JP7188044B2 - 高圧下での加熱処理によるレスベラトロール誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
[1]レスベラトロールを含む溶液を1MPa以上600MPa以下の高圧下で加熱処理してレスベラトロール誘導体を生成させることを特徴とする、レスベラトロール誘導体の製造方法。
[2]加熱処理の温度が50℃以上100℃未満である、前記[1]に記載のレスベラトロール誘導体の製造方法。
[3]加熱処理の時間が1時間以上20時間以下である、前記[1]又は[2]に記載のレスベラトロール誘導体の製造方法。
[4]前記レスベラトロール誘導体が式(1):
[5]前記溶液にさらにカフェ酸を加えることで式(4):
[6]前記溶液にさらにフェルラ酸を加えることで式(5):
[7]前記溶液にさらにシナピン酸を加えることで式(7):
[8]前記溶液にさらにプレノールを加えることで式(8):
本発明の方法は、レスベラトロールを含む溶液を1MPa以上600MPa以下の高圧下で加熱処理してレスベラトロール誘導体を生成させることを特徴とする。
レスベラトロールにはトランス体とシス体の構造異性体が存在するが、加熱や紫外線によってトランス体とシス体の変換が一部生じる。したがって、本発明では、レスベラトロールとしては、トランス体でもシス体でも、あるいはトランス体とシス体の混合物であってもよい。また、レスベラトロールは、ブドウ果皮・茎・葉、ピーナッツの渋皮、メリンジョ、イタドリ、リンゴンベリー等の原料から抽出・精製した天然由来のものであっても、化学合成された純度の高い化成品であってもよい。天然由来のレスベラトロールを用いる場合は、完全に精製されたものである必要はなく、レスベラトロール以外の成分を含む混合物も使用できる。また、レスベラトロールには、塩等も含まれる。ただし、レスベラトロール誘導体の回収率の観点からは、レスベラトロール換算で5重量%以上含有された混合物が原料として望ましい。具体的には、例えば、ブドウ果皮・茎・葉、ピーナッツの渋皮、メリンジョ、イタドリ、リンゴンベリー等の原料からの抽出物、凍結乾燥品等を使用してもよい。
高圧処理は、当該技術分野において公知の様々な加圧装置を用いて行うことができる。前記加圧装置としては、1~600MPa程度まで加圧することができるものであればよく、装置の材質、構成などについて特に限定はない。
本発明の製造方法における高圧処理条件としては、1MPa以上600MPa以下、好ましくは10MPa以上300MPa以下、より好ましくは50MPa以上150MPa以下である。実際の高圧処理においては、原料含有溶液の液面に加圧面が接触していればよい。
なお、前記特許文献1~7でも、オートクレーブを用い、120℃~130℃の温度下、で目的のレスベラトロール誘導体を生成させているが、加圧条件としては約0.1MPa程度であり、高圧下ではない。
但し、加熱温度が高くなると、目的のレスベラトロール誘導体以外の不純物(副生成物)も生成しやすいため、目的のレスベラトロール誘導体の生成収量が確保できる範囲内で、生成反応時の温度はできる限り低温に調整することが好ましい。
前記他の原料としては、カフェ酸、フェルラ酸、シナピン酸及びプレノールが挙げられる。
なお、高圧下で加熱処理する方法及び条件は、前記と同様であればよい。
なお、高圧下で加熱処理する方法及び条件は、前記と同様であればよい。
なお、高圧下で加熱処理する方法及び条件は、前記と同様であればよい。
なお、高圧下で加熱処理する方法及び条件は、前記と同様であればよい。
カフェ酸(富士フィルム和光純薬株式会社製)、レスベラトロール(テクノサイエンス株式会社製)、エタノール、及び0.5Mホウ酸水溶液を表1の組成(組成A)で調製し、三方シール袋に入れて脱気包装した。この試料を、50℃又は90℃に予熱した加圧装置に投入し、100MPaまで加圧後、この条件で表1の各時間処理することにより前記式(4)で示されるレスベラトロール誘導体の製造を試みた。加圧装置は、株式会社東洋高圧製の高圧処理装置「まるごとエキス(登録商標)」を使用した。
カフェ酸(富士フィルム和光純薬株式会社製)、レスベラトロール(テクノサイエンス株式会社製)、エタノール、及び0.5Mホウ酸水溶液を表1の組成(組成A)で調製し、三方シール袋に入れて脱気包装した。この試料を、50℃又は90℃に予熱した加圧装置に投入し、0.1MPaまで加圧後、この条件で表1の各時間処理することにより前記式(4)で示されるレスベラトロール誘導体の製造を試みた。加圧装置は、株式会社東洋高圧製の高圧処理装置「まるごとエキス(登録商標)」を使用した。
カフェ酸(富士フィルム和光純薬株式会社製)、レスベラトロール(テクノサイエンス株式会社製)、エタノール、及び0.5Mホウ酸水溶液を表2の組成(組成B)で調製し、三方シール袋に入れて脱気包装した。この試料を、50℃又は90℃に予熱した加圧装置に投入し、100MPaまで加圧後、この条件で表2の各時間処理することにより前記式(4)で示されるレスベラトロール誘導体の製造を試みた。加圧装置は、株式会社東洋高圧製の高圧処理装置「まるごとエキス(登録商標)」を使用した。
カフェ酸(富士フィルム和光純薬株式会社製)、レスベラトロール(テクノサイエンス株式会社製)、エタノール、及び0.5Mホウ酸水溶液を表2の組成(組成B)で調製し、三方シール袋に入れて脱気包装した。この試料を、50℃又は90℃に予熱した加圧装置に投入し、0.1MPaまで加圧後、この条件で表2の各時間処理することにより前記式(4)で示されるレスベラトロール誘導体の製造を試みた。加圧装置は、株式会社東洋高圧製の高圧処理装置「まるごとエキス(登録商標)」を使用した。
上記の各条件下で製造した前記式(4)で示されるレスベラトロール誘導体(UHA6052という)の生成量をLC-MSにより定量した。すなわち、まずUHA6052標準品(UHA6052標準品は、前記特許文献3(特許第6379807号公報)に記載の方法により調製したレスベラトロール誘導体を用いた)をメタノールで希釈し、2、10、50ng/mLに調製した。調製した標準品をLC-MS(MRMモード) のよって分析した。得られたプロダクトイオン(m/z 345.12)のピークエリアから検量線を作成した。次に、上記の実施例及び比確例において調製した各試料を適宜希釈後、同様にLC-MSで分析し、得られたプロダクトイオンのピークエリアから、標準品の検量線を用いて定量した。ここで用いたLC-MSの分析条件は以下の通りである。
カラム:CAPCEL PAK C18 UG80(5μm,2.0mmφ×150mm)
溶媒 :A)水(0.1%ギ酸),B)アセトニトリル(0.1%ギ酸)
グラジエント:B)25%(0分),25%(5分),100%(6分),100%(14分)
流速 :200μL/分
分析計:AB Sciex 3200Q TRAP
スキャンモード:MRM(Negative)
プレカーサーイオン(m/z):361.14
プロダクトイオン(m/z):345.12
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