転機の効率低下を低減することができる値に容易に設定することができる。
そして、本発明の回転機では、ステータコアをステータハウジングに嵌合させる際、切り欠き部が設けられている部分では、ステータハウジングの内周面にステータコアの外周面が当接しない。すなわち、切り欠き部の幅に相当するステータコアの部分には、ステータコアの外周面から中心方向への圧縮力が直接印加されない。これにより、ステータコアに発生する圧縮応力を効果的に低減させることができ、ステータコアの鉄損を低減することができる。したがって、ステータコアに発生する圧縮応力に起因する回転機の効率の低下を効果的に低減可能な構成となっている。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の回転機において、周方向に沿った切り欠き部は、ステータコアの外周面の全周に設けられている。
これにより、ステータコアの外周面のうち、切り欠き部の軸方向長さDに対応する部分がステータハウジングの内周面に当接しないため、ステータコアに発生する圧縮応力をより効果的に低減させることができる。したがって、回転機の効率の低下を一層低減することができる。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の回転機において、周方向に沿った切り欠き部は、ステータコアの軸方向端部の少なくとも一方に設けられており、当該軸方向端部の少なくとも一方に設けられている切り欠き部の軸方向の長さの合計を前記長さDとしている。
本発明では、切り欠き部が、ステータコアの軸方向端部の一方あるいは両方に設けられている。そして、ステータコアの軸方向端部に設けられている切り欠き部の軸方向の長さの合計(軸方向端部の一方に設けられている場合にはその切り欠き部の軸方向の長さ、軸方向端部の両方に設けられている場合には、それらの切り欠き部の軸方向の長さの合計)が前述した長さDとなるように、各切り欠き部の軸方向の長さが選択される。
本発明によれば、ステータコアの軸方向端部の少なくとも一方に切り欠き部を設けているため、ステータコアをステータハウジングに容易に嵌合することができる。
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の回転機において、ステータコアの内周側にスロットが設けられており、スロットの底部とステータコアの外周面との最短距離を厚みCとする。
この「スロット」は、ステータコアの内周側に複数設けられており、通電することで磁界を発生するコイルが配設される。スロットは内周面に開口部が設けられつつ形成された凹部であり、コイルを配設可能な形状であれば足りる。
本発明によれば、内周面側にスロットが形成されているステータコアを備える回転機に対して、ステータコアにかかる応力を効果的に低減することができ、回転機の効率低下を低減することができる適切な切り欠き部を設けることができる。
(請求項5に記載の発明)
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれかに記載の回転機において、
切り欠き部の底面の軸方向端部の少なくとも一方には、周方向に沿った凹部が設けられている。
ステータコアの外周面に切り欠き部が設けられると、ステータコアの外周面と切り欠き部の境界の部分に発生する圧縮応力は、切り欠き部の軸方向端部の側面に沿ってステータコアの中心方向に伝達される。この場合、圧縮応力が、切り欠き部の底面側まで回り込み、圧縮応力の影響を受ける。そこで、本発明では、切り欠き部の底面の軸方向端部の少なくとも一方には、周方向に沿った凹部が設けられている。
この「切り欠き部の底面」、また、「切り欠き部の側面」は、いずれも平面の場合も曲面の場合も包含する。そして、「凹部を設ける切り欠き部の底面の軸方向端部」は、切り欠き部の底面の軸方向端部の領域を含むが、切り欠き部の底面と切り欠き部の側面との境界部分であるのが好ましい。凹部は、ステータコアの軸方向に沿った断面形状において、切り欠き部の底面側よりステータコアの中心側に凹状に形成されている。
また、「凹部」の幅としては、1又は複数の値を設定可能であり、1つの凹部につき複数の幅を有している場合(場所によって幅が違う場合)も含まれる。また、凹部は「切り欠き部の底面の軸方向端部」の両方に設けられていてもよいし、一方にのみ設けられていてもよい。さらに、「凹部」は周方向に沿って周方向の少なくとも一部に設けられていればよいが、全周にわたって設けられていることが好ましい。
本発明によれば、切り欠き部の底面の軸方向端部の少なくとも一方に凹部を設けることにより、ステータコアの外周面と切り欠き部の境界の部分に発生する圧縮応力が切り欠き部の底面側まで回り込むことを防止することができる。これにより、ステータコアの外周面に設けた切り欠き部によって、ステータコアに発生する圧縮応力を低減させる効果を高めることができる。また、これにより、切り欠き部の軸方向の長さDを小さくすることができるため、ステータハウジングの内周面と当接するステータコアの外周面の軸方向の長さを長くすることができ、ステータコアをステータハウジングに固定する固定力が増す。
(請求項6に記載の発明)
請求項6に記載の発明によれば、ステータハウジングと、ステータハウジングに嵌合されるステータと、ロータとを備えた回転機において、ステータを構成するステータコアの外周面には周方向に沿った切り欠き部が設けられ、切り欠き部の底面の軸方向端部の少なくとも一方には、周方向に沿った凹部が設けられている。
本発明によれば、ステータコアをステータハウジングに嵌合させる際、切り欠き部が設けられている部分では、ステータコアの外周面がステータハウジングの内周面と当接しない。すなわち、切り欠き部の軸方向の幅に相当するステータコアの部分には、ステータコアの外周面からステータコアの中心方向への圧縮応力が直接印加されない。これにより、ステータコアに発生する圧縮応力を効果的に低減させることができ、圧縮応力に起因する回転機の効率の低下を効果的に低減可能な構成となっている。また、切り欠き部の底面の軸方向端部の少なくとも一方に凹部を設けることにより、ステータコアの外周面と切り欠き部の境界の部分に発生する圧縮応力が切り欠き部の底面側まで回り込むことを防止することができる。これにより、ステータコアの外周面に設けた切り欠き部によってステータコアに発生する圧縮応力を低減させる効果を高めることができる。また、これにより、切り欠き部の軸方向の長さDを小さくすることができるため、ステータハウジングの内周面と当接するステータコアの外周面の軸方向の長さを長くすることができ、ステータコアをステータハウジングに固定する固定力が増す。
(請求項7に記載の発明)
請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜6のいずれかに記載の回転機であって、ステータコアは、焼き嵌めによってステータハウジングに嵌合される。
焼き嵌め方法を用いてステータコアをステータハウジングに嵌合させる場合に要求されるステータコアやステータハウジングの寸法公差は、圧入方法を用いてステータコアをステータハウジングに嵌合させる場合に要求される寸法公差ほど高くない。
本発明によれば、焼き嵌めによってステータコアをステータハウジングに嵌合させることにより、モータの製造が容易となる。
本発明によれば、ステータコアをステータハウジングに嵌合させることによりステータコアに発生する応力に起因する鉄損を効果的に軽減し、効率を効果的に向上させることができる回転機が提供されることとなった。
(第1の実施の形態)
以下に、本発明を実施するための最良の形態の一例につき、図1〜図8を参照しつつ説明する。本実施の形態では、一例として、ロータと、スロットにコイルが集中巻きされるステータコア(ステータ鉄心)100を用いて構成されるステータ(固定子)10とを有するモータについて説明する。本実施の形態に係るモータのステータ10の構造が図1に、ステータコア100の軸方向に直角な断面形状が図2に模式的に示される。また、図3には、ステータコア100の外周面に係る外周寸法(この場合、直径)A(mm)から切り欠き部の底部に係る外周寸法(この場合、直径)B(mm)を減じた長さ(A(mm)−B(mm))と、モータの効率の低下率(%)の相関関係のグラフを示す。また、図4、図5には、本実施の形態のステータコア100をステータハウジング(特に図示していない)に焼き嵌めにより嵌合させた(以下、「焼き嵌めする」と記載する)場合に、ステータコア100に発生する圧縮応力の伝達状態を示す。さらに、図6、図7には、図4、図5より厚みCが厚いステータコア100をステータハウジングに焼き嵌めした場合に、ステータコア100に発生する圧縮応力の伝達状態を示す。また、図8には、切り欠き部の軸方向の長さD(mm)と、モータの効率の低下率(%)の相関関係のグラフを示す。
本実施の形態のステータコア100は、概括的には、図2に示す断面形状を有する薄板状の電磁鋼板(0.25mm〜0.55mm程度の厚さ)を多数重ね合わせる(積層する)ことにより、内部にロータ(回転子)(図示省略)が回転可能に配設される中空部を有する、両端が開口している筒状の積層鉄心として形成される。本実施の形態では、ステータコア100は、軸方向に直交する断面形状において、内周面110及び外周面101が円形形状を有する略円筒形状に形成されている。
ステータコア100は、略円筒状のステータヨーク102と、ステータヨーク102からステータコア100の内周面側に突出して形成されているティース(歯)103を有している。このティース103によって、ステータコア100の内周面側に複数のスロット120が設けられている。このスロット120は、図1に示すコイル200を収容し保持するのに用いられる空間領域であり、スロット120にコイル200が配設されることでステータ10が構成される。なお、図2には、便宜上コイル200は図示していない。
図1に示すように、ステータコア100の外周面101には、周方向に沿った切り欠き部130が設けられている。本実施の形態では、切り欠き部130は、底面131と軸方向両端部の両方に設けられている側面132を有する溝状に形成されている。また、本実施の形態では、ステータコア100の外周面101の周方向全周にわたって設けられている。勿論、切り欠き部130の形状は溝状に限定されるものではなく、また、周方向の一部に設けられていてもよい。この切り欠き部130の軸方向(図1の左右方向)の長さを長さD(mm)とする。
また、ステータコア100の外周面101に係る外周寸法(本実施の形態では、直径)をA(mm)とし、切り欠き部130の底面131に係る外周寸法(本実施の形態では、直径)をB(mm)とする。また、図2に示すようにスロット120の底部(ステータヨーク102と対向する部分)121とステータコア100(したがって、ステータヨーク102)の外周面101との最短距離をステータヨーク102(あるいは、ステータコア100)の厚みC(mm)とする。
このうち、直径A、厚みCは、モータの仕様等に応じて決定される。
そこで、外周面101に係る直径A(mm)、ステータヨーク102の径方向の厚みC(mm)のステータコア100の外周面に形成する切り欠き部130の底面131の直径B(mm)の数値の設定方法について以下に説明する。
図3は、焼き嵌めシロが0.2mmの場合の、直径Aから直径Bを減じた長さ[直径A(mm)−直径B(mm)]と、モータ効率の低下率(%)[=(焼き嵌め前のモータ効率−焼き嵌め後のモータ効率)/焼き嵌め前のモータ効率×100]の相関関係を示している。図3では、直径Aから直径Bを減じた長さが焼き嵌めシロである0.2mmを超えると、急激にモータ効率の低下率が低減している。すなわち、[直径A(mm)−直径B(mm)]が焼き嵌めシロを超えると、ステータコア100の外周面101に発生する圧縮応力の影響が軽減され、モータ効率の低下率が低減されている。これにより、[式1]の関係を満足させることにより、モータ効率の低下率(%)を低減することができることがわかる。
焼き嵌めシロ寸法(mm)<[直径A(mm)−直径B(mm)] [式1]
但し、実際にステータコア100やステータハウジングを製造する際には、ステータコア100の真円度や真直度及び外径寸法等の機械公差や、ステータハウジングの真円度や真直度及び内径寸法等の機械公差を考慮する必要があるため、[直径A(mm)−直径B(mm)]は、好ましくは[式2]を満足させるとよい。
(焼き嵌めシロ寸法(mm)+機械公差(mm))
<[直径A(mm)−直径B(mm)] [式2]
この機械公差(mm)は、一般的に0.2〜0.6mm程度であることが知られている。
例えば、焼き嵌めシロ寸法(mm)が、上記した0.2mmの場合、機械公差(mm)を0.3mmとすれば、[式2]より
0.5mm<[直径A(mm)−直径B(mm)]
を満足する[直径A(mm)−直径B(mm)]の値を設定する。これにより、直径A(mm)が決定されれば、直径B(mm)の値を設定することができる。
なお、図3に示すグラフの範囲内では、[直径A(mm)−直径B(mm)]の数値が上記した[式1]、好ましくは[式2]を満足する値であれば、モータ効率の低下率(%)は、同様に効果的に低減されているが、[直径A(mm)−直径B(mm)]が更に大きくなると、ステータコア100の磁束の通路が狭くなりモータの出力が低下する。そこで、[直径A(mm)−直径B(mm)]の上限値は、モータの出力仕様等により決定される。すなわち、直径B(mm)の最小値は、ロータ(回転子)が回転可能に配設される中空部の内周径や、切り欠き部130が設けられている部分のステータコア100の厚さ[(直径B(mm)−中空部の内周径(mm))/2]等に応じて決定される。
このように、ステータコア100をステータハウジングに焼き嵌めする場合、ステータコア100の、切り欠き部130が設けられていない外周面101にはステータハウジングが当接し、切り欠き部130の底面131にはステータハウジングの内周面が当接しないように、[式2]に基づいて[直径A(mm)−直径B(mm)]の数値が選択される。これにより、ステータコア100の外周寸法(例えば、直径)A(mm)が決定されれば、ステータコア100の外周面101に設ける切り欠き部130の底面131の外周寸法(例えば、直径)B(mm)の値を、モータ効率の低下率(%)を効果的に低減することができる値に設定することができる。
次に、切り欠き部130の軸方向の長さD(mm)の数値の設定について以下に説明する。
なお、以下では、図4、図6に示すステータコア100の切り欠き部130の軸方向の長さD(mm)はD1(mm)であり、図5、図7に示すステータコア100の切り欠き部130の軸方向の長さD(mm)はD2(mm)であり、D1(mm)<D2(mm)であるものとする。また、図4、図5に示すステータヨーク102の径方向の厚み(ステータコア100の径方向の厚み)C(mm)はC1(mm)であり、図6、図7に示すステータヨーク102の径方向の厚みC(mm)はC2(mm)であり、C1(mm)<C2(mm)であるものとする。
ここで、図6に示すように、ステータヨーク102の径方向の厚みC(mm)を厚くすると(C2(mm)とすると)、図4に示す場合と比較して(C1(mm)の場合と比較して)、ステータコア100の外周面101と切り欠き部130との境界部分に発生した圧縮応力が、切り欠き部130の底面131側に回り込み、切り欠き部130を設けることによってステータコア100に発生する圧縮応力を低減させる効果が低減する。
そこで、図5、図7に示すように、軸方向の長さD(mm)を大きくすることにより(長さD(mm)=D2(mm))、ステータコア100の外周面101と切り欠き部130との境界部分に発生した圧縮応力が切り欠き部130の底面131側まで回り込むことを防止することができる。これにより、切り欠き部130の効果を高めることができる。
以下に、ステータヨーク102の径方向の厚みC(mm)と切り欠き部130の軸方向の長さD(mm)の関係について説明する。
図8は、焼き嵌めシロが0.2mm、ステータコア100(したがって、ステータヨーク102)の外周面101の外周寸法(この場合、直径)Aが112.2mm、切り欠き部130の底面131の外周寸法(この場合、直径)Bが111.6mm、ステータヨーク102(したがって、ステータコア100)の径方向の厚みCが9.8mmの場合の、切り欠き部130の軸方向の長さD(mm)とモータ効率の低下率(%)の相関関係を示している。図8では、軸方向の長さD(mm)は、厚みCに2を乗じた値[2C]以上になると、モータ効率の低下率が急激に低減している。すなわち、モータ効率の低下が軽減されている。これにより、[式3]を満足することにより、モータ効率の低下率を低減することができることがわかる。
(2×厚みC(mm))≦軸方向の長さD(mm) [式3]
なお、外周面101の外周寸法(この場合、直径)Aが75mm〜160mmの範囲、及び切り欠き部130の底面131の外周寸法(この場合、直径)Bが前記した[式2]を満足する範囲、及びステータヨーク102(したがって、ステータコア100)の径方向の厚みCが0.06×A(mm)〜0.1×A(mm)の範囲であれば、同様に[式3]を満足することにより、モータ効率の低下率を低減することができる。
図5,図7に示すように、切り欠き部130の軸方向の長さD(mm)を大きくすると(長さD(mm)=D2(mm))、図4,6に示す場合(長さD(mm)=D1(mm)、但し、D2(mm)>D1(mm))と比較して、ステータコア100に発生する圧縮応力によるモータ効率の低下率が低減される。しかしながら、切り欠き部130の軸方向の長さDを大きくすると、ステータハウジングの内周面と当接するステータコア100の外周面101の面積が減少し、ステータコア100をステータハウジングに固定する力が低減する。
このため、切り欠き部130の軸方向の長さD(mm)は、モータの使用条件等に基づいて、ステータハウジングにステータコア100を固定する保持力が所定値となる長さ(上限値)以下の値に設定される。
このように、ステータコア100の外周寸法である直径A(mm)に基づいて、切り欠き部130の底面の外周寸法である直径B(mm)が決定され、ステータヨークの径方向の厚みC(mm)に基づいて、切り欠き部130の軸方向の長さD(mm)が決定されることによって、切り欠き部130の各寸法が決定される。
そして、図1及び図2に示すステータコア100について、例えば、ステータコア100の軸方向の長さD(mm)を、ステータヨーク102の径方向の厚みCの2.5倍の値(9.8mm×2.5=24.5mm)とするステータコア100を形成する場合、ステータコア100の電磁鋼板の厚さが1枚当たり0.5mmであるとすれば、49枚(24.5mm/0.5mm=49)の電磁鋼板を、直径B(mm)の寸法で型抜きする。残りの電磁鋼板は、直径A(mm)の寸法で型抜きする。そして、切り欠き部130を形成する位置では直径B(mm)の電磁鋼板を積層し、切り欠き部130が存在しない部分(ステータ鉄心100の外周面101に対応する部分)には直径A(mm)の電磁鋼板を積層することで、外周面101に切り欠き部130が設けられたステータコア100を形成することができる。
このようにして形成された、外周面101に切り欠き部130が設けられたステータコア100を用いてステータ10を構成したモータでは、ステータ10のステータコア100がステータハウジングに焼き嵌めされる際に、ステータハウジングの内周面と当接するステータコア100の外周面の面積が小さくなる。これにより、ステータハウジングとの当接により、外周面から中心方向への圧縮応力を受ける面積が低下し、ステータコア100の圧縮応力による磁気特性の劣化を抑制することができ、ステータコア100の鉄損を効果的に軽減することができる。したがって、ステータコア100をステータハウジングに嵌合させることによりステータコア100に発生する圧縮応力に起因するモータの効率の低下を、効果的に低減することができる。
(第2の実施の形態)
次に、切り欠き部130の底面131の軸方向端部に、周方向に沿った凹部を設けた第2の実施の形態について、図9、図10を用いて説明する。
図9には、本実施の形態に係るモータのステータ(固定子)10aの構造を模式的に示す。図10には、本実施の形態のステータ10aのステータコア100aがステータハウジング(特に図示していない)に焼き嵌めされるときに発生する圧縮応力の伝達状態を示す。
図9に示すように、ステータ10aのステータコア100aの外周面101aには、切り欠き部130aが設けられている。本実施の形態では、切り欠き部130aは、ステータコア100aの外周面に沿って全周に設けられており、底面131aと側面132aを有する溝状に形成されている。そして、切り欠き部130aの底面131aの軸方向端部に周方向に沿って凹部133aが設けられている。本実施の形態では、凹部133aは、切り欠き部130aの底面131aの軸方向両端部の、切り欠き部130aの底面131aと切り欠き部130aの側面132aとの境界部に、周方向に沿って全周に設けられている。凹部133aは、ステータコアの軸方向に沿った断面形状において、切り欠き部の底面側よりステータコア100aの中心側に凹状に形成されている。
なお、図9では、図1に示す第1の実施の形態と実質的に同一の構成要素には、同一符号を付してある。
凹部133aの軸方向の長さ(幅)は、適宜設定可能であるが、ステータコア100を構成する電磁鋼板1枚分(0.25(mm)〜0.55(mm)程度)以上あればよい。また、凹部133aの深さや数等も、適宜設定可能である。
切り欠き部130aの軸方向端部に凹部133aを設けることにより、図10に示すように、ステータコア100aの外周面101aと切り欠き部130aとの境界部に発生した圧縮応力が、切り欠き部130aの底面131a側(図10の下側)まで回り込むことを防止することができる。
したがって、ステータコア100aの外周面101aと切り欠き部130aとの境界部に発生した圧縮応力が切り欠き部130aの底面131側まで回り込む割合は、切り欠き部130aの軸方向の長さD(mm)が同じであっても、切り欠き部130aの軸方向端部に凹部133aを設けた場合の方が、切り欠き部130aの軸方向端部に凹部133aを設けていない場合(図1、図2に示した構成)に比べて少ない。すなわち、切り欠き部130aの軸方向端部に凹部133aを設けることにより、切り欠き部130aの軸方向端部に凹部133aを設けていない場合より、切り欠き部130aの軸方向の長さDを短くすることができる。この場合、ステータハウジングの内周面と当接するステータコア100aの外周面の面積を大きくすることができるので、ステータハウジングにステータコア100aを固定する力が大きくなり、ステータコア100aを強固に保持することができる。また、同一の保持力でよいならば、ステータコア100aの外周面101aの軸方向の寸法を短くして、D寸法を大きくできるので、応力による効率低下を低減することができる。
なお、本実施の形態は、第1の実施の形態のように、[(2×厚みC(mm))≦軸方向の長さD(mm)]の条件を満足していない場合でも、ステータコア100aに発生する圧縮応力に起因するモータ効率の低下を効果的に低減することができる。
本実施の形態では、切り欠き部130aの軸方向両端部(切り欠き部130aの底面131aと切り欠き部130aの側面132aとの境界部)に凹部133aが設けられている場合について説明したが、切り欠き部130aの軸方向の一方側端部に凹部133aが設けられていてもよい。
本発明は、第1及び第2の実施の形態で説明した構成に限定されることなく、種々の変更、追加、削除が可能である。
実施の形態では、図1,図9に示すように、ステータコア100、100aの軸方向の中央部分に溝状に形成された1つの切り欠き部130、130aが設けられている場合について説明したが、ステータコアに設ける切り欠き部の形状、数や軸方向の長さ等は適宜変更可能である。
例えば、底面と軸方向端部の両方に設けられた側面とにより形成される形状以外にも、底面と軸方向端部の一方に設けられた側面により形成される形状(ステータコアの軸方向端部の少なくとも一方の外周面を、周方向に沿って切り欠いた形状)や、底面のみにより形成される形状(ステータコアの外周面を、外周面に交差する平面で切り欠いた形状)等の形状を用いることができる。
また、ステータコアの軸方向端部の少なくとも一方に切り欠き部が設けられていてもよいし、複数の切り欠き部が設けられていてもよい。
例えば、図11に示すように、ステータコア100bの軸方向端部の両方に切り欠き部140、150が設けられていてもよい。この場合には、切り欠き部140、150の軸方向の長さの合計を、前記した軸方向の長さDとする。例えば、図11では、切り欠き部140の軸方向の長さをD1、切り欠き部150の軸方向の長さをD2とした場合、長さD1と長さD2を加算した値[D1+D2]を切り欠き部の軸方向の長さDとする。そして、また、ステータヨークの径方向の厚みCに対して、前記した[式3]が満足されるように切り欠き部の軸方向の長さDが決定される。
あるいは、図12に示すように、ステータコア100cの軸方向端部の一方に切り欠き部160が設けられていてもよい。この場合には、切り欠き部160の軸方向の長さを前述した長さDとする。
なお、図11、図12に示す切り欠き部140,150,160の底面の軸方向端部に、第2の実施の形態で説明した周方向に沿った凹部が設けられていてもよい。ところで、ステータコア100b,100cの軸方向端部に設けられている切り欠き部140,150,160は、底面と、底面の軸方向端部の一方側に設けられている側面とにより形成されている。このため、切り欠き部140,150,160では、凹部は、切り欠き部140,150,160の底面と、底面の軸方向端部の一方側側面との境界部に設けられる。例えば、図13に示すように、ステータコア100dの軸方向端部の両方に切り欠き部170、180が設けられている場合、切り欠き部170、180の底面と、底面の軸方向端部の一方側側面との境界部に凹部190が設けられる。勿論、凹部190は、切り欠き部170、180の底面と、底面の軸方向端部の一方側側面との境界部以外の部分にも設けられていてもよい。また、凹部190は、ステータコアの軸方向端部の両方に設けられている切り欠き部170、180の一方の切り欠き部のみに設けられていてもよい。
また、ステータコアの軸方向端部の少なくとも一方に切り欠き部を設けた場合には、ステータコアをステータハウジングに焼き嵌めする際に、ステータコアをステータハウジングに容易に挿入することができる。
また、ステータコアの外周部に複数の切り欠き部が設けられていてもよい。複数の切り欠き部が設けられる場合には、各切り欠き部の軸方向の長さの合計を前述した長さDとするのが好ましい。この場合、切り欠き部の数、各切り欠き部の軸方向の長さ、切り欠き部の底面の外周寸法、切り欠き部の深さ等はモータの仕様や圧縮応力による効率の低下率等に応じて適宜設定される。
なお、ステータコアの外周面の軸方向端部を除いた部分に切り欠き部が設けられる構成を用いる場合には、ステータコアの外周面の軸方向端部の両方がステータハウジングに当接するため、ステータコアの、ステータハウジングと当接する外周面の軸方向の長さが短かくても、ステータコアをステータハウジングに保持する保持力を確保することができる。一方、ステータコアの外周面の軸方向端部の少なくとも一方に切り欠き部が設けられる構成を用いる場合には、ステータコアの、ステータハウジングと当接する外周面の軸方向の長さを、ステータコアをステータハウジングに保持する保持力を確保できる長さに設定する必要がある。
また、図14、15に示すように、冷媒用の通路が軸方向に設けられたステータコアを用いることもできる。この場合には、ステータヨーク(ステータコア)の径方向の厚みCとしては、スロットの底部と、冷媒用の通路(図14では溝状の通路210が形成され、図15では外周面を、外周面に交差する平面で切り欠いた形状の通路220が形成されている)及び切り欠き部の底面を除くステータコアの外周面との最短距離が用いられる。この場合、切り欠き部は、冷媒用の通路と交差するように周方向に沿って全周に設けてもよいし、冷媒用の通路と交差しないように周方向に離散的に設けてもよい。
また、切り欠き部は、軸方向に設けられていてもよい。この場合には、ステータコアに発生する応力に起因する回転機の効率低下を低減するための切り欠き部と冷媒用の通路を兼用することもできる。
また、実施の形態では、ステータコアのスロットにコイルが集中巻きされる場合について説明したが、勿論、図16に示すような、ステータコアのスロットにコイルが分布巻きされる場合にも本発明を適用することができる。この場合のステータヨーク(ステータコア)の径方向の厚みCは、前述したように、スロットの底部とステータコア(ステータヨーク)の外周面との最短距離とする。
また、実施の形態では、焼き嵌めによってステータコアをステータハウジングに嵌合させる場合について説明したが、ステータコアをステータハウジングに嵌合させる方法は焼き嵌めに限定されない。例えば、圧入や冷やし嵌め等によってステータコアをステータハウジングに嵌合させることができる。このような場合においても、ステータコアに発生する圧縮応力に起因するステータコアの鉄損を効果的に低減し、モータ効率の低下を効果的に低減するために本発明を適用することができる。
また、実施の形態では、軸方向の長さ(幅)Dが同一である切り欠き部について説明したが、1つの切り欠き部が複数の軸方向の長さ(幅)を有していてもよい(場所によって幅が違っていてもよい)。例えば、図14、15に示すように、ステータコアに冷媒用の通路が軸方向に設けられている場合、該通路と切り欠き部が交差する部分近傍の切り欠き部の軸方向の長さ(幅)Dを他の部分の長さと異ならせる。この場合も、前記した[式3]を満足するように各長さが設定される。
また、切り欠き部や、切り欠き部の底面の軸方向端部の少なくとも一方に設けられる凹部は、ステータコアの全周に限定されず、周方向に沿って周方向の一部に設けられていてもよい。周方向に沿って周方向の一部に設けられている場合には、ステータコアの外周面に切り欠き部を設けることによってステータコア中の磁束の通路が減少するのを防止することができる。
また、切り欠き部や凹部の形状、寸法、数、配設位置等は種々変更可能である。
また、モータについて説明したが、本発明はモータ以外の種々の回転機に適用することができる。
第1の実施の形態に係るモータにおけるステータ10の全体構成を示す。 ステータ10のステータコア100の断面を示す。 ステータコア100の、外周面に係る直径A(mm)から切り欠き部の底面131に係る直径B(mm)を減じた長さ(A(mm)−B(mm))と、モータ効率の低下率(%)の相関関係のグラフを示す。 ステータコア100がステータハウジングに焼き嵌めされることによってステータコア100に発生する圧縮応力の伝達状態を示す。 切り欠き部130の軸方向の長さDが、図4に示す場合よりも長い場合に、ステータコア100がステータハウジングに焼き嵌めされることによってステータコア100に発生する圧縮応力の伝達状態を示す。 厚みC(mm)がC1(mm)より厚いC2(mm)のステータコア100がステータハウジングに焼き嵌めされることによってステータコア100に発生する圧縮応力の伝達状態を示す。 切り欠き部130の軸方向の長さD(mm)がD1(mm)より長いD2(mm)の場合に、ステータコア100がステータハウジングに焼き嵌めされることによってステータコア100に発生する圧縮応力の伝達状態を示す。 切り欠き部の軸方向の長さD(mm)と、モータ効率の低下率(%)の相関関係のグラフを示す。 第2の実施の形態に係るモータにおけるステータ10aの全体構成を示す。 ステータコア100aがステータハウジングに焼き嵌めされことによってステータコア100aに発生する圧縮応力の伝達状態を示す。 軸方向端部の両方に切り欠き部140,150が設けられているステータコア100bの全体構成を示す。 軸方向端部の一方に切り欠き部160が設けられているステータコア100cの全体構成を示す。 軸方向端部の両方に切り欠き部170,180が設けられ、さらに、切り欠き部170,180の底面の軸方向端部に凹部190が設けられているステータコア100dの全体構成を示す。 溝状の冷媒用の通路が外周面に軸方向に設けられているステータコアの径方向の厚みCを示す。 切欠状の冷媒用の通路が外周面に軸方向に設けられているステータコアの径方向の厚みCを示す。 分布巻きのステータコアを用いる際のステータコアの径方向の厚みCを示す。
符号の説明
10,10a,10b,10c,10d ステータ(固定子)
100,100a,100b,100c,100d ステータコア(ステータ鉄心)
101 外周面
102 ステータヨーク
103 ティース(歯)
120 スロット
121 底部
130,130a,140,150,160、170、180 切り欠き部
131,131a 底面
132,132a 側面
133a,190 凹部
200 コイル
210、220 冷媒用通路

Claims (7)

  1. ステータと、ロータと、ステータハウジングを備え、前記ステータは、ステータヨークを有するステータコアにより構成され、前記ステータコアは前記ステータハウジングに嵌合される回転機であって、
    前記ステータコアの外周面には周方向に沿った切り欠き部が設けられ、
    前記ステータヨークの径方向厚みCと前記切り欠き部の軸方向長さDは、[2C≦D]を満足するように設定されている回転機。
  2. 請求項1に記載の回転機であって、
    前記周方向に沿った切り欠き部は、前記ステータコアの外周面の全周に設けられている回転機。
  3. 請求項1又は2に記載の回転機であって、
    前記周方向に沿った切り欠き部は、前記ステータコアの軸方向端部の少なくとも一方に設けられており、当該軸方向端部の少なくとも一方に設けられている切り欠き部の軸方向長さの合計を前記長さDとする回転機。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の回転機であって、
    前記ステータコアの内周側にスロットが設けられており、
    前記スロットの底部と前記ステータコアの外周面との最短距離を前記厚みCとする回転機。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の回転機であって、
    前記切り欠き部の底面の軸方向端部の少なくとも一方には、周方向に沿った溝が設けられている回転機。
  6. ステータと、ロータと、ステータハウジングを備え、前記ステータは、ステータヨークを有するステータコアにより構成され、前記ステータコアは前記ステータハウジングに嵌合される回転機であって、
    前記ステータコアの外周面には周方向に沿った切り欠き部が設けられ、
    前記切り欠き部の底面の軸方向端部の少なくとも一方には、周方向に沿った溝が設けられている回転機。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の回転機であって、
    前記ステータコアは、焼き嵌めによって前記ステータハウジングに嵌合されている回転機。
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