JP7186846B1 - 角度検出装置及び交流回転機の制御システム - Google Patents

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Abstract

Figure 0007186846000001
【課題】第1出力巻線の出力信号及び第2出力巻線の出力信号の検出タイミングが、回転角度の算出に与える影響を考慮して、任意の予測時点における回転角度を精度よく検出することができる角度検出装置及び交流回転機の制御システムを提供する。
【解決手段】(S11-S12)と(S21-S22)との比に基づいて、中間時点tmにおける中間回転角度θmを算出し、中間時点tmから予測時点testまでの予測期間Δtestと、回転子の回転角速度と、に基づいて、予測期間Δtestにおける回転角度の変化量を算出し、中間回転角度θmに回転角度の変化量を加算して、予測時点における回転角度θestを算出する角度検出装置。
【選択図】図6

Description

本願は、角度検出装置及び交流回転機の制御システムに関するものである。
特許文献1では、レゾルバには、励磁巻線、第1出力巻線、及び第2出力巻線が設けられており、第1出力巻線から出力された第1の信号と、第2出力巻線から出力された第の2信号とを4回に分けて検出している。第1の信号を1回目t1と4回目t4に検出し、それぞれy1(t1)とy1(t4)として取得し、第2の信号を2回目t2と3回目t3に検出し、それぞれy2(t2)とy2(t3)として取得し、|y1(t1)-y1(t4)|と|y2(t2)-y2(t3)|の振幅比に基づいて回転体の角度を算出している。
|y1(t1)-y1(t4)|により得られる振幅は、t1とt4の中間のタイミングにおける第1の信号の振幅の2倍になり、|y2(t2)-y2(t3)|により得られる振幅は、t2とt3の中間のタイミングにおける第2の信号の振幅の2倍になる。t1とt2の間隔と、t3とt4の間隔とを等しくすることで、t1とt4の中間のタイミングと、t2とt3の中間のタイミングとを揃えている。
特開2013-24577号公報
しかしながら、発明者が検討したところ、特許文献1の検出方法では、算出できる角度は、t1からt4の中間のタイミングにおける回転体の角度に相当する。t1からt4の区間後に、4つの検出信号に基づいて角度が算出されるため、角度の算出時点と、算出される角度に対応する時点とのずれが生じる。特に回転速度が高い場合には、この時点のずれによる角度の誤差が大きくなる。
そこで、本願は、第1出力巻線の出力信号及び第2出力巻線の出力信号の検出タイミングが、回転角度の算出に与える影響を考慮して、任意の予測時点における回転角度を精度よく検出することができる角度検出装置及び交流回転機の制御システムを提供することを目的とする。
本願に係る角度検出装置は、
突極を有する回転子と、励磁巻線、前記回転子の回転角度に応じて振幅が正弦波状に変化する第1信号を出力する第1出力巻線、及び前記回転角度に応じて振幅が余弦波状に変化する第2信号を出力する第2出力巻線を有する固定子と、を備えたレゾルバと、
前記励磁巻線に励磁周期であるTexの交流電圧を印加する励磁部と、
前記第1出力巻線から出力される前記第1信号、及び前記第2出力巻線から出力される前記第2信号を、複数のタイミングで検出する信号検出部と、
検出された前記第1信号及び前記第2信号に基づいて、前記回転子の前記回転角度を算出する角度演算部と、を備え、
前記信号検出部は、
第1タイミングであるt1で、前記第1信号をS11として検出し、
前記第1タイミングから(2×k1+1)×Tex/2だけ経過した第2タイミングであるt2で、前記第2信号をS22として検出し、ここで、k1は、整数であり、
前記第1タイミングからk2×Texだけ経過した第3タイミングであるt3で、前記第2信号をS21として検出し、ここで、k2は、整数であり、
前記第3タイミングから(2×k1+1)×Tex/2だけ経過した第4タイミングであるt4で、前記第1信号をS12として検出し、
前記角度演算部は、
(S11-S12)と(S21-S22)との比に基づいて、前記第2タイミングと前記第3タイミングとの中間時点における中間回転角度を算出し、
前記中間時点から予測時点までの予測期間と、前記回転子の回転角速度と、に基づいて、前記予測期間における回転角度の変化量を算出し、
前記中間回転角度に前記回転角度の変化量を加算して、前記予測時点における回転角度を算出するものである。
また、本願に係る交流回転機の制御システムは、
上記の角度検出装置と、
前記回転子が一体回転するように固定されたモータ回転子と、複数相の巻線を有するモータ固定子とを備えた交流回転機を制御する交流回転機の制御装置と、を備え、
前記交流回転機の制御装置は、前記複数相の巻線に流れる電流を検出し、前記複数相の巻線の電流検出値、及び前記信号検出部により算出された前記予測時点における前記回転角度に基づいて、前記複数相の巻線に電圧を印加し、
前記信号検出部は、前記予測時点を、前記複数相の巻線の電流検出時点に設定するものである。
S11からS22に基づいて算出される回転角度を、t1からt4の期間全体の中間時点の中間回転角度であると定義し、回転子の回転角速度に基づいて、中間時点から予測時点までの予測期間における回転角度の変化量を算出し、中間回転角度に回転角度の変化量を加算することで、任意の予測時点における回転角度を精度よく算出することができる。よって、回転角度が算出される時点、又は算出された回転角度が用いられる時点などの、任意の予測時点における回転角度を精度よく検出することができる。
実施の形態1に係る角度検出装置の概略図である。 実施の形態1に係る励磁信号、第1信号、及び第2信号を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る制御装置の概略ハードウェア構成図である。 実施の形態1に係るk1=1、k2=3の場合のt1からt4の設定を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るt1からt4の設定を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るk1=0、k2=1の場合のt1からt4の設定を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るk1=0、k2=0の場合のt1からt4の設定を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るk1=0、k2=-1の場合のt1からt4の設定を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るk1=-1、k2=1の場合のt1からt4の設定を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係るk1=-1、k2=-1の場合のt1からt4の設定を説明するタイムチャートである。 実施の形態2に係る角度検出装置の概略図である。 実施の形態3に係る交流回転機の制御システムの概略図である。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る角度検出装置1について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る角度検出装置1の概略構成図である。
1-1.レゾルバ2
角度検出装置1は、レゾルバ2を備えている。レゾルバ2は、固定子13及び回転子14を備えている。固定子13は、励磁巻線5、第1出力巻線6、及び第2出力巻線7を有している。
励磁巻線5、第1出力巻線6、及び第2出力巻線7は、同じ1つの固定子13に巻装されている。固定子13の径方向内側に回転子14が配置されている。
回転子14は、突極を有している。本実施の形態では、回転子14は、N個(Nは、2以上の自然数)の突極を有している。本例は、N=4に設定されており、軸倍角Nは4とされている。よって、回転子14が機械角で1回転する毎に、電気角で4回転する。回転子14は、外周部に周方向に均等配置されたN個の突出部を備えている。突出部により突極が生じる。突出部の径方向外側への突出高さは、固定子13及び回転子14間のギャップパーミアンスが、回転に応じて、正弦波状に変化するように形成されている。すなわち、レゾルバ2は、可変リラクタンス(VR)型レゾルバとされている。
図2に示すように、励磁巻線5に交流電圧VRが印加されている状態で、回転子が回転すると、回転子の電気角での回転角度(ギャップパーミンアンス)に応じて第1出力巻線6に誘起される交流電圧S1(以下、第1信号S1と称す)の振幅が正弦波状に変化し、及び第2出力巻線7に誘起される交流電圧S2(以下、第2信号S2と称す)の振幅が余弦波状に変化する。第1出力巻線6と第2出力巻線7とは、それらの交流電圧の振幅が相互に電気角で90度異なるように、固定子13の周方向の位置に巻装されている。
1-2.制御装置30
角度検出装置1は、制御装置30を備えている。図1に示すように、制御装置30は、励磁部31、信号検出部32、及び角度演算部33を備えている。
制御装置30の各機能は、制御装置30が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置30は、図3に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、及び演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、及び演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入力回路92には、第1出力巻線6、第2出力巻線7が接続されている。入力回路92は、これらの巻線の出力電圧を演算処理装置90に入力するA/D変換器等を備えている。出力回路93には、励磁巻線5が接続され、これら巻線に交流電圧VRを印加するためのスイッチング素子等の駆動回路を備えている。スイッチング素子の出力側にローパスフィルタ回路が設けられてもよい。また、算出した回転角度θestを外部の制御装置95に伝達する通信回路94が備えられている。
そして、制御装置30が備える各制御部31~33等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入力回路92、及び出力回路93等の制御装置30の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各制御部31~33等が用いる設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。以下、制御装置30の各機能について詳細に説明する。
<励磁部31>
励磁部31は、励磁巻線5に励磁周期であるTexの交流電圧VRを印加する。励磁部31は、励磁周期Texの交流電圧指令を算出し、交流電圧指令と三角波との比較結果に基づいて、出力回路93に設けられた励磁巻線用のスイッチング素子をオンオフするPWM信号(Pulse Width Modulation)を生成する。スイッチング素子がオンされると、電源電圧が励磁巻線5側に印加され、スイッチング素子がオフされると、電源電圧の印加が停止する。
<t1からt4の検出タイミング>
信号検出部32は、第1出力巻線6から出力される第1信号S1、及び第2出力巻線7から出力される第2信号S2を、複数のタイミングで検出する。
本実施の形態では、A/D変換器は、第1出力巻線6の第1信号S1、第2出力巻線7の第2信号S2が入力されるマルチプレクサを有しており、マルチプレクサは、入力された複数の信号から、演算処理装置90から指令された一つを選択し、A/D変換器本体に出力する。そして、A/D変換器本体は、入力された信号をA/D変換し、演算処理装置90に出力する。よって、信号検出部32は、第1信号S1及び第2信号S2を同時に検出できず、異なるタイミングで検出する必要がある。
本実施の形態では、後述するように、角度演算部33は、2つの第1信号S1、及び2つの第2信号S2に基づいて、回転角度θを算出するように構成されている。信号検出部32は、回転角度θを算出するための2つの第1信号S1及び2つの第2信号S2を、異なる4つのタイミングでA/D変換し、検出する。
第1信号S1及び第2信号S2は、励磁周期Texで振動しており、回転角度θ(本例では、中間回転角度θm)の演算のために、相互に対応する位相で検出する必要がある。少なくとも、複数のタイミングは、励磁周期の半周期Tex/2の整数倍の間隔に設定される。
図4に示すように、信号検出部32は、第1タイミングであるt1で、第1信号S1をS11として検出し、第2タイミングであるt2で、第2信号S2をS22として検出し、第3タイミングであるt3で、第2信号S2をS21として検出し、第4タイミングであるt4で、第1信号S1をS12として検出する。次式に示すように、t2は、t1から(2×k1+1)×Tex/2だけ経過したタイミングである。ここで、k1は、整数である。t3は、t1からk2×Texだけ経過したタイミングである。ここで、k2は、整数である。t4は、t3から(2×k1+1)×Tex/2だけ経過したタイミングである。なお、各経過時間(2×k1+1)×Tex/2、k2×Texが、負の値である場合は、基準タイミングから経過時間の絶対値だけ過去に遡る。
Figure 0007186846000002
t1~t4は、1つの回転角度θ(中間回転角度θm)の演算のための検出タイミングである。図5に示すように、所定の角度演算周期ごとに回転角度θを演算するために、信号検出部32は、所定の角度演算周期ごとに、t1~t4を設定し、各信号を検出する。
図4では、k1=1、k2=3に設定されている。k1及びk2を、次式を満たすように設定することで、t1からt4を等間隔に設定することができる。
Figure 0007186846000003
式(2)を満たすように、式(3)に示すように、k1=0、k2=1に設定した場合は、図6のようになる。励磁周期の半周期Tex/2ごとに、t1からt4が設定され、t1からt4までの期間が、最短になる。
Figure 0007186846000004
本実施の形態と異なり、第1信号S1用のA/D変換器と、第2信号S2用のA/D変換器との2つのA/D変換器が備えられる場合は、k2=0に設定し、k1=0に設定することができる。この場合は、図7のようになる。第1信号S1と第2信号S2とを同時に検出できるため、t1からt4までの期間を、励磁周期の半周期Tex/2に設定することができる。しかし、この場合は、2つA/D変換器が必要になる。
<回転角度の算出の理論的考察>
回転角度の算出について、理論的考察を行う。第1信号S1及び第2信号S2は、次式で与えられる。ここで、ωrは、電気角での回転子の回転角速度[rad/s]であり、ωexは、励磁巻線5に印加される交流電圧VRの角周波数[rad/s]であり、a0及びc0は、各信号のオフセットであり、a1及びd1は、各信号の振幅であり、tは、時間であり、δは、位相オフセットである。
Figure 0007186846000005
このとき、式(4)の時間tに、t1からt4を代入すれば、S11~S22は、次式で表すことができる。
Figure 0007186846000006
ここで、t2とt3との中間時点をtmとし、t1を用いずにtmを用いるように式(1)を変形すると、次式が得られる。なお、中間時点tmは、t1からt4の期間全体の中間時点でもある。
Figure 0007186846000007
式(6)を式(5)に代入すると、次式が得られる。
Figure 0007186846000008
このとき、振幅(S11-S12)及び振幅(S21-S22)は、次式で与えられる。
Figure 0007186846000009
通常、第1信号の振幅d1と第2信号の振幅a1との差は、微小であるため、簡略化のため式(8)においてd1≒a1と仮定する。また、電気角での回転子の回転角速度ωrに対して励磁角周波数ωexが十分に大きい(速い)と仮定する。これにより、式(8)から、式(9)が成り立つ。
Figure 0007186846000010
式(9)により算出される回転角度θは、中間時点tmにおける回転角度であることがわかる。よって、t1からt4において検出されたS11からS22によって算出される回転角度θは、t1からt4の区間の中間時点tmにおける回転角度に相当する。回転角度は、S11からS22の検出後、すなわち、t1からt4の区間後に算出されるので、算出時点と、算出された回転角度に対応する中間時点tmとが一致しておらず、回転角度の誤差が生じる。例えば、算出された回転角度は、モータ制御に用いられ、dq軸の回転座標系の座標変換に用いられる。そのため、回転角度の誤差があると、座標変換に誤差が生じ、電流の制御精度が悪化し、モータの制御精度が悪化する。
以上のように、S11からS22によって算出される回転角度θは、t1からt4の区間の中間時点tmにおける回転角度θmに相当するため、回転角度が算出される時点、又は算出された回転角度が用いられる時点などの、任意の予測時点testにおける回転角度θestを精度よく検出することが求められる。
<予測時点testにおける回転角度θestの算出>
そこで、角度演算部33は、(S11-S12)と(S21-S22)との比に基づいて、t2とt3との中間時点tmにおける中間回転角度θmを算出する。また、角度演算部33は、中間時点tmから予測時点testまでの予測期間Δtestと、回転子の回転角速度ωrと、に基づいて、予測期間Δtestにおける回転角度の変化量Δθestを算出する。そして、角度演算部33は、中間回転角度θmに回転角度の変化量Δθestを加算して、予測時点testにおける回転角度θestを算出する。ここで算出される各回転角度θ、θestは、電気角での角度になる。また、回転子の回転角速度ωrは、電気角での回転角速度である。中間時点tmは、t1からt4の期間全体の中間時点でもある。
この構成によれば、S11からS22に基づいて算出される回転角度θmを、t1からt4の期間全体の中間時点tmの中間回転角度θmであると定義し、回転子の回転角速度ωrに基づいて、中間時点tmから予測時点testまでの予測期間Δtestにおける回転角度の変化量Δθestを算出し、中間回転角度θmに回転角度の変化量Δθestを加算することで、任意の予測時点testにおける回転角度θestを算出することができる。よって、回転角度が算出される時点、又は算出された回転角度が用いられる時点などの、任意の予測時点testにおける回転角度θestを精度よく検出することができる。例えば、後述する実施の形態3で説明するように、算出された回転角度が、モータ制御に用いられ、dq軸の回転座標系の座標変換に用いられる場合であっても、座標変換の誤差の発生を抑制し、電流の制御精度の悪化を抑制し、モータの制御精度の悪化を抑制できる。
例えば、角度演算部33は、次式を用いて、中間回転角度θm、回転角度の変化量Δθest、及び予測時点testにおける回転角度θestを算出する。
Figure 0007186846000011
角度演算部33は、複数の時点で算出した中間回転角度θm又は予測時点の回転角度θestに基づいて、回転子の回転角速度ωrを算出する。角度演算部33は、回転角度θの時間微分値を算出することにより、回転角速度ωrを算出する。
或いは、第4タイミングt4から予測時点testまでの経過時間Δtofsを用いて、中間時点tmから予測時点testまでの予測期間Δtestを表すと、次式のようになり、式(10)の予測期間Δtestの代わりに、次式を用いてもよい。
Figure 0007186846000012
このように、t4がt1からt4の最後の検出タイミングである場合に、t4を基準に予測期間Δtestを算出することにより、予測時点testの設定及び予測期間Δtestの算出が容易になる。なお、t1、t2、又はt3が最後の検出タイミングである場合は、t1、t2、又はt3から予測時点testまでの経過時間を用いて、中間時点tmから予測時点testまでの予測期間Δtestが表せられてもよい。
t4がt1からt4の最後の検出タイミングになるためには、次式に示すように、k1とk2が0以上の整数に設定されればよい。
Figure 0007186846000013
t4が最後の検出タイミングである場合は、t4の時点で、S11からS22の検出信号に基づいて、回転角度を算出できるため、Δtofs=0に設定されてもよい。予測期間Δtestを最小にすることができ、予測精度を高めることができる。
<回転角速度ωrが大きい場合の中間回転角度θmの算出>
なお、式(10)において、回転子の回転角速度ωrに対して励磁角周波数ωexが十分に大きい(速い)と仮定したが、回転子の回転角速度ωrが大きい場合は、回転角度の誤差が生じる。そこで、式(8)から得られる次式に示すように、(S11-S12)と(S21-S22)との比に対して、回転子の回転角速度ωrに応じた補正係数krを乗算することで、回転子の回転角速度ωrが大きい場合においても、中間回転角度θmを精度よく算出することができる。
Figure 0007186846000014
よって、角度演算部33は、式(13)を用い、(S11-S12)と(S21-S22)との比、及び回転子の回転角速度ωrに基づいて、中間時点tmにおける中間回転角度θmを算出してもよい。励磁角周波数ωexは、既知であるので、所定値が用いられる。
<S/N比を向上させるk1、k2の設定>
式(8)を整理した次式に示すように、振幅(S11-S12)及び振幅(S21-S22)は、p1、p2、及びp3の絶対値の大きさによって振幅の大きさが変化し、p1、p2、及びp3の絶対値を大きくすることで、S11~S22に含まれるノイズに対するS/N比を向上させることができる。
Figure 0007186846000015
p1のcosが±1の時、p1の絶対値が最大になる。そのためには、次式に示すように、p1のcosの位相を、πの整数m倍にすればよい。
Figure 0007186846000016
式(15)を変形し、各整数k1、k2、mを整数nにまとめた、次式に示すように、中間時点tmは、次式を満たせばよい。
Figure 0007186846000017
このとき、式(6)の第1式に式(16)を代入し、各整数k1、k2、nを整数oにまとめた、次式に示すように、t1は、次式を満たせばよい。すなわち、t1は、励磁周期の半周期Tex/2の整数o倍に設定されればよい。式(4)からわかるように、時間tが、励磁周期の半周期Tex/2の整数o倍になるときに、第1信号S1及び第2信号S2の励磁周期Texの成分は、極大又は極小になる。よって、p1の絶対値を最大にするためには、t1は、第1信号S1の励磁周期Texの成分が、極大又は極小になるタイミングに設定されればよい。
Figure 0007186846000018
式(14)より、p2及びp3のcosが±1の時、p2の絶対値及びp3の絶対値が最大になる。そのためには、次式に示すように、p2及びp3のcosの位相を、πの整数m倍に近づければよい。
Figure 0007186846000019
しかし、式(18)の左辺には、ωr/ωexの項があり、この項は、1よりも小さくなるので、次式に示すように、(k1+k2+1/2)及び(k1-k2+1/2)が、0に最も近い±1/2になるように、k1及びk2を設定すれば、p2及びp3のcosの位相を、0に最も近づけることができ、p2及びp3のcosを1に最も近づけることができ、p2の絶対値及びp3の絶対値を最大値に最も近づけることができる。
Figure 0007186846000020
式(19)の第1式と第2式が同時に成り立つ、k1とk2の組合せは、次式に示す4つの組合せになる。
Figure 0007186846000021
第1の組合せ(k1=0、k2=1)の場合の、t1からt4の設定は図6に示すように、t1、t2、t3、t4の順になり、間隔は、励磁周期の半周期Tex/2に設定される。第2の組合せ(k1=0、k2=-1)の場合の、t1からt4の設定は図8に示すように、t3、t4、t1、t2の順になり、間隔は、励磁周期の半周期Tex/2に設定される。第3の組合せ(k1=-1、k2=1)の場合の、t1からt4の設定は図9に示すように、t2、t1、t4、t3の順になり、間隔は、励磁周期の半周期Tex/2に設定される。第4の組合せ(k1=-1、k2=-1)の場合の、t1からt4の設定は図10に示すように、t4、t3、t2、t1の順になり、間隔は、励磁周期の半周期Tex/2に設定される。
いずれの組合せでも、第1信号S1及び第2信号S2の一方の2つの検出タイミングが、励磁周期の半周期Tex/2を空け、互いに隣接して設定され、他方の2つの検出タイミングが、一方の2つの検出タイミングの前及び後に、励磁周期の半周期Tex/2を空け、設定される。また、いずれの組合せが設定されても、同じp2、P3の値になるので、同じS/N比の向上効果が得られる。従って、どの組み合わせが設定されてもよいが、t4が最後のタイミングになるのは、図6の第1の組合せ(k1=0、k2=1)であるため、第1の組合せが設定されてもよい。なお、k1及びk2は、式(20)の組み合わせ以外に設定されてもよい。S/N比の向上効果が低下するが、実用上許容できれば問題ない。
本実施の形態と異なり、第1信号S1用のA/D変換器と、第2信号S2用のA/D変換器との2つのA/D変換器が備えられる場合は、k2=0に設定することができる。k2=0の場合は、k1=0、又は-1に設定することで、式(19)が成立し、p2の絶対値及びp3の絶対値を最大値に最も近づけることができ、式(20)の設定と同様に、S/N比の向上効果を最大にすることができる。逆に言えば、2つのA/D変換器が供えられておらず、1つのA/D変換器が備えられている場合でも、式(20)の設定を行うことにより、同様のS/N比の向上効果が得られ、A/D変換器のコスト低減が可能である。
2.実施の形態2
実施の形態2に係る角度検出装置1について図面を参照して説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る角度検出装置1の基本的な構成は実施の形態1と同様である。
本実施の形態では、図11に示すように、角度検出装置1は、第1出力巻線6の第1信号S1、及び第2出力巻線7の第2信号S2にフィルタ処理を行うフィルタ回路3を設けている。A/D変換器は、フィルタ処理後の第1信号S1及び第2信号S2をA/D変換する。よって、信号検出部32は、フィルタ処理後の第1信号S1及び第2信号S2を検出する。実施の形態1と同様に、信号検出部32は、t1で第1信号S1をS11として検出し、t2で、第2信号S2をS22として検出し、t3で、第2信号S2をS21として検出し、t4で、第1信号S1をS12として検出する。
フィルタ回路3は、高周波ノイズを除去する、時定数TLのローパスフィルタ処理を行う。ローパスフィルタ処理のカットオフ周波数ωLは、次式に示すように、時定数TLの逆数になる。
Figure 0007186846000022
フィルタ処理後の第1信号S1及び第2信号S2は、次式で表せる。
Figure 0007186846000023
ここで、式(23)が成り立つため、第1信号S1及び第2信号S2は式(24)で与えられる。
Figure 0007186846000024
Figure 0007186846000025
式(24)より、整数nを用いて、式(25)になるタイミングで検出すると、第1信号S1および第2信号S2を式(26)のようにできる。よって、第1信号S1と第2信号S2との位相差をπ/2にすることができる。すなわち、tが、励磁周期の半周期Tex/2の整数n倍になるときに、フィルタ処理前の第1信号S1及び第2信号S2の励磁周期Texの成分は、極大又は極小になる。そして、第1タイミングは、フィルタ処理前の第1信号S1の励磁周期Texの成分が極大又は極小になるタイミングよりも時定数TLだけ遅れたタイミングに設定されればよい。
Figure 0007186846000026
Figure 0007186846000027
ここで、詳細な式導出を省略するが、実施の形態1の式(6)から式(9)と同様に、式(26)に式(6)を代入し、d1≒a1と仮定し、ωr<<ωexと仮定すれば、次式を得る。
Figure 0007186846000028
式(27)より算出される回転角度θは、中間時点tmにおける実際の回転角度に対して、ωr×TLだけ小さい角度である。よって、予測時点Testにおける回転角度θestの演算において、このフィルタ処理の時定数TLによる回転角度の減少ωr×TLを補償する必要がある。
そこで、本実施の形態では、角度演算部33は、(S11-S12)と(S21-S22)との比に基づいて、t2とt3との中間時点tmにおける中間回転角度θmを算出する。また、角度演算部33は、中間時点tmから予測時点testまでの予測期間Δtestと、回転子の回転角速度ωrと、フィルタ処理の時定数TLと、に基づいて、予測期間Δtestにおける回転角度の変化量Δθestを算出する。そして、角度演算部33は、中間回転角度θmに回転角度の変化量Δθestを加算して、予測時点testにおける回転角度θestを算出する。
この構成によれば、中間時点tmから予測時点testまでの予測期間Δtestにおける回転角度の変化量Δθestの演算において、フィルタ処理の時定数TLによる回転角度の減少を補償し、予測時点testにおける回転角度θestの予測精度を高めることができる。なお、数学的に等価であるため、回転角度の変化量Δθestに代えて、中間時点tmの中間回転角度θmが補償されてもよい。
例えば、角度演算部33は、次式を用いて、中間回転角度θm、回転角度の変化量Δθest、及び予測時点testにおける回転角度θestを算出する。
Figure 0007186846000029
数式の代わりに、数式を模したマップデータが用いられてもよい。また、第1タイミングt1の設定が、式(25)のタイミングからずれる場合、正確な回転角度の変化量Δθestが、式(28)の第2式と少しずれるため、式(28)の第2式に、そのずれを反映させた補正項を追加してもよいし、式(28)の第2式の代わりに、そのずれを反映させた回転子の回転角速度ωrと回転角度の変化量Δθestとの関係が設定されたマップデータを用いてもよい。
3.実施の形態3
実施の形態3に係る角度検出装置1について図面を参照して説明する。上記の実施の形態1又は2と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る角度検出装置1の基本的な構成は実施の形態1又は2と同様である。
本実施の形態では、図12に示すように、角度検出装置1は、交流回転機の制御システムに設けられている。交流回転機の制御システムは、交流回転機の制御装置110を備えている。本実施の形態では、角度検出装置1の制御装置30と交流回転機の制御装置110とは、一体的に構成されている。なお、角度検出装置1の制御装置30と交流回転機の制御装置110とが別体の制御装置により構成されてもよい。
交流回転機101は、複数相(本例では、3相)の巻線102が巻装されたモータ固定子103と、モータ回転子104とを備えている。モータ回転子104には永久磁石が設けられている。モータ回転子104には、界磁巻線が設けられてもよく、鉄心が設けられてもよい。レゾルバ2の回転子14は、モータ回転子104と一体回転するように連結されており、レゾルバ2は、交流回転機101の回転角度を検出する。
インバータ107が、直流電源106と3相の巻線102との間に接続されており、直流電力と3相の交流電力との電力変換を行う。インバータ107は、複数のスイッチング素子を備えている。インバータ107には、3相の巻線102を流れる電流を検出するための電流センサ105が設けられている。
交流回転機の制御装置110は、3相の巻線に流れる電流を検出し、3相の巻線の電流検出値、及び信号検出部32により算出された予測時点の回転角度θestに基づいて、3相の巻線に電圧を印加する。本実施の形態では、交流回転機の制御装置110は、電圧指令値算出部111、及びPWM制御部112を備えている。
電圧指令値算出部111は、所定の電流検出タイミングで電流センサ105の出力信号をA/D変換して、3相の巻線に流れる3相の電流を検出する。電圧指令値算出部111は、3相の電流検出値、及び角度演算部33により算出された予測時点の回転角度θestに基づいて、3相の巻線に印加する3相の電圧指令値を演算する。なお、レゾルバの電気角と、交流回転機の電気角とが異なる場合は、電気角の変換が行われる。また、交流回転機の制御には、U相の巻線を基準にしたN極の電気角での角度θn(磁極位置θn)が用いられる。よって、電圧指令値算出部111は、予測時点の回転角度θestに対して電気角の変換係数を乗算すると共に、オフセット角度を加算して、モータ角度θn(磁極位置θn)に変換する。
例えば、3相の電圧指令値の算出には、d軸及びq軸の回転座標系上で電流を制御するベクトル制御が用いられる。d軸及びq軸の回転座標系は、N極(磁極位置θn)の方向に定めたd軸及びd軸より電気角で90°進んだ方向に定めたq軸からなる2軸の回転座標である。
電圧指令値算出部111は、3相の電流検出値を、磁極位置θn(モータ角度θn)に基づいて、公知の3相2相変換及び回転座標変換を行って、d軸の電流検出値及びq軸の電流検出値に変換する。また、電圧指令値算出部111は、公知の各種の方法を用いて、d軸の電流指令値及びq軸の電流指令値を算出する。そして、電圧指令値算出部111は、d軸及びq軸の電流指令値及びd軸及びq軸の電流検出値に基づいて、公知の電流フィードバック制御を行い、d軸の電圧指令値及びq軸の電圧指令値を算出する。そして、電圧指令値算出部111は、d軸及びq軸の電圧指令値を、磁極位置θn(モータ角度θn)に基づいて、公知の固定座標変換及び2相3相変換を行って、3相の電圧指令値を算出する。
そして、PWM制御部112は、3相の電圧指令値に基づいて、PWM制御によりインバータ107の複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。
このように、交流回転機の制御には、角度演算部33により算出された回転角度θestを換算した磁極位置θn(モータ角度θn)に基づいて、3相の電流検出値が、d軸及びq軸の電流検出値に座標変換され、電流フィードバック制御が行われる。そのため、角度演算部33により算出された回転角度θestに誤差があると、d軸電流及びq軸電流の制御誤差が生じる。q軸電流は、交流回転機の出力トルクに比例するため、q軸電流の制御誤差があると、出力トルクの制御精度が悪化する。d軸電流は、弱め磁束制御などにおいて重要になり、d軸電流の制御誤差があると、出力トルクの制御精度が悪化したり、トルクリプルが大きくなったりする。
この場合の回転角度の誤差は、磁極位置θn(モータ角度θn)に基づいて3相の電流検出値を座標変換する際に生じる。よって、A/D変換により3相の巻線電流を検出した電流検出時点のモータ角度θnを精度よく検出する必要がある。よって、予測時点testを、3相の巻線電流の検出時点に設定することで、回転角度の誤差によるd軸電流の誤差及びq軸電流の誤差を低減できる。
そこで、角度演算部33は、予測時点testを、3相の巻線の電流検出時点に設定する。A/D変換器の制約等により、各相の巻線の電流検出時点が前後にずれる場合は、予測時点testは、3相各相の巻線の電流検出時点の中心時点に設定されるとよい。
或いは、角度演算部33は、予測時点testを、t1からt4の最後の検出タイミングに設定し、電圧指令値算出部111は、t1からt4の最後の検出タイミング(予測時点test)で、3相の巻線の電流を検出してもよい。いずれにしても、予測時点testと3相の巻線の電流検出時点とが一致するように設定される。なお、演算処理装置は、逐次処理を行うため、両者のタイミングに処理周期程度のずれが生じても、両者のタイミングは実質的に一致しているといえる。
なお、角度検出装置1は、各種の回転機又は回転体の回転角度の検出に用いられてもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 角度検出装置、2 レゾルバ、3 フィルタ回路、5 励磁巻線、6 第1出力巻線、7 第2出力巻線、13 固定子、14 回転子、31 励磁部、32 信号検出部、33 角度演算部、101 交流回転機、S1 第1信号、S2 第2信号、S11 t1で検出された第1信号、S22 t2で検出された第2信号、S21 t3で検出された第2信号、S12 t4で検出された第1信号、TL 時定数、Test 予測時点、Tex 励磁周期、t1 第1タイミング、t2 第2タイミング、t3 第3タイミング、t4 第4タイミング、test 予測時点、tm 中間時点、Δθest 回転角度の変化量、Δtest 予測期間、Δtofs 経過時間、θest 予測時点の回転角度、θm 中間回転角度、ωex 励磁角周波数、ωr 回転子の回転角速度

Claims (15)

  1. 突極を有する回転子と、励磁巻線、前記回転子の回転角度に応じて振幅が正弦波状に変化する第1信号を出力する第1出力巻線、及び前記回転角度に応じて振幅が余弦波状に変化する第2信号を出力する第2出力巻線を有する固定子と、を備えたレゾルバと、
    前記励磁巻線に励磁周期であるTexの交流電圧を印加する励磁部と、
    前記第1出力巻線から出力される前記第1信号、及び前記第2出力巻線から出力される前記第2信号を、複数のタイミングで検出する信号検出部と、
    検出された前記第1信号及び前記第2信号に基づいて、前記回転子の前記回転角度を算出する角度演算部と、を備え、
    前記信号検出部は、
    第1タイミングであるt1で、前記第1信号をS11として検出し、
    前記第1タイミングから(2×k1+1)×Tex/2だけ経過した第2タイミングであるt2で、前記第2信号をS22として検出し、ここで、k1は、整数であり、
    前記第1タイミングからk2×Texだけ経過した第3タイミングであるt3で、前記第2信号をS21として検出し、ここで、k2は、整数であり、
    前記第3タイミングから(2×k1+1)×Tex/2だけ経過した第4タイミングであるt4で、前記第1信号をS12として検出し、
    前記角度演算部は、
    (S11-S12)と(S21-S22)との比に基づいて、前記第2タイミングと前記第3タイミングとの中間時点における中間回転角度を算出し、
    前記中間時点から予測時点までの予測期間と、前記回転子の回転角速度と、に基づいて、前記予測期間における回転角度の変化量を算出し、
    前記中間回転角度に前記回転角度の変化量を加算して、前記予測時点における回転角度を算出する角度検出装置。
  2. 前記角度演算部は、前記回転子の前記回転角速度をωrとし、前記予測期間をΔtestとし、前記回転角度の変化量をΔθestとし、
    Figure 0007186846000030
    の算出式を用いて、前記回転角度の変化量を算出する請求項1に記載の角度検出装置。
  3. 前記第1タイミングは、検出された前記第1信号の前記励磁周期の成分が極大又は極小になるタイミングに設定されている請求項1又は2に記載の角度検出装置。
  4. 前記信号検出部は、フィルタ処理後の前記第1信号及び前記第2信号を検出し、
    前記角度演算部は、
    前記予測期間と、前記回転子の回転角速度と、前記フィルタ処理の時定数と、に基づいて、前記回転角度の変化量を算出する請求項1に記載の角度検出装置。
  5. 前記角度演算部は、前記回転子の前記回転角速度をωrとし、前記予測期間をΔtestとし、前記時定数をTLとし、前記回転角度の変化量をΔθestとし、
    Figure 0007186846000031
    の算出式を用いて、前記回転角度の変化量を算出する請求項4に記載の角度検出装置。
  6. 前記第1タイミングは、フィルタ処理前の前記第1信号の前記励磁周期の成分が極大又は極小になるタイミングよりも前記時定数だけ遅れたタイミングに設定されている請求項4又は5に記載の角度検出装置。
  7. 前記角度演算部は、前記第4タイミングから前記予測時点までの経過時間をΔtofsとし、
    Figure 0007186846000032
    の算出式を用いて、前記予測期間を算出する請求項2又は5に記載の角度検出装置。
  8. 前記第4タイミングと前記予測時点との時間差が、0である請求項7に記載の角度検出装置。
  9. 前記角度演算部は、前記中間回転角度をθmとし、
    Figure 0007186846000033
    の算出式を用いて、前記中間回転角度を算出する請求項1から8のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  10. 前記角度演算部は、前記中間回転角度をθmとし、前記回転子の前記回転角速度をωrとし、前記励磁周期に対応する励磁角周波数をωexとし、
    Figure 0007186846000034
    の算出式を用いて、前記中間回転角度を算出する請求項1から8のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  11. k1=0に設定されている請求項1から10のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  12. k2=±(2×k1+1)に設定されている請求項1から11のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  13. k1=0及びk2=-1、k1=0及びk2=1、k1=-1及びk2=1、又はk1=-1及びk2=-1に設定されている請求項1から11のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  14. k2=0に設定されている請求項1から11のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の角度検出装置と、
    前記回転子が一体回転するように固定されたモータ回転子と、複数相の巻線を有するモータ固定子とを備えた交流回転機を制御する交流回転機の制御装置と、を備え、
    前記交流回転機の制御装置は、前記複数相の巻線に流れる電流を検出し、前記複数相の巻線の電流検出値、及び前記信号検出部により算出された前記予測時点における前記回転角度に基づいて、前記複数相の巻線に電圧を印加し、
    前記信号検出部は、前記予測時点を、前記複数相の巻線の電流検出時点に設定する交流回転機の制御システム。
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