JP3967564B2 - レモン発酵物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レモンの利用拡大及び有効利用を図ることができるように構成されたレモン発酵物及びその製造方法に関するものである。より詳しくは、レモン果実の構成成分である果皮、じょうのう膜、さのうを微生物発酵処理することによって新たな付加価値を与え、高い抗酸化作用を有する飲料品や医薬品等に利用することができるように構成されたレモン発酵物及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レモン果実は、果汁、果皮、じょうのう膜、さのう等から構成されている。従来より、レモン果汁は飲料品等に添加されて利用されてきたが、果汁以外の利用についてはほとんど行われていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、資源の有効利用という観点に加えて、食品リサイクル法の施行により、レモン果実の果汁以外の構成成分についても可能な限り有効利用を図る必要性が高まってきた。
【0004】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、高い抗酸化作用を発揮するとともに、レモンの利用拡大及び有効利用を容易に図ることができるように構成されたレモン発酵物及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のレモン発酵物は、ヘスペリジンを微生物変換して8−ヒドロキシヘスペレチンを生成させる能力を有するアスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)を用いて、レモンの果皮、じょうのう膜及びさのうから選ばれる少なくとも1種の発酵原料を微生物発酵処理することによって得られるとともに、8−ヒドロキシヘスペレチンを含有することを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に記載の発明のレモン発酵物は、ヘスペリジンを微生物変換して8−ヒドロキシヘスペレチンを生成させる能力を有するアスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)を用いて、レモンの果実から果汁を搾汁した後の搾汁残渣からなる発酵原料を微生物発酵処理することによって得られるとともに、8−ヒドロキシヘスペレチンを含有することを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に記載の発明のレモン発酵物は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、抗酸化作用を有することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明のレモン発酵物は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、運動酸化ストレス低減作用を有することを特徴とするものである。
【0008】
請求項5に記載の発明のレモン発酵物の製造方法は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のレモン発酵物の製造方法であって、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)を用いて、前記発酵原料を微生物発酵処理することにより、前記発酵原料中に含まれるヘスペリジンを微生物変換して8−ヒドロキシヘスペレチンを生成させることを特徴とするものである。
【0009】
請求項6に記載の発明のレモン発酵物の製造方法は、請求項5に記載の発明において、前記微生物発酵処理に先立って、アスペルギルス・サイトイを含む培地を好気的条件下で振盪培養する予備培養処理を行った後、その予備培養処理後の培地を前記発酵原料に付着させて微生物発酵処理を行うようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項7に記載の発明のレモン発酵物の製造方法は、請求項5又は請求項6に記載の発明において、前記微生物発酵処理を2〜14日間行うことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施形態を詳細に説明する。
レモン発酵物は、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)を用いて、レモンの果皮、じょうのう膜及びさのうから選ばれる少なくとも1種の発酵原料を微生物発酵処理することによって得られるものである。このレモン発酵物には、有効成分として高い抗酸化作用を有する8−ヒドロキシヘスペレチン(8-hydroxyhesperetin)が含有されており、例えば飲料品、食品、医薬品等の素材に添加して健康増進活性を有する健康食品や健康ドリンク等に利用される。
【0012】
発酵原料としては、レモン果実から剥離、分離若しくは単離されたレモンの果皮(アルベド及びフラベド)、じょうのう膜並びにさのうから選ばれる少なくとも1種が使用される。この発酵原料は、冷蔵保存又は冷凍保存されたものであっても構わない。さらに、この発酵原料としては、皮を剥いたりしてレモン果実から分離されたものを用いることもできるが、製造に要する手間を省くとともにレモン果実の有効利用を図ることができることから、レモン果実から果汁を搾汁した後の搾汁残渣を使用するのが最も好ましい。この搾汁残渣には、主成分として、レモンの果皮(アルベド及びフラベド)と、じょうのう膜と、さのうの一部とが含まれているうえ、微量ではあるが、種子、へた及び搾汁しきれなかった極少量のレモン果汁も含まれている。この発酵原料中には、ヘスペレチン(hesperetin;3',5,7-trihydroxy-4'-methoxyflavanone;C16146)とルチノース(L−ラムノシル−D−グルコース)との配糖体であるヘスペリジン(hesperidin)(ビタミンP)が、レモン果汁中の濃度よりも高い濃度で含有されている。
【0013】
微生物発酵処理は、アスペルギルス・サイトイを前記発酵原料に接種した後、所定の発酵条件下でアスペルギルス・サイトイに発酵原料中のヘスペリジンを8−ヒドロキシヘスペレチンへと微生物変換させる処理である。前記8−ヒドロキシヘスペレチンは、下記化1で示される構造を有している。
【0014】
【化1】
Figure 0003967564
この8‐ヒドロキシヘスペレチンは、化学式がC16147で、分子量が約319のフラボノイド化合物(3',5,7,8-tetrahydroxy-4'-methoxyflavanone 又は 2,3-dihydro-5,7,8-trihydroxy-2-(3-hydroxy-4-methoxyphenyl)-4H-1-benzopyran-4-one)であり、ヘスペレチンの8位に水酸基を備えた有機化合物である。この8−ヒドロキシヘスペレチンは、メタノール、エタノール及びジメチルスルフォキシド(DMSO)に可溶で、若干溶解性は悪いが水にも可溶である。さらに、前記ヘスペレチンには抗酸化作用がほとんど見られないのに対し、この8−ヒドロキシヘスペレチンはα−トコフェロール(ビタミンE)と同等の極めて高い抗酸化作用を有している。
【0015】
アスペルギルス・サイトイを発酵原料に接種する方法としては、アスペルギルス・サイトイの胞子を発酵原料に直接振りかけて付着させることができる。また、予めアスペルギルス・サイトイを含む培地を好気的条件で振盪培養する予備培養処理を行った後、その予備培養処理後の培地を発酵原料全体に行き渡るように振りかけて付着させたり、前記予備培養後の培地中に発酵原料を浸漬させることによって接種することも可能である。これらの接種方法のうち、発酵原料の発酵処理が比較的均一に進むことから、予備培養処理後の培地を発酵原料に振りかけて付着させるのが最も好ましい。
【0016】
前記予備培養処理は、微生物発酵処理に用いられるアスペルギルス・サイトイを予め十分に増殖させるとともに活性化させることによって、微生物発酵処理を迅速かつ円滑に進行させるために行われる。この予備培養処理は、20〜40℃の好気的条件下で最低5日以上行われ、好ましくはアスペルギルス・サイトイの菌糸体が培地表面を3分の1程度覆う状態となるまで行われる。
【0017】
前記培地としては、ポテトデキストロース含有培地やツァペック培地等の糸状菌用培地又はオカラ等の有機物を含有する種々の液体培地が好適に使用される。さらに、この予備培養処理では、アスペルギルス・サイトイの生育を良好にするために、培養開始時点における培地のpHを3〜7に調整するのが好ましい。また、前記振盪培養する際の振盪速度としては、好ましくは50rpm/分以上、より好ましくは50〜200rpm/分である。この振盪速度が50rpm/分未満の場合には、アスペルギルス・サイトイを含有した培地全体が好気的でないため、菌糸の増殖が十分にできない。また、振盪速度が200rpm/分を越える場合には、培地の揺れが激しく、アスペルギルス・サイトイの菌体形成が抑制されるおそれがある。
【0018】
上記予備培養処理により活性化されたアスペルギルス・サイトイを発酵原料に接種する場合の微生物発酵処理条件としては、微生物発酵処理を好気的条件で行うことが容易であることから、例えば有底筒状に形成された培養皿等の底部が広く深さが浅い培養容器が好適に用いられる。さらに、この培養容器の底面に万遍なく発酵原料を広げるように載置するとよい。また、発酵温度としては、アスペルギルス・サイトイの生育に好適な条件として、好ましくは10〜40℃、より好ましくは20〜40℃で行われる。加えて、アスペルギルス・サイトイの生育に好適な条件として、暗所で微生物発酵処理を行うのが好ましい。
【0019】
また、微生物発酵処理の発酵期間としては、好ましくは2〜14日、より好ましくは2〜10日、さらに好ましくは3〜8日である。この発酵期間が2日未満の場合には、アスペルギルス・サイトイによる微生物発酵がほとんど進行していないことから十分な量の8−ヒドロキシヘスペレチンが生成されていない。逆に14日を越える場合には、微生物変換により生成された8−ヒドロキシヘスペレチンの分解が進み、抗酸化作用が低下する。
【0020】
上記微生物発酵処理により得られるレモン発酵物は、発酵により繊維質の分解が進み、非常にもろくて崩れやすい状態となる。レモン発酵物中には発酵途中で繊維質の分解が不充分な発酵原料や発酵中に形成された接種菌株の菌糸体等の固形分が存在しており、その固形分は微生物発酵処理前の発酵原料と比較し、体積で約10分の1程度となる。このレモン発酵物は、好ましくは加熱殺菌処理等を行った後、そのまま飲料品、食品、医薬品等の素材に添加するか、或いはミキサーやホモジナイズ処理した後に前記素材に添加して利用することが可能である。また、前記レモン発酵物中に生成された抗酸化作用を有する有効成分を精製した後、前記素材中に添加するように構成してもよい。
【0021】
このレモン発酵物中の有効成分を精製する際には、まず、接種菌体及び未発酵原料を主体とする固形分を取り除く固形分除去処理が行われる。この固形分除去処理は、前記固形分を含有するレモン発酵物を極性溶媒中に浸漬させ、有効成分を溶媒中に移行させて抽出した後、ガーゼ、粗メッシュ等で濾過又は3000rpm、30分間程度の軽い遠心分離を行って固形分を取り除く処理である。なお、前記レモン発酵物を極性溶媒中で抽出する際の抽出条件としては、常温で2時間以上抽出するのが抽出効率の面からも好ましい。
【0022】
前記極性溶媒としては、メタノール、エタノール、それらの水溶液又は水が好適に用いられる。また、ブタノールやイソプロパノール等の低級アルコール又はそれらの水溶液も使用可能である。さらに、この極性溶媒としては、大量のレモン発酵物を処理する場合の経済的な観点から、好ましくはメタノール、その水溶液又は水が用いられ、精製コストの面から最も好ましくは水が用いられる。また、飲料品、食品、医薬品等の素材にそのまま添加する場合には、エタノール、その水溶液又は水を用いるのが好ましい。また、アスペルギルス・サイトイを死滅させて微生物発酵を停止させるためには、メタノール、エタノール又はその高濃度(例えば50容量%以上)の水溶液を用いるのが好ましい。
【0023】
さらに、前記固形分除去処理後のレモン発酵物中に含まれるペクチンを主体とする水溶性繊維成分を分離除去するための繊維分除去処理を行うことも可能である。この繊維分除去処理は、前記固形分除去処理後のレモン発酵物を遠心分離して、水溶性繊維成分を遠心管の底部に沈澱させることによって除去する処理である。なお、この繊維分除去処理は、前記極性溶媒としてメタノール又はエタノールを用いた場合には8000rpm、20分間程度の遠心力で遠心分離すればよく、前記極性溶媒として水又は水溶液を用いた場合にはそれよりも強い遠心力で遠心分離される。
【0024】
上記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ レモン発酵物は、アスペルギルス・サイトイを用いて、レモンの果皮、じょうのう膜及びさのうから選ばれる少なくとも1種の発酵原料を微生物発酵処理することによって得られるものである。このため、このレモン発酵物は、前記発酵原料中に含まれるヘスペリジンがアスペルギルス・サイトイにより微生物変換された8−ヒドロキシヘスペレチンを含有しており、微生物発酵処理前の発酵原料と比較して極めて高い抗酸化作用を発揮することができる。特に、前記発酵原料には、レモン果汁よりも高い濃度でヘスペリジンが含有されていることから、8−ヒドロキシヘスペレチンの製造効率を容易に高めることができる。そして、このレモン発酵物は、生体内で活性酸素を消去して過酸化脂質の生成を抑制し、酸化ストレスに起因する癌、動脈硬化、糖尿病の合併症等の生活習慣病の予防に役立てることができるうえ、運動により生じた酸化ストレスを低減させて健康の維持や疲労の回復等に役立てることができる。
【0025】
さらに、このレモン発酵物は、飲料品、食品、医薬品等の素材に添加することによって健康食品や健康ドリンク等の様々な製品に利用することが可能であることから、レモンの利用拡大を容易に図ることができる。加えて、前記発酵原料は、これまでほとんど利用されることがなく廃棄処分されていたものであることから、本実施形態のレモン発酵物を製造するための原料として用いることにより、その有効利用を図ることができるとともに製造コストを容易に低減させることができる。
【0026】
そのうえ、このレモン発酵物の製造後には、前記発酵原料の10分の1程度の固形分が廃棄処分されるにとどまり、廃棄物の体積を顕著に減量させることができる。このため、廃棄にかかる運搬コストを容易に低減させることができるうえ、食品リサイクル法を遵守するのが極めて容易となる。また、このレモン発酵物は、原料として天然物であるレモンと、焼酎等の酒類の醸造に利用されるアスペルギルス・サイトイとが用いられていることから、人体への摂取においても問題がない。
【0027】
・ レモン発酵物は、アスペルギルス・サイトイを用いて、レモンの果皮、じょうのう膜及びさのうから選ばれる少なくとも1種の発酵原料を微生物発酵処理することにより、前記発酵原料中に含まれるヘスペリジンを微生物変換して8−ヒドロキシヘスペレチンを生成させることによって製造される。このため、高い抗酸化作用を発揮するとともに、レモンの利用拡大及び有効利用を容易に図ることができるレモン発酵物を極めて容易に製造することができる。
【0028】
さらに、前記微生物発酵処理に先立ってアスペルギルス・サイトイの予備培養処理を行うことにより、微生物発酵処理に用いるアスペルギルス・サイトイを予め十分に増殖させるとともに活性化させ、微生物発酵処理を迅速かつ円滑に進行させることができる。加えて、微生物発酵処理を2〜14日間行うことによって、多量の8−ヒドロキシヘスペレチンを含有するレモン発酵物を容易に製造することができる。
【0029】
また、固形分除去処理によりレモン発酵物中の固形分を取り除くことによって、取り扱い性や有効成分の濃度を容易に向上させたレモン発酵物を容易に製造することができる。さらに、この取り除かれた固形分は、次の微生物発酵処理における発酵スターターとしても再利用することが可能であり、この場合には廃棄物をより一層減量させることができる。
【0030】
前記固形分除去処理に続いて、繊維分除去処理によりレモン発酵物中の水溶性繊維成分を取り除くことによって、抗酸化作用をより一層増強させたレモン発酵物を容易に製造することができる。さらに、この取り除かれた水溶性繊維成分は、整腸作用を有する機能性食品や飲料品等に添加して再利用することが可能であり、レモンの利用拡大及び有効利用をさらに効果的に図ることができる。
【0031】
【実施例】
以下、前記実施形態を具体化した実施例及び比較例について説明する。
<レモン発酵物の製造>
(実施例1)
本実験では、(財)応用微生物学研究奨励会(通称IAM)より分譲を受けたアスペルギルス・サイトイ菌株(IAM No.2210)を使用した。この菌株の予備培養処理は、pHを5.0に調整し、121℃、15分間オートクレーブ滅菌したポテトデキストロース−ブロス培地(DIFCO社製)をフラスコ内に500ml用意し、培地が十分に冷めた後に分譲菌株を接種し、100rpmの好気的条件下で振盪培養することにより行った。そして、培地に菌を接種して7日経過し、フラスコ内で菌体が十分に育成された予備培養処理後の培地液を微生物発酵処理に用いる接種用菌とした。
【0032】
発酵原料としては、レモン果実から果汁を搾汁した後に残った搾汁残渣を用いた。この搾汁残渣は、レモン果実のうち、果皮とじょうのう膜、及びさのうの一部が残ったものである。本実験では、搾汁後すぐの水分が残存した状態の残渣4kgを使用し、通気性が良くなるように予めオートクレーブ滅菌した底部の広い容器(有底円筒状の容器)に万遍なく広げて置き、上記接種用菌を搾汁残渣全体に行き渡るように振りかけることにより接種を行った。そして、菌を接種した後の搾汁残渣は、30℃の恒温室内で暗黒条件下にて7日間微生物発酵処理を行った。
【0033】
次に、前記微生物発酵処理後の搾汁残渣(固形分を含むレモン発酵物)を12Lのメタノールに浸漬させた後、37℃の暗黒条件下で2日間、有効成分の抽出操作を行った。続いて、得られた抽出液をクボタ製作所製、インバータ・ハイスピード冷却遠心機 7930を使用し、3000rpmで30分間遠心分離した後、上澄み部分のみを集めてエバポレーターで減圧濃縮した。さらに、この濃縮物にエタノールを添加し、8000rpmで20分間遠心分離して得られた上澄み液をエバポレーターで減圧濃縮した後、真空凍結乾燥機にて24時間乾燥処理を行ったところ、104.5gのレモン発酵物の粉末が得られた。
【0034】
(比較例1)
レモン搾汁残渣4kgを12Lのメタノールに浸漬させ、37℃の暗黒条件下で2日間、有効成分の抽出操作を行った。得られた抽出液を3000rpm、30分間遠心分離した後、上澄み部分のみを集めてエバポレーターで減圧濃縮した。さらに、この濃縮物にエタノールを添加し、8000rpmで20分間遠心分離して得られた上澄み液をエバポレーターで減圧濃縮した後、真空凍結乾燥機にて24時間乾燥処理を行ったところ、111.6gのレモン搾汁残渣未発酵物の粉末が得られた。
【0035】
<レモン発酵物中の有効成分の確認>
上記実施例1で得られたレモン発酵物中に含まれる有効成分が8−ヒドロキシヘスペレチンであることを以下のようにして確認した。すなわち、実施例1のレモン発酵物の粉末を1000ppmの濃度となるようにメタノール中に溶解させた後、高速液体クロマトグラフ質量分析計(島津製作所製のLCMS−QP8000α)を用いて、下記表1に示される分析条件にて成分の分析及び分子量確認を行った。結果を図1に示す。なお、データは示さないが、先に本発明者らが単離した8−ヒドロキシヘスペレチン(特願2001−73577の<ヘスペリジン変換物の製造>)を、濃度100ppmとなるようにメタノール中に溶解させたサンプルについても同条件にて分析を実施した。
【0036】
【表1】
Figure 0003967564
その結果、単離された8−ヒドロキシヘスペレチン(8OH−HE)は、溶出開始から20.328分後に単一の鋭いピークが出現し、その分子量(m/w)は319であることが示された。一方、実施例1のレモン発酵物においても、溶出開始から20.385分後にピークが出現するとともに、そのピークの分子量は319であることが確認された。従って、実施例1のレモン発酵物中には8−ヒドロキシヘスペレチンが含有されていることが確認された。この結果より、レモン搾汁残渣にアスペルギルス・サイトイを接種して微生物発酵処理を行うことによって、これまで廃棄されていた未利用資源を有効活用し、安価に8−ヒドロキシヘスペレチンを製造することが可能であることが示された。
【0037】
<抗酸化活性の測定>
実施例1のレモン発酵物の粉末と、比較例1のレモン搾汁残渣未発酵物の粉末とを用いて、DPPH(1,1-Diphenyl-2-picrylhydrazy)によるラジカル捕捉能の測定を実施した。
【0038】
本試験に使用する試薬の準備として、DPPH20mgをエタノール100mlに溶解させた後、0.80μmのミリポアフィルターで濾過することにより、500μMのDPPH溶液を作製した。また、バッファーにはTris緩衝液(0.1M、pH7.4)を用いた。サンプルとしては、実施例1のレモン発酵物の粉末と、比較例1のレモン搾汁残渣未発酵物の粉末とをそれぞれメタノールに溶解し、濃度を1000ppm、2500ppm及び5000ppmに調整した各3種類のサンプル液を用いた。
【0039】
まず、前記DPPH溶液2mlとTris緩衝液1.6mlとを混合した混合液に、各サンプル液を0.4ml加えて合計4mlの反応液を調製し、ボルテックスでよく攪拌した後に室温暗所に置き20分間反応させた。なお、コントロール(ブランクテスト)としては、前記サンプル液の代わりに水0.4mlを使用して同様に反応を行った。
【0040】
次に、各反応液を再度攪拌した後、マイクロシリンジを用いて各反応液10μlを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(島津製作所製のLC−10A)にインジェクトした。このHPLCの溶媒には、十分に脱気したメタノール/蒸留水=70/30を使用し、流速1ml/分の条件で測定を行った。測定用のカラムにはTSK−GEL OCTYL−80TS(150×4.6mm I.D.)、カラム温度35℃、UV検出器の波長は517nmで測定を行った。
【0041】
溶出開始からおよそ9分後にDPPHのピークが出現することから、そのピーク高さ(HEIGHT)を測定し、下記数1により各サンプルのDPPHラジカル捕捉能(%)を求めた。結果を表2に示す。
【0042】
【数1】
Figure 0003967564
【0043】
【表2】
Figure 0003967564
その結果、実施例1のレモン発酵物は、3段階全ての濃度で比較例1よりも3倍程度強いラジカル捕捉能を有していることが明らかとなった。なお、ラジカル捕捉能が100%に近いところでは、数値の上昇が鈍って正確な値を表していない可能性が高く、実際には3倍を超える上昇が起こっていた可能性もある。従って、アスペルギルス・サイトイを用いてレモン搾汁残渣を微生物発酵処理することによって、極めて高い抗酸化能を有するレモン発酵物が得られることが明らかとなった。
【0044】
<至適発酵条件の検討>
アスペルギルス・サイトイによる微生物発酵処理における最適な発酵期間についての検討を実施した。発酵原料としては果汁搾汁後すぐのレモン搾汁残渣を用いた。サンプルとしては、実施例1の方法に従って微生物発酵処理を0,3,5,7,10,12,18日間行った後のレモン発酵物を10gずつ採取し、100mlのメタノールを加えて37℃で2日間有効成分の抽出操作を行い、さらに3000rpmで20分間遠心分離して得られた上澄み液を使用した。そして、上記<抗酸化活性の測定>と同様の方法によりDPPHラジカル捕捉能の評価を実施した。結果を図2に示す。
【0045】
その結果、発酵期間が5〜7日頃にラジカル捕捉能が最大となることが確認された。このラジカル捕捉能は、微生物発酵処理を開始してから7日目頃まで上昇し、その後はおそらく分解が進んで活性が下降していったものと予想される。この実験において、ラジカル捕捉能は、微生物発酵処理の開始時(実質的に未発酵のもの)と比較して3倍程度上昇したことも確認された。なお、ラジカル捕捉能が100%に近いところでは、数値の上昇が鈍って正確な値を表していない可能性が高く、実際には3倍を超える上昇が起こっていた可能性もある。従って、微生物発酵処理における発酵期間を2〜10日とすることによって、従来のレモン搾汁残渣よりも高い抗酸化能を有するレモン発酵物を得られることが確認された。
【0046】
<運動酸化ストレスマーカーの測定>
実施例1の方法で得られたレモン発酵物の粉末及び比較例1のレモン搾汁残渣未発酵物の粉末を試料として、ラットにおける生体内の運動酸化ストレスマーカーの測定を実施した。
【0047】
実験動物にはウィスター系ラット(雄、10週齢)を使用し、一週間予備飼育を行った後にラットを3群に分け、実施例1のレモン発酵物、比較例1のレモン搾汁残渣未発酵物及び対照試料としての生理食塩水を各群のラットにそれぞれ経口投与した。なお、前記レモン発酵物及び未発酵物は、いずれも30重量%となるように濃度調整された水溶液1mlをラットに経口投与した。さらに、各試料を投与した群内でさらに運動グループと休息グループとに分け、運動グループは試料投与4時間後にトレッドミルを用いて下り坂走行(下り16°)による運動負荷を与えた。この運動時間は35分間(15m/分で2分間、20m/分で33分間)とし、運動終了後、ラットを失血死させて肝臓を摘出し、運動酸化ストレスマーカーとしてのTBA(Thiobarbituric acid)反応物の生成量の測定に供した。
【0048】
ラットの運動酸化ストレスマーカーの測定方法としてはTBA法を用いた。すなわち、運動負荷を与えた後のラットにペントバルビタールを腹腔内投与して麻酔させた後、ラットを失血死させて肝臓を摘出し生理食塩水で洗浄した。続いて、摘出されたラット肝臓の湿重量を測定し、30重量%となるようにKCl水溶液を加えた後、テフロンホモジナイザーを用いて試料ホモジネートを調製した。次に、容量12mlのねじ栓付パイレックス試験管に、試料ホモジネートを0.10ml、SDS水溶液0.02ml、酢酸緩衝液1.50ml、BHT酢酸溶液50μl、TBA水溶液1.50ml及び蒸留水0.70mlをこの順に加えた。試験管を密栓してよく混合した後、そのまま5℃で60分間静置した。その後、沸騰水浴中で60分間加熱してから冷却し、蒸留水1.0ml及びブタノール−ピリジン混合液5.0mlを加えて抽出した。3000rpmで10分間遠心分離した後、上澄み液を回収して532nmにおける吸光度を測定し、ラット肝組織中のTBARS量(TBA反応基質量:Thiobarbituric acid reactive substance)を求めた。また、生理食塩水を経口投与した対照試料についても同様にTBARS量を求めた。結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
Figure 0003967564
その結果、生理食塩水を与えたラットでは、運動負荷を与えるとTBARS生成量の顕著な増加が認められた。すなわち、休息グループのラットのTBARS生成量は68.3nmol/gであったのに対して、運動グループのラットでは86.0nmol/gまで増加した。そして、比較例1のレモン搾汁残渣未発酵物を投与した運動グループのラットでは75.1nmol/gとTBARS生成量の増加が減り、さらに実施例1のレモン発酵物を投与した運動グループのラットでは68.2nmol/gと生理食塩水投与群の休息グループのラットと同程度になった。従って、この実施例1のレモン発酵物には、極めて高いTBARS生成抑制効果、すなわち運動酸化ストレス抑制効果が認められたことが確認された。また、レモン搾汁残渣未発酵物にも、やや低いが運動酸化ストレス抑制効果が確認された。
【0050】
一般に、酸化ストレスが進行した時期には、そのストレスにより生成されたフリーラジカルが細胞膜の脂質成分を攻撃して脂質過酸化を引き起こすとともに、マロンジアルデヒド(MDA)が遊離して生体に悪影響を与えるとされている。本実験ではこのMDAを主なTBARSとして測定することにより酸化ストレスのマーカーとしている。そして、比較例1のレモン搾汁残渣未発酵物に運動酸化ストレス抑制効果が認められたのは、レモン搾汁残渣中に含まれるフラボノイド(主にエリオシトリン、ヘスペリジン)によるものであると推測される。さらに、実施例1のレモン発酵物に比較例1よりも高いラジカル捕捉能が見られたのは、微生物発酵処理させることによりレモン搾汁残渣中のフラボノイドが構造変換され、抗酸化活性が増大した変換物質が生成されたためであると推測される。そして、この変換物質によるフリーラジカル(活性酸素)の消去により、運動酸化ストレスによるTBARS生成が極めて効果的に抑制されたものと考えられる。
【0051】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記微生物発酵処理を行った後、さらに固形分除去処理を行うことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載のレモン発酵物の製造方法。
【0052】
・ 前記微生物発酵処理を行った後、さらに固形分除去処理及び繊維分除去処理を行うことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載のレモン発酵物の製造方法。
【0053】
・ 前記発酵原料よりも高い抗酸化作用を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレモン発酵物。前記発酵原料よりも高い酸化ストレス低減作用を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のレモン発酵物。
【0054】
・ 請求項1から請求項4のいずれかに記載のレモン発酵物を含有することを特徴とする食品。請求項1から請求項4のいずれかに記載のレモン発酵物を含有することを特徴とする飲料品。請求項4に記載のレモン発酵物を含有することを特徴とするスポーツドリンク。請求項1から請求項4のいずれかに記載のレモン発酵物を含有することを特徴とする医薬品。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1から請求項4に記載の発明のレモン発酵物によれば、高い抗酸化作用を発揮するとともに、レモンの利用拡大及び有効利用を容易に図ることができる。
【0056】
請求項5から請求項7に記載の発明のレモン発酵物の製造方法によれば、高い抗酸化作用を発揮するとともに、レモンの利用拡大及び有効利用を容易に図ることができるレモン発酵物を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のレモン発酵物の成分分析を行ったクロマトグラム。
【図2】 実施例の発酵処理期間とラジカル捕捉能との関係を示すグラフ。

Claims (7)

  1. ヘスペリジンを微生物変換して8−ヒドロキシヘスペレチンを生成させる能力を有するアスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)を用いて、レモンの果皮、じょうのう膜及びさのうから選ばれる少なくとも1種の発酵原料を微生物発酵処理することによって得られるとともに、8−ヒドロキシヘスペレチンを含有することを特徴とするレモン発酵物。
  2. ヘスペリジンを微生物変換して8−ヒドロキシヘスペレチンを生成させる能力を有するアスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)を用いて、レモンの果実から果汁を搾汁した後の搾汁残渣からなる発酵原料を微生物発酵処理することによって得られるとともに、8−ヒドロキシヘスペレチンを含有することを特徴とするレモン発酵物。
  3. 抗酸化作用を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレモン発酵物。
  4. 運動酸化ストレス低減作用を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のレモン発酵物。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のレモン発酵物の製造方法であって、
    アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)を用いて、前記発酵原料を微生物発酵処理することにより、前記発酵原料中に含まれるヘスペリジンを微生物変換して8−ヒドロキシヘスペレチンを生成させることを特徴とするレモン発酵物の製造方法。
  6. 前記微生物発酵処理に先立って、アスペルギルス・サイトイを含む培地を好気的条件下で振盪培養する予備培養処理を行った後、その予備培養処理後の培地を前記発酵原料に付着させて微生物発酵処理を行うようにしたことを特徴とする請求項5に記載のレモン発酵物の製造方法。
  7. 前記微生物発酵処理を2〜14日間行うことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のレモン発酵物の製造方法。
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