JP7189049B2 - 有機ケイ素化合物、歯科用フィラー及び歯科用重合性組成物 - Google Patents

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本発明は、有機ケイ素化合物、歯科用フィラー及び歯科用重合性組成物に関する。
歯科分野において、歯科用コンポジットレジン等の歯科用重合性組成物の硬化体に抗菌性を付与することが求められている。
一方、4級アンモニウム塩が抗菌性を有することが知られている。
特許文献1には、有機珪素化合物で表面処理された無機粒子を含む歯科用修復材組成物が開示されている。ここで、有機珪素化合物は、一般式
CH=C(R)-COO-X-N-Y-Si(R・Z
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R及びRはそれぞれ同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示し、Rはメトキシ基又はエトキシ基を示し、Xは炭素数2~10のアルキレン基を示し、Yは炭素数4~30のアルキレン基を示し、Zは塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を示す。)
で表される。
特開2018-2642号公報
しかしながら、特許文献1の有機珪素化合物は、4級アンモニウム基が末端に存在していないため、歯科用修復材組成物の硬化体の抗菌性が低いという問題がある。
本発明の一態様は、歯科用重合性組成物の硬化体の抗菌性を向上させることが可能な有機ケイ素化合物を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、有機ケイ素化合物において、化学式
Figure 0007189049000001


で表される。

本発明の一態様によれば、歯科用重合性組成物の硬化体の抗菌性を向上させることが可能な有機ケイ素化合物を提供することができる。
次に、本発明を実施するための形態を説明する。
<有機ケイ素化合物>
本実施形態の有機ケイ素化合物は、一般式
Figure 0007189049000002
(式中、Rは、炭素数1~28のアルキル基であり、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルキル基であり、Rは、メトキシ基又はエトキシ基であり、Sは、単結合又は2価の有機基であり、Uは、(メタ)アクリロイル基又はビニルフェニル基であり、V及びWは、それぞれ独立に、2価の有機基又は単結合であり、Yは、(n+1)価の有機基であり、Zは、窒素原子、メチン基、又は、ベンゼンから1位、3位及び5位の水素原子を除いた基であり、Xは、ハロゲン化物イオン又はカルボン酸イオンであり、nは、1~5の整数である。)
ここで、n個の一般式

で表される基は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、3個のRは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Sにおける2価の有機基としては、例えば、フェニレン基等が挙げられる。
ここで、3個のSは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
V、Wにおける2価の有機基及びYにおける(n+1)価の有機基は、それぞれ独立に、炭素数が1~30であることが好ましい。
V、Wにおける2価の有機基としては、例えば、アルキレン基等が挙げられる。
なお、V、Wにおける2価の有機基は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、フェニル基等により置換されていてもよいし、エーテル結合、ウレタン結合、フェニレン基、イミノ基等を含んでいてもよい。
Yにおける(n+1)価の有機基としては、例えば、脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
なお、Yにおける(n+1)価の有機基は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、フェニル基等により置換されていてもよいし、エーテル結合、ウレタン結合、フェニレン基、イミノ基、芳香族炭化水素基、窒素原子等を含んでいてもよい。
本実施形態の有機ケイ素化合物は、重合性基U、4級アンモニウム基及びトリアルコキシシリル基が、3価の連結基Zを介して、結合しており、4級アンモニウム基が末端に存在しているため、歯科用重合性組成物の硬化体の抗菌性を向上させることができる。
本明細書及び特許請求の範囲において、(メタ)アクリロイル基は、メタクリロイル基又はアクリロイル基を意味する。
V及びWにおける2価の有機基の具体例を以下に示す。
Figure 0007189049000003
なお、V及びWにおける2価の有機基は、上記の具体例を組み合わせた基であってもよい。
Yにおける(n+1)価の有機基の具体例を以下に示す。
Figure 0007189049000004
なお、Yにおける(n+1)価の有機基は、上記の具体例を組み合わせた基であってもよい。
におけるハロゲン化物イオンとしては、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等が挙げられる。
におけるカルボン酸イオンとしては、例えば、アセテートイオン、プロピオネートイオン、ベンゾエートイオン等が挙げられる。
ここで、n個のXは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
一般式(1)で表される化合物の具体例を以下に示す。
Figure 0007189049000005
Figure 0007189049000006
<有機ケイ素化合物の合成方法>
本実施形態の有機ケイ素化合物の合成方法の一例として、Zが窒素原子であり、Xがハロゲン化物イオンであり、Sが単結合であり、n=1である場合の一般式(1)で表される化合物の合成方法の一例を説明する。
まず、塩基の存在下、化合物(A-1)と化合物(A-2)を求核置換反応させ、化合物(A-3)を合成する。
Figure 0007189049000007
次に、塩基の存在下、化合物(A-3)と化合物(A-4)を求核置換反応させ、化合物(A-5)を合成する。
Figure 0007189049000008
ここで、塩基としては、求核置換反応に適用することが可能な公知の化合物を用いることができる。
次に、本実施形態の有機ケイ素化合物の合成方法の他の例として、Zがベンゼンから1位、3位及び5位の水素原子を除いた基であり、Xがハロゲン化物イオンであり、Sが単結合であり、n=1である場合の一般式(1)で表される化合物の合成方法の一例を説明する。
まず、化合物(B-1)と化合物(B-2)をカップリング反応させ、化合物(B-3)を合成する。
Figure 0007189049000009
次に、化合物(B-3)と化合物(B-4)をカップリング反応させ、化合物(B-5)を合成する。
Figure 0007189049000010
次に、化合物(B-5)と化合物(B-6)をカップリング反応させ、化合物(B-7)を合成する。
Figure 0007189049000011
次に、塩基の存在下、化合物(B-7)と化合物(B-8)を求核置換反応させ、化合物(B-9)を合成する。
Figure 0007189049000012
ここで、塩基としては、求核置換反応に適用することが可能な公知の化合物を用いることができる。
次に、本実施形態の有機ケイ素化合物の合成方法の他の例として、Zがメチン基であり、Xがハロゲン化物イオンであり、Sが単結合であり、n=1である場合の一般式(1)で表される化合物の合成方法の一例を説明する。

まず、化合物(C-1)と化合物(C-2)をカップリング反応させ、化合物(C-3)を合成する。
Figure 0007189049000013
次に、化合物(C-3)と化合物(C-4)をカップリング反応させ、化合物(C-5)を合成する。
Figure 0007189049000014
次に、化合物(C-5)と化合物(C-6)をカップリング反応させ、化合物(C-7)を合成する。
Figure 0007189049000015
次に、塩基の存在下、化合物(C-7)と化合物(C-8)を求核置換反応させ、化合物(C-9)を合成する。
Figure 0007189049000016
ここで、塩基としては、求核置換反応に適用することが可能な公知の化合物を用いることができる。
<歯科用フィラー>
本実施形態の歯科用フィラーは、本実施形態の有機ケイ素化合物により、表面処理されている。
本実施形態の有機ケイ素化合物により、表面処理されるフィラーを構成する材料としては、特に限定されないが、ガラス、シリカ、アルミナ、タルク、クレー、マイカ、アルミニウム、鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、グラファイト、カーボンブラック、炭酸カルシウム等が挙げられる。
なお、本実施形態の有機ケイ素化合物を用いて、フィラーを表面処理する方法は、公知のシランカップリング剤を用いて、フィラーを表面処理する方法と同様である。
<歯科用重合性組成物>
本実施形態の歯科用重合性組成物は、本実施形態の有機ケイ素化合物、及び/又は、本実施形態の歯科用フィラーを含有する。このため、本実施形態の歯科用重合性組成物の硬化体は、抗菌性が高い。
本実施形態の歯科用重合性組成物は、必要に応じて、重合開始剤、本実施形態の歯科用フィラー以外のフィラー、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料等をさらに含有していてもよい。
本実施形態の歯科用重合性組成物に含まれる重合性化合物としては、特に限定されないが、(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本明細書及び特許請求の範囲において、(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有する化合物(例えば、モノマー、マクロモノマー)を意味する。
なお、(メタ)アクリレートが(メタ)アクリロイルオキシ基を複数有する場合、複数の(メタ)アクリロイルオキシ基は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
<(メタ)アクリレート>
(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、2-メチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-1,3-ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレート、ジ-2-(メタ)アクリロイルオキシエチル-2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、1,3,5-トリス[1,3-ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}-2-プロポキシカルボニルアミノヘキサン]-1,3,5-(1H,3H,5H)トリアジン-2,4,6-トリオン、2,2-ビス[4-(3-(メタ)アクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)フェニル]プロパン、N,N'-(2,2,4-トリメチルヘキサメチレン)ビス〔2-(アミノカルボキシ)プロパン-1,3-ジオール〕テトラメタクリレート、2,2'-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2-オキシパノンとヘキサメチレンジイソシアネートと2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとからなるウレタンオリゴマーの(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールとヘキサメチレンジイソシアネートと2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとからなるウレタンオリゴマーの(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本実施形態の歯科用重合性組成物中の(メタ)アクリレートの含有量は、0.5~70質量%であることが好ましく、10~60質量%であることがさらに好ましい。本実施形態の歯科用重合性組成物中の(メタ)アクリレートの含有量が0.5質量%以上であると、歯科用重合性組成物の硬化体の機械的強度が向上し、70質量%以下であると、その他の成分の含有量を確保することができ、歯科用重合性組成物としての性能が向上する。
(メタ)アクリレートとして、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤を使用することもできる。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤としては、特に限定されないが、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
本実施形態の歯科用重合性組成物中の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤の含有量は、0.5~10質量%であることが好ましく、1.5~5質量%であることがさらに好ましい。本実施形態の歯科用重合性組成物中の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤の含有量が0.5質量%以上であると、歯科用重合性組成物の硬化体の機械的強度が向上し、10質量%以下であると、その他の成分の含有量を確保することができ、歯科用重合性組成物としての性能が向上する。
<重合開始剤>
重合開始剤としては、化学重合開始剤及び/又は光重合開始剤を用いることができるが、光重合開始剤を用いることが好ましい。
<光重合開始剤>
光重合開始剤としては、特に限定されないが、ケトン系化合物、α-ジケトン系化合物、ケタール系化合物、アントラキノン系化合物、チオキサントン系化合物、ベンゾインアルキルエーテル系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物等が挙げられる。
ケトン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、ビス(4-ジメチルアミノフェニル)ケトン、4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
α-ジケトン系化合物としては、例えば、カンファーキノン、ベンジル、ジアセチル、アセナフテンキノン、9,10-フェナントラキノン等が挙げられる。
ケタール系化合物としては、例えば、ベンジルケタール、ジアセチルケタール、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルビス(β-フェニルエチル)ケタール、ベンジルビス(2-メトキシエチル)ケタール、4,4'-ジメチル(ベンジルジメチルケタール)等が挙げられる。
アントラキノン系化合物としては、例えば、アントラキノン、1-クロロアントラキノン、2-クロロアントラキノン、1,2-ベンズアントラキノン、1-ヒドロキシアントラキノン、1-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、1-ブロモアントラキノン等が挙げられる。
チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-ニトロチオキサントン、2-メチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、2-クロロ-7-トリフルオロメチルチオキサントン、チオキサントン-10,10-ジオキシド、チオキサントン-10-オキシド、2-エチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-ヒドロキシ-3-(3,4-ジメチル-9-オキソ-9H-チオキサンテン-2-イルオキシ)-N,N,N-トリメチル-1-プロパンアミニウムクロライド等が挙げられる。
ベンゾインアルキルエーテル系化合物としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。
アシルホスフィンオキシド系化合物としては、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6-トリメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,6-ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,6-ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等が挙げられる。
本実施形態の歯科用重合性組成物中の光重合開始剤の含有量は、0.1~10質量%であることが好ましく、0.2~5質量%であることがさらに好ましい。本実施形態の歯科用重合性組成物中の光重合開始剤の含有量が0.1質量%以上であると、歯科用重合性組成物の硬化体の機械的強度が向上し、10質量%以下であると、歯科用重合性組成物の保存安定性が向上する。
なお、重合開始剤として、光重合開始剤を用いる場合、光重合促進剤を併用してもよい。
<光重合促進剤>
光重合促進剤としては、特に限定されないが、N,N-ジメチル-p-トルイジン、トリエタノールアミン、トリルジエタノールアミン、4-ジメチルアミノ安息香酸メチル、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等の3級アミン、バルビツール酸、1,3-ジメチルバルビツール酸、1,3,5-トリメチルバルビツール酸、1,3,5-トリエチルバルビツール酸、5-ブチルバルビツール酸、1-ベンジル-5-フェニルバルビツール酸、1-シクロヘキシル-5-エチルバルビツール酸等のバルビツール酸誘導体等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
本実施形態の歯科用重合性組成物中の光重合促進剤の含有量は、0.1~5質量%であることが好ましく、0.2~1質量%であることがさらに好ましい。本実施形態の歯科用重合性組成物中の光重合促進剤の含有量が0.1質量%以上5質量%以下であると、歯科用重合性組成物の重合効率がさらに向上する。
<本実施形態の歯科用フィラー以外のフィラー>
本実施形態の歯科用フィラー以外のフィラーとしては、有機フィラー及び/又は無機フィラーを用いることができるが、無機フィラーを用いることが好ましい。
無機フィラーとしては、特に限定されないが、シリカ粉末、アルミナ粉末、ガラス粉末(例えば、バリウムガラス粉末、フルオロアルミノシリケートガラス粉末)等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
無機フィラーは、必要に応じて、シランカップリング剤により、表面処理されていてもよい。
本実施形態の歯科用重合性組成物中の上記フィラーの含有量は、0.1~20質量%であることが好ましく、0.5~10質量%であることがさらに好ましい。本実施形態の歯科用重合性組成物中の上記フィラーの含有量が0.1質量%以上20質量%以下であると、歯科用重合性組成物の硬化体の機械的強度がさらに向上する。
<歯科用重合性組成物の用途>
本実施形態の歯科用重合性組成物の用途としては、特に限定されないが、歯科用コンポジットレジン、歯科用セメント等が挙げられる。これらの中でも、歯科用コンポジットレジンが好ましい。

Claims (3)

  1. Figure 0007189049000017
    の何れか1つの化学式で表される、有機ケイ素化合物。
  2. 請求項1に記載の有機ケイ素化合物により、表面処理されている、歯科用フィラー。
  3. 請求項1に記載の有機ケイ素化合物、及び/又は、請求項2に記載の歯科用フィラーを含有する、歯科用重合性組成物。
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