JP7176533B2 - 樹脂付金属箔の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂付金属箔の製造方法に関する。
金属箔の表面に絶縁樹脂層を有する樹脂付金属箔は、金属箔をエッチング等によって加工することによってプリント配線板として用いられる。
高周波信号の伝送に用いられるプリント配線板には、伝送特性に優れることが要求される。伝送特性を高めるには、プリント配線板の絶縁樹脂層として、比誘電率及び誘電正接が低い樹脂を用いる必要がある。比誘電率及び誘電正接が小さい樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフルオロポリマーが知られている。
フルオロポリマーを含む絶縁樹脂層を有する樹脂付金属箔を製造するための材料として、フルオロポリマーのパウダーが溶媒に分散したパウダー分散液が提案されている(特許文献1および2参照。)。
このパウダー分散液は、他の絶縁樹脂及びそのワニス(例えば、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤と溶媒とを含むワニス等。)の配合により、樹脂付金属箔の諸物性を任意に調整できる利点がある。また、このパウダー分散液は金属箔の表面に塗布乾燥するだけで樹脂付金属箔を形成できる利点もある(例えば、特許文献1のパウダー分散液は、フルオロポリマーのパウダーとメチルエチルケトンとを含み、銅箔の表面に塗布し昇温処理するだけで樹脂付銅箔を形成できる。)。
国際公開第2017/222027号 国際公開第2016/159102号
フルオロポリマーのパウダーが溶媒に分散したパウダー分散液を用いて樹脂付金属箔を効率的に生産するプロセスとしては、ロールツーロールに代表されるプロセスが挙げられる。例えば、搬送される長尺の金属箔にパウダー分散液を塗布し、ついで加熱すれば、フルオロポリマーを含む樹脂層を有する樹脂付金属箔を、効率よく連続的に製造できる。しかし、本発明者らは、かかるプロセスの検討において、以下の課題を知見した。
分散課題:パウダー分散液を貯留して絶えず塗布装置に供給する必要があるが、貯留中にパウダーが凝集し、樹脂付金属箔中に凝集パウダーに由来する欠陥(スジ、異物等)が発生して生産効率が低下する。
塗布課題:塗布装置を用いてパウダー分散液を金属箔に塗布するに際して、塗布条件によっては塗布むらが生じやすく、樹脂付金属箔中の樹脂層にムラが発生する場合があり生産効率が低下しやすい。
加熱課題:加熱装置を用いて、金属箔の表面のパウダー分散液から形成されたウェット膜を加熱するに際して、生産性の観点から、高温でパウダー分散液中の溶媒を揮発させると、加熱装置から漏出する熱と金属箔の熱伝導とによって、金属箔の表面に塗布したパウダー分散液が瞬間的に揮発して安定したウェット膜が形成されず、樹脂付金属箔中の樹脂層に欠陥が発生して生産効率が低下する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、パウダー分散液における溶媒物性と加熱手段とを制御することにより、フルオロポリマーを含む樹脂層を有する樹脂付金属箔の、効率的な連続製造プロセスを見出した。
本発明は、比誘電率及び誘電正接が低く、欠陥(スジ、異物、厚さムラ等)が少ない均質なフルオロポリマーを含む樹脂層を有する樹脂付金属箔の大量生産法を提供する。
本発明は、下記の態様を有する。
[1] 金属箔の表面に樹脂層を有する樹脂付金属箔の製造方法であり、テトラフルオロエチレン系ポリマーを含むパウダーと沸点80℃以上の溶媒とを含むパウダー分散液を分散処理し、パウダー分散液を移送処理し、パウダー分散液を搬送される金属箔の表面に塗布処理して金属箔の表面にウェット膜を形成し、ウェット膜を溶媒の揮発温度にて保持してウェット膜から前記溶媒を除去し、ついで、前記揮発温度を超える温度にてテトラフルオロエチレン系ポリマーを焼成して、金属箔の表面に前記テトラフルオロエチレン系ポリマーを含む樹脂層を形成することを特徴とする樹脂付金属箔の製造方法。
[2] パウダー分散液の粘度が、5~3000mPa・sである、[1]の製造方法。
[3] パウダーの体積基準累積50%径が、0.05~6.0μmである、[1]または[2]の製造方法。
[4] テトラフルオロエチレン系ポリマーが、380℃における溶融粘度が1×10~1×10Pa・sであるテトラフルオロエチレン系ポリマーである、[1]~[3]のいずれかの製造方法。
[5] テトラフルオロエチレン系ポリマーが、ポリマーの全単位に対して、テトラフルオロエチレンに基づく単位を99.5mol%以上含む、[1]~[4]のいずれかの製造方法。
[6] テトラフルオロエチレン系ポリマーが、ポリマーの全単位に対して、テトラフルオロエチレン以外のモノマーに基づく単位を0.5mol%超含む、[1]~[4]のいずれかの製造方法。
[7] テトラフルオロエチレン系ポリマーが、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、[1]~[6]のいずれかの製造方法。
[8] 分散処理を、25~75℃にておこなう、[1]~[7]のいずれかの製造方法。
[9] 分散処理を、100~5000rpmの撹拌下にておこなう、[1]~[8]のいずれかの製造方法。
[10] 塗布処理を、搬送される金属箔とパウダー分散液で濡れた回転体とを接近させておこなう、[1]~[9]のいずれかの製造方法。
[11] 塗布処理を、金属箔の搬送速度に対する前記濡れた回転体の回転速度の比を0.5~1.5にしておこなう、[10]の製造方法。
[12] 塗布処理を、前記濡れた回転体を搬送される金属箔の搬送方向とは逆方向に回転させておこなう、[10]または[11]の製造方法。
[13] 塗布処理を、前記濡れた回転体と金属箔の接近部に前記濡れた回転体と金属箔を挟持するように別の回転体をさらに設置し、前記別の回転体を金属箔の搬送方向と同方向に回転させておこなう、[10]~[12]のいずれかの製造方法。
[14] 前記溶媒の揮発温度が50~280℃であり、かつ、前記揮発温度を超える温度が300℃以上である、[1]~[13]のいずれかの製造方法。
[15] 前記[1]~[14]のいずれかの製造方法で樹脂付金属箔を製造し、得られた樹脂付金属箔を、その樹脂層表面を積層面として基板と積層し、ついで前記金属箔をエッチングしてパターン回路を形成する、プリント配線板の製造方法。
本発明の製造方法によれば、比誘電率及び誘電正接が低く、欠陥(スジ、異物、厚さムラ等)が少ない均質なテトラフルオロエチレン系ポリマーを含む樹脂層を有する樹脂付金属箔を効率的に大量に生産できる。
パウダー分散液の分散処理、塗布及びウェット膜の乾燥を行う装置の一例を示す概略構成図である。 焼成を行う装置の一例を示す概略構成図である。
以下の用語は、以下の意味を有する。
「パウダーのD50」は、レーザー回折・散乱法によって求められるパウダーの体積基準累積50%径である。すなわち、レーザー回折・散乱法によってパウダーの粒度分布を測定し、粒子の集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その累積カーブ上で累積体積が50%となる点の粒子径である。
「パウダーのD90」は、レーザー回折・散乱法によって求められるパウダーの体積基準累積90%径である。すなわち、レーザー回折・散乱法によってパウダーの粒度分布を測定し、粒子の集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その累積カーブ上で累積体積が90%となる点の粒子径である。
「ポリマーの溶融粘度」は、ASTM D 1238に準拠し、フローテスター及び2Φ-8Lのダイを用い、予め測定温度にて5分間加熱しておいたポリマーの試料(2g)を0.7MPaの荷重にて測定温度に保持して測定した値である。
「ポリマーの融点」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定したポリマーの融解ピークの最大値に対応する温度である。
「パウダー分散液の粘度」は、E型粘度計を用い、25℃±2℃の環境下でローターの回転数を50rpmとして測定される、パウダー分散液の粘度である。
「パウダー分散液の粘度比」は、E型粘度計を用い、25℃±2℃の環境下でローター回転数を変えながらパウダー分散液の粘度を測定し、回転数が5rpmのときの粘度を回転数が50rpmのときの粘度で除算して求めた値である。
「樹脂付金属箔の反り率」は、樹脂付金属箔から180mm角の四角い試験片を切り出し、試験片についてJIS C 6471:1995(対応国際規格IEC 249-1:1982)に規定される測定方法にしたがって測定される値である。
「樹脂付金属箔の寸法変化率」は、次のようにして求められる値である。樹脂付金属箔を150mm角で切り出し、0.3mmのドリルを用いて四隅に穴を空けて三次元測定器で穴の位置を測定する。樹脂付金属箔の金属箔をエッチングで取り除き、130℃で30分間乾燥する。四隅に空けた穴の位置を三次元測定器で測定する。エッチング前後の穴の位置の差から寸法変化率を算出する。
「算術平均粗さRa」は、JIS B0601:2013(ISO4287:1997,Amd.1:2009)に基づき測定される算術平均粗さである。Raを求める際の、粗さ曲線用の基準長さlr(カットオフ値λc)は0.8mmとした。
「耐熱性樹脂」とは、融点が280℃以上の高分子化合物、又はJIS C 4003:2010(IEC 60085:2007)で規定される最高連続使用温度が121℃以上の高分子化合物を意味する。
図1~図2における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
本発明により製造される樹脂付金属箔は、金属箔の少なくとも一方の表面に、テトラフルオロエチレン系ポリマー(以下、「TFE系ポリマー」とも記す。)を含む樹脂層(以下、「F樹脂層」とも記す。)を有する。つまり、樹脂付金属箔は、金属箔の片面のみにF樹脂層を有していてもよく、金属箔の両面にF樹脂層を有していてもよい。樹脂付金属箔の反りを抑え、電気的信頼性に優れるプリント配線板を得やすい点からは、金属箔の両面にF樹脂層を有することが好ましい。
本発明により製造される金属箔/F樹脂層の2層構成の樹脂付金属箔の反り率は、25%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、7%以下が特に好ましい。F樹脂層/金属箔/F樹脂層の3層構成の樹脂付金属箔の反り率は、15%以下が好ましく、7%以下がより好ましい。これらの場合、樹脂付金属箔をプリント配線板に加工する際のハンドリング性と、得られるプリント配線板の伝送特性が優れる。
本発明により製造される樹脂付金属箔の寸法変化率は、±1%以下が好ましく、±0.2%以下が特に好ましい。この場合、樹脂付金属箔から得られるプリント配線板を多層化しやすい。
本発明における金属箔の材質としては、銅、銅合金、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケル合金(42合金も含む)、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金等が挙げられる。
金属箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられる。金属箔の表面には、防錆層(クロメート等の酸化物皮膜等)、耐熱層等が形成されていてもよい。
金属箔の表面の十点平均粗さは、0.2~4μmであることが好ましく、0.7~1.5μmであることがより好ましい。この場合、F樹脂層との接着性が良好となり、伝送特性に優れたプリント配線板が得られやすい。
金属箔の厚さは、積層体の用途において充分な機能が発揮できる厚さであればよい。金属箔の厚さは、2~30μmであることが好ましく、5~25μmであることがより好ましい。
また、金属箔の表面はシランカップリング剤により処理されていてもよく、金属箔の表面の全体がシランカップリング剤により処理されていてもよく、金属箔の表面の一部がシランカップリング剤により処理されていてもよい。
本発明におけるF樹脂層は、本発明におけるパウダー分散液から形成される層である。
F樹脂層の厚さは、1~50μmが好ましく、3~30μmがより好ましく、5~15μmがさらに好ましい。この範囲において、プリント配線板の伝送特性と樹脂付金属箔の反り抑制とをバランスさせやすい。
樹脂付金属箔が金属箔の両面にF樹脂層を有する場合、それぞれのF樹脂層の組成及び厚さは、樹脂付金属箔の反りを抑制する点から、それぞれ同じであることが好ましい。
F樹脂層の比誘電率は、2.0~3.5が好ましく、2.0~3.0がより好ましい。この場合、F樹脂層の電気特性及び接着性の双方が優れ、低誘電率が求められるプリント配線板等に樹脂付金属箔を好適に使用できる。
F樹脂層の表面のRaは、F樹脂層の厚さ未満であり、かつ、2.0~30μmが好ましく、2.0~15μmがより好ましく、2.2~8μmが特に好ましい。この場合、樹脂付金属箔のF樹脂層側と、基板とを接着させやすい。また、Raが前記範囲の上限値以下であれば、樹脂付金属箔と基板とを積層しやすい。本発明の製造方法は、パウダー分散液中のパウダーの凝集を抑制しつつ樹脂付金属箔を製造する方法とも言え、かかるRa値を有するF樹脂層を形成しやすい。
本発明におけるパウダー分散液は、TFE系ポリマーを含むD50が0.05~6.0μmのパウダー(以下、「Fパウダー」とも記す。)と沸点80℃以上の溶媒とを含む。
溶媒は、分散媒であり、25℃で液状の不活性かつFパウダーと反応しない化合物であり、パウダー分散液に含まれる溶媒の以外の成分よりも低沸点であり、加熱等によって揮発し除去できる溶媒が好ましい。
沸点80℃以上の溶媒としては、水、アルコール(2-プロパノール、1-ブタノール等)、含窒素化合物(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等)、含硫黄化合物(ジメチルスルホキシド等)、エーテル(ジブチルエーテル、ジオキサン等)、エステル(乳酸エチル、酢酸ブチル等)、ケトン(ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等)、グリコールエーテル(エチレングリコールモノイソプロピルエーテル等)、セロソルブ(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)等が挙げられる。溶媒は、2種以上を併用してもよい。
本発明における溶媒は、沸点80℃以上の溶媒を含むため、加熱装置から漏出する熱と金属箔の熱伝導とによる、瞬間的な溶媒の揮発を抑制でき、安定したウェット膜を形成できる。沸点80℃以上の溶媒は、沸点80.0℃以上の溶媒が好ましく、沸点100~275℃の溶媒が好ましく、沸点125~250℃の溶媒が特に好ましい。
沸点80℃以上の溶媒としては、シクロヘキサン(沸点:80.7℃)、2-プロパノール(沸点:82.4℃)、1-プロパノール(沸点:97℃)、1-ブタノール(沸点:117℃)、1-メトキシ-2-プロパノール(沸点:119℃)、N-メチルピロリドン(沸点:202℃)、γ-ブチロラクトン、シクロヘキサノン(沸点:156℃)及びシクロペンタノン(沸点:131℃)が好ましい。
本発明における溶媒は、安定したウェット膜を形成する点から、沸点80℃以上の溶媒と沸点80℃未満の溶媒との混合溶媒であってもよい。混合溶媒は、共沸してもよい。
混合溶媒における沸点80℃未満の溶媒としては、メチルエチルケトン(沸点:79.64℃)、エタノール(沸点:78.3℃)、アセトン(沸点:56.5℃)及びクロロホルム(沸点:61.2℃)が好ましい。
混合溶媒における沸点80℃以上の溶媒の割合は、混合溶媒のうち、10~70質量%が好ましく、30~60質量%がより好ましい。この範囲において、ウェット膜を安定形成とウェット膜の形成時間(生産性)をバランスできる。
本発明における溶媒の表面張力は、23dyn/cm以上が好ましい。この場合、溶媒とFパウダーとの相互作用が抑えられ、パウダー分散液が増粘しにくい。
パウダー分散液の粘度は、5~3000mPa・sが好ましく、パウダー分散液をグラビア方式で塗布する場合には5~300mPa・sが特に好ましい。また、パウダー分散液の粘度比は、3以下が好ましい。この場合、パウダー分散液が増粘しにくく、塗工不良が発生しにくい。粘度を調整するために、セルロースファイバー等の増粘剤を、パウダー分散液に添加してもよい。
本発明におけるTFE系ポリマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)に基づく単位(以下、「TFE単位」とも記す。)を含むポリマーである。TFE系ポリマーは、TFEのホモポリマーであってもよく、TFEとTFEと共重合可能な他のモノマー(以下、コモノマーとも記す)とのコポリマーであってもよい。TFE系ポリマーは、ポリマーに含まれる全単位に対して、TFE単位を90~100mol%含むのが好ましい。
TFE系ポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、TFE/エチレン共重合体、TFE/プロピレン共重合体、TFE/ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、TFE/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、TFE/クロロトリフルオロエチレン共重合体が挙げられる。
TFE系ポリマーは、380℃における溶融粘度が1×10~1×10Pa・sであるのが好ましく、340℃における溶融粘度が1×10~1×10Pa・sであるのがより好ましく、300℃における溶融粘度が1×10~1×10Pa・sであるのが特に好ましい。
TFE系ポリマーの好適な態様としては、低分子量のPTFEが挙げられる。低分子量のPTFEは、ポリマー全体として380℃における溶融粘度が1×10~1×10Pa・sであるPTFEだけでなく、コア部分とシェル部分からなるコア-シェル構造においてシェル部分のみが上記溶融粘度を満たすPTFEであってもよい。
低分子量のPTFEとしては、高分子量のPTFE(溶融粘度が1×10~1×1010Pa・s程度。)に放射線を照射して得られるPTFE(国際公開第2018/026012号、国際公開第2018/026017号等。)であってもよく、TFEを重合してPTFEを製造する際に連鎖移動剤を用い分子量を低減して得られるPTFE(特開2009-1745号公報、国際公開第2010/114033号等。)であってよい。
なお、低分子量のPTFEは、TFEを単独で重合して得られたポリマーであってもよく、TFEとコモノマーとを共重合して得られたコポリマーであってもよい(国際公開第2009/20187号等)。ポリマーに含まれる全単位に対して、TFE単位は、99.5mol%以上が好ましく、99.8mol%以上がより好ましく、99.9mol%以上がさらに好ましい。上記範囲であると、PTFE物性を維持できる。コモノマーとしては、後述するフルオロモノマーが挙げられ、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(以下、「PAVE」とも記す。)およびフルオロアルキルエチレン(以下、「FAE」とも記す。)からなる群から選ばれる一種が好ましい。
コア-シェル構造を有するPTFEとしては、特表2005-527652号公報、国際公開第2016/170918号等に記載のPTFEが挙げられる。シェル部分の溶融粘度を上記範囲とするためには、連鎖移動剤を用いてシェル部分を低分子量化する方法(特開2015-232082号公報等)、シェル部分の製造の際にTFEと上記コモノマーとを共重合する方法(特開平09-087334号公報)等が挙げられる。
後者の場合、コモノマーの使用量はTFEに対して0.001~0.05mol%が好ましい。また、シェル部分だけでなくコア部分も共重合により製造してもよい。この場合もコモノマーの使用量はTFEに対して0.001~0.05mo%が好ましい。
低分子量のPTFEの標準比重(以下、SSGとも記す)は、2.14~2.22が好ましく、2.16~2.20がより好ましい。SSGは、ASTM D4895-04に準拠して測定できる。
本発明におけるTFE系ポリマーの好適な態様としては、TFEとコモノマーとのコポリマーであり、コポリマーに含まれる全単位に対して、コモノマーに基づく単位を0.5mol%超含むフルオロポリマー(以下、「ポリマーF」とも記す。)も挙げられる。ポリマーFの融点は、260~320℃が好ましく、295~310℃が特に好ましい。この場合、ポリマーの耐熱性とポリマーの溶融成形性がバランスして優れる。
ポリマーFとしては、TFE/エチレン共重合体(ETFE)、TFE/HFP共重合体(FEP)、TFE/PAVE共重合体(PFA)等が挙げられる。ポリマーFとしては、電気特性(誘電率、誘電正接)および耐熱性の点から、PFA、FEPがより好ましく、PFAが特に好ましい。
本発明におけるTFE系ポリマーは、F樹脂層と金属箔の接着性が優れる点から、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基(以下、「官能基」とも記す。)を有するTFE系ポリマーが好ましい。官能基はプラズマ処理等により付与してもよい。
官能基は、TFE系ポリマー中の単位に含まれていてもよく、ポリマーの主鎖の末端基に含まれていてもよい。後者のポリマーは、官能基を、重合開始剤、連鎖移動剤等に由来する末端基として有するポリマーが挙げられる。
ポリマーFは、官能基を有する単位とTFE単位とを含むポリマーが好ましい。また、この場合のポリマーFは、さらに他の単位(後述するPAVE単位、HFP単位等)を含むのが好ましい。
官能基は、F樹脂層と金属箔の接着性の観点から、カルボニル基含有基が好ましい。カルボニル基含有基としては、メトキシ基、エトキシ基、カーボネート基、カルボキシ基、ハロホルミル基、アルコキシカルボニル基、酸無水物残基、脂肪酸残基等が挙げられ、カルボキシ基および酸無水物残基が好ましい。
官能基を有する単位は、官能基を有する単量体に基づく単位が好ましく、カルボニル基含有基を有する単量体、ヒドロキシ基を有する単量体、エポキシ基を有する単量体またはイソシアネート基を有する単量体であることがより好ましく、カルボニル基含有基を有する単量体が特に好ましい。
カルボニル基含有基を有する単量体としては、酸無水物残基を有する環状単量体、カルボキシ基を有する単量体、ビニルエステルおよび(メタ)アクリレートが好ましく、酸無水物残基を有する環状単量体が特に好ましい。
前記環状単量体としては、不飽和ジカルボン酸無水物等が挙げられ、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物(別称:無水ハイミック酸。以下、「NAH」とも記す。)および無水マレイン酸が好ましい。
官能基を有する単位及びTFE単位以外の単位としては、HFPに基づく単位、PAVEに基づく単位およびFAEに基づく単位からなる群から選ばれる一種の単位が好ましい。
PAVEとしては、CF=CFOCF、CF=CFOCFCF、CF=CFOCFCFCF(PPVE)、CF=CFOCFCFCFCF、CF=CFO(CFF等が挙げられ、PPVEが好ましい。
FAEとしては、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH等が挙げられ、CH=CH(CFF、CH=CH(CFFが好ましい。
本発明におけるTFE系ポリマーは、比誘電率及び誘電正接が低く、耐熱性、耐薬品性等が優れる点から、TFE単位およびコモノマー単位を有し、かつ官能基を有するポリマーFが好ましい。この場合のポリマーFとしては、官能基を有する単位とTFE単位と、PAVE単位またはHFP単位とを含むポリマーが好ましい。かかるポリマーFの具体例としては、国際公開第2018/16644号に記載された重合体(X)が挙げられる。
ポリマーFにおけるTFE単位の割合は、ポリマーFに含まれる全単位のうち、90~99モル%が好ましい。
ポリマーFにおけるPAVE単位の割合は、ポリマーFに含まれる全単位のうち、0.5~9.97モル%が好ましい。
ポリマーFにおける官能基を有する単位の割合は、ポリマーFに含まれる全単位のうち、0.01~3モル%が好ましい。
本発明におけるパウダーは、TFE系ポリマーを含む。Fパウダーは、本発明の効果を損なわない範囲において、TFE系ポリマー以外の成分を含んでいてもよいが、TFE系ポリマーを主成分とするのが好ましい。FパウダーにおけるTFE系ポリマーの含有量は、80質量%以上が好ましく、100質量%が特に好ましい。
本発明におけるパウダーのD50は、0.05~6μmが好ましく、0.1~3μmがより好ましく、0.2~3.0μmが特に好ましい。この範囲において、Fパウダーの流動性と分散性が良好となり、本発明から得られる樹脂付金属箔におけるTFE系ポリマーの電気特性(低誘電率等)や耐熱性が最も発現しやすい。
本発明におけるパウダーのD90は、8μm以下が好ましく、6μm以下がより好ましく、5μm以下が特に好ましい。パウダーのD90は、0.3μm以上が好ましく、0.8μm以上が特に好ましい。この範囲において、Fパウダーの流動性と分散性が良好となり、樹脂付金属箔におけるTFE系ポリマーの電気特性(低誘電率等)や耐熱性が最も発現しやすい。
Fパウダーの疎充填嵩密度は、0.05g/mL以上が好ましく、0.08~0.5g/mLが特に好ましい。
Fパウダーの密充填嵩密度は、0.05g/mL以上が好ましく、0.1~0.8g/mLが特に好ましい。
Fパウダーは、国際公開第2016/017801号に記載の方法か、市販されている所望のパウダーから調達できる。
本発明におけるパウダー分散液は、本発明の効果を損なわない範囲で、TFE系ポリマー以外の樹脂等の他の材料を含んでいてもよい。これらの成分は、パウダー分散液に溶解してもよく、溶解しなくてもよい。
かかる他の材料は、非硬化性樹脂であってもよく、硬化性樹脂であってもよい。
非硬化性樹脂としては、熱溶融性樹脂、非溶融性樹脂が挙げられる。熱溶融性樹脂としては、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。非溶融性樹脂としては、硬化性樹脂の硬化物等が挙げられる。
硬化性樹脂としては、反応性基を有するポリマー、反応性基を有するオリゴマー、低分子化合物、反応性基を有する低分子化合物等が挙げられる。反応性基としては、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、アミノ基、エポキシ基等が挙げられる。
熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、多官能シアン酸エステル樹脂、多官能マレイミド-シアン酸エステル樹脂、多官能性マレイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン-尿素共縮合樹脂が挙げられる。なかでも、プリント配線板用途に有用な点から、熱硬化性樹脂としては、熱硬化性ポリイミド、ポリイミド前駆体、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビスマレイミド樹脂およびポリフェニレンエーテル樹脂が好ましく、エポキシ樹脂およびポリフェニレンエーテル樹脂が特に好ましい。
エポキシ樹脂の具体例としては、ナフタレン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ化合物、フェノールとフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノールのグリシジルエーテル化物、アルコールのジグリシジルエーテル化物、トリグリシジルイソシアヌレート等が挙げられる。
ビスマレイミド樹脂としては、特開平7-70315号公報に記載される、ビスフェノールA型シアン酸エステル樹脂とビスマレイミド化合物とを併用した樹脂組成物(BTレジン)、国際公開第2013/008667号に記載の発明、その背景技術に記載のものが挙げられる。
ポリアミック酸は、通常、接着性基と反応しうる反応性基を有している。
ポリアミック酸を形成するジアミン、多価カルボン酸二無水物としては、例えば、特許第5766125号公報の[0020]、特許第5766125号公報の[0019]、特開2012-145676号公報の[0055]、[0057]等に記載のものが挙げられる。なかでも、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等の芳香族ジアミンと、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の芳香族多価カルボン酸二無水物との組合せが好ましい。
熱溶融性の樹脂としては、熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性樹脂、硬化性の樹脂の熱溶融性の硬化物が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、熱可塑性ポリイミド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリアリルスルホン、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエーテルアミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリアリルエーテルケトン、ポリアミドイミド、液晶性ポリエステル、ポリフェニレンエーテル等が挙げられ、熱可塑性ポリイミド、液晶性ポリエステルおよびポリフェニレンエーテルが好ましい。
熱溶融性の樹脂又は硬化性の樹脂の熱溶融性の硬化物の融点は280℃以上が好ましい。これにより、塗工液から製造されたフィルム等のF樹脂層において、はんだリフローに相当する雰囲気に曝されたときの熱による膨れ(発泡)が抑制されやすくなる。
また、かかる他の材料としては、界面活性剤、消泡剤、無機フィラー、反応性アルコキシシラン、脱水剤、可塑剤、耐候剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、増白剤、着色剤、導電剤、離型剤、表面処理剤、粘度調節剤、難燃剤等も挙げられる。
パウダー分散液中のFパウダーの割合は、5~60質量%が好ましく、35~60質量%が特に好ましい。この範囲において、F樹脂層の比誘電率及び誘電正接を低く制御しやすい。また、パウダー分散液の均一分散性が高く、F樹脂層の機械的強度に優れる。
パウダー分散液中の溶媒の割合は、15~65質量%が好ましく、25~40質量部が特に好ましい。この範囲において、パウダー分散液の塗布性が優れ、かつ樹脂層の外観不良が起こりにくい。
パウダー分散液が溶解性樹脂を含む場合、溶解性樹脂の割合は、パウダー分散液中、1~50質量%が好ましく、5~30質量部がより好ましい。この範囲において、F樹脂層の機械的強度と電気特性とをバランスさせやすい。
パウダー分散液が界面活性剤を含む場合、界面活性剤の割合は、0.1~30質量%が好ましく、5~10質量部が特に好ましい。この範囲において、Fパウダーの均一分散性と、F樹脂層の機械的強度と電気特性とをバランスさせやすい。
パウダー分散液は、溶媒及びFパウダー、必要に応じて他の材料(溶解性樹脂、界面活性剤等。)を混合して撹拌して調製できる。
本発明の製造方法は、本発明におけるパウダー分散液を分散処理し、ついでパウダー分散液を移送処理し、ついで金属箔の表面にパウダー分散液を塗布処理して金属箔の表面にウェット膜を形成し、ついでウェット膜を溶媒の揮発温度にて保持してウェット膜から溶媒を除去し、ついで、溶媒の揮発温度超の温度にてTFE系ポリマーを焼成して、金属箔の表面にF樹脂層を有する樹脂付金属箔の製造方法である。本発明においては、金属箔の少なくとも一方の表面にF樹脂層を形成する。金属箔の両面にF樹脂層を形成する場合、金属箔の一方の表面に対して、パウダー分散液を塗布処理して溶媒を除去した後に、金属箔の他方の表面に対してパウダー分散液を塗布処理して溶媒を除去するのが好ましい。TFE系ポリマーの焼成は、まとめてしてもよく、金属箔の表面毎にしてもよい。
本発明における分散処理は、パウダー分散液を移送処理する直前までにおこなわれ、調製されたパウダー分散液に施される処理に限らず、パウダー分散液が調製される際にも適用されるのが好ましい。
分散処理としては、超音波処理、撹拌処理、振とう処理等が挙げられ、パウダー分散液に含まれるFパウダーを充分に分散させ、凝集を抑制できる点から、超音波処理、撹拌処理が好ましい。なお、2種以上の分散処理を併用してもよい。
分散処理における温度は、Fパウダーの分散を促進する観点から、25~75℃が好ましく、35~60℃が特に好ましい。
撹拌処理における撹拌速度は、100~5000rpmが好ましく、300~1000rpmが特に好ましい。この範囲において、Fパウダーの均一分散とTFE系ポリマーの変質(凝集、フィリブル化等。)の抑制をバランスさせやすい。
撹拌処理におけるパウダー分散液の流動形態は、旋回流、上昇流、上下循環流、放射流のいずれであってもよく、パウダー分散液の沈降成分の再分散を促す観点から、上昇流、上下循環流が好ましい。撹拌処理においては、撹拌槽中に邪魔板を設置して流動形態を制御してもよく、撹拌装置の設置位置または設置角度を調整して流動形態を偏心させてもよい。
本発明における移送処理では、分散処理されたパウダー分散液が塗布処理をおこなう塗布装置まで送液される。
移送処理に際しては、パウダー分散液にかかるせん断応力を抑制し、TFE系ポリマーの変質を抑制するのが好ましい。例えば、移送処理に際して、パウダー分散液にかかる圧力(絶対値)は、0.2MPa以下に保持するのが好ましく、0.1MPa以下に保持するのが特に好ましい。なお、前記圧力は、移送効率の観点から、0MPa超が好ましい。
移送処理に際してパウダー分散液にかかるせん断応力としては、移送をポンプによって行う場合のポンプの吐出圧または吸引圧、移送配管の高低によって発生する生じるパウダー分散液の差圧(液圧)、移送配管の材質または形状によって発生するパウダー分散液(流体)の圧力損失等に起因するせん断応力が挙げられる。また、移送中に異物を除去するためにパウダー分散液をフィルター濾過する場合、フィルター濾過に際してパウダー分散液にかかる圧力も、移送処理に際するパウダー分散液にかかるせん断応力に包含される。
移送処理に際しては、パウダー分散液中の異物を除去する観点から、パウダー分散液をフィルター濾過するのが好ましい。フィルター濾過に使用するフィルターの孔径は、30~300μmが好ましく、50~250μmが特に好ましい。この範囲において、フィルターの目詰まりによる圧力損失が抑制され、パウダー分散液中のFポリマーの凝集が抑制され、かつ、パウダー分散液中の異物を効率的に除去しやすい。
また、移送処理中に超音波処理等の分散処理を継続しておこなってもよく、移送ライン中にインラインミキサーを設置して移送処理中に撹拌処理を継続してもよい。
本発明における塗布処理においては、パウダー分散液を搬送される金属箔の表面に塗布して金属箔の表面にウェット膜を形成する。
本発明においては、生産性がよい点から、ロールツーロールにて長尺の金属箔を搬送しながら、分散処理が施されたパウダー分散液を金属箔の表面に塗布することが好ましい。
塗布方法としては、スプレー法、ロールコート法、スピンコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、グラビアオフセット法、ナイフコート法、キスコート法、バーコート法、ダイコート法、ファウンテンメイヤーバー法、スロットダイコート法等が挙げられる。
本発明における塗布処理の好適な態様としては、搬送される金属箔とパウダー分散液で濡れた回転体とを接近させて、パウダー分散液を金属箔の表面に塗布して、金属箔の表面にウェット膜を形成する態様が挙げられる。この接近は、搬送される金属箔とパウダー分散液で濡れた回転体との接触が好ましい。
回転体の形状は、ロール状が好ましい。回転体の材質形状は、弾性状であってもよく、スポンジ状であってもよい。
前記態様においては、金属箔の搬送速度に対する回転体の回転速度の比は、0.5~1.5が好ましく、0.8~1.2がより好ましく、0.9~1.1が特に好ましい。つまり、金属箔の搬送速度と回転体の回転速度との相対速度を小さく保持すれば、パウダー分散液が均一にムラなく金属箔に塗布できるだけでなく、塗布に際するFパウダーの凝集も抑制しやすい。
さらに、パウダー分散液で濡れた回転体の回転方向は、金属箔の搬送方向と逆方向にするのが好ましい。
また、前記態様においては、前記回転体と金属箔の接近部(その近傍を含む)に、別の回転体を設置してもよい。別の回転体の設置に際しては、パウダー分散液で濡れた回転体と別の回転体とが金属箔を挟持するように、それぞれの回転体を設置するのが好ましい。別の回転体の回転方向は、金属箔の搬送方向と同方向であるのが好ましい。
上記態様においては、搬送される金属箔のたるみが解消されウェット膜に欠陥が生じにくいため、高速で金属箔を搬送させて、樹脂付銅箔を特に効率よく製造しやすい。
ついで、金属箔の表面に形成されたウェット膜を溶媒の揮発温度にて保持してウェット膜から前記溶媒を除去する。「溶媒の揮発温度」は、本発明における沸点80℃以上の溶媒の沸点±50℃が好ましく、前記溶媒の沸点以上の温度がより好ましく、前記沸点+50℃以下の温度であるのが特に好ましい。
また、ウェット膜を溶媒の揮発温度にて保持する際の温度は、通常、保持雰囲気の温度を示す。
ウェット膜からの溶媒除去は、生産性がよい点から、ロールツーロールにて長尺のウェット膜が表面に形成された金属箔を搬送しながらするのが好ましい。
ウェット膜を溶媒の揮発温度にて保持するに際しては、溶媒は、必ずしも完全に揮発させる必要はなく、保持後の膜形状が安定し、自立膜を維持できる程度まで揮発させればよい。前記保持に際しては、パウダー分散液に含まれていた溶媒のうち、50質量%以上を揮発させることが好ましい。
前記保持は、1段階で実施してもよく、異なる温度にて2段階以上で実施してもよい。
前記保持の方法としては、オーブンを用いる方法、通風乾燥炉を用いる方法、赤外線等の熱線を照射する方法等が挙げられる。
前記保持における雰囲気は、常圧下、減圧下のいずれの状態であってよい。また、前記保持における雰囲気は、酸化性ガス雰囲気、還元性ガス雰囲気、不活性ガス雰囲気のいずれであってもよい。
不活性ガスとしては、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、窒素ガスが挙げられ、窒素ガスが好ましい。
酸化性ガスとしては、酸素ガスが挙げられる。
還元性ガスとしては、水素ガスが挙げられる。
前記保持における具体的な温度としては、50~280℃が好ましく、120~260℃が特に好ましい。この範囲において、生産性と金属箔へのパウダーの固定とがバランスしやすい。
前記保持における具体的な時間としては、0.1~30分間が好ましく、0.5~20分間が特に好ましい。
ついで、前記揮発温度を超える温度にてTFE系ポリマーを焼成して、金属箔の表面にF樹脂層を形成する。ウェット膜から溶媒を除去した後に焼成を行うことにより、Fパウダーが密にパッキングした状態でTFE系ポリマーの融着が進行するため、均質なF樹脂層が形成される。なお、パウダー分散液が熱溶融性樹脂を含めばTFE系ポリマーと溶解性樹脂との混合物からなるF樹脂層が形成され、パウダー分散液が熱硬化性樹脂を含めばTFE系ポリマーと熱硬化性樹脂の硬化物とからなるF樹脂層が形成される。
焼成方法としては、オーブンを用いる方法、通風乾燥炉を用いる方法、赤外線等の熱線を照射する方法等が挙げられる。F樹脂層の表面の平滑性を高めるために、加熱板、加熱ロール等で加圧してもよい。焼成方法としては、短時間で焼成でき、遠赤外線炉が比較的コンパクトである点から、遠赤外線を照射する方法が好ましい。焼成方法は、赤外線加熱と熱風加熱とを組み合わせてもよい。
遠赤外線の有効波長帯は、TFE系ポリマーの均質な融着を促す点から、2~20μmが好ましく、3~7μmがより好ましい。
焼成における雰囲気は、常圧下、減圧下のいずれの状態であってよい。また、焼成における雰囲気は、酸化性ガス雰囲気、還元性ガス雰囲気、不活性ガス雰囲気のいずれであってもよく、金属箔、形成されるF樹脂層それぞれの酸化劣化を抑制する観点から、還元性ガス雰囲気、不活性ガス雰囲気が好ましい。
不活性ガスとしては、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、窒素ガスが挙げられ、窒素ガスが好ましい。
不活性ガス雰囲気における、酸素ガス濃度は低く制御され、100~500ppmが好ましく、200~300ppmが特に好ましい。
還元性ガスとしては、水素ガスが挙げられる。
還元性ガス雰囲気は、不活性ガスと還元性ガスとから構成され、酸素ガス濃度は低く抑制されるのが好ましく、窒素ガスと0.1体積%以上4体積%未満の水素ガスとから構成され、酸素ガス濃度が100~500ppmに抑制された混合ガスが好ましい。なお、酸素ガス濃度は、200~300ppmがより好ましい。
焼成における具体的な温度としては、300℃以上が好ましく、330~380℃がより好ましく、350~370℃が特に好ましい。この範囲において、TFE系ポリマーの融着と、TFE系ポリマーの分解によるフッ化水素酸の発生抑制とをバランスさせやすい。
焼成における具体的な時間としては、30秒~30分間が好ましく、1~1分30秒間が特に好ましい。この範囲において、TFE系ポリマーの融着と、樹脂付金属箔の生産性とをバランスさせやすい。
樹脂付金属箔における樹脂層が従来の絶縁材料(ポリイミド等の熱硬化性樹脂の硬化物。)の場合、熱硬化性樹脂を硬化させるために長時間の加熱が必要である。一方、本発明においては、TFE系ポリマーの融着により短時間の焼成で樹脂層を形成できる。また、焼成方法が遠赤外線を照射する方法であれば焼成時間をさらに短縮できる。また、パウダー分散液が熱硬化性樹脂を含む場合、焼成温度を低くすることもできる。このように、本発明の製造方法は、樹脂付金属箔に形成する際の金属箔への熱負荷が小さい方法であり、金属箔へのダメージが小さい方法とも言える。
図1は、パウダー分散液の分散処理、塗布処理、溶媒除去処理、焼成処理をおこなう装置の一例を示す概略構成図である。
装置1は、長尺の金属箔100が巻き回された巻出ロール10と、パウダー分散液を金属箔100の表面に塗布するダイコーター12と、ウェット膜付金属箔102のウェット膜から溶媒を除去する通風乾燥炉14と、焼成前金属箔104を巻き取る巻取ロール16と、巻出ロール10から巻き出された金属箔100をダイコーター12に向かわせるガイドロール18と、金属箔100を挟んでダイコーター12に対向配置され、かつウェット膜付金属箔102を通風乾燥炉14に向かわせるダイバックロール20と、通風乾燥炉14を通過した焼成前金属箔104を巻取ロール16に向かわせるガイドロール22及びガイドロール24と、パウダー分散液200を貯留するタンク26と、タンク26内のパウダー分散液200を撹拌する撹拌翼28を有する撹拌装置30と、タンク26内のパウダー分散液200に超音波を照射する超音波装置32と、タンク26内のパウダー分散液200をダイコーター12に送液するための送液ライン34と、送液ライン34の途中に設けられたポンプ36と、送液ライン34の途中に設けられたフィルター38とを備える。
図2は、焼成をおこなう装置の一例を示す概略構成図である。
装置2は、長尺の焼成前金属箔104が巻き回された巻出ロール40と、焼成前金属箔104を焼成させる焼成炉42と、樹脂付金属箔106を巻き取る巻取ロール44と、巻出ロール40から巻き出された焼成前金属箔104を焼成炉42に向かわせるガイドロール46及びガイドロール48と、焼成炉42を通過した樹脂付金属箔106を巻取ロール44に向かわせるガイドロール50及びガイドロール52とを備える。
本発明により製造される樹脂付金属箔には、F樹脂層の線膨張係数を低減したり、F樹脂層の接着性を調整するために、F樹脂層の表面に表面処理をしてもよい。
F樹脂層の表面にする表面処理方法としては、アニール処理、コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、真空プラズマ処理、UVオゾン処理、エキシマ処理、ケミカルエッチング、シランカップリング処理、微粗面化処理等が挙げられる。
アニール処理における温度は、80~190℃が好ましく、120~180℃が特に好ましい。
アニール処理における圧力は、0.001~0.030MPaが好ましく、0.005~0.015MPaが特に好ましい。
アニール処理の時間は、10~300分間が好ましく、30~120分間が特に好ましい。
プラズマ処理におけるプラズマ照射装置としては、高周波誘導方式、容量結合型電極方式、コロナ放電電極-プラズマジェット方式、平行平板型、リモートプラズマ型、大気圧プラズマ型、ICP型高密度プラズマ型等が挙げられる。
プラズマ処理に用いるガスとしては、酸素ガス、窒素ガス、希ガス(アルゴン等)、水素ガス、アンモニアガス等が挙げられ、希ガス又は窒素ガスが好ましい。プラズマ処理に用いるガスの具体例としては、アルゴンガス、水素ガスと窒素ガスの混合ガス、水素ガスと窒素ガスとアルゴンガスの混合ガスが挙げられる。
プラズマ処理における雰囲気は、希ガス又は窒素ガスの体積分率が70体積%以上の雰囲気が好ましく、100体積%の雰囲気が特に好ましい。この範囲において、F樹脂層の表面のRaを2.0μm以下に調整して、F樹脂層の表面に微細凹凸を形成しやすい。
本発明により製造された樹脂付金属箔は、F樹脂層を接合層として、その2枚以上を積層して積層体とすることができ、また、他の板体やフィルムと積層して積層体とすることができる。他の板体やフィルムとしては、樹脂フィルムや繊維強化樹脂板等の基板や第2の金属箔が挙げられる。積層体としては、プリント配線板、特に、フレキシブルプリント配線板の製造に用いられる銅張積層板が好ましい。この銅張積層板の金属箔部分をエッチング等により加工することにより、プリント配線板が得られる。
上記積層体の層構成としては、金属箔/F樹脂層/金属箔、基板/F樹脂層/金属箔、金属箔/F樹脂層/基板/F樹脂層/金属箔等が挙げられる。「金属箔/F樹脂層/金属箔」とは、金属箔とF樹脂層と金属箔とがこの順に配置された層構成を示し、他の層構成も同様である。例えば、基板/F樹脂層/金属箔の層構成を有する積層体は、本発明により製造された樹脂付金属箔のF樹脂層表面に基板を積層して製造できる。
基板としては、耐熱性樹脂フィルム、繊維強化樹脂板、耐熱性樹脂フィルム層を有する積層体、繊維強化樹脂層を有する積層体等が挙げられる。本発明により製造された樹脂付金属箔を用いてフレキシブルプリント配線板製造用の積層体を製造する場合、積層体を構成する基板としては耐熱性樹脂フィルムが好ましい。
耐熱性樹脂フィルムは、耐熱性樹脂の1種以上を含むフィルムであり、単層フィルムであっても多層フィルムであってもよい。
耐熱性樹脂フィルムは、耐熱性樹脂の1種以上を含むフィルムであり、単層フィルムであっても多層フィルムであってもよい。
耐熱性樹脂としては、ポリイミド(芳香族ポリイミド等)、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリアリルスルホン(ポリエーテルスルホン等)、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエーテルアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリルエーテルケトン、ポリアミドイミド、液晶ポリエステル等が挙げられる。
耐熱性樹脂フィルムの厚さは、プリント配線板の薄肉化や機械的強度の点から、0.5~100μmが好ましく、3~25μmがさらに好ましい。
前記積層体を製造するための基板材料としては、耐熱性樹脂フィルム、繊維強化樹脂板の前駆体であるプリプレグ、耐熱性樹脂フィルム層を有する積層物、プリプレグ層を有する積層物等が挙げられる。
プリプレグは、強化繊維(ガラス繊維、炭素繊維等)の基材(トウ、織布等)に熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を含浸させたシート状の基板である。
積層の方法としては、樹脂付金属箔と基板とを熱プレスする方法が挙げられる。
基板がプリプレグの場合のプレス温度は、TFE系ポリマーの融点以下が好ましく、120~300℃がより好ましく、160~220℃が特に好ましい。この範囲において、プリプレグの熱劣化を抑制しつつ、F樹脂層とプリプレグを強固に接着できる。
基板が耐熱性樹脂フィルムの場合のプレス温度は、310~400℃が好ましい。この範囲において、耐熱性樹脂フィルムの熱劣化を抑制しつつ、F樹脂層と耐熱性樹脂フィルムを強固に接着できる。
熱プレスは、減圧雰囲気下で行うことが好ましく、20kPa以下の真空度で行うのが特に好ましい。この範囲において、F樹脂層、基板、金属箔それぞれの界面への気泡混入が抑制でき、積層体の酸化による劣化を抑制できる。
また、熱プレス時は前記真空度に到達した後に昇温することが好ましい。前記真空度に到達する前に昇温すると、F樹脂層が軟化した状態、すなわち一定程度の流動性、密着性がある状態にて圧着されてしまい、気泡の原因となる。
熱プレスにおける圧力は、0.2MPa以上が好ましい。また、圧力の上限は、10MPa以下が好ましい。この範囲において、基板の破損を抑制しつつ、F樹脂層と基板とを強固に密着できる。
本発明により製造された樹脂付金属箔を用いて製造された積層体は、フレキシブル銅張積層板やリジッド銅張積層板として、プリント配線板の製造に使用できる。
例えば、本発明により製造される樹脂付金属箔の金属箔をエッチング等によって所定のパターンの導体回路に加工する方法や、本発明における樹脂付金属箔を電解めっき法(セミアディティブ法(SAP法)、モディファイドセミアディティブ法(MSAP法)等。)によって導体回路に加工する方法を使用すれば、本発明により製造される樹脂付金属箔からプリント配線板を製造できる。
プリント配線板の製造においては、導体回路を形成した後に、導体回路上に層間絶縁膜を形成し、層間絶縁膜上にさらに導体回路を形成してもよい。層間絶縁膜は、例えば、本発明におけるパウダー分散液によって形成できる。
プリント配線板の製造においては、導体回路上にソルダーレジストを積層してもよい。ソルダーレジストは、例えば、本発明におけるパウダー分散液によって形成できる。
プリント配線板の製造においては、導体回路上にカバーレイフィルムを積層してもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
以下の方法よって、各種評価をおこなった。
<TFE系ポリマーの融点>
示差走査熱量計(セイコーインスツル社製、DSC-7020)を用い、TFE系ポリマーを10℃/分の速度で昇温させて測定した。
<FパウダーのD50及びD90>
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA-920測定器)を用い、Fパウダーを水中に分散させて測定した。
<パウダー分散液の粘度>
25℃にて、E型粘度計(東機産業株式会社製、RE550R)を用いて測定した。
<塗布処理における塗布安定性の評価>
金属箔の表面に塗布されたパウダー分散液を観察し、下記基準で評価した。
〇:安定して平滑なウェット膜を形成できた。
△:安定しているウェット膜を形成したが、搬送中にムラが生じる。
×:ウェット膜を形成できなかった。
<塗布処理におけるスジの評価>
金属箔の表面へのパウダー分散液の塗布の開始から10分間でウェット膜にスジが出た回数をカウントし、下記基準で評価した。
○:スジの発生なし。
△:スジは発生しないが、ゆず肌模様が目視される。
×:スジの発生あり。
<F樹脂層中の異物評価>
樹脂付金属箔のF樹脂層から10cm角のサンプルを切り出し、大きさが50μm以上の異物を目視でカウントし、下記基準で評価した。
〇:異物の数が5個未満である。
△:異物の数が5個以上10個未満である。
×:異物の数が10個以上である。
<積層体の剥離強度>
矩形状(長さ100mm、幅10mm)に切り出した積層体の長さ方向の一端から50mmの位置を固定し、引張り速度50mm/分で、長さ方向の片端から積層体に対して90°、金属箔と樹脂層を剥離させた際にかかる最大荷重を剥離強度(N/cm)とした。
使用した材料の、詳細と略号は以下の通りである。
<TFE系ポリマー>
ポリマー1:TFEに基づく単位、NAHに基づく単位およびPPVEに基づく単位を、この順に97.9モル%、0.1モル%、2.0モル%含むコポリマーであり、融点300℃のポリマー。
<溶媒>
NMP:N-メチルピロリドン(沸点:202℃)
MEK:メチルエチルケトン(沸点:79.64℃)
[参考例]パウダー分散液1の調整例
国際公開第2016/017801号の段落[0123]に記載の方法でポリマー1のパウダー1(D50:2.6μm、D90:7.1μm)を得た。
パウダー1の120g、ノニオン性界面活性剤(ネオス社製、フタージェント710FL)の12g、NMPとMEKの混合溶媒1(混合質量比54:46)の234gを横型ボールミルポットに投入し、15mm径のジルコニアボールにて分散させ、ポリマー1のパウダーが分散した分散液1を得た。分散液1の粘度は、5rpmのときに100mPa・s、50rpmのときに126mPa・sであり、粘度比0.79であった。調整直後の分散液1を銅箔の表面に塗布して、加熱すると、ポリマー1を含むF樹脂層(厚さ5μm)を有する樹脂付銅箔を問題なく製造できた。厚さ7μm及び厚さ10μmのF樹脂層を有する樹脂付銅箔も、それぞれ問題なく製造できた。
さらに、パウダー1の含有量を40質量%にしたパウダー分散液においても、粘度が5rpmのときに8.3mPa・s、50rpmのときに9mPa・sであり、粘度比は0.92であり、膜厚5μm、7μm、10μmそれぞれの、ポリマー1を含むF樹脂層を有する樹脂付銅箔を問題なく製造できた。
[例1]樹脂付銅箔の製造例
分散液1をペイントシェイカーで1時間撹拌した後、ダイコーターに送液ラインを介して接続したタンクに入れた。タンクからダイコーターにパウダー分散液を供給する間、タンクに設置した超音波洗浄機及び撹拌翼付き撹拌装置を作動させ続けた。
搬送速度1.5m/分間で移動する長尺の銅箔(福田金属箔粉工業社、CF-T4X-SV、幅400mm、厚さ12μm)の粗化面に、ダイコーターを用いて分散液1を厚さ5μmとなるように塗布して、粗化面の表面にウェット膜を形成した。引き続き、長尺のウェット膜付銅箔を通風乾燥炉に通過させて溶媒を揮発させた。通風乾燥炉における条件は、100℃で1.5分間とした。
つぎに、金属箔を搬送速度4.7m/分間で移動させながら遠赤外線炉(ノリタケカンパニーリミテド社、RtoR式NORITAKE遠赤外線N雰囲気炉、長さ4.7m)に通過させポリマー1を焼成して、長尺の、ポリマー1を含む樹脂層を有する樹脂付銅箔を得た。通風乾燥炉における加熱条件は、酸素ガス濃度200ppmの窒素ガス雰囲気下、340℃で1分間とした。
得られた樹脂付金属箔の樹脂層の表面をプラズマ処理した。プラズマ処理装置としては、日放電子社製のNVC-Rシリーズ/RollVIAシステムのロールtoロール方式真空プラズマ装置を用いた。プラズマ処理条件は、出力:4.5kW、導入ガス:アルゴンガス、導入ガス流量:50cm/分間、圧力:50mTorr(6.7Pa)、処理時間:2分間とした。
プラズマ処理後72時間以内の樹脂付金属箔の樹脂層の表面に、プリプレグとしてFR-4(日立化成社製、GEA-67N 0.2t(HAN)、強化繊維:ガラス繊維、マトリックス樹脂:エポキシ樹脂、厚さ:0.2mm)を積層し、プレス温度:185℃、プレス圧力:3.0MPa、プレス時間:60分間の条件にて真空熱プレスをして、積層体を得た。
製造条件と評価結果とを表1に示す。
[例2~6]樹脂付銅箔の製造例
パウダー及び溶媒の種類、分散処理における撹拌装置の使用有無、移送処理における送液ライン途中へのフィルター(孔径100μm)の設置有無を、変更する以外は、例1と同様にして長尺の樹脂付銅箔及び積層体を得た。製造条件と評価結果とを、表1にまとめて示す。
Figure 0007176533000001
[例7]樹脂付銅箔の製造例
樹脂付金属箔を製造するために、以下の分散装置、移送装置、塗布装置及び加熱装置を備えた製造装置を設置した。
分散装置:温調機構と撹拌羽根を有し、貯液をオーバーフローさせて抜出す機構を有する撹拌貯槽。
移送装置:撹拌貯槽からオーバーフローしたパウダー分散液を塗布装置に送液する送液ラインからなり、異物内を除去するためのフィルターと送液ポンプとをライン内に有する移送ライン。この移送装置は、ライン形状、ライン材質、フィルター種類、ポンプ圧の調整により、ライン内のパウダー分散液にかかるせん断応力を調整できる。
塗布装置:送液されるパウダー分散液の受槽とロール状の回転体Aと長尺の銅箔を搬送するための搬送装置とを有し、回転体Aが、受槽中のパウダー分散液で濡れ搬送装置上の銅箔に接触するように配置された装置。
加熱装置:塗布装置から搬送されてくる金属箔に対して、通風乾燥炉と遠赤外線炉とがこの順で設置され、金属箔をこれらの炉に通す搬送機構を備えた装置。
撹拌貯槽に、NMPの5000gとフタージェント710FLの480gとを投入し、撹拌羽根を500rpmで回転させ上昇循環流を形成し、パウダー1の4800gを投入し、内温60℃に調整して、パウダー分散液(粘度150mPa・s)を調製した。撹拌を継続しながら、パウダー分散液をオーバーフローさせ、送液ラインを通して塗布装置の受槽に送液した。送液ライン中にはフィルター(孔径200μm)を設置した。
塗布装置における長尺の銅箔(福田金属箔粉工業社、CF-T4X-SV)の搬送速度に対する円柱状の回転体Aの回転速度の比を1.0にして、銅箔と回転体Aを接触させて銅箔の表面にパウダー分散液を塗布してウェット膜を形成した。
加熱装置において、通風乾燥炉は、温度180℃、通過時間1分間の条件とし、空気雰囲気とした。また、遠赤外線炉は、温度380℃、通過時間1分間の条件とし、雰囲気は酸素ガス濃度200ppmの窒素ガス雰囲気とすることで、長尺の樹脂付銅箔を得た。製造条件と評価結果とを、表2に示す。
[例8~11]樹脂付銅箔の製造例
分散処理及び塗布処理における製造条件を表2のとおり変更する以外は、例7と同様にして長尺の樹脂付銅箔を得た。評価結果を、表2にまとめて示す。
Figure 0007176533000002
[例12]樹脂付銅箔の製造例
銅箔の搬送速度及び回転体Aの回転速度を1.5倍にする以外は例7と同様にして、塗布装置において回転体Aを銅箔の搬送方向とは逆方向に回転させて、樹脂付銅箔を製造した。
[例13]樹脂付銅箔の製造例
銅箔の搬送速度及び回転体Aの回転速度を1.5倍にする以外は例7と同様にして、塗布装置において回転体Aを銅箔の搬送方向と同方向に回転させて、樹脂付銅箔を製造した。
[例14]樹脂付銅箔の製造例
パウダー1の量を調整して得られるパウダー1のパウダー分散液1’(粘度305mPa・s)を使用し、銅箔の搬送速度及び回転体Aの回転速度を1.5倍にする以外は例7と同様にして、塗布装置において回転体Aを銅箔の搬送方向とは逆方向に回転させて、樹脂付銅箔を製造した。
[例15]樹脂付銅箔の製造例
銅箔の搬送速度及び回転体の回転速度を1.5倍にする以外は例7と同様にして、塗布装置においてパウダー分散液で濡れた回転体Aと別の回転体Bとを搬送される銅箔を挟持するように対向配置し、回転体Aを銅箔の搬送方向とは逆方向に回転させ、回転体Bを銅箔の搬送方向と同じ方向に回転させて、樹脂付銅箔を製造した。
例12~例15における製造条件と、評価結果とを、表3にまとめて示す。
Figure 0007176533000003
本発明の製造方法は、樹脂付金属箔の大量生産に適した方法である。
なお、2018年01月19日に出願された日本特許出願2018-007360号及び2018年05月30日に出願された日本特許出願2018-104009号の明細書、特許請求の範囲、要約書及び図面の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
1 装置、2 装置、10 巻出ロール、12 ダイコーター、14 通風乾燥炉、16 巻取ロール、18 ガイドロール、20 ダイバックロール、22 ガイドロール、24 ガイドロール、26 タンク、28 撹拌翼、30 撹拌装置、32 超音波装置、34 送液ライン、36 ポンプ、38 フィルター、40 巻出ロール、42 焼成炉、44 巻取ロール、46 ガイドロール、48 ガイドロール、50 ガイドロール、52 ガイドロール、100 金属箔、102 ウェット膜付金属箔、104 焼成前金属箔、106 樹脂付金属箔、200 パウダー分散液。

Claims (12)

  1. 金属箔の表面に樹脂層を有する樹脂付金属箔の製造方法であり、テトラフルオロエチレン系ポリマーを含む体積基準累積50%径が0.05~6.0μmであるパウダーと沸点80℃以上の溶媒とを含むパウダー分散液を、25~75℃、かつ、100~5000rpmの撹拌下にて、移送処理する直前まで分散処理し、パウダー分散液を、孔径が30~300μmのフィルターを用いてフィルター濾過して移送処理し、パウダー分散液を搬送される金属箔の表面に塗布処理して金属箔の表面にウェット膜を形成し、ウェット膜を溶媒の揮発温度にて保持してウェット膜から前記溶媒を除去し、ついで、前記揮発温度を超える温度にてテトラフルオロエチレン系ポリマーを焼成して、金属箔の表面に前記テトラフルオロエチレン系ポリマーを含む、厚さ1~50μmの樹脂層を形成することを特徴とする樹脂付金属箔の製造方法。
  2. パウダー分散液の粘度が、5~3000mPa・sである、請求項1に記載の製造方法。
  3. テトラフルオロエチレン系ポリマーが、380℃における溶融粘度が1×10~1×10Pa・sであるテトラフルオロエチレン系ポリマーである、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. テトラフルオロエチレン系ポリマーが、ポリマーの全単位に対して、テトラフルオロエチレンに基づく単位を99.5mol%以上含む、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. テトラフルオロエチレン系ポリマーが、ポリマーの全単位に対して、テトラフルオロエチレン以外のモノマーに基づく単位を0.5mol%超含む、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. テトラフルオロエチレン系ポリマーが、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 塗布処理を、搬送される金属箔とパウダー分散液で濡れた回転体とを接近させておこなう、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 塗布処理を、金属箔の搬送速度に対する前記濡れた回転体の回転速度の比を0.5~1.5にしておこなう、請求項に記載の製造方法。
  9. 塗布処理を、前記濡れた回転体を搬送される金属箔の搬送方向とは逆方向に回転させておこなう、請求項またはに記載の製造方法。
  10. 塗布処理を、前記濡れた回転体と金属箔の接近部に前記濡れた回転体と金属箔を挟持するように別の回転体をさらに設置し、前記別の回転体を金属箔の搬送方向と同方向に回転させておこなう、請求項のいずれか1項に記載の製造方法。
  11. 前記溶媒の揮発温度が50~280℃であり、かつ、前記揮発温度を超える温度が300℃以上である、請求項1~10のいずれか1項に記載の製造方法。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の製造方法で樹脂付金属箔を製造し、得られた樹脂付金属箔を、その樹脂層表面を積層面として基板と積層し、ついで前記金属箔をエッチングしてパターン回路を形成する、プリント配線板の製造方法。
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