JP7188200B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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本発明は、偏心軸が嵌挿されるブッシュと、回転軸と一体回転するバランサと、を有するスクロール型圧縮機に関する。
スクロール型圧縮機では、可動スクロールの渦巻壁と固定スクロールの渦巻壁の接触圧を適切に保つために、可動スクロールの公転半径を可変とする機構が採用されている。このような機構としては、回転軸の偏心軸と可動スクロールとの間にブッシュを設けた構造が知られている。ブッシュには、回転軸の一端面に設けられた偏心軸が嵌挿されている。ブッシュには軸受を介して可動スクロールが支持されている。そして、回転軸が回転すると、可動スクロールが偏心軸を中心に公転運動する。このとき、規定範囲内でのブッシュのスイングにより、可動スクロールの公転半径が変化するようになっている。
しかし、可動スクロールの公転運動に伴って発生する遠心力を受けて、ブッシュにおける偏心軸回りにモーメントが発生する。すると、回転軸を支持する軸受に荷重が加わる。回転軸を支持する軸受に加わる荷重を低減するため、例えば、特許文献1に開示されるように、ブッシュにバランサを一体化した構造が提案されている。回転軸が回転すると、バランサ一体型ブッシュが公転運動するが、バランサが遠心力によりスイングすることにより、ブッシュにおける偏心軸回りには、バランサの遠心力によるモーメントが、可動スクロールの遠心力によるモーメントと逆方向に発生する。すると、モーメントが相殺され、回転軸を支持する回転軸用軸受に加わる荷重を低減することができる。
ところが、バランサ一体型ブッシュは、ブッシュがスイングした際、バランサも同時にスイングする。バランサは、ブッシュよりも重量が大きいため、バランサのスイングにより、回転軸の振動が悪化しやすい。そこで、バランサとブッシュとを別体としたスクロール型圧縮機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2において、バランサは、回転軸に固定され、回転軸と一体回転する。このため、バランサのスイングが無くなるため、回転軸の振動の悪化が抑制される。
特開2014-173436号公報 特開2015-68248号公報
しかし、特許文献2に開示のスクロール型圧縮機においては、バランサをブッシュと別体としているため、可動スクロールに作用する遠心力によるモーメントをバランサによって相殺できず、回転軸を支持する回転軸用軸受に加わる荷重を低減できない。その結果として、回転軸用軸受に加わる荷重に耐え得るべく回転軸用軸受を大型化する必要が生じてしまう。
本発明の目的は、バランサのスイングに伴う回転軸の振動を抑制できるとともに、回転軸用軸受に加わる荷重を低減できるスクロール型圧縮機を提供することにある。
上記問題点を解決するためのスクロール型圧縮機は、回転軸と、前記回転軸の先端に設けられた偏心軸と、固定側基板、及び、前記固定側基板から起立した固定側渦巻壁を有する固定スクロールと、円盤状であって前記固定側基板と対向する可動側基板、前記可動側基板から前記固定側基板に向けて起立し、かつ前記固定側渦巻壁と噛み合う可動側渦巻壁、及び前記可動側基板から前記回転軸に向けて起立するとともに前記可動側基板の中心軸線周りに形成された筒状のボス部を有し、前記回転軸の回転によって流体を圧縮する可動スクロールと、前記回転軸が挿通された挿通孔を有し、当該挿通孔に前記回転軸を支持するための回転軸用軸受が設けられた軸支部材と、前記偏心軸が嵌挿された嵌挿孔を有するブッシュと、前記ボス部の内周面に外嵌されるとともに前記ブッシュの外周面に内嵌されたスクロール用軸受とを有し、前記可動側基板の中心軸線と前記偏心軸の中心軸線は異なっているスクロール型圧縮機であって、前記回転軸と一体回転するとともに前記回転軸の中心軸線を挟んで前記偏心軸と反対側に位置する主ウエイト部を有するバランサを備え、前記ブッシュは、前記スクロール用軸受の内周面に外嵌され、かつ前記嵌挿孔が軸線方向に形成された円筒部と、前記円筒部より径方向外側に配置された副ウエイト部と、を備え、前記嵌挿孔は、前記回転軸の回転に伴い前記可動スクロールに作用する遠心力により発生する前記偏心軸回りのモーメントと、前記回転軸の回転に伴い前記副ウエイト部に作用する遠心力により発生する前記偏心軸回りのモーメントが、それぞれ逆方向となる位置に設けられ、前記回転軸の軸線方向から見て、前記ブッシュの重心は、前記円筒部の中心と前記回転軸の中心を結んだ直線に対し、前記偏心軸の中心と同じ側に位置することを要旨とする。
これによれば、回転軸と一体のバランサの主ウエイト部により可動スクロールとの重量バランスを取ることができる。そして、バランサをブッシュと別体としたため、ブッシュと同時にバランサがスイングすることを無くし、バランサのスイングに伴う回転軸の振動を抑制できる。そして、可動スクロールに作用する遠心力により発生するモーメントと、副ウエイト部に作用する遠心力により発生するモーメントとが逆方向となるように、嵌挿孔の位置を調節した。この嵌挿孔の位置調節により、偏心軸回りのモーメントを相殺でき、回転軸を支持する回転軸用軸受に加わる荷重を低減できる結果、回転軸用軸受を小型化できる。
さらに、ブッシュの重心を、円筒部の中心と回転軸の中心とを結んだ直線に対し、偏心軸の中心と同じ側に位置させることで、副ウエイト部に作用する遠心力により発生する偏心軸回りのモーメントを大きくすることができる。その結果として、副ウエイト部を小型化させることができる。
また、スクロール型圧縮機について、前記回転軸の軸線方向から見て、前記副ウエイト部の重心は、前記円筒部の中心と前記回転軸の中心を結んだ直線に対し、前記偏心軸の中心と同じ側に位置するとよい。これにより、副ウエイト部に作用する遠心力により発生する偏心軸回りのモーメントをさらに大きくすることができ、結果として副ウエイト部を小型化させることができる。
また、スクロール型圧縮機について、前記回転軸の軸線方向から見て、前記副ウエイト部の全体は、前記円筒部の中心と前記回転軸の中心を結んだ直線に対し、前記偏心軸の中心と同じ側に位置するとよい。これにより、副ウエイト部に作用する遠心力により発生する偏心軸回りのモーメントをさらに大きくすることができ、結果として、副ウエイト部を小型化させることができる。
また、スクロール型圧縮機について、前記副ウエイト部は、前記円筒部の径方向に沿って当該円筒部の外周面から延びる肉薄部と、前記肉薄部よりも前記径方向外側に設けられ、かつ前記回転軸の軸線方向に沿う寸法が前記肉薄部よりも大きい肉厚部とを有し、前記回転軸の軸線方向から見て、前記肉厚部の全体が、前記円筒部の中心と前記回転軸の中心を結んだ前記直線に対し、前記偏心軸の中心と同じ側に位置していてもよい。
これによれば、ブッシュの製造公差や、ブッシュと回転軸との組付公差等によって、回転軸に対するブッシュの位置が多少変動しても、ブッシュの重心を、円筒部の中心と回転軸の中心を結んだ直線に対し、偏心軸の中心と同じ側に位置させることができる。また、これにより、副ウエイト部に作用する遠心力により発生する偏心軸回りのモーメントをさらに大きくすることができ、結果として、副ウエイト部を小型化させることができる。
上記問題点を解決するためのスクロール型圧縮機は、回転軸と、前記回転軸の先端に設けられた偏心軸と、固定側基板、及び、前記固定側基板から起立した固定側渦巻壁を有する固定スクロールと、円盤状であって前記固定側基板と対向する可動側基板、前記可動側基板から前記固定側基板に向けて起立し、かつ前記固定側渦巻壁と噛み合う可動側渦巻壁、及び前記可動側基板から前記回転軸に向けて起立するとともに前記可動側基板の中心軸線周りに形成された筒状のボス部を有し、前記回転軸の回転によって流体を圧縮する可動スクロールと、前記回転軸が挿通された挿通孔を有し、当該挿通孔に前記回転軸を支持するための回転軸用軸受が設けられた軸支部材と、前記偏心軸が嵌挿された嵌挿孔を有するブッシュと、前記ボス部の内周面に外嵌されるとともに前記ブッシュの外周面に内嵌されたスクロール用軸受とを有し、前記可動側基板の中心軸線と前記偏心軸の中心軸線は異なっているスクロール型圧縮機であって、前記回転軸と一体回転するとともに前記回転軸の中心軸線を挟んで前記偏心軸と反対側に位置する主ウエイト部を有するバランサを備え、前記ブッシュは、前記スクロール用軸受の内周面に外嵌され、かつ前記嵌挿孔が軸線方向に形成された円筒部と、前記円筒部より径方向外側に配置された副ウエイト部と、を備え、前記副ウエイト部は、前記円筒部の径方向に沿って当該円筒部の外周面から延びる肉薄部と、前記肉薄部よりも前記径方向外側に設けられ、かつ前記回転軸の軸線方向に沿う寸法が前記肉薄部よりも大きい肉厚部とを有し、前記回転軸の軸線方向から見て、前記肉厚部の全体が、前記偏心軸の中心と前記回転軸の中心を結んだ直線に対し、前記可動側基板の中心とは反対側に位置することを要旨としてもよい。
これによれば、回転軸と一体のバランサの主ウエイト部により可動スクロールとの重量バランスを取ることができる。そして、バランサをブッシュと別体としたため、ブッシュと同時にバランサがスイングすることを無くし、バランサのスイングに伴う回転軸の振動を抑制できる。そして、可動側基板の中心と可動スクロールの重心はほぼ同じであり、当該中心と反対側領域に肉厚部全体があれば、ブッシュの重心もその領域内にある。このため、回転軸の回転に伴い可動スクロールに作用する遠心力により発生する偏心軸回りのモーメントと、回転軸の回転に伴い副ウエイト部に作用する遠心力により発生する偏心軸回りのモーメントが、それぞれ逆方向となる。よって、偏心軸回りのモーメントを相殺でき、回転軸を支持する回転軸用軸受に加わる荷重を低減できる結果、回転軸用軸受を小型化できる。
また、スクロール型圧縮機について、前記肉厚部は、前記円筒部の径方向において少なくとも一部が前記ボス部の外周面と対向するように配置され、前記肉薄部は、前記回転軸の軸線方向における前記スクロール用軸受と前記回転軸との間に配置されていてもよい。
これによれば、ブッシュにおいて、その副ウエイト部の肉厚部をボス部の外周面より外側に配置しつつ、肉薄部の寸法を調節してスクロール用軸受と回転軸との間に配置している。よって、バランサが別体とされたブッシュにおいて、そのスイングを可能にしつつ回転軸用軸受に加わる荷重を低減させることを可能にしながら、その大型化が無く、結果としてスクロール型圧縮機の大型化もない。
また、スクロール型圧縮機について、前記可動側基板と前記軸支部材との間に前記可動スクロールを前記固定スクロールに向けて押し付けるための流体が導入される背圧室が形成され、前記背圧室に前記主ウエイト部及び前記副ウエイト部が配置されていてもよい。
これによれば、スクロール型圧縮機の既存の構成である背圧室内に主ウエイト部及び副ウエイト部を配置している。よって、主ウエイト部及び副ウエイト部を収容するための空間を、別に設ける必要がなく、主ウエイト部及び副ウエイト部の収容空間を設けるためにスクロール型圧縮機が大型化することがない。
また、スクロール型圧縮機について、前記可動スクロールは自転防止機構を備え、前記肉厚部は、前記回転軸の径方向において少なくとも一部が前記自転防止機構よりも内側に配置されていてもよい。
これによれば、ブッシュにおいて、その副ウエイト部の肉厚部を自転防止機構よりも内側に配置するため、スクロール型圧縮機の大型化もない。
本発明によれば、バランサのスイングに伴う回転軸の振動を抑制できるとともに、回転軸用軸受に加わる荷重を低減できる。
第1の実施形態のスクロール型圧縮機を示す平断面図。 回転軸と、バランサと、ブッシュとを示す分解斜視図。 回転軸と、バランサと、ブッシュとを示す図1の3-3線断面図。 第2の実施形態の回転軸と、バランサと、ブッシュとを示す断面図。 スクロール型圧縮機の別例を示す平断面図。
(第1の実施形態)
以下、スクロール型圧縮機を具体化した第1の実施形態を図1~図3にしたがって説明する。
図1に示すように、スクロール型圧縮機10は、流体が吸入される吸入口11a及び流体が吐出される吐出口11bが形成されたハウジング11を備えている。ハウジング11は、全体として略円筒形状である。ハウジング11は、有底円筒形状のモータハウジング12及びコンプレッサハウジング13を有している。モータハウジング12とコンプレッサハウジング13とは、互いに開口端同士が突き合わさった状態で組み付けられている。吸入口11aは、モータハウジング12の側壁部12a、詳細には当該側壁部12aのうちモータハウジング12の底部12b側の位置に設けられている。吐出口11bは、コンプレッサハウジング13の底部13aに設けられている。
スクロール型圧縮機10は、回転軸14と、吸入口11aから吸入された吸入流体を圧縮して吐出口11bから吐出する圧縮部15と、圧縮部15を駆動する電動モータ16とを備えている。回転軸14、圧縮部15及び電動モータ16は、ハウジング11内に収容されている。電動モータ16は、ハウジング11内において吸入口11a側に配置されており、圧縮部15は、ハウジング11内において吐出口11b側に配置されている。
回転軸14は、回転可能な状態でハウジング11内に収容されている。詳細には、ハウジング11内には、回転軸14を軸支する筒状の軸支部材21が設けられている。軸支部材21は、例えば圧縮部15と電動モータ16との間の位置にてハウジング11に固定されている。軸支部材21により、ハウジング11内にモータ収容室Sが区画されている。
軸支部材21には、回転軸14が挿通可能なものであって、回転軸用軸受としての第1軸受22が設けられた挿通孔23が形成されている。また、軸支部材21とモータハウジング12の底部12bとは対向しており、当該底部12bには円筒状の軸受筒部24が突出している。軸受筒部24の内側には第2軸受25が設けられている。回転軸14は、第1軸受22及び第2軸受25によって回転可能な状態で支持されている。
圧縮部15は、ハウジング11に固定された固定スクロール31と、固定スクロール31に対して公転運動が可能であり、流体を圧縮する可動スクロール32とを備えている。固定スクロール31は、回転軸14と同一軸線上に設けられた円盤状の固定側基板31aと、固定側基板31aから起立した固定側渦巻壁31bとを有する。同様に、可動スクロール32は、円盤状であって固定側基板31aと対向する可動側基板32aと、可動側基板32aから固定側基板31aに向けて起立した可動側渦巻壁32bとを備えている。また、可動スクロール32は、可動側基板32aから軸支部材21に向けて筒状に起立したボス部32cを備えている。ボス部32cは、軸支部材21の挿通孔23内に入り込んでいる。ボス部32cの内側にはスクロール用軸受17が設けられている。ボス部32cは、可動側基板32aの中心軸線N周りに形成されており、ボス部32cと可動側基板32aは中心軸線Nを共有する。
固定スクロール31と可動スクロール32とは互いに噛み合っている。詳細には、固定側渦巻壁31bと可動側渦巻壁32bとは互いに噛み合っており、固定側渦巻壁31bの先端面は可動側基板32aに接触しているとともに、可動側渦巻壁32bの先端面は固定側基板31aに接触している。そして、固定スクロール31と可動スクロール32とによって、流体を圧縮する圧縮室33が区画されている。
軸支部材21には、吸入流体を圧縮室33に吸入する吸入通路34が形成されている。また、軸支部材21の端面は、その内側空間にボス部32cが入り込んだ状態で可動側基板32aによって閉塞され、閉塞された空間に背圧室26が区画されている。この背圧室26には、高圧の制御ガスが導入され、この制御ガスにより、回転軸14の中心軸線Lの延びる方向に沿って可動スクロール32を固定スクロール31に押し付けるようになっている。なお、以下の説明において回転軸14の中心軸線Lの延びる方向を軸線方向と記載する。
また、可動スクロール32は、回転軸14の回転に伴って公転運動するように構成されている。回転軸14の一部は、軸支部材21の挿通孔23内において、圧縮部15に向けて突出している。そして、回転軸14における圧縮部15側の先端のうち回転軸14の中心軸線Lに対して偏心した位置には、偏心軸35が設けられている。偏心軸35の中心軸線Mは、回転軸14の中心軸線Lから径方向にずれているとともに、可動側基板32aの中心軸線Nとは異なったものである。偏心軸35にはブッシュ36及びスクロール用軸受17を介して可動スクロール32が回転可能に支持されている。
スクロール型圧縮機10は、可動スクロール32の公転運動を許容する一方、圧縮力が作用することによる可動スクロール32の自転を規制する自転防止機構28を備えている。なお、自転防止機構28は、複数設けられている。回転軸14が予め定められた正方向(時計回り)に回転すると、可動スクロール32が正方向に旋回する公転運動が行われる。可動スクロール32は、回転軸14の中心軸線Lの周りで時計回りに公転する。これにより、圧縮室33の容積が減少するため、吸入通路34を介して圧縮室33に吸入された吸入流体が圧縮される。圧縮された流体は、固定側基板31aに設けられた吐出ポート30aから吐出され、その後、吐出口11bから吐出される。固定側基板31aには、吐出ポート30aを覆う吐出弁30bが設けられている。圧縮室33にて圧縮された流体は、可動スクロール32に圧縮力を与えつつ吐出弁30bを押し退けて吐出ポート30aから吐出される。
電動モータ16は、回転軸14を回転させることにより、可動スクロール32を公転運動させるものである。電動モータ16は、回転軸14と一体的に回転するロータ51と、ロータ51を取り囲むステータ52とを備えている。ロータ51は、回転軸14に連結されている。ロータ51には永久磁石(図示略)が設けられている。ステータ52は、ハウジング11(詳細にはモータハウジング12)の内周面に固定されている。ステータ52は、筒状のロータ51に対して径方向に対向するステータコア53と、ステータコア53に捲回されたコイル54とを有している。コイル54は、回転軸14の軸線方向に沿ってステータコア53の両端面から突出するコイルエンド54aを有する。
スクロール型圧縮機10は、電動モータ16を駆動させる駆動回路としてのインバータ55を備えている。インバータ55は、ハウジング11、詳細にはモータハウジング12の底部12bに取り付けられた円筒形状のカバー部材56内に収容されている。インバータ55とコイル54とは電気的に接続されている。
次に、可動スクロール32の公転運動の重量バランスを取る機構について説明する。
偏心軸35は、ブッシュ36に形成された嵌挿孔36aに嵌挿されている。ブッシュ36は、嵌挿孔36aが軸線方向に貫通形成された円筒部37と、円筒部37より径方向外側に配置された副ウエイト部43を備え、副ウエイト部43は、円筒部37の外周面から延びる肉薄部39と、回転軸14の軸線方向に沿った厚さが肉薄部39より大きい肉厚部38を備える。
円筒部37の内周面は、偏心軸35の外周面に内嵌されるとともに、円筒部37の外周面はスクロール用軸受17の内周面に外嵌されている。ブッシュ36は、スクロール用軸受17によって回転可能に支持されている。なお、円筒部37の中心(中心軸線)は、可動側基板32aを、回転軸14の軸線方向に見た場合の可動側基板32aの中心と一致するとともに、可動スクロール32を、回転軸14の軸線方向に見た場合の重心と一致する。このため、円筒部37の中心軸線を「中心軸線N」と記載する。そして、回転軸14の軸線方向から見て、円筒部37の中心は中心軸線N上に位置する。
図3に示すように、ブッシュ36の嵌挿孔36aには、偏心軸35が嵌挿されているため、嵌挿孔36aの中心軸線は、偏心軸35の中心軸線Mと一致する。よって、嵌挿孔36aの中心軸線を「中心軸線M」と記載する。そして、回転軸14の軸線方向から見て、嵌挿孔36aの中心は中心軸線M上に位置する。嵌挿孔36aの中心軸線Mは、円筒部37の中心軸線Nよりも径方向の外寄りに位置する。詳細には、嵌挿孔36aの中心軸線Mは、円筒部37の中心軸線Nよりも副ウエイト部43寄りであり、かつ径方向に沿って中心軸線Nよりも後述のバランサ40から離れた位置にある。可動スクロール32の公転運動によってブッシュ36に荷重が加わったとき、円筒部37の中心軸線Nよりも荷重が加わる方向の先に偏心軸35があり、偏心軸35がブッシュ36を引っ張るように作用する。
そして、円筒部37の中心軸線N、つまり円筒部37の中心は、嵌挿孔36a及び偏心軸35の中心軸線M、つまり嵌挿孔36a及び偏心軸35の中心に対し、径方向へオフセットした位置にある。そして、回転軸14の軸線方向から見て、嵌挿孔36a及び偏心軸35の中心(中心軸線M)は、回転軸14の中心(中心軸線L)と円筒部37の中心(中心軸線N)とを結んだ直線Tよりも副ウエイト部43側に位置している。
図1又は図2に示すように、副ウエイト部43の肉薄部39は、円筒部37の外周面のうち、スクロール用軸受17よりも回転軸14に向けて突出した部分から径方向に沿って突出している。肉薄部39は薄板状であり、回転軸14の軸線方向においてスクロール用軸受17よりも回転軸14寄りに配置されている。肉薄部39は、回転軸14の軸線方向に厚さ方向が延びる状態で配置され、スクロール用軸受17と回転軸14との間に配置されている。
肉薄部39における円筒部37からの突出方向の先端は、スクロール用軸受17の外輪の外周面を軸支部材21の内周面側へ越えた位置にある。そして、肉薄部39の先端に肉厚部38が設けられている。肉厚部38は、ボス部32cの外周面より径方向外側で背圧室26に配置され、ボス部32cの外周面と、軸支部材21の内周面との間に配置されている。このため、肉厚部38は、円筒部37の径方向において一部がボス部32cの外周面と対向するように配置されている。また、肉厚部38の一部は、回転軸14の径方向において自転防止機構28よりも内側に配置されている。
回転軸14の軸線方向に沿った肉厚部38の寸法は、同じく回転軸14の軸線方向に沿った肉薄部39の寸法より大きい。言い換えると、回転軸14の軸線方向に沿った肉薄部39の寸法は、同じく回転軸14の軸線方向に沿った肉厚部38の寸法より小さい。つまり、肉薄部39は、回転軸14の軸線方向におけるスクロール用軸受17と回転軸14との間に配置されるとともに、肉厚部38よりも回転軸14の軸線方向において肉薄である。
ブロック状の肉厚部38は、肉薄部39よりも可動スクロール32側に突出した第1部38aと、肉薄部39よりも回転軸14側へ突出した第2部38bとからなる。回転軸14の径方向に沿った第1部38aの寸法は、回転軸14の径方向に沿った第2部38bの寸法より小さい。回転軸14の径方向に沿った第2部38bの寸法は、回転軸14の軸線方向に一定である。第2部38bは、回転軸14における圧縮部15側の端面よりも電動モータ16側に位置しており、回転軸14の一部と径方向に重合している。
図3に示すように、ブッシュ36を回転軸14の軸線方向に見て、ブッシュ36の重心Zは、副ウエイト部43の肉薄部39上に存在し、円筒部37の中心軸線Nよりも肉厚部38寄りに存在している。ここで、回転軸14の径方向に沿う断面上を通過する仮想平面として、ブッシュ36の重心Z及び副ウエイト部43の重心Xが存在する平面を想定する。ブッシュ36を回転軸14の軸線方向に見た場合、ブッシュ36の重心Z及び副ウエイト部43の重心Xは、仮想平面を上記直線Tを境にして分けた場合、直線Tに対し、偏心軸35の中心(中心軸線M)と同じ側に位置する。また、回転軸14の軸線方向から見て、肉厚部38の全体が、直線Tに対し、偏心軸35の中心(中心軸線M)と同じ側に位置する。
また、偏心軸35の中心(中心軸線M)と回転軸14の中心(中心軸線L)を結んだ直線Lbを想定する。回転軸14の軸線方向から見て、肉厚部38の全体が、直線Lbに対し、可動側基板32aの中心、つまり、円筒部37の中心(中心軸線N)とは反対側に位置する。可動側基板32aの中心は、可動スクロール32の重心と一致している。このため、直線Lbに対し、可動側基板32aの中心(円筒部37の中心)、ひいては可動側基板32aの重心とは反対側の領域に、肉厚部38の全体が位置し、ブッシュ36の重心Zも位置している。
上記構成のブッシュ36は、スクロール型圧縮機10の起動時や、可動スクロール32の速度変化等の条件変化が発生したとき、スイングする。ブッシュ36のスイングにより、可動スクロール32の公転半径が可変とされ、固定側渦巻壁31bと可動側渦巻壁32bの接触圧が適切に保たれる。なお、後述する凹部41aと第2部38bとの当接により、ブッシュ36のスイング範囲が規制されている。
回転軸14にはバランサ40が一体に固定されている。バランサ40は、回転軸14の軸線方向に見て半円状をなす主ウエイト部としてのバランサ本体41と、バランサ本体41とともにバランサ40を回転軸14に固定するための半円環状をなす保持部42とを有する。バランサ本体41には、可動スクロール32側の端面の一部を凹ませた凹部41aが形成されている。バランサ本体41の凹部41aには、ブッシュ36の肉厚部38のうち、第2部38bが入り込んでいる。ブッシュ36が備える肉厚部38は、バランサ40よりも体積が小さく、重量も小さい。そして、凹部41aで肉厚部38のスイングが許容されるようになっている。
バランサ40を回転軸14の軸線方向に見た場合、バランサ40の重心Vは、回転軸14の中心(中心軸線L)を挟んで、円筒部37の中心(中心軸線N)の反対側に存在している。円筒部37の中心軸線Nは、可動スクロール32の重心と一致するため、バランサ40の重心Vは、回転軸14の中心軸線Lを挟んで可動スクロール32の重心の反対側に存在している。また、バランサ本体41は、回転軸14の中心軸線Lを挟んで偏心軸35と反対側に位置する。
可動スクロール32の公転運動時、可動スクロール32は、バランサ本体41とは反対側に遠心力Faを受ける。同時に、バランサ本体41は、可動スクロール32とは反対側に遠心力Fcを受ける。よって、可動スクロール32の公転運動時は、可動スクロール32に作用する遠心力Faが、バランサ本体41に作用する遠心力Fcによって相殺され、可動スクロール32との重量バランスが取られるようになっている。
図3において、回転軸14は時計回りに回転し、それに伴いバランサ本体41も時計回りに回転する。凹部41aと第2部38bとの当接により、副ウエイト部43はバランサ本体41と一体に時計回りに回転する。一方で、可動スクロール32が時計回りに公転することで、偏心軸35回りには可動スクロール32に作用する遠心力FaによるモーメントMaが発生する。このモーメントMaの向きは、可動スクロール32の公転の向き、ひいては回転軸14の回転の向きと同じである。よって、円筒部37には、偏心軸35回りに時計回りのモーメントMaが作用する。
一方で、回転軸14の回転により、偏心軸35回りには副ウエイト部43が遠心力Fbを受け、モーメントMbが発生する。このモーメントMbの向きは、回転軸14の回転方向と逆向きであり、反時計回りである。ここで、回転軸14の軸線方向から見て、副ウエイト部43の重心Zを含め、副ウエイト部43の全体が直線Tに対し、偏心軸35の中心と同じ側に位置している。このため、副ウエイト部43に作用する遠心力Fbにより発生する偏心軸35回りのモーメントMbをより大きくできる。よって、可動スクロール32の公転運動により偏心軸35回りに発生する時計回りのモーメントMa、すなわち、可動スクロール32に作用する遠心力FaによるモーメントMaは、副ウエイト部43に作用する遠心力Fbにより偏心軸35回りに発生する反時計回りのモーメントMbと相殺され、結果として回転軸14の振動が低減される。そして、ブッシュ36の嵌挿孔36aは、可動スクロール32に作用する遠心力FaによるモーメントMaと、副ウエイト部43に作用する遠心力FbによるモーメントMbとが逆方向となる位置に形成されている。
なお、回転軸14の軸線方向から見て、ブッシュ36の肉厚部38の全体が、直線Lbに対し、可動側基板32aの中心(中心軸線N)とは反対側に位置している。これにより、ブッシュ36の重心Zも、直線Lbに対し、可動側基板32aの中心、ひいては可動スクロール32の重心とは反対側に位置している。つまり、可動スクロール32の重心とブッシュ36の重心Zが、回転軸14の軸線方向から見て、直線Lbに対し、それぞれ反対側に位置している。
可動スクロール32に作用する遠心力Faのベクトルは、回転軸14の中心(中心軸線L)と可動側基板32aの重心に概ね等しい中心(中心軸線N)を結ぶ直線上に概ね位置する。副ウエイト部43に作用する遠心力Fbのベクトルは、回転軸14の中心(中心軸線N)とブッシュ36の重心Zを結ぶ直線上に沿っている。可動側基板32aの重心(中心軸線N)と、ブッシュ36の重心Zは、直線Lbに対し、それぞれ反対側に位置しており、これらに作用する遠心力が生む偏心軸35の中心(中心軸線M)回りのモーメントMaとモーメントMbはそれぞれ逆方向となる。
副ウエイト部43の肉厚部38とスクロール用軸受17との干渉を回避するため、肉薄部39の先端をボス部32cの外周面を越えた位置まで延設する必要があり、回転軸14の径方向に沿った肉薄部39の長さは決まる。この肉薄部39の長さと肉厚部38の重量とで決まるモーメントが、可動スクロール32の公転運動によるモーメントを相殺できる大きさとなるように副ウエイト部43の重量を設定する。そして、副ウエイト部43の重量の調節は、回転軸14の軸線方向に沿う肉厚部38の寸法を調節することで行われる。
次に、スクロール型圧縮機10の作用について説明する。
電動モータ16への電力供給によって回転軸14が回転されると、ブッシュ36が回転軸14の回りを公転運動するとともに、可動スクロール32が公転運動する。また、バランサ40が回転軸14と一体回転する。すると、可動スクロール32に作用する遠心力Faが、バランサ本体41に作用する遠心力Fcによって相殺される。
また、可動スクロール32の公転運動時、速度変化等の条件変化時には、ブッシュ36がスイングし、可動スクロール32の公転半径を調整する。
上記第1の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1-1)回転軸14にバランサ40を一体に設け、バランサ40のバランサ本体41によって可動スクロール32との重量バランスを取るようにした。そして、バランサ40をブッシュ36と別体としたため、ブッシュ36と同時にバランサ40がスイングすることを無くし、バランサ40のスイングに伴う回転軸14の振動を抑制できる。
そして、ブッシュ36の重心Zを直線Tに対し、偏心軸35の中心(中心軸線M)と同じ側に位置させ、直線Tに対して副ウエイト部43側にてブッシュ36に遠心力Fbが作用するようにした。また、ブッシュ36に副ウエイト部43を設けるとともに、ブッシュ36の嵌挿孔36aの位置を、可動スクロール32に作用する遠心力FaによるモーメントMaと、副ウエイト部43に作用する遠心力FbによるモーメントMbとが逆方向となる位置に設けた。これにより、偏心軸35回りにモーメントが生じても相殺でき、回転軸14を支持する第1軸受22に加わる荷重を低減でき、第1軸受22を小型化できる。さらに、ブッシュ36の重心Zを直線Tに対し、偏心軸35の中心(中心軸線M)と同じ側に位置させることで、副ウエイト部43に作用する遠心力Fbにより発生する偏心軸35回りのモーメントMbを大きくすることができる。その結果として、副ウエイト部43を小型化させることができる。
(1-2)バランサ40を回転軸14と一体回転するようにした。バランサ40のスイングを無くすことができるため、バランサ40のスイングを加味して重量を小さくする必要がなくなり、可動スクロール32との重量バランスが取りやすくなる。
(1-3)可動スクロール32との重量バランスを取るためのバランサ本体41を背圧室26内に配置している。背圧室26は、スクロール型圧縮機10が備える既存の空間であるため、軸支部材21を大型化することなく、ひいてはスクロール型圧縮機10を大型化することがない。
(1-4)ブッシュ36の副ウエイト部43を背圧室26内に配置し、背圧室26内には、バランサ40及び副ウエイト部43が配置されている。背圧室26は、スクロール型圧縮機10が備える既存の空間であるため、バランサ40及び副ウエイト部43を収容するための空間を新たに設ける必要がなく、バランサ40及び副ウエイト部43の収容空間を設ける事に伴うスクロール型圧縮機10の大型化がない。
(1-5)ブッシュ36において、肉薄部39は肉厚部38よりも肉薄であり、肉厚部38はブロック状である。そして、肉薄部39及び肉厚部38は、バランサ40よりも体積が小さく、重量も小さい。よって、ブッシュ36の円筒部37にバランサ40を一体に設ける場合と比べると、副ウエイト部43がスイングすることによる重量バランスの変動を小さくでき、回転軸14の振動を抑制できる。
(1-6)バランサ40に凹部41aを設けたため、副ウエイト部43を、回転軸14の軸線方向に延長でき、副ウエイト部43の重量の調節が行いやすい。
(1-7)ブッシュ36の副ウエイト部43は、肉厚部38と肉薄部39とを有し、その副ウエイト部43は直線Tに対し偏心軸35の中心(中心軸線M)と同じ側に位置している。ブッシュ36を回転軸14に組付けたとき、ブッシュ36の製造公差や組付公差によって、ブッシュ36の位置が多少変動しても、ブッシュ36の重心Zを、直線Tに対し、偏心軸35の中心と同じ側に位置させることができる。
(1-8)回転軸14の軸線方向から見て、副ウエイト部43の重心Xを含め、副ウエイト部43の全体が直線Tに対し、偏心軸35の中心と同じ側に位置している。このため、副ウエイト部43に作用する遠心力Fbにより発生する偏心軸35回りのモーメントMbをより大きくでき、その結果として、副ウエイト部43を小型化できる。
(1-9)ブッシュ36の副ウエイト部43は、肉厚部38と肉薄部39とを有し、肉厚部38は、回転軸14の径方向において自転防止機構28よりも内側に配置されているため、スクロール型圧縮機10の大型化もない。
(1-10)回転軸14の軸線方向から見て、ブッシュ36の肉厚部38全体が、直線Lbに対し、可動側基板32aの中心(中心軸線N)とは反対側に位置している。これにより、ブッシュ36の重心Zも、直線Lbに対し、可動側基板32aの中心、ひいては可動スクロール32の重心とは反対側に位置している。可動スクロール32に作用する遠心力Faのベクトルは、回転軸14の中心(中心軸線L)と可動側基板32aの重心に概ね等しい中心(中心軸線N)を結ぶ直線上に概ね位置する。副ウエイト部43に作用する遠心力Fbのベクトルは、回転軸14の中心(中心軸線N)とブッシュ36の重心Zを結ぶ直線上に沿っている。可動側基板32aの重心(中心軸線N)と、ブッシュ36の重心Zは、直線Lbに対し、それぞれ反対側に位置しており、これらに作用する遠心力が生む偏心軸35の中心(中心軸線M)回りのモーメントMaとモーメントMbはそれぞれ逆方向となる。その結果として、副ウエイト部43を小型化させることができる。
(第2の実施形態)
次に、スクロール型圧縮機を具体化した第2の実施形態を図4にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様又は重複する部分についてはその詳細な説明を省略する。
図4に示すように、嵌挿孔36a及び偏心軸35の中心(中心軸線M)は、円筒部37の中心(中心軸線N)よりも径方向の外寄りに位置する。詳細には、回転軸14の軸線方向から見て、嵌挿孔36aの中心は、円筒部37の中心よりも副ウエイト部43寄りであり、かつ径方向に沿って中心軸線Nよりもバランサ40に近づいた位置にある。そして、円筒部37の中心は、嵌挿孔36aの中心に対し、径方向へオフセットした位置にある。そして、嵌挿孔36aの中心は、回転軸14の中心と円筒部37の中心とを結んだ直線Tよりも副ウエイト部43側に位置している。
円筒部37の中心(中心軸線N)と偏心軸35の中心(中心軸線M)とを結ぶ線分Laの長さは、第1の実施形態における円筒部37の中心(中心軸線N)と偏心軸35の中心(中心軸線M)とを結ぶ線分よりも長い。このため、嵌挿孔36a及び偏心軸35は、第1の実施形態と比較して回転軸14の端面上において、中心軸線L寄りに位置している。可動スクロール32の公転運動によってブッシュ36に荷重が加わったとき、偏心軸35は円筒部37を押すように作用する。また、ブッシュ36を回転軸14の軸線方向に見た場合、ブッシュ36の重心Zは、仮想平面を上記直線Tを境にして分けた場合、直線Tよりも偏心軸35の中心(中心軸線M)と同じ側に位置する。
上記構成において、可動スクロール32の公転運動時、回転軸14の回転に伴って可動スクロール32に作用する遠心力Faを受け、偏心軸35の回りにはモーメントMaが発生する。このモーメントMaは、回転軸14の回転方向と逆向きである。同時に、可動スクロール32の公転運動時、回転軸14の回転に伴って副ウエイト部43に作用する遠心力Fbを受け、偏心軸35の回りにはモーメントMbが発生する。このモーメントMbは、回転軸14の回転方向と同じ向きである。よって、可動スクロール32に作用する遠心力FaによるモーメントMaと、副ウエイト部43に作用する遠心力FbによるモーメントMbとは逆向きである。そして、ブッシュ36の嵌挿孔36aは、可動スクロール32に作用する遠心力FaによるモーメントMaと、副ウエイト部43に作用する遠心力FbによるモーメントMbとが逆方向となる位置に形成されている。具体的には、回転軸14の軸線方向から見て、ブッシュ36の肉厚部38の全体が、偏心軸35の中心(中心軸線M)と回転軸14の中心(中心軸線L)を結んだ直線Lbに対し、可動側基板32aの中心(中心軸線N)とは反対側に位置している。つまり、可動スクロール32の重心とブッシュ36の重心Zが、回転軸14の軸線方向から見て、直線Lbに対し、それぞれ反対側に位置している。すると、2つのモーメントMaとモーメントMbとが相殺される。
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態の(1-1)~(1-10)に記載と同様な効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(2-1)円筒部37の中心(中心軸線N)と偏心軸35の中心(中心軸線M)とを結ぶ線分Laは、第1の実施形態と比較して長い。このため、ブッシュ36がスイングしたときの角度が小さくても可動スクロール32の旋回半径を調整できる。
各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 各実施形態において、ブッシュ36を回転軸14の軸線方向に見た場合、ブッシュ36の重心Zが直線Tよりも偏心軸35の中心(中心軸線M)と同じ側に位置していれば、回転軸14の軸線方向に沿った肉薄部39の寸法や、回転軸14の径方向に沿った肉薄部39の寸法は変更してもよい。また、副ウエイト部43において、回転軸14の軸線方向に沿った寸法を一定とし、副ウエイト部43を肉厚部38及び肉薄部39の区画のない構成としてもよい。
○ 図5に示すように、第2の実施形態において、バランサ40は、モータ収容室Sにおける回転軸14の軸線方向に沿った電動モータ16と軸支部材21との間の空間に配設され、背圧室26内に存在しなくてもよい。バランサ40は、保持部42によって回転軸14に一体化されている。
このように構成した場合、背圧室26にバランサ40を配置した場合と比べると、バランサ40を無くした分だけ回転軸14の軸線方向に沿って背圧室26を縮小し、第1軸受22を可動スクロール32に近付けることができる。その結果、回転軸14の軸線方向に沿った第1軸受22と第2軸受25との距離を長くでき、第1軸受22とスクロール用軸受17との距離を短くできる。その結果、可動スクロール32に作用する圧縮力や遠心力に伴う第1軸受22及び第2軸受25に加わる荷重を減らすことができる。
なお、第1の実施形態において、バランサ40のバランサ本体41は、背圧室26より外、例えばモータ収容室Sに配置されていてもよい。
○ 各実施形態において、バランサ40と回転軸14とを別部材とし、保持部42によってバランサ40を回転軸14に保持させて、バランサ40と回転軸14を一体化したが、回転軸14とバランサ本体41とを一つの部材として一体形成してもよい。
○ 各実施形態において、円筒部37の径方向において肉厚部38の全体がボス部32cの外周面と対向するように配置されていてもよい。つまり、肉厚部38は第1部38aのみを備える構成であってもよい。
○ 各実施形態において、回転軸14の径方向において肉厚部38の全体が自転防止機構28よりも内側に配置されていてもよい。つまり、肉厚部38は第1部38aのみを備える構成であってもよい。
○ 各実施形態において、肉厚部38は、第1部38aと第2部38bに分けて構成されず、回転軸14の軸線方向に沿う寸法が肉厚部38全体で同じであってもよい。
○ 各実施形態のブッシュ36において、嵌挿孔36aは円筒部37を貫通していなくてもよい。
○ 各実施形態において、スクロール型圧縮機10は背圧室26を備えないタイプであってもよい。
○ 各実施形態において、可動スクロール32の重心とブッシュ36の重心Zが、回転軸14の軸線方向から見て、偏心軸35の中心と回転軸14の中心とを結んだ直線に対し、それぞれ反対側に位置していてもよい。
L…回転軸の中心軸線、N…可動側基板及び円筒部の中心軸線(可動スクロールの重心)、M…偏心軸の中心軸線、T…直線、V…バランサの重心、X…副ウエイト部の重心、Z…ブッシュの重心、10…スクロール型圧縮機、14…回転軸、17…スクロール用軸受、21…軸支部材、22…回転軸用軸受としての第1軸受、23…挿通孔、26…背圧室、28…自転防止機構、31…固定スクロール、31a…固定側基板、31b…固定側渦巻壁、32…可動スクロール、32a…可動側基板、32b…可動側渦巻壁、32c…ボス部、35…偏心軸、36…ブッシュ、36a…嵌挿孔、37…円筒部、38…肉厚部、39…肉薄部、40…バランサ、41…主ウエイト部としてのバランサ本体、43…副ウエイト部。

Claims (8)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸の先端に設けられた偏心軸と、
    固定側基板、及び、前記固定側基板から起立した固定側渦巻壁を有する固定スクロールと、
    円盤状であって前記固定側基板と対向する可動側基板、前記可動側基板から前記固定側基板に向けて起立し、かつ前記固定側渦巻壁と噛み合う可動側渦巻壁、及び前記可動側基板から前記回転軸に向けて起立するとともに前記可動側基板の中心軸線周りに形成された筒状のボス部を有し、前記回転軸の回転によって流体を圧縮する可動スクロールと、
    前記回転軸が挿通された挿通孔を有し、当該挿通孔に前記回転軸を支持するための回転軸用軸受が設けられた軸支部材と、
    前記偏心軸が嵌挿された嵌挿孔を有するブッシュと、
    前記ボス部の内周面に外嵌されるとともに前記ブッシュの外周面に内嵌されたスクロール用軸受とを有し、
    前記可動側基板の中心軸線と前記偏心軸の中心軸線は異なっているスクロール型圧縮機であって、
    前記回転軸と一体回転するとともに前記回転軸の中心軸線を挟んで前記偏心軸と反対側に位置する主ウエイト部を有するバランサを備え、
    前記ブッシュは、前記スクロール用軸受の内周面に外嵌され、かつ前記嵌挿孔が軸線方向に形成された円筒部と、
    前記円筒部より径方向外側に配置された副ウエイト部と、を備え、
    前記嵌挿孔は、前記回転軸の回転に伴い前記可動スクロールに作用する遠心力により発生する前記偏心軸回りのモーメントと、前記回転軸の回転に伴い前記副ウエイト部に作用する遠心力により発生する前記偏心軸回りのモーメントが、それぞれ逆方向となる位置に設けられ、
    前記回転軸の軸線方向から見て、前記ブッシュの重心は、前記円筒部の中心と前記回転軸の中心を結んだ直線に対し、前記偏心軸の中心と同じ側に位置することを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 前記回転軸の軸線方向から見て、前記副ウエイト部の重心は、前記円筒部の中心と前記回転軸の中心を結んだ直線に対し、前記偏心軸の中心と同じ側に位置する請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  3. 前記回転軸の軸線方向から見て、前記副ウエイト部の全体は、前記円筒部の中心と前記回転軸の中心を結んだ直線に対し、前記偏心軸の中心と同じ側に位置する請求項2に記載のスクロール型圧縮機。
  4. 前記副ウエイト部は、前記円筒部の径方向に沿って当該円筒部の外周面から延びる肉薄部と、前記肉薄部よりも前記径方向外側に設けられ、かつ前記回転軸の軸線方向に沿う寸法が前記肉薄部よりも大きい肉厚部とを有し、前記回転軸の軸線方向から見て、前記肉厚部の全体が、前記円筒部の中心と前記回転軸の中心を結んだ前記直線に対し、前記偏心軸の中心と同じ側に位置する請求項1~請求項3のうちいずれか一項に記載のスクロール型圧縮機。
  5. 回転軸と、
    前記回転軸の先端に設けられた偏心軸と、
    固定側基板、及び、前記固定側基板から起立した固定側渦巻壁を有する固定スクロールと、
    円盤状であって前記固定側基板と対向する可動側基板、前記可動側基板から前記固定側基板に向けて起立し、かつ前記固定側渦巻壁と噛み合う可動側渦巻壁、及び前記可動側基板から前記回転軸に向けて起立するとともに前記可動側基板の中心軸線周りに形成された筒状のボス部を有し、前記回転軸の回転によって流体を圧縮する可動スクロールと、
    前記回転軸が挿通された挿通孔を有し、当該挿通孔に前記回転軸を支持するための回転軸用軸受が設けられた軸支部材と、
    前記偏心軸が嵌挿された嵌挿孔を有するブッシュと、
    前記ボス部の内周面に外嵌されるとともに前記ブッシュの外周面に内嵌されたスクロール用軸受とを有し、
    前記可動側基板の中心軸線と前記偏心軸の中心軸線は異なっているスクロール型圧縮機であって、
    前記回転軸と一体回転するとともに前記回転軸の中心軸線を挟んで前記偏心軸と反対側に位置する主ウエイト部を有するバランサを備え、
    前記ブッシュは、前記スクロール用軸受の内周面に外嵌され、かつ前記嵌挿孔が軸線方向に形成された円筒部と、
    前記円筒部より径方向外側に配置された副ウエイト部と、を備え、
    前記副ウエイト部は、前記円筒部の径方向に沿って当該円筒部の外周面から延びる肉薄部と、前記肉薄部よりも前記径方向外側に設けられ、かつ前記回転軸の軸線方向に沿う寸法が前記肉薄部よりも大きい肉厚部とを有し、前記回転軸の軸線方向から見て、前記肉厚部の全体が、前記偏心軸の中心と前記回転軸の中心を結んだ直線に対し、前記可動側基板の重心とは反対側に位置するスクロール型圧縮機。
  6. 前記肉厚部は、前記円筒部の径方向において少なくとも一部が前記ボス部の外周面と対向するように配置され、前記肉薄部は、前記回転軸の軸線方向における前記スクロール用軸受と前記回転軸との間に配置される請求項4又は請求項5に記載のスクロール型圧縮機。
  7. 前記可動側基板と前記軸支部材との間に前記可動スクロールを前記固定スクロールに向けて押し付けるための流体が導入される背圧室が形成され、前記背圧室に前記主ウエイト部及び前記副ウエイト部が配置されている請求項6に記載のスクロール型圧縮機。
  8. 前記可動スクロールは自転防止機構を備え、前記肉厚部は、前記回転軸の径方向において少なくとも一部が前記自転防止機構よりも内側に配置される請求項6又は請求項7に記載のスクロール型圧縮機。
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