JP7177748B2 - ポリウレタン樹脂、それを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びその用途 - Google Patents
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Description
フレキシブルプリント基板は文字通りにフレキシブルであるために、これに用いられる材料には、アルカリ現像による光パターニングの特性を有しながら、高い感度、密着性、耐傷性、高い機械的・熱的・電気的強度等の必要特性を持ちながら、フレキシブル基板に追従できる高い柔軟性を有した強靭な皮膜形成能が要求される。
[2] 前記ベタイン型四級アンモニウム塩(iii)のアニオンがカルボキシラートアニオン又はスルホナートアニオンである[1]に記載のポリウレタン樹脂(A)、
[3] [1]又は[2]に記載のポリウレタン樹脂(A)に多塩基酸無水物(e)を反応させて得られる酸変性型ポリウレタン樹脂(B)、
[4] 前記ポリウレタン樹脂(A)、及び/又は前記酸変性型ポリウレタン樹脂(B)を含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
[5] 前記ポリウレタン樹脂(A)、酸変性型ポリウレタン樹脂(B)以外の反応性化合物(C)を含む請求項4記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、
[6] 皮膜形成用材料である前項[4]又は[5]に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、
[7] 電気的な絶縁を目的とする皮膜形成用材料である前項[6]に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、
[8] 永久レジストに用いるための前項[4]~[7]のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、
[9] 前項[4]~[8]のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物、
[10] 一分子中に二個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(i)に、一分子中に一個以上のエチレン性不飽和基と一個のカルボキシ基を併せ持つ化合物(ii)をベタイン型四級アンモニウム塩(iii)存在下で反応させて得られる不飽和エポキシカルボキシレート化合物(a)、一分子中に二個の水酸基と一個以上のカルボキシ基を併せ持つ化合物(b)、一分子中に二個のイソシアネート基を有する化合物(c)及び必要に応じてポリエステルジオール化合物(d)を反応させて得られるポリウレタン樹脂(A)の製造方法
に関する。
本発明のポリウレタン樹脂(A)は、一分子中に二個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(i)に、一分子中に一個以上のエチレン性不飽和基と一個のカルボキシ基を併せ持つ化合物(ii)をベタイン型四級アンモニウム塩(iii)存在下で反応させて得られる不飽和エポキシカルボキシレート化合物(a)、一分子中に二個の水酸基と一個以上のカルボキシ基を併せ持つ化合物(b)、一分子中に二個のイソシアネート基を有する化合物(c)及び必要に応じてポリエステルジオール化合物(d)を反応させて得られる。
次いで、こうして得られた不飽和エポキシカルボキシレート化合物(a)、一分子中に二個の水酸基と一個以上のカルボキシ基を併せ持つ化合物(b)、一分子中に二個のイソシアネート基を有する化合物(c)及び必要に応じてポリエステルジオール化合物(d)を反応させる工程である。本発明ではこの工程をウレタン化工程とする。
本発明のポリウレタン樹脂(A)の製造に使用される一分子中に二個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(i)(以下、単に「エポキシ化合物(i)」とも表す。)としては、一分子中に二個のエポキシ基を有していれば特に限定されない。単官能エポキシ化合物ではウレタン化工程により得られるポリウレタン樹脂(A)の分子量を調整することができず、又、三官能以上のエポキシ化合物では多分岐構造となるため好適な硬化物の物性を得ることが困難である。
該(メタ)アクリル酸類としては、例えば、(メタ)アクリル酸、β-スチリル(メタ)アクリル酸、β-フルフリル(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸とε-カプロラクトンとの反応生成物、(メタ)アクリル酸二量体、飽和又は不飽和二塩基酸無水物と1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート誘導体との当モル反応物である半エステル類、飽和又は不飽和二塩基酸とモノグリシジル(メタ)アクリレート誘導体類との当モル反応物である半エステル類等が挙げられる。
本発明のポリウレタン樹脂(A)の製造に使用される一分子中に二個の水酸基と一個以上のカルボキシ基を併せ持つ化合物(b)(以下、単に「化合物(b)」とも表す。)は、該ポリウレタン樹脂(A)にカルボキシ基を導入し、光パターニングに必要なアルカリ水溶液可溶性とする。該化合物(b)中のカルボキシ基数としては1~4個が好ましい。
更に、この範囲よりも大きい場合、得られるポリウレタン樹脂(A)の分子量が小さくなりすぎ強靭な硬化物を得ることが難しくなりやすく、小さすぎる場合、得られるポリウレタン樹脂(A)の分子量が大きくなりすぎて現像性等に悪影響が出る場合がある。
該触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げられる。
該溶剤としては、前記カルボキシレート化反応やウレタン化工程において例示した溶剤と同様のものを使用すればよい。
該ビニルエーテル類としては、例えば、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。
該スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられる。
その他のビニル化合物としては、例えば、トリアリルイソイシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート等が挙げられる。
その他の成分としては、光重合開始剤、その他の添加剤、顔料材料、又、塗工適性付与等を目的に粘度調整のため添加される揮発性溶剤等が挙げられる。
ラジカル型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-フェニルプロパン-1-オン、ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパン-1-オン等のアセトフェノン類;2-エチルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、2-クロロアントラキノン、2-アミルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4'-メチルジフェニルサルファイド、4,4'-ビスメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド類等が挙げられる。
ルイス酸のヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
ルイス酸のスルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート(Union Carbide社製Cyracure UVI-6990等)、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(Union Carbide社製Cyracure UVI-6974等)等が挙げられる。
ルイス酸のホスホニウム塩としては、例えば、トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
トリアジン系開始剤としては、例えば、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4’-メトキシフェニル)トリアジン(Panchim社製Triazine A等)、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4’-メトキシスチリル)トリアジン(Panchim社製Triazine PMS等)、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-ピペロニルトリアジン(Panchim社製Triazine PP等)、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4’-メトキシナフチル)トリアジン(Panchim社製Triazine B等)、2-[2’-(5’’-メチルフリル)エチリデン]-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン(三和ケミカル社製等)、2-(2’-フリルエチリデン)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン(三和ケミカル社製)等が挙げられる。
その他の光酸発生剤等としては、例えば、9-フェニルアクリジン、2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2-ビイミダゾール(黒金化成社製ビイミダゾール等)、2,2-アゾビス(2-アミノ-プロパン)ジヒドロクロリド(和光純薬社製V50等)、2,2-アゾビス[2-(イミダソリン-2イル)プロパン]ジヒドロクロリド(和光純薬社製VA044等)、[イータ-5-2-4-(シクロペンタデシル)(1,2,3,4,5,6,イータ)-(メチルエチル)ベンゼン]鉄(II)ヘキサフルオロホスホネート(Ciba Geigy社製Irgacure 261等)、ビス(イータ-5-シクロペンタジエニル)ビス[2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピリジン-1-イル)フェニル]チタニウム(Ciba Geigy社製CGI-784等)等が挙げられる。
該クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンN-695(DIC(株)製)、EOCN-102S、EOCN-103S、EOCN-104S(いずれも日本化薬(株)製)、UVR-6650(ユニオンカーバイド社製)、ESCN-195(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
該ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンEXA-7200(DIC(株)製)、TACTIX-556(ダウ・ケミカル社製)等が挙げられる。
該ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンN-880(DIC(株)製)、jER E157S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。
該グリオキサール型エポキシ樹脂としては、例えば、GTR-1800(日本化薬(株)製)等が挙げられる。
該脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、EHPE-3150(株式会社ダイセル製)等が挙げられる。 該複素環式エポキシ樹脂としては、例えば、TEPIC(日産化学工業(株)製)等が挙げられる。
特に、電気的な絶縁を目的とする皮膜形成用材料として用いる場合には、難燃剤と併用することが好ましい。好ましい難燃剤としては、公知一般のものが使用でき、臭素化エポキシ樹脂、ブロモジフェニルエーテル等のハロゲン系難燃剤、ホスファゼン樹脂、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル樹脂、ジヒドロ-9-オキサ-ホスファフェナントレン-10-オキシド誘導体等の有機リン系難燃剤、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物系難燃剤、赤リン、三酸化アンチモン等の無機系難燃剤が好適に用いられる。
該着色顔料としては、例えば、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系等の有機顔料、カーボンブラック等、酸化チタン等の無機顔料が挙げられる。
該体質顔料としては、例えば、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸バリウム、水酸化アルミニウム、シリカ、クレー等が挙げられる。
更には、皮膜形成用材料を一時的に剥離性基材に塗工しフィルム化した後、本来目的とする基材に貼合し皮膜を形成させる、所謂ドライフィルムも皮膜形成用材料に該当する。
更に、高い顔料濃度においても良好な現像性を発揮することができ、カラーレジスト、カラーフィルタ用のレジスト材料、特にブラックマトリックス材料等にも好適に用いることができる。
1)エポキシ当量(WPE):JIS K 7236:2001に準じた方法で測定した。
2)全塩素:JIS K 7243-3:2005に準じた方法で測定した。
3)酸価:JIS K 0070:1992に準じた方法で測定した。
4)ゲル透過クロマトグラフ(GPC)の測定条件は以下の通りである。
機種:TOSOH HLC-8220GPC
カラム:TSKGEL Super HZM-N
溶離液:THF(テトラヒドロフラン);0.35ml/分、温度40℃
検出器:示差屈折計
分子量標準:ポリスチレン
攪拌装置、還流管をつけた300mLフラスコ中に、一分子中に二個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(i)として、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂(RE-310S、WPE=184g/eq、日本化薬(株)製)を342.38g、一分子中に一個以上のエチレン性不飽和基と一個のカルボキシ基を併せ持つ化合物(ii)としてメタアクリル酸(略称MAA、Mw=86.1)を155.38g、ベタイン型四級アンモニウム塩(iii)としてトリメチルグリシン(アミノコート、旭化成ケミカルズ(株)製)0.75gを加え、120℃の温度で反応液の酸価が、3mg・KOH/g以下になるまで反応させ、カルボキシレート化合物(a)を得た。(この樹脂をa-1とする。)又、エポキシ価を測定したところ13kg/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。このときの反応時間は12時間であった。
攪拌装置、還流管をつけた300mLフラスコ中に、一分子中に二個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(i)として、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂(RE-310S、WPE=184g/eq、日本化薬(株)製)を1840g、一分子中に一個以上のエチレン性不飽和基と一個のカルボキシ基を併せ持つ化合物(ii)としてメタアクリル酸(略称MAA、Mw=86.1)を861g、触媒としてトリフェニルホスフィン8.3gを加え、100℃の温度で反応液の酸価が、3mg・KOH/g以下になるまで反応させ、カルボキシレート化合物を得た。(この樹脂をa-2とする。)又、エポキシ価を測定したところ13kg/eqであり、充分にエポキシ基が反応していることも併せて確認した。このときの反応時間は24時間であった。
攪拌装置、還流管をつけた300mLフラスコ中に、合成例1で得られたカルボキシレート化合物(a-1)を表1中記載量、一分子中に二個の水酸基と一個以上のカルボキシ基を併せ持つ化合物(b)として、ジメチロールプロピオン酸を表1中記載量、ポリエステルジオール化合物(d)として、ポリカーボネートジオール(PCDLT-6001、旭化成(株)製)を表1中記載量、溶剤としてジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(略称CA)をポリウレタン樹脂(A)として固形分含有率が63%になるように表1中記載量加えて80℃で撹拌溶解した。その後に表1記載量の一分子中に二個のイソシアネート基を有する化合物(c)としてヘキサメチレンジイソシアネートを滴下漏斗を用いて加え反応させた。滴下終了後、10時間反応を継続して、赤外線吸収スペクトルにてイソシアネート基に由来する吸収ピークがないことを確認しポリウレタン樹脂(A)を得た。その結果を併せて表1に示す。
合成例2にて得られたカルボキシレート化合物(a-2)を用いて、実施例1と同様に表1中のポリウレタン樹脂を調製した。その結果を表1に示す。
攪拌装置、還流管をつけた300mLフラスコ中に、実施例1にて得られたポリウレタン樹脂(A)のCA溶液を表2中記載量、更に、多塩基酸無水物(e)として無水コハク酸(新日本理化(株)製)を表2中記載量加えた。更に溶剤として最終的な固形分含有率が63%になるように表1中記載量加えて撹拌溶解した。
比較例1にて調製したその他反応性ウレタン樹脂を用いて、実施例2と同様にウレタン化工程に付し、酸変性型ポリウレタン樹脂を調製した。その結果を表2に示す。
AV:固形分酸価(mg・KOH/g):測定は溶液として測定を行い固形分での値に換算した。
Mw:GPCを用いて測定した重量平均分子量(ポリスチレン標準換算値)
実施例2又は比較例2で得られた酸変性型ポリウレタン樹脂を含む樹脂溶液を6.0g、光重合開始剤としてイルガキュアー907(チバスペシャリチィーケミカルズ製)を0.27g及びカヤキュアーDETX-S(日本化薬(株)製)を0.01g、反応性化合物(C)としてDPCA-20(商品名:日本化薬(株)製)1.2g、熱硬化触媒としてTPPを0.01g及び濃度調整溶媒としてCAを加え、固形分濃度を60%に調整した。その後、硬化剤としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:YD-134、新日鉄住金(株)製)をカルボキシ基に対して120%となるように加え、均一に分散させ、レジスト樹脂組成物を得た。
レジスト樹脂組成物をアプリケーターにて20μmの厚さになるように圧延銅箔 BHY-82F-HA-V2(JX金属(株)製)に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分乾燥させた。その後、現像液として1%炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像を行った。塗膜が完全に溶解するまでの時間、所謂ブレイクタイムをもって現像性の評価とした(単位 : 秒)。
レジスト樹脂組成物をアプリケーターにて20μmの厚さになるように圧延銅箔 BHY-82F-HA-V2(JX金属(株)製)に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分乾燥させた後、紫外線照射器(GS YUASA製:CS 30L-1)を用いて、500mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射した。次にオーブン内で150℃で30分硬化させ、硬化物を得た。銅箔を塩化鉄(III)45°ポーメ(純正化学(株)製)で除去した。作製した硬化物を作成したサンプル3mgを、毎分100mlの空気流中でMETTLER製TGA/DSC1を用いて重量が5%減少する温度を測定した。
レジスト樹脂組成物をアプリケーターにて20μmの厚さになるように銅張り積層板 ELC-4762(住友ベークライト(株)製)に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分乾燥させた後、パターンが印刷されたマスクを被せ、紫外線照射器(USHIO製(超高圧水銀灯))を用いて、500mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射した。次にオーブン内で150℃で30分硬化させ、硬化物を得た。その硬化物を加熱したはんだ浴に三回繰り返し浸漬した。浸漬後、フレキシブル基板を基盤目剥離試験を用い剥離具合を評価した。
はんだ浴温度:260℃
一回の浸漬時間:60秒
評価基準:前基盤目数(100)を分母にし、残った升目の数を分子にした。
実施例2又は比較例2で得られた酸変性型ポリウレタン樹脂を含む樹脂溶液6.0gにビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:YD-134、新日鉄住金(株)製)をカルボキシ基に対して120%となるように加え、均一に分散させ粘度上昇率評価用組成物を得た。その粘度上昇率評価用組成物の粘度を25℃で東機産業製TV-20形粘度計を用いて測定し、0日目の粘度とした。その後、粘度上昇率評価用組成物25℃で保存し、28日後の粘度を測定し、28日目の粘度とした。28日目の粘度/0日目の粘度を粘度変化率の評価とした。
〇 ・・1.5以下
× ・・1.5より上
実施例2又は比較例2で得られた酸変性型ポリウレタン樹脂を含む樹脂溶液6.0gにビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:YD-134、新日鉄住金(株)製)をカルボキシ基に対して120%となるように加え、均一に分散させ分子量上昇率評価用組成物を得た。その分子量上昇率評価用組成物の分子量をGPCにより測定し、0日目の分子量とした。その後、分子量上昇率評価用組成物25℃で保存し、28日後の分子量を測定し、28日目の分子量とした。28日目の分子量/0日目の分子量を粘度変化率の評価とした。
〇 ・・1.1より下
△ ・・1.1~1.2
× ・・1.2より上
Claims (9)
- ポリウレタン樹脂(A)に多塩基酸無水物(e)を反応させて得られる酸変性型ポリウレタン樹脂(B)であって、
ポリウレタン樹脂(A)が、一分子中に二個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(i)に、一分子中に一個以上のエチレン性不飽和基と一個のカルボキシ基を併せ持つ化合物(ii)をベタイン型四級アンモニウム塩(iii)存在下で反応させて得られる不飽和エポキシカルボキシレート化合物(a)、一分子中に二個の水酸基と一個以上のカルボキシ基を併せ持つ化合物(b)、一分子中に二個のイソシアネート基を有する化合物(c)及び必要に応じてポリエステルジオール化合物(d)を反応させて得られるポリウレタン樹脂(A)である、酸変性型ポリウレタン樹脂(B)。 - 前記ベタイン型四級アンモニウム塩(iii)のアニオンがカルボキシラートアニオン又はスルホナートアニオンである請求項1に記載の酸変性型ポリウレタン樹脂(B)。
- 請求項1又は2に記載の酸変性型ポリウレタン樹脂(B)を含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 請求項1~3の何れか一項に記載の酸変性型ポリウレタン樹脂(B)以外の反応性化合物(C)を含む請求項3記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 皮膜形成用材料である請求項3又は4に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 電気的な絶縁を目的とする皮膜形成用材料である請求項5に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 永久レジストに用いるための請求項3~6のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 請求項3~7のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物。
- 酸変性型ポリウレタン樹脂(B)の前駆体であるポリウレタン樹脂(A)であって、
ポリウレタン樹脂(A)が一分子中に二個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(i)に、一分子中に一個以上のエチレン性不飽和基と一個のカルボキシ基を併せ持つ化合物(ii)をベタイン型四級アンモニウム塩(iii)存在下で反応させて得られる不飽和エポキシカルボキシレート化合物(a)、一分子中に二個の水酸基と一個以上のカルボキシ基を併せ持つ化合物(b)、一分子中に二個のイソシアネート基を有する化合物(c)及び必要に応じてポリエステルジオール化合物(d)を反応させて得られるポリウレタン樹脂(A)である、酸変性型ポリウレタン樹脂(B)の前駆体であるポリウレタン樹脂(A)。
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