JP7176505B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
操作の動きを下方に伝達する操作伝達軸(51)を中心にして前後方向(C1,C2)に回動させるよう操作して前進走行と後進走行を切り替える前後進レバー(14)を備えた作業車両において、
前記前後進レバー(14)が前記操作伝達軸(51)の上端部に対して上下方向(D1,D2)に回動可能に取り付けられており、
前記前後進レバー(14)の下部に下方向(D2)に突出して設けられる突出部(81)と、前記前後進レバー(14)を下方向(D2)に回動させた状態のときに前記突出部(81)が切り替え位置から前記前後方向(C1,C2)の少なくとも一方に移動しようとするときの進行先に存在して当該移動を阻止する一方で、前記前後進レバー(14)を上方向(D1)に回動させた状態のときに前記突出部(81)が前記前後方向(C1,C2)に移動しようとするときの進行先に存在せずに当該移動を阻止しない形状からなる規制部材(82)とを有するロック機構(80)が設けられていることを特徴とする作業車両である。
前記付勢部材(86)は、その下端部が前記付勢部材取付け部(87)に保持される一方で、その上端部が前記付勢部材保持部(88)の接触面(88a)に接触し得る状態で取り付けられ、前記前後進レバー(14)が少なくとも上方向(D1)に回動されるときに収縮するよう弾性変形することを特徴とする請求項5に記載の作業車両である。
したがって、この発明によれば、前後進レバー(14)の誤操作を簡素な構成でかつ簡易な操作により防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前後進レバー(14)を上下方向(D1,D2)に回動させたときに連結部材(61)における第1接触部(66)および第2接触部(67)が固定部材(56)の上面(56a)にそれぞれ接触して当該回動の範囲が制限されるので、切り替え操作が制限された状態下で行われることになり、前後進レバー(14)の誤操作を無駄な動きがなく簡易な操作により防止することができる。
請求項6に記載の発明によれば、付勢部材(86)が、前後進レバー(14)が少なくとも上方向(D1)に回動されるときに収縮するよう弾性変形するよう付勢部材取付け部(87)と付勢部材保持部(88)との間に挟まれた状態で取り付けられているので、前後進レバー(14)の誤操作をより簡素な構成で防止することができる。
このトラクタ1は、左右一対の前輪5および後輪6を有する車体2に、エンジン3、動力伝達装置4、操縦席7等の機器が搭載又は設けられている。このうちエンジン3は、開閉可能に設けられたボンネットカバー11で覆われている。動力伝達装置4は、ミッションケース40内に配置される図示しないクラッチ機構、主変速装置、副変速装置、前後進切替機構、デフ装置等により構成されている。
さらに、トラクタ1は、車体2の後部に、ロワリンク29等の取付け部分を介してロータリ耕うん機等の図示しない作業機を装着することにより所望の作業を行うことが可能である。車体2の後部(ミッションケース40の後部)には、装着した作業機にエンジン3の回転動力を出力するためのPTO軸49が設けられている。
操縦席7の前方には、前輪5を操舵するステアリングホイール12が設けられている。ステアリングホイール12は、図2から図4等に示されるように、ダッシュボード21の上端部におけるコラムカバー22内に配置されたオービットロール(登録商標)等の油圧式操舵補助機器25(図4)にコラム軸を介して支持されている。
ステアリングホイール12の前方の斜め下方には、運転者に対して操縦に関する情報(走行速度、動作状態など)を表示するメータパネル13が設けられている。メータパネル13は、例えば速度計13a、液晶表示部13b等が配置されている。
またステアリングホイール12の下方のコラムカバー22の右側面部には、エンジン3の回転数を変更するスロットルレバー15、ウインカーレバー16等が設けられている。
キャビン20内で操縦席7の周囲には、主変速レバー18、図示しない副変速レバー、ポジションレバー等が設けられている。
前進位置は前進走行に切り替えるときに選択して移動させる位置であり、後進位置は後進走行に切り替えるときに選択して移動させる位置である。中立位置は、前進走行および後進走行のいずれもしないときに選択して移動させる位置である。また、前進位置、中立位置および後進位置は、この順番で前進方向の前から後にむけて所要の間隔をあけてほぼ一列に並ぶよう配置されている。この前進位置、中立位置および後進位置は、厳密には、動力伝達装置4における図示しない前後進切替機構で切り替えることになる前進位置、中立位置および後進位置に対応する位置として設定される。
このときの上下方向D1,D2は、重力の方向に沿う上下の方向に限定されるものでなく、本実施形態では、操作伝達軸51の軸方向に沿って前後進レバー14を持ち上げて移動させるときの方向を上方向C1とし、その持ち上げをやめたときに前後進レバー14が操作伝達軸51の軸方向に沿って下降するよう移動するときの方向を下方向C2としている。
また上下方向D1,D2に回動可能な取り付けのために前後進レバー14は、図6等に示されるように、その下部に、操作伝達軸51の上端部でもある連結部51aに回動軸62を介して回動可能に取り付けられて連結される連結部材61を備えている。
これにより、前後進レバー14は、連結部材61が回動軸62を中心にして回動することで操作伝達軸51の連結部51aに対して上下方向D1,D2に回動可能に取り付けられる。
この突出部81は、規制部材82の後述する凹部83に少なくとも入り込んで収容される形状および寸法のものであればよい。また突出部81は、例えば、曲げ下端部141bの下方に延びる基材部分を円柱および円錐台状に絞るよう切削加工して得るか、又はその小径からなる部材を曲げ下端部141bの下端面に固定させることで得られる。
すなわち、前後方向C1,C2の一方に移動するとは、前後進レバー14が複数ある切り替え位置のうち両端に配置される切り替え位置(本実施形態における前進位置と後進位置)にある場合、その切り替え位置の前進位置から後方向C2に移動することと、その切り替え位置の後進位置から前方向C1に移動することが該当する。また、前後方向C1,C2の双方に移動するとは、前後進レバー14が両端以外の内側に配置される切り替え位置(本実施形態における中立位置)にある場合、その切り替え位置の中立位置から前方向C1又は後方向C2にそれぞれ移動することが該当する。
凹部83は、前後進レバー14の下部にある突出部81が入り込んで収容されることが可能な深さを有するとともに、その突出部81が前後進レバー14と一体に前後方向C1,C2に移動しようとしたときにその移動を接触により阻止することができる前後の内壁83a,83bを有している。さらに、凹部83は、図7等に示されるように、上下方向D1,D2に回動するときの前後進レバー14における突出部81が出入りしやすいようにすることを考慮して、左右方向に長い長穴形状で形成されている。なお、凹部83については、貫通しない窪み(溝)からなるものとしてもよい。
第1阻止部84と第2阻止部85は、本体部分82aの凹部83を挟んだ前後における端面部分にて構成されている。第1阻止部84は、左から右に斜め前方に傾斜して直線状に延びる端面部分で形成されている。また第2阻止部85は、左右の方向にほぼ沿って直線状に延びる端面部分で形成されている。
また、この規制部材82は、図7(A)等に示されるように、その本体部分82aがコラムカバー22の左側面部に設けた開口部22aから外側に露出した状態になるよう配置される。ちなみに、この開口部22aが設けられたコラムカバー22は、本実施形態における前後進レバー14に関する構成(ロック機構80)を有していないコラムカバーと兼用することができる。
固定部材56は、操作伝達軸51の外周を取り囲むような形状からなる平板で構成されている。この固定部材56は、その下面が、操作伝達軸51を保持パイプ71に挿通させて保持させるときに保持パイプ71の上端部71aと摺動可能に接触して、操作伝達軸51の位置決めをするとともに回動可能に保持するようになっている。
付勢部材取付け部87は、固定部材56のうち操作伝達軸51を挟んで前後進レバー14とは反対側になる部分に存在するよう配置されている。また、付勢部材取付け部87は、上部に付勢部材86の下端部86bを収容して保持する保持孔87aを設けた円筒状の構造部として形成されている。本実施形態における付勢部材取付け部87は、固定部材56の上面56aから上方に立ち上げて前後進レバー14とは反対側になる方向に延びる台座部分89の上面に設けられている。
付勢部材保持部88は、付勢部材取付け部87と間隔をあけて向き合うとともに付勢部材86の上端部86aが接触し得る接触面88aを有する構造部分である。本実施形態における付勢部材保持部88は、連結部材61のうち軸通し孔63を挟んで前後進レバー14とは反対側になる上部に付勢部材取付け部87と向き合うよう延設された平板状の構造部として形成されている。
また、このとき前後進レバー14(N)は、図10(A)に示されるように、連結部材61の第2接触部67が固定部材56の上面56aに接触することで、下方向D2へのそれ以上の回動が制限されて停止した状態に保たれる。
またこの場合は、その突出部81が前後方向C1,C2に移動しようとしても、その各進行先に存在する規制部材82の凹部83における前方側の内壁面83a又は後方側の内壁面83bにそれぞれ接触して、その移動が阻止される。これにより、前後進レバー14(N)が前後方向C1,C2に移動してしまうことがない。
この前方向(C1)に回動させるときの前後進レバー14は、第2接触部67を固定部材56の上面56aに接触させた状態で回動させると、上面56aに沿って安定した状態で回動および移動するようになる。
以上の操作をした前後進レバー14は、図11に示されるように前進位置の切り替え位置に移動した前後進レバー14(F)になる。
またこの場合は、その突出部81が後方向C2に移動しようとしても、その進行先に存在する規制部材82の第1阻止部84に接触して、その移動が阻止される。これにより、前後進レバー14(F)が後方向C2に移動してしまうことがない。
以上の操作をした前後進レバー14は、図11に示されるように後進位置の切り替え位置に移動した前後進レバー14(R)になる。
またこの場合は、その突出部81が前方向C1に移動しようとしても、その進行先に存在する規制部材82の第2阻止部85に接触して、その移動が阻止される。これにより、前後進レバー14(R)が前方向C1に移動してしまうことがない。
つまり、前後進レバー14は、図12(B)に矢付き二点鎖線で例示されるように、現在ある切り替え位置から異なる切り替え位置に移動させる際には、最初に前後進レバー14を上方向D1に手で持ち上げて回動させる動作(1段目モーション)を行い、続いて、目的の切り替え位置である前方向C1又は後方向C2に回動させて移動させた後に把持する手を離して下方向D2に回動させる動作(2段目モーション)を行うようになる。
なお、上記実施の形態では、付勢部材86については、前後進レバー14が回動軸62を中心にして上方向D1に回動されるときに、初めて付勢部材保持部88の接触面88aにより押されて収縮するよう弾性変形する状態で取り付けてもよい。
このように取り付けた付勢部材86では、前後進レバー14が上方向D1に回動されるときに初めて収縮するよう弾性変形して前後進レバー14を下方向D2に回動させる付勢力Fを発生するようになる。
14…前後進レバー
51…操作伝達軸
51a…連結部
53…軸通し孔
56…固定部材
56a…上面
61…連結部材
62…回動軸
66…第1接触部
67…第2接触部
80…ロック機構
81…突出部
82…規制部材
83…凹部
86…付勢部材
87…付勢部材取付け部
88…付勢部材保持部
88a…接触面
C1,C2…前後方向
D1,D2…上下方向
Claims (7)
- 操作の動きを下方に伝達する操作伝達軸(51)を中心にして前後方向(C1,C2)に回動させるよう操作して前進走行と後進走行を切り替える前後進レバー(14)を備えた作業車両において、
前記前後進レバー(14)が前記操作伝達軸(51)の上端部に対して上下方向(D1,D2)に回動可能に取り付けられており、
前記前後進レバー(14)の下部に下方向(D2)に突出して設けられる突出部(81)と、前記前後進レバー(14)を下方向(D2)に回動させた状態のときに前記突出部(81)が切り替え位置から前記前後方向(C1,C2)の少なくとも一方に移動しようとするときの進行先に存在して当該移動を阻止する一方で、前記前後進レバー(14)を上方向(D1)に回動させた状態のときに前記突出部(81)が前記前後方向(C1,C2)に移動しようとするときの進行先に存在せずに当該移動を阻止しない形状からなる規制部材(82)とを有するロック機構(80)が設けられていることを特徴とする作業車両。 - 前記規制部材(82)は、前記前進走行に切り替える位置と前記後進走行に切り替える位置との間の中間位置に存在するよう配置される部分に、前記前後進レバー(14)を下方向(D2)に回動させた状態のときに前記突出部(81)が入り込んで前記前後方向(C1,C2)への移動が阻止される凹部(83)を有した形状からなる部材であることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
- 前記ロック機構(80)は、前記前後進レバー(14)を下方向(D2)に回動させるよう付勢する付勢部材(86)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車両。
- 前記操作伝達軸(51)の上端部に、回動軸(62)を通す軸通し孔(53)を有する連結部(51a)が設けられており、
前記前後進レバー(14)の下部に、前記連結部(51a)に回動軸(62)を介して回動可能に取り付けられて連結される連結部材(61)を備えていることを特徴とする請求項3に記載の作業車両。 - 前記操作伝達軸(51)の前記連結部(51a)より下方になる部分に、当該操作伝達軸(51)と直交する上面(56a)を有する固定部材(56)が取り付けられており、
前記連結部材(61)の下部に、前記前後進レバー(14)を上下方向(D1,D2)に回動させたときに前記固定部材(56)の上面(56a)にそれぞれ接触して当該回動の範囲を制限する第1接触部(66)および第2接触部(67)が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の作業車両。 - 前記固定部材(56)の前記操作伝達軸(51)を挟んで前記前後進レバー(14)とは反対側になる部分に、前記付勢部材(86)の下端部を取り付ける付勢部材取付け部(87)が設けられ、
前記連結部材(61)に、前記付勢部材取付け部(87)と間隔をあけて向き合うとともに前記付勢部材(86)の上端部を接触させる接触面(88a)を有する付勢部材保持部(88)が設けられ、
前記付勢部材(86)は、その下端部が前記付勢部材取付け部(87)に保持される一方で、その上端部が前記付勢部材保持部(88)の接触面(88a)に接触し得る状態で取り付けられ、前記前後進レバー(14)が少なくとも上方向(D1)に回動されるときに収縮するよう弾性変形することを特徴とする請求項5に記載の作業車両。 - 前記前後進レバー(14)がステアリングホイール(12)の下方の位置において前記操作伝達軸(51)の上端部に対して回動可能に取り付けられおり、前記規制部材(82)が前記操作伝達軸(51)の上端部付近に隣接して配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の作業車両。
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JP2019226744A Active JP7176505B2 (ja) | 2019-12-16 | 2019-12-16 | 作業車両 |
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2019
- 2019-12-16 JP JP2019226744A patent/JP7176505B2/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6011229B2 (ja) | 2012-10-12 | 2016-10-19 | 株式会社デンソー | バルブタイミング調整装置 |
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