JP7177354B2 - 粒状接着剤及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粒状接着剤及びその製造方法に関する。
一般的に、接着剤は固化方法により、乾燥固化型接着剤、化学反応型接着剤、熱溶融型接着剤及び、感圧型接着剤に分類される。乾燥固化型接着剤とは、接着剤中の水や溶剤の蒸発により硬化するものである。化学反応型接着剤とは、液状化合物の化学反応により硬化するものである。化学反応型接着剤の接着剤としては、主剤と硬化剤との反応により硬化するもの、主剤と被着材表面の湿気(水分)との反応により硬化するもの、空気を遮断することにより硬化するもの、紫外線を照射することにより硬化するもの等が挙げられる。熱溶融型接着剤とは、常温では固体状であるが、熱を与えることで液状になり、それを冷却することにより固着するものである。感圧型接着剤とは、接着剤の粘着性により被着体との強度を保持するものである。
乾燥固化型接着剤及び、化学反応型接着剤は液体であるため、取扱い時に、人が触ることはできなかった。熱溶融型接着剤は、取扱い時に人が触ることができるが、接着時に加熱が必要なため、熱源を必要とし、さらに、被着体には耐熱性が求められた。感圧型接着剤も、取扱い時に触ることはできるが、一度人が触れた後は接着性が低下し、また、テープ状にして使用するためには支持基材が必要であった。
このような従来の接着剤とは異なる、取り扱いに優れる接着剤が求められていた。国際公開第2015/129903号(特許文献1)には、応力を与える前は接着力を有さず、応力を与えた後に接着力を発現する接着剤が開示されている。
国際公開第2015/129903号
本発明は、取扱いに優れる接着剤を提供することを目的とする。
本発明は、以下の粒状接着剤、粒状接着剤集合体、粒状接着剤の製造方法を提供する。
〔1〕 コアと、前記コアを被覆するシェルと、を含む粒状接着剤であって、
前記コアは、接着剤組成物を含み、
前記シェルは、固形粒子を含み、
前記接着剤組成物の損失係数tanδが0.32以上0.6以下である、粒状接着剤。
〔2〕 前記接着剤組成物は、架橋構造を有する樹脂を含む、〔1〕に記載の粒状接着剤。
〔3〕 前記架橋構造は、酸基が関与した構造である、〔2〕に記載の粒状接着剤。
〔4〕 応力を与えることにより接着力が発現する、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の粒状接着剤。
〔5〕 コアと、前記コアを被覆するシェルと、を含む粒状接着剤を2以上含む粒状接着剤集合体であって、
前記粒状接着剤のうちの少なくとも1つは、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の粒状接着剤である、粒状接着剤集合体。
〔6〕 〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の粒状接着剤の製造方法であって、
前記コアを形成するためのコア前駆体の外表面を前記固形粒子で被覆して被覆粒子を得る被覆工程を有する、粒状接着剤の製造方法。
〔7〕 さらに、前記被覆粒子の被覆状態を変化させる被覆状態調整工程を有する、〔6〕に記載の粒状接着剤の製造方法。
〔8〕 前記被覆状態調整工程は、前記被覆粒子に含まれる前記固形粒子の量が減少するように前記被覆状態を変化させる、〔7〕に記載の粒状接着剤の製造方法。
〔9〕 前記被覆状態調整工程は、前記被覆粒子に水を含む液体を接触させる液体接触工程、前記被覆粒子に固体を接触させる固体接触工程、及び、前記被覆粒子に気体を接触させる気体接触工程のうちの少なくとも1つである、〔7〕又は〔8〕に記載の粒状接着剤の製造方法。
〔10〕 前記被覆粒子を乾燥する乾燥工程を有する、〔6〕~〔9〕のいずれかに記載の粒状接着剤の製造方法。
本発明の粒状接着剤は、粒状接着剤に対して応力を加えることにより接着力が発現しやすく、保存容器等に保存したときも保存容器等に粒状接着剤が付着しにくいため、取扱い性に優れる。
本発明の粒状接着剤の一例を示す模式図である。
粒状接着剤は、コアと、コアを被覆するシェルとを含む。コアは、接着剤組成物を含み、シェルは固形粒子を含む。粒状接着剤は、通常、大気中では球形又は扁平した球形状であり得る。ただし、粒子径が比較的小さいとき、粒状接着剤は、非球状であり得る。粒状接着剤は、コアの外表面に接着力を有しないシェルの固形粒子を有する。所定の応力を与えてシェルが崩壊すると、コアに含まれる接着剤組成物がシェルの外側に放出されて、接着剤組成物による接着力が発現される。
本明細書において、コアの外表面とは、コアの最表面、すなわち空気との臨界面のことを意味し、本明細書において単に「表面」ということもある。
図1は、粒状接着剤1を台の上に載置した状態の一例を示す模式図である。図1において、wは、粒状接着剤の最大幅を表し、kは接地幅を表し、hは高さを表す。粒状接着剤1の最大幅wは、好ましくは100μm以上であり、より好ましくは500μm以上であり、さらに好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは50mm以下であり、より好ましくは30mm以下であり、さらに好ましくは20mm以下であり、最も好ましくは10mm以下である。
接地幅kが小さいほど、また、最大幅wと高さhの差が小さいほど、被着材に配置した後の粒状接着剤1が球形に近いことを意味する。これらの値は、シェルを構成する固形粒子の種類、形状及び大きさ、コアの粘度、シェルを構成する固形粒子に対するコアを形成する物質の接触角、並びに、シェルの平均厚さ等を調整することによって制御することができる。接地幅k及び高さhは適宜調整すればよいが、接地幅kが大きいほど被着面との間で生じる摩擦力が大きくなり、被着面での粒状接着剤1の移動を抑制できることから、想定される被着面の材質、傾き等に応じて接地幅kを調整することが好ましい。接地幅kは、例えば、最大幅wの1~100%とすることができる。最大幅w、接地幅k、高さhは、顕微鏡観察等を介してノギスで測定される値である。
粒状接着剤1の体積は、好ましくは4μL以上6mL以下である。より好ましくは6μL以上であり、さらに好ましくは60μL以上である。また、より好ましくは4mL以下であり、さらに好ましくは3mL以下である。
〔コア〕
粒状接着剤のコアは、接着剤組成物を含む。接着剤組成物の損失係数tanδは、0.32以上0.6以下である。損失係数tanδは、tanδ=損失弾性率/貯蔵弾性率で表され、tanδが大きいほど粘性が高く、tanδが小さいほど弾性が高いことを示す。tanδが0.32未満であると、コアの弾性が高くなるため、粒状接着剤に所定の応力を与えても塑性変形しにくい傾向にある。その結果、粒状接着剤を押し潰す等のように、粒状接着剤に対して最初に応力を加えたときに発現する接着力が小さくなる傾向にある。tanδが0.6を超えると、コアの粘性が高くなるため、コアが塑性変形しやすくなる傾向にあり、コアに含まれる接着剤組成物がシェルの外側に染み出しやすくなる。その結果、粒状接着剤を保存容器等に保存した場合に保存容器等に付着しやすい、また、粒状接着剤集合体の保存中に、粒状接着剤どうしが付着しやすい等、粒状接着剤の保存性が低下する傾向にある。接着剤組成物の損失係数tanδは、好ましくは0.35以上0.55以下であり、より好ましくは0.35以上0.50以下である。
接着剤組成物のtanδは、例えば、次のようにして測定すればよい。粒状接着剤のコアに用いられる接着剤組成物又はこの接着剤組成物を溶剤と混合したものを、キャスト法により、乾燥後の膜厚が0.18cmとなるようにシリコンシャーレ(φ5cm)に塗布した後、溶剤を除去して得られたフィルムについてレオメーター(Anton paar社製、MCR301)を用い、プレート:Parallel25、温度25℃でひずみが0.0999%~100%のときの損失係数tanδを測定し、ひずみが6.3%の時のtanδ値を読み取る。
tanδは、例えば、接着剤組成物に用いる樹脂の種類を選択する、接着剤組成物に含まれる架橋構造を有する樹脂の架橋度を調整する、レオロジー調整剤を添加する等によって調整することができる。上記のうち、接着剤組成物に含まれる樹脂として架橋構造を有する樹脂を用いることが好ましく、架橋構造は酸基が関与した構造であることがより好ましい。
樹脂の架橋度を調整するためには、架橋剤の添加量や樹脂への架橋点の導入量を調整すればよい。樹脂に導入される架橋点としては、例えば、ヒドロキシル基やカルボキシル基等の酸基、アミノ基、スルフヒドリル基等の極性官能基を挙げることができ、このような架橋点に架橋構造を導入する架橋剤としては、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、金属キレート系化合物及びアジリジン系化合物等が挙げることができる。
これらの中でも、樹脂として酸基が導入された樹脂と、架橋剤として分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ系架橋剤との組み合わせを好適に用いることができる。具体的には、酸基が導入される樹脂として、(メタ)アクリル酸系樹脂を好適に用いることができる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルからなる群より選択される少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロニトリル」等の表記についても同様である。
酸基が導入される(メタ)アクリル酸系樹脂をなす単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリルのような直鎖状の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチルのような分枝状の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等を挙げることができる。(メタ)アクリル酸系樹脂としては、上記した単量体の単独重合体や、上記した単量体のうちの2以上を用いた共重合体を挙げることができる。
また、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ系架橋剤としては、例えばビスフェノールA型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、N,N-ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシレンジアミン、1,3-ビス(N,N’-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。2種以上のエポキシ系化合物を混合して用いることもできる。
コアの例として、コアが接着剤組成物そのものである場合、コアが後述する接着剤組成物を含む液滴である場合、コアが液滴に含まれる水又は溶剤が一部除去されたものである場合等が挙げられる。接着剤組成物は、乾燥固化型接着剤、化学反応型接着剤又は感圧型接着剤であってもよい。接着剤組成物は、接着剤そのものであってもよい。
乾燥固化型接着剤は、溶剤系接着剤、水系接着剤、エマルション系接着剤に分けることができる。溶剤系接着剤とは、ポリマーを有機溶剤に溶解し、有機溶剤を蒸発させることにより固化するタイプの接着剤である。上記ポリマーとしては、クロロプレン系ゴム、スチレンブタジエン系ゴム、ニトリル系ゴム、天然ゴム、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。有機溶剤としては、トルエン、ノルマルヘキサン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、テトラヒドロフラン、キシレン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
水系接着剤とは、水溶性ポリマーを水に溶解し、水を蒸発させることにより固化するタイプの接着剤である。水溶性ポリマーとしては、でんぷん及び膠等の天然高分子、デキストリン、ポリビニルアルコール系樹脂、並びに、ポリビニルピロリドン系樹脂等が挙げられる。水は、純水でもよいし、水道水程度に不純物を含んでいてもよい。
エマルション系接着剤は、静電安定効果又は立体安定効果により安定化されたポリマー粒子が、分散媒に分散したものであり、分散媒を蒸発させることにより固化するタイプの接着剤である。上記ポリマー粒子を構成するポリマーとしては、酢酸ビニル系樹脂、上記した(メタ)アクリル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、天然ゴム系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂、クロロプレンゴム系樹脂等が挙げられる。分散媒としては水及び有機溶剤が挙げられ、有機溶剤としては上記したものと同じものが挙げられる。
化学反応型接着剤とは、1種類以上の接着剤成分が、熱又は光等の外部刺激により化学反応することにより固化するものである。化学反応型接着剤としては、エポキシ樹脂と硬化剤とを含むエポキシ系接着剤、ポリイソシアネートとポリオールとを含むポリウレタン系接着剤、尿素とホルムアルデヒドとを含むユリア樹脂系接着剤、メラミンとホルムアルデヒドとを含むメラミン樹脂系接着剤、及び、フェノールとホルムアルデヒドとを含むフェノール樹脂系接着剤等が挙げられる。
また、光硬化型のエポキシ系接着剤、(メタ)アクリル系樹脂接着剤、嫌気型の(メタ)アクリル系接着剤、SGA(Second generation of acrylic adhesives)と呼ばれる2液硬化型の(メタ)アクリル系接着剤、及び、シアノ(メタ)アクリレート系の湿気硬化型接着剤等も化学反応型接着剤として挙げられる。2液硬化型の接着剤は、主剤と硬化剤とが接触することにより硬化する接着剤である。2液硬化型の接着剤では、主剤と硬化剤とが異なる粒状接着剤に含まれるように構成されていてもよく、応力が与えられるまでは主剤と硬化剤とが接触しないように1つの粒状接着剤のコア内に分離して存在するようにしてもよい。化学反応型接着剤には、これらの接着剤とともに、水又は溶剤が含まれていてもよく、これらの接着剤は、水又は有機溶剤に溶解していてもよく、分散していてもよい。有機溶剤としては上記したものと同じものが挙げられる。
感圧型接着剤とは、接着剤の粘着性により接着力を発現するタイプの接着剤であり、感圧型接着剤には通常、上記した(メタ)アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、又はシリコーン系樹脂等のポリマーが含まれる。感圧型接着剤には、これらの接着剤とともに、水又は有機溶剤が含まれていてもよく、これらの接着剤は、水又は有機溶剤に溶解していてもよく、分散していてもよい。有機溶剤としては上記したものと同じものが挙げられる。
接着剤組成物には、その他の成分が含まれていてもよい。その他の成分としては、金属微粒子、金属酸化物微粒子、導電性微粒子、イオン導電性組成物、有機のカチオン又はアニオンを有するイオン性化合物、シランカップリング剤、架橋触媒、耐候安定剤、タッキファイヤー、可塑剤、軟化剤、染料、顔料、香料、無機フィラー、上記重合体以外の樹脂、及び、有機ビーズ等の光拡散性微粒子等が挙げられる。
接着剤組成物を含むコアの体積は、好ましくは3μL以上5mL以下である。より好ましくは30μL以上であり、さらに好ましくは50μL以上である。また、より好ましくは3mL以下であり、さらに好ましくは2mL以下である。
〔シェル〕
粒状接着剤のシェルは、固形粒子を含み、コアを被覆する。シェルは、好ましくは固形粒子の凝集体から形成されるものである。シェルは、好ましくは500μm以上の隙間を有することなくコアを被覆するものであり、より好ましくは100μm以上の隙間を有することなくコアを被覆するものであり、さらに好ましくは5μm以上の隙間を有することなくコアを被覆するものである。シェルは固形粒子以外の、例えば後述する表面処理等において用いた液体の残留物等を含んでいてもよいが、シェル中の固形粒子の含有量は、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、100質量%がさらに好ましい。
シェルを形成する固形粒子の数平均粒子径は、好ましくは10nm以上であり、より好ましくは20nm以上であり、また、好ましくは500μm以下であり、より好ましくは300μm以下であり、さらに好ましくは100μm以下である。固形粒子の数平均粒子径が上記範囲内であると、大気中における粒状接着剤の安定性がより高くなるため好ましい。
数平均粒子径は、顕微鏡法による円相当径によって求められるものであり、顕微鏡観察によって得られた画像を、デジタルマイクロスコープのソフトウェア等により解析することによって測定できる。デジタルマイクロスコープのソフトウェアの例としては、例えば、(株)島津理化製の製品名“Motic Images Plus 2.2s”がある。顕微鏡としては、電子顕微鏡又は光学顕微鏡等が挙げられるが、使用する固形粒子によって適宜選択すればよい。観察する際の倍率は、使用する固形粒子の粒子径により、適宜選択すればよい。固形粒子の数平均粒子径は、ランダムに選択した100個の固形粒子の数平均粒子径とする。
集合した固形粒子上におけるコアを形成する物質の接触角は、通常90°以上であり、好ましくは100°以上であり、より好ましくは110°以上であり、さらに好ましくは120°以上であり、また、通常170°以下であり、160°以下であってもよい。このような接触角を有することにより、シェルを形成する固形粒子と、コア形成物質との吸着が容易になり、また、粒状接着剤の形態安定性が高くなるため好ましい。接触角が90°未満であると、コアを形成する物質がシェル材料である複数の固形粒子中に浸透して、粒状接着剤の形成が困難となるおそれがある。固形粒子は、後述するように、疎水性の表面を有する疎水性粒子を含むことが好ましい。コアを形成する物質の種類にもよるが、疎水性の表面を有する疎水性粒子を用いることにより、上記した接触角を90°以上とすることができる。
固形粒子は、好ましくは、温度30℃の雰囲気において接着力を有しない粒子である。より好ましくは温度40℃以下、さらに好ましくは温度50℃以下、さらに好ましくは温度80℃以下の雰囲気において接着力を有しない粒子である。本明細書において、接着力を有しないとは、市販の装置を使用し、下記条件のプローブタック試験によって測定したときのタックが0.02MPa以下となる接着力のことである。タックとは、下記条件のプローブタック試験によって測定される最大応力のことである。市販の装置としては、例えば、テスター産業(株)製の恒温槽付プローブタックテスター(製品名“TE-6002”)等がある。
<測定条件>
プローブタック試験機:恒温槽付プローブタックテスター
粘着剤をプローブに接触させる速度:10mm/秒
接触時間:30秒
剥離速度:10mm/秒
固形粒子のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは40℃以上であり、より好ましくは50℃以上であり、さらに好ましくは80℃以上である。Tgが上記値よりも低いと、外部環境の変化によってシェルが接着力を発現し、取扱いが不良になることがあるため好ましくない。固形粒子の軟化温度は、好ましくは40℃以上であり、より好ましくは50℃以上であり、さらに好ましくは80℃以上である。軟化温度が上記値よりも低いと、外部環境の変化によってシェルが接着力を発現し、取扱いが不良になることがある。
固形粒子の分解温度は、好ましくは40℃以上であり、より好ましくは50℃以上であり、さらに好ましくは80℃以上である。分解温度が上記値よりも低いと、外部環境の変化によって粒状接着剤が接着力を発現し、取扱いが不良になることがある。
固形粒子としては、無機粒子、有機粒子等の粒子を用いることができる。無機粒子としては、タルク、クレー、カオリン、シリカ、ハイドロタルサイト、珪藻土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、アルミナ、マイカ、ゼオライト、ガラス、ジルコニア、燐酸カルシウム、金属(金、銀、銅、鉄)、カーボン材料(カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン、グラファイト)等が挙げられる。また、これらの無機粒子表面をシランカップリング剤等の表面修飾剤、界面活性剤等で表面修飾してもよい。
有機粒子としては、合成樹脂粒子及び天然物由来の粒子等が挙げられる。有機粒子の成分としては、スチレン、ビニルケトン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル及びグリシジル(メタ)アクリレート等の単独重合体あるいは2種類以上のモノマーを重合させた共重合体;ポリテトラフルオロエチレン、4フッ化エチレン-6フッ化プロピレン共重合体、4フッ化エチレン-エチレン共重合体、及びポリビニリデンフルオライド等のフッ素系樹脂;メラミン樹脂;尿素樹脂;ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリジメチルシロキサン系高分子;ポリエステル;ポリアミド等が挙げられる。また、これらの有機粒子表面をシランカップリング剤等の表面修飾剤、界面活性剤等で表面修飾してもよい。上記樹脂のTgは、モノマー比率等の重合条件によって調整することができる。また、天然物由来の粒子としては、植物の胞子、花粉、又は天然ワックス由来の粒子等が挙げられる。また、これらの粒子表面をシランカップリング剤等の表面修飾剤、界面活性剤等で表面修飾してもよい。
固形粒子は、2種類以上の粒子の組み合わせであってもよい。組み合わせの例は、材質の異なる2種以上の粒子の組み合わせ、材質は同じで粒度分布の異なる2種以上の粒子の組み合わせ等を挙げることができる。
固形粒子は、表面が疎水性の疎水性粒子であることが好ましい。その表面が疎水性であると、後述するコア前駆体の表面全体を覆いやすい傾向にあり、粒状接着剤を容易に作製できる。表面が親水性の親水性粒子は、表面に疎水化処理を行うことで、親水性粒子の表面を疎水性にすることができる。
固形粒子としては、上記の中でも、シリカ、リコポディウム、ポリテトラフルオロエチレン、疎水化処理をした炭酸カルシウム粒子が好ましい。このような固形粒子は市場から入手することができる。市販品としては、シリカ粒子(日本アエロジル(株)製の「RX-300」、「RY-300」)、炭酸カルシウム粒子(白石工業(株)製、疎水化処理済)、ポリテトラフルオロエチレン(シグマアルドリッチジャパン(株)製)、シリコーン粒子(モメンティブ社製の「トスパール2000B」、「トスパール1110A」、「トスパール145A」、「トスパール150KA」)等が挙げられる。
シェルの平均厚さは、好ましくは2mm以下であり、より好ましくは10nm以上500μm以下であり、さらに好ましくは100nm以上500μm以下である。かかる範囲であると粒状接着剤の形体安定性が高く、また、適当な応力を与えることによってシェルを崩壊することができるため好ましい。ここで、シェルが崩壊するとは、粒状接着剤に加えられる応力により、コアに含まれる接着剤組成物がシェルの外側に放出されることをいう。シェルの平均厚さは、コアを形成する接着剤組成物のガラス転移温度以下の温度にて粒状接着剤を割り、その断面を電子顕微鏡(透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡)によって観察し、シェルの厚みを10ヶ所測定して、その数平均とする。粒状接着剤が大きすぎる場合は、超薄切片を作製することにより測定することができる。
〔粒状接着剤集合体〕
粒状接着剤集合体は、コアとコアを被覆するシェルとを含む粒状接着剤を2以上含み(上限値は特に限定されないが、例えば100である。)、コアに含まれる接着剤組成物の損失係数tanδが0.32以上0.6以下である粒状接着剤(以下、「特定の粒状接着剤」ということがある。)を1以上含む。粒状接着剤集合体に含まれる特定の粒状接着剤の含有量は、特に限定されないが、粒状接着剤集合体の総量に対して、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である。
粒状接着剤集合体が2以上の特定の粒状接着剤を含む場合、2以上の特定の粒状接着剤のコアに含まれる接着剤組成物のtanδは互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。また、2以上の特定の粒状接着剤の大きさも互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。
〔粒状接着剤の製造方法〕
コアに含まれる接着剤組成物の損失係数tanδが0.32以上0.6以下である粒状接着剤の製造方法は、コアを形成するためのコア前駆体の外表面を固形粒子で被覆して被覆粒子を得る被覆工程を含み、被覆粒子の被覆状態を変化させる被覆状態調整工程を含んでいてもよい。コア前駆体は、粒状接着剤のコアを形成するためのものであって、例えば、接着剤組成物を含む液滴や接着剤組成物を粒状に成形した粒状成形物である。粒状接着剤を製造する際には、被覆工程で得た被覆粒子の固形粒子の量(付着量)を調整するために、被覆粒子の被覆状態を変化させる被覆状態調整工程を設けることもできる。また、被覆粒子を乾燥する乾燥工程を設けてもよい。粒状接着剤のコアを覆うシェル(固体粒子)の被覆状態を調整することにより、より取扱い性に優れる粒状接着剤とすることができる。
〔被覆工程〕
被覆工程では、例えば接着剤組成物を含む液滴、接着剤組成物を粒状に成形した粒状成形物等であるコア前駆体に、固形粒子を接触させることで、コア前駆体の外表面を固形粒子で被覆して被覆粒子を得ることができる。
コア前駆体が接着剤組成物を含む液滴である場合、接着剤組成物をそのままを用いてもよいし、接着剤組成物を水又は溶剤に溶解したものを用いてもよいし、接着剤組成物を水又は溶剤に分散したものを用いてもよいし、接着剤組成物を水又は溶剤で希釈したものを用いてもよい。感圧型接着剤を含む接着剤組成物の液滴には、通常、感圧型接着剤が、水又は溶剤に、溶解又は分散したものが用いられる。溶剤としては、有機溶剤が挙げられ、その例としては上記したものと同じものが挙げられる。
固形粒子に接触させる際の、接着剤組成物を含む液滴の固形分濃度は、通常5~100質量%であり、好ましくは10~80質量%であり、より好ましくは20~70質量%であり、さらに好ましくは40~60質量%である。固形分濃度がかかる範囲内であると粒状接着剤の製造が容易であるため好ましい。本明細書における固形分濃度とは、接着剤組成物を含む液滴に含まれる、溶剤及び水以外の成分の濃度をいう。
コア前駆体が接着剤組成物を粒状に成形した粒状成形物である場合、接着剤組成物をそのまま粒状に成形してもよいし、接着剤組成物の成形を行いやすくする程度に少量の水又は溶剤を添加して粒状に成形してもよい。溶剤としては、有機溶剤が挙げられ、その例としては上記したものと同じものが挙げられる。
コア前駆体の大きさ(コアの体積)は、好ましくは3μL以上5mL以下である。より好ましくは30μL以上であり、さらに好ましくは50μL以上である。また、より好ましくは3mL以下であり、さらに好ましくは2mL以下である。コア前駆体の大きさを調整することにより、粒状接着剤の粒子径を調整することができる。
コア前駆体を固形粒子に接触させる方法は、コア前駆体を固形粒子の集合体上に霧吹き等で吹き付けてもよいし、滴下してもよいし、載置してもよい。コア前駆体を固形粒子に接触させることにより、コア前駆体の表面全体を固形粒子で被覆することが好ましく、通常、コア前駆体を固形粒子の上で転がすことにより、コア前駆体の表面全体が固形粒子で被覆される。また、ミキサー等を用いて、コア前駆体と固形粒子とをミキシングさせることにより互いを接触させて、コア前駆体の周囲を固形粒子で被覆してもよい。
〔被覆状態調整工程〕
被覆状態調整工程では、被覆粒子の被覆状態を変化させる工程であり、これにより被覆工程で得た被覆粒子の固形粒子の量(付着量)を調整することができる。
被覆状態調整工程では、被覆粒子に含まれる固形粒子の量が減少又は増加するように被覆状態を変化させてもよく、固形粒子がコア前駆体の外表面により均一に付着するように被覆状態を変化させるものであってもよい。被覆状態調整工程としては、例えば、被覆粒子に水を含む液体を接触させる液体接触工程、被覆粒子に固体を接触させる固体接触工程、被覆粒子に気体を接触させる気体接触工程、被覆粒子をふるいにかける工程、これらの工程の組み合わせ等を挙げることができ、これらの工程の後に再度固形粒子と接触させる工程を設けて、固形粒子の量や固形粒子の付着状態の均一性を調整してもよい。
被覆状態調整工程の液体接触工程において被覆粒子に接触させる水を含む液体は、水、水と混和性のある有機溶媒、水を含む洗剤等を挙げることができる。水は、純水でもよく、水道水程度に不純物を含んでいてもよく、イオン交換水等であってもよい。水と混和性のある有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、tert-ブチルアルコール、エチレングリコール、ジメチルオキシエタン、テトラヒドロフラン、アセトン、ジエチルエーテル、酢酸エチル等を挙げることができる。水を含む洗剤としては、例えば市販の液体洗剤、市販の粉末洗剤又は固形洗剤を水に添加したものを挙げることができ、中性の洗剤を用いることが好ましい。
水を含む液体に被覆粒子を接触させる方法は、水を含む液体の中に被覆粒子を浸漬する方法、水を含む液体中で被覆粒子を撹拌する方法、被覆粒子に水を含む液体を掛け流す方法、これらの組み合わせ等を挙げることができる。水を含む液体に被覆粒子を接触させる際には、水を含む液体と被覆粒子とを接触させる時間や、水を含む流体と被覆粒子との接触の強さ(上記撹拌の時間、上記撹拌の大きさ、水を含む液体の流量や流速等)を調整することによって粒状接着剤の被覆状態を調整することができる。水を含む液体の温度は、好ましくは5~90℃である、より好ましくは10~70℃である。水を含む液体と被覆粒子とを接触させる時間は、好ましくは1sec~5minであり、より好ましくは、10sec~1minである。
液体接触工程を行った場合には、液体接触工程の直後に乾燥処理を行うことが好ましい。乾燥処理の具体的な手法については、後述する乾燥工程と同様の手法を採用することができる。
被覆状態調整工程の固体接触工程において被覆粒子に接触させる固体としては、布、綿、紙等の柔軟性を有する素材を挙げることができる。これらの固体上で被覆粒子を移動させる、又は、これらの固体で被覆粒子の表面を擦る等によって、被覆粒子の被覆状態を調整することができる。
被覆状態調整工程の気体接触工程において、被覆粒子に気体を接触させる方法としてはエアガン等で気体を吹き付ける方法が挙げられ、この場合、気体は、空気、窒素、希ガス等、接着剤組成物及び固形粒子の化学的及び物理的性質を変化させないものを用いればよい。また、気体は、温風、熱風、低湿風であってもよい。被覆粒子に吹き付ける気体の圧力、気体の吹き付け速度等を調整することによって粒状接着剤の被覆状態を調整することができる。
被覆状態調整工程において被覆粒子をふるいにかける場合、用いるふるいは、被覆粒子の大きさや固形粒子の大きさに応じて選定すればよい。被覆粒子をふるいにかける際には、1つの被覆粒子をふるいにかけてもよく、複数の被覆粒子をふるいにかけてもよい。ふるいにかける時間、ふるいの振動の大きさ等を調整することによって粒状接着剤の被覆状態を調整することができる。
被覆状態調整工程は、被覆粒子に含まれる固形粒子の量が減少するように被覆状態を変化させることが好ましく、この観点から、液体接触工程又は固体接触工程を行うことが好ましい。このうち、液体接触工程は、被覆粒子に含まれる固形粒子の量を効率よく減少させることができ、洗剤を用いることでより効率よく被覆粒子に含まれる固形粒子の量を減少させることができる。
〔乾燥工程〕
乾燥工程は、被覆工程で得られた被覆粒子を乾燥させる工程である。コア前駆体に溶剤又は水が含まれる場合は、乾燥させることが好ましい。乾燥工程は、被覆工程よりも後の工程であって、被覆状態調整工程の前に行うことが好ましい。本明細書において「被覆粒子を乾燥させる」とは、固形粒子で覆われたコア前駆体から水又は溶剤を除去することを意味する。水又は溶剤は、完全に除去してもよいが、接着剤の密着性が低下しない程度であれば残っていてもよい。乾燥方法としては、接着剤組成物及び固形粒子の化学的及び物理的性質が変化しない温度において静置して乾燥する方法;温風、熱風、又は低湿風にさらす方法;真空乾燥する方法;凍結乾燥する方法;赤外線、遠赤外線又は電子線等を照射する方法、これらの組み合わせ等が挙げられる。水を含む液体を除去する温度は、10~200℃が好ましく、20~100℃がより好ましい。
乾燥後の粒状接着剤に含まれる接着剤組成物の固形分濃度は、例えば10~100質量%であり、好ましくは50~100質量%であり、より好ましくは80~100質量%であり、さらに好ましくは90~100質量%である。
〔粒状接着剤の使用方法〕
粒状接着剤は、粒状接着剤を単独で又は2以上の粒状接着剤を含む粒状接着剤集合体として使用することができる。粒状接着剤は、所定の応力を与えることにより、シェルを崩壊させてコアに含まれる接着剤組成物をシェルの外側に放出することができる。所定の応力の大きさは、粒状接着剤の用途やその一般的な取扱いに応じて適宜選択される。所定の応力の大きさは、シェルを構成する固形粒子の種類、形状及び大きさ、コアの粘度、シェルを構成する固形粒子に対するコアを形成する物質の接触角、並びに、シェルの平均厚さ等を調整することによって制御することができる。
所定の応力は、人間の指で押しつぶすことで与えられる程度の大きさであることが好ましい。具体的には、1~1000kN/mであることが好ましく、5~200kN/mであることがより好ましく、5~100kN/mであることがさらに好ましい。かかる範囲であれば、被着材に粒状接着剤を配置した後に、応力を与えることによって容易に接着剤組成物をシェルの外側に放出させることができる。また、粒状接着剤の取扱性も良好となる。所定の応力があまりに小さいと、意図せず接着剤組成物がシェルの外側へ放出されるおそれがある。したがって、粒状接着剤は、1kN/m未満の応力では、シェルの崩壊が生じないことが好ましい。なお、粒状接着剤に応力を与える際に、ひねりを加えることで、接着剤組成物がシェルの外側へ放出されやすくなる。
粒状接着剤は、これを被着材間に挟持して使用することができる。例えば、一つの被着材(以下、被着材Aという)ともう一つの被着材(以下、被着材Bという)との間に、粒状接着剤を挟持し、被着材同士を押し付けて、粒状接着剤に応力を与えることにより、被着材Aと被着材Bとを接着することができる。ここで、被着材A及び被着材Bは、同じものでもよいし、異なるものでもよい。
また、粒状接着剤は、例えば、被着材Aと剥離材との間に粒状接着剤を挟持し、被着材Aと剥離材とを押し付けて、粒状接着剤に応力を与えることにより、被着材Aの表面に接着剤組成物を放出させることができる。その後、剥離材は取り除くことができる。剥離材を除いた後、被着材Bを接着してもよい。
粒状接着剤又は粒状接着剤集合体は、これを面状に展開し、粒状接着剤に応力を与えることにより、接着剤組成物をシェルの外側に放出させて接着剤組成物を含む膜を形成することもできる。ここで粒状接着剤又は粒状接着剤集合体は、通常、平面状の被着材の上に配置される。応力は通常、剥離材を介して加えられ、この剥離材はその後取り除かれる。
上記膜の上にさらに被着材Bを接着してもよい。膜を硬化させることによりコーティング膜を形成することもできる。例えば、被着材の表面を接着剤組成物の硬化物によってコーティングすることができる。
粒状接着剤は、上記のように押し潰して用いることもできるが、粒状接着剤に圧力を加えて練り込む等により、コアに含まれる接着剤組成物をシェルの外側に放出させた後に、又は、コアとシェルとを十分に混合した後に、被着材に配置してもよい。
〔粒状接着剤の用途〕
粒状接着剤は、粒状接着剤を単独で又は2以上の粒状接着剤を含む粒状接着剤集合体として、自動車用接着剤、建材用接着剤、ベアリングのはめ合い、配管の固定、ねじの緩み止め、ギアやプロペラの固定、家具の組み立て、転倒防止部材(地震対策)、展示品の仮止め材、衣類の仮止め材、文房具等に用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明する。実施例、比較例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
[損失係数tanδの測定]
粒状接着剤をなすコアに用いられる接着剤組成物のエマルションを、キャスト法により、乾燥後の膜厚が0.18cmとなるようにシリコンシャーレ(φ5cm)に塗布した後、溶剤を除去して得られたフィルムについてレオメーター(Anton paar社製、MCR301)を用い、プレート:Parallel25、温度25℃でひずみが0.0999%~100%のときの損失係数tanδを測定し、ひずみが6.3%の時のtanδ値を読み取った。
[剥離試験]
粒状接着剤の真ん中に、左右の指で40N/cmの圧力を8回かける圧力付与処理を行った圧力付与処理後の接着剤を0.5g用意し、これを横2cm×縦7.5cmの壁紙(RH-9613、ルノン株式会社製)に置いた。接着剤組成物を置いた側の面の壁紙に、20mm×20mmの大きさで重なるように、横2cm×縦7.5cmのコート紙を被せ、壁紙の縦方向に2kgのローラーを3往復させて、壁紙とコート紙とを接着させた接合サンプルを得た。得られた接合サンプルについて、壁紙の縦方向に沿って壁紙とコート紙とを互いに逆向きとなるように300mm/minで引張り、壁紙とコート紙との間に剥離が生じたときの最大強度を剥離強度[N]とした。剥離強度が17N以上のものを良好と判断し、17N未満のものを不良と判断した。
[初期の保存性試験]
底面積が23cmの円筒状のガラス瓶(株式会社マルエム製、スクリュー管No.5)に、粒状接着剤6粒を投入して蓋をし、その直後にガラス瓶の天面側である蓋が下になるように逆さにして5sec保持し、この保持時間の間、ガラス瓶の底面に付着し蓋側に落下していない粒状接着剤の個数を数えて、初期の保存性を評価した。底面に付着した粒状接着剤の個数が1個以下の場合を良好、2個又は3個の場合をやや良好、4個以上の場合を不良として評価した。
[耐久試験後の保存性試験]
粒状接着剤を、初期の保存試験で用いたガラス瓶と同様のガラス瓶に入れ、温度60℃、湿度90%の環境下に1時間静置して耐久試験を行った。その後、このガラス瓶内の粒状接着剤について、ガラス瓶の天面側である蓋が下になるように逆さにして5sec保持し、初期の保存性試験と同様の手順及び同様の評価基準で、耐久試験後の保存性を評価した。
[数平均分子量Mnの測定]
ポリアクリル酸ブチルのエマルションの数平均分子量Mn(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による標準ポリスチレン換算値)を測定した。数平均分子量Mnの測定は、GPC法を用いて以下の条件で行った。
(条件)
装置:HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム:PLgel mixed-C+GuardColumn
カラム温度:40℃
移動相:DMF(30mM LiBr、10mM HPO
流速:1.0mL/min
被検液固形分濃度:0.5mg/mL(固形分換算値)
注入量:100μL
検出器:RI-8020/UV-8020(254nm)
校正用標準物質:TSK STANDARD POLYSTYRENE(F-128、F-40、F-10、F-4、F-1、A-5000(東ソー(株)製))。
[酸価AVの測定]
0.5gのポリアクリル酸ブチルを100mLのアセトンに溶解させ、フェノールフタレイン溶液を指示薬として数滴加えた。その後、0.1mol/Lの水酸化カリウムエタノール水溶液(水酸化カリウムの化学式量:56.11×0.1=5.611)で滴定を行い、指示薬のうすい紅色が30秒間続いたときを終点として、滴定に用いた上記水酸化カリウムエタノール水溶液の量[mL]を測定し、下記式に基づいて酸価AVを算出した。
AV=(B×f×5.611)/S
式中の符号は下記を表す。
AV:酸価
B :滴定に用いた0.1mol/Lの水酸化カリウムエタノール水溶液の量[mL]
f :0.1mol/Lの水酸化カリウムエタノール水溶液のファクター
S :ポリアクリル酸ブチルの質量[g]
<接着剤組成物の作製>
ポリアクリル酸ブチルエマルション(A)(主成分:アクリル酸ブチル、数平均分子量Mn:90000、酸価:11mg/g、固形分:50.7%)を用意した。なお、数平均分子量Mn及び酸価は、上記した測定方法で測定した。
また、以下の手順でポリアクリル酸ブチルエマルション(B)を得た。過硫酸アンモニウム0.15gと、イオン交換水15mLとの混合溶液を、イオン交換水135mLと、精製したアクリル酸ブチル(BA)15gとの混合液に加えた。その後、65℃で6時間攪拌(攪拌速度:250rpm)して重合反応を行い、ポリアクリル酸ブチルエマルション(B)を得た。得られたポリアクリル酸ブチルエマルション(B)の固形分濃度は10%であり、ホットプレートで加熱することによって20%に濃縮した。固形分濃度は重量法により測定した。
得られたポリアクリル酸ブチルエマルション(A)と、ポリアクリル酸ブチルエマルション(B)と、架橋剤としてデナコールEX-810(エチレングリコールジグリシジルエーテル、ナガセケムテックス株式会社製)と、を表1に示す割合(質量%)で混合して、接着剤組成物を作成した。
〔実施例1〕
<粒状接着剤の作製>
固形粒子として、数平均粒子径が80nmの炭酸カルシウム粒子(疎水化処理済、白艶華CCR-S、白石工業(株)製)を用い、シャーレ上に薄く広げた。炭酸カルシウム粒子は、80℃以下の温度において接着力を有しなかった。表1に示す混合割合の接着剤組成物150μLを、シャーレ上に薄く広げた炭酸カルシウム粒子の上に50滴滴下した。この50滴の接着剤組成物の液滴(コア前駆体)を、炭酸カルシウム粒子の上で30秒間転がし、接着剤組成物の液滴の外表面全体が炭酸カルシウム粒子で覆われた50個の被覆粒子を得た。この被覆粒子を温度45℃で12時間乾燥することによって、接着剤組成物中の水分を除去する乾燥工程を行った。この乾燥工程後の被覆粒子を、ふるい(SUS304製、φ1.5mmの網目)上に置き、流速2.15m/secの水道水で1min流水洗浄を行うことにより、被覆調整工程を行った。その後、温度45℃で12時間乾燥することによって水を除去して、乾燥させた。接着剤組成物を含むコアの外表面全体が炭酸カルシウム粒子で覆われた、扁平した球形状の粒状接着剤を50個得た。得られた粒状接着剤のうち1粒を人の指で挟んで押し潰したところ、接着力が発現することを確認した。
粒状接着剤に用いた接着剤組成物の損失係数tanδを測定した。また、得られた粒状接着剤を用いて、剥離試験、初期の保存性試験、耐久試験後の保存性試験を行った。その結果を表1に示す。
〔実施例2~6、比較例1及び2〕
表1に示す混合割合の接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粒状接着剤を50個得た。得られた粒状接着剤の1粒を人の指で挟んで押し潰したところ、実施例2~6及び比較例2では接着力が発現し、比較例1では接着力が発現しないことを確認した。得られた粒状接着剤について、実施例1と同様に、損失係数tanδを測定し、剥離試験、初期の保存性試験、耐久試験後の保存性試験を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0007177354000001
表1に示すように、tanδが0.32以上0.6以下である実施例1~6では、剥離試験の剥離強度が良好であり、初期の保存性試験の試験結果が良好であり、耐久試験後の保存性試験においても、その試験結果が良好又はやや良好であった。一方、tanδが0.32未満の比較例1では、上記のとおり指で挟んで押し潰したときに接着力が発現せず、また、剥離試験の試験結果が不良であった。tanδが0.6を超える比較例2では、剥離試験、初期の保存性試験及び耐久試験後の保存性試験において、いずれも試験結果が不良であった。

Claims (12)

  1. コアと、前記コアを被覆するシェルと、を含む粒状接着剤であって、
    前記コアは、接着剤組成物を含み、
    前記シェルは、温度30℃の雰囲気において、プローブタック試験によって測定したときのタックが0.02MPa以下である固形粒子を含み、
    前記接着剤組成物の温度25℃での損失係数tanδが0.32以上0.6以下であり、
    1~1000kN/m の応力を与えることにより、前記接着剤組成物を前記シェルの外側に放出する、粒状接着剤。
  2. 前記接着剤組成物は、架橋構造を有する樹脂を含む、請求項1に記載の粒状接着剤。
  3. 前記架橋構造は、酸基が関与した構造である、請求項2に記載の粒状接着剤。
  4. 応力を与えることにより接着力が発現する、請求項1~3のいずれか1項に記載の粒状接着剤。
  5. 集合した前記固形粒子上における前記コアを形成する物質の接触角は、90°以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の粒状接着剤。
  6. 前記接着剤組成物は、乾燥固化型接着剤、化学反応型接着剤又は感圧型接着剤である、請求項1~5のいずれか1項に記載の粒状接着剤。
  7. コアと、前記コアを被覆するシェルと、を含む粒状接着剤を2以上含む粒状接着剤集合体であって、
    前記粒状接着剤のうちの少なくとも1つは、請求項1~のいずれか1項に記載の粒状接着剤である、粒状接着剤集合体。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載の粒状接着剤の製造方法であって、
    前記コアを形成するためのコア前駆体の外表面を前記固形粒子で被覆して被覆粒子を得る被覆工程を有する、粒状接着剤の製造方法。
  9. さらに、前記被覆粒子の被覆状態を変化させる被覆状態調整工程を有する、請求項に記載の粒状接着剤の製造方法。
  10. 前記被覆状態調整工程は、前記被覆粒子に含まれる前記固形粒子の量が減少するように前記被覆状態を変化させる、請求項に記載の粒状接着剤の製造方法。
  11. 前記被覆状態調整工程は、前記被覆粒子に水を含む液体を接触させる液体接触工程、前記被覆粒子に固体を接触させる固体接触工程、及び、前記被覆粒子に気体を接触させる気体接触工程のうちの少なくとも1つである、請求項又は10に記載の粒状接着剤の製造方法。
  12. 前記被覆粒子を乾燥する乾燥工程を有する、請求項11のいずれか1項に記載の粒状接着剤の製造方法。
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