JP7184025B2 - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チョクラルスキー法(Czochralski method、以下「CZ法」と略す。)を用いてシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶の製造方法に関する。
近年、半導体デバイスの高集積化に伴って、デザインルールがより微細化され、材料であるシリコンウェーハ上の微細な欠陥がデバイス収率に大きな影響を及ぼしている。そこで、引上げたシリコン単結晶をその軸に直交する面でスライスしてシリコンウェーハを作製したときに、このシリコンウェーハの全面にわたって微細な欠陥の無いシリコンウェーハを製造する必要がある。
このため、シリコン単結晶の引上げ時におけるシリコン単結晶の固液界面近傍の軸方向の温度勾配をG(℃/mm)とし、シリコン単結晶の引上げ速度をV(mm/min)とするとき、V/Gが一定になるようにシリコン単結晶の引上げ速度をシリコン単結晶の全長にわたって設定し、この設定されたシリコン単結晶の引上げ速度になるように制御することが重要になってくる。
この点、ヒータにより加熱されたシリコン融液からシリコン単結晶を引き上げ、この引き上げ中のシリコン単結晶の直径変化を所定時間ごとに実測し、この実測値をシリコン単結晶の引き上げ速度及びヒータ温度にフィードバックしてシリコン単結晶の直径を制御するシリコン単結晶の製造方法がある。
このシリコン単結晶の製造方法では、シリコン単結晶が設定直径になるようにシリコン単結晶の引き上げ速度を制御する方法と、シリコン単結晶が設定直径になるようにヒータ温度を制御する方法とに、それぞれ複数段階にPID(Proportional Integral Differential)定数を変化させたPID制御を適用している(例えば、特許文献1)。
国際公開第2004/018742号
CZ法には、生産性向上と製造コスト低減のために、マルチプリング法(multi pulling method)がある。マルチプリング法とは、シリコン単結晶を引き上げるごとに残存するシリコン融液にシリコン原料を追加投入する作業を繰り返し、単一の坩堝を用いて複数本のシリコン単結晶を製造するものである。
マルチプリング法では、1本のシリコン単結晶だけを製造する場合と比較して、単一の坩堝を長時間使用するため、特許文献1に記載された従来技術を用いても、設定された引き上げ速度でシリコン単結晶を製造できない場合があることがわかった。このことから、シリコン単結晶の引き上げ速度を適切に制御できる構成が望まれている。
本発明は、前記問題を解決することを課題の一例とするものであり、この課題を解決することができるシリコン単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、マルチプリング法において、以下に示す3つの事象がシリコン単結晶の引き上げ速度に影響を及ぼすことを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
1)黒鉛シートの劣化
坩堝1は、通常、図6に示すように、黒鉛等から構成され、ほぼ有底円筒形状の支持坩堝2と、ほぼ有底円筒形状であって、支持坩堝2に収容された石英坩堝3と、支持坩堝2の破損を防止するために支持坩堝2と石英坩堝3との間に挿入された黒鉛シート(カーボンシート)4とを備えている。石英坩堝3は、シリコン融液5を貯留する。坩堝2の外側に所定間隔を隔てて配置されたヒータ6は、シリコン融液5を加熱する。
黒鉛シート4は、通常、天然黒鉛を酸処理した後、加熱して黒鉛粒子を膨張させて大容量の空隙を有する膨張黒鉛を生成し、これを成型、圧延したものである。黒鉛シート4が長時間連続して使用されると、劣化し、消失する場合がある。
この結果、黒鉛シート4の断熱効果が低下するため、石英坩堝3内に貯留されているシリコン融液5は、黒鉛シート4が劣化する前と比較して、ヒータ6からの輻射熱を受け得易くなってしまう。このため、シリコン融液5の温度が上昇し、シリコン融液5から引き上げられるシリコン単結晶の直径が小さくなる。
特許文献1に記載された従来技術では、黒鉛シート4の劣化に関する記載がなく、引き上げ中のシリコン単結晶の直径変化を所定時間ごとに実測し、この実測値に基づいて引き上げ速度を制御しているので、実際の引き上げ速度は予め設定された引き上げ速度よりも低くなる可能性がある。
2)蒸発物の増加
図6に示す石英坩堝3は二酸化シリコン(SiO)を主成分とするため、石英坩堝3から酸素(O)が溶け出してシリコン融液5と反応し、酸化シリコン(SiOx、0<x≦2)が生成される。また、シリコン単結晶に所望の性質を付与するために、ドーパントをシリコン融液5に添加する場合がある。前記酸化シリコン(SiOx)又は前記ドーパントは、シリコン融液5の表面から蒸発する。
シリコン融液5の表面から蒸発する蒸発物は、坩堝1及びヒータ6等が収容されたチャンバ上方から導入される不活性ガスによりチャンバ外に排出されるが、その過程でヒータ6に付着する。坩堝1が長時間連続して使用されると、前記蒸発物の量も増加し、その分ヒータ6に付着する量も増加する。このため、ヒータ6が汚れてしまう。
半導体結晶製造装置は、通常、放射温度計や2色温度計によりヒータ6の表面温度を実測し、その実測値に基づいてヒータ6に供給する電力を制御している。ヒータ6が汚れると、放射温度計や2色温度計は、実際の温度よりも低い実測値を出力する。したがって、半導体結晶製造装置は、実際の温度よりも低い実測値に基づいてヒータ6の温度を上昇させるために、ヒータ6に供給する電力を増加させる制御をしてしまう。このため、シリコン融液5の温度が上昇し、シリコン融液5から引き上げられるシリコン単結晶の直径が小さくなる。
特許文献1に記載された従来技術では、蒸発物の増加に関する記載がなく、引き上げ中のシリコン単結晶の直径変化を所定時間ごとに実測し、この実測値に基づいて引き上げ速度を制御しているので、実際の引き上げ速度は予め設定された引き上げ速度よりも低くなる可能性がある。
3)石英坩堝の形状変化
石英坩堝3が長時間連続して使用されると、石英坩堝3が飴状に軟化して自重により支持坩堝2の底部内側に溜まり、石英坩堝3の形状が変化する(図7参照)。この結果、石英坩堝3の形状が変化する前と比較して、ヒータ6から石英坩堝3内に貯留されているシリコン融液5への輻射熱の流れが変動する。このため、シリコン融液5の温度が変動し、シリコン融液5から引き上げられるシリコン単結晶の直径も変動する。石英坩堝3が飴状に軟化するのは、二酸化シリコン(SiO)を主成分とする石英坩堝3の軟化点が1500℃程度であり、シリコン(Si)の融点と大きく変わらないからである。
特許文献1に記載された従来技術では、石英坩堝3の形状変化に関する記載がなく、引き上げ中のシリコン単結晶の直径変化を所定時間ごとに実測し、この実測値に基づいて引き上げ速度を制御しているので、実際の引き上げ速度は予め設定された引き上げ速度と異なる可能性がある。
そこで、本発明者は、マルチプリング法では、3つの前記事象を考慮して、1本目から所定本目までのシリコン単結晶を製造する場合のPID制御のPIDパラメータと、前記所定本目より後のシリコン単結晶を製造する場合のPID制御のPIDパラメータとを異ならせれば良いという知見を得た。
前記課題を解決するために、本発明は、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を引き上げるごとに残存するシリコン融液にシリコン原料を追加投入する作業を繰り返し、単一の坩堝を用いて複数本のシリコン単結晶を製造するマルチプリング法を用いたシリコン単結晶の製造方法に係り、前記シリコン融液を加熱するヒータに供給する電力をPID制御する際に、第1のPIDパラメータを用いて1本目から所定本目までの前記シリコン単結晶を製造する第1の単結晶製造工程と、前記第1のPIDパラメータとは異なる第2のPIDパラメータを用いて前記所定本目より後の前記シリコン単結晶を製造する第2の単結晶製造工程とを備えたことを特徴としている。
本発明は、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を引き上げるごとに残存するシリコン融液にシリコン原料を追加投入する作業を繰り返し、単一の坩堝を用いて複数本のシリコン単結晶を製造するマルチプリング法を用いるとともに、引き上げ中の前記シリコン単結晶の実測直径と、前記シリコン融液を加熱するヒータの実測ヒータ温度とをフィードバックして、少なくとも前記ヒータに供給する電力をPID制御するシリコン単結晶の製造方法に係り、第1のPIDパラメータを用いて1本目から所定本目までの前記シリコン単結晶を製造する第1の単結晶製造工程と、前記第1のPIDパラメータとは異なる第2のPIDパラメータを用いて前記所定本目より後の前記シリコン単結晶を製造する第2の単結晶製造工程とを備えたことを特徴としている。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法において、前記第2のPIDパラメータは、前記第1のPIDパラメータを構成するP値とは異なるP値であることを特徴としている。なお、P値は比例ゲインと称されることもある。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法において、前記異なるP値は、前記シリコン単結晶を構成する直胴部のうち、少なくとも前半部分の全部又は一部の形成時に用いられるものであることを特徴としている。
ここで、シリコン単結晶の直胴部の前半部分及び後半部分について定義する。シリコン単結晶が正常に引き上げられた場合、当該シリコン単結晶の直胴部の肩部との境界からテール部との境界までの最大長さを2分割する。この最大長さの直胴部のうち、肩部との境界から2分割した中央部分までをシリコン単結晶を構成する直胴部の前半部分とし、前記中央部分からテール部との境界までを直胴部の後半部分とする。なお、直胴部の最大長さは、シリコン単結晶ごとに設定される。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法において、前記異なるP値は、前記第1のPIDパラメータを構成するP値よりも大きい値であることを特徴としている。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法において、前記異なるP値は、前記第1のPIDパラメータを構成するP値の1倍を超え3倍以下の範囲であることを特徴としている。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法において、前記第2のPIDパラメータは、前記第1のPIDパラメータを構成するI値とは異なるI値であることを特徴としている。なお、I値は積分ゲインと称されることもある。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法において、前記異なるI値は、前記シリコン単結晶を構成する直胴部のうち、少なくとも後半部分の全部又は一部の形成時に用いられるものであることを特徴としている。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法において、前記異なるI値は、前記第1のPIDパラメータを構成するI値よりも大きい値であることを特徴としている。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法において、前記異なるI値は、前記第1のPIDパラメータを構成するI値の1倍を超え4倍以下の範囲であることを特徴としている。
本発明によれば、マルチプリング法において、すべてのシリコン単結晶の引き上げ速度を所定範囲内に収めることができる。
本発明の実施の形態に係るシリコン単結晶の製造方法を適用した半導体結晶製造装置の構成の一例を示す概念図である。 本発明の実施の形態に係る半導体結晶製造装置を構成する制御部が実行するPID制御に関する機能の一例を示す機能ブロック図である。 マルチプリング法でシリコン単結晶を従来のPID制御法により製造した際、複数本目製造時の引き上げ速度プロファイル、スパン制限及び実測値の直胴部の前半部分に関する値の一例を示す図である。 マルチプリング法でシリコン単結晶を従来のPID制御法により製造した際、複数本目製造時の引き上げ速度プロファイル、スパン制限及び実測値の直胴部の後半部分に関する値の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係るシリコン単結晶の製造方法の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の知見の前提となる事象を説明するための半導体結晶製造装置の一部構成例を示す概念図である。 本発明の知見の前提となる事象を説明するための半導体結晶製造装置の一部構成例を示す概念図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るシリコン単結晶の製造方法を適用した半導体結晶製造装置10の構成の一例を示す概念図である。半導体結晶製造装置10は、CZ法を用いてシリコン単結晶を製造する。
半導体結晶製造装置10は、装置本体11と、メモリ12と、制御部13とを備えている。装置本体11は、チャンバ21と、坩堝22と、ヒータ23と、引き上げ部24と、熱遮蔽体25と、断熱材26と、坩堝駆動部27と、温度計28と、直径センサ29とを備えている。
チャンバ21は、メインチャンバ31と、このメインチャンバ31の上部に接続されたプルチャンバ32とを備えている。プルチャンバ32の上部には、アルゴン(Ar)ガスなどの不活性ガスをメインチャンバ31内に導入するガス導入口33Aが設けられている。メインチャンバ31の下部には、図示しない真空ポンプの駆動により、当該メインチャンバ31内の気体を排出するガス排気口33Bが設けられている。
坩堝22は、メインチャンバ31内に配置され、シリコン融液Mを貯留する。坩堝22は、支持坩堝41と、支持坩堝41に収容された石英坩堝42と、支持坩堝41と石英坩堝42との間に挿入された黒鉛シート43とを備えている。なお、黒鉛シート43は設けなくても良い。
支持坩堝41は、例えば、黒鉛又は炭素繊維強化型炭素から構成されている。支持坩堝41は、例えば、炭化シリコン(SiC)化表面処理又は熱分解炭素被覆処理が施されていても良い。石英坩堝42は、二酸化シリコン(SiO)を主成分とする。黒鉛シート43は、例えば、膨張黒鉛から構成されている。
ヒータ23は、坩堝22の外側に所定間隔を隔てて配置され、坩堝22内のシリコン融液Mを加熱する。引き上げ部24は、一端に種結晶SCが取り付けられるケーブル51と、このケーブル51を昇降及び回転させる引き上げ駆動部52とを備えている。
熱遮蔽体25は、少なくとも表面がカーボン材で構成されている。熱遮蔽体25は、シリコン単結晶SMを製造する際にシリコン単結晶SMを囲むように設けられ、ヒータ23からシリコン単結晶SMへの輻射熱を遮断する。坩堝駆動部27は、支持坩堝41を下方から支持する支持軸53を備え、坩堝22を所定の速度で回転及び昇降させる。
温度計28は、例えば、放射温度計や2色温度計から構成されている。温度計28は、メインチャンバ31の側面に穿設された覗き窓33C及び断熱材26に穿設された貫通孔26Aを介してヒータ23の温度を所定時間ごとに実測し、その実測値(実測ヒータ温度)を制御部13へ供給する。直径センサ29は、例えば、CCDカメラや放射温度計から構成されている。直径センサ29は、メインチャンバ31の上面に穿設された覗き窓33Dを介してシリコン単結晶SMの固液界面近傍の直径を所定時間ごとに実測し、その実測値(実測直径)を制御部13へ供給する。
メモリ12は、チャンバ21内のガス流量や炉内圧、ヒータ23に供給する電力、坩堝22やシリコン単結晶SMの回転数、坩堝22の位置など、シリコン単結晶SMの製造に必要な各種情報を記憶している。また、メモリ12は、直径プロファイルテーブル、引き上げ速度プロファイルテーブル及びヒータ温度プロファイルテーブルを記憶している。
直径プロファイルテーブルは、CZ法を用いて1本のシリコン単結晶SMを製造する際に得られるべき設定直径の情報を含む。引き上げ速度プロファイルテーブルは、V/Gが一定になるようにシリコン単結晶SMの全長にわたって得られるべき設定引上げ速度の情報を含む。ヒータ温度プロファイルテーブルは、V/Gが一定になるようにシリコン単結晶SMの全長にわたって得られるべき設定ヒータ温度の情報を含む。
制御部13は、メモリ12に記憶された各種情報や、作業者の操作に基づいて、各部を制御してシリコン単結晶SMを製造する。
次に、図2を参照して、制御部13が装置本体11をPID制御する機能について説明する。図2は、制御部13が実行するPID制御に関する機能の一例を示す機能ブロック図である。減算部62は、メモリ12から読み出した直径プロファイル61のうち、現時点に対応した設定直径に、直径センサ29から供給された現時点の実測直径と前記設定直径との偏差を加算し、その加算結果をPID補正部63へ供給する。
PID補正部63は、減算部62から供給された減算結果についてPID補正した後、補正後のデータをスパン制限部64へ供給する。スパン制限部64は、PID補正部63から供給されたデータについてスパン制限、すなわち、シリコン単結晶SMの設定直径に上限と下限を設けた後、そのデータを加算部65及び68へ供給する。
加算部65は、スパン制限部64から供給されたデータと、メモリ12から読み出した引き上げ速度プロファイル66のうち、現時点に対応した設定引き上げ速度と、作業者によって操作された操作部(図示略)から供給されたマニュアル量67とを加算した後、そのデータを引き上げ速度指示値として引き上げ部24へ供給する。
加算部68は、スパン制限部64から供給されたデータをそのまま出力する。PID補正部69は、加算部68から供給されたデータについてPID補正した後、補正後のデータをスパン制限部70へ供給する。スパン制限部70は、PID補正部69から供給されたデータについてスパン制限、すなわち、シリコン単結晶SMの設定直径に上限と下限を設けた後、そのデータを加算部71へ供給する。
加算部71は、スパン制限部70から供給されたデータと、メモリ12から読み出したヒータ温度プロファイル72のうち、現時点に対応した設定ヒータ温度と、作業者によって操作された操作部(図示略)から供給されたマニュアル量73とを加算した後、その加算結果を減算部74へ供給する。
減算部74は、加算部71から供給された加算結果に、温度計28から供給された現時点の実測ヒータ温度と前記加算結果との偏差を加算し、その加算結果をPID補正部75へ供給する。PID補正部75は、減算部74から供給されたデータについてPID補正した後、補正後のデータをスパン制限部76へ供給する。スパン制限部76は、PID補正部75から供給されたデータについてスパン制限、すなわち、設定ヒータ温度に上限と下限を設けた後、そのデータをヒータ電力指示値として図示しないヒータ電源へ供給する。
次に、前記構成を有する半導体結晶製造装置10を用いたシリコン単結晶の製造方法について説明する。図3及び図4は、従来のPID制御法によりマルチプリング法でシリコン単結晶SMを製造した際、複数本目製造時の引き上げ速度プロファイル、スパン制限(上限値及び下限値)及び実測値の一例を示す図である。図3はシリコン単結晶SMを構成する直胴部の軸方向(結晶長方向)前半部分に関するものであり、図4はシリコン単結晶SMを構成する直胴部の軸方向後半部分に関するものである。
図3において、横軸はシリコン単結晶SMを構成する直胴部の軸方向の結晶長(mm)を表し、縦軸はシリコン単結晶SMの引き上げ速度(mm/min)を表す。図3において、曲線VFは、シリコン単結晶SMを構成する直胴部の軸方向(結晶長方向)前半部分における設定引上げ速度の結晶長方向の変化、すなわち、引き上げ速度プロファイルを表す。曲線VFHは、前記引き上げ速度プロファイルVFを構成する各設定引上げ速度に所定の管理値を加算して生成した上限引き上げ速度プロファイルを表す。曲線VFLは、前記引き上げ速度プロファイルVFを構成する各設定引上げ速度から所定の管理値を減算して生成した下限引き上げ速度プロファイルを表す。
曲線VFMは、前記引き上げ速度プロファイルVFを使用してマルチプリング法でシリコン単結晶SMを製造した際、複数本目のシリコン単結晶SM製造時に実測した実測引き上げ速度の推移の一例を示す。
図3に示す横軸の結晶長において、xは、シリコン単結晶SMを構成する直胴部のトップ、すなわち、肩部と直胴部との境界からの所定の距離を表している。図3に示す縦軸の引き上げ速度において、yは、所定の引き上げ速度を表している。
図4において、横軸はシリコン単結晶SMを構成する直胴部の軸方向の結晶長(mm)を表し、縦軸はシリコン単結晶SMの引き上げ速度(mm/min)を表す。図4において、曲線VRは、シリコン単結晶SMを構成する直胴部の軸方向(結晶長方向)後半部分における設定引上げ速度の結晶長方向の変化、すなわち、引き上げ速度プロファイルを表す。曲線VRHは、前記引き上げ速度プロファイルVRを構成する各設定引上げ速度に所定の管理値を加算して生成した上限引き上げ速度プロファイルを表す。曲線VRLは、前記引き上げ速度プロファイルVRを構成する各設定引上げ速度から所定の管理値を減算して生成した下限引き上げ速度プロファイルを表す。
曲線VRMは、前記引き上げ速度プロファイルVRを使用してマルチプリング法でシリコン単結晶SMを製造した際、複数本目のシリコン単結晶SM製造時に実測した実測引き上げ速度の推移の一例を示す。
図4に示す横軸の結晶長において、xは、シリコン単結晶SMの直胴部とテール部との境界からの所定の距離を表している。図4に示す縦軸の引き上げ速度において、yは、図3に示す引き上げ速度yとは異なる値の所定の引き上げ速度を表している。
マルチプリング法では、前記黒鉛シートの劣化、前記蒸発物の増加及び前記石英坩堝の形状変化という3つ事象に起因して、1本目のシリコン単結晶SMを製造する場合と比較して、2本目以降のシリコン単結晶SMを製造する場合、図3及び図4に示すように、実測引き上げ速度VFM及びVRMは、設定引上げ速度プロファイルVF及びVRはもちろん、下限引き上げ速度プロファイルVFL及びVRLからも外れてしまう傾向にある。
図3では、実測引き上げ速度VFMは、短い周期で小刻みに絶えず変動していることが分かる。また、図3では、結晶長(x+200)付近と結晶長(x+800)付近において、実測引き上げ速度VFMが下限引き上げ速度プロファイルVFLを一時的に下回っていることが分かる。
一方、図4では、実測引き上げ速度VRMは、長い周期で、かつ、前半部分の実測引き上げ速度VFMと比較して滑らかに変動していることが分かる。また、図4では、実測引き上げ速度VRMは、結晶長(x-400)付近で下限引き上げ速度プロファイルVRLを一時的に下回っているとともに、結晶長(x-300)付近から結晶長(x-100)付近までの約200mmの広範囲で下限引き上げ速度プロファイルVRLを下回っていること分かる。
図3からは、シリコン単結晶SMの直胴部前半部分については、PIDパラメータのうち、応答性が速いP値、すなわち比例ゲインを変更すれば良いことが分かる。一方、図4からは、シリコン単結晶SMの直胴部後半部分については、PIDパラメータのうち、応答性の遅いI値、すなわち積分ゲインを変更すれば良いことが分かる。
そこで、直前の製造バッチで得られた結果に基づいて、今回の製造バッチでは、シリコン単結晶SMの直胴部前半部分の製造時ではP値を変更し、シリコン単結晶SMの直胴部後半部分の製造時ではI値を変更する。具体的には、前記黒鉛シートの劣化、前記蒸発物の増加及び前記石英坩堝の形状変化という3つの事象に関係するヒータ23に供給する電力をPID制御する際のP値及びI値を変更する。
2本目以降のシリコン単結晶SMの直胴部前半部分の製造時に関するP値は、同一の製造バッチにおいて、1本目のシリコン単結晶SMの製造時に使用されるP値と比較して、例えば、1倍を超え3倍以下に変更することが好ましい。1倍以下では、補正量が不足して設定プロファイルから実績が乖離するという不都合がある。一方、3倍より大きいと、過剰に補正してしまい設定プロファイルから実績が乖離するという不都合がある。
2本目以降のシリコン単結晶SMの直胴部後半部分の製造時に関するI値は、同一の製造バッチにおいて、1本目のシリコン単結晶SMの製造時に使用されるI値と比較して、例えば、1倍を超え4倍以下に変更することが好ましい。1倍以下では、補正量が不足して設定プロファイルから実績が乖離するという不都合がある。一方、4倍より大きいと、過剰に補正してしまい設定プロファイルから実績が乖離するという不都合がある。
次に、前記検討を踏まえたシリコン単結晶の製造方法の一例について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。まず、制御部13は、図5に示すステップSP1の処理へ進み、1回の製造バッチで製造すべきシリコン単結晶SMの本数をカウントする変数nに1を代入した後、ステップSP2へ進む。
ステップSP2では、制御部13は、変数nがPIDパラメータを変更すべきシリコン単結晶SMの本数を示す定数a以上であるか否か判断する。この処理は、前記知見に基づいて、1回の製造バッチで製造される複数本のシリコン単結晶SMのうち、何本目のシリコン単結晶SMからPIDパラメータを変更するかを設定するために行う。例えば、1回の製造バッチで3本のシリコン単結晶SMを製造する場合、3本目のシリコン単結晶SMからPIDパラメータを変更する必要があれば、定数aは3に設定される。
ステップSP2の判断結果が「YES」の場合、すなわち、変数nが定数a以上である場合には、制御部13は、ステップSP3へ進む。一方、ステップSP2の判断結果が「NO」の場合、すなわち、変数nが定数aより小さい場合には、制御部13は、ステップSP4へ進む。今の場合、変数nは1であるので、ステップSP2の判断結果は、「NO」となり、制御部13は、ステップSP4へ進む。
ステップSP3では、制御部13は、ステップSP4に示す育成工程で使用すべきPIDパラメータを、前記知見に基づいて予め設定されたPIDパラメータに変更した後、ステップSP4へ進む。ステップSP4では、制御部13は、坩堝22に収容されたシリコン融液Mに種結晶SCを浸漬した後、坩堝22を回転させつつ種結晶SCを引き上げることでシリコン単結晶SMを育成する。
制御部13は、ステップSP4に示す育成工程の終了後あるいは実施中に、ステップSP5において、変数nが当該製造バッチで製造すべきと事前に設定されたシリコン単結晶SMの本数を示す定数b以上であるか否か判断する。例えば、1回の製造バッチで3本のシリコン単結晶SMを製造する場合、定数bは3に設定される。
ステップSP5の判断結果が「NO」の場合、すなわち、変数nが定数bでない場合には、制御部13は、ステップSP6へ進む。一方、ステップSP5の判断結果が「YES」の場合、すなわち、変数nが定数bである場合には、制御部13は、ステップSP11へ進む。今の場合、変数nは1であるので、ステップSP5の判断結果は、「NO」となり、制御部13は、ステップSP6へ進む。
ステップSP6では、制御部13は、シリコン単結晶SMのテール部をシリコン融液Mから切り離した後、ステップSP7へ進む。ステップSP7では、制御部13は、シリコン融液Mから切り離されたシリコン単結晶SMを引き上げながら冷却した後、ステップSP8へ進む。ステップSP8では、制御部13は、冷却されたシリコン単結晶SMがプルチャンバ32に収容されたことを確認した後、プルチャンバ32からシリコン単結晶SMを取り出し、ステップSP9へ進む。
ステップSP9では、制御部13は、坩堝22にシリコン原料を追加して、シリコン原料を溶融した後、ステップSP10へ進む。ステップSP10では、制御部13は、変数nに1を加算した後、ステップSP2へ戻る。ステップSP2では、制御部13は、変数nが定数a以上であるか否か判断する。
今、変数nが3であり、定数aが3に設定されていたとすると、ステップSP2の判断結果は「YES」となり、制御部13は、ステップSP3へ進む。ステップSP3では、制御部13は、ステップSP4に示す育成工程で使用すべきPIDパラメータを、前記知見に基づいて予め設定されたPIDパラメータに変更した後、ステップSP4へ進む。
ステップSP4では、制御部13は、坩堝22に収容されたシリコン融液Mに種結晶SCを浸漬した後、坩堝22を回転させつつ種結晶SCを引き上げることでシリコン単結晶SMを育成した後あるいは育成中にステップSP5へ進む。
ステップSP5では、変数nが定数bに等しいか否か判断する。今、変数nが3であり、定数bが3に設定されていたとすると、ステップSP5の判断結果が「YES」となり、制御部13は、ステップSP11へ進む。ステップSP11では、制御部13は、ステップSP6~SP8と同様の切り離し工程(ステップSP11)、冷却工程(ステップSP12)及び取出工程(ステップSP13)を実施した後、一連の処理を終了する。以上説明した処理によって、複数本のシリコン単結晶SMが連続して製造される。
このように、本実施の形態では、マルチプリング法において、定数aに設定された数値の順番以降のシリコン単結晶を製造する場合のPIDパラメータを、その直前に製造されたシリコン単結晶を製造した際に使用したPIDパラメータから変更している。このため、すべてのシリコン単結晶の引き上げ速度を所定範囲内に収めることができる。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法について、実施例に基づきさらに説明する。本実施例では、前記実施の形態に示した構成を有する半導体結晶製造装置を用いて実際に実験を行うことにより、その効果を検証した。
実施例では、以下に示す2通りの方法でシリコン単結晶SMを製造した。
(1)1本引き上げ(a=b=1)
1回の製造バッチにおいて、単一の坩堝を用いて1本だけシリコン単結晶を製造した。
(2)マルチプリング法引き上げ
1回の製造バッチにおいて、単一の坩堝を用いて複数本のシリコン単結晶を製造した。
1本引き上げ及びマルチプリング法引き上げの1本目のシリコン単結晶SMの製造時は、同一のPIDパラメータを用いた。マルチプリング法引き上げの複数本目のシリコン単結晶SMの直胴部前半部分の製造時は、1本目のシリコン単結晶の直胴部前半部分の製造時に、ヒータ23に供給する電力をPID制御する際に用いられたP値よりも約1.2倍大きいP値に変更した。マルチプリング法引き上げの複数本目のシリコン単結晶SMの直胴部後半部分の製造時は、1本目のシリコン単結晶の直胴部後半部分の製造時に、ヒータ23に供給する電力をPID制御する際に用いられたI値よりも約2倍大きいI値に変更した。
(比較例)
比較例でも、前記(1)1本引き上げ及び前記(2)マルチプリング法引き上げの方法でシリコン単結晶SMを製造した。1本引き上げ及びマルチプリング法引き上げのシリコン単結晶SMの製造時のいずれの場合も同一のPIDパラメータを用いた。他の条件は、実施例と同一である。
(評価)
実施例及び比較例について、前記2通りの方法において、平均速度ばらつき(mm/min)を評価指標とした場合の評価結果を表1及び表2に示す。ここで、平均速度ばらつきとは、シリコン単結晶SMの直胴部を肩部との境界から軸方向に50mm生成した場合の設定引き上げ速度の平均値と実測引き上げ速度との差の標準偏差をいう。
表1は各シリコン単結晶SMを構成する直胴部前半部分に関するものであり、表2は各シリコン単結晶SMを構成する直胴部後半部分に関するものである。表1は図3に対応し、表2は図4に対応している。表1及び表2において、〇は平均速度ばらつきが管理範囲内にあることを示し、×は平均速度ばらつきが管理範囲外にあることを示している。
図3及び図4から分かるように、シリコン単結晶SMは、直胴部前半部分と直胴部後半部分とでは、引き上げ速度の挙動が大きく異なっている。マルチプリング法引き上げの1本目のシリコン単結晶SMについては、直胴部のほぼ全長にわたって図3に示す引き上げ速度の挙動と同様な挙動を示す傾向にある。したがって、PID制御についても、直胴部のほぼ全長にわたって同一のPIDパラメータを使用することができる。
一方、マルチプリング法引き上げの複数本目のシリコン単結晶SMの引き上げ速度の挙動は、図3及び図4に示すように、直胴部前半部分と直胴部後半部分とで大きく異なっているため、PID制御についても、直胴部前半部分と直胴部後半部分とにおいてPIDパラメータを異ならせる必要がある。
表1及び表2に示すように、実施例では、前記(1)1本引き上げ及び前記(2)マルチプリング法引き上げのいずれのシリコン単結晶SMについても、平均速度ばらつきが管理範囲内に収まっている。このため、製造されたシリコン単結晶SMが向上する。
これに対し、比較例では、前記(2)マルチプリング法引き上げの複数本目のシリコン単結晶SMは、直胴部前半部分及び直胴部後半部分いずれの場合も、平均速度ばらつきが管理範囲外となっている。このため、製造されたシリコン単結晶SMの品質が低下してしまう。
Figure 0007184025000001
Figure 0007184025000002
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、前記黒鉛シートの劣化、前記蒸発物の増加及び前記石英坩堝の形状変化という3つ事象に起因してa本目以降のシリコン単結晶を製造する場合の引き上げ速度が管理範囲外に外れると推測しているが、これに限定されない。
シリコン単結晶を製造時には様々な事象が発生し、それらに起因してPID制御の設定値の管理範囲から外れるおそれがある。特に、マルチプリング法では1回の製造バッチの時間が長いので、その傾向が強い。そこで、直前の製造バッチで得られた結果に基づいて、今回の製造バッチでは、a本目以降のシリコン単結晶を製造する場合のPID制御のいずれかのPIDパラメータを変更すれば良い。例えば、管理対象となるPIDパラメータの挙動が一時的な管理範囲はずれの場合は、即効性の高いP値を変更し、管理対象となるPIDパラメータの挙動が比較的長期間にわたった管理範囲はずれの場合は、I値を変更する。
10…半導体結晶製造装置、11…装置本体、12…メモリ、13…制御部、21…チャンバ、22…坩堝、23…ヒータ、24…引き上げ部、25…熱遮蔽体、26…断熱材、27…坩堝駆動部、28…温度計、29…直径センサ、31…メインチャンバ、32…プルチャンバ、33A…ガス導入口、33B…ガス排気口、33C,33D…覗き窓、41…支持坩堝、42…石英坩堝、43…黒鉛シート、51…ケーブル、52…引き上げ駆動部、53…支持軸、61…直径プロファイル、62,74…減算部、63,69,75…PID補正部、64,70,76…スパン制限部、65,68,71…加算部、66…引き上げ速度プロファイル、67,73…マニュアル量、72…ヒータ温度プロファイル、M…シリコン融液、SC…種結晶、SM…シリコン単結晶。

Claims (10)

  1. チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を引き上げるごとに残存するシリコン融液にシリコン原料を追加投入する作業を繰り返し、単一の坩堝を用いて複数本のシリコン単結晶を製造するマルチプリング法を用いたシリコン単結晶の製造方法であって、
    前記シリコン融液を加熱するヒータに供給する電力をPID制御する際に、
    第1のPIDパラメータを用いて1本目から所定本目までの前記シリコン単結晶を製造する第1の単結晶製造工程と、
    前記第1のPIDパラメータとは異なる第2のPIDパラメータを用いて前記所定本目より後の前記シリコン単結晶を製造する第2の単結晶製造工程と
    を備えたことを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  2. チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を引き上げるごとに残存するシリコン融液にシリコン原料を追加投入する作業を繰り返し、単一の坩堝を用いて複数本のシリコン単結晶を製造するマルチプリング法を用いるとともに、引き上げ中の前記シリコン単結晶の実測直径と、前記シリコン融液を加熱するヒータの実測ヒータ温度とをフィードバックして、少なくとも前記ヒータに供給する電力をPID制御するシリコン単結晶の製造方法であって、
    第1のPIDパラメータを用いて1本目から所定本目までの前記シリコン単結晶を製造する第1の単結晶製造工程と、
    前記第1のPIDパラメータとは異なる第2のPIDパラメータを用いて前記所定本目より後の前記シリコン単結晶を製造する第2の単結晶製造工程と
    を備えたことを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  3. 前記第2のPIDパラメータは、前記第1のPIDパラメータを構成するP値とは異なるP値であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  4. 前記異なるP値は、前記シリコン単結晶を構成する直胴部のうち、少なくとも前半部分の全部又は一部の形成時に用いられるものであることを特徴とする請求項3に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  5. 前記異なるP値は、前記第1のPIDパラメータを構成するP値よりも大きい値であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  6. 前記異なるP値は、前記第1のPIDパラメータを構成するP値の1倍を超え3倍以下の範囲であることを特徴とする請求項5に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  7. 前記第2のPIDパラメータは、前記第1のPIDパラメータを構成するI値とは異なるI値であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  8. 前記異なるI値は、前記シリコン単結晶を構成する直胴部のうち、少なくとも後半部分の全部又は一部の形成時に用いられるものであることを特徴とする請求項7に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  9. 前記異なるI値は、前記第1のPIDパラメータを構成するI値よりも大きい値であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  10. 前記異なるI値は、前記第1のPIDパラメータを構成するI値の1倍を超え4倍以下の範囲であることを特徴とする請求項9に記載のシリコン単結晶の製造方法。
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