JP7179562B2 - パネル体における通気構造 - Google Patents
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Description
そこでパネル体が、ガラス板等の板材(窓板材)が組込まれた(嵌め込まれた)窓部を有するものであるときに、該板材を窓部に組込むため設けられる窓枠材(窓枠材、窓フレーム)と板材の端部とのあいだに隙間を設け、該隙間を通気路として前後の通気ができるように構成したものが提唱されている(例えば特許文献1参照。)。
請求項2の発明は、縁部は、窓部内周縁部の窓枠材に、窓部内側に向けて突出するようにして設けられ、窓枠材には通気孔が開設され、通気路は、前記出入り口、縁部内、通気孔、窓枠材の通気孔開設部位よりも見付け方向外側に配されるパネル体内の空間を経由するものであることを特徴とする請求項1記載のパネル体における通気構造である。
請求項3の発明は、パネル体が、縁部と板材とのあいだを封止するためのシール材またはビード材が設けられるものであり、該シール材またはビード材および前記板材が凹溝部の溝底面にまで至らないものであって、凹溝部の窓内側が板材およびシール材またはビード材により封止され、溝底側が前後方向に連通した空隙を有するものである場合に、凹溝部の前後両側面となる前後縁部の内側縦板部に通気孔が形成され、通気路は、出入り口、縁部内、通気孔、凹溝部内の空隙を経由するものであることを特徴とする請求項1記載のパネル体における通気構造である。
しかも縁部に形成される出入り口が、覆い材によって覆われることになって直接外観されることが回避され、外観性が損なわれることが防止される。
請求項2の発明とすることにより、通気路は、窓枠材に通気孔が形成されることで、縁部に形成した出入り口、縁部内、通気孔、そして窓枠材の通気孔開設部位よりも見付け方向外側に配されるパネル体内の空間を経由するものとなって、窓部構成部材を有効に利用してできることになる。
請求項3の発明とすることにより、板材を凹溝部に封止するためのシール材またはビード材および前記板材が凹溝部の溝底面にまで至らないものであって、凹溝部の窓内側が板材およびシール材またはビード材により封止され、溝底側が前後方向に連通した空隙を有するものである場合には、凹溝部の前後両側面となる前後縁部の内側板部に通気孔が形成されたものとして、通気路を、出入り口、縁部内、通気孔、そして凹溝部内の空隙を経由するものとして構成することができ、通気路構成の簡略化が図れることになる。
そして前記パネル体1は、本実施の形態では四角形状をした窓部Wが設けられ、該窓部Wには、ガラス板等の板材(窓板材)6が組込まれた構成になっている。
因みに窓部Wとしては、正方形、長方形(縦長、横長等)、円形、三角形等、必要に応じて各種の形状のものを採用することができ、また該窓部Wに組込まれる板材6としては、通常知られたものを組込むことができるが、例えば、透明、半透明、不透明(透光性あり、なしの何れでも良い)のもの、彩色されたもの、模様や図柄、文字、記号等が施されたもの(描かれたもの)等を例示することができ、さらに材質としてはガラス材、木材、アクリル樹脂、ポリカルボネート樹脂等の樹脂材、アルミニウム、ステンレス等の金属材等、必要において適宜の材質の板材を例示することができる。また、窓部Wの配設位置、大きさ等についても特に限定されるものではなく、必要において適宜位置、大きさ等に設定できることは言うまでもない。
また本実施の形態では、前後方向をパネル体1の見込方向(厚さ方向)、上下左右方向をパネル体1の見付け方向として定義するが、これに限定されないものであることは言うまでもない。
尚、「第一」、「第二」等の番号付けは、各部材の区別をして説明をしやすくするため便宜上設けたものであって、これに限定されるものでないことは勿論である。以下、この番号付けについては同じ意図で記載されている。
そして、第四、第五縦板部10i、10kの端部が第二横板部10gに当接する状態で、第三横板部10jから第二横板部10gに螺入したビス10cにより縁体部10bが枠本体部10aに着脱自在に組付け固定することで第一窓枠材10が構成されるようになっている。
このように構成された第一窓枠材10には、第二縦板部10fが前後方向一方側の溝内側面、第二横板部10gの前後方向一方側の半部が溝底面、第四縦板部10iが前後方向他方側の溝内側面になった凹溝部Xが形成され、該凹溝部Xに板材6の端部前後両側面が遊嵌状に嵌入して挟持状に支持されるようになっている。
尚、本実施の形態では、板材6の前後両側面と、凹溝部Xの前後内側面となる第二縦板部10fおよび第四縦板部10iとのあいだの隙間は、シール材(またはビード材)12により封止されているが、シール材12は、本実施の形態ではコーキング材のように湿式(流動性があるもの、不定形のもの)であるため、凹溝部Xの溝底部まで流れ込んで凹溝部X全体に充填される設定のものもあるが、本実施の形態では、バックアップ材21を、板材6の前後両側面と、凹溝部Xの前後内側面となる第二縦板部10fおよび第四縦板部10iとのあいだの隙間に充填し、該バックアップ材21の表面側にシール材12を注入する設定になっている。また、13は板材6の端部(下端部)6aが溝底面となる第二横板部10gに当接しないよう左右方向に点在して設けられるスペーサ材であり、このため凹溝部Xは、スペーサ材13以外のところでは板材端部6aと凹溝部Xの溝底面とのあいだには間隙を存した構成になっている。
そしてこのものでは、前記前後の縁部の見込み面(先端面)となる第一横板部10e、第三横板部10jに通気路Tの出入り口となる開口10l、10mが形成されると共に、第二横板部10gの第三横板部10jに対して見付け方向外側に対向する部位に通気孔10nが形成され、このようにすることで、開口10l、10mを出入り口とし、通気孔10nを介する状態で枠本体部10aの見込み面(本実施の形態では第一横板部10e、第二横板部10g)よりも見付け方向外側に形成される空間Sを経由する通気路Tが構成されている。
因みに、出入り口、通気孔の数、大きさ(面積)、形状等は後述する実施の形態においても同様にして適用することができる。
さらにこのものでは、前後の縁部の見込み面(先端面)となる第一横板部11e、第三横板部11jに通気路Tの出入り口となる開口11l、11mが形成され、このようにすることで、開口11l、11mを出入り口とする状態で枠本体部11aの見込み面(本実施の形態では第一横板部11e、第三横板部11j、第二横板部11g)よりも見付け方向外側に形成される空間Sを経由する通気路Tが構成されている。
そしてこのように構成することで、窓枠材として一体化された第二窓枠材11においても、前記同様、窓部Wの内周縁部に設けられる窓枠材に通気路Tが形成されたものとなる。
因みに、パネル体1に設けた窓部Wの窓枠材が、前記第一、第二窓枠材10、11を採用したものである場合に、通気路Tは、第一、第二の窓枠材10、11のなかから選択された単数または複数、さらには全てのものに本発明を実施できるものであることは言うまでもない。
また図9(B)に示すものは、主枠材18aがロ字形になった以外は、図9(A)に示すものと同様の構造(但し、部品(部材)については具体的な形状を異にしている。)を採用している。この場合に、主枠材18aは、空間Sが窓枠部のコーナー(角部)で連通されていても、されていなくてもよい。尚、図9(A)(B)に示すものは、何れも縁体部18cが図示しないビスにより主枠材18a、枠本体部18bに着脱自在に固定されている。
さらに図9(C)に示すものは、窓枠材(第四窓枠材)19が、主枠材19aと、枠本体部19bと、縁体部19cとを備えて構成されているが、このものでは、主枠材19aが冂字形をし、枠本体部19bが見込方向(前後方向)一方側の表面板8の端縁部を冂字形に折曲した第一本体部19dと第二本体部19eとを組み合わせたもの、縁体部19cが第一縁材19fと見込方向(前後方向)他方側の表面板8の端縁部を冂字形に折曲した第二縁材19gとを組み合わせたものとして構成されている。そしてこのものでは枠本体部19b、縁体部19cに縁部が設けられており、第一、第二本体部19d、19eの重合状態となった見込み面部に出入り口となる開口19h、19iが形成され、第一縁材19fの見込み面部に出入り口となる開口19jが形成され、主枠材19aに通気孔19k、19lが、第二縁材19gに通気孔19mがそれぞれ形成されることで通気路Tが形成されたものになっている。尚、このものでは板材6が複層ガラスとなっていると共に、第一縁材19fが図示しないビスを介して第二縁材19gに着脱自在に固定されている。
またさらに図9(D)の窓枠材(第五窓枠材)20は、主枠材20aの見込方向両側に冂字形をした縁体部20bを設けたものであり、この場合には、凹溝部図Xの溝底面が主枠材20aにより形成されることになる。そしてこのものでは、通気路Tの出入り口である開口20cが縁体部20bに形成され、通気路T途中の通気孔20dが主枠材20aに形成されたものになる。この場合に、両縁体部20bが縁部を構成するものとなり、そしてこれらのうちの少なくとも一方が図示しないビスにより主枠材20aに着脱自在に固定されている。
また本発明を実施するにあたり、通気路を構成する出入り口や通気孔等、適宜個所にフィルター(例えば金網等の網目材)を設けて出入りする空気の浄化や虫の侵入防止等を図るように構成することができる。
6 板材
6a 端部
10 第一窓枠材
10a 枠本体部
10b 縁体部(縁部)
10d 第一縦板部(縁部)
10e 第一横板部(縁部)
10f 第二縦板部(縁部)
10g 第二横板部
10h 第三縦板部
10i 第四縦板部(縁部)
10j 第三横板部(縁部)
10k 第五縦板部(縁部)
10l、10m 開口(出入り口)
10n 通気孔
10o 通気孔
10p 通気孔
11 第二窓枠材
12 シール材(ビード材)
14 覆い材
15 隠し材
17 シール材
S 空間
T 通気路
U 空隙
W 窓部
X 凹溝部
Claims (3)
- 躯体に建付けられるパネル体に、該パネル体の前後を通気するための通気路を設けるにあたり、
パネル体は、板材が組込まれる窓部が設けられ、
該板材は、窓部内周縁部に設けられる前後の縁部によって形成される凹溝部に端部が嵌入状に支持されることで窓部に組込まれ、
前後の縁部は、前後外側面となる外側縦板部と、板材に対向する内側縦板部と、縁部先端の見込み面となる横板部とを備えた凸状をし、
該横板部に通気路の出入り口が形成され、
板材は、前後縁部の内側縦板部間に挟持され、
前後の縁部の外側縦板部には、前記出入り口を覆うための覆い材が縁部の全長に亘って設けられ、
前記覆い材は、前後縁部の横板部に対して窓部内側に向けて離間し、かつ先端縁が、出入り口よりも板面側に位置する状態で該板面に間隙を存して対向していることを特徴とするパネル体における通気構造。 - 縁部は、窓部内周縁部の窓枠材に、窓部内側に向けて突出するようにして設けられ、窓枠材には通気孔が開設され、通気路は、前記出入り口、縁部内、通気孔、窓枠材の通気孔開設部位よりも見付け方向外側に配されるパネル体内の空間を経由するものであることを特徴とする請求項1記載のパネル体における通気構造。
- パネル体が、縁部と板材とのあいだを封止するためのシール材またはビード材が設けられるものであり、該シール材またはビード材および前記板材が凹溝部の溝底面にまで至らないものであって、凹溝部の窓内側が板材およびシール材またはビード材により封止され、溝底側が前後方向に連通した空隙を有するものである場合に、凹溝部の前後両側面となる前後縁部の内側縦板部に通気孔が形成され、通気路は、出入り口、縁部内、通気孔、凹溝部内の空隙を経由するものであることを特徴とする請求項1記載のパネル体における通気構造。
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