JP7180820B1 - 溶鋼の精錬方法 - Google Patents

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Abstract

製鋼工程のRH真空脱ガス装置において、溶鋼へ水素プラズマを付与した際の脱酸、脱窒、脱硫などの精錬反応を迅速に進行させ、不純物の少ない溶鋼を効率良く製造する。本発明に係る溶鋼の精錬方法は、取鍋内に収容された溶鋼3を、RH真空脱ガス装置1を用いて精錬する工程において、RH真空脱ガス装置の真空槽内を環流する溶鋼の表面に、水素ガスまたは水素ガスを含む不活性ガスをプラズマガスとして下記の(1)式を満たす条件で照射するプラズマ処理を行ない、溶鋼中に含まれる酸素、窒素、硫黄のうちから選ばれる1種または2種以上の元素の含有量を低減する。(1)式において、GPは、プラズマガスの流量(Nm3/min)、(H2)は、プラズマガス中の水素ガス濃度(体積%)、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)である。GP×(H2)/Q≧0.1 ……(1)

Description

本発明は、不純物元素である酸素、窒素、硫黄の含有量が少ない溶鋼を製造する精錬方法に関し、詳しくは、RH真空脱ガス装置の真空槽で、水素ガスまたは水素ガスを含む不活性ガスをプラズマガスとして溶鋼に照射する精錬方法に関する。
鉄鋼材料中の非金属介在物は、一般的に、材料特性や品質に悪影響を及ぼすことが知られている。また、酸化物系の非金属介在物は、連続鋳造において浸漬ノズルの閉塞を引き起こし、鋳造速度の減少による生産性低下や、最悪の場合には鋳造を中断せざるを得なくなる。非金属介在物としては、溶鋼の脱酸時に生成する酸化物系の脱酸生成物や鋼中合金元素の硫化物、窒化物などが挙げられる。これらの非金属介在物(以下、単に「介在物」とも記す)の量を低減するには、溶鋼中の酸素、窒素及び硫黄を極力低減することが重要であり、従来、様々な取り組みがなされてきた。
溶鋼中の酸素については、アルミニウム(Al)や珪素(Si)のような脱酸材を添加することで、溶鋼中の溶存酸素をAlやSiOとして固定している。生成した酸化物系介在物は、溶鋼との比重差を利用して、溶鋼のガス攪拌処理やRH真空脱ガス装置での環流処理などによって浮上除去が図られている。しかしながら、現状では全ての酸化物系介在物の分離除去は不可能であり、酸化物系介在物の溶鋼中への残留は避けられない。
溶鋼中の窒素については、真空脱ガス設備における真空処理により低減が図られる。しかしながら、溶鋼中の窒素は、界面活性元素である酸素や硫黄の影響を受けるほか、真空系外からの大気巻き込みによる吸窒を避けることが難しく、安定的に低濃度の窒素レベルを達成できていないのが現状である。
溶鋼中の硫黄については、CaO系フラックスやCaO-Al系フラックスの添加(脱硫剤添加)により低減が図られる。例えば、取鍋精錬炉における取鍋精錬では、取鍋底からアルゴンガスを溶鋼中に吹き込んで攪拌することで、取鍋内の溶鋼とCaO-Al系フラックスとの反応を促進させ、フラックス側(スラグ側)に硫黄を移動させて、溶鋼中硫黄の低減を図っている。しかしながら、このような取鍋精錬炉での処理では、黒鉛電極によるアーク加熱を行うことから、溶鋼中への炭素の溶け込みが発生し、極低炭素鋼のような鋼種には適用し難い。
また、RH真空脱ガス装置において、真空槽内を環流する溶鋼へのCaO系フラックスまたはCaO-Al系フラックスを添加することによって脱硫を行う方法がある。さらに、アルゴンガスのような不活性ガスを搬送用ガスとして上吹きランスから真空槽内を環流する溶鋼へCaO系フラックスまたはCaO-Al系フラックスを投射(吹き付ける)することで脱硫を行う方法もある。しかしながら、これらの方法では、溶鋼とフラックスとの反応時間が十分ではなく、効率的に低位の硫黄濃度の溶鋼を得ることは難しい。
ところで、金属中の不純物を低減する精錬技術として、水素プラズマの利用が知られている。プラズマ内の温度は数千度以上にも達するために、プラズマガス中の水素ガスが原子またはイオン状態となり、非常に活性な状態となる。これを溶鋼表面に照射することで、通常の水素ガス照射だけでは成し得ない優れた精錬効果が期待できる。即ち、下記に示す(5)式から(7)式の反応により、溶鋼中の酸素、窒素、硫黄を迅速に除去することができる。
2H+[O]=HO ……(5)
xH+[N]=NH ……(6)
yH+[S]=HS ……(7)
ここで、[O]は溶鋼中の酸素、[N]は溶鋼中の窒素、[S]は溶鋼中の硫黄を表す。
溶鋼中の酸素、窒素及び硫黄を、HO、NH及びHSとして、それぞれガスとして系外へ除去できることに加え、酸素除去時(脱酸時)に介在物を生じないので清浄性の高い鋼が得られる。
このような水素プラズマを利用した高純度金属の精製技術として、特許文献1には、水素プラズマを用いて金属の溶融を行うに際し、金属中の酸素、窒素または炭素を低減するためのプラズマガス中の水素濃度や炉内圧力の好適範囲が開示されている。
特許第4305792号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術を工業規模の製鋼工程に適用するには、以下の問題点がある。
特許文献1に記載の実施例では、数十gから数十kgレベルの金属をプラズマ溶解炉で処理した場合の精錬効果が記載されている。しかしながら、工業規模の製鋼工程では100トンを超える溶鋼を処理する必要があり、プラズマガスを溶鋼全体へ照射することが難しい。そのために、特許文献1の開示技術では迅速な不純物除去効果を得られないことが懸念される。迅速な不純物除去効果を得るためには、プラズマ条件だけでなく、溶鋼側の流動条件を適切にし、効率良く水素プラズマ処理を行うことが重要である。
また、特許文献1の開示技術には、水素プラズマを付与する対象の金属量や、金属量とプラズマガス流量との関係が規定されていない。そのため、プラズマガス組成や雰囲気圧力を適切に制御しても、金属量に対するプラズマガス流量や水素量が不足し、十分な不純物低減効果を得られないケースが想定される。更には、特許文献1は、すでに溶融している鉄に水素プラズマを付与する技術ではなく、プラズマによる対象金属の加熱溶融の役割も有している。そのため、製鋼工程のように、すでに溶融している鋼に対して開示されるプラズマガス条件を適用しても、同様の期待効果が得られない可能性も懸念される。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、製鋼工程のRH真空脱ガス装置において、溶鋼へ水素プラズマを付与した際の脱酸、脱窒、脱硫の精錬反応を迅速に進行させ、不純物の少ない高純度溶鋼を効率良く製造する精錬方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]取鍋内に収容された溶鋼を、RH真空脱ガス装置の真空槽へ環流させて精錬する工程において、前記RH真空脱ガス装置の真空槽内を環流する溶鋼の表面に、前記真空槽内に設置されたプラズマ発生装置から、水素ガスまたは水素ガスを含む不活性ガスをプラズマガスとして下記の(1)式を満たす条件で照射するプラズマ処理を行ない、当該プラズマ処理によって溶鋼中に含まれる酸素、窒素、硫黄のうちから選ばれる1種または2種以上の元素の含有量を低減する、溶鋼の精錬方法。
Figure 0007180820000001

ここで、Gは、プラズマガスの流量(Nm/min)、(H)は、プラズマガス中の水素ガス濃度(体積%)、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)である。
[2]前記真空槽内を環流する溶鋼の環流量を下記の(2)式を用いて算出する、上記[1]に記載の溶鋼の精錬方法。
Figure 0007180820000002

ここで、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)、Gは、環流用ガスの流量(Nm/min)、Dは、RH真空脱ガス装置の浸漬管の内径(m)、Pは、環流用ガスの吹き込み位置での圧力(torr)、Pは、真空槽内の圧力(torr)である。
[3]前記プラズマガスが照射される、前記真空槽内を環流する溶鋼の表面流速が、下記の(3)式及び(4)式の関係を満たす、上記[1]または上記[2]に記載の溶鋼の精錬方法。
Figure 0007180820000003

ここで、Vは、真空槽内を環流する溶鋼の表面流速(m/min)、Gは、プラズマガスの流量(Nm/min)、πは、円周率、Lは、上昇側浸漬管及び下降側浸漬管の中心間の距離(m)、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)、ρは、溶鋼の密度(kg/m)、Hは、真空槽内の溶鋼高さ(m)、dは、真空槽の内径(m)である。
[4]取鍋内に収容した溶鋼の表面に浮遊するスラグは、鉄酸化物の濃度とマンガン酸化物の濃度との合計が5質量%以下である、上記[1]から上記[3]のいずれかに記載の溶鋼の精錬方法。
[5]前記プラズマ処理により、溶鋼に含まれる酸素、窒素、硫黄の3元素の含有量を同時に低減する、上記[1]から上記[4]のいずれかに記載の溶鋼の精錬方法。
本発明によれば、RH真空脱ガス装置で精錬されている溶鋼に、水素プラズマ処理を適切に実施することができ、その結果、不純物の少ない溶鋼を迅速に溶製することができ、工業上有益な効果がもたらされる。
RH真空脱ガス装置において水素プラズマ処理を実施している形態の一例を示す、RH真空脱ガス装置の概略縦断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に係る溶鋼の精錬方法は、取鍋内に収容された溶鋼を、RH真空脱ガス装置の真空槽へ環流させて精錬する工程において、RH真空脱ガス装置の真空槽内に設置したプラズマ発生装置から、プラズマ化した水素ガス、または、プラズマ化した水素ガスと不活性ガスとの混合ガスをプラズマガスとして真空槽内を環流する溶鋼の表面へ照射し、このプラズマガスの照射によって溶鋼中の酸素、窒素、硫黄のうちから選ばれる1種または2種以上の元素を除去し、その含有量を低減する。本明細書では、水素ガスまたは水素ガスを含む不活性ガスをプラズマガスとして溶鋼表面に照射することを「プラズマ処理」または「水素プラズマ処理」と称す。
図1は、RH真空脱ガス装置においてプラズマ処理を実施している形態の一例を示す、RH真空脱ガス装置の概略縦断面図である。図1において、符号1はRH真空脱ガス装置、2は取鍋、3は溶鋼、4はスラグ、5は真空槽、6は上部槽、7は下部槽、8は上昇側浸漬管、9は下降側浸漬管、10は環流用ガス吹き込み管、11はダクト、12は原料投入口、13はプラズマトーチである。真空槽5は、上部槽6と下部槽7とから構成されている。また、プラズマトーチ13は、プラズマ発生装置の一部分を構成する装置であって、その先端部から真空槽内を環流する溶鋼3の表面にプラズマガスを照射して水素プラズマ処理を実施する装置である。プラズマトーチ13は、真空槽5の上部を貫通して設置されており、真空槽5の内部で上下移動が可能となっている。
RH真空脱ガス装置1では、溶鋼3を収容した取鍋2を昇降装置(図示せず)によって上昇させ、上昇側浸漬管8及び下降側浸漬管9を取鍋内の溶鋼3に浸漬させる。そして、真空槽5の内部をダクト11に連結される排気装置(図示せず)によって排気して真空槽5の内部を減圧するとともに、環流用ガス吹き込み管10から上昇側浸漬管8の内部に環流用ガスを吹き込む。真空槽5の内部が減圧されると、取鍋内の溶鋼3は、大気圧と真空槽内の圧力(真空度)との差に比例して上昇し、真空槽内に流入する。また、取鍋内の溶鋼3は、環流用ガス吹き込み管10から吹き込まれる環流用ガスによるガスリフト効果によって、環流用ガスとともに上昇側浸漬管8を上昇して真空槽5の内部に流入する。環流用ガスとしては、一般的に、アルゴンガスが使用される。
圧力差及びガスリフト効果によって真空槽5の内部に流入した溶鋼3は、下降側浸漬管9を経由して取鍋2に戻る。取鍋2から真空槽5に流入し、その後、真空槽5から取鍋2に戻る溶鋼の流れを「環流」と呼ぶ。このように、溶鋼3は環流を形成して、溶鋼3にRH真空脱ガス精錬が施される。
つまり、溶鋼3は、真空槽内で減圧下の雰囲気に曝されることで、溶鋼中の水素や窒素などのガス成分は、大気と接触していた状態の平衡関係から、減圧下の雰囲気と接触する平衡関係へと移行する。これにより、溶鋼3から真空槽内の雰囲気中に水素や窒素が移動して、溶鋼3に対して脱ガス処理(脱水素処理及び脱窒素処理)が行われる。また、溶鋼3は取鍋2と真空槽5との間を環流するので、即ち、溶鋼3は強攪拌されるので、溶鋼3がアルミニウムなどによって脱酸処理されている場合には、溶鋼中に懸濁している、脱酸処理によって生成した酸化物系介在物の溶鋼3からスラグ4への分離が促進される。
本実施形態に係る溶鋼の精錬方法では、取鍋内の溶鋼3が真空槽5への環流を開始した以降、プラズマトーチ13から真空槽内を環流する溶鋼3の表面へ、水素ガスまたは水素ガスを含む不活性ガスをプラズマガスとして照射する。プラズマ内の温度は数千度以上にも達するので、プラズマガス中の水素ガスが原子またはイオン状態となり、非常に活性な状態となる。原子またはイオン状態の活性な水素を溶鋼表面に照射することで、下記に示す(5)式、(6)式、(7)式の反応が形成され、溶鋼中の酸素、窒素、硫黄をより一層迅速に除去することができる。
2H+[O]=HO ……(5)
xH+[N]=NH ……(6)
yH+[S]=HS ……(7)
(5)式、(6)式、(7)式において、[O]は溶鋼中の酸素、[N]は溶鋼中の窒素、[S]は溶鋼中の硫黄を表す。
プラズマを発生させるには様々な方式があるが、図1に示すように、プラズマトーチ13を用いてプラズマを発生させる方式が一般的である。プラズマトーチ13は、主に直流電源を用い、気流や水冷ノズルなどの作用で、アークプラズマを各種用途に適した形態で、安定的に且つ制御性良く発生させる装置の一つである。
前述した直流電源を用いたプラズマトーチには非移行型と移行型がある。非移行型のプラズマトーチでは、溶鋼側に電極を設ける必要が無いために、設備制約が少なく、また、設置費用が安価であり、この観点から、直流アーク放電による非移行型のプラズマトーチを用いることが好ましい。
尚、プラズマ発生装置は、RH真空脱ガス装置1の真空槽内に設置でき、且つ、水素プラズマを溶鋼3へ安定的に供給可能な形態であるならば、特に、方式は制限されない。例えば、RH真空脱ガス装置1の真空槽内に交流アークを発生させる電極を設け、この電極間に水素ガスまたは水素を含む不活性ガスを供給し、水素ガスまたは水素を含む不活性ガスをプラズマ化させる方式でもよい。
プラズマガスとしては、水素ガス、または、水素ガスと不活性ガスとを混合した混合ガスを使用する。水素ガスを用いる理由は、前述したように、水素ガスをプラズマ化させることで、直接的に溶鋼中の不純物を除去できるからである。迅速な不純物除去効果を得るためには、プラズマガス中に水素ガスを0.5体積%以上混合することが好ましい。プラズマガス中の水素ガス濃度が高い程、不純物除去効果が上昇するので、プラズマガス中の水素ガス濃度の上限は特に設けない。不活性ガスとしては、アルゴンガスやヘリウムガスを使用することができる。
溶鋼中の酸素、窒素及び硫黄のような不純物を迅速に低減するには、プラズマガスの流量、プラズマガス中の水素ガス濃度、及び、真空槽内を環流する溶鋼の環流量の3つの要素を、適切な範囲に制御する必要がある。
即ち、迅速な不純物除去効果を得るためには、プラズマガス中の水素ガス濃度を高めるだけではなく、RH真空脱ガス装置1の真空槽5に送り込まれる溶鋼量に対して適切な水素ガス量を供給することが必要である。具体的には、下記の(1)式に示すように、プラズマガスの流量(G)、プラズマガス中の水素濃度(H)、及び、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(Q)の3つの要素が、下記の(1)式の関係を満たす条件であることが必要である。また、好ましくは、3つの要素の関係(G×(H)/Q)を0.5以上とすることであり、より好ましくは、1.0以上とすることである。一方、(G×(H)/Q)が20.0より大きくなると、プラズマガス中の水素を解離あるいは電離するために大きな出力を要するようになる。また、それに伴うプラズマトーチ13の損耗が顕著になってくるため、(G×(H)/Q)を20.0以下とすることがより好ましい。
Figure 0007180820000004
(1)式において、Gは、プラズマガスの流量(Nm/min)、(H)は、プラズマガス中の水素ガス濃度(体積%)、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)である。尚、プラズマガスの流量の「Nm/min」は、プラズマガスの体積流量を示す単位であり、「Nm」は、標準状態におけるプラズマガスの体積を意味する。本明細書では、プラズマガスの標準状態を0℃、1atm(101325Pa)とする。
真空槽内を環流する溶鋼3の環流量(Q)は、環流用ガスの流量、真空槽内の雰囲気圧力、上昇側浸漬管の断面積に影響される。そのため、これらの条件毎に、均一混合時間を実機のRH真空脱ガス装置1において測定し、取鍋内の収容溶鋼量を、測定された均一混合時間から求められる溶鋼環流時間で除算することで、溶鋼3の環流量(Q)を求めることができる。ここで、均一混合時間は、上昇側浸漬管の直下の取鍋内の溶鋼または真空槽内の溶鋼に、トレーサー元素(例えば、銅、ニッケルなど)を添加し、取鍋内から時系列に採取した成分分析用試料のトレーサー元素濃度の変動が±5%以内になるのに要する時間として求めることができる。このとき、溶鋼環流時間は均一混合時間の約1/3となることから、得られた均一混合時間の1/3となる時間を溶鋼環流時間として用いることができる。
また、真空槽内を環流する溶鋼3の環流量(Q)は、下記の(2)式で示される、経験的な回帰式で求められることが周知であり、したがって、下記の(2)式を用いて真空槽内を環流する溶鋼3の環流量(Q)を求めることが好ましい。
Figure 0007180820000005
(2)式において、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)、Gは、環流用ガスの流量(Nm/min)、Dは、RH真空脱ガス装置の浸漬管の内径(m)、Pは、環流用ガスの吹き込み位置での圧力(torr)、Pは、真空槽内の圧力(torr)である。尚、「torr」は、圧力単位であり、1torrが133.32Paとなる。尚、環流用ガスの流量についても「Nm」は、標準状態における環流用ガスの体積を意味し、0℃、1atm(101325Pa)を標準状態とする。
取鍋内に収容され水素プラズマ処理を行う前の溶鋼3は、転炉または電気炉から取鍋2に出鋼され、RH真空脱ガス装置1に搬送されたものであってよい。その他、転炉または電気炉から取鍋に出鋼され、加熱撹拌処理設備(レードルファーネスと称されることがある。)などでの炉外精錬処理を経てRH真空脱ガス装置1に搬送されたものであってもよい。
水素プラズマ処理を行う前の溶鋼3は未脱酸状態であってもよいが、水素プラズマ処理を行う前に、水素ガスやプロパンのような還元ガスを溶鋼3へ供給して、溶鋼3を予備脱酸してもよい。プラズマ処理前の還元ガスによる予備脱酸により、溶鋼中酸素濃度が或る程度低下した状態からプラズマ処理を開始できるので、上記の(5)式による反応の負荷が軽減され、プラズマ処理時間を短時間化できる。還元ガスによる予備脱酸を実施する時期は、RH真空脱ガス装置での処理前であっても、また、RH真空脱ガス装置での精錬中のプラズマ処理前であっても、どちらでも構わない。
また、溶鋼中の窒素及び硫黄の除去を重点的に行う場合は、プラズマ処理前にアルミニウムや珪素のような脱酸材を添加して溶鋼3を脱酸し、溶鋼中酸素濃度を予め低減してもよい。この場合には、溶鋼中酸素濃度がすでに低いので、プラズマ処理による脱酸効果は限定的である。溶鋼中酸素は界面活性元素として機能しており、溶鋼表面からの窒素ガス、窒化水素、硫化水素の気相(真空槽内雰囲気)への離脱を阻害し得る。しかしながら、アルミニウムや珪素による脱酸処理によって溶鋼中酸素濃度を低位にしておくことで、速やかに水素プラズマによる溶鋼中の酸素、窒素、硫黄などの除去効果を得ることができる。
プラズマ出力(E)は下記の(9)式を満たすことがより好ましい。水素ガスを高割合で原子状態へ解離させるためには一定以上の出力が必要となるが、導入するプラズマガスの流量あるいはプラズマガス中の水素濃度によって必要となる出力は異なる。それらを調査した結果、プラズマ出力は(9)式の関係を満たすと良いことが分かった。出力を増加させると、水素原子への解離だけでなく、水素イオンへの電離割合が増加するため、より不純物除去効果が顕著となる。一方で、出力増加に伴い電力コストが増加するため、求める品質とコストのバランスによりプラズマ出力を選択すれば良い。
E ≧ G×(1.5×(H)+11.5) …(9)
(9)式において、Eは、プラズマ出力(kW)である。
また、本発明者らは、水素プラズマ処理を行う際に、真空槽内の溶鋼流動を適切にすることで、更に効率良く溶鋼中の不純物を低減できることを知見した。
本発明者らは、RH真空脱ガス装置を模した数値計算や水モデル実験から、真空槽内の鋼浴流速は一様ではなく、真空槽5の内壁に沿う流れが速く、真空槽5の鋼浴中央部の流れは壁面側よりも遅いことを確認した。一方、水素プラズマの照射位置は真空槽5の鋼浴中央部付近であることから、真空槽内の溶鋼流動を適切にすることが水素プラズマ処理時の不純物除去効率を上げるために重要と考えた。
そこで、プラズマ照射条件と真空槽内を環流する溶鋼の表面流速との関係を評価した。その結果、溶鋼中不純物を迅速に除去するためには、真空槽内の溶鋼の表面流速(V)を下記の(3)式を満たす範囲とすることで、水素プラズマによる不純物除去が効率的に進行することがわかった。
Figure 0007180820000006
(3)式において、Vは、真空槽内を環流する溶鋼の表面流速(m/min)、Gは、プラズマガスの流量(Nm/min)、πは、円周率、Lは、上昇側浸漬管及び下降側浸漬管の中心間の距離(m)である。
即ち、真空槽5の内壁に沿う流れよりも流速の遅い、前述した真空槽内鋼浴中央部の領域は、おおよそ、上昇側浸漬管8及び下降側浸漬管9の中心間の距離を用いて表すことができる。真空層内鋼浴中心部に吹き込まれるプラズマガスの線流速に相当する指標に対して、真空槽内の溶鋼の表面流速(V)を高くすることで、鋼浴中央部の水素プラズマ照射部に常に新しい溶鋼3を供給することができ、迅速に溶鋼中の不純物を除去することができると考えられる。
真空槽内を環流する溶鋼の表面流速(V)は、下記の(4)式で求めることができる。
Figure 0007180820000007
(4)式において、Vは、真空槽内を環流する溶鋼の表面流速(m/min)、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)、ρは、溶鋼の密度(kg/m)、Hは、真空槽内の溶鋼高さ(m)、dは、真空槽の内径(m)である。
真空槽内の溶鋼の表面流速(V)が、(3)式の右辺よりも小さい場合には、鋼浴中央部の水素プラズマ照射部への、新しい溶鋼の供給及び混合が進まず、水素プラズマによる不純物除去効果は小さくなる。
以上のことから、真空槽内の溶鋼流動、即ち真空槽内を環流する溶鋼の表面流速(V)は(3)式の範囲であることが好ましい。真空槽内を環流する溶鋼の表面流速(V)を(3)式の範囲とするためには、下記の(8)式を満足するように、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(Q;ton/min)及びプラズマガスの流量(G;Nm/min)を制御すればよい。(8)式は、(3)式及び(4)式から得られる式であり、各変数は(3)式及び(4)式と同じである。
Figure 0007180820000008
取鍋内の溶鋼3の表面に浮遊するスラグ4の成分のうち、特に、スラグ中の鉄酸化物及びマンガン酸化物は、溶鋼3への酸素供給源と成り得る。このため、スラグ4の鉄酸化物の濃度とマンガン酸化物の濃度との合計を5質量%以下とすることが好ましく、更に、望ましくは3質量%以下、より望ましくは1質量%以下とする。鉄酸化物濃度とマンガン酸化物濃度との合計濃度が5質量%よりも高い場合には、プラズマ処理中にスラグ4から溶鋼3への酸素供給が同時に進行し、不純物低減効果を十分に得ることができない。
スラグ4の鉄酸化物やマンガン酸化物を低減する方法としては、RH真空脱ガス装置1での処理開始前に、溶鋼上に浮遊するスラグ4に対して、金属アルミニウムやアルミニウムドロスを添加して、アルミニウムで鉄酸化物やマンガン酸化物の還元を行うことが有効である。また、スラグ4を取鍋2から除去し、その後、取鍋内に造滓剤を添加して、鉄酸化物やマンガン酸化物の少ないスラグを新たに造ることも有効である。
水素プラズマ処理後、アルミニウムや珪素のような脱酸材の溶鋼3への添加時期は特には限定されない。例えば、水素プラズマの停止後、大気、スラグ4または取鍋耐火物から酸素が溶鋼3に供給され、溶鋼中の酸素濃度が上昇する。このため、水素プラズマ処理後、溶鋼3に、速やかにアルミニウムや珪素のような脱酸材を原料投入口12から添加し、水素プラズマ処理によって低減された溶鋼中酸素濃度を低位に保持することが好ましい。アルミニウムや珪素のような脱酸材以外にも溶鋼成分を調整する必要がある場合には、水素プラズマ処理後、所定の合金鉄や純金属を原料投入口12から環流している真空槽内の溶鋼に添加する。
また、水素プラズマ処理によって溶鋼中の水素濃度は数質量ppm以上に上昇するので、水素プラズマ処理後、水素プラズマを照射せずに、真空槽内の雰囲気圧力を10torr以下とする。そして10torr以下の減圧下で5分間以上、溶鋼3の真空槽5への環流を継続し、溶鋼中の水素濃度を低減することが好ましい。
以上のような水素プラズマ処理を用いた精錬方法により、溶鋼中の酸素、窒素及び硫黄をそれぞれ20質量ppm以下までに迅速に低減することができる。
1チャージの溶鋼量が200トン以上350トン以下の規模の実機において、図1に示すRH真空脱ガス装置を用いて、転炉から出鋼した溶鋼に対して水素プラズマ処理を施す試験を行った。RH真空脱ガス装置の真空槽の上部に設置した直流アーク放電による非移行型のプラズマトーチから、プラズマガス流量やプラズマガス中の水素濃度を変化させて真空槽内を環流する溶鋼の表面に水素プラズマを照射した。更に、RH真空脱ガス装置の操業条件や溶鋼組成(酸素濃度、窒素濃度、硫黄濃度など)を変化させた。
RH真空脱ガス装置において、水素プラズマ処理の前後に、成分分析用試料を取鍋内の溶鋼から採取し、溶鋼中酸素濃度、窒素濃度及び硫黄濃度の分析を行い、プラズマ処理効果の確認を行った。プラズマ処理時間は、おおよそ15分間に統一した。尚、転炉出鋼後からプラズマ処理までの間、アルミニウムなどの脱酸材の添加は行っていない。また、溶鋼の真空槽への環流量(Q)は、(2)式を用いて算出した。取鍋内スラグの鉄酸化物濃度及びマンガン酸化物濃度は、RH真空脱ガス装置での処理開始前に、取鍋内のスラグにアルミニウムドロスを添加して調整した。
表1に各試験の試験条件を示し、表2に評価結果を示す。
Figure 0007180820000009
Figure 0007180820000010
本発明例においては、15分間の水素プラズマ処理を行うことにより、溶鋼中の酸素濃度、窒素濃度及び硫黄濃度は、同時に且つ速やかに20質量ppm以下まで低減した。プラズマ処理の開始前から終了後までのそれぞれの元素の除去率は、溶鋼中酸素が95%以上、溶鋼中窒素が54%以上、溶鋼中硫黄が21%以上であった。
一方、本発明の条件を満たさない比較例においては、水素プラズマ処理後も溶鋼中の酸素、窒素及び硫黄の低減は不十分であり、水素プラズマ処理後の濃度は、いずれの元素も20質量ppmを超える結果であった。プラズマ処理の開始前から終了後までのそれぞれの元素の除去率は、溶鋼中酸素が91%以下、溶鋼中窒素が22%以下、溶鋼中硫黄が9%以下と低位であった。
1 RH真空脱ガス装置
2 取鍋
3 溶鋼
4 スラグ
5 真空槽
6 上部槽
7 下部槽
8 上昇側浸漬管
9 下降側浸漬管
10 環流用ガス吹き込み管
11 ダクト
12 原料投入口
13 プラズマトーチ

Claims (9)

  1. 取鍋内に収容された溶鋼を、RH真空脱ガス装置の真空槽へ環流させて精錬する工程において、前記RH真空脱ガス装置の真空槽内を環流する溶鋼の表面に、前記真空槽内に設置されたプラズマ発生装置から、水素ガスまたは水素ガスを含む不活性ガスをプラズマガスとして下記の(1)式を満たす条件で照射するプラズマ処理を行ない、当該プラズマ処理によって溶鋼中に含まれる酸素、窒素、硫黄のうちから選ばれる1種または2種以上の元素の含有量を低減する、溶鋼の精錬方法。
    Figure 0007180820000011
    ここで、Gは、プラズマガスの流量(Nm/min)、(H)は、プラズマガス中の水素ガス濃度(体積%)、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)である。
  2. 前記真空槽内を環流する溶鋼の環流量を下記の(2)式を用いて算出する、請求項1に記載の溶鋼の精錬方法。
    Figure 0007180820000012
    ここで、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)、Gは、環流用ガスの流量(Nm/min)、Dは、RH真空脱ガス装置の浸漬管の内径(m)、Pは、環流用ガスの吹き込み位置での圧力(torr)、Pは、真空槽内の圧力(torr)である。
  3. 前記プラズマガスが照射される、前記真空槽内を環流する溶鋼の表面流速が、下記の(3)式及び(4)式の関係を満たす、請求項1または請求項2に記載の溶鋼の精錬方法。
    Figure 0007180820000013
    ここで、Vは、真空槽内を環流する溶鋼の表面流速(m/min)、Gは、プラズマガスの流量(Nm/min)、πは、円周率、Lは、上昇側浸漬管及び下降側浸漬管の中心間の距離(m)、Qは、真空槽内を環流する溶鋼の環流量(ton/min)、ρは、溶鋼の密度(kg/m)、Hは、真空槽内の溶鋼高さ(m)、dは、真空槽の内径(m)である。
  4. 取鍋内に収容した溶鋼の表面に浮遊するスラグは、鉄酸化物の濃度とマンガン酸化物の濃度との合計が5質量%以下である、請求項1または請求項2に記載の溶鋼の精錬方法。
  5. 取鍋内に収容した溶鋼の表面に浮遊するスラグは、鉄酸化物の濃度とマンガン酸化物の濃度との合計が5質量%以下である、請求項3に記載の溶鋼の精錬方法。
  6. 前記プラズマ処理により、溶鋼に含まれる酸素、窒素、硫黄の3元素の含有量を同時に低減する、請求項1又は2に記載の溶鋼の精錬方法。
  7. 前記プラズマ処理により、溶鋼に含まれる酸素、窒素、硫黄の3元素の含有量を同時に低減する、請求項3に記載の溶鋼の精錬方法。
  8. 前記プラズマ処理により、溶鋼に含まれる酸素、窒素、硫黄の3元素の含有量を同時に低減する、請求項4に記載の溶鋼の精錬方法。
  9. 前記プラズマ処理により、溶鋼に含まれる酸素、窒素、硫黄の3元素の含有量を同時に低減する、請求項5に記載の溶鋼の精錬方法。
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