JP7182351B2 - スタンディングパウチ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スタンディングパウチ及びその製造方法に関する。
従来、食品を包装する様々な包装袋が知られている。たとえば、内容物が収容された状態で自立可能であり電子レンジで加熱可能なパウチ(スタンディングパウチ)が特許文献1に開示されている。また、特許文献1に開示されたパウチは、加熱時に食品から生じる水蒸気をパウチ外へ逃がすための開口を有している。特許文献1に記載のパウチに設けられた蒸気抜き用の開口の周囲は、ヒートシールによって、パウチ内外が連通しないように閉じられている。特許文献1に記載のパウチが加熱されると、パウチ内の食品の水分の一部が蒸発して生じる水蒸気の圧力を受けてヒートシール部位の一部がはがれ、パウチの内外が連通されて開口から蒸気を抜くことができる。
特開2015-120550号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、蒸気抜き用の開口の近傍に食品の液状成分が付着している状態で加熱された場合に、水蒸気とともに食品の一部がパウチ外へ漏れ出す可能性がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、加熱時にパウチ内の食品が漏れ出しにくいスタンディングパウチ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する第一の積層体から折り曲げ形成され、前側胴部と後ろ側胴部とを含む胴部と、底部とを有して袋状をなし、前記底部を下側として自立可能な矩形のパウチ胴体部と、プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する第二の積層体から折り曲げ形成され、前記パウチ胴体部の自立状態における上端の辺近傍において上端の辺が延びる方向に沿って見たときに谷折りのV字状をなすように、1つの折れ線部において折り曲げられた状態で設けられ、スタンディングパウチの内部側へ畳まれた形状を有する上辺折り込み部と、を備えるスタンディングパウチであって、前記パウチ胴体部の自立状態における上端の辺が延びる方向に沿って、前記前側胴部の上辺と前記上辺折り込み部の前側の上辺と、前記後ろ側胴部の上辺と前記上辺折り込み部の後側の上辺とをそれぞれ接合する上辺シール部と、前記パウチ胴体部の自立状態における上端から下方へ向かって前記上辺シール部の下端よりもさらに下方まで延びて前記前側胴部と前記上辺折り込み部の前側、および前記後ろ側胴部と前記上辺折り込み部の後側、の少なくとも一方を接合する通蒸口シール部と、前記通蒸口シール部が設けられた領域内において前記胴部を前記第一の積層体の厚さ方向に貫通する通蒸口誘導部と、を有し、前記上辺折り込み部の前側の上辺と前記上辺折り込み部の後側の上辺とは、非接合状態であって離間可能であり、前記通蒸口シール部が、前記上辺シール部の下端よりも下方に位置しているスタンディングパウチである。
上記態様のスタンディングパウチにおいて、前記前側胴部は、前記上辺シール部において前記上辺折り込み部と接合され、前記後ろ側胴部は、前記上辺シール部において前記上辺折り込み部と接合され、前記前側胴部と前記後ろ側胴部とは、前記上辺折り込み部を介して接合され、前記通蒸口誘導部は、前記通蒸口シール部が設けられた領域内において前記上辺折り込み部と前記胴部とを前記積層体の厚さ方向に貫通していてもよい。
前記通蒸口シール部及び前記通蒸口誘導部は、前記前側胴部と前記上辺折り込み部との接合部位と、前記後ろ側胴部と前記上辺折り込み部との接合部位と、の両方に設けられていてもよい。
前記通蒸口誘導部の形状は、前記通蒸口シール部によって全周を囲われた貫通孔状、又は前記スタンディングパウチの上端において開いた状態で前記通蒸口シール部によって下端近傍が囲われた切欠き状であってもよい。
前記通蒸口誘導部は、前記スタンディングパウチの上端の辺が延びる方向において前記上辺シール部の中央に配されていてもよい。
前記通蒸口誘導部の下端は、前記通蒸口シール部の下端よりも上方且つ前記上辺シール部の下端よりも下方に位置していてもよい。
前記通蒸口シール部は複数設けられていてもよい。複数の前記通蒸口シール部の各々に前記通蒸口誘導部が設けられていてもよい。
本発明の別の態様は、前側胴部と後ろ側胴部とを含む胴部と、底部とを有して袋状をなし、前記底部を下側として自立可能な矩形のパウチ胴体部を含むスタンディングパウチの製造方法であって、プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する第一の積層体を折り曲げて前記パウチ胴体部を形成する第一形成工程と、前記パウチ胴体部の自立状態における上端の辺近傍において上端の辺が延びる方向に沿って見たときに谷折りのV字状をなすように、1つの折れ線部において折り曲げられた状態で設けられ、前記スタンディングパウチの内部側へ畳まれた形状を有する上辺折り込み部を、プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する第二の積層体によって形成する第二形成工程と、前記パウチ胴体部の自立状態における上端の辺が延びる方向に沿って、前記前側胴部の上辺と前記上辺折り込み部の前側の上辺と、前記後ろ側胴部の上辺と前記上辺折り込み部の後側の上辺とをそれぞれ接合して上辺シール部を形成する第一接合工程と、前記パウチ胴体部の自立状態における上端から下方へ向かって前記上辺シール部の下端よりもさらに下方まで延びる領域において前記前側胴部と前記上辺折り込み部の前側、および前記後ろ側胴部と前記上辺折り込み部の後側、の少なくとも一方を接合して通蒸口シール部を形成し、前記通蒸口シール部が前記上辺シール部の下端よりも下方に位置するようにする第二接合工程と、前記通蒸口シール部が設けられた領域内において前記胴部を前記第一の積層体の厚さ方向に貫通する通蒸口誘導部を形成する通蒸口誘導部形成工程と、を備える、スタンディングパウチの製造方法である。
上記態様のスタンディングパウチの製造方法において、前記第一接合工程において、前記前側胴部と前記後ろ側胴部とを前記上辺折り込み部を介して前記上辺シール部によって接合し、前記第二接合工程において、前記前側胴部と前記後ろ側胴部とを前記上辺折り込み部を介して前記通蒸口シール部によって接合し、前記通蒸口誘導部形成工程において、前記通蒸口シール部が設けられた領域内において前記上辺折り込み部と胴部とを前記積層体の厚さ方向に貫通するように通蒸口誘導部を形成してもよい。

前記第一接合工程における接合及び前記第二接合工程における接合は単一工程内で行われてもよい。
前記前側胴部と前記後ろ側胴部との接合は超音波シールによって行われてもよい。
本発明によれば、加熱時にパウチ内の食品が漏れ出しにくいスタンディングパウチを提供することができる。
本発明の第1実施形態のスタンディングパウチの正面図である。 同スタンディングパウチの積層体の構成を示す模式図である。 図1のA-A線における断面図である。 図1のB-B線における断面図である。 同スタンディングパウチの作用を説明するための模式図であり(a)は加熱調理前の状態を示し、(b)は加熱調理中の状態を示している。 同スタンディングパウチにおける通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。 同スタンディングパウチにおける通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。 同スタンディングパウチにおける通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。 同スタンディングパウチにおける通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。 同スタンディングパウチにおける通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。 同スタンディングパウチにおける通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。 同スタンディングパウチにおける通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。 同スタンディングパウチにおける通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。 同スタンディングパウチにおける通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。 本発明の第2実施形態のスタンディングパウチを図1のA-A線と同様の位置における断面で示す断面図である。 本発明の第3実施形態のスタンディングパウチの製造方法に用いられる製袋充填包装機の模式図である。 同製袋充填包装機の要部の斜視図である。 同製袋充填包装機の要部の斜視図である。 同スタンディングパウチの他の構成例を図1のA-A線と同様の断面で示す断面図である。 同スタンディングパウチの他の構成例を図1のA-A線と同様の断面で示す断面図である。 同スタンディングパウチの他の構成例を示す正面図である。 同スタンディングパウチの他の構成例を示す正面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態のスタンディングパウチの正面図である。図2は、スタンディングパウチの積層体の構成を示す模式図である。
図1に示すスタンディングパウチ1は、スタンディングパウチ1の中に内容物が入ったまま電子レンジに入れて加熱調理することが可能であって、電子レンジ庫内で自立性を保つことができる。
図2に示すように、本実施形態のスタンディングパウチ1は、プラスチックフィルムからなる基材2、中間樹脂フィルム4、及びバリアフィルム6が積層された積層体1Aによって形成されている。基材2と中間樹脂フィルム4とは、例えばウレタン系接着剤3によって接着されている。中間樹脂フィルム4とバリアフィルム6とは、例えばウレタン系接着剤5によって接着されている。
基材2は、スタンディングパウチ1の内面を構成する。基材2は、高分子樹脂組成物からなる。例えば、基材2は、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロン-6、ナイロン-66等)、ポリイミド等から、用途に応じて適宜選択されてよい。本実施形態の基材2は、少なくともスタンディングパウチ1の内面側が、ヒートシールによって互いに接合可能なシーラントとして機能する。すなわち、本実施形態の積層体1Aの基材2の少なくとも一部がシーラント層となっている。なお、ヒートシールによって接合可能でない樹脂を基材2とし、この基材2にヒートシール可能な樹脂層をスタンディングパウチ1の内面側シーラント層として有する構成であってもよい。シーラント層は、例えば無延伸ポリプロピレン(CPP)、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂である。
中間樹脂フィルム4は、スタンディングパウチ1に対する突き刺し耐性を付与する樹脂製のフィルムであり、必要性に応じて適宜挿入することができる。中間樹脂フィルム4は、例えば二軸延伸ナイロン(ONY)からなる。
バリアフィルム6は、例えばポリエチレンテレフタレート等のベースフィルム上にバリア層が積層されており、水蒸気、酸素等のガスの透過を低減させる機能を付与する樹脂製のフィルムである。バリア層としては、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリビニルアルコール(PVA)といった、有機バリアーコート層や、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の無機酸化物層である。高いバリア性と、マイクロ波透過性の点から、無機酸化物層がバリア層として設けられていることが特に好ましい。さらに、無機酸化物層上に、PVAと、ポリアクリル酸やポリウレタン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂の水分散体、ゾルゲル法による金属前駆体を使用した金属酸化物を含むバリアーコート層が設けられた構成とすることで、折り曲げ等に対する耐久性に優れたバリア層としても良い。
さらに図示していないが、スタンディングパウチ1は、意匠性のための印刷層を有していてもよい。印刷層は、中間樹脂フィルム4上やバリアフィルム6上に設けられていてよい。なお、中間樹脂フィルム4及びバリアフィルム6とは別のフィルムとしてバリアフィルム6よりも外側に最外層樹脂フィルムが設けられていてもよい。この場合には、最外層樹脂フィルム上に印刷層が設けられていてもよい。
図3は、図1のA-A線における断面図である。図4は、図1のB-B線における断面図である。
図3及び図4に示すように、スタンディングパウチ1は、上記の積層体1Aによって形成されスタンディングパウチ1の前面及び後面を構成する矩形状の胴部(前側胴部11及び後ろ側胴部12)と、上記の積層体1Aによって形成されスタンディングパウチ1の底面を構成する底部14と、上記の積層体1Aによって形成されスタンディングパウチ1の上面を構成する上辺折り込み部15とを有している。前側胴部11、後ろ側胴部12、底部14、及び上辺折り込み部15は、いずれも、基材2がスタンディングパウチ1の内部空間に面するように配されている。スタンディングパウチ1は、前側胴部11、後ろ側胴部12、底部14、及び上辺折り込み部15がヒートシールにより接合されることによって製袋されている。
前側胴部11及び後ろ側胴部12は、左右側部においてヒートシールによって接合されている。スタンディングパウチ1における胴部同士のヒートシール箇所のうち左右側部のいずれか一方は、スタンディングパウチ1の内部に内容物を収容するための入口として、内容物の収容前には接合されておらず、内容物の収容後にヒートシールにより接合される。また、スタンディングパウチ1における胴部同士のヒートシール箇所のうち左右側部のいずれか一方または両方に、スタンディングパウチ1を手指で切り裂いて開口を作るための切欠き13が形成されていてもよい。
底部14は、スタンディングパウチ1の内部側へ折り込まれた形状を有している。底部14は、スタンディングパウチ1内に収容される内容物によって拡張可能である。底部14が拡張した状態では、前側胴部11と後ろ側胴部12とは前後に離間し、離間した状態にある前側胴部11の下端及び後ろ側胴部12の下端によって、スタンディングパウチ1を自立させるための支持構造が形成される。すなわち、本実施形態のスタンディングパウチ1は、底部14が下となり、上辺折り込み部15が上となるように自立可能である。
上辺折り込み部15は、前側胴部11の上端部分及び後ろ側胴部12の上端部分に接合されている。本実施形態のスタンディングパウチ1は、スタンディングパウチ1の上端の辺に沿う方向に延びて前側胴部11と上辺折り込み部15とをヒートシールにより接合する上辺シール部としての第一の直線シール部16と、スタンディングパウチ1の上端の辺に沿う方向に延びて後ろ側胴部12と上辺折り込み部15とをヒートシールにより接合する上辺シール部としての第二の直線シール部17とを有している。
本実施形態において、前側胴部11と後ろ側胴部12とは、上辺折り込み部15を介して接合されている。
上辺折り込み部15は、スタンディングパウチ1の内部側へ所定形状に畳まれた形状を有している。上辺折り込み部15は、スタンディングパウチ1の上端の辺が延びる方向に沿って見たときに谷折りのV字状をなすように、1つの折れ線部18において折り曲げられている。折れ線部18は、スタンディングパウチ1の上端の辺と平行に延びている。上辺折り込み部15は、スタンディングパウチ1の内部の圧力上昇によって拡張可能である。上辺折り込み部15が折り込まれた状態において生じる折れ線部18は、スタンディングパウチ1の切欠きよりも上端側に位置している。このため、切欠きを用いてスタンディングパウチ1を切り裂くと、胴部の上端近傍の一部及び上辺折り込み部15の全部を容易に取り除くことができる。
前側胴部11と上辺折り込み部15とがヒートシールにより接合された部位には、スタンディングパウチ1の内部に収容された内容物の加熱によって生じる水蒸気をスタンディングパウチ1外へ放出するための第一の蒸気抜き機構20Aが形成されている。さらに、後ろ側胴部12と上辺折り込み部15とがヒートシールにより接合された部位には、第一の蒸気抜き機構20Aと同様に水蒸気を放出するための第二の蒸気抜き機構20Bが形成されている。
第一の蒸気抜き機構20Aは、スタンディングパウチ1の上端の辺が延びる方向における中央に1つ配されている。第一の蒸気抜き機構20Aは、スタンディングパウチ1の上端の辺から下端方向へ延びる通蒸口シール部21Aと、通蒸口シール部21Aに形成された通蒸口誘導部22Aとを有している。
第一の蒸気抜き機構20Aの通蒸口シール部21Aは、前側胴部11と上辺折り込み部15とをヒートシールによって接合している。第一の蒸気抜き機構20Aの通蒸口シール部21Aは、前側胴部11の表面に沿う方向において前側胴部11の上端から下端へ向かって(スタンディングパウチ1の上端から下方へ向かって)延びている。また、第一の蒸気抜き機構20Aにおける通蒸口シール部21Aの下端は、第一の直線シール部16の下端よりも下方に位置している。さらに、第一の蒸気抜き機構20Aにおける通蒸口シール部21Aの下端は、上辺折り込み部15が折りたたまれた状態における折れ線部18よりも上端側に位置している。さらに、通蒸口シール部21Aの下端は、スタンディングパウチ1の上下方向において、切欠きよりも上端側に位置している。このため、切欠きを用いてスタンディングパウチ1を切り裂くときに、通蒸口シール部21Aが邪魔にならない。
通蒸口誘導部22Aは、前側胴部11の上端において開いた状態であり前側胴部11の下端方向へ延びている。通蒸口誘導部22Aの周縁部のうちスタンディングパウチ1の上端部分以外は、通蒸口シール部21Aによって囲われている。通蒸口誘導部22Aの形状は、前側胴部11の上端において幅が広く下端側へ行くに従って漸次狭くなり、下端部において半円状となる輪郭形状を有する略U字状をなしている。
通蒸口誘導部22Aは、上辺折り込み部15と前側胴部11とを積層体1Aの厚さ方向に貫通する。すなわち、上辺折り込み部15及び前側胴部11を構成する積層体1Aにおいて、積層体1Aの厚さ方向に沿って見たときに、上辺折り込み部15に形成された通蒸口誘導部22Aの輪郭と、前側胴部11に形成された通蒸口誘導部22Aの輪郭とは、互いに重なる。
第一の蒸気抜き機構20Aの形成方法について説明する。
第一の蒸気抜き機構20Aは、第一の直線シール部16におけるヒートシールの後または第一の直線シール部16におけるヒートシールと同一工程において、まず、通蒸口シール部21Aが形成され、その後、通蒸口シール部21Aとしてヒートシールによって接合された2つの積層体1Aをその厚さ方向に貫通するように、通蒸口シール部21Aが設けられた領域内に通蒸口誘導部22Aが形成される。
第二の蒸気抜き機構20Bは、第一の蒸気抜き機構20Aと同様にスタンディングパウチ1の上端の辺が延びる方向における中央に1つ配されている。
上辺折り込み部15が折れ線部18において折られた状態で胴部の前後方向(胴部を構成する積層体1Aの厚さ方向)に沿って見たときに、第二の蒸気抜き機構20Bは、第一の蒸気抜き機構20Aと同形同大である。本実施形態では、上辺折り込み部15が折れ線部18において折られた状態で胴部の前後方向(胴部を構成する積層体1Aの厚さ方向)に沿って見たときに、第一の蒸気抜き機構20Aの通蒸口誘導部22Aの輪郭の位置及び形状と、第二の蒸気抜き機構20Bの通蒸口誘導部22Bの輪郭の位置及び形状とは、互いに重なる。
本実施形態のスタンディングパウチ1の作用について説明する。図5は、スタンディングパウチ1の作用を説明するための模式図であり(a)は加熱調理前の状態を示し、(b)は加熱調理中の状態を示している。
内容物が収容されたスタンディングパウチ1に対する加熱調理が行われる場合には、底部14が下となるようにスタンディングパウチ1が電子レンジの庫内に載置されて、電子レンジによって加熱される。
スタンディングパウチ1に内容物が収容されている状態で内容物に対する加熱調理が始まると、内容物が加熱されることにより、内容物中の水分の一部が蒸発して水蒸気となり、図5(a)に示す状態から図5(b)に示すように、スタンディングパウチ1が膨らむ。さらに、水蒸気Pの発生に伴ってスタンディングパウチ1の内圧が上昇する。
加熱調理による水蒸気の発生に伴う内部の圧力上昇によって、上辺折り込み部15が拡張する。これにより、スタンディングパウチ1の容積が増大する。その結果、スタンディングパウチ1内に収容された内容物の液面の高さは、加熱前よりも低下する。また、上辺折り込み部15が拡張することによって、スタンディングパウチ1の上端近傍の空間の容積が特に増大することにより、スタンディングパウチ1に収容される内容物の固形成分が落下しやすくなる。
スタンディングパウチ1の内圧がさらに上昇すると、スタンディングパウチ1の上端近傍において、スタンディングパウチ1の内部空間のうち通蒸口シール部21Aの左右部分(図1参照)が図5(b)に示すように膨張することによって、通蒸口シール部21Aに応力が集中する。また、本実施形態では、通蒸口シール部21Bにも同様に応力が集中する。このため、スタンディングパウチ1の上端近傍においてヒートシールされた領域のうち、通蒸口シール部21A,21Bにおいて他の部位よりも先にヒートシールが破壊されてシール後退が起こる。通蒸口シール部21A,21Bにおけるヒートシールが破壊されることで起こるシール後退が通蒸口誘導部22A,22B(図3参照)に達したときに、スタンディングパウチ1の内部空間と通蒸口誘導部22A,22Bとが連通することによって、通蒸口が形成される。スタンディングパウチ1の内部空間と通蒸口誘導部22A,22Bとが連通することによって、スタンディングパウチ1内に生じた水蒸気を外部へ放出することができる。
以上に説明したように、本実施形態のスタンディングパウチ1は、内容物の加熱調理によりスタンディングパウチ1の内圧が上昇した時に、スタンディングパウチ1の内部空間のうち通蒸口シール部21Aを間に挟んで離間する2ヶ所がともに膨らむことで、通蒸口シール部21Aに応力が集中する。これにより、スタンディングパウチ1の密封性と加熱調理時における水蒸気の放出性とを好適に両立することができる。すなわち、本実施形態のスタンディングパウチ1によれば、蒸気抜き機構におけるシール強度と、その他の部位におけるシール強度とを同等として確実な密封性を得ることができるとともに、加熱調理時には蒸気抜き機構の通蒸口シール部21Aにおけるヒートシールが先に破壊されることで水蒸気を通蒸口誘導部22Aから放出させることができる。
さらに、蒸気抜き機構の通蒸口シール部21Aが設けられた領域内に配された通蒸口誘導部22Aが上辺折り込み部15と胴部とを積層体1Aの厚さ方向に貫通して形成されているので、上辺折り込み部15と胴部とのいずれか一方のみに通蒸口誘導部22Aを形成する場合と比較して容易に蒸気抜き機構を形成することができる。
(変形例)
上記の実施形態におけるスタンディングパウチ1の変形例について説明する。
本変形例では、通蒸口誘導部の形状について複数の構成例を示す。
(構成例1)
図6は、スタンディングパウチ1における通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。
図6に示すように、本構成例の通蒸口誘導部30は、スタンディングパウチ1の上端側に底辺を有しスタンディングパウチ1の下端側に頂点を有する逆三角形状をなしている。本構成例の通蒸口誘導部30は、スタンディングパウチ1の上端において開いた形状ではなく、ヒートシールされた積層体1Aによって全周を囲われている。
(構成例2)
図7は、スタンディングパウチ1における通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。
図7に示すように、本構成例の通蒸口誘導部31は、円形をなしている。本構成例の通蒸口誘導部31は、スタンディングパウチ1の上端において開いた形状ではなく、ヒートシールされた積層体1Aによって全周を囲われている。円形をなす通蒸口誘導部31の内径は、例えば2mmである。また、円形をなす通蒸口誘導部31の内径は、例えば3.5mmであってもよい。通蒸口誘導部31の内径が大きいと、スタンディングパウチ1の内部空間と通蒸口誘導部31とが連通したときに水蒸気が抜けやすい。
(構成例3)
図8は、スタンディングパウチ1における通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。
図8に示すように、本構成例の通蒸口誘導部32は、下端において円形をなし、スタンディングパウチ1の上端まで線状に延びている。本構成例における通蒸口誘導部32の線状部分32aの線幅は、円形部分32bにおける内径よりも小さい。通蒸口誘導部32の円形部分の内径は、上記の構成例2と同様に、2mmである。本構成例では、加熱調理によりスタンディングパウチ1の内圧が上昇したときに通蒸口誘導部32近傍が変形しやすいので、水蒸気が抜けやすい。
(構成例4)
図9から図12は、スタンディングパウチ1における通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。
図9に示すように、本構成例の通蒸口誘導部33は、スタンディングパウチ1の上端へ行くに従って漸次間隔が広くなるV字状をなしている。通蒸口誘導部33の上端における通蒸口誘導部33の間隔は2mmである。また、スタンディングパウチ1の上下方向における通蒸口誘導部33の高さ寸法は2mmである。本構成例の通蒸口誘導部33は、例えば、V字状の切刃によって積層体1Aを貫通する切れ込みを形成することで構成される。このため、本構成では、通蒸口誘導部33の形成工程において抜きカスが生じない。なお、例えば、U字状の通蒸口誘導部33A(図10参照)、J字状の通蒸口誘導部33B(図11参照)、J字状の通蒸口誘導部33B(図11参照)、あるいはC字状の通蒸口誘導部33C(図12参照)がスタンディングパウチ1に形成されていてもよい。
(構成例5)
図13は、スタンディングパウチ1における通蒸口誘導部の他の構成例を示す拡大正面図である。
図13に示すように、本構成例の通蒸口誘導部34は、J字状をなしている。さらに、J字状をなす本構成例の通蒸口誘導部34の直線部分はスタンディングパウチ1の上端に達するまで延びている。本構成では、上記の構成例4と同様に、通蒸口誘導部34の形成工程において抜きカスが生じない。さらに、本構成例では、上記の構成例3と同様に、加熱調理によりスタンディングパウチ1の内圧が上昇したときに通蒸口誘導部34近傍が変形しやすいので、水蒸気が抜けやすい。なお、例えば、I字状の通蒸口誘導部34A(図14参照)がスタンディングパウチ1に形成されていてもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。図15は、本実施形態のスタンディングパウチを図1のA-A線と同様の位置における断面で示す断面図である。
本実施形態のスタンディングパウチ50は、第1実施形態に開示された上辺折り込み部15を有していない点で、上記第1実施形態のスタンディングパウチ1と異なっている。すなわち、本実施形態のスタンディングパウチ50は、積層体1Aによって、前側胴部11、後ろ側胴部12、及び底部14を有する袋状をなしている。本実施形態のスタンディングパウチ50は、第1実施形態に開示された直線シール部16,17に代えて、前側胴部11と後ろ側胴部12とが直接ヒートシールされた上辺シール部としての直線シール部51を、スタンディングパウチ50の上端の辺の近傍に有している。
前側胴部11と後ろ側胴部12とがヒートシールにより接合された部位には、スタンディングパウチ50の内部に収容された内容物の加熱によって生じる水蒸気をスタンディングパウチ50外へ放出するための蒸気抜き機構52が形成されている。
蒸気抜き機構52は、スタンディングパウチ50の上端の辺が延びる方向における中央に1つ配されている。蒸気抜き機構52は、スタンディングパウチ50の上端の辺から下端方向へ延びる通蒸口シール部53と、通蒸口シール部53に形成された通蒸口誘導部54とを有している。
蒸気抜き機構52の通蒸口シール部53は、前側胴部11と後ろ側胴部12とをヒートシールによって接合している。蒸気抜き機構52の通蒸口シール部53は、スタンディングパウチ50の上端から下方へ向かって延びている。また、蒸気抜き機構52における通蒸口シール部53の下端は、直線シール部51の下端よりも下方に位置している。さらに、通蒸口シール部53の下端は、スタンディングパウチ50の上下方向において、切欠きよりも上端側に位置している。このため、切欠きを用いてスタンディングパウチ50を切り裂くときに、通蒸口シール部53が邪魔にならない。
通蒸口誘導部54は、前側胴部11の上端において開いた状態であり前側胴部11の下端方向へ延びている。通蒸口誘導部54の周縁部のうちスタンディングパウチ50の上端部分以外は、通蒸口シール部53によって囲われている。通蒸口誘導部54の形状は、前側胴部11の上端において幅が広く下端側へ行くに従って漸次狭くなり、下端部において半円状となる輪郭形状を有する略U字状をなしている。
通蒸口誘導部54は、前側胴部11と後ろ側胴部12とを積層体1Aの厚さ方向に貫通する。すなわち、前側胴部11と後ろ側胴部12とを構成する積層体1Aにおいて、積層体1Aの厚さ方向に沿って見たときに、前側胴部11に形成された通蒸口54の輪郭と、後ろ側胴部12に形成された通蒸口54の輪郭とは、互いに重なる。
蒸気抜き機構52の形成方法について説明する。
蒸気抜き機構52は、直線シール部51におけるヒートシールの後または直線シール部51におけるヒートシールと同一工程において、まず、通蒸口シール部53が形成され、その後、通蒸口シール部53としてヒートシールによって接合された2つの積層体1Aをその厚さ方向に貫通するように、通蒸口シール部53が設けられた領域内に通蒸口誘導部54が形成される。
本実施形態のスタンディングパウチ50は、第1実施形態と同様に、底部14が下となるようにスタンディングパウチ50が載置されている状態では蒸気抜き機構52がスタンディングパウチ50の上端に位置する。このため、本実施形態のスタンディングパウチ50においても、第1実施形態と同様に、スタンディングパウチ50内の食品が漏れ出しにくい。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態のスタンディングパウチの製造方法、及び内容物が充填された状態のスタンディングパウチを製造する製袋充填方法について説明する。図16は、本実施形態のスタンディングパウチの製造方法に用いられる製袋充填包装機の模式図である。図17及び図18は、製袋充填包装機の要部の斜視図である。
本実施形態の製袋充填方法は、例えば図16に示す製袋充填包装機100を用いて実施される。製袋充填包装機100は、上記第1実施形態に開示されたスタンディングパウチ1を製造し、さらに、このスタンディングパウチ1に内容物を充填して密封包装する。
製袋充填包装機100は、スタンディングパウチ1の材料となる積層体1Aを供給するための機構として、第一フィルム供給部(不図示)及び第二フィルム供給部102を有している。
また、製袋充填包装機100は、積層体1Aによって前側胴部11、後ろ側胴部12、底部14、及び上辺折り込み部15を形成するための機構として、カット刃104、底折り込み形成機構110、及び上辺折り込み形成機構120を有している。
また、製袋充填包装機100は、積層体1Aを個別の袋状に加工するための機構として、製袋シール機構130、パウチ上端シール機構140、パウチ底シール機構150、封鎖シール機構160、及び切り離し機構170を有している。さらに、製袋充填包装機100は、積層体1Aを個別の袋状に加工する過程で内容物を充填するためのノズル105を有している。
以下では、製袋充填包装機100の構成の一具体例について説明する。なお、製袋充填包装機の構成は以下の構成には限定されない。
第一フィルム供給部(不図示)に取り付けられる積層体1Aは、前側胴部11、後ろ側胴部12、及び底部14の材料となるロール状の原反である。第一フィルム供給部に取り付けられる原反は、インフレーション法によって積層体1Aがチューブ状に成形された後に直ちに内側面同士が接するように扁平状に折り畳まれ、さらにロール状に巻かれている。第一フィルム供給部から積層体1Aが繰り出され、弛みや蛇行がないように不図示の複数のローラを経由して、製袋充填包装機100の上部に位置する第1のガイドローラ101に供給されるようになっている。第1のガイドローラ101で積層体1Aの送り方向が鉛直方向下向きにされる。
第二フィルム供給部102に取り付けられる積層体1Aは、上辺折り込み部15の材料となるロール状の原反である。第二フィルム供給部102に取り付けられる原反は、所定の幅を有する長尺の積層体1Aであり、ロール状に巻かれている。
なお、製袋充填包装機100が無菌充填を可能とするために無菌環境で使用される場合には、積層体1Aによるロール状の原反の繰り出し時に積層体1Aを滅菌するための殺菌灯等の滅菌手段が製袋充填包装機100に設けられていてもよい。
この第1のガイドローラ101の下方で積層体1Aの製袋および内容物の充填が行われる。そのために製袋充填包装機100は、送りローラ103を有し、第1のガイドローラ101を通過した積層体1Aは、送りローラ103によって所定のフィルム搬送量Pの間欠送りで下向きに送られる。
カット刃104は、その刃先が、積層体1Aの送り方向に対して上流側を向けて、積層体1Aの一側縁部の通過経路中に臨ませて取付けられている。したがって、積層体1Aの送りに伴い、カット刃104が積層体1Aの一側縁部より積層体1Aの内側に入り込み、積層体1Aの一側縁部が積層体1Aの長手方向に沿って切断され、その一側縁部が切り開かれていく。カット刃104の下方に底折り込み形成機構110の台形板111が配され、切り開かれた積層体1Aの開口部1A1は広げた状態に維持される。
ノズル105は、カット刃104の下方の位置で積層体1Aの一側縁部の開口部1A1から積層体1Aの内側に進入し、積層体1Aの長さ方向に沿って下向きに延びている。ノズル105の下端105aは、鉛直方向において、封鎖シール機構160から、送りローラ103の1回の作動によるフィルム搬送量P未満の距離だけ離れた位置にある。ノズル105からは例えば飲料水が内容物として注入される。本実施形態では1本のノズル105を示したが、ノズルの数は、内容物の種類に応じて増減することができる。但し、複数本のノズル105を設置する場合、複数本のノズル105が一つの束にされた状態で、積層体1Aの長さ方向に沿って配置されることが望ましい。また、製袋充填包装機100が無菌充填を可能とするために無菌環境で使用される場合には、ノズル105は滅菌される。
図16及び図17に示すように、底折り込み形成機構110は、第一フィルム供給部から供給された原反を折り曲げ加工することによって底部14を形成するために、鉛直方向においてカット刃104よりも下方に配されている。底折り込み形成機構110は、台形板111、幅規定板112、2本のガイドアーム113、1枚の押し込み板114、及び2枚の押え板115を有している。
台形板111は、第1のガイドローラ101の下方に配置されている。台形板111は、平行な2辺のうち長さの長い辺が上側に位置するように鉛直方向に対して斜めに、ノズル105(図4参照)の上方に配置されている。台形板111の下端近傍には、台形板111の下側の辺の長さと略等しい幅を有する長方形の幅規定板112が、台形板111の下側の辺からさらに下方に延びるように配置されている。幅規定板112の両側方には、互いの間隔が一定になるように平行に支持された2本のガイドアーム113が対向配置されている。
第1のガイドローラ101を経由した積層体1Aが下向きに引っ張られると、積層体1Aは、台形板111の上面および幅規定板112の外側を向いた面に密着して下方に送られる。このとき、台形板111の2つの斜辺を通過した積層体1Aの部分は、各ガイドアーム113によって外側から押えられる。
ここまでの過程で、幅規定板112によって、積層体1Aの幅方向中央部に底部14が形成され、底部14に対して直角に延びる2つの面が互いに平行に向き合うように折り曲げられて前側胴部11及び後ろ側胴部12が形成される。
幅規定板112の下方には、幅規定板112によって積層体1Aに形成された底部14をさらに内側に折り込むための、1枚の押し込み板114および2枚の押え板115が配置されている。
押し込み板114は、逆三角形状の部材であり、底部14を2枚の押え板115の間に押し込むように、傾斜して固定されている。
各押え板115は、押し込み板114の斜辺の傾斜角に合わせて、下方に向かうにつれて互いの間隔が狭くなるように傾いている。これにより、押え板115の下方に配置された2対のローラ116による積層体1Aの案内をスムーズに行える。
2つの押え板115は、積層体1Aの内側から積層体1Aの内面をそれぞれ支持するように配置されている。これにより、押し込み板114および押え板115を通過した後、内側に折り込まれた形状の底部14が積層体1Aに形成される。
図16及び図18に示すように、上辺折り込み形成機構120は、第二フィルム供給部102から繰り出される積層体1Aを2つの押え板115の間へ案内するとともに折り込み形状を積層体1Aに形成するためのガイド板121を有している。ガイド板121は、2つの押え板115の間に挿入されている。ガイド板121は、第二フィルム供給部102から繰り出された積層体1Aに折れ線部18を形成する。
図16に示すように、製袋シール機構130は、底折り込み形成機構110及び上辺折り込み形成機構120よりも下方で、且つパウチ上端シール機構140の上方の位置に配置されている。製袋シール機構130は、縦方向に送られる積層体1Aの横方向(幅方向)にわたってノズル105の通過部分を除いてヒートシール(横シール)を行って積層体1Aに袋状の部分を形成する。製袋シール機構130は、例えば、超音波シールによって溶着を行う。なお、製袋シール機構130は、超音波シールによって溶着を行う構成には限られない。
製袋シール機構130は、ノズル105が間に位置するように互いに離間する第1溶着領域131及び第2溶着領域132を有している。さらに製袋シール機構130は、積層体1Aを間において対向配置された横ヒーターバーおよび横ヒーター受けバーを有する。横ヒーターバーおよび横ヒーター受けバーは、不図示の駆動源により対向移動され、これらで積層体1Aを挟んで溶着する。
積層体1Aに対するノズル105の挿入箇所と製袋シール機構130との間に第2のガイドローラ133の対が配置されている。第2のガイドローラ133は、前側胴部11と後ろ側胴部12とを互いに接触する程度に近接させ、さらに、底部14及び上辺折り込み部15が折りたたまれた状態で積層体1Aが製袋シール機構130へ搬送されるように積層体1Aを保持する。
上記のような製袋シール機構130を用いて、積層体1Aにノズル105の通過部分を除いて横シール部1aが形成されて、積層体1Aが複数の袋状の部分に区画される。この製袋の為のシール動作は、送りローラ103を使った積層体1Aの送りが停止している間に行われる。横シール部1aの形成後、積層体1Aが送りローラ103により所定の長さP(送りローラ103の1回の作動によるフィルム搬送量)だけ下方へ送られたら、再び製袋シール機構130が作動するようになっている。
パウチ上端シール機構140は、製袋シール機構130の下方で、且つ、送りローラ103の上方の位置に配置されている。パウチ上端シール機構140は、直線シール部16,17及び通蒸口シール部21A,21Bを形成するための溶着機構部141と、通蒸口誘導部22A,22Bを形成するための抜刃144とを有する。
溶着機構部141は、直線シール部16,17を形成するための第1溶着領域142と、通蒸口シール部21A,21Bを形成するための第2溶着領域143とを有する。溶着機構部141は、熱溶着を行うためのヒータ機構を有する。なお、溶着機構部141は、超音波シールによって溶着を行う超音波シール機構を有していてもよい。
抜刃144は、前側胴部11、上辺折り込み部15、及び後ろ側胴部12を通蒸口シール部21A,21Bにおいて厚さ方向に貫通するように積層体1Aに挿入可能であり、積層体1Aに切欠きや貫通孔を形成することができる。抜刃144は、第2溶着領域143によってヒートシールされる部分に通蒸口誘導部22A,22Bを形成する。たとえば、抜刃144は、第2溶着領域143によってヒートシールがされた後に積層体1Aを裁断することによって通蒸口誘導部22A,22Bを形成する。
パウチ上端シール機構140によるヒートシール及び通蒸口誘導部22A,22Bの形成は、送りローラ103を使った積層体1Aの送りが停止している間に行われる。パウチ上端シール機構140によるヒートシール及び通蒸口誘導部22A,22Bの形成後、積層体1Aが送りローラ103により所定の長さPだけ下方へ送られたら、再びパウチ上端シール機構140が作動するようになっている。
パウチ底シール機構150は、製袋シール機構130の下方で、且つ、送りローラ103の上方の位置に配置されている。パウチ底シール機構150は、熱溶着を行うためのヒータ機構を有する。なお、パウチ底シール機構150は、超音波シールによって溶着を行う超音波シール機構を有していてもよい。パウチ底シール機構150は、前側胴部11の下端と底部14とをヒートシールするとともに、後ろ側胴部12の下端と底部14とをヒートシールする。パウチ底シール機構150は、スタンディングパウチ1の底部14を、広げたときに船底形になるように成形する。
パウチ上端シール機構140及びパウチ底シール機構150の下側には、第3のガイドローラ151の対が設けられている。この第3のガイドローラ151と前述した第2のガイドローラとにより、積層体1Aの側端がパウチ上端シール機構140に対して位置ずれしないように、積層体1Aの幅方向両側部が保持される。
封鎖シール機構160は、パウチ上端シール機構140及びパウチ底シール機構150の下方に設置されている。封鎖シール機構160は、製袋シール機構130の位置から、送りローラ103の複数回の作動によるフィルム搬送量(図1の例では5P)を隔てた位置に設置されている。封鎖シール機構160は、積層体1Aにおいて、ノズル105の通過部分であった非溶着領域を、例えば超音波シールによって溶着する。なお、封鎖シール機構160は、超音波シールによって溶着を行う構成には限られない。
封鎖シール機構160は、製袋シール機構130で積層体1Aの横方向に形成された横シール部1aのうちのノズル105の通過部分をヒートシールなどによって封鎖する。
切り離し機構170は、封鎖シール機構160の下方で、且つ、この封鎖シール機構160の位置から、送りローラ103の1回の作動によるフィルム搬送量Pを隔てた位置に配置されている。切り離し機構170は、積層体1Aの横シール部1aを積層体1Aの幅方向に沿って切断することで、積層体1Aの最下端から、内容物入りのスタンディングパウチ1を切り離す。
本実施形態の製袋充填方法及び内容物入りスタンディングパウチの製造方法について、上記の製袋充填包装機100を用いた場合の例を示して説明する。
製袋充填包装機100の第一フィルム供給部(不図示)にロール状に保持された積層体1Aは、送りローラ103の回転によって繰り出され、製袋充填包装機100の上部の第1のガイドローラ101へ送られる。また、図16に示すように、第二フィルム供給部102に保持された積層体1Aは、送りローラ103の回転によって繰り出され、ガイド板121へ送られる。
積層体1Aは、製袋シール機構130、パウチ上端シール機構140および封鎖シール機構160によるヒートシールのため、一時的に送りを停止する必要があるので、間欠的に送られる。本実施形態は、送りローラ103の一回の作動によって積層体1Aを搬送量Pだけ送られる。
第1のガイドローラ101に送られた積層体1Aは、第1のガイドローラ101から下方へと送られる過程で、図17に示すように、開口部1A1が形成されるようにカット刃104によって切り開かれる。
積層体1Aがさらに送られると、底折り込み形成機構110によって積層体1Aから底部14が折り曲げ成形されるとともに前側胴部11及び後ろ側胴部12が成形され(第一形成工程)、さらに、上辺折り込み形成機構120によって、上辺折り込み部15が、折れ線部18において積層体1Aが折れ曲がるように成形される(第二形成工程)。
底折り込み形成機構110及び上辺折り込み形成機構120を積層体1Aが通過した後、製袋シール機構130によって、横シール部1aの一部(ノズル105の通過部分を除いた部分、図16参照)が形成される。積層体1Aは搬送量Pだけ間欠的に送られ、積層体1Aの搬送が停止するたびに横シール部1aが形成される。これにより、これにより、積層体1Aには、搬送量Pだけ離間した複数の横シール部1aが形成される。製袋シール機構130によって、矩形の袋状の部分が区画される。
製袋シール機構130によって横シール部1aが形成された後、積層体1Aは搬送量Pだけ下方へ搬送されて停止する。このとき、製袋シール機構130の下方に配されたパウチ上端シール機構140によって、積層体1Aの開口部1A1近傍の前側胴部11及び後ろ側胴部12に上辺折り込み部15が接合され、直線シール部16,17が形成される(第一接合工程)。本実施形態では、さらに、直線シール部16,17に加えて、通蒸口シール部21A,21Bがパウチ上端シール機構140によって単一工程内で形成される(第二接合工程)。なお、上記の第一接合工程と第二接合工程とは、必ずしも単一工程内で行われる必要はない。
さらに、パウチ上端シール機構140は、抜刃144によって、通蒸口シール部21A,21Bに通蒸口誘導部22A,22Bを形成する(通蒸口誘導部形成工程)。パウチ上端シール機構140の抜刃144は、前側胴部11、上辺折り込み部15、及び後ろ側胴部12を厚さ方向に貫通するように積層体1Aに挿入されることによって、一動作で2つの通蒸口誘導部22A,22Bを形成可能である。
さらに、製袋シール機構130の下方に配されたパウチ底シール機構150によって、前側胴部11と底部14とがヒートシールされるとともに後ろ側胴部12と底部14とがヒートシールされることによって、底部14が広がった時に船底型となるように底部14が成形される。
パウチ上端シール機構140及びパウチ底シール機構150でのヒートシール後、送りローラ103による数回の間欠送り(本例では3回)が終了すると、積層体1Aに形成された横シール部1aの、ノズル105の通過部分であった非溶着部が、封鎖シール機構160によってヒートシールされる。封鎖シール機構160によってヒートシールを行うのに先立って、積層体1Aの幅方向両側部を保持しながら積層体1Aを幅方向外側に引っ張ることが好ましい。これにより、内容物の重量により積層体1Aの横シール部1aに皺が入るのを防ぐことができる。
製袋シール機構130、パウチ上端シール機構140、及びパウチ底シール機構150によって、横シール部1aの一部のみを除いて全周が閉じられ、内容物を充填するための内部空間が構成される。
内容物を充填するための内部空間が構成された後、ノズル105の下端105aから内容物が投入され、内部空間を満たす。内容物の投入後、積層体1Aは送りローラ103によって再び搬送量Pだけ送られる。そして、積層体1Aに形成された横シール部1aのうちノズル105の通過部分として非溶着状態であった領域が、封鎖シール機構160によってヒートシールされる。封鎖シール機構160によってヒートシールを行うのに先立って、積層体1Aの幅方向両側部を保持しながら積層体1Aを幅方向外側に引っ張ることが好ましい。これにより、内容物の固形分を横シール部1aに噛み込みにくくなる。
このようにして内容物が目一杯まで充填されて内容物は密封される。
その後、積層体1Aが搬送量Pだけ送られ、封鎖シール機構160により封鎖された横シール部1aが、切り離し機構170に達する。切り離し機構170によって横シール部u1aが切り離されることによって、内容物入りのスタンディングパウチ1が出来上がる。
また、上述した一連の動作を繰り返すことで、内容物入りのスタンディングパウチ1を連続して製造することができる。
本実施形態のスタンディングパウチ1の製造方法によれば、製袋と内容物の充填とが連続して行われるので、積層体1Aをロール供給して製袋から内容物の充填までを効率よく行うことができる。これにより、本実施形態のスタンディングパウチの製造方法によれば、内容物入りスタンディングパウチを低コストで製造することができる。
また、本実施形態のスタンディングパウチ1の製造方法では、横シール部1aにおける溶着が超音波シールによって行われるので、シール速度が高く、また、内容物の噛込が起こりにくい。また、超音波シールによって溶着されたスタンディングパウチ1は、母材強度に近い強度で溶着されているので、溶着部分がはがれにくい。
また、本実施形態のスタンディングパウチ1の製造方法では、スタンディングパウチ1内に空気が残らないように内容物の充填により空気を全て押し出しても、内容物がこぼれないので、スタンディングパウチ内の空気を除去するための真空装置を使用しなくて済む。
また、本実施形態のスタンディングパウチ1の製造方法では、製袋充填包装機100が無菌環境で使用されるとともにロール状の原反が滅菌されて使用されることで、無菌充填が可能である。たとえば、乳製品や栄養補助食品など、加熱により食味や機能などが劣化する製品において、無菌充填により食味や機能などの劣化を抑えることができる。なお、スープや液体調味料など、加熱による悪影響が少ない製品については、必ずしも無菌充填ではなく、スタンディングパウチ1の製造後に加熱滅菌されてもよい。
次に、以下に示す実施例に基づいて、本発明のスタンディングパウチ1についてより詳細に説明する。
本実施例では、上記第1実施形態に開示された構成を有するスタンディングパウチ1の具体的な構成の例を示す。
本実施例のスタンディングパウチ1(図1,2参照)は、厚さ60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)からなる基材2(シーラント層)、厚さ15マイクロメートルの二軸延伸ナイロンからなる中間樹脂フィルム4、及び厚さ12μmのバリアフィルム6が、厚さ5μmのウレタン系接着剤によってこの順に接着されて積層された積層体1Aからなる。バリアフィルム6は、酸化アルミニウム蒸着層と、ガスバリア性を有し酸化アルミニウム蒸着層上に配されたバリアコートと、がポリエチレンテレフタレート基材の片面に配されたフィルムである。バリアフィルム6のバリアコートは中間樹脂フィルム4側に向けられている。
スタンディングパウチ1の前側胴部11及び後ろ側胴部12は、天地方向(図1におけるX方向)の寸法が130.0mm、幅方向(図1におけるY方向の寸法)の寸法が140.0mmの矩形状の積層体1Aからなる。
スタンディングパウチ1の底部14は、縦50.0mm横140.0mmの矩形状の積層体1Aからなり、スタンディングパウチ1の天地方向における寸法が25.0mmとなるように縦方向の中間位置で直線状に折り曲げられた状態で胴部の下端部分にヒートシールによって接合されている。
スタンディングパウチ1の上辺折り込み部15は、縦40.0mm横140.0mmの矩形状の積層体1Aからなり、スタンディングパウチ1の天地方向における寸法が20.0mmとなるように縦方向の中間位置で直線状に折り曲げられた状態で胴部の上端部分にヒートシールによって接合されている。
スタンディングパウチ1の前側胴部11と後ろ側胴部12とのヒートシール部分のシール幅及び直線シール部16,17のシール幅は、いずれも6.0mmである。また、通蒸口シール部21Aにおけるヒートシール部分は、スタンディングパウチ1上端から下方へ15.0mmまで延びている。
通蒸口誘導部22Aの下端は、スタンディングパウチ1の上端から下方へ11.5mm離れた位置にある。すなわち、本実施例において、通蒸口誘導部22Aの下端から通蒸口シール部21Aの下端までの距離は、3.5mmである。通蒸口誘導部22Aは、例えば、直径3mmの円形であり、通蒸口シール部21Aにおけるヒートシール部分によって全周を囲われている。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
一例として、図19は、スタンディングパウチ1の他の構成例を図1のA-A線と同様の断面で示す断面図である。
図19に示すように、例えば、スタンディングパウチ1は、第一の蒸気抜き機構20Aを有しているが第二の蒸気抜き機構20Bを有していなくてもよい。逆に、スタンディングパウチ1は、第二の蒸気抜き機構20Bを有しているが第一の蒸気抜き機構20Aを有していなくてもよい。この場合、上記実施形態と比較して上辺折り込み部15がさらに拡張可能である。
また、図20は、スタンディングパウチ1の他の構成例を図1のA-A線と同様の断面で示す断面図である。
図20に示すように、スタンディングパウチ1は、第一の蒸気抜き機構20Aは上記の実施形態と同様の構成を有し、上記実施形態における第二の蒸気抜き機構20Bの通蒸口シール部21Aと同範囲にヒートシールされた領域17Aを有しているものの、この範囲に通蒸口誘導部22Aは形成されていないものであってもよい。この場合、蒸気抜きとして機能するのは第一の蒸気抜き機構20Aであり、第二の蒸気抜き機構20Bに相当する領域17Aに設けられたヒートシールは、通蒸口シール部21Aに応力を集中させる作用を有する。
また、図21は、スタンディングパウチ1の他の構成例を示す正面図である。
図21に示すように、第一の蒸気抜き機構20A及び第二の蒸気抜き機構20Bは、スタンディングパウチ1の上端の辺が延びる方向における中央とは異なる位置に配置されていてもよい。たとえば、第一の蒸気抜き機構20A及び第二の蒸気抜き機構20Bは、スタンディングパウチ1の隅部に配されていてもよい。
また、図22は、スタンディングパウチ1の他の構成例を示す正面図である。
図22に示すように、スタンディングパウチ1は、第一の蒸気抜き機構20Aが複数設けられていてもよく、第二の蒸気抜き機構20Bが複数設けられていてもよい。
また、図示しないが、上記実施形態のスタンディングパウチ1は、前側胴部11、後ろ側胴部12、底部14、及び上辺折り込み部15が、一続きの積層体1Aが畳まれた状態でヒートシール及び裁断されることによって形成されてもよい。この場合、ヒートシール後における積層体1Aの裁断によって前側胴部11、後ろ側胴部12、底部14、及び上辺折り込み部15が別体となっていてもよい。
また、上記の第3実施形態において、チューブ状のインフレーションチューブとして形成された積層体1Aによってスタンディングパウチ1が製造される例が開示されているが、チューブ状でなくシート状の積層体1Aからなるロール状の原反によってスタンディングパウチ1が製造されてもよい。この場合には、第3実施形態に開示されたカット刃104を用いる必要はない。
また、上記の第3実施形態に開示された製袋充填包装機100において、第二フィルム供給部102及び上辺折り込み形成機構120を使用しなくてもよい。この場合、上辺折り込み部15を有しない上記第2実施形態のスタンディングパウチ50を製造することができる。
また、上記の第3実施形態に開示された製袋充填包装機100が製袋シール機構130を備えることは必須ではない。この場合、封鎖シール機構160が横シール部1aの全長に亘る溶着を行う。
1,50 スタンディングパウチ
1A 積層体
2 基材
3 ウレタン系接着剤
4 中間樹脂フィルム
5 ウレタン系接着剤
6 バリアフィルム
11 前側胴部
12 後ろ側胴部
14 底部
15 上辺折り込み部
16 第一の直線シール部(上辺シール部)
17 第二の直線シール部(上辺シール部)
18 折れ線部
20A 第一の蒸気抜き機構
20B 第二の蒸気抜き機構
21A,21B,53 通蒸口シール部
22A,22B,30,31,32,33,33A,33B,33C,34,34A,54 通蒸口誘導部
51 直線シール部(上辺シール部)
100 製袋充填包装機
101 第1のガイドローラ
102 第二フィルム供給部
103 送りローラ
104 カット刃
105 ノズル
105a ノズルの下端
110 底折り込み形成機構
111 台形板
112 幅規定板
113 ガイドアーム
114 押し込み板
115 押え板
116 ローラ
120 上辺折り込み形成機構
121 ガイド板
130 製袋シール機構
131 第1溶着領域
132 第2溶着領域
133 第2のガイドローラ
140 パウチ上端シール機構
141 溶着機構部
142 第1溶着領域
143 第2溶着領域
144 抜刃
150 パウチ底シール機構
151 第3のガイドローラ
160 封鎖シール機構(超音波シール機構)
170 切り離し機構

Claims (11)

  1. プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する第一の積層体から折り曲げ形成され、前側胴部と後ろ側胴部とを含む胴部と、底部とを有して袋状をなし、前記底部を下側として自立可能な矩形のパウチ胴体部と、
    プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する第二の積層体から折り曲げ形成され、前記パウチ胴体部の自立状態における上端の辺近傍において上端の辺が延びる方向に沿って見たときに谷折りのV字状をなすように、1つの折れ線部において折り曲げられた状態で設けられ、スタンディングパウチの内部側へ畳まれた形状を有する上辺折り込み部と、
    を備えるスタンディングパウチであって、
    前記パウチ胴体部の自立状態における上端の辺が延びる方向に沿って、前記前側胴部の上辺と前記上辺折り込み部の前側の上辺と、前記後ろ側胴部の上辺と前記上辺折り込み部の後側の上辺とをそれぞれ接合する上辺シール部と、
    前記パウチ胴体部の自立状態における上端から下方へ向かって前記上辺シール部の下端よりもさらに下方まで延びて、前記前側胴部と前記上辺折り込み部の前側、および前記後ろ側胴部と前記上辺折り込み部の後側、の少なくとも一方を接合する通蒸口シール部と、
    前記通蒸口シール部が設けられた領域内において前記胴部を前記第一の積層体の厚さ方向に貫通する通蒸口誘導部と、
    を有し、
    前記上辺折り込み部の前側の上辺と前記上辺折り込み部の後側の上辺とは、非接合状態であって離間可能であり、
    前記通蒸口シール部が、前記上辺シール部の下端よりも下方に位置しているスタンディングパウチ。
  2. 前記前側胴部は、前記上辺シール部において前記上辺折り込み部と接合され、
    前記後ろ側胴部は、前記上辺シール部において前記上辺折り込み部と接合され、
    前記前側胴部と前記後ろ側胴部とは、前記上辺折り込み部を介して接合され、
    前記通蒸口誘導部は、前記通蒸口シール部が設けられた領域内において前記上辺折り込み部と前記胴部とを前記第一の積層体の厚さ方向に貫通する、
    請求項1に記載のスタンディングパウチ。
  3. 前記通蒸口シール部及び前記通蒸口誘導部は、前記前側胴部と前記上辺折り込み部との接合部位と、前記後ろ側胴部と前記上辺折り込み部との接合部位と、の両方に設けられている、
    請求項2に記載のスタンディングパウチ。
  4. 前記通蒸口誘導部の形状は、前記通蒸口シール部によって全周を囲われた貫通孔状、又は前記スタンディングパウチの上端において開いた状態で前記通蒸口シール部によって下端近傍が囲われた切欠き状である、
    請求項1に記載のスタンディングパウチ。
  5. 前記通蒸口誘導部は、前記スタンディングパウチの上端の辺が延びる方向において前記上辺シール部の中央に配されている、
    請求項1に記載のスタンディングパウチ。
  6. 前記通蒸口誘導部の下端は、前記通蒸口シール部の下端よりも上方且つ前記上辺シール部の下端よりも下方に位置している、
    請求項1に記載のスタンディングパウチ。
  7. 前記通蒸口シール部は複数設けられ、
    複数の前記通蒸口シール部の各々に前記通蒸口誘導部が設けられている、
    請求項1に記載のスタンディングパウチ。
  8. 前側胴部と後ろ側胴部とを含む胴部と、底部とを有して袋状をなし、前記底部を下側として自立可能な矩形のパウチ胴体部を含むスタンディングパウチの製造方法であって、
    プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する第一の積層体を折り曲げて前記パウチ胴体部を形成する第一形成工程と、
    前記パウチ胴体部の自立状態における上端の辺近傍において上端の辺が延びる方向に沿って見たときに谷折りのV字状をなすように、1つの折れ線部において折り曲げられた状態で設けられ、前記スタンディングパウチの内部側へ畳まれた形状を有する上辺折り込み部を、プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する第二の積層体によって形成する第二形成工程と、
    前記パウチ胴体部の自立状態における上端の辺が延びる方向に沿って、前記前側胴部の上辺と前記上辺折り込み部の前側の上辺と、前記後ろ側胴部の上辺と前記上辺折り込み部の後側の上辺とをそれぞれ接合して上辺シール部を形成する第一接合工程と、
    前記パウチ胴体部の自立状態における上端から下方へ向かって前記上辺シール部の下端よりもさらに下方まで延びる領域において前記前側胴部と前記上辺折り込み部の前側、および前記後ろ側胴部と前記上辺折り込み部の後側、の少なくとも一方を接合して通蒸口シール部を形成し、前記通蒸口シール部が前記上辺シール部の下端よりも下方に位置するようにする第二接合工程と、
    前記通蒸口シール部が設けられた領域内において前記胴部を前記第一の積層体の厚さ方
    向に貫通する通蒸口誘導部を形成する通蒸口誘導部形成工程と、
    を備える、
    スタンディングパウチの製造方法。
  9. 前記第一接合工程において、前記前側胴部と前記後ろ側胴部とを前記上辺折り込み部を介して前記上辺シール部によって接合し、
    前記第二接合工程において、前記前側胴部と前記後ろ側胴部とを前記上辺折り込み部を介して前記通蒸口シール部によって接合し、
    前記通蒸口誘導部形成工程において、前記通蒸口シール部が設けられた領域内において前記上辺折り込み部と胴部とを前記第一の積層体の厚さ方向に貫通するように通蒸口誘導部を形成する、
    請求項8に記載のスタンディングパウチの製造方法。
  10. 前記第一接合工程における接合及び前記第二接合工程における接合は単一工程内で行われる、
    請求項9に記載のスタンディングパウチの製造方法。
  11. 前記前側胴部と前記後ろ側胴部との接合は超音波シールによって行われる、
    請求項9に記載のスタンディングパウチの製造方法。
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