JP7183879B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両の制御装置に関するものである。
特許文献1には、内燃機関の出力軸により回転駆動されるオルタネータと、複数の摩擦係合要素を有する自動変速機と、内燃機関と自動変速機との間に設けられたトルクコンバータと、非走行位置及び走行位置に切り替え操作されるシフトレバーと、を有する車両の制御装置が開示されている。なお、非走行位置とは、車両が走行しない位置であり、例えばパーキング位置(P位置)やニュートラル位置(N位置)である。また、走行位置とは、車両が走行する位置であり、例えばドライブ位置(D位置)やリバース位置(R位置)である。
こうした車両では、シフトレバーが非走行位置から走行位置に切り替え操作された場合、自動変速機内の摩擦係合要素が車両走行用に係合されて当該自動変速機の伝達トルク容量が増加することにより、自動変速機から内燃機関に作用する負荷が増大してエンジンストールが生じるおそれがある。
そこで、特許文献1に記載の制御装置は、シフトレバーが非走行位置から走行位置に切り替え操作された後、予め定めた規定時間が経過した時点でオルタネータの負荷を低減させる負荷低減処理を実行して内燃機関の負荷を低減することにより、自動変速機の伝達トルク容量の増加によるエンジンストールの発生を抑えるようにしている。
特開2018-42407号公報
ところで、自動変速機から内燃機関に作用する負荷は、摩擦係合要素の係合度合が高くなるにつれて大きくなるが、摩擦係合要素の係合速度は車両の状態(例えば摩擦係合要素を作動させる作動油の温度や、自動変速機の個体差など)によって変化する。そのため、上記規定時間が経過した時点において自動変速機から内燃機関に作用する負荷は種々変化する。従って、上記特許文献1のように、負荷低減処理の実行タイミングを、シフトレバー操作後の経過時間で決める場合には、自動変速機から内燃機関に作用する負荷の大きさに合わせて負荷低減処理を適切な時期に実行することができないおそれがあり、例えば次のような不都合の発生が懸念される。
すなわち、自動変速機から内燃機関に作用する負荷が小さいときに負荷低減処理が実行されると、自動変速機から内燃機関に作用する負荷に対して低減されるオルタネータの負荷の割合が大きくなり、この場合には、機関回転速度の吹け上がりが生じるおそれがある。逆に、自動変速機から内燃機関に作用する負荷が大きくなり過ぎてから負荷低減処理が実行されると、自動変速機から内燃機関に作用する負荷に対して低減されるオルタネータの負荷の割合が小さくなり、この場合には、一旦低下した機関回転速度を引き上げることが困難になってエンジンストールが発生するおそれがある。
上記課題を解決するための車両の制御装置は、内燃機関と、前記内燃機関の出力軸により回転駆動されるオルタネータと、複数の摩擦係合要素を有する変速機構及び前記出力軸に接続されるポンプインペラと前記変速機構の入力軸に接続されるタービンインペラとを有するトルクコンバータを備える自動変速機と、非走行位置及び走行位置に切り替え操作されるシフトレバーと、を有する車両に適用される。この制御装置は、前記ポンプインペラの回転に抗する前記タービンインペラの負荷トルクをトルクコンバータ負荷トルクとしたときに、前記シフトレバーが非走行位置から走行位置に切り替えられた後に取得した前記トルクコンバータ負荷トルクが規定の判定値以上になった場合には、前記オルタネータの負荷を、前記シフトレバーが非走行位置から走行位置に切り替えられた時点の負荷よりも低減させる負荷低減処理を実行する。
シフトレバーが非走行位置から走行位置に切り替え操作された場合、自動変速機内の摩擦係合要素の係合が開始されてその係合度合が高くなるにつれて自動変速機の伝達トルク容量は増加する。そのため、トルクコンバータでは、ポンプインペラの回転に抗するタービンインペラの負荷トルクが増大するようになり、この負荷トルクをトルクコンバータ負荷トルクとしたときに、当該トルクコンバータ負荷トルクは、上述したような車両の状態によらず、自動変速機から内燃機関に作用する負荷の大きさを表す値になる。
そこで、同構成では、シフトレバーが非走行位置から走行位置に切り替えられた後に取得したトルクコンバータ負荷トルクが規定の判定値以上になった場合に、オルタネータの負荷を低減させる負荷低減処理を実行するようにしている。そのため、自動変速機から内燃機関に作用する負荷の大きさに合わせて負荷低減処理を適切な時期に実行することができるようになる。
一実施形態における制御装置を備える車両の構成を示す模式図。 同実施形態の制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態の作用を示すグラフ。
以下、車両の制御装置の一実施形態について、図1~図3を参照して説明する。
図1に示すように、車両500に搭載された内燃機関10は、気筒に燃料を供給する燃料噴射弁12を備えている。内燃機関10の燃焼室では、吸入された空気と燃料噴射弁12から噴射された燃料との混合気が燃焼することにより機関出力が得られる。
内燃機関10には、オルタネータ19が設けられている。このオルタネータ19は、内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト18に巻き掛けられたベルトなどの動力伝達部材を介して回転駆動される。オルタネータ19が発電している場合、内燃機関10には、オルタネータ19の作動に伴う負荷トルクであって同オルタネータ19の発電量に応じたオルタネータ負荷トルクToが生じる。
内燃機関10のクランクシャフト18は、トルクコンバータ42及び変速機構48を備える多段式の自動変速機40に接続されている。
トルクコンバータ42は、クランクシャフト18に接続されたポンプインペラ42Pと、変速機構48の入力軸49に接続されたタービンインペラ42Tとを備えている。このトルクコンバータ42では、流体のATF(Automatic Transmission Fluid)を介してポンプインペラ42Pとタービンインペラ42Tとの間におけるトルク伝達が行われる。また、トルクコンバータ42は、ポンプインペラ42Pとタービンインペラ42Tとを直結させた「係合状態」と、こうした係合状態を解除した「解放状態」との間で作動状態が変化するロックアップクラッチ45を備えている。なお、ロックアップクラッチ45のスリップ量を調整するスリップ制御が行われることにより、ロックアップクラッチ45の作動状態は、ポンプインペラ42Pとタービンインペラ42Tとの相対回転がある程度許容された「スリップ状態」にされる。
変速機構48は、複数の遊星歯車機構と、係合状態及び解放状態を切り替え可能な摩擦係合要素であるクラッチ及びブレーキを複数有している。そして、それら摩擦係合要素のうちで係合状態にする要素と解放状態にする要素とを変更することによりギヤ段が変更される。
変速機構48の出力軸は、デファレンシャルギヤ60を介して車両500の駆動輪65に接続されている。
変速機構48のクラッチ及びブレーキの操作や、ロックアップクラッチ45の操作といった自動変速機40の操作は、それら各機構に作動油を供給する油圧回路90を制御することにより実施される。
内燃機関10や自動変速機40などの各種制御は、車両500に搭載された制御装置100によって実行される。
制御装置100は、中央処理装置(以下、CPUという)110や、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリ120を備えている。そして、メモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が実行することにより各種制御を実行する。なお、図示はしないが、制御装置100は、内燃機関用の制御ユニットや自動変速機用の制御ユニットなど、複数の制御ユニットで構成されている。
制御装置100には、各種センサが接続されている。例えばクランクシャフト18の回転角を検出するクランク角センサ70や、内燃機関10の吸入空気量GAを検出するエアフロメータ72が接続されており、それら各種センサからの出力信号が入力される。また、制御装置100には、アクセルペダルの操作量であるアクセル操作量ACCPを検出するアクセルポジジョンセンサ73や、車両500の車速SPを検出する車速センサ74や、タービンインペラ42Tの回転速度であるタービン回転速度Ntを検出する回転速度センサ75が接続されており、それら各種センサからの出力信号が入力される。また、車両500には、車両運転者により非走行位置や走行位置に切り替え操作されるシフトレバー200が備えられている。なお、非走行位置とは、車両500が走行しない位置であり、例えばパーキング位置(P位置)やニュートラル位置(N位置)であり、シフトレバー200が非走行位置になっている場合には、自動変速機40において非走行用のギヤ段形成が行われる。また、走行位置とは、車両500が走行する位置であり、例えばドライブ位置(D位置)やリバース位置(R位置)であり、シフトレバー200が走行位置になっている場合には、自動変速機40において走行用のギヤ段形成が行われる。そして、制御装置100には、シフトレバー200の操作位置であるシフト位置SFTを検出するシフトポジションセンサ76が接続されている。
制御装置100は、発電要求に応じてオルタネータ19の発電量を制御する発電制御を実施する。なお、オルタネータ19の発電量が増加すると、上記オルタネータ負荷トルクToは高くなるため、内燃機関10に対する負荷が増大する。
また、制御装置100は、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作された後、オルタネータ負荷トルクToを低減させる負荷低減処理を実行して内燃機関10に対する負荷を低減することにより、自動変速機40の伝達トルク容量の増加によるエンジンストールの発生を抑えるようにしている。
ここで、上述したように、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作された後において、自動変速機40から内燃機関10に作用する負荷が小さいときに負荷低減処理が実行されると、機関回転速度の吹け上がりが生じるおそれがある。逆に、自動変速機40から内燃機関10に作用する負荷が大きくなり過ぎてから負荷低減処理が実行されると、エンジンストールが発生するおそれがある。特に、高地などのように空気の密度が低い環境下では、そうしたエンジンストールの発生が顕著になるおそれもある。
そこで、本実施形態では、以下に説明する処理を実行することにより、そうした機関回転速度の吹け上がりやエンジンストールの発生を抑えることの可能な最適なタイミングにて負荷低減処理を実行するようにしている。
図2に、上記負荷低減処理の実行するために制御装置100が実行する処理手順を示す。なお、この処理は、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替えられたことを上記シフト位置SFTに基づいて制御装置100が検出したときに実行される。
本処理を開始すると、制御装置100は、まず、トルクコンバータ負荷トルクTcを以下のように算出して取得する(S100)。
このトルクコンバータ負荷トルクTcは、以下の値である。すなわち、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作された場合、自動変速機40内の摩擦係合要素の係合が開始されてその係合度合が高くなるにつれて自動変速機40の伝達トルク容量は増加する。そのため、トルクコンバータ42では、ポンプインペラ42Pの回転に抗するタービンインペラ42Tの負荷トルクが増大するようになる。このポンプインペラ42Pの回転に抗するタービンインペラ42Tの負荷トルクが上記トルクコンバータ負荷トルクTcである。そして、当該トルクコンバータ負荷トルクTcは、摩擦係合要素を作動させる作動油の温度や自動変速機40の個体差などといった車両500の状態によらず、自動変速機40から内燃機関10に作用する負荷の大きさを表す値になる。
本実施形態では、次式(1)に基づき、制御装置100は、今現在のトルクコンバータ負荷トルクTcを算出する。
Tc=CxNE^2 …(1)
Tc:トルクコンバータ負荷トルク
C:容量係数
NE:機関回転速度
容量係数Cは、自動変速機40の固有値であり、速度比SR(速度比=)に応じて変化する。従って、制御装置100は、速度比SRに基づいて容量係数Cを算出する。なお、速度比SRはタービンインペラ42Tの回転速度をポンプインペラ42Pの回転速度で除算した値であり、ポンプインペラ42Pの回転速度は機関回転速度NEと同一である。従って、制御装置100は、現在のタービン回転速度Ntを現在の機関回転速度NEで除算することにより今現在の速度比SR(SR=Nt/NE)を算出する。
次に、制御装置100は、算出したトルクコンバータ負荷トルクTcが規定の判定値Tcα以上であるか否かを判定する(S110)。
この判定値Tcαには次の値が設定されている。すなわち、上述した機関回転速度の吹き上がりやエンジンストールの発生を抑えることが可能な負荷低減処理の開始タイミングを最適タイミングとし、この最適タイミングにおけるトルクコンバータ負荷トルクTcの値が判定値Tcαとして設定されている。
そして、トルクコンバータ負荷トルクTcが判定値Tcα未満であると判定する場合(S110:NO)、制御装置100は、トルクコンバータ負荷トルクTcが判定値Tcα以上であると判定するまで、上記S100の処理及びS110の処理を繰り返し実行する。
一方、S110にて、トルクコンバータ負荷トルクTcが判定値Tcα以上であると判定する場合(S110:YES)、制御装置100は、オルタネータ19の発電量を低下させることによりオルタネータ負荷トルクToを低下させる上記負荷低減処理を実行する(S120)。この負荷低減処理が実行されると、オルタネータ負荷トルクToは、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作された時点の負荷トルクよりも低い低減時負荷トルクToαとなるように、オルタネータ19の発電量が制御される。なお、低減時負荷トルクToαとしては、上述したエンジンストールの発生を抑える上で最適なトルクが設定される。
こうして負荷低減処理を開始すると、次に、制御装置100は、現在の速度比SRが規定の係合完了判定値SRβ以下になったか否かを判定する(S130)。この係合完了判定値SRβには次の値が設定されている。
すなわち、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作されて、自動変速機40の摩擦係合要素の係合が開始されると、摩擦係合要素の係合度合が高まるにつれてタービン回転速度Ntは低下していくため、速度比SRは徐々に小さい値に変化していく。従って、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作された場合の速度比SRの値は、摩擦係合要素を作動させる作動油の温度や自動変速機40の個体差などといった車両500の状態によらず、摩擦係合要素の実際の係合度合を示す値になる。そこで、係合完了判定値SRβとしては、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作されることにより係合が開始された自動変速機40の摩擦係合要素についてその係合が完了したときの速度比SRが設定されている。なお、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作された場合において、車両のブレーキペダルが踏み込まれており、駆動輪65の回転が制止されている場合には、摩擦係合要素の係合完了時においてタービン回転速度Ntは「0」になるため、速度比SRも「0」になる。従って、駆動輪65の回転が制止されている場合には、係合完了判定値SRβの値は「0」に設定される。一方、駆動輪65の回転が制止されていない場合には、係合完了判定値SRβの値は、「0」よりも大きい値であって摩擦係合要素の係合が完了したことを判定できる値に設定される。
そして、速度比SRが係合完了判定値SRβを超えていると判定する場合(S130:NO)、制御装置100は、速度比SRが係合完了判定値SRβ以下であると判定するまで、上記S120の処理及びS130の処理を繰り返し実行することにより、負荷低減処理の実行を継続する。
一方、S130にて、速度比SRが係合完了判定値SRβ以下であると判定する場合(S130:YES)、制御装置100は、オルタネータ19の負荷低減処理を終了する(S140)。このS140において、制御装置100は、オルタネータ負荷トルクToを上記低減時負荷トルクToαから今現在の電力消費量に応じた発電量に対応する負荷トルクにまで増大させることにより、オルタネータ19の負荷低減処理を終了する。なお、こうして負荷低減処理を終了する際には、オルタネータ負荷トルクToの変化による機関回転速度NEの急変を抑えるために、制御装置100は、オルタネータ負荷トルクToを徐々に増大させていく。そして、制御装置100は、本処理を終了する。
図3を参照して、本実施形態の作用を説明する。
なお、図3に示す例では車両500が次の状況になっている。すなわち、車両500のブレーキペダルが踏まれており駆動輪65の回転が制止している状態でアクセルペダルは踏まれておらず、この状態でシフト位置SFTが非走行位置から走行位置に切り替えられた状況、いわゆるガレージシフトが行われた状況になっている。また、こうした状況下ではロックアップクラッチ45は解放状態になっている。
時刻t1において機関始動が行われると、機関回転速度NE(実線にて図示)は増大した後、規定のアイドル回転速度で安定する。そして、シフト位置SFTが「P位置」や「N位置」などの非走行位置となっている間は、自動変速機40の伝達トルク容量がほぼ「0」であるため、トルクコンバータ負荷トルクTcは「0」近傍の値になる。従って、ポンプインペラ42Pの回転にほぼ同期するようにしてタービンインペラ42Tも回転する。そのため、タービン回転速度Nt(一点鎖線にて図示)は、機関回転速度NEよりもやや低い回転速度にて機関回転速度NEの変化に追従し、これにより速度比SRは「1」近傍の値になる。
時刻t2において、シフト位置SFTが「D位置」や「R位置」などの走行位置に切り替えられた後、所定の応答遅れ時間が経過した時刻t3において、自動変速機40の摩擦係合要素の係合が実際に開始されて車両走行用のギヤ段形成が開始される。そして、摩擦係合要素の係合度合が高まるにつれて自動変速機40の伝達トルク容量は徐々に増加していくため、トルクコンバータ負荷トルクTcも徐々に増加していく。
そして、摩擦係合要素の係合度合が高まるにつれてタービン回転速度Ntは徐々に低下していくとともに、トルクコンバータ負荷トルクTcの増加に伴って機関回転速度NEも徐々に低下していき、機関回転速度NEとタービン回転速度Ntとの差が大きくなっていく。そのため、速度比SRは徐々に低下していく。
時刻t3以降において増加していくトルクコンバータ負荷トルクTcが、上記判定値Tcαに達すると(時刻t4)、オルタネータ19の負荷低減処理が開始されることにより、オルタネータ負荷トルクToは上記の低減時負荷トルクToαにまで低下する。こうした負荷低減処理の実行により、内燃機関10に対する負荷の1つであるオルタネータ負荷トルクが減少するため、自動変速機40の伝達トルク容量が増加して内燃機関10に対する負荷が増加する場合でも、機関回転速度NEの過剰な低下は抑えられてエンジンストールの発生が抑制される。
時刻t5において、摩擦係合要素の係合が完了して車両走行用のギヤ段形成が完了すると、タービン回転速度Ntは「0」になるとともに、機関回転速度NEはストール回転速度にて安定するようになる。そのため、速度比SRは「0」になる。ここで、この例では駆動輪65の回転が制止した状態となっているために上記係合完了判定値SRβの値は「0」になる。従って、時刻t5に速度比SRが「0」になると、当該速度比SRは上記係合完了判定値SRβ以下であると判定されて、これにより上記負荷低減処理は終了される。
負荷低減処理が終了されると、時刻t5以降、オルタネータ負荷トルクToは低減時負荷トルクToαから、今現在の電力消費量に応じた発電量に対応する負荷トルクにまで徐々に増大していく。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)上記トルクコンバータ負荷トルクTcは、摩擦係合要素を作動させる作動油の温度や自動変速機40の個体差などといった車両500の状態によらず、自動変速機40から内燃機関10に作用する負荷の大きさを表す値になっている。そこで、本実施形態では、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替えられた後に算出される当該トルクコンバータ負荷トルクTcが判定値Tcα以上になった場合に、オルタネータ19の負荷を低減させる負荷低減処理を実行するようにしている。そのため、自動変速機40から内燃機関10に作用する負荷の大きさに合わせて負荷低減処理を適切な時期に実行することができる。
(2)非走行位置から走行位置へのシフトレバー200の切り替え操作が行われた後、自動変速機40の摩擦係合要素の係合が完了して車両走行用のギヤ段形成が完了するタイミングと、負荷低減処理を終了するタイミングとがずれていると、負荷低減処理を終了させたときに機関回転速度NEが変動するおそれがある。
この点、本実施形態では、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作された場合において、車両500の状態によらず、摩擦係合要素の実際の係合度合を示す上記速度比SRの値に基づき、負荷低減処理を終了するようにしている。
すなわち、速度比SRが上記係合完了判定値SRβ以下となった場合には、シフトレバー200が非走行位置から走行位置に切り替え操作されることにより係合が開始された自動変速機40の摩擦係合要素についてその係合が完了したと判定して、負荷低減処理を終了するようにしている。従って、車両500の状態によらず、自動変速機40の摩擦係合要素の係合が完了して車両走行用のギヤ段形成が完了したタイミングで負荷低減処理は終了するようになるため、負荷低減処理を終了させたときの機関回転速度NEの変動を抑えることができる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・トルクコンバータ負荷トルクTcが判定値Tcα以上になった場合に上記負荷低減処理を実行するようにした。この他、例えば、次のような判定処理を実行するようにしてもよい。
すなわち、非走行位置から走行位置へのシフトレバー200の切り替えにより、自動変速機40内の摩擦係合要素の係合が開始されてその係合度合が高くなるにつれて自動変速機40の伝達トルク容量は増加するため、自動変速機40から内燃機関10に作用する負荷は、摩擦係合要素の係合度合が高くなるほど大きくなる。そこで、車両500の状態によらず、そうした摩擦係合要素の実際の係合度合を示す上記速度比SRに基づいて負荷低減処理の実行可否を判定する処理を行ってもよい。
例えば、図2に示したS100の処理を省略するとともに、S110の処理に代えて、現在の速度比SRが図3に示す判定値SRα以下であるか否かを判定する処理を実行する。この判定値SRαとしては、上述した機関回転速度の吹き上がりやエンジンストールの発生を抑えることが可能な負荷低減処理の開始タイミングを最適タイミングとしたときに、この最適タイミングにおける速度比SRの値が設定されている。
そして、現在の速度比SRが判定値SRαを超えていると判定する場合には、現在の速度比SRが判定値SRα以下であると判定されるまで、この速度比SRと判定値SRαとを比較する判定処理を繰り返し実行する。そして、現在の速度比SRが判定値SRα以下であると判定される場合には、図2に示したS120以降の処理を実行することにより、上記負荷低減処理を実行する。
この変更例でも、自動変速機40から内燃機関10に作用する負荷の大きさに相関する摩擦係合要素の係合度合に合わせて負荷低減処理は適切な時期に実行されるため、そうした自動変速機40から内燃機関10に作用する負荷の大きさに合わせて負荷低減処理を適切な時期に実行することができる。
・自動変速機40の摩擦係合要素の係合完了を速度比SRで判定するようにしたが、他の値に基づいて係合完了を判定してもよい。
・トルクコンバータ負荷トルクTcを算出するようにしたが、実際に計測してもよい。
10…内燃機関、12…燃料噴射弁、18…クランクシャフト、19…オルタネータ、40…自動変速機、42…トルクコンバータ、42P…ポンプインペラ、42T…タービンインペラ、45…ロックアップクラッチ、48…変速機構、49…入力軸、60…デファレンシャルギヤ、65…駆動輪、70…クランク角センサ、72…エアフロメータ、73…アクセルポジジョンセンサ、74…車速センサ、75…回転速度センサ、76…シフトポジションセンサ、90…油圧回路、100…制御装置、110…中央処理装置(CPU)、120…メモリ、200…シフトレバー、500…車両。

Claims (1)

  1. 内燃機関と、前記内燃機関の出力軸により回転駆動されるオルタネータと、複数の摩擦係合要素を有する変速機構及び前記出力軸に接続されるポンプインペラと前記変速機構の入力軸に接続されるタービンインペラとを有するトルクコンバータを備える自動変速機と、非走行位置及び走行位置に切り替え操作されるシフトレバーと、を有する車両に適用される制御装置であって、
    前記ポンプインペラの回転に抗する前記タービンインペラの負荷トルクをトルクコンバータ負荷トルクとしたときに、前記シフトレバーが非走行位置から走行位置に切り替えられた後に取得した前記トルクコンバータ負荷トルクが規定の判定値以上になった場合には、前記オルタネータの負荷を、前記シフトレバーが非走行位置から走行位置に切り替えられた時点の負荷よりも低減させる負荷低減処理を実行する
    車両の制御装置。
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