JP7183123B2 - マフラー装置及びマフラー装置を備えた作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、排気される排気ガスの温度を効率的に下げることができるマフラー装置及びマフラー装置を備えた作業機に関する。
従来、特許文献1には、マフラー本体から排出された排気(排ガス)を、機体外部に放出するテールパイプを、キャビンの側方に立設状に備えた作業車両が開示されている。特許文献1のテールパイプは、排気が流通する垂直部2aと、垂直部2a内の排気熱を外部に放出されないように遮断する断熱管21と、形成された複数の長孔22cから断熱管21との間に冷却風を流入させることで断熱管21の冷却を促進する冷却管22と、の三層構造を有している。
特開平11-78547号公報
上述した特許文献1のテールパイプのように、エンジン(原動機)で発生した高温の排気に、直接外気を混合させて冷却効率を高める場合、テールパイプ(マフラーパイプ)の長さを長くして、排気に外気を確実に混合して冷却するのが望ましい。ところが、実際の作業車両では設計制約上の問題などからマフラーパイプの長さを長くすることが困難な場合がある。つまり、作業機ではマフラーパイプの長さを長くすることなく排気を効率的に冷却する手段を講じることが必要となる。
また、作業機ではマフラーパイプをストレートにするのではなく折れ曲がった状態に設計する場合もある。ところが、マフラーパイプが曲がった場所では、排気の流れに偏流が発生し、排気と外気との混合が阻害されて、排気を効率的に冷却することが困難となる。
本発明は、上述した問題点に鑑みて為されたものであり、排気を効率的に冷却することが可能となるマフラー装置及びマフラー装置を備えた作業機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る作業機のマフラー装置は、車体に設けられた原動機に接続されて排気ガスが通過する排気管と、前記排気管を通過した前記排ガスが入る入口と前記排ガスを外部に排出する出口とが形成された本体であって、前記入口と前記出口とが互いに異なる方向に向くように湾曲した本体と、前記本体内に外気を導入する外気導入部と、前記本体内において少なくとも前記湾曲した部分に設けられ、前記入口から導入された排気ガスを前記出口に至るまでに分流し、且つ前記外気導入部から導入された外気に混合させる分流板と、を備えており、前記分流板の中途側は、側方から見た場合に前記本体の外側の内周面からも、内側の内周面からも等間隔を維持するような曲率で円弧状に曲がっている。
また、前記分流板は、前記湾曲した部分の湾曲外側の内周面から分流板までの距離をL1、前記湾曲した部分の湾曲内側の内周面から分流板25までの距離をL2とした場合に、L1=L2という関係が、前記湾曲した部分の全長に亘って維持されるような形状に形成されている。
また、前記本体は、円弧状に曲げられた前記湾曲した部分である湾曲部と、前記湾曲部の後端から延びる直管である導出部とを有し、前記分流板の後端は、前記本体の後端よりも前方であって、前記湾曲部と前記導出部との境界と同じ位置に配置されている。
また、前記分流板は、前記湾曲した部分に沿って前記入口側から出口側に向けて延設されている。
また、前記本体の外側に配置され且つ前記本体を外側から囲む外管を備えている。
また、前記外気導入部は、前記本体の入口側及び出口側のいずれかにおいて、当該本体と前記外管との間に形成された外気通気路である。
また、前記外気導入部は、前記本体の外周面を貫通する貫通穴である。
本発明の一態様に係る作業機は、上述した作業機のマフラー装置を備えている。
上記の構成によれば、マフラーパイプの長さを長くすることなく、またマフラーパイプが曲がった場所でも、排気に外気を確実に混合して、排気を効率的に冷却することが可能となる。
第1実施形態のマフラー装置が備えられた作業機の側面図である。 第1実施形態のマフラー装置が備えられた作業機の平面図である。 第1実施形態のマフラー装置の断面図である。 第1実施形態のマフラー装置の正面図である。 第2実施形態のマフラー装置の斜視図である。 第2実施形態のマフラー装置の断面図である。 従来のマフラー装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
「第1実施形態」
図1は、第1実施形態に係る作業機1の全体構成を示す概略側面図である。図2は、作業機1の概略平面図である。第1実施形態では、作業機1としてトラクタが例示されている。
本実施形態においては、図1、図2の矢印A1方向(トラクタ1の前進方向)を前方、図1、図2の矢印A2方向(トラクタ1の後進方向)を後方、図1、図2の矢印A3方向を前後方向として説明する。したがって、図1の手前側が左方(図2の矢印B1方向)であり、図1の奥側が右方(図2の矢印B2方向)である。また、前後方向A3に直交する水平方向をトラクタ1(作業車両)の幅方向である車幅方向(図2の矢印B3方向)として説明する。トラクタ1における車幅方向B3の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を車幅方向外方として説明する。言い換えれば、車幅方向外方とは、車幅方向B3であってトラクタ1の幅方向の中心から離れる方向のことである。車幅方向外方とは反対の方向を車幅方向内方として説明する。言い換えれば、車幅方向内方とは、車幅方向B3であってトラクタ1の幅方向の中心に近づく方向である。
図1、図2に示すように、トラクタ1は、車体5を有し、車体5は、原動機6と、伝動ケース7とを有する。原動機6は、ディーゼルエンジンである。原動機6は、ガソリンエンジンや電動モータであってもよいし、エンジン及び電動モータを有するハイブリッド型であってもよい。原動機6は、トラクタ1の前部に位置し、ボンネット8によって覆われている。
伝動ケース7は、例えば、フライホイールを収容するフライホイールハウジングと、フライホイールを介して伝達される原動機6の動力を断続可能に伝達するクラッチを収容するクラッチハウジングと、クラッチを介して伝達される動力を変速する変速装置を収容するミッションケース等とを直結して構成される。
図1、図2に示すように、車体5は、例えば、複数の車輪2,3を含む車輪型の走行装置4によって走行可能に支持されている。複数の車輪2,3は、車体5の前部の左側及び右側に設けた前輪2(2L,2R)と、車体5の後部の左側及び右側に設けた後輪3(3L,3R)とを含む。
図1に示すように、トラクタ1は、車体5の後部に搭載されたキャビン9を有する。キャビン9の室内の後部には、オペレータが着座する運転席10が設けられている。運転席10の前方には、前輪2(2L,2R)を操向操作するハンドル(ステアリングホイール)11が設けられている。キャビン9の前面には、フロントガラス12が設けられている。キャビン9の後部には、リヤガラスが設けられている。キャビン9の側面(左側面及び右側面)には、オペレータが乗り降りする乗降口13及び該乗降口13を開閉する乗降ドア14が設けられている。乗降ドア14の後方には、リヤサイドガラス15が設けられている。また、キャビン9は、上部に、天井部を形成するルーフ16を有する。キャビン9の下方には、オペレータがキャビン9に乗り降りする際に足をかける乗降ステップ17が配置されている。乗降ステップ17は、左及び右の各乗降ドア14の下方に設けられている。
ところで、上述した原動機6の側方には、車体5に設けられた原動機6に接続され、原動機6で発生した排気ガスを通過させる排気管18が設けられている。排気管18は、高温の排気ガスに耐えられるように金属などで管状に形成されている。本実施形態の作業機1の場合、排気管18は、正面から見た場合に略L字状に折り曲げられた外観を有してお
り、原動機6の右方に張り出すように配備されている。
具体的には、排気管18は、原動機6から水平方向に沿って右方に伸びる水平管18aと、右側の前輪2Rの後方で上下方向に沿うように略垂直に立ち上がる垂直管18bと、を組み合わせて構成されている。排気管18の水平管18aは、原動機6の右側面から前輪2Rの後方に向かって右方に向かって水平に伸びており、前輪2Rの後方で垂直管18bに接続されている。排気管18の垂直管18bは、前輪2Rの後方から上方に向かって略鉛直方向に伸びており、上端はキャビン9のルーフ16のやや上方に位置している。このルーフ16のやや上方に位置する垂直管18bの上端には、マフラー装置20が設けられている。
図3は図1のCに示したマフラー装置20を拡大して示した断面図であり、図4は図1のCに示したマフラー装置20を後方からみた背面図である。
図3及び図4に示すように、マフラー装置20は、排気管18(垂直管18b)の上端に設けられて、排気管18を流通してきた高温の排ガスを冷却した上で機外に排気する機能を有している。マフラー装置20は、排気管18を流通してきた高温の排ガスを十分に冷却し、作物や使用者に悪影響を及ぼす心配がない状態にした上で排気する機能を備えている。
また、マフラー装置20は、上下方向に沿って略鉛直に設けられた排気管18に対して、排ガスの流れる向きを鉛直から水平方向に傾いた方向に変えることができるように、後方に傾いた構造(後方に向かって湾曲または屈曲した構造)となっている。このような後方に傾いた構造をマフラー装置20に採用すれば、排気管18の内部に雨水やゴミなどが混入し難くなる。
具体的には、第1実施形態のマフラー装置20は、外気を導入して排気に混合できるように、排気管18を通過した排ガスが入る入口21aと排ガスを外部に排出する出口21bとが形成された本体21と、本体21内に外気を導入する外気導入部22と、を備えている。また、マフラー装置20の本体21は、排ガスが入る入口21aと排ガスを外部に排出する出口21bとが互いに異なる方向に向くように湾曲した構造に形成されている。
次に、第1実施形態のマフラー装置20を構成する本体21と外気導入部22についてくわしく説明する。
上述したマフラー装置20の本体21は、排気管18の上側に配備されて、排気管18を通じて導入された排ガスと、外気導入部22から導入された外気とを混合している。具体的には、上述した排気管18の上端は、下端側に比べて口径が小さく(図例では60%程度の口径に)絞られており、内部を流通してきた排ガスを勢いよく上方に排気できるようになっている。また、本体21は、側方から見た場合に円弧状に湾曲した外観に曲げられた円管であり、下方から後方に向かって円弧状に曲がった軌跡を有している。本体21における下方に向く開口は、排ガスを本体21内に導入する入口21aとされている。また、本体21における後方に向く開口は、排ガスが出る出口21bとされている。
具体的には、上述した本体21の入口21aは、排気管18の上端と同じ高さか、やや上方または下方に位置しており、排気管18の上端から排気された排ガスを漏らすことなく本体21内に導入できるようになっている。本実施形態の場合、本体21の入口21aは排気管18の上端の数mm上方に設けられているが、本体21の入口21aは排気管18の上端と同じ高さでもよいし、排気管18の上端の数mm下方に設けられていても良い。本体21の入口21aと、排気管18の上端との差は、最大でも10mmを超えない距離であれば、排ガスを確実に本体21の内部に導くことができる。
また、本体21の出口21bは、入口21aの後方上側に位置しており、排気管18内を上方に向かって移動してきた排ガスを後方上側に向かって排出できるようになっている。なお、本実施形態のマフラー装置20の本体21は、後方に向かって水平に排ガスを排出するのではなく、水平面に対して20度の角度で後方上側に向かって傾斜した向きに排ガスを排出する構造となっている。
具体的には、本体21は、上述した入口21aと、入口21aの上側に隣接して配備される導入部21cと、導入部21cの上側に隣接して配備される湾曲部21dと、湾曲部
21dの後側に隣接して配備される導出部21eと、導出部21eの後端に形成される出口21bと、を備えている。
本体21の導入部21cは、入口21aの上側に配備される直管であり、上下方向に軸心を向けた円筒状に形成されている。
本体21の湾曲部21dは、図3の点Cを中心に中心角θで後方上側に向かって円弧状に湾曲した円管である。なお、本実施形態の中心角θは70度とされており、湾曲部21dは、水平方向に対して70度の範囲まで湾曲した後、導出部21eに接続されている。
なお、湾曲部21dの中心角θは、作業機の用途に応じて45度~90度の範囲で選択することができる。
本体21の導出部21eは、湾曲部21dの後端から後方上側に向かって伸びる直管であり、水平方向に対して後方に20度の仰角で傾斜している。
つまり、本体21は、円弧状に曲げられた円管である湾曲部21dと、直管である導入部21d、導出部21eと、を組み合わせた複合管として形成されている。
上述した本体21の外側には、本体21を外側から囲む外管23が配置されている。この外管23は、本体21の外径よりも太径な内径を有する直管を、側方視で「くの字状」に折れ曲がるように組み合わせた形状に形成されている。具体的には、外管23は、上下方向に軸心を向けた円筒状の直管である第1外管23cと、第1外管23cの上端から後方上側に向かって傾斜している直管である第2外管23dと、を組み合わせたような形状に形成されている。つまり、本実施形態の外管23は、2本の直管である第1外管23cと第2外管23dとを組み合わせたものであり、長手方向の中途側で折り曲げられたくの字状の配管となっている。そして、上述した外管23にも、本体21と同様に、第1外管23cの下端に下方に向かって開口する入口23aと、第2外管23dの後端に後方上側に向かって開口する出口23bと、を有している。
外管23の入口23aは、本体21の入口21aよりもやや下方に配備されている。つまり、外管23の入口23aは排気管18の上端よりも下側に位置しており、入口23aでは排気管18と外管23とは径方向に管が重なり合った二重管構造となっている。この排気管18と外管23との隙間が後述する第1実施形態の外気導入部22となっている。
外管23の出口23bは、入口23aに対して後方上側であって、本体21の出口21bのやや後方に位置している。また、入口23aから出口23bに向かう中途側の外管23は、本体21の外周面から径外側に向かって十分に距離をあけて取り付けられている。つまり、外管23は、入口21aから出口21bまでの本体21を全長に亘って外側から覆うことができる構造となっている。
なお、上述した外管23の下側には、排気管18を外側から覆う外側排気管24が設けられている。この外側排気管24は、外管23よりもやや小径で、短尺な円管となっており、上方と下方とに開口している。つまり、外側排気管24の下側の開口から導入された外気が、排気管18と外側排気管24との間を通って上方に移動し、外側排気管24の上側の開口から上方に排気される。上方に排気された排気ガスは、本体21と外管23との間に形成された上述した外気導入部22から本体21の内部に導入される。
第1実施形態の外気導入部22は、排気管18と外側排気管24との間に形成されている。つまり、本実施形態では、排気管18の外径に対して、外側排気管24は2倍程度の内径を有しており、排気管18と外側排気管24との間には排ガスを流通可能な空隙が形成されている。そこで、排気管18と外側排気管24との間の空隙を、本実施形態では外気導入部22としている。
ところで、本実施形態のトラクタ1(作業機)は、本体21内において少なくとも湾曲した部分に設けられ、入口21aから導入された排気ガスを出口21bに至るまでに分流する分流板25を有している。
図3に示すように、上述した分流板25は、本体21内を前側の第1流路26と後側の第2流路27とに分けるものである。この分流板25は、本体21の湾曲状態に対応して湾曲しており、排ガスを第1流路26と第2流路27とに分けて湾曲させた後、湾曲が終わった部分で再び合流させる構造となっている。
具体的には、分流板25は、下方から後方上側に向かって円弧状に湾曲した帯板部材として形成されている。分流板25の下端は、本体21の入口21aのやや上方、より正確には導入部21cと湾曲部21dとの境界と同じ高さに位置している。つまり、分流板25は、排気管18から導入部21cに流れ込んできた排ガスを、導入部21cから湾曲部21dに入る箇所で、分流板25の前側に設けられた第1流路26と、分流板25の後側に設けられた第2流路27とに分流している。
分流板25の中途側は、側方から見た場合に本体21の外側の内周面からも、内側の内周面からも等間隔を維持するような曲率で円弧状に曲がっている。つまり、湾曲部21dの湾曲外側の内周面から分流板25までの距離をL1、湾曲部21dの湾曲内側の内周面から分流板25までの距離をL2とした場合に、L1=L2という関係が湾曲部21dの全長に亘って維持されるような形状に、上述した分流板25は形成されている。このように分流板25をL1=L2の関係が成立する位置に(言い換えれば、本体21の厚み方向の中間に)配置すれば、第1流路26の流路面積と第2流路27の流路面積とが等しくなり、第1流路26を流れる排ガスの圧力と第2流路27を流れる排ガスの圧力とが等しくなって、第1流路26と第2流路27との間で排ガスの流れが偏ることを防止する(偏流を防止する)ことが可能となる。
なお、分流板25の後端(上端)は、本体21の後端よりも前方、より正確には湾曲部21dと導出部21eとの境界と同じ位置に配備されている。つまり、本体21の導出部21eには分流板25は配備されていないので、分流板25で分流された排ガス同士が導出部21eで再度混合させることができる。つまり、本体21の導出部21eは、分流された排ガス同士を湾曲が終わった位置、言い換えれば遠心力による偏流が生じない位置で再合流させるスペースということもできる。
次に、上述した分流板25をマフラー装置20に設けた場合の効果について説明する。
まず、図7に示すように、分流板25を具備しない従来のマフラー装置120を考える。従来のマフラー装置120の本体121には、本実施形態のような分流板25が設けられておらず、排気管118から排気された排ガスは入口121aから導入されて、出口121bから排気される。このとき、後方に向かって湾曲した本体121を通過する際に、排ガスに遠心力が作用し、湾曲した部分で排ガスは外周側に偏流する。そうすると、本体121内での排ガスの圧力(内圧)が上がり、外気が外気導入部122から導入されにくくなる。また、外周側に偏流した排ガスは外気と混合されにくくなるので、排ガスの平均温度は低下しても、排ガスの最高温度は高いものとなる。つまり、外気との混合が不十分のまま排ガスの一部が高い温度で排気されてしまう。
図3及び図4に示すように、上述した従来例に対して、第1実施形態のマフラー装置20では、上述した分流板25が本体2の内部に配備されているので、排気管18から排気された排ガスを前後2系統の流路に分流することが可能となる。つまり、分流された第1流路26及び第2流路27の排ガスにも遠心力は作用するが、その影響は上述した従来例ほど大きくない。そのため、第1流路26及び第2流路27内での排ガスの圧力(内圧)はあまり高くならず、内圧が低い分だけ外気が外気導入部122から本体21内に導入されやすくなり、本体21内に供給される外気の導入量が多くなる。また、第1流路26や第2流路27での偏流はそれ程強いものではないので、第1流路26や第2流路27の中で排ガスを外気と混合することが容易となる。その結果、第1実施形態のマフラー装置20では、排気に外気を確実に混合することが可能となり、排気を効率的に冷却でき、排ガスの一部が高い温度で排気されてしまうことがなくなる。言い換えれば、第1実施形態のマフラー装置20では、排気される排ガスの平均温度も最高温度も従来のものより低くなる(出願人は従来のものより48℃排気温度が低下することをシミュレーションで確認している)。
「第2実施形態」
次に、第2実施形態のマフラー装置20について説明する。
図5及び図6に示すように、第2実施形態のマフラー装置20は、作業機1であるモアに配備されたものであり、湾曲した排気管18(第1排気管30)と、排気管18の出側
に連結された本体21(第2排気管31)と、本体21の出側に連結された第3排気管32と、の3つの管を排ガスの流路に沿って順番に組み合わせた構造を有している。
上述した3つの管のうち、本体21(第2排気管31)は、断面が矩形とされた角管で構成されており、入口21aに対して出口21bが略直交した方向を向くように略90度に亘って屈曲するように形成されている。本体21の内部には、内部を流通する排ガスの流れを分流する分流板25が設けられている。この分流板25は、本体21の屈曲方向に沿うように、略90度に亘って湾曲しており、排気管18から導入された排ガスを第1流路26と第2流路27とに分流可能となっている。
また、本体21における湾曲方向の外側(外周側)には、分流板25の外側(外側を向くコーナー部)から本体21内に外気を導入する外気導入部22が形成されている。具体的には、本体21における湾曲方向の外側には、本体の外周面を内外に貫通する貫通穴33が形成されており、この貫通穴33が第2実施形態のマフラー装置20における外気導入部22とされている。また、この貫通穴33から本体21内に導入された外気は、本体の出口側において本体21と外管23との間に形成された外気通気路34を通って、排ガスに混合される。つまり、この本体21と外管23との間に形成された外気通気路34も、第2実施形態のマフラー装置20における外気導入部22を構成している。
上述した第2実施形態のマフラー装置20でも、分流板25が本体2の内部に配備されているので、排気管18から排気された排ガスを2流に分流することが可能となる。つまり、分流された第1流路26及び第2流路27の排ガスにも遠心力は作用するが、その影響は小さく偏流は強くはならない。そのため、第1流路26及び第2流路27内での排ガスの圧力(内圧)はあまり高くならず、内圧が低い分だけ外気が外気導入部22から導入されやすくなり、本体21内に供給される外気の導入量が多くなる。また、第1流路26や第2流路27での偏流は強くないので、排ガスを再び外気と混合することが容易となる。その結果、第2実施形態のマフラー装置20でも、第1実施形態と同様に、排気に外気を確実に混合することが可能となり、排気を効率的に冷却することができる。
なお、上述した第2実施形態のマフラー装置20では、貫通穴33から外気通気路34を通って導入された外気は、第1流路26を流れる排ガスには混合されても、第2流路27を流れる排ガスには混合されない。このように本発明のマフラー装置20では、外気導入部22から導入した外気を分流された排ガスの一部だけに混合することで、第2流路27を流れる排ガスの冷却能力を第1流路26より高めている。このような冷却方式を採用すれば、分流した複数の流路のうち、特定の流路を流れる排ガスだけを強く冷却したいという場合に有利である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 作業車両(トラクタ)
2 前輪
3 後輪
4 走行装置
5 車体
6 原動機
7 伝動ケース
8 ボンネット
9 キャビン
10 運転席
11 ハンドル(ステアリングホイール)
12 フロントガラス
13 乗降口
14 乗降ドア
15 リヤサイドガラス
16 ルーフ
17 乗降ステップ
18 排気管
18a 水平管
18b 垂直管
20 マフラー装置
21 本体
22 外気導入部
23 外管
24 外側排気管
25 分流板
26 第1流路
27 第2流路
30 第1排気管
31 第2排気管
32 第3排気管
33 貫通穴
34 外気通気路
120 従来のマフラー装置
121 従来のマフラー装置に設けられる本体
118 従来のマフラー装置に設けられる排気管
121a 従来のマフラー装置に設けられる本体の入口
121b 従来のマフラー装置に設けられる本体の出口
122 従来のマフラー装置に設けられる外気導入部

Claims (8)

  1. 車体に設けられた原動機に接続されて排気ガスが通過する排気管と、
    前記排気管を通過した前記排ガスが入る入口と前記排ガスを外部に排出する出口とが形成された本体であって、前記入口と前記出口とが互いに異なる方向に向くように湾曲した本体と、
    前記本体内に外気を導入する外気導入部と、
    前記本体内において少なくとも前記湾曲した部分に設けられ、前記入口から導入された排気ガスを前記出口に至るまでに分流する分流板と、
    を備えており、
    前記分流板の中途側は、側方から見た場合に前記本体の外側の内周面からも、内側の内周面からも等間隔を維持するような曲率で円弧状に曲がっている
    作業機のマフラー装置。
  2. 前記分流板は、前記湾曲した部分の湾曲外側の内周面から分流板までの距離をL1、前記湾曲した部分の湾曲内側の内周面から分流板25までの距離をL2とした場合に、L1=L2という関係が、前記湾曲した部分の全長に亘って維持されるような形状に形成されている
    請求項1に記載の作業機のマフラー装置
  3. 前記本体は、円弧状に曲げられた前記湾曲した部分である湾曲部と、前記湾曲部の後端から延びる直管である導出部とを有し、
    前記分流板の後端は、前記本体の後端よりも前方であって、前記湾曲部と前記導出部との境界と同じ位置に配置されている請求項1又は2に記載の作業機のマフラー装置。
  4. 前記分流板は、前記湾曲した部分に沿って前記入口側から出口側に向けて延設されている請求項1~3のいずれかに記載の作業機のマフラー装置。
  5. 前記本体の外側に配置され且つ前記本体を外側から囲む外管を備えている請求項1~4のいずれかに記載の作業機のマフラー装置。
  6. 前記外気導入部は、前記本体の入口側及び出口側のいずれかにおいて、当該本体と前記外管との間に形成された外気通気路である請求項に記載の作業機のマフラー装置。
  7. 前記外気導入部は、前記本体の外周面を貫通する貫通穴である請求項1~6のいずれかに記載の作業機のマフラー装置。
  8. 請求項1~のいずれかに記載された作業機のマフラー装置を備えた作業機。
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